JP2000510167A - ケラチン基質上に架橋した混成材料の薄膜を形成する化粧料又は皮膚科用組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明はケラチン基質上に架橋した混成材料の被膜を形成するように意図した化粧料又は皮膚科用組成物に関する。該組成物はゾル／ゲル型の組成物でありしかも次の成分(ａ)少なくとも１種の有機金属化合物；(ｂ)少なくとも１種の官能化した有機重合体又は該重合体の前駆体あるいは少なくとも１種の官能化したシリコーン重合体又は該重合体の前駆体（後者の前駆体は成分(ａ)とは異なる）；(ｃ)有機金属化合物を加水分解するのに十分な量の水；及び(ｄ)場合によっては少なくとも１種のアルコールを混合することにより得られ；生成した該被膜は非可逆性の被膜である。

Description

【発明の詳細な説明】 ケラチン基質上に架橋した混成材料の薄膜 を形成する化粧料又は皮膚科用組成物 本発明は、乾燥後にはケラチン基質上に架橋した混成材料の薄膜形成性被覆を 生成する化粧料又は皮膚科用組成物に関し、及び特に毛髪用製品、メーキャップ 製品及び皮膚の手入れ製品の分野でのその使用に関する。 本発明で用いた如き「ケラチン基質」なる表現は毛髪、まつ毛、眉毛及び爪の みならず皮膚もまた意味する。 化粧料及び皮膚科用の分野では、溶解しているか又は分散物として種々の型式 の重合体を用いてケラチン基質上に薄膜（フィルム）が一般に形成される。乾燥 後には、重合体の性状に応じて、想定した用途に固有の機械的特性及び化粧料特 性を有する薄膜が得られる。 今までは、毛髪の手入れ組成物又はマニュキュア組成物に主として意図した種 々の薄膜形成性有機重合体に対して多数の研究が指向されていたけれども、混成 材料(hy−brid materials)とも呼ばれる有機−無機重合体に対してもごく少数の 研究が指向されていた。 第１の研究はF.Sardoのアメリカン コスメチックスアンド パーフューマリ ーズ（American Cosmetics and Perfumeries）vol.87，43〜46頁(1972)による文 献から得られ、該文献は毛髪固定剤として有機チタネートとジメチルシリコーン との共重合体を含有する組成物を記載しており、該共重合体はシリコーンと有機 チタネートとを水 の存在下に重合させ、生成したアルコールを蒸発させることにより得られる。然 しながら、かゝる有機−無機共重合体はアルコール特にエタノールに可溶性でも なく分散性でもないという欠点があることを示した。該共重合体は脂肪族、芳香 族及び塩素化炭化水素の如き非化粧料溶剤特に1,1,1−トリクロロエタンに可溶 性であることが判明した。該文献がまた示す処によれば、かゝる有機−無機重合 体の主要な欠点は毛髪への接着性が高い故に数回の洗浄後でさえ該共重合体を除 去し得ないことである。 米国特許第4344763号は、毛髪を水で加湿し、次いでイソプロパノール中に0.5 〜15重量％のアミノアルキルアルコキシシランと0.005〜1.5重量％の有機チタネ ートとを含有する溶液を施用し、しかも所望通りに毛髪を成形することからなる 、毛髪成形方法をも記載している。該方法ではイソプロパノール溶液を何らかの 湿分から保護するように維持することが特に椎奨される。 更にはF.Sardoによる報文とは対照的に、該方法は毛髪の一時的な造形をもた らすに過ぎずかくして性状が可逆性であると主張される。 欧州特許公開(EP-A)第0113992号はまた、湿分の不在下で安定である組成物で あって(A)少なくとも１個の窒素−水素結合を含有するシロキサンオリゴマーと( B)チタネート、ジルコネート、バナデート、ゲルマネート及びこれらの混合物か ら選択した易加水分解性の無水添加剤とを含有する組成物を用いて毛髪を同時に 固定し且つ調 整する方法を記載している。 F.Sardoによる報文における如く、組成物用の溶剤は脂肪族炭化水素又は脂肪 族ハロ炭化水素、好ましくは1,1,1-トリクロロエタンである。前記の組成物を毛 髪に施用した後に、毛髪を加湿雰囲気に配置してシロキサンオリゴマーと易加水 分解性無水添加剤との架橋を生起させる。毛髪上に形成した架橋済みの薄膜は該 欧州特許ではまた可逆性であると記載され、即ち水でさえの洗浄後には、毛髪は その当初の形状を失なうと記載され、この可逆性の現象は脱架橋によると推定さ れる。 従来技術を分析すると、施用するのが容易で安定な化粧料又は皮膚科用組成物 からその場でのゾル／ゲル反応により非可逆性の性状の混成材料の薄膜を容易に 実施される方法により形成するのに有効な解決策は提案されていなかったという 結論に達する。 或る化粧料用途には、特に毛髪の処置には、より特には爪の処置には、薄膜の 特性に影響することなく長期に亘って多数回の洗浄に耐え得る良好な接着特性の 薄膜を製造し得るのが重要である。 即ち本発明の１つの目的は毛髪を固定し及び／又は着色する組成物を提供する ものであって、１回の施用で迅速な乾燥後には毛髪に付与される諸特性に影響を 及ぼすことなく数回のシャンプー後でさえ洗浄に耐え得る長期持続性の保持力及 び／又は着色を生成し得る組成物を提供するものである。 本発明の別の目的は、乾燥後には、水及び周囲の湿分に耐えながらまつ毛の良 好な広がり及び着色を生成するマスカラの如きまつ毛のメーキャップ組成物を提 供するものである。 本発明の尚別の目的は、優れた光沢と良好な表面硬度と良好な機械的特性、特 に衝撃強度（剥落なし）とを有する薄膜であって、水、洗浄剤及び他の通常の有 機化粧料溶剤での洗浄に耐え得る薄膜を生じる無色の又は着色したマニキュア組 成物を提供するものである。 最後に、本発明の別の目的は、皮膚に手入れ及び保護効果を付与して乾燥摩擦 、洗浄及び洗剤に耐え得る不可視薄膜を生じる、皮膚の手入れ又は処置用組成物 を提供するものである。 かくして本発明の要旨は、ケラチン基質上に架橋した混成材料の被覆を形成す る化粧料又は皮膚科用組成物であって、該組成物はゾル／ゲル型の組成物であり しかも次の成分： （ａ）少なくとも１種の有機金属（又は半無機）化合物； （ｂ）少なくとも１種の官能化した有機重合体又は該重合体の前駆体又は少なく とも１種の官能化したシリコーン重合体又は該重合体の前駆体（後者の前駆体は 成分(ａ)とは異なる）； （ｃ）有機金属化合物を加水分解するのに十分な量の水； 及び （ｄ）場合によっては少なくとも１種のアルコール を混合することにより得られ、該被覆は性状が非可逆性であることを特徴とする 、化粧料又は皮膚科用組成物に関する。 本発明で用いた如き表現「官能化した」とは物理的に又は化学的に相互作用し 得る官能基の存在を意味する。 本発明で用いた如き表現「非可逆性」とは、組成物の施用及び溶剤（類）の蒸 発後に形成した混成材料が、その当初の構造を保持する即ち水での数回の洗浄後 でも脱架橋されないことを意味する。 本発明により形成した混成材料のこの非可逆性は該混成材料がナノメーター規 模で高度の架橋ときわめて低い表面エネルギーとを有するという事実に本質的に 因るものである。 前述の如き組成物をケラチン基質に施用した時には、ゾル／ゲル反応が生起し これによって溶剤（類）の蒸発後には重縮合及びナノメーター規模での架橋によ り混成材料が形成される。 かくして形成した架橋済みの混成材料は高度に変化した構造を有し得る。かく して混成材料は有機金属化合物から生ずる無機重合体連鎖と有機重合体又はシリ コーン重合体の連鎖との多少とも緻密な網状組織の形であることができ、これら の連鎖は物理的結合、イオン結合及び／又は共有結合によって互いに接合されて いる。 混成材料は有機金属化合物から生ずる無機結節と有機重合体又はシリコーン重 合体の連鎖とよりなることもで き、該結節は有機又はシリコーン重合体の連鎖と物理的に又は化学的に結合して いる。無機結節のナノメーター寸法はきわめて小さく、一般に１〜20ナノメータ ーの範囲に在る。これらの結節は集合体又は塊りの形を採ることもできる。 本発明のゾル／ゲル型組成物の有機金属化合物は次の成分： （ｉ）周期律表の第１ｂ〜７ｂ族、第８族又はランタニド列からの遷移金属の 酸化物； （ii）アルミニウム、ホウ素、ケイ素、錫、チタン、セリウム又はタングステ ンの酸化物；及び （iii）アルミニウム ホスフェート によって形成される群から選択できる。 有機金属化合物は好ましくは次の成分： （１）次式：〔式中ＭはＳｉ，Ｔｉ又はＺｒを表わし； ｎは用いた金属の原子価を表わし； Ｒ₁は直鎖又は分枝鎖Ｃ₁〜Ｃ₃₀、好ましくはＣ₁〜Ｃ₆アルキル基を表わし； Ｒ及びＲ’は互いに個々に別々であり、直鎖又は分枝鎖アルキル基、シクロア ルキル基、置換又は非置換のアリール基を表わし、前記の基Ｒ及びＲ’は場合に よっては有機重合体又はシリコーン重合体と反応する能力のある基によって置換 されており、例えばエチレン系不飽和基（（メタ）アクリル基、ビニル基……） 、ハロゲン化基、ヒドロキシル化基、カルボキシル化基、チオール基、エポキシ 基、エステル基、ウレタン基、ウレア基、アミン基、アミノ酸基、ポリペプチド 基等の如き基によって置換されており、前記の基Ｒ及びＲ’はまた場合によって 例えば着色基、ホトクロム基、ＵＶ−Ａ及び／又はＵＶ−Ｂ放射線濾光基、ケラ チン材料への接着を促進する基（アミド基、ウレタン基、ウレア基、ヒドロキシ ル基、カルボキシル基、アミノ酸基又はポリペプチド基）、メーキャップの除去 を容易とする基、殺菌性基、キレート化基特に多価カチオンを錯化し得るキレー ト化基、ヒドロキシ酸、神経抑制剤、毛髪減損防止基、抗酸化基、フリーラジカ ル除去基又はビタミン担持基から選んだ化粧料上又は皮膚科上活性な基を含有す る〕の１つに対応するアルキルシラン、アルキルチタネート又はアルキルジルコ ネート；及び （２）次式： 〔式中Ｍ，Ｒ₁及びｎは式（Ｉ）について前述したのと同じ意味を有し； ｂは配位子Ｘの錯化度を表わし； ｘは錯化用配位子の個数であり； Ｘは、例えばエチレン系不飽和基（（メタ）アクリル基、ビニル基）、ハロゲ ン化基、ヒドロキシル化基、カルボキシル化基、チオール基、エポキシ基、エス テル基、アミン基、ウレア基、ウレタン基、アセトアセテート(ACAC)基又はEDTA 及びその誘導体から由来した基の如き、有機又はシリコーン重合体と反応し得る 基に共有結合し得るモノ−又はポリデンテート(polydentate)のキレート化配位 子又は基を表わし、前記のキレート化基は場合によってはまた前述した如き化粧 料上又は皮膚科上活性な基をも含有する〕に対応するキレート化したアルキルシ ラン、アルキルチタネート又はアルキルジルコネートにより形成される群から選 択される。 前記式（II）の化合物のうちで、以下の式（IIIａ）〜（IIIｄ）の化合物を特 に挙げ得る： （式中Ｍ，Ｘ，Ｒ，Ｒ’，Ｒ₁，ｎ及びｘは式（Ｉ）及び（II）に与えたのと同 じ意義を有する）。 キレート化基Ｘはカルボン酸、β−ケトン、β−ジケ トン、β−ケトエステル、β−ケトアミン、α−及びβ−ヒドロキシ酸、アミノ 酸好ましくはβ−ヒドロキシル化したアミノ酸、サリチル酸及びこれらの誘導体 から選択できる。特に次のキレート化基を挙げ得る：アセトアセトキシエチルメ タクリレート、メチル α−ヒドロキシメタクリレート、ε−Ｎ−メタクリロイ ル−Ｌ−リシン、４−又は５−メタクリルアミノサリチル酸。 本発明の特に好ましい有機金属化合物を挙げると、テトラエトキシシラン、テ トライソプロピルオルトチタネート、テトラプロピルジルコネート、メチルトリ エトキシシラン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラブトキシド、鉄トリエ トキシド及びタングステントリエトキシドがある。 本発明のゾル／ゲル型組成物の官能化した有機又はシリコーン重合体はランダ ム、ブロック及び／又はグラフト重合体であることができ、好ましくは次の重合 体により形成される群から選択される： （ａ）ポリ（２−エチル−２−オキサゾリン）の如きアルキルオキサゾリンの単 重合体及び共重合体； （ｂ）(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレン−ス ルホン酸、アクリルアミド−２−メチループロパンスルホン酸、２−スルホエチ ルメタクリレート、ビニルスルホン酸及びビニルホスホン酸の共重合から得られ る単重合体及び共重合体； （ｃ）アクリルエステル又はメタクリルエステル又はア ミドの単重合体及びこれらの成分と、不飽和カルボン酸、スルホン酸又はホスホ ン酸、ビニルエステル又はエーテル、オレフィン、スチレン、置換スチレン例え ばヒドロキシスチレン、フルオロオレフィン又はパーフルオロオレフィン、パー フルオロアルキル（メタ）アクリレート、フッ素化ビニル化合物例えばフッ素化 ビニルエーテル及び不飽和オルガノシラン、オルガノシロキサン又はオルガノポ リシロキサンから選んだ単量体との共重合体； （ｄ）ビニルアルコールの単重合体及び共重合体； （ｅ）ビニルエステル及び／又はアリルエステル及び／又はメタリルエステル又 はアミドの単重合体及びこれらの成分と不飽和カルボン酸、スルホン酸又はホス ホン酸、ビニルエステル又はエーテル、オレフィン、スチレン、置換スチレン例 えば、ヒドロキシスチレン、フルオロオレフィン又はパーフルオロオレフィン、 パーフルオロアルキル（メタ）アクリレート、フッ素化ビニル化合物例えばフッ 素化エーテル及び不飽和オルガノシラン、オルガノシロキサン又はオルガノポリ シロキサンから選んだ単量体との共重合体； （ｆ）ポリエーテル例えばメチレオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキ シド又はテトラメチレンオキシドの単重合体及び共重合体； （ｇ）芳香族及び／又は脂肪族ポリエステル及び開環により得られるポリエステ ル例えばポリ（カプロラクトン）、ポリラクチド、ポリグリコリド及びこれらの 共重合体； （ｈ）ホモ−及びコーポリオレフィン及びホモ−及びコーポリシクロオレフィン 例えばポリエチレン、エチレン／ビニルアセテート、エチレン／α−オレフィン 、エチレン／シクロオレフィン、エチレン／（メタ）アクリルエステル共重合体 、及びポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン及びポリノルボルネンの単 重合体及び共重合体； （ｉ）ポリアミド、ポリエステルアミド及びポリエーテルアミド； （ｊ）ポリエーテル、ポリエステル及び／又はポリオルガノシロキサン配列を含 有しても良いポリウレタン及びポリウレア（フッ素化基を担持しても良い）； （ｋ）フッ素化重合体例えば商標名「ホムブリン(Fomblin)」としてAusimont社 により市販される製品（パーフルオロポリエーテル）； （ｌ）天然重合体及び改質した天然重合体例えばセルロース又はデン粉のエーテ ル及び／又はエステル誘導体、多糖類、グリコサミノグリカン及び少糖類、天然 ゴム例えばヒドロキシアルキル化したグアーゴム例えばヒドロキシプロピル化グ アーゴム、カルボキシル官能基を有する又は第四級化したヒドロキシプロピル化 グアーゴム、カロブゴム、キサンタンゴム、カラギーナン、ペクチン、アルギネ ート、ポリペプチド又はタン白質例えばコラーゲン、エラスチン、ゼラチン又は ケラチン； （ｍ）ポリオルガノシロキサン例えばポリジメチルシロキ サン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリフェニルシロキサン、あるいは置換 基としてアミノ酸基、ポリオキシエチレン連鎖、アミノ又はポリアミノ基、ヒド ロキシル基、カルボン酸基、アルキル連鎖、ビニル又はアクリルグラフト又はブ ロック及びフッ素化又はパーフッ素化グラフト又はブロックを側方で又は連鎖末 端で含有するポリオルガノシロキサン； （ｎ）ポリオルガノホスファジン； （ｏ）ポリシラン、ポリカルボシラン又はポリシラザン； 及び （ｐ）これらの混合物。 １つの特定の具体例では、前記した如き炭化水素の単重合体及び共重合体はポ リシロキサン連鎖とブロック結合及び／又はグラフト結合できる。 有機重合体又はシリコーン重合体は前記した如き化粧料上又は皮膚科上活性な 基を含有できる。 前記した有機重合体又はシリコーン重合体のうちで或る重合体が官能化されて いないならば、例えばポリオルガノシロキサンの如きこれらの重合体は組成物中 での反応によってあるいは組成物の形成前に常法を用いて前もっての反応によっ て官能化させ得る。 本発明の特に好ましい有機重合体又はシリコーン重合体を次に挙げ得る；ポリ （２−エチル−２−オキサゾリン）、ビニルアセテート／ビニル４−第３級ブチ ルベンゾエート／クロトン酸（65／25／10％）共重合体、ポリ ジメチルシロキサン−ジオール、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー ル又はポリビニルピロリドン。 本発明の組成物に存在する水の量は前述した如く有機金属化合物の加水分解を 可能とさせるような量でなければならない。酸性又は塩基性でありうる水のｐＨ （１〜12）は組成物に存在する有機金属化合物の性状に応じて左右される。 即ち、用いた有機金属化合物がアルキルチタネート又はアルキルジルコネート である時は、水のｐＨは酸性であり、好ましくは３又はそれ以下である。 アルコールが存在する時は、該アルコールは直鎖又は分枝鎖のＣ₁〜Ｃ₆低級脂 肪族アルコール例えばエタノール又はイソプロパノールから選択されるのが好ま しい。 本発明によると、有機金属化合物と有機又はシリコーン重合体との重量比は一 般に約９：１〜１：９の範囲にあり、好ましくは８：２〜２：８の範囲にある。 これらの比率は相対的に広い。何故ならば或る化粧料又は皮膚科用の用途では 混成材料の無機相は有機相に関して優勢でなければならず又はその逆でなければ ならない。 即ち毛髪を保持し及び／又は着色するのに組成物を毛髪の手入れ用途に意図し た時は、混成材料の無機相は一般に10〜99％の範囲にあり、好ましくは20〜75％ の範囲にある。 マスカラの如きメーキャップ製品においては、無機相 は一般に10〜99％の範囲にあり、好ましくは30〜90％の範囲にある。 無色の又は着色したマニキュア(nail varnishes)においては、混成材料の無機 相は一般に50〜99％の範囲にあり、好ましくは60〜90％の範囲にある。 最後に、組成物を防シワ処理剤として皮膚への施用に意図した時は、無機相は 一般に５〜99％の範囲にあり、好ましくは10〜70％の範囲にある。 本発明の組成物が有機又はシリコーン重合体の前駆体を含有する時は、該前駆 体は本質的に、組成物の施用中に不飽和二重結合の重合により又は重縮合により 官能化した有機又はシリコーン重合体を生成し得る１種又はそれ以上の単量体で ある。 重合は、慣用のラジカル重合開始剤の存在下に加熱により、ＵＶ線の照射によ り、イオン重合（カチオン系又はアニオン系）により、電子ビームにより又は何 れか既知の重合法により慣例的に開始させ得る。 この特定の具体例を本発明により実施し得るけれども、実用的な理由のために は、既に製造されている官能化した有機又はシリコーン重合体を用いるのが好ま しい。 本発明の１つの特定の具体例では、組成物は化粧料又は皮膚科用活性成分を含 有でき、該活性成分は混成材料の形成中に該材料の母材中に包含されるものであ る。挙げ得る種々の活性成分の例は着色剤、着色した又は無色の有機又は無機顔 料、ＵＶ−Ａ及び／又はＵＶ−Ｂ遮光 剤、酵素、痩身剤、加湿剤、ビタミン、α−ヒドロキシ酸等である。 更には、本発明の組成物は種々の通常の化粧料及び皮膚科用添加剤をも含有で き、但し常にこれらの添加剤は組成物の別成分を妨害し得ないものとする。 前記の如く本発明の組成物は、特に保持又は成形のために毛髪生成物として使 用できる。該組成物は毛髪に保持又は固定特性を付与しながら毛髪を着色するこ とができ及び／又はＵＶ線の作用から毛髪を保護することができる。 前記した如く、架橋した混成材料は形成中に種々の活性成分例えば有機又は無 機顔料及び／又はＵＶ濾光剤を含有できる。 毛髪の手入れ組成物はセット用又は吹付け−乾燥用ローションの形であるいは ゲルの形であるのが好ましい。組成物がローションの形である時は、噴霧液又は ムースの何れかを得るのに通常の噴射剤ガスの存在下に噴霧ビン中に、ポンプフ ラスコ中に又はエーロゾル容器中に装填できる。 本発明の組成物は皮膚の手入れ剤、保護又は処置生成物として特に長期の日焼 け止め生成物として使用できる。何故ならば架橋した混成材料の被覆は良好な耐 水性及び耐海水性を有するからである。この具体例では、架橋した混成材料は１ 種又はそれ以上のＵＶ濾光剤を含有する。 本発明の組成物はマスカラ又はアイライナーの如き眼 のメーキャップ生成物であることができあるいは爪をメーキャップする着色した マニキュアの如き爪生成物あるいは無色の爪基剤又は爪の手入れ生成物であるこ とができる。 組成物が眼のメーキャップ生成物又は着色したマニキュアの形である時は、有 機及び／又は無機顔料を架橋した混成材料中に包含させる。 本発明の要旨は、毛髪を保持し及び／又は毛髪を着色する毛髪処理方法におけ る本発明の組成物の使用である。 この方法の１つの具体例では、本発明の組成物は噴霧ポンプを用いて又はエー ロゾルを用いて好ましくは噴霧液の形で毛髪に施用する。毛髪上に噴霧した後に 、溶剤（類）を蒸発させながら組成物を作用させ、場合によっては次いで乾燥さ せる。 毛髪は、施用前に又は直後に所望通りに成形できる。 乾燥時間は、毛髪に施用される組成物の性状に応じて変化でき且つ左右される 。 変形手段を用いるならば、これを取去る。梳毛した後には、毛髪は光沢があり しかも波形にちぢれている。水及びシャンプーを用いて数回の洗浄後でさえ、毛 髪の当初の波形は保持される。これは毛髪表面への混成材料の接着が非可逆性で あることを証明している。 組成物が少なくとも１種の毛髪顔料及び／又は着色剤を含有する時、これは毛 髪上でのゾル／ゲル反応中に混成材料に包含でき、こうして毛髪に付与された着 色は水 又はシャンプーを用いての連続的な洗浄によって変性されない。 本発明の別の要旨はまつ毛のメーキャップ方法における前述の組成物の使用で ある。 この方法においては、まつ毛上に細心に平滑化させることによりマスカラブラ シを用いて十分な量の組成物を施用する。組成物に応じて変化する乾燥時間後に 、まつ毛は外観上光沢があり、このメーキャップは水及び周囲の湿気に対して良 好な耐性を有する。 本発明の別の要旨は爪のメーキャップ又は手入れ方法に前述の組成物の使用に 関する。 この方法においては本発明の着色又は無色組成物の薄層をブラシで爪表面に施 用する。組成物の性状に応じて変化する時間に亘って爪を乾燥させ、すると爪に 沈着した被覆薄膜は優れた光沢と良好な表面硬度とを有することが見られる。更 には、この薄膜は水、洗浄剤及び化粧品に用いた通常の有機溶剤での洗浄に耐え る。本発明のマニキュア組成物が少なくとも１種の着色剤及び／又は顔料を含有 する時は、これは混成被覆材料中に包含させ得るので着色物質が水又は通常の有 機溶剤に可溶性であるとしても長期に亘って色の変化は認められない。 最後に、本発明の要旨は皮膚の処置又は手入れ方法に、特に防シワ処置方法に 前述の組成物を用いることである。 この方法においては、本発明の組成物は特に眼の周りのシワの減少が望ましい 皮膚の部分に細心に施用される。 該組成物は何れか適当な手段を用いて薄層として施用でき、溶剤（類）の蒸発後 には不可視な透明薄膜が形成されて肉眼で見てシワを消失させる皮膚締め付け作 用を及ぼす。 本発明の組成物の多数の実施例及びその具体例を説明のため以下に示す。実施例 実施例１ マニキュア液 次の成分を混合することにより本発明のマニキュア液を製造した： テトラエトキシシラン 53.4％ エタノール中の50％溶液としてポリ （２−エチル−２−オキサゾリン） 19.0％ 無水エタノール 11.8％ 水（pH＝１） 9.2％ 酸化鉄／プロピレングリコール(50/50) 4.6％ 酸化チタン／プロピレングリコール(50/50) 2.0％ このマニキュア液は無水エタノールにテトラエトキシシランを混合し、pH１と させた水（塩酸の添加）を添加することにより製造した。 攪拌しながら30分間反応を続行させた後に、エタノール中の50％溶液としてポ リ（２−エチル−２−オキサゾリン）を添加し、攪拌を15分間続行した。最後に プロピレングリコール中の酸化鉄を添加し、攪拌を30分間持続させ、プロピレン グリコール中の酸化チタンを添加し、 攪拌を約30分間続行させた。 かくしてマニキュア液が得られ、これは爪表面に施用するのが容易であり、乾 燥後には水、洗浄剤及びアルコールに優れた耐性を有する均質で光沢のある薄膜 を形成するものである。 該薄膜は優れた耐引掻性をも有する。実施例２ マニキュア液 次の成分を混合することにより本発明のマニキュア液を製造した： テトライソプロピルオルトチタネート 33.9％ ポリジメチルシロキサンジオール 41.4％ 無水エタノール 18.3％ 水（pH＝１） 0.4％ 酸化鉄／プロピレングリコール(50/50) 4.0％ 酸化チタン／プロピレングリコール(50/50) ２％ 実施例１に記載したのと同じ操作方法を用いてこのマニキュア液を製造し、爪 表面に施用すると、水、洗浄剤及びアルコールに優れた耐性を有する光沢のある 均質な薄膜を生成した。実施例３ 毛髪用の着色した固定用組成物 この組成物は次の通り製造した： 10.4ｇのジエトキシジメトキシシランを4.6ｇのエタノール中に希釈し、ｐＨ １の水（塩酸の添加）0.6ｇを次いで添加した。約１分間攪拌した後に、プロパ ノール中の70％溶液として14ｇのテトラプロピルジルコネートを 添加し次いで5.2ｇのポリジメチルシロキサンジオール(平均分子量＝550)を添加 した。30分間攪拌した後に１ｇのエタノールに希釈した0.15ｇのローダミン101 を添加した。揮発性のシリコーン油（ダウコーニング社からのＤ５）を添加する ことにより該溶液の乾燥抽出物を25％とさせた。次いでダウコーニング社からの α−ωヒドロキシ／オキソシリコーン(粘度6500cSt)を添加した。 次いで得られた最終溶液を毛髪への噴霧に適当な容器中に装填した。 毛髪に噴霧し毛髪を乾燥させた後には、毛髪は天然の風合を有し均一に着色さ れ且つ光沢があることが見出された。 水又はシャンプーを用いての数回の洗浄後でさえ、毛髪の当初の着色は持続し た。実施例４ マスカラ 次の成分を用いてマスカラの形の組成物を製造した： テトラエトキシシラン 28.9％ メチルトリエトキシシラン 28.9％ エタノール中の50％溶液としてポリ （２−エチル−２−オキサゾリン） 9.4％ 無水エタノール 13.9％ 水（pH＝１） 9.45％ 酸化鉄／プロピレングリコール(50/50) 9.45％ このマスカラはテトラエトキシシランとメチルトリエトキシシランと無水エタ ノールとを混合することにより 得られ、これにpH1にした水（塩酸の添加）を添加した。攪拌しながら30分間反 応させ、次いでエタノール中の50％溶液としてポリ（２−エチル−２−オキサゾ リン）を添加し、撹拌を約15分間続行した。プロピレングリコール中の酸化鉄を 次いで添加し、攪拌を30分間続行した。ブラシを用いてまつ毛に施用することに よりこのマスカラは揮発性化合物の蒸発後に均質で光沢のある耐水性薄膜を生成 した。実施例５ 防シワ組成物 本発明のこの防シワ組成物は次の成分から得られた： テトライソプロピルオルトチタネート 20.2％ ポリジメチルシロキサンジオール 27.7％ ジエトキシジメチルシラン 47.2％ 無水エタノール 8.0％ 水（pH＝１） 0.9％ この防シワ組成物は80％のエタノール中にジエトキシジメチルシランを希釈し 次いでpH1にした水（塩酸の添加）を添加し、約１分間攪拌することにより製造 した。 次いでテトライソプロピルオルトチタネートを攪拌しながら添加し最後にポリ ジメチルシロキサンジオールを約30分間攪拌しながら添加した。 かくして流体組成物が得られ、これを眼の周りのシワに薄層の形で施用した時 には揮発性成分の蒸発後に透明で不可視の薄膜が生成され、該薄膜は締付け作用 （引張り作用）を有しかくして眼の周りのシワを知覚しうる程 に減少させるものである。実施例６ 毛髪の固定用組成物 この組成物は次の如く製造した： 10.4ｇのテトラエトキシシランを2.3ｇのエタノールに希釈させ、２ｇの脱イ オン水及び2.5mlの１Ｎ ＨＣｌを次いで添加した。攪拌及び均質化後に、ＧＰ Ｃピーク頂点と、110,000の分子量（仏国特許第2439798号に記載）とを有し２− アミノ−２−メチルプロパノールにより中和したビニルアセテート／ビニル ４ −第３級ブチルベンゾエート／クロトン酸（65／25／10重量％）共重合体の30％ のアルコール溶液3.85ｇを添加した。20ｇのエタノールを最終希釈のため添加し 、該混合物を攪拌した。 最終的に得られた溶液をポンプフラスコ中に装填し、予備成形した毛髪上に噴 霧した。 乾燥後には、毛髪は光沢があり、解きほぐすのが容易であり良好なウェーブ形 状を有した。 15％のナトリウムラウリルエーテルサルフェートと３％のココイルベタインと よりなるシャンプーを用いて数回洗浄し、水でゆすいだ後でさえ、毛髪は当初の 形状を保持し且つ光沢があるまゝであった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 サンチエ，クレマン フランス国 エフ―91190 ジフ―シユー ル―イベツト，レシダンス デユ シヤト ー ド クールセール，９

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ケラチン基質上に架橋した混成材料の被覆を形成する化粧料又は皮膚科用 組成物であって、該組成物はゾル／ゲル型の組成物でありしかも次の成分； （ａ）少なくとも１種の有機金属化合物； （ｂ）少なくとも１種の官能化した有機重合体又は該重合体の前駆体あるいは少 なくとも１種の官能化したシリコーン重合体又は該重合体の前駆体（後者の前駆 体は成分(ａ)とは異なる）； （ｃ）有機金属化合物を加水分解するのに十分な量の水； 及び （ｄ）場合によっては少なくとも１種のアルコールを混合することにより得られ 、該被覆は性状が非可逆性であることを特徴とする、化粧料又は皮膚科用組成物 。 ２．有機金属化合物は次の成分； （ｉ）周期律表の第１ｂ〜７ｂ族、８族又はランタニド列からの遷移金属の酸 化物； （ii）アルミニウム、ホウ素、ケイ素、錫、チタン、セリウム又はタングステ ンの酸化物；及び （iii）リン酸塩 により形成される群から選ばれる請求の範囲１記載の組成物。 ３．有機金属化合物は次の成分； （１）次式： 〔式中 ＭはＳｉ，Ｔｉ又はＺｒを表わし； ｎは用いた金属の原子価を表わし； Ｒ₁は直鎖又は分枝鎖Ｃ₁〜Ｃ₃₀、好ましくはＣ₁〜Ｃ₆アルキル基を表わし； Ｒ及びＲ’は互いに個々別々であり、直鎖又は分枝鎖アルキル基、シクロアル キル基、置換又は非置換のアリール基を表わし、前記の基Ｒ及びＲ’は場合によ っては有機重合体又はシリコーン重台体と反応し得る基であって化粧料上又は皮 膚科上活性な基をも含有し得る基によって置換されている〕 の１つに対応するアルキルシラン、アルキルチタネート又はアルキルジルコネー ト；及び （２）次式； 〔式中 Ｒ₁及びｎは式（Ｉ）に与えたのと同じ意義を有し； ｂは配位子Ｘの錯化度を表わし； Ｘは錯生成（キレート化用）配位子の個数であり；及 び Ｘは、有機重合体又はシリコーン重合体と反応し得る基に共有結合し得るモノ −又はポリデンテートのキレート化配位子又は基を表わし、例えばエチレン系不 飽和基（（メタ）アクリル基、ビニル基）、ハロゲン化基、ヒドロキシル化基、 カルボキシル化基、チオール基、エポキシ基、エステル基、アミン基、ウレア基 、ウレタン基、アセトアセテート(ACAC)基あるいはEDTA及びその誘導体から誘導 した基の如き配位子又は基を表わし、該キレート化基は場合によっては化粧料上 又は皮膚科上活性な基をも含有する〕 に対応するキレート化したアルキルシラン、アルキルチタネート又はアルキルジ ルコネート により形成される群から選ばれる請求の範囲１又は２記載の組成物。 ４．キレート化したアルキルシラン、アルキルチタネート又はアルキルジルコ ネートは次式； （式中Ｘ，Ｒ，Ｒ’，Ｒ₁，ｎ及びＸは請求の範囲３の式（Ｉ）及び（II）に与 えたのと同じ意義を有する）の １つに対応する請求の範囲３記載の組成物。 ５．基Ｒ及びＲ’は、エチレン系不飽和基、ハロゲン化基、ヒドロキシル化基 、カルボキシル化基、チオール基、エポキシ基、エステル基、アミン基、アミノ 酸基及びポリペプチド基から選んだ基により置換されている請求の範囲３又は４ 記載の組成物。 ６．キレート化基は有機重合体又はシリコーン重合体と反応し得る基に共有結 合しており、エチレン系不飽和基、ハロゲン化基、ヒドロキシル化基、カルボキ シル化基、チオール基、エポキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基及びウ レア基から選ばれる請求の範囲３〜５の何れかに記載の組成物。 ７．キレート化基Ｘはカルボン酸、β−ケトン、β−ジケトン、β−ケトエス テル、β−ケトアミン、α−及びβ−ヒドロキシ酸（β−ヒドロキシル化しても 良い）、サリチル酸及びその誘導体から選択される請求の範囲３〜６の何れかに 記載の組成物。 ８．有機金属化合物はテトラエトキシシラン、テトライソプロピルオルトチタ ネート、テトラプロピルジルコネート、メチルトリエトキシシラン、チタンテト ラエトキシド、チタンテトラブトキシド、鉄トリエトキシド及びタングステント リエトキシドにより形成される群から選ばれる請求の範囲１〜７の何れかに記載 の組成物。 ９．官能化した有機重合体又はシリコーン重合体はランダム、ブロック及び／ 又はグラフト重合体であり、次 の重合体成分； （ａ）アルキルオキサゾリンの単重合体及び共重合体； （ｂ）（メタ）アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレンス ルホン酸、アクリルアミド−２−メチルプロパンスルホン酸、２−スルホエチル メタクリレート、ビニルスルホン酸及びビニルホスホン酸から選んだ単量体の単 重合体及び共重合体； （ｃ）アクリルエステル又はメタクリルエステル又はアミドの単重合体及びこれ らの成分と、不飽和カルボン酸、スルホン酸又はホスホン酸、ビニルエステル又 はビニルエーテル、オレフィン、スチレン、置換スチレン、フルオロ又はパーフ ルオロオレフィン、パーフルオロアルキル（メタ）アクリレート、フッ素化ビニ ル化合物及び不飽和オルガノシラン、オルガノシロキサン又はオルガノポリシロ キサンから選んだ単量体との共重合体； （ｄ）ビニルアルコールの単重合体及び共重合体； （ｅ）ビニルエステル及び／又はアリルエステル及び／又はメタリルエステル又 はアミドの単重合体及びこれらの成分と不飽和カルボン酸、スルホン酸又はホス ホン酸、ビニルエステル又はビニルエーテル、オレフィン、スチレン及び置換ス チレン、フルオロオレフィン又はパーフルオロオレフィン、パーフルオロアルキ ル（メタ）アクリレート、フッ素化ビニル化合物及び不飽和オルガノシラン、オ ルガノシロキサン又はオルガノポリシロキサンから選んだ単量体との共重合体； （ｆ）ポリエーテル； （ｇ）ポリエステル； （ｈ）ホモ−及びコーポリオレフィン又はシクロオレフィン； （ｉ）ポリアミド及びポリエステルアミド； （ｊ）ポリエーテル、ポリエステル及び／又はポリオルガノシロキサン配列を含 有しても良いポリウレタン及びポリウレア； （ｋ）フッ素化重合体； （ｌ）天然重合体及び改質した天然重合体； （ｍ）ポリオルガノシロキサン； （ｎ）ポリオルガノホスファジン； （ｏ）ポリシラン、ポリカルボシラン又はポリシラザン； 及び （ｐ）これらの混合物 により形成される群から選ばれる請求の範囲１記載の組成物。 10．有機重合体又はシリコーン重合体はポリ（２−エチル−２−オキサゾリン ）、ビニルアセテート／ビニル４−第３級ブチルベンゾエート／クロトン酸（65 ／25／10％）共重合体、ポリジメチルシロキサンジオール、ポリエチレングリコ ール、ポリアミルアルコール及びポリビニルピロリドンにより形成される群から 選ばれる請求の範囲９記載の組成物。 11．水のｐＨは好ましくは１〜12の範囲に在る請求の 範囲１記載の組成物。 12．有機金属化合物がアルキルチタネート又はアルキルジルコネートである時 は、水のｐＨは３又はそれ以下である請求の範囲11記載の組成物。 13．アルコールは直鎖又は分枝鎖Ｃ₁〜Ｃ₆低級脂肪族アルコールである請求の 範囲１記載の組成物。 14．有機金属化合物と有機重合体又はシリコーン重合体との重量比は一般に約 ９：１〜１：９の範囲にあり、好ましくは８：２〜２：８の範囲にある請求の範 囲１〜10の何れかに記載の組成物。 15．着色剤、着色した又は無色の有機又は無機顔料、ＵＶ−Ａ及び／又はＵＶ −Ｂ遮光剤、酵素、痩身剤、調湿剤、ビタミン及びα−ヒドロキシ酸により形成 される群から選んだ少なくとも１種の化粧料上又は皮膚科上の活性成分を更に含 有する請求の範囲１〜14の何れかに記載の組成物。 16．少なくとも１種の通常の化粧料又は皮膚科用添加剤を更に含有する請求の 範囲１〜15の何れかに記載の組成物。 17．請求の範囲１〜16の何れかに記載の組成物を毛髪に噴霧することにより施 用し、溶剤（類）が蒸発されるまで該組成物を作用させることを特徴とする毛髪 を保持し及び／又は着色する方法。 18．前記の組成物は少なくとも１種の着色剤及び／又は顔料を含有する毛髪着 色用の請求の範囲17記載の方法。 19．組成物を作用させた後に毛髪を乾燥させる請求の範囲17又は18記載の方法 。 20．請求の範囲１〜16の何れかに記載の組成物を十分な量でマスカラブラシを 用いてまつ毛に施用し、溶剤（類）を蒸発させて該組成物を作用させ且つ乾燥さ せることを特徴とする、まつ毛のメーキャップ方法。 21．請求の範囲１〜16の何れかに記載の組成物の１層を爪の表面にブラシを用 いて施用し、次いで溶剤（類）が蒸発するまで該組成物を作用させることを特徴 とする爪のメーキャップ又は手入れ方法。 22．前記の組成物は少なくとも１種の着色剤及び／又は顔料を含有する請求の 範囲20又は21記載の方法。 23．請求の範囲１〜16の何れかに記載の組成物の薄層を処置すべき皮膚の一部 に施用し、溶剤（類）が蒸発するまで該組成物を作用させることを特徴とする皮 膚のシワを処置するか又は手入れする方法。