JP2000507954A - 心拍停止の処置のためのバソプレシン及びアドレナリン作用薬の組合せ - Google Patents

心拍停止の処置のためのバソプレシン及びアドレナリン作用薬の組合せ

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Abstract

(57)【要約】 心肺蘇生の施されている患者に投与する場合の、心拍停止の処置のためのバソプレシン、徐脈薬及びアドレナリン作用薬の組合せの利用。更に、バソプレシン、徐脈薬及びアドレナリン作用薬の複数の通りの組合せを含んで成る心拍停止の処置のためのキットを開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 心拍停止の処置のためのバソプレシン及びアドレナリン作用薬の組合せ 発明の背景 米国において毎年350,000以上の人々が病院に現れる前に心拍停止により死亡 している。患者が当初蘇生したとしても、その半分以上が病院で24時間以内に死 亡する。Eisenbergら、NEJM306,1340(1982)。人的な外胸圧迫又は標準CPR の、エピネフリン投与を伴う30年以上の実施にもかかわらず、心拍停止した患者 の5%未満しか生存できない。Niermann,NEJM327,1075(1992)。標準CPRの 開始時間は成果を決定するうえで重要な要因ではあるが、人的な外胸圧迫の固有 の制約がおそらくはその低い生存統計の大きな理由である。基礎的なCPRの実行 及び訓練に関する多大な時間、費用及びエネルギーとの観点で、これらの統計は より一層意気消沈させてしまうものである。薬理療法、特に静脈内エピネフリン 及び抗不整脈療法が一部の患者において成果を改善せしめているが、CPRの際の 血管収縮剤の役割は討論の的であり続けている。Stiellら、NEJM327,1045(1 992)。 標準の人的な外胸圧迫が発表されてから35年間、CPR効率全体を改善するのに 有用な機械的手段における幾多の進歩がなされている。胸内圧の上昇は心室拍動 中の心拍出量を高めるという仮説に基づき、外周ベスト並びに敏しょうな圧迫・ 解圧(ACD CPR)の如きの技術が開発されている。Lurie,Resuscitation28,115 (1994)。冠状動脈の充満を高める及びCPRの弛緩又は解圧段階の際の静脈還流量 を高める研究において、介在式腹部カウンターパルションCPR の如き技術並びに大動脈間バルーンポンプの急速拡張及び収縮の利用、更にはAC D CPRの利用がなされている。Sackら、JAMA267,379(1992)。 CPRの効率を改善するための機械的手段に対して行われる研究に加えて、生き た器官の血流量を高める及び心拍停止した患者の生存率を高める薬理療法を開発 する改められた関心がある。かかる療法は典型的にはCPRの実行中のエピネフリ ンの静脈投与を含む。エピネフリンは動脈収縮剤であり、そしてその用途は蘇生 工程の際に患者の血圧を高めることによる。しかしながら、エピネフリンでさえ も、心拍停止後の生存率は低い。更に、最近の研究は伝統的な用量よりも高い用 量のエピネフリンに由来する更なる有益性を実証していない。Stiellら、前掲。 近年の研究は高又は低用量のエピネフリンと偽薬との有益性を示していない(Wo odhouseら、Resuscitation30,243(1995))。 出願人は公開されたPCT出願WO 94/11045号において、CPRの最中の静脈拡張薬 (ニトログリセリン)及び動脈収縮薬(エピネフリン)の同時投与を発表してお り、これは心拍停止した患者を蘇生するための方法であって、心臓への静脈血液 輸送及び心臓からの動脈血液輸送を活発に誘導し;患者の肺を通気し;前記誘導 及び通気段階と同時にこの患者に動脈血圧を高めるのに十分な動脈収縮薬を投与 し;そして前記誘導及び通気段階と同時にこの患者に脳及び心臓に至る動脈血流 を高めるのに十分な量の静脈拡張薬を投与する;ことを含んで成る方法を開示す る。 しかしながら、CPRの最中に利用するための改善された方法及び薬理組成物で あって、心拍停止した患者の少なくとも一定の集団間に延命をもたらすもののニ ーズが今なおあり続けている。かかる方法及び組成物は好ましくは、患者の血圧 を有意に低めることなく、 血液循環を高め、且つ患者組織、特に心臓及び/又は脳組織に至る酸素付加血液 の輸送を高めるであろう。 発明の概要 驚くべきことに、アドレナリン作用薬、例えばエピネフリン及びアミノフィリ ンと組合せたバソプレシンの利用は、慣用のエピネフリン療法と比較して、CPR の際に高い生体器官血流量を供することが見い出された。更に、出願人はバソプ レシンと徐脈薬、例えばザテブラジンとの利用、又は更には1又は複数種の徐脈 薬と1又は複数種のアドレナリン作用薬との組合せの利用が驚くべきほどに高め られたCPR効率を供することを発見した。かくして、本発明はCPRの施されている 患者に投与する場合の心拍停止を処置するための医薬品の調製のための(a)1 又は複数種のアドレナリン作用薬と一緒でのバソプレシンの作用;(b)1又は 複数種の徐脈薬と一緒でのバソプレシンの利用;及び1又は複数種のアドレナリ ン作用薬と組合せた1又は複数種の徐脈薬の利用;を提供する。 当該薬剤又は医薬品は好都合にはキット形式、即ち、上記活性成分の組合せを 含んで成る1パッケージユニットで提供される。従って、本発明は更に心拍停止 の処置、そして特に心室細動、不全収縮、電気機械解離(EMD)等の処置のための キットも提供する。詳しくは、当該キットは単独の単位投与形態において又は組 合せ式において包装された上記の薬剤を含む包装材料と、当該薬剤を心肺蘇生の 施されている患者に投与すべきことを指示した仕様書とを含んで成る。 好ましくは、当該徐脈薬はザテブラジン、テジサミル、ファリパミル、ミキシ ジンアリニジン又はβ.アドレナリンレセプターブロッカー、例えばプロパノロ ール、メトプロロール又はエスモロール である。より好ましくは、当該徐脈薬はザテブラジンである。ザテブラジンを投 与する又はキットに含ませる場合、それはそれぞれ約10〜約120mgのザテブラジ ンを含んで成る1又は複数の単位投与形態で投与又は存在させることが好ましい 。 当該アドレナリン作用薬はエピネフリン、ドーパミン、ノルエピネフリン、イ ソプロテレノール、フェニルエフリン、ドブタミン又はメトキサミンの如きアド レナリン作用薬であることが更に好ましい。最も好ましくは、当該アドレナリン 作用薬はエピネフリンである。当該アドレナリン作用薬はcAMPの分解を阻止する 間接的な交換神経作用薬、即ちホスホジエステラーゼ(PDE)インヒビターであっ てもよい。代表的なPDEインヒビターはアミノフィリンである。複数種のアドレ ナリン作用薬、例えばエピネフリン及びイソプロテレノールとバソプレシンとの 投与もCPRの際の生体器官血流量を高めるであろう。この場合、比較的高いα及 び/又はβアドレナリン受容選択性を有するアドレナリン作用薬をバソプレシン 療法と組合せて一緒に利用してよい。 バソプレシン、徐脈薬及び/又はアドレナリン作用薬は心拍停止しており、且 つ心臓への静脈血液輸送及び心臓からの動脈血液輸送の活発な誘導の施されてい る患者に、動脈血圧を高め、それ故脳及び心臓への動脈血流量を高めるのに有効 な量で投与してよい。より好ましくは、バソプレシンの単位投与形態は約10〜12 0単位を含んで成り、エピネフリンの単位投与形態は約0.25mg〜3.0mgを含んで成 り、ザテブラジンの単位投与形態は約5mg〜150mgを含んで成り、プロパノロー ルの単位投与形態は約0.25mg〜〜約3mgを含んで成り、そしてエスモロールの単 位投与形態は約5mg〜約100mgを含んで成るであろう。 出願人は血管拡張特性を有する有機硝酸塩、例えばニトログリセ リンを、バソプレシン及び/又はアドレナリン作用薬又は徐脈薬と一緒に心拍停 止した患者に投与すると、冠状動脈床に対する後者の薬剤の血管収縮作用を若干 減衰させることを驚くべきことに発見した。有機硝酸塩の投与は本発明の薬理組 成物と同時に投与した場合、冠状脈管を拡張し、且つ後負荷に対して有意な作用 を及ぼすことなく前負荷を小さくする。即ち、その利用は任意的に心筋血流を高 めるのに有効な量の有機硝酸塩と更に一緒に実行してよく、そして当該キットは 任意的に当該窒素塩を当該量で含んでよい。好ましくは、当該有機硝酸塩はニト ログリセリンであり、そして約10μg〜300μgの用量範囲で投与(又はキット において単位投与形態で存在)してよい。 バソプレシン及びアドレナリン作用薬に加えて、当該利用は当該活性薬剤の治 療的効果を高めることを目的とするその他の活性物質と更に一緒にして実行して よく、そして当該キットは単位投与形態の当該その他の活性物質を含んでよい。 例えば、当該利用はマンニトール浸透圧特性に基づき、脳、心臓及び/又は腎臓 の肥大を抑制するのに有効な量のマンニトールと一緒にして実行してよく、そし て当該キットはマンニトールを当該量で含んでよい。更に、マンニトールは患者 の血圧も高めうる。マンニトールは約1g〜100g、好ましくは約5g〜50gに 範囲する総用量で供与してよい。 カルシウムチャンネルブロッカー、例えばジルチアゼム、ベラパミル、ニフェ ジピン等もカルシウム過剰負荷を阻害するのに有効な量で任意的にその他の活性 成分と一緒に投与するか、又は本発明のキットの中に含ませてよい。典型的には 、単位投与形態のジルチアゼムは約0.5mg〜60mg、好ましくは約0.5mg〜20mgで含 まれるであろう。単位投与形態のベラパミルは約0.5mg〜60mg、好ましくは約0.5 mg〜5mgで含まれるであろう。単位投与形態のニフェジピンは 約0.2mg〜10mg、好ましくは約0.5mg〜5mgで含まれるであろう。 図面の簡単な説明 図1aはエピネフリンのみ(EPI)40μg/kg、バソプレシンのみ(VP)40単位 、又はエピネフリンとバソプレシンとの組合せ(EPI+VP)により心室細動から蘇 生させたブタ(グループ当りn=6)の冠状潅流圧(CPP)(拡張大動脈圧−右動 脈圧)のグラフ図であり、これはバソプレシン+エピネフリンの組合せが、いづ れの単独薬剤よりも迅速で高く、そしてより持続した冠状灌流圧(平均±SEM)を 供することを示す。14分のCPR後及び薬剤の10分後、平均冠状灌流圧は、バソプ レシン+エピネフリンではエピネフリン単独よりも50%高かった。組合せ手法の 利点は1分後に似たように認められ、そこではバソプレシン単独と比べての組合 せ療法に基づく高めの灌流圧が認められる。 図1bはエピネフリンのみ又はバソプレシンとの組合せと比較したバソプレシ ンの効果のゆっくりとした効き目を示す。 図2は標準CPRを利用した心室細動のブタモデルにおけるより高めの濃度のバ ソプレシン(0.4単位/kg)及びエピネフリン(0.2mg/kg)で実施した一連の実験の 結果のグラフ図であり、これはメジアン(枠=上及び−下1日分位数、棒は最大 /最小値)心筋及び大脳血流が、各薬剤単独と比べ、これらの薬剤の組合せによ りほぼ40%高まることを示す。 発明の詳細な説明 心拍停止は一般に有効な心臓機能の消失及び有効な血液循環の消失を供する症 状を意味する。本発明により処置可能な特定の症状には心筋の迅速な収縮及び攣 縮を特徴とする心室細動;心臓の収縮の 実質的な欠如を特徴とする不全収縮;及び関連の機械収縮のない心臓における電 気活性の持続を特徴とする電気機械解離(EMD)が挙げられる。 A.心肺蘇生方法 本発明のキットは(a)バソプレシン及び1もしくは複数種のアドレナリン作 用薬の単位投与形態;又は(b)バソプレシン及び1もしくは複数種の徐脈薬の 単位投与形態;又は(c)1もしくは複数種の徐脈薬と1もしくは複数種のアド レナリン作用薬との組合せの単位投与形態;及び(d)前記薬剤を心肺蘇生の施 されている患者に投与すべきことを指示する仕様書;を含んで成る包装材料を提 供する。上記の薬剤は単独又は組合された単位投与形態で包装してよい。当該活 性薬剤は、血液輸送及び肺通気の活発な誘導の際に投与すること、バソプレシン 及びアドレナリン作用薬の場合、動脈血圧を高め、且つ動脈血液循環を高めるの に作用し、そして徐脈薬の場合、心拍数を下げ、且つ心臓代謝を下げるのに作用 する。血液輸送の活発な誘導は四肢及び腹部から胸部及び心臓に至る静脈血液の 輸送並びに心臓から肺及び動脈系に至る血液の輸送の双方を含む。誘導された血 液輸送及び肺通気の双方は好ましくは一定の進歩したCPR法、例えばACD CPR(Co henら、JAMA267,2916(1992)に記載)及び介在式腹部圧迫(IAC)(NeimenN .Engl.J.Med.327,1075(1992)記載)により好適に達成される。誘導した 血液輸送及び肺通気は、やや劣りはするが、標準の胸部マッサージ及びCPR技術 により達成されうる。任意的に、肺通気を供するための追加の手段、例えば気管 支内管の利用、マウス・ツー・マウス蘇生等を採用してよいであろう。 B.心拍停止した患者のための薬理療法 本発明の利用はそれ自体CPRの効率を高め、それ故慣用のCPRと 比べて患者生存率の機会を向上させるが、本発明は生体器官の血流(慣用のCPR 、そして特に上記の改善CPR技術により)がバソプレシン、徐脈薬及び/又はア ドレナリン作用薬の組合せを投与することにより更に改善されうるという発見を 基礎とする。血管拡張特性を有する有機硝酸塩、例えばニトログリセリンの、本 発明の活性剤の組合せとの組合せにおける投与は、冠状動脈床に対する外性血管 収縮薬の強い血管収縮効果を若干減退させ、それ故心筋血流を更に改善せしめる ことも発見された。 1.バソプレシン バソプレシンは通常生理学者及び生化学者により抗痢尿性ホルモン(ADH)と呼 ばれ、その理由はそれは末梢曲細管及び腎臓の回収管からの水の吸収を高めるこ とにより尿流量を減らすからである。それは水保持を促進するのみならず、一定 の状況下で、それはナトリウム及び塩化物の排泄を高める。その効果は細胞外流 体の浸透圧の減少である。その抗痢尿効果に加え、バソプレシンは血管平滑筋も 刺激する。 CPRの際に投与する「最適」用量のエピネフリン、バソプレシン投与は高いレ ベルの心筋灌流、より多い大脳灌流、及びより大きい蘇生機会を供する。Lindne rら、Anesthesia & Analgesia77,427(1993)。更に、心拍停止したヒトのバソ プレシンのレベルが高いほど、生存の機会は高まる。Lindnerら、Br .Heart J.75,145(1996)。対照的に、心拍停止した患者のカテコールアミンの内生レベ ルが高いほど、生存の機会は悪くなる。バソプレシンは重篤なアシドーシスの症 状下で動脈収縮薬として有効であり、そしてバソプレシンの作用時間は同用量の エピネフリンよりも3〜4倍長いようである。Lindnerら、Circulation91,21 5(1994)。バソプレシンはPark Davis,Morris Plains,New Jerseyより市販され ている 。 2.アドレナリン作用薬 a.アドレナリン作用因子(直接作用性交換神経作用薬) アドレナリン作用因子は心拍数を高め、房室伝導を高め、そして心臓鼓動を強 くする(陽性変力性作用)。これは脂質分解も誘導し、それ故血漿遊離脂肪酸濃 度を高める。これらの効果はある程度、アデニルシクラーゼ系及び3’,5’− サイクリックアデノシン−リン酸(サイクリックAMP)の中間体の活性化を介し て達成される。本発明において利用するのに適切なアドレナリン作用薬には、限 定することなく、エピネフリン、ノルエピネフリン、ドーパミン、ドブタミン、 イソプロテレノール、フェニルエフリン、メトキサミン等が挙げられる。好まし くは、採用するアドレナリン作用因子はエピネフリンである。 (1)エピネフリン エピネフリンは副腎髄質中の主たる交換神経作用因子であり、そしてα及びβ アドレナリン受容体の双方を刺激する。β1及びβ2刺激は特に直接的な電流ショ ックの直後の心臓において極めて重要でありうる。これはストレス及び過激な運 動状況下で遊離される。低用量又は低静脈内点滴率ではそれは心臓を刺激し、そ して気管支を弛緩させることができ、そして同時に弛緩期血圧を下げることが可 能である。しかしながら、血管収縮効果の方が血管拡張効果よりも強く、従って 高い用量では血管拡張の正味の上昇があり、そして過剰用量では著しい高血圧の 危険性が生じうる。エピネフリンはアレルギー性緊急症状、例えばアナフィラキ シー、水腫等の処置における選り抜きの薬剤である。エピネフリンは心拍停止し た患者のための蘇生薬でもあるが、付随する血管収縮は損われた心臓に不要の負 荷を与えるものと考えられる。エピネフリンは数多くの会社から 市販されている。 b.間接交換神経作用薬(ホスホジエステラーゼインヒビター) ホスホジエステラーゼインヒビターは潜在的な変力性及び血管拡張薬として認 識されている。急性充血性心不全において、これらは心拍出量を高め、左肺毛細 楔入圧を下げ、そして総合的な周囲耐性を不全心臓の負荷状況の改善を伴って下 げる。急性充血性心不全の症状を復帰させるための能力は、静脈内カテコールア ミン及びナトリウムニトロプルシドによる処置とかなり似ている、又はそれより も良いことさえもある。本方法において利用するのに好適なPDEインヒビターは アミノフィリンである。Merck Index(第11版)、エントリー477。その他の適当 なPDEインヒビターはT.A.Fischerら、Drugs44,928(1992)に開示されている 。 3.徐脈薬 徐脈薬は心拍数を下げ、そして蘇生過程を補助する。詳しくは、これらの薬剤 は心筋酸素消費量を下げる(これはアドレナリン作用薬により上昇する)。βア ドレナリン受容拮抗因子は徐脈薬として、心臓のβ−アドレナリン作用因子の作 用をブロッキングすることにより機能する。その他の徐脈薬、例えばザテブラジ ンは複合型ナトリウム/カリウムペースメーカー電流(current)Ifを含むカリウ ムチャンネルをブロッキングすることである程度働く。心拍停止の最中、これら の薬剤は自発循環の復帰の直後に極めて有用である。 a.ザテブラジン ザテブラジンは複合型ナトリウム/カリウムペースメーカー電流Ifのブロッ カーとして働き、そして洞房結節機能を阻害する。Kobingerら、Enr .J.Pharma col. ,104,9(1984)。ザテブラジンはベラパミルの構造類似体であるが、この薬 剤は伝統的なカルシウム チャンネル拮抗活性をもたない。同書。単離された組織調製品において、この化 合物は任意の陰性変力性効果なく著しい陰性変時性作用を供することが示された 。更に、意識のあるイヌにおいて、ザテブラジン投与は動脈血圧のわずかな変化 を伴って心拍数を下げる。同書。ザテブラジンのこの能力がその他の血流力学変 化を供することなく心拍数を選択的に下げるものであり、これは手術時の状況に おいて非常に有用である。Rileyら、Anesthesiology67,707(1987)。 4.有機硝酸塩 有機硝酸塩は酸化窒素を介して生理学的に作用する。これらは潜在的な血管拡 張薬であり、周囲動脈床よりも静脈又はキャパシタンス床上でより作用する。こ れらの薬剤は冠状動脈及び小動脈の著しい血管拡張も及ぼし、心臓内血流を増大 させる。有機硝酸塩は心臓虚血症及び心不全の状況下で極めて有効である。 ニトログリセリン ニトログリセリンは冠状血管拡張薬であり、そして平滑筋の一般の弛緩薬であ る。その作用は平滑筋に対して直接的である。それは全身抵抗動脈と比ベキャパ シタンス静脈を優先的に拡張する。狭心症の急性攻撃の予防又は緩和のために利 用する用量において、これはキャパシタンス静脈を拡張して静脈還流を低下し、 且つ冠状動脈を拡張して動脈インピダンスを低下させる。 C.投与の方式 上記の薬剤(又は「活性剤」)、即ち、バソプレシン、徐脈薬、アドレナリン 作用薬及び有機硝酸塩は好ましくは患者に、改善されたCPR手順の開始と同時に 、又は開始直後に投与し、好ましくはかかる開始の0〜60分後以内に投与し、よ り好ましくはかかる開始の0〜10分後以内に投与する。CPRの開始及び活性成分 の組合せの投 与の双方は心拍停止してからできるだけ早く開始すべきであり、薬剤投与は停止 の10分以内に始めるのが好ましい。薬剤の組合せ用量の投与は10分以上続く処置 の際に繰り返すのが好ましく、通常は3〜10分毎に繰り返す。 薬剤は患者の循環系への迅速な吸収を確実にする任意の技術によって投与して よく、好ましくは非経腸的に、即ち、注射又は点滴により静脈内式に、気管支内 的に、舌下的に、心臓内的に、あるいはその他の非経腸ルートにより投与する。 静脈内注射は通常慣用の手段で周囲又は中心静脈に施すであろう。気管支内投与 を実施してもよく、そして特に気管支内管を肺通気を高めるために導入するとき 及び静脈内アクセスが直ちにできないときに適切である。本発明に係る薬剤の気 管支内投与のために適当な装置及び方法は米国特許第4,693,243号に記載されて いる。気管支内投与の場合、上記の総用量は一般にかかる投与ルートの非効率性 を相殺するために高められるであろう。用量は通常2〜3倍高められるであろう 。 当該薬剤は好ましくは単独投与又はボーラスで一緒に投与されるが、別々に、 及び/又は順々に患者に投与してもよい。更に、各薬剤の所望される全用量を2 個以上の独立ボーラスで投与してよい。 1.投与形態 上記の薬剤は心拍停止したヒト患者に投与するため、有効量のバソプレシン、 徐脈薬及び/又はアドレナリン作用薬を、任意的に更には有機硝酸塩、マンニト ール及び/又はカルシウムチャンネルブロッカーと共に、薬理学的に許容される 液体担体、例えば蒸留水、生理塩溶液、例えば正常食塩水、緩衝液等と組合さっ て含んで成る1又は複数の単位投与形態において処方されうる。かかる投与形態 は典型的には薬理学的に許容される保存剤を含み、そして静脈内及び/又は気管 支内投与に適する溶液において一般に採用されている その他の成分、例えば無毒な界面活性剤を含みうる。 活性成分を含んで成る単位投与形態は非経腸式に、例えば注射又は点滴により 薬剤の単独又は複数の投与を導入するように処方されうる。かかる投与形態には プレフィルボトル、アンプル、プラスチックバッグ及びプレロードシリンジが挙 げられる。かかる薬理組成物及び単位投与形態を調製するための方法は当業界に おいて周知であり、そして様々なソース、例えばRemington's Pharmaceutical S cience,第15版、Marck Publishing,Easton,Pennsylvannia(1980)においてよ り詳細に記載してある。 注射又は点滴に適切な単位投与形態には無菌濃縮水性又は水性−アルコール性 溶液又は分散体が挙げられ、これらは無菌注射可能又は点滴可能な溶液又は分散 体となるように即時希釈するために仕上げられている。全てのケースにおいて、 最終的な投与形態は無菌であり、流動性であり、且つ製造及び貯蔵の条件下で安 定でなければならない。液体担体又はビヒクルは例えば大半の水と、エタノール 、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、及び液状ポリエチ レングリコール等)、植物油、無毒のグリセロールエステル、脂質(例えばジミ クストイルホスファチジルコリン)、及び適当なそれらの混合物との組合せを含 んで成る溶媒又は液体分散媒質であってよい。適当な流動度は例えばリポソーム の形成により、分散体の場合は必要な粒子サイズの維持により、又は無毒な界面 活性剤の利用により維持できうる。適当なpHは多種多様な緩衝剤、例えばクエン 酸塩又は酢酸塩により維持できうる。無菌又は点滴可能な溶液はバソプレシン、 徐脈薬、有機硝酸塩及び/又はアドレナリン作用薬を必要量で適当な溶媒の中に 、様々なその他の上記した成分と一緒に組込み、そして適宜濾過滅菌することに より調製する。 2.用量 本発明の利用又はキットにおいて利用すべきバソプレシン、徐脈薬、アドレナ リン作用薬及び有機硝酸塩の用量は患者のサイズ、年令及び状況に応じて大きく 変えてよい。しかしながら、バソプレシンは約10単位〜120単位の用量で投与す るのが好ましく、そしてアドレナリン作用薬が例えばエピネフリンなら、約0.25 mg〜2.0mgの用量で投与する(即ち、処置中に一度に患者に投与する全量;投与 は下記の通り連続時点で繰り返してよい。 徐脈薬が例えばザテブラジンの場合、約5mg〜約150mgの用量で投与するのが 更に好ましい。投与する徐脈薬がβ−アドレナリン受容ブロッカー、例えばプロ パノロールの場合、約0.25mg〜約3mgの用量で投与するのが好ましく、β−アド レナリン受容ブロッカーがエスモロールの場合、約5mg〜約100mgの用量で投与 するのが好ましい。有機硝酸塩、例えばニトログリセリンを投与するなら、約10 μg〜約300μgの用量で投与するのが好ましい。最も好ましくは、バソプレシ ンは約10単位〜約50単位の用量で投与し、そしてエピネフリンは約0.75mg〜約1. 25mgの用量で投与する。上記用量は成人のために好適な範囲であり、そして子供 及び幼児への投与のためには若干減らされるであろう。 本発明を下記の詳細な実施例を参考に更に説明する。 実施例1. 出願人はアドレナリン作用薬とバソプレシンとの同時投与が洞房結節機能を復 帰する及び/又はカルジオバージョン後の心筋収縮能を高めるのに役立ちうるも のと信じている。更に、バソプレシンはアシドーシスにおいてより有効であり、 そして長い作用期間を有するため、出願人はそれがカルジオバージョン前の心筋 灌流を復帰す るのを助けるのにより良いものであると信じている。この仮説をエピネフリン(E PI)(40μg/kg)対バソプレシン(VP)(0.3単位/kg)の単独又は組合せの効果 を比較することにより試験した。 1.材料及び方法 a.ブタの用意 健康な雌家畜用ブタ(28〜33kg)を一夜絶食させ、そして耳静脈を介してペン トバルビタール(20kg/kgのI.V.ボーラス、それに続く2.5mg/kg/hrのI.V.点 滴)により麻酔した。麻酔をかけたら、ブタを背が横になる位置にし、そして標 準の気管支内挿管技術を利用して挿管を施した。それらは実験の準備段階中及び 機械レスピレーター(モデル607,Horvard Apparatus Co.,Inc.,Dover,MA)に よる実験の終了時に自発循環の復帰があった後に通気した。呼吸容量は450ccに 設定し、そして1分当り2リットル/分の供給酸素で11〜15回の呼気を導入した 。正常食塩水溶液を点滴ポンプ(Flo-Gard 6201,Baxter Healthcare,Deerfield ,IL)を用いて準備及び研究期間にわたり静脈内投与する。 大腿動脈及び右頚静脈の双方のカヌーレ挿入、並びに全ての装置の較正を含む 準備段階は約2時間かかる。静脈アクセスできたら、動物に約300〜400ml/hで 正常食塩水溶液を与え、拡張右動脈圧を3〜5mmHgに維持した。動脈血液気体を 30分毎に分析し、適正な酸塩基状態及び酸素付加を確実にした。左心室及び上昇 する大動脈弓状血圧をシングル・ハイ・フィデルティー・マイクロナノメーター ・カテーテル(Millar,Houstan,TX)を用いてモニターした。この大動脈−左心 室カテーテルは放射能ラベル微小球を注入するためのルーメンを有し、そしてそ れを蛍光顕微鏡の案内のもとで、VFの開始の15分前に配置した。右動脈圧は右頸 静脈さやを介して挿入したマイクロマノメーターカテーテル(Millar)を用いて 挿入した。 このマイクロマノメーターカテーテルはそれらをブタに挿入する直前に大気圧へ と較正した。 7ボルト及び60Hzの交流により心室細動(VF)を誘導するのに用いる5フレン チ・バイポラー・パッキング・カテーテル(Daig,Inc.,Minnetonka,Minnesota )を第二右頸静脈さやに挿入し、そして右心室尖に蛍光顕微鏡を用いて設置した 。器官血流を測定するための対照血液サンプルの採取のため、7Fカテーテルを 大動脈弓に対する大腿動脈アクセスにより進めた。体温は直腸プローブ(Yellow Springs Instrument Co.,Vellow Springs,Ohio)を介して連続式にモニターし た。コア温度は加熱パッドを用いて36.5〜38.5℃に維持した。VFの誘導の5分前 に5000Uのナトリウムヘパリンを静脈内投与した。 2.実験 上記のプロトコールを利用し、6匹/グループで、冠状血管灌流圧(CPP)(拡 張大動脈圧−右動脈圧)が図1においてわかる。バソプレシン+エピネフリンの 組合せはいづれの薬剤単独よりも迅速且つ高度な冠状灌流圧を供する(図1)。 標準CPRを利用する心室細動のブタモデルにおけるより高い濃度のバソプレシン( 0.4単位/kg)及びエピネフリン(0.2mg/kg)による別の実験系列においては、心 筋及び大脳血流は、各薬剤単独と比べ、これらの薬剤の組合せによりほぼ40%高 まった(図2)。 実施例2.組合せバソプレシン/ニトログリセリン療法 出願人は標準CPRを利用する心室細動のブタモデルにおけるバソプレシン療法 及びニトログリセリン療法の組合せの効果を研究した。このプロトコールにおい て、材料及び方法は実施例1に記載の通りであり、7匹のブタ/グループとし、 標準CPRを導入するために自動装置を利用した。Lindnerら、Circulation,88,1 254(1993 )、放射能ラベルした微小球を薬剤療法を施す前及び薬剤投与して90秒後の心室 細動の際の心筋血流を測定するのに用いた。3分の心室細動及び2分の標準CPR 後、局部心筋血流は心外膜において18.5ml/min/100gであり、そして心内膜に おいては11ml/min/100gであった。10分の心室細動及び7分の標準CPRの後、 バソプレシン(0.4単位/kg)±二トログリセリン(5μg/kg)を投与し、そし て血流を再び測定した。全心筋血流において差は全く認められなかったが、心内 膜血流の有意な上昇がニトログリセリンを用いたときにあった。CPR中に最も多 いのは心内膜血流であり、そしてこれは薬剤のこの組合せにより有益となった。 実施例3.エピネフリン/ザテブラジン療法の組合せ 1.概要 本研究はCPRの際にエピネフリンとザテブラジン、エスモロール又は偽薬のい づれかとの組合せがどのようにブタにおける後蘇生の際に血流力学変動値及び心 筋灌流に影響を及ぼすかを評価するようにデザインしてある。ザテブラジン投与 は心拍数及び早期心室収縮回数の双方の有意な減少を供し、そして心筋収縮能を 改善した。対照的に、エスモロールは中程度の心拍数低下のみを供する用量でさ えも有意に陰性な変動性効果を有する。 2.材料及び方法 a.手術の準備及び測定 本研究は体重23〜30kgの生後12〜14週間の雄家畜用ブタ21匹で実施した。動物 を水は自由に与えながら一夜絶食させた。アザペロン(4mg/kg IM)及びアトロ ピン(0.1mg/kg IM)で手術前30分予備投薬した後、耳静脈にナトリウムペントバ ルビタール(15mg/kg)を注射して麻酔した。次いでこれらのブタを背中が横に なるように固定し、その気管支に自発呼吸中に挿管を施した。 酸素中65%の酸化窒素により、20回の呼吸1分において容量コントロール通気 (Servo 900,Siemens,Erlangen,Germany)を実施し、呼吸容量を調整して炭酸 正常状態を保った。鎮静はブプレノルフィン(0.015mg/kg/h)のボーラス投与 で施し、そして麻酔はペントバルビタール(0.4mg/kg)の連続点滴により維持し た。筋肉麻痺は挿管後及び必要となったときに10mgのアルキュロニウムの注射に よりかけた。標準ECGシグナルを心拍数及び早期心室収縮回数を記録するために 用いた。マルチカテーテルを血流力学モニターのために用いた。 心拍出量、右心室拡張終期容積、発作容積及び右心室吐出分率を停止前並びに ROSCの5,15,30,60及び180分後に熱希釈技術(右心房に5mlの氷冷食塩水) により決定した。マイクロナノメーター先端カテーテル(Micro-Tip Pc-350,Mi llar Houston,TX)を心室内圧の測定のために左頚動脈を介して左心室に設定し た。左心室収縮期及び拡張終期圧、左心室圧力上昇速度(dP/dt)、並びに左心 室弛緩の尺度としてのこの曲線の陰性偏向(−dP/dt)を停止前並びにROSCの5 ,15,30,60及び180分後に評価した。更に、左心室収縮期圧に対する(dP/dt )の比は前負荷及び後負荷とは独立することが示され、それ故これら値を計算し た。Nejadら、Cardiovasc ,Res.,15(1971)。 全ての食塩水充填カテーテルは5Uのヘパリン/mlを含む正常食塩水を3ml/ hでフラッシュした(Intraflo II,Abott Laboratories,North Chicago,IL)。 放射能ラベルした微小球を用い、心筋血流をHeymanら、Progr .Cardiovasc.Dis .20,55(1977)に記載の通りにして停止前並びにROSCの5,15,30及び180分 後に測定した。微小球(New England Nuclear,Dreieich,Germany;平均直径15 ±1.5μm)は141セレウム、96ニオブ、 103ルテニウム、46 スカンジウム及び85ストロンチウムでラベルした。各微小球バイアルを水槽に入 れ、そして注射の3分前に超音波振動にかけた。10mlの食塩水に希釈した約5× 105個微小球を次いで左心室に直ちに注射した。Lindnerら、Am .J.Emerg.Med.,27(1991)。手術の完了後且つ心拍停止の誘導前、5000Uのヘパリンを静 脈内投与し、心臓内血餅形成を阻止した。 3.実験プロトコール 心拍停止の15分前、ペントバルビタール点滴を止め、FiO2は1.0に上昇し、そ して0.3mgのブプレノルフィンを静脈内投与した。心臓循環停止の誘導前、血流 力学パラメーター及び心筋灌流を測定し、心室細動を2本の皮下針電極を介して 気管支に50Hz,60Vの交流電流を施すことにより誘導した。細動はこの時点で停 止した。 未処置の心拍停止の4分後、人的な閉塞式胸部CPRを実行し、そして機械通気 を心拍停止の前と同じ通気パラメーターを用い100%の酸素で再び始めた。胸部 圧迫率は1分当り80回とした。3分のCPR後、動物をランダムに分け、45μg/k gのエピネフリンと、(a)0.5mg/kgのザテブラジン(n=7)、(b)1mg/ kgのエスモロール(n=7)又は(c)偽薬(n=7)のいづれかとの組合せを 与えた。各薬剤を独立に中枢神経カテーテルを介して5秒間与え、そして全ての 調査員を薬剤について目かくししておいた。0.5mg/kgの用量のゼタブラジンを 実験動物における研究プロトコールに従って選定した。例えば、Rileyら、Anest hesiology67,707(1987)を参照のこと。1mg/kgのエスモロールの用量を患 者における手術中の処置についての拍漿に従って選定した。Opieら、「Beta-blo cking agent」Drugs for the Heart,Opie LH(編)、Saunderc,Philadelphia ,P.A.ppl-30(1995)。 5分のCPR(即ち、薬剤の投与の2分後)の後、3回のカウンタ ーショックを3,4,6J/kgのエネルギー設定値でそれぞれ与え、自発循還を 復帰させた。心室細動が持続し始めたら、エピネフリンを最初に与えたのと同じ 用量で投与し、そしてCPRを更に90秒再び始めた。その後、6J/kgのエネルギ ー設定値で3回のカウンターショックを与えた。ROSCは同等電気活性及び5分以 上の>50mmHgの平均動脈圧を規定する。Kruskal-Wallis ANOVAを3つの群間の差 を決定するために用いた。統計学的な差はP>0.05レベルと考えた。 4.結果 心拍停止前の血流力学変動は3グループ間で有意差はなかった。CPRの間、エ ピネフリンと、ザテブラジン、エスモロール又は偽薬のいづれかとの組合せの投 与後、冠状灌流圧は29±4mmHg、26±2、26±4mmHgのそれぞれであった。 CPR後、細動は全ての動物においてROSCを供した。不全収縮期又はパルスした 電気活性はどの動物においても現われなかった。ROSCまで、カウンターショック 数/動物及びグループ間でのカウンターショック総数/動物の有意差は認められ なかった。ROSCの最初の5分間、ザテブラジングループにおける早期心室収縮( 66±30)はエスモロールグループ(309±81)(P<0.05)及び偽薬グループ(P <0.05)(251±61)と比べて有意に低かった。 a.血流力学変動値 下記の表1に示す通り、ザテブラジンはエスモロールグループ及び偽薬グルー プと比べ、全蘇生期中に心拍数の有意な低下を引き起こした。ROSCの5分後にお いて、エスモロール投与はザテブラジングループ(P<0.05)及び偽薬グループ (P<0.01)と比べて心拍出量において有意な低下を引き起こし、そしてザテブ ラジングループ(P<0.05)及び偽薬グループ(P<0.05)と比べて右動脈圧の 有意な上昇を引き起こした。ROSCの5分後において、ザテブラジングループにお ける左心室圧上昇(dP/dt)の最大率及びDp/dtの陰性偏曲率(−dP/dt)はエ スモロールグループと比べて有意に高く(P<0.05)、そしてdP/dtは偽薬グル ープと比べて有意に低かった(P<0.05)。更に、ROSCの5分後、偽薬グループ における左心室収縮期圧に対する比dP/dtはザテブラジングループ(P<0.05) 及びエスモロールグループ(P<0.001)との比較において有意に高かった。そし てザテブラジングループにおける左心室収縮期圧に対する比dP/dtはエスモロー ルグループとの比較において有意に高かった(P<0.01)。全てのその他の血流 力学変動値は観察期間中3グループ間で有意差はなかった。 ザテブラジングループにおけるROSCの5,15及び60分後において、発作容量は 偽薬グループとの比較において有意に高かった(ROSCの5及び60分後においては P<0.01,,ROSCの15分後においてはP<0.001)。ザテブラジングループにおけ る5及び15分のROSC後においては、発作容量はエスモロールグループとの比較に おいて有意に高かった(P<0.001)。ROSCの5,15及び30分後においては、偽薬 グループにおける右心室拡張終期容量はエスモロールグループとの比較において 有意に高く(P<O.05)、そしてROSCの5分後においては、偽薬グループにおけ る右心室及び拡張期容量はザテブラジングループとの比較において有意に高かっ た(P<0.05)。ROSCの5分後においては、ザテブラジングループにおける右心 室吐出分率はエスモロール及び偽薬グループとの比較において有意に高かった( P<0.001);そしてROSCの15,30及び60分後においては、ザテブラジングループ における右心室吐出分率は偽薬グループとの比較において有意に高かった(ROSC の15及び30分後においてはP<0.05、ROSCの60分後においてはP<0.01)。ROSC の30及び60分後においては、 エスモロールグループにおける右心室吐出分率は偽薬グループとの比較において 有意に高かった(ROSCの30分後においてP<0.05、ROSCの60分後においてはP< 0.01)(表1)。 表1−説明 データーは平均±SEM。HR=心拍数;MAP=平均動脈圧;MPAP=平均肺動脈圧; CO=心拍出量;RAP=右動脈圧;LVEDP=左心室拡張終期圧;LVP=左心室収縮期 圧;DP/DT=左心室圧上昇の最大速度;−DP/DT=DPDTの陰性偏曲;DP/DT/LV P=左心室圧上昇、対、同時左心室圧の比;SV=発作容量;RVEDV=右心室拡張終 期容量;RVEF=右心室吐出分率;*P<0.05エスモロール、対、ザテブラジング ループ;**P<0.01エスモロール、対、ザテブラジングループ;***P<0.001エ スモロール、対、ザテブラジングループ;+P<0.05ザテブラジン、対、偽薬グ ループ;++P<0.01ザテブラジン、対、偽薬グループ;+++P<0.001ザテブラジ ン、対、偽薬グループ;#P<0.05偽薬、対、エスモロールグループ;##P<0. 01偽薬、対、エスモロールグループ;###P<0.001偽薬、対、エスモロールグル ープ(同時観察)。 b.心筋血流 基底心筋血流値はグループ内で有意差はなかった。後蘇生期中、ザテブラジン と偽薬グループとの間で左心室心筋血流における有意差はなかった。対照的に、 エスモロールグループにおける左心室心筋血流(ml/g/min)、心外膜血液及び 内膜血流はROSCの5分後において偽薬グループ(それぞれ11.1±2.1、12.5±2.3 、9.9±1.5)との比較において有意に低かった(P<0.05)(それぞれ5.6±0. 8、64±0.7、4.9±0.8)。同時観察において、ザテブラジングループの心内膜/ 心外膜灌流比(1.0±0.06)はエスモロール(0.74±0.06)(P<0.05)及び偽薬 (0.83±0.05)(P<0.05)グループとの比較において有意に高かった。更に、 ROSCの5分後において、ザテブラジン及び偽薬グループの心内膜血流/心拍数比 はエスモロールグループよりも有意に高かった(P<0.01ザテブラジン 、対、エスモロール;P<0.05偽薬、対、エスモロール)。ROSCの15分後、ザテ ブラジングループにおける心内膜血流/心拍数比はエスモロールグループ(2.3± 0.4)(P<0.01)及び偽薬グループ(4.3±0.6)(P<0.01)との比較において有 意に高かった(5.4±0.6ml/100g/min/拍)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リンドネル,カール ドイツ連邦共和国,デー―89075 ウルム, ステインホベルシュトラーセ 9

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.心肺蘇生の施されている患者に投与する場合の、1又は複数種のアドレナ リン作用薬と一緒に心拍停止を処置するための医薬品を調製するためのバソプレ シンの利用。 2.心肺蘇生の施されている患者に投与する場合の、1又は複数種の徐脈薬と 一緒に心拍停止を処置するための医薬品を調製するためのバソプレシンの利用。 3.心肺蘇生の施されている患者に投与する場合の、1又は複数種のアドレナ リン作用薬と一緒に心拍停止を処置するための医薬品を調製するための徐脈薬の 利用。 4.前記アドレナリン作用薬がアドレナリン作用因子である、請求項1又は3 記載の利用。 5.前記アドレナリン作用因子がエピネフリン、ドーパミン、ノルエピネフリ ン、イソプロテレノール、フェニルエフリン、ドブタミン及びメトキサミン、又 はそれらの組合せより成る群から選ばれる、請求項4記載の利用。 6.前記アドレナリン作用因子がエピネフリンである、請求項5記載の利用。 7.前記アドレナリン作用薬がPDEインヒビターである、請求項1又は3記載 の利用。 8.前記PDEインヒビターがアミノフィリンである、請求項7記載の利用。 9.徐脈薬と更に一緒における、請求項1記載の利用。 10.前記徐脈薬がザテブラジン、テジサミル、ファリパミル、ミキシジンアリ ニジン又はβ−アドレナリン受容体ブロッカーである、請求項2、3又は9記載 の利用。 11.前記徐脈薬がザテブラジンである、請求項10記載の利用。 12.有機硝酸塩と更に一緒における、請求項1又は9記載の利用。 13.前記有機硝酸塩がニトログリセリンである、請求項12記載の利用。 14.マンニトールと更に一緒における、請求項1、2、3、9又は12記載の利 用。 15.カルシウム過剰負荷を阻害するのに有効な量で存在するカルシウムチャン ネルブロッカーを更に含んで成る、請求項1、2、3、9、12又は14記載の利用 。 16.前記カルシウムチャンネルブロッカーがジルチアゼム、ベラパミル又はニ フェジピンである、請求項15記載の利用。 17.心拍停止の処置のためのキットであって、第一量のバソプレシン及び第二 量の1又は複数種のアドレナリン作用薬を含む包装材料、ここで当該各量は動脈 血圧を高め、それ故脳及び心臓に至る血流を高めるのに有効な量である、並びに 前記バソプレシン及びアドレナリン作用薬を心肺蘇生の施されている患者に投与 すべきことを指示した仕様書;を含んで成るキット。 18.心拍停止を処置するためのキットであって、一定量のバソプレシン及び一 定量の1又は複数種の徐脈薬を含む包装材料、ここで当該バソプレシンの第一量 は動脈血圧を上昇するのに有効であり、そして当該徐脈薬の第二量は心拍数を下 げるのに有効な量である;並びに前記バソプレシン及び徐脈薬を心肺蘇生の施さ れている患者に投与すべきことを指示した仕様書;を含んで成るキット。 19.心拍停止を処置するためのキットであって、第一量の1又は複数種の徐脈 薬及び第二量の1又は複数種のアドレナリン作用薬を含む包装材料、ここで前記 1又は複数種の徐脈薬の第一量は心拍数 及び心臓代謝を低下させるのに有効な量であり、前記1又は複数種のアドレナリ ン作用薬の第二量は動脈血圧を上げ、それ故脳及び心臓に至る血流を高める量で ある;並びに前記徐脈薬及びアドレナリン作用薬を心肺蘇生の施されている患者 に投与すべきことを指示した仕様書;を含んで成るキット。 20.前記第一及び第二量ものを組合せ式に包装してある、請求項17、18又は19 記載のキット。 21.前記第一及び第二量ものを別々に包装してある、請求項17、18又は19記載 のキット。 22.前記第一量のバソプレシンが約10単位〜約120単位のバソプレシンの単位 投与形態に含まれる、請求項17又は18記載のキット。 23.前記アドレナリン作用薬がアドレナリン作用因子である、請求項17又は19 記載のキット。 24.前記アドレナリン作用因子がエピネフリン、ドーパミン、ノルエピネフリ ン、イソプロテレノール、フェニルエフリン、ドブタミン及びメトキサミン、又 はそれらの組合せより成る群から選ばれる、請求項23記載のキット。 25.前記アドレナリン作用因子が約0.25mg〜3.0mgのエピネフリンの単位投与 形態に含まれる、請求項24記載のキット。 26.前記アドレナリン作用薬がPDEインヒビターである、請求項17又は19記載 のキット。 27.前記PDEインヒビターがアミノフィリンである、請求項26記載のキット。 28.心拍数を下げるのに有効な第二量の徐脈薬を更に含んで成る、請求項17記 載のキット。 29.前記第一、第二及び第三の量のものが組合せ式に包装されている、請求項 28記載のキット。 30.前記第一、第二及び第三の量のものが別々に包装されている、請求項28記 載のキット。 31.前記徐脈薬がザテブラジン、テジサミル、ファリパミル、ミキシジン、ア リニジン又はβ−アドレナリン受容体ブロッカーである、請求項18、19又は28記 載のキット。 32.前記徐脈薬がザテブラジンであり、そして約5mg〜約15mgの用量で存在す る、請求項31記載のキット。 33.心筋血流を上昇するのに有効な量で存在する血管拡張活性を有する有機硝 酸塩を更に含んで成る、請求項17又は28記載のキット。 34.前記血管拡張薬がニトログリセリンである、請求項33記載のキット。 35.約10μg〜300μgのニトログリセリンの単位投与形態を含んで成る、請 求項34記載のキット。 36.患者に投与する場合に水腫を阻害するのに有効な量のマンニトールを更に 含んで成る、請求項17、18、19、28又は33記載のキット。 37.約5g〜50gのマンニトールの単位投与形態を含んで成る、請求項36記載 のキット。 38.前記患者におけるカルシウム過剰負荷を阻止するのに有効な量で存在する カルシウムチャンネルブロッカーを更に含んで成る、請求項17、18、19、28、33 又は36記載のキット。 39.前記チャンネルブロッカーがジルチアゼム、ベラパミル又はニフェジピン である、請求項38記載のキット。
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