JP2000507608A - ワクチン結合物を用いて免疫活性を産生する方法 - Google Patents

ワクチン結合物を用いて免疫活性を産生する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、被験者の体内に細菌性又は原虫性疾病に対して免疫活性を産生する方法であって、生きた細菌又は原虫と前記生きた細菌又は原虫に結合した中和因子からなるワクチン結合物を前記被験者に投与することからなる方法である。前記中和因子は、抗体と抗体フラグメントからなる群から選択されるものである。また、前記生きた細菌又は原虫は、被験者に病気を引き起こす能力を有するものであり、前記抗体又は抗体フラグメントは、前記細菌又は原虫を中和することができる中和因子である。

Description

【発明の詳細な説明】 ワクチン結合物を用いて免疫活性を産生する方法 本願は1996年9月30日出願の米国仮出願番号60/027,084のに基づく利益を請求 する。 発明の背景 本発明は、生きたバクテリア又は原虫動物及び中和抗体又はそのフラグメント からなるワクチン結合物(vaccine conjugate)を被験者に投与することにより細 菌性または原虫性の疾病に対して免疫活性を産生する方法に関する。 発明の背景 生きたウィルスとウィルス中和抗体からなるワクチン結合物を投与することに よりウィルス性疾病に対して免疫活性を産生する方法は、Whitfill他による米国 特許第5,397,568号と第5,397,569号に述べられている。これらの文献はウィルス 性疾病にのみ限られたものである。 多様なEimieria株により起こる鳥類及び哺乳類共通の原虫性疾患であるコクシ ジウム症の治療法は、Baffundoらに与えた米国特許第4,935,007号とMcDonaldら 与えた米国特許第5,055,292号に述べられている。コクシジウム症に対する卵内 予防接種については、PCT特許出願WO96/40233と96/40234の公報に述べられてい る。 発明の要旨 本発明は、細菌性又は原虫性疾病に対して免疫活性を被験者内に産生する方法 において、生きた細菌または原虫と、該生きた細菌または原虫に結合した中和因 子からなるワクチン結合物を被験者に投与することを特徴とする方法を提供する 。該中和因子は、抗体及び抗体フラグメントからなる群から選ばれる。該抗体及 び 抗体フラグメントは、前記生きた細菌または原虫を中和することができるもので ある。該ワクチン結合物は、生きた細菌または原虫に対して被験者に免疫応答を 産生するのに効果的な量を投与する。 本発明の他の態様としては、細菌性又は原虫性疾病に対して被験者内に免疫活 性を産生するのに有用なワクチン製剤に関するものである。このワクチン製剤は ワクチン結合物からなる薬学的に許容される製剤である。このワクチン結合物は 、生きた細菌または原虫と、該生きた細菌または原虫に結合した中和因子からな る。該中和因子は、抗体及び抗体フラグメントからなる群から選択される。該抗 体又は抗体フラグメントは、該生きた細菌または原虫を中和することができる。 該薬学的に許容される製剤には、生きた細菌または原虫への免疫応答を被験者内 に産生するのに効果的な量の該ワクチン結合物が含有されている。 本発明のさらなる態様としては、密閉式の病原体不透過性の容器と該容器に封 入された上述の滅菌ワクチン製剤からなる製品である。図面の簡単な説明 図1は、ワクチン接種をしていない対照(cntrl)と抗体なしでオーシストのみ を接種した対照と比較して、500個のE.acervulinaのオーシストと2.5、25又は15 0μLのポリクロナール抗体からなるワクチン結合物を接種した鶏におけるオー シスト(oocyst)排泄量を示したものである。オーシスト排泄量は感染性の尺度と して用いられる。 図2は、ワクチン接種をしていない対照(cntrl)と抗体なしでオーシストのみ を接種した対照と比較して、500個のE.acervulinaのオーシストと25又は150μL のポリクロナール抗体からなるワクチン結合物を接種した鶏におけるオーシスト 排泄量を示したものである。オーシスト排泄量は感染性の尺度として用いられる 。 図3は、ワクチン接種及びE.acervulinaを低用量投与後のオーシスト排泄量 を示したものである。ワクチン接種には、500個のE.acervulinaのオーシストと2 .5、25又は150μLのポリクロナール抗体からなるワクチン結合物を用いた。対 照としては、ワクチン接種をしていない対照(cntrl)と抗体なしでオーシストの みを接種した対照を用いた。 図4は、ワクチン接種及びE.acervulinaを高用量投与後の鳥の体重増加(単位 :グラム)を示したものである。ワクチン接種には、500個のE.acervulinaのオ ーシストと25又は150μLのポリクロナール抗体からなるワクチン結合物を用い た。対照としては、ワクチン接種をしていない対照(cntrl)と抗体なしでオーシ ストのみを接種した対照を用いた。 図5は、ワクチン接種及びE.acervulinaを高用量投与後の鳥の障害評点を示し たものである。ワクチン接種には、500個のE.acervulinaのオーシストと25又は1 50μLのポリクロナール抗体からなるワクチン結合物を用いた。対照としては、 ワクチン接種をしていない対照(cntrl)と抗体なしでオーシストのみを接種した 対照を用いた。 本発明の詳細な説明 本発明は、生きた有機体(バクテリア又は原虫動物)とその有機体に対して特 異的な中和抗体の複合体からなるワクチン製剤を提供するものである。中和抗体 の複合体の量は、その有機体が免疫活性応答を誘導可能であると同時に、病原体 の悪影響に対してある程度防御できる量である。出願人は一つの理論に囚われる つもりはないが、現在のところ本発明のワクチン複合体が病原有機体を遅れて放 出するような形となると考えられる。 本発明のワクチン複合体は、ワクチン有機体の病原作用を遅延させたり、又ワ クチン有機体の病原作用からワクチン接種した被験者を初期的に防御すると考え られる。しかしがなら、この遅れ又は初期の防御は一次的なものである(死んだ 或いは不活性化したワクチン有機体を用いた場合に期待される遅れや防御と比較 した場合)。複合体中のワクチン有機体は免疫活性を誘導して、被験者を最終的 に感染させない。遅延の程度は用いる抗体の量、個々のワクチン有機体、ワクチ ン接種を受ける被験者によって異なる。若い被験者に接種する場合、特に、多数 の被験者がワクチンの接種をする場合、感染におけるこのような遅延は重要であ る。例えば、孵化したばかりの鶏にワクチン接種するのと比べて、卵の状態の鶏 にワクチン接種する方がより簡単でコスト効率がよい。 本発明の好ましい態様においては、生きたワクチン有機体による被験者の感染 に伴う病理的な変化の発現を遅らせる量の中和因子が提供される。この“遅延” は相対的なものであり、中和因子を配合せずに生きたワクチン有機体を投与した 場合に起こるであろう病理変化と比較して、遅いという意味である。 本発明のワクチン結合物の使用は、防御的な免疫活性応答を誘導しうる非結合 体有機体を使用するよりも安全である。ここで“安全”とは、ワクチン接種した 大多数の被接種体において、どのような害よりもワクチン接種の利点が重要であ ることを示すものである。 本発明の実施に用いられる抗体は、細菌中和抗体又は原虫中和抗体である。こ れらの細菌または原虫中和抗体は、細菌または原虫と抗体が十分な時間反応可能 である場合、生体内で細菌または原虫の感染性と戦って除去しようとするもので ある。細菌又は原虫中和抗体の起源はさほど重要ではない。これらは、例えば鳥 (例えば、ニワトリ、七面鳥)哺乳類(例えば、ラット、ウサギ、やぎ、馬)等 のいずれかの動物に由来するものならなんでもよい。細菌又は原虫中和抗体とし ては、例えば、D.YeltonとM.ScharffのAmerican Scientist,68,510(1980)に記 載されているように、ポリクロナール抗体又はモノクロナール抗体に由来するも のであればよい。その抗体は、例えばM.WalkerらのMolecular Immunology,26,40 3(1989)に記載されているようにキメラであってもよい。 本発明の実施に用いられる細菌又は原虫中和抗体は、いずれのアイソトープの 免疫グロブリンでもよく、その例として、IgM,IgG,IgA,IgD及びIgE免疫グロ ブリンが挙げられる。そのうちIgGとIgMが好ましく、IgG免疫グロブリン(IgG1, IgG2,IgG3,IgG4等)がもっとも好ましい。 本発明の実施に用いられる抗体フラグメントは、可変領域結合部位を保持して いる細菌又は原虫中和抗体のフラグメントである。例えば、Immunology:BasicP rocesses,95-97(J.Bellanti編.第2版.1985)に記載されているように、F(ab')2 フラグメントやF(ab')フラグメントとFabフラグメントが挙げられる。 本発明の実施に用いられる抗体又は抗体フラグメントに、他の成分を結合して いてもよい。例えば、その全文を引用することにより本明細書の一部をなすもの とするPlattに与えた米国特許第4,493,825号に記載されているように、抗体又は 抗体フラグメントに微小球ま又は微粒子が結合していてもよい。 本発明は、中和因子に結合しない場合に、処置中の被験者において病原的(す なわち病気を引き起こしうる)であるような細菌又は原虫に用いると、特に有利 である。細菌又は原虫の病原性は、その細菌又は原虫自身に固有のものであるか 、又は、処置を受ける被験者(例えば卵内の鳥)の感受性による場合もある。通 常、多くの病原性細菌又は原虫は、感染させる被験者の免疫活性を呼び起こすに 積極的な影響を与えると共に、細菌又は原虫の多くの弱毒化したワクチン株が被 験者に少なくとも幾らか病気を起こす能力を有している。それゆえに本明細書中 で細菌又は原虫を説明するのに用いている“病原性”とはこれら細菌又は原虫の 投与により被験者に引き起こした弊害がその投与により得られるであろう利益を 越えることを意味している。“活性の”又は“生きた”有機体は死滅していない ものを指し示している。“ワクチン有機体”とは、ネガティブな副作用が起きた としても(免疫活性の利益がネガティブな副作用を越えるような場合)防御的な 免疫応答を誘導するために用いられるものをさす。細菌又は原虫は、生きた有機 体である上、処置している被験体において免疫活性応答を作り出せることが望ま しい。 単位あたりのワクチン製剤の中に、処置する被験者に対する細菌又は原虫への 免疫活性応答を十分に引き起こすためのワクチン結合物量が含有されている。こ こで用いられている“免疫応答”とは、防御が部分的であろうと完全であろうと にかかわらず、細菌又は原虫への暴露から被験者集団にとって何らかの利益をも たらす防御を意味するが、具体的には死亡率の減少、障害評点の減少、食餌変換 率の改善或いは病気が引き起こすそれ以外の何らかの有害な作用の減少といった 形である。 中和因子によりもたらされる防御の程度に関して述べると、得られた免疫応答 の利益が感染により起きる害を越えるレベルまで細菌又は原虫に起因する悪影響 を減らせる限り、細菌又は原虫と共に投与されるワクチン中の中和因子の量は、 細菌又は原虫から完璧な防御をもたらす程十分な量である必要はない。 ここで“被験者”として意図されているのは、とりわけ、哺乳類及び鳥類であ る。哺乳類としては、ねずみ、ラット、ブタ、ウサギ、ひつじ、フェレット、犬 、猫、牛、馬そして人間を含む霊長類が挙げられる。“鳥”として意図されてい るのは、オス、メスに関係なくすべての鳥類を指すが、基本的には、卵や肉のた めに飼育されている鶏をさすものである。したがって、“鳥”としては、特に、 ひな鳥、具体的には、ニワトリの雌鳥、雄鳥とあひるの雄、七面鳥、あひる、が ちょう、うずら、キジ等を指している。 本発明を実施する際に用いてもよい細菌としては、Actinobacillosis lignier esi、Actinomyces bovis(ウシ放線菌)、Aerobacter aerogenes、Anaplasma marg inale、Bacillus anthracis(炭疽菌)、Borrelia anserina(ガチョウスピロヘー タ)、Brucella canis(イヌ流産菌)、Clostridium chauvoei(ショウベイ菌)、C.h emolyticium(溶血クロストリジウム)、C.Novyi(ノーヴィ菌)、Cperfringens(ウ ェルチ菌)、C.septicum(悪性水腫菌)、C.tetani(破傷風菌)、Corynebacterium e qui、C.pyogenes、C.renale、Cowdria ruminantium、 Dermatophilus congolensis、Erysipelothrix insidiosa(豚丹毒菌)、Escherich ia coli(大腸菌)、Fusiformis necrophorus、Haemobartonella canis、Hemophil us spp.(ヘモフィルス属)、H.suis(ブタインフルエンザ菌)、Leptospira spp.( レプトスピラ種)、Moraxella bovis、Mycoplasma spp.(マイコプラズマ種)、M.h yopneumoniae、Nanophyetus salminocola(サルミンコラ住血吸虫)、Pasteurella anatipestifer、P.hemolytica、P.multocida、Salmonella abortus-ovis、Shig ella equirulis、Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、S.hyicus.S.hyos、 Streptococcus agalactiae、S.dysgalactiae、S.equi、S.uberisとVibrio fetus (該当する病気については、Veterinary Pharmacology and Therapeutics第5版 、746頁、表50.2(N.Booth and L.McDonald編、1982)(Iowa State University Pr ess)を参照されたい)と、Corynebacterium diptheriae(ジフテリア菌)、Mycoba cterium bovis(ウシ結核菌)、M.leprae(らい菌)、M.tuberculosis(ヒト結核菌) 、Nocardia asteroides、Bacillus anthracis(炭疽菌)、Clostridium botulinum (ボツリヌス菌)、C.difficile、C.perfringens(ウェルチ菌)、C.tetani(破傷風 菌)、Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)、Streptococcus pneumoniae(肺 炎連鎖球菌)、S.Pyogenes(化膿連鎖球菌)、Bordetella pertusiss(百日咳菌)、P sudomonas aeruginos(緑膿菌)、Campylobacter jejuni,Brucella spp.(ブルセラ 種)、Francisella tularenssis(野兎病菌)、Legionella pneumophila(レジオネ ラニューモフィラ菌)、Chlamydia psittaci(オウム病クラミジア)、C.trachomat is(トラコーマクラミジア)、Escherichia coli(大腸菌)、Klebsiella pneumonla e(肺炎杆菌)、Salmonella typhi(腸チフス菌)、S.typhimurium(ネズミチフス菌) 、Yersinia enterocolitica、Y.pestis(ペスト菌)、Vibrio cholerae(コレラ菌 )、Haemophilus influenza(インフルエンザ菌)、Mycoplasma pneumonlae(肺炎マ イコプラズマ)、Neiseseria gonorrhoeae(リン菌)、N.meningitidis(髄膜炎菌) 、Coxiella burneti、Rickettsia mooseria、R.prowazekii(発疹チフスリケッチァ)、R.rickettsii(斑点熱リケッ チァ)、R.tsutsugamushi(ツツガムシ病リケッチァ)、Borrelia spp.(ボレリア 種)、Leptospira interrogans、Treponema pallidum(梅毒トレポネーマ)とLi steria monocytogenes(リステリア菌)(該当する病気については、R.Stanierら 著The Microbial World、637-38頁、表32.3(第5版1986)を参照されたい)があ るが、そのような細菌に限定されるものではない。 本発明を実施する際に用いてもよい原虫としては、Eimeria種(アイメリア種 )(E.tenella、E.necatrix、E.brunetti、E.acervulina、E.mivatiとE.maxima) 、Anaplasma marginale、Giardia種(ジアルジア種)(例えば、Giardia lamblia (ランブルベん毛虫))、Babesia種(バベシア種)(例えば、B.canis、B.gibsoni 、B.equi、B.caballi、B.bigemina、B.argentina、B.divergensとB.bovis)、Tri chomonas foetus、Entamoeba histolytica(赤痢アメーバ)とBalantidum coli( 大腸バランチジウム)、そして、Plasmodium種(プラズモジウム種)(P.falcipar um(熱帯性マラリア原虫)、P.malariae(四日熱マラリア原虫)、P.vivax(三日熱 マラリア原虫)とP.ovale(卵形マラリア原虫))、Leishmania種(リーシュマニア 種)(L.donovani(ドノバンリーシュマニア)、L.braziliensis(ブラジルリーシュ マニア)、L.tropica(熱帯リーシュマニア)とL.mexicana(メキシコリーシュマ ニア))、Trypanosoma種(トリパノソーマ種)(T.brucei(ブルーストリパノソー マ)とT.cruzi(クルーズトリパノソーマ))、Entamoeba histolytica(赤痢アメー バ)、Trichomonas vaginalis(膣トリコモナス)、Toxoplasmosa gondii(トキソ プラズマ)とPneumocystis carinii(ニューモシスティス)があるが、そのよう な原虫に限定されるものではない。ここで用いられている“鳥類の原虫”とは、 鳥類に感染を起こすこととして知られている原虫である。 有機体は、胞子や包嚢などの適当な形状で投与されることができる。例えば、 感染性のコクシジウム有機体は、胞子形成したオーシスト、スポロゾイト、スポ ロシストなどの状態で投与されることができる。 結合体として投与される有機体の正確な数は、その数が動物による免疫応答を おこすのに効果的でなくてはならない場合を除いては、重要ではない。通常投与 される有機体、投与部位及び投与方法、被験者の年齢及び状態等によって異なる が、有機体の数は、1、10、または100個から1000、10,000、100,000または1,00 0,000個の範囲である。有機体が結合体として卵内の鳥に投与する場合の投与量 は、有機体の数が50、100、500個から2,000、10,000、20,000、30,000、50,000 、100,000又はそれ以上である。 本発明のワクチンは被験者に適当な方法により投与される。例えば、経口投与 、筋肉内投与、皮下投与、動脈内投与、腹腔内投与、点眼、鼻への噴霧が挙げら れる。処置する被験者が鳥である場合、孵化したばかりの鳥(すなわち、孵化し て最初の3日)を含む孵化した鳥、成長期の鳥、成鳥が対象である。鳥に対して は、Sharmaに与えた米国特許第4,458,630号(ここではこの特許と他の全ての特 許の全体を引用することにより本明細書の一部をなすものとする)に述べられて いるように、卵内にワクチンを投与することもできる。 ワクチンの卵内投与には、ワクチンのたまごへの投与を含むものである。本発 明のワクチンを投与されるたまごは、抱卵の第4四半期にある受精卵であること が好ましい。鶏の卵では、抱卵期に入ってからの15日から19日目に処置されるが 、18日目に処置されるのが最も好ましい(胚の成長の18日目)。七面鳥の卵では、 抱卵期に入ってからの約21日から26日目に処置されるのが好ましく、特に約25日 目に処置されるのが最も好ましい。 本発明のワクチンを卵に投与するには、この化合物を卵の殻を通して運べる手 段であればいずれでもよいが、好ましい投与方法は注射である。注射部位は、例 えば、羊水、胚自体等の羊膜により囲まれた領域や卵黄嚢又は肺胞であることが 好ましくい。最も好ましくは、羊膜に囲まれた領域に注射を行う。抱卵の第4四 半期の初期までに、羊膜は十分に広がっているので、卵の広い端の中心から縦軸 に沿って注射する場合、ほとんどどの時期でも、羊膜からの進入が可能である。 卵への注射のメカニズムは重要ではないが、胚の組織や器官または胚を取巻く 外の膜を過度に損傷を与えることによって孵化率を低下させることのない方法が 好ましい。約18から22ゲージの針がついている皮下注射用シリンジが目的に適っ ている。肺胞への注射は、針が2ミリ程卵内へ挿入されるだけでよい。1インチ の針を卵の広い端の中心から十分に挿入する場合、この針は殻、肺胞を包む外側 と内側の外皮膜そして羊膜を貫通する。発達の正確な段階、胚の位置によって異 なるが、この長さの針は、ひな鳥の上部の液体内に又はひな鳥自身までにとどま る。針を刺す前に、殻を通すパイロットホールを開けて、針の損傷又は鈍化を防 いでもよい。必要ならば、ワックス等の実質的に細菌が侵入できないような密閉 材料で卵を密閉し、望ましくない細菌が続いて侵入するのを防ぐことも可能であ る。 本発明の実施にとっては、鳥の胚に対する高速自動卵注射システムが特に適し ていると考えられる。例えば、Hebrankに与えた米国特許第4,681,063号、Miller に与えた米国特許第4,040,388号や第4,469,047号と第4,593,646号に開示されて いる多くこのような装置が使用可能である。本発明の実施に適用されるこのよう な装置は前述のワクチンをいれた注射器からなり、この注射器は、装置により運 ばれてきた卵にワクチンを注射するように配置される。この装置の他の特徴につ いては前述の文献にのべられている。更に、注射した後の卵の穴を密閉するため に、注射装置と連動する密閉用装置が適宜提供される。 本発明を実施するための好ましい卵注入装置は、Hebrankに与えた米国特許第4 ,681,063号と第4,903,635号に開示されており、ここではその全体を引用するこ とにより本明細書の一部をなすものとする。この装置は注入器と吸引器から なり、注入器が液状物質を複数の卵に送り込み、吸入器が卵に面した上方位置か ら複数の卵それぞれを掴むと同時に持ち上げ、この吸引器が卵を掴んでいる間に 卵に注入する注入器と共同して働く。この装置の特徴は、本発明を実施するため の上述の装置の特徴と一致している。本発明を実施するための好ましい被験者は 鳥である。 本発明の方法は好ましくは、卵内の鳥に実施される。 本発明のワクチン結合物は、中和因子と生きた細菌または原虫を薬学的に許容 される担体中で、両者の結合体を生成するのに十分な時間混合して得られる(例 えば、被験者への投与の前に、結合体を生成するまで、通常の液体担体中で中和 因子と細菌または原虫を結合させることにより得られる)。この方法は、中和抗 体を含有する超免疫血清を生きた細菌または原虫を含有する水溶液に単に添加す ることによって、より有効に実施できる。本発明のワクチン製剤は、好ましくは 、凍結乾燥状態のワクチン結合物或いはは薬学的に許容される担体にあるワクチ ン結合物からなる。薬学的に許容される担体としては、好ましくは、液体、特に 水溶性の担体が挙げられる。このようなワクチン製剤を製造する目的のためには 、中和因子と細菌又は原虫は、りん酸緩衝生理食塩液(pH7.4)、MEMのよう な通常の媒体、又は、細菌増殖媒体中で混合される。ワクチン製剤は、ゴム栓で 密閉した滅菌ガラス容器に保存され、使用時には、このゴム栓を通して液体類が 注入され、製剤がシリンジにより吸出される。 本発明のワクチン結合物又はワクチン複合体は、抗体と生きたワクチン有機体 との複合体又は結合体である。抗体とワクチン有機体の結合は共有結合ではなく 、解除可能な結合である。特定のワクチン有機体及び特定の被験者に用いるのに 適した中和抗体の量は既存の技術を用いて容易に決定される。過度に抗体の量が 少ないと、ワクチン有機体により早く又は強い病理効果が引き起こされるので好 ましくないし、過度に抗体の量が多いと、ワクチン有機体を完全に不活性化して し まったり、防御免疫応答を誘導できなくしてしまう。 本発明のワクチン製剤は、一以上の補助剤を任意に含有することができる。抗 原への免疫系の応答を高める化学的及びポリペプチド免疫刺激剤等の適当な補助 剤を用いることができる。好ましくは水酸化アルミニウム、りん酸アルミニウム と動物油及びその類等の補助剤はワクチン結合物に対して、被験者の免疫応答を 高めるのに十分な量が投与される。ワクチン結合物に添加される補助剤の量は補 助剤の性質により異なるが、通常、細菌または原虫の約0.1から約100倍であり、 好ましくは細菌または原虫の約1から10倍の重量が添加される。 本発明のワクチン製剤は任意に一以上の安定剤を含有することができる。例え ば、ソルビトール(sorbitol)、マニトール(manitol)、澱粉、蔗糖、デキストリ ン(dextrin)、グルコースなどの炭水化物や、アルブミン、カゼインのようなタ ンパク質、そしてアルカリ金属りん酸塩等の緩衝液などの適当な安定剤を用いる ことができる。安定剤の使用はワクチン製剤が凍結乾燥製剤である場合に特に有 利である。 本発明は、次の例により更に詳細に説明するが、これにより限定されるもので はない。 例 1 細菌の種類 Pasteurella multocida菌は、多くの鳥種に急性かつ高接触感染性の疾病を引 き起こす。家禽のコレラは、しばしば罹患率と死亡率の高い敗血症を引き起こす 。家禽のコレラには、ニワトリと七面鳥両方に投与可能な生ワクチンがいくつか ある。 細菌−抗体複合体を生成するために、P.multocidaの菌株がP.multocida菌に特 異的な抗体と試験管内で複合される。この細菌を完全に不活性化せず、かつ免疫 活性応答を起こしうる複合体中の細菌と抗体との比を求めるために、種々の 細菌と抗体との比はテストされている。これらの複合体はワクチンとして、ニワ トリ又は七面鳥に用いられている。ワクチンの応答は追跡調査され、抗体を混ぜ ていない同量のP.multocidaのワクチンを接種した鳥の応答と比較された。ワク チン接種後の障害、時間経過後の抗体の応答と全体的な鳥の健康状態はテストを 通してモニターされている。 他の細菌についても同様にテストされた。例えば、ニワトリ、七面鳥のではMy coplasma gallisepticum菌、七面鳥ではBordetella avium菌、ニワトリ、七面鳥 ではSalmonella種の細菌、齧歯動物ではSalmonella種の細菌、Listeria種の細菌 等が例として挙げられるが、これらに限定されるわけではない。 ワクチン結合物は上述のように卵内、或いは孵化後の鳥に投与する。 例 2 原虫の種類 原虫−抗体複合体を形成するために、原虫Eimeria acervulina(具体的には、 この原虫のスポロシスト(sporocysts)及び/又はオーシスト(oocysts))をEimeri aacervulinaに特異な抗体と試験管で混ぜた。これらの複合体をニワトリのワク チンとして用いる。得られた原虫−抗体複合体ワクチンの応答を追跡調査し、抗 体を無添加の同量のE.acervulinaのワクチンを接種した鳥と比較する。この原虫 を完全に不活性化せず、かつ免疫活性応答を起こす複合体中の原虫と抗体との比 を求めるために、種々の原虫と抗体との比をテストした。ワクチン接種後、ワク チン接種者の糞便へのオーシスト排泄量、腸吸収能(カロチノイド摂取により評 価)及び体重を求めた。ワクチン接種後10-21日目にワクチン接種した各群の鳥 にE.acervulinaを与えて毒性を試した。ワクチン接種者とワクチンを接種しない 群について、ワクチン接種者の糞便へのオーシスト排泄量、その器官の体重増加 と腸吸収能(カロチノイド摂取により評価)を求めた。 他のEimeria(アイメリア)種の原虫についてもニワトリ、七面鳥、噛歯類で テストした。又、ニワトリと七面鳥でCryptosporidium種の原虫(クリプトスポ リジウム)と、ニワトリと七面鳥でHistomonas meleagridisのテストも行った。 ワクチン結合物は上述のように卵内、或いは孵化後の鳥に投与する。 例 3 ワクチン接種後のアイメリアオーシストの排泄量 ニワトリにワクチン接種し、E.acervulinaオーシストワクチンと抗体を混合し た効果を調べた。 4種のワクチン接種法について調べた。4つの処置グループに、E.acervulina に特異的なポリクロナール抗体0、2.5、25、150単位と胞子形成した500個のE.ac ervulinaオーシストを混合したものをそれぞれワクチン接種した(経口強制投与) 。五羽のレグホン種のニワトリからなる3つのグループにそれぞれの処置を施し た(各処置グループにつき15羽、計60羽を処置対象とした)。15羽からなる対照群 (5羽づつ3回繰返し)には、オーシストも抗体も投与せず、孵化の日に0.1mL のPBSを経口強制投与し、続いて免疫性のテストを行った。 抗体の単位は容量規準で決定し、1μLが1単位である。本例で用いられる抗 体製剤の“滴定単位”を求めるためにELISA分析法が用いられているが、この方 法の有効性は確認されていない。ELISA分析法により、E.acervulina抗体製剤は9 0,782単位/mLの滴定量を有した。ここで用いられている投与量は相対的なもので ある。特定の微生物(organism)と混合する抗体の適切な量はその微生物、抗体製 剤、目的被験者により異なる。従来公知の技術を用いている同業者ならば使用す る適切な微生物と抗体との比を決定するであろう。 ワクチン接種の最低一時間前に、オーシストと抗体をPBS中で室温で混合した 。得られたワクチン複合体は投与までの間4℃で保存した。ニワトリには孵化の 日にワクチン接種した。 ワクチン接種後のオーシスト排泄量はワクチン接種後4日目、8日目に糞便を 回収し、糞便中のオーシストを数えて求めた。各グループにつきオーシスト排泄 量の平均及び標準偏差を求めた。表1に示したように500個のオーシストと150μ Lの抗体との複合体を用いることにより、オーシストの排泄量が有効に減少した 。 表1 感染性‐各鳥当たりのオーシスト排泄量1.a,b:LSDテストにより、0.15レベルで異なる。サンプルのサイズが小さいの で有意差は0.20レベルに設定。対照は統計モデルに含めなかった。 2.Nは、各処置グループの5羽の鳥からなる3つのグループである意味を示す 。 例 4 菌投与後のアイメリアオーシスト排泄量 例1で述べた鳥の処置グループについて、孵化後13日目に、PBSに加えたE.ace rvulinaのオーシスト250個を強制経口投与して菌投与後の免疫性をテストした。 テスト後4−8日目に糞便を回収し、平均オーシスト排泄量を対照群のオーシス ト排泄量のパーセンテージとして求めた(統計的モデルは対照群を含む)。結果を 表2に示す。テスト後のオーシスト排泄量が多いほど、病原菌の投与に対して防 御が少ないことを示している。 表2‐菌投与後の防御1. A、B、Cは、SNKテストにより0.05レベルで相違した意味を示す。 2. 対照は、ワクチン接種なしで、菌を投与してテストした鳥であることを示 す。 例 5 菌投与後の防御 対照群のデータを統計学的モデルに含まずに、表2に提供したデータを再分析 した結果を表3に示す。 表31.A、B、Cは、SNKテストにより0.05レベルで相違した意味を示す。 2.対照は、ワクチン接種なしで、菌を投与してテストした鳥であることを示す。 例1−3で得られた結果から、E.acervulinaのオーシスト500個のワクチンを1 50μLの抗体と共に用いるとワクチン接種により起きる病原作用を減じるか(抗 体の量を減らすか、又は全く抗体を用いずに同じワクチン接種をした場合との比 較:ワクチン接種後のオーシスト排泄量の減少により明らかとなる)、又は ワクチン投与による病原作用を遅延させる可能性があることがわかる。表1から 明らかなように、ワクチンオーシストと150μLの抗体の複合体は、抗体なしの レベルに低く抑えた。 表2に示したように、抗体―オーシストワクチンを接種した鳥は、250個のE.a cervulinaオーシストを投与した後のオーシスト排泄量が、ワクチン接種してい ない鳥に比べて、減少している。これらの結果により、抗体―オーシストワクチ ン製剤は、投与された病原体に対して防御免疫応答を誘発するのに効果的である ことがわかる。抗体なしでオーシストを接種した処置グループで最も防御度が高 く、有意差レベルが0.05である。表3でも、抗体―オーシストワクチンで処置し た鳥のなかで、最も高度な防御が、抗体なしでオーシストで処置したグループに やはり見られる。 上述の結果から、抗体―オーシストワクチン複合体の使用により、防御免疫応 答を生じさせながらも、ワクチンオーシストの病原作用が減るか、又はワクチン オーシストの病原作用が遅れることがわかる。ワクチン有機体の病原作用により 感受性の高い被験者へのワクチン投与を可能にするか、又はより若い段階にある 被験者(例えば卵内の鳥)への投与を可能にすることによって、どちらの作用も ワクチンの安全性を高めると期待されている。 上記したのは本発明の例を示すことであるが、それに限定されない。本発明は 次のクレームに規定されるが、それらのクレームと同等のものもそれらに含まれ る。 例 6 低用量菌投与モデルにおける抗体―オーシスト(Eimeria acervulina)ワクチン 結合物の使用 抗体の量を変えて(2.5から150μL)、500個のEimeria acervulinaのオー シストオーシストワクチン複合体を作り、テストした。この処置は、ワクチン接 種していない対照と抗体なしでワクチン接種した対照と比較した。すべての処置 は、孵化の日に投与することにより行った。ワクチン接種後の4−8日目のオー シスト排泄量を測定した。さらに、13日目に菌を低用量投与した後のオーシスト 排泄量を測定した。 材料及び方法:材料抗体の影響をすべて取り除くためにHyvac SPFレグホンを 用いた。ポリクロナール抗体をE.acervulinaのオーシストで免疫化したニワトリ から生成した。二個の抗体製剤を結合させて最終滴定が90,782であるE.acervuli naの抗体を作った。処置グループと実験の計画を表4に示す。 表4 上述のワクチン複合体は、適切量のオーシスト(USDA#12ロット28-131-36)と 抗体と混ぜて生成した。得られた複合体は、投与前に室温で一時間培養した。孵 化の日にそれぞれの処置群に200μLのワクチンを鳥に投与した。4日目と8日 目に糞便を回収した。糞便サンプルを加工し、McMaster計算板を用いて鳥一羽当 たりのオースト排泄量を求めた。 鳥をひな保育箱に移し、孵化後13日目に低用量の菌(250個のE.acervulinaオ ーシスト)を投与した。糞便を投与後4−8日に回収し、上述のように数えた。 ワクチン接種した対照群において鳥一羽当たりのオースト排泄量は約12×106 であった。抗体の量が2.5μLと25μLでの処置ではどちらも同様の結果を示し たが、150μLの抗体で処置した場合、オースト排泄量を抑える効果があったよ うで、排泄量は対照群に対してただの46%であった。図1を参照されたい。 低量で菌を投与した後は、抗体ワクチンを接種したグループではすべて同じよ うな結果がみられた。図3を参照されたい。抗体で処置した3つのグループの平 均は対照群の約40%であった。ワクチンを接種した対照群の排泄量は対照群の23 %しかなかった。 例 7 抗体−オーシスト(Eimeria acervulina)ワクチン結合物の高用量菌投与モデル での使用。 高用量菌投与モデルを用いて、2種類の抗体―オーシストワクチン結合物製剤 をテストした。感染力はオースト排泄量により測定し、菌投与に対する応答は体 重の増加と障害評点で測定した。このワクチン結合物は500個のE.acervulinaオ ーストと25μL又は150μLの抗体の複合体からなる(例6で述べたように)。表 5を参照されたい。例6と同様の鳥の系統、抗体とオーシストロットを用いた。 表5 上述のようにワクチンを製造し、200μLを孵化後0日目に投与した。糞便を 4日目から8日目まで回収し、カウントした。 本実験で測定した菌投与後のパラメーターは、例6と異なった。13日目に多量 の菌を各処置群に投与して、それぞれの鳥の体重を記録した。8日後(即ち、21 日目)鳥の体重を量り、障害を評点した。 例6と比較して、ワクチン接種した対照群では、二種類の抗体処置と同様にオ ーシスト排泄量は少なかった。ワクチン接種した対照は(抗体なし)オーシスト 排泄量が20分の1を示した(図2参照のこと)。この減少の理由ははっきりしない 。 高用量の菌(500個のオーシスト投与)をすべての処置群に投与して、体重増 加及び障害評点を調べた。体重の増加の結果(図4)に関しては、ワクチンを接 種した対照群及びワクチンを接種していない対照群を含めて処置群の中で違いは なかった。障害評点のデータによると(図5)ワクチン接種したグループは、ワ クチン接種していない対照群より、防御がすぐれていた。 例 8 Pasteurella multocida P.multocidaの抗血清の生成:孵化後、10羽のSPFニワトリをクリーンルームに入 れて、4週令で各鳥に、血清型1,3及び4を含有する市販の不活性化したP.multo cidaオイル乳濁液であるSolvayの“Pabac”を0.5mL投与した(首の皮下注射)。8 週令で、さらに首に0.5mLの抗原を皮下注射し、もう0.5mLの抗原を右の胸に筋肉 注射した。10週令で、約20mLの血液を心臓穿刺により各鳥から採取した。この血 液から抗血清を得てプールし、4.5μmのフィルターでろ過した。無菌テストを 何度も行った結果がすべて陰性(negative)であった、この抗血清を異なったサイ ズのバイアルに入れて、使用するまで−20℃の冷凍庫に保存した。 P.multocidaのCuとM9菌株の単離と滴定量測定 P.multocidaのCu菌株とM9菌株をBiomune社の生ワクチン、Choleramune CuとMu ltimune Mからそれぞれ増殖させた。測定の結果、P.multocidaのこれらの菌株は −70℃の温度で、90%培地と10%グリセロールの混合物中で最もよく凍結した。 例 9 18日目にP.multocidaを接種した卵の孵化可能性 孵卵18日目にSPF卵の卵内にP.multocida菌株CuとM9を接種したが、これら菌株 のコロニー形成単位の数の違いが、その後の卵の孵化可能性に影響があるかどう か調べるために本実験を行った。P.multocidaの各菌株をりん酸塩緩衝生理食塩 (PBS)で希釈して、3種類の希釈液、即ち0.1mL当たり1000CFU、0.1mL当たり10 0CFUと0.1mL当たり10CFUの希釈液を得た。孵卵18日目に、各菌株の希釈液0.1mL を14個のSPF卵に接種した。13個の卵はブレインハートインフュージョン培地(BH I:Brain Heart Infusion Broth)、PBS及びグリセロール(賦形剤コントロール )の混合物0.1mLを接種して、13個の卵は接種しなかった。 表6の結果によると、SPF卵の孵化性は2群から7群で、非常に落ち込んでい ることがわかった。 表6 18日目にP.multocidaを接種した後のSPF卵の孵化可能性 適切な数のCFUを含有する培養菌/PBSの混合物0.1mLを各接種卵に接種した。1 ×10(2)CFU/mLを含有する希釈液を各菌株に滴定した。滴定量は目的とする数と は幾分異なっていた。4群は実際に10.5CFU/卵、3群は105CFU/卵、2群は105 0CFU/卵を含有していた。7群は12.5CFU/卵、6群は125CFU/卵、5群は1250C FU/卵を含有していた。1群では卵はBHI/PBS/グリセロールの混合物を 0.1mL接種した。 例 10 ニワトリ抗血清と混合した後のP.multocidaのコロニー増殖 ニワトリP.multocida抗血清(例8参照のこと)1mLを−20℃から取り出し、室 温で解凍した。この血清をPBSで順次に2倍づつ希釈した。各血清希釈液1.5mLと 、0.5mL当たり100CFU含有するP.multocidaのCu菌株培養液0.5mLとを混合した。 得られた混合物を室温で1時間反応させた。1時間後、各血清希釈混合物0.5mL をTSAプレートにのせ、これを二枚作り、200CFU/mLのP.multocidaのCu菌株の保 存溶液をプレートにのせ、これを三枚作った。これらのプレートを37℃で48時間 培養して、培養後24時間及び48時間後のコロニーを数えた。結果は表7と8に示 す。 表8 P.multocida Cu菌株の2×10(2)保存溶液の滴定 混合物をすべて用意してから表8の保存溶液のサンプルをプレートにのせた。 溶液は更に1時間静置しなかった。この保存溶液0.5mLと抗血清0.5mLの混合物は 、混合物の予想値である152CFU/mLを示した。 これらの結果により、抗血清の希釈率が最低から最高へと向かう程、細菌のCF Uの数が減少していることがわかった(表7)。これは反応時間によるかもしれな い。最も希釈率の高い抗血清は最も希釈率の低い抗血清よりも生存培養液とより 長く反応した(20〜30分長い)。時間がかかればかかるほど、コロニーの死ぬ数が 増える。保存溶液(3c4CFU/mL)を繰り返し攪拌することも又、コロニー数の減 少に影響を与えたのかもしれない。次の例ではさらにこの事を調べる。 例 11 表6に示したように、この実験により、P.multocidaのCu菌株のコロニーと同 じ希釈率のP.multocida抗血清との反応を調べた。前の実験のように、P.multoci daのCu菌株の“2×10(2)”保存溶液を連続的に攪拌するかわりに、この溶液をピ ペットでゆっくり混合した。抗体−細菌複合体を形成するために、1mLの抗血清 希釈液を1mLの保存培養希釈液と混合した。得られた混合物を4時間反応させた 。保存溶液をTSAプレートにのせて、これを3枚作ったところ、186CFU/mL含有し ていることがわかった(表9)。この溶液の残りを室温で4時間静置した。 4時間の反応時間の後、各血清−細菌混合物0.5mLを混合し、TSA上に置いて、 これを2枚作成した。186CFU/mL保存溶液を混ぜてTSA上に置き、これを3枚作 った(一枚当たり0.5mL)。37℃で培養24時間後にコロニーを数え、さらに96時間 後に又数えた。結果は表9と表10に示す。 表9 P.multocida菌株Cuの予想2×10(2)CFU/mL最終保存溶液の滴定。 表10 表10のデータによると、抗血清の希釈率が増えると、前の実験と同じように 、コロニー数は減るが、前の実験よりはわずかにこの傾向が顕著である。希釈率 が1:16から1:4096までの混合物において、予想よりもCFU/mLは多いようだ。同じ 知見が表7にも示されている。表9のコロニー数は、血清が存在しないとCFUはP BS中で死滅してしまうことを提示している。このことが、両方で希釈率1:8192 から1:32768で予想よりコロニー数が少ないことを説明している。抗血清は希釈 率が高いほど増殖抑制能力を示しているが、一方希釈率が最も少ない混合物では 増殖増大効果を示している。次の実験はこれらの観察結果の原因と考えられるも のを調べるために行った。 例 12 P.multocidaの抗血清及び陰性血清(negative serum:P.multocida抗体を 含有しないニワトリの血清)のP.multocida M9菌株の増殖に対する作用を試験管 中で比較した。例11と同様にして血清希釈液とP.multocida培養希釈液を用意 した。139CFU/mL含有する1mLの培養液(表6)と1mLの希釈血清を混合した。陰 性血清の希釈液を3種類(1:16、1:512と1:32768)を用意し、適切量の細菌培養 液と混合した。細菌培養液と血清希釈液の混合物を1時間室温で反応させた。 1時間反応後、得られた血清抗体−細菌混合物をTSAプレートにのせ(0.5mL)、 それを2枚作成し、陰性の血清−細菌混合物をプレートにのせてそれを3枚作成 した。1.0mLのP.multocida菌株M9保存溶液を抗血清希釈液と陰性血清希釈液すべ てに加えて、再度室温で一時間静置した後、プレートにのせて、それを3枚作成 した。37℃で24時間培養した後コロニーを数え、培養48時間後のコロニー数の変 化を記録した。これらの計数の結果を表11と表12に示す。 表11 P.multocida M9の2×10(2)CFU/mL最終保存溶液の滴定。 表12 37℃で48時間培養した後もコロニー数には変化がなかった。 例10〜12のデータによると、最初はCFUの数は増加していたが、P.multoci daに対する抗血清の希釈率が高くなるほど、その数は徐々に減少している。デー タを総合すると、P.multocidaの両方の菌株は実際に血清を増殖媒体として使用 しているようだ。血清の濃度が減少すると、P.multocidaの増殖も減少する。幾 つかの結果によると、PBSで希釈して室温で1時間から4時間までの時間静置す るとP.multocidaが死滅することを示している。このことは、希釈率が1:8192か ら1:32768の間ではCFU数は予想値よりも少ないことを説明している。血清の濃 度が減ると、PBS濃度があがる。一時間おく前と後ではさほど本例の保存コロニ ー数に大きな違いはなかったが、希釈率が高いほど数が少ないという傾向はなお 存在した。 P.multocidaの抗体を含有しない血清混合物のコロニー数を、P.multocida抗体 を含有する血清混合物のコロニー数と比較すると、P.multocida抗体を含んだ抗 血清の方に幾分増殖抑制能がみられるかもしれない。P.multocida抗血清を含有 しないサンプルのCFU数は最初多く、それから減り始めるが、一時間後の保存CFU 数と比べて予想していたよりも低くはない。CFU数は、P.multocida抗体を含まな い陰性血清サンプルにおいてよりもP.multocida抗体を含有する三つのサンプル のうち2つで低かった。P.multocida抗血清の増殖抑制作用を、存在する他の因 子が隠している可能性もある。 例 13 孵卵18日目にP.multocida抗血清‐P.multocida CFUを注入した卵の孵化性 ここでは、血清抗体‐細菌複合体をSPF卵の卵内に投与したときの作用をテス トすることを意図した。P.multocida菌株M9のCFUは同じ数にして(5グループを 標的とした)P.multocida抗血清は量を変えてこれらを混合し、次に各 混合物を0.1mL、7つのグループの各15個のSPF卵に接種した。P.multocida菌株M 9培養液を用いて100CFU/mLの保存溶液を製造した。各卵に同じ数のCFUを投与さ れるように、各グループ共5分おきに適切量の血清と適切な量の保存溶液を混合 した。得られた混合物を室温で30分間静置し、その後、卿卵18日目に15個の卵に この混合物を0.1mL接種した。最後のグループの混合物を作成し、同じように30 分間反応させてから、100CFU/mLの保存溶液をプレート上において、それを3枚 作成した(表13)。作成したプレートを37℃で24時間培養し、それからコロニー を数えた。表14は各グループの孵化性を示したものである。 表13 表14 P.multocida抗血清とP.multocida M9菌株のCFUを含有する混合物1mLを孵卵後1 8日目にSPF卵に接種した場合の孵化性への影響 ここでは、適切量のP.multocida抗血清と5.0CFUの細菌の混合物を投与す予定 の各卵に接種することを意図した。表13の滴定に関する情報は、卵は3.2 よりも5に近いCFU数を投与され、30分の反応時間の結果コロニーが少し減少し たことを示している。表14によると、孵卵後18日目にP.multocida菌株M9のCFU を少量でも投与するとSPF卵の状態が非常に悪化することがわかる。対照群であ る7群の孵化率は100%であった。孵化は他の群では著しい影響を受けた。これ らの群のうち、5と6群は孵化した鳥のパーセンテージとしては二番目に高い。 6群の卵には最も高率(50μL+3.2CFU)のP.multocida抗血清が接種され、全体 の孵化率としては60%だが正常な孵化は27%であった。これらの傾向は、生きた 細菌を混合した場合、細菌の病原作用を減らすか又は遅らすかしてP.multocida 抗血清はニワトリの胚に対して、ある程度の防御を与えていることを示している 。 表12と表14のデータによると、P.multocida抗体を加えた血清及び加えて いない血清、及び血清抗体の量の違いを比較することで、P.multocidaの血清抗 体が有機体の増殖、おそらくは有機体の病原的作用に対して抑制効果を示してい ることがわかる。表14には、抗体の量が最も多い場合(5群と6群)は、細菌 だけの場合(1群)と比べて孵化率がよいことが示されている。 例 14 M.gallisepticumの増殖と超免疫血清の製造 細菌Mycoplasma gallisepticum菌株Fの培養液をNorth Carolina州立大学のマ イコプラズマ研究所、獣医学カレッジから入手した。M.gallisepticumのF菌株 は生ワクチンとして養鶏業者で使われている。15%の豚の血清(FMS)を追加し たFrey's媒体40mLに1.33mLの細菌培養液を接種した。得られた混合物は次に約18 時間37℃で培養し、増殖した培養液を80/20の比率で滅菌グリセロールと混合し 、−70℃で凍結した。この混合物の無菌性はTryptlcase Soy Agar(TSA)でテス トし、その結果一切他の有機体が増殖していなかった。−70℃で24時間経たM.ga llisepticum菌株F保存培養液を滴定したところ、CFU/mL は5.8×10(8)であった。 M.gallisepticum菌株Rの抗血清をNCSUのマイコプラズマ研究所から購入した 。抗血清は、アジュバント内で、不活性化したM.gallisepticum菌株Rでニュー ジーランド白兎を超免疫化することにより得られた。兎は血液を採取する前に3 回筋肉内注射及び皮内注射により免疫化した。この抗血清をMGAとする。 例 15 M.gallisepticum菌株Fに対するMGAの増殖抑制効果 この実験では、異なった量のMGAと有機体を混合した後の一定量のM.gallisept icum菌株Fの経時的な増殖をしらべた。MGAのサンプルを最初1:10の比率でりん 酸塩緩衝生理食塩(PBS)で希釈した。次に0.5mLのPBSに0.5mLの前の希釈液を加え て、10回連続して1:2希釈することにより(希釈率1:20から1:10240)、抗血 清をさらに希釈した。M.gallisepticumのF菌株保存培養液のバイアルを室温で 解凍して1:100に希釈した。この10(-2)保存溶液は5.8×10(6)のCFU/mLを含有し ていた。11種のMGA希釈液各0.4mLに5.8×10(6)保存溶液0.4mLを加えて細菌−抗 体複合体を生成した。これらの複合体を30分間室温で反応させた。12番目の処置 液は0.4mLのPBSを0.4mLの同じ細菌の保存溶液に加えたものからなる。 30分の反応後、12個の処置液はFMSで10(-1)から10(-8)まで順に希釈した。こ れらの試験管を14日間培養して、増殖を41時間、47.5時間及び14日目に測定した (M.gallisepticumの増殖の測定はFMS中で変色により調べた。細菌が増殖すると 、媒体のpHが減少し、pH指示薬フェノールレッドの色が変わる。増殖が起きる と、色は次第に深い赤からオレンジ色にかわり、最後に黄色になる。増殖の程度 は媒体の色によって評価することができる)。結果を表15に示す。 表15 0.39μLから40.0μLの間の量の抗血清を含有する12個の抗血清希釈液を0.4mL とMgF保存溶液0.4mLを混合した後のMgFの増殖 14日目までには12の処置液すべてに増殖が見られた(表1)。MGAの含有量が最 も高いレベルである1群から4群で増殖は遅れた。MGAの含有量が少なめの群で は増殖が早く明らかになったが、これらの群の増殖は明らかではなかっ た。これらの知見はMGAの含有量が多いと細菌に対する増殖抑制効果があるとい うことを示している。 例 16 M.gallisepticumに対するMGAの増殖抑制効果 M.gallisepticum菌株F保存液のバイアルを解凍してFMSで1:100に希釈した。 この10(-2)希釈液は約5×10(6)CFU/mLを含有していた。よく混合した後、希釈管 8本のそれぞれにこの10(-2)保存溶液を1mLづつ入れた。一定量のMGAを各管に添 加して(表16参照)細菌/抗体複合体を混合し、室温で15分間、次に37℃で 培養した。FMS増殖媒体における色変を標識として13日間にわたって増殖を測 定した。結果を表16に示す。 表16 + (少量の増殖;淡い赤) ++ (中程度の増殖;深いオレンジ) +++ (普通程度から大量の増殖;淡いオレンジ) ++++ (大量の増殖;黄色) 抗体を含有しない管で培養した場合最初の27時間内にM.gallisepticumの中程 度の増殖が起こり、37℃で46時間培養すると増殖はかなりの量になった(表16) 。1.5μL以上のMGAを含有する管で培養すると最初の27時間の培養では細菌の増 殖はみられなかった。46時間培養すると、MGAを12μL、24μL及び48μL含有 する管ではそれぞれ増殖はまだみられなかった。37℃で13日培 養すると、どの管でもM.gallisepticumの大量の増殖が見られた。これらの結果 は、どの管にも細菌は存在するが、抗血清の量が少ないよりも、抗血清の量が多 いほど、より長い間増殖を遅らすということがわかる。増殖が観察される時間は 、細菌‐抗血清複合体におけるMGAの量に直接比例しているようである。 例 17 M.gallisepticum−MGA複合体の孵化率に対する効果 孵卵後18日目に9つの群の卵に接種を行った。これらの群のうち、7群に7種 類のM.gallisepticum菌株F‐MGA複合体のうちの一つを接種した。1群には細菌 のみを接種し、もう1群にはFMSをPBSで1:4に希釈したものを接種した。 M.gallisepticum菌株F保存液のバイアルを解凍して、10%FMSと90%PBSから なる希釈剤で1:5及び1:10に希釈した。適切量のこれらの希釈液を細菌−MG A複合体生成のために用いた。1群以外のそれぞれの群の各卵に、同量のM.galli septicum CFUと適切量の抗血清を含有する0.1mLの注射液を投与した。1群の卵 には、FMS/PBS希釈剤を0.1mL投与した。複合体は接種前に10分間反応させた。次 に卵を孵化するまで孵卵した。 10(-9)までの3連続希釈系を作成し2希釈系のうちの10(-6)希釈液をTSA上に 置き37℃で培養して、細菌保存液の1:10希釈液を滴定した。3連続希釈系の管 はすべてM.gallisepticumの増殖を示した。滴定量は8×10(8)CFU/mLであった。 孵化率の結果は表17に示す。 表17 MGA−M.gallisepticum複合体は孵化率及びニワトリの健康状態に影響を及ぼし た。孵化率が90%以上を示した群は、CFUに対してMGAの比率が最も高い群であっ た(4群は例外)。抗血清の量が少ないMGA-細菌複合体製剤を投与された群と比較 して、2群と3群の健康な状態のニワトリのパーセンテージはかなり高かった。 これらの知見は、MGAと細菌の比率が特定の比率である場合は、細菌の病原的効 果を遅らす及び/又は減らすことによって、成長しているニワトリの胚を防御す る能力を有することを示している。 例 18 M.gallisepticum菌株F/抗体複合体ワクチン 16個の生きている卵からなる6つの群に孵卵18日目に接種した。陰性対照群 (6群)の16個の卵には、0.1mLの希釈剤(PBS9部にFMS1部)を18日目に接種 し、他に卵がはいっていない大きい孵卵器で孵化させた。 菌株F保存液のバイアルを室温で解凍し、1:5に希釈した(保存液2)。保存 液2の滴定の結果、保存液2は7×10(7)のCFU/mLを含有していることがわかった 。保存液2を0.9mLずつに小分けして、MGA0、5、10、20又は40μLとあわせた 。混合後、細菌−MGA製剤を室温で15分間培養した。これらの細菌−MGA複合体を 0.1mLづつ各群の卵に投与した。1群の卵は細菌のみを含有している接種液を投 与された。16個の卵からなる各群を孵化の日までそれぞれ 小さな孵卵器においた。MGA−M.gallisepticum製剤テストCFUを表18に示す。 残った保存液2の希釈液を、FMSを用いて、10(-9)まで3連続10倍希釈液に滴 定した。各系の10(-4)、10(-5)及び10(-6)希釈管をプレートに置き、それを4枚 作成して、FMS寒天上に置き、9日間37℃で培養した。 孵化の日、1群から5群に処置を加えた。正常な健康状態のよいニワトリを選 び、後鼻孔裂を滅菌した綿棒でふき1.8mLのFMSを含有する管に接種することによ りM.gallisepticumが存在しているかどうか調べた。ニワトリの処置をした後、 各群のサンプルのニワトリをP2封じ込め室に入れた。各群を別々の保育ケージに いれて、それぞれのケージは接触させなかった。 賦形剤のみからなる対照群6のニワトリは孵化が遅れたので、1群から5群が 孵化した次の日に処置した。10羽の対照の鳥をM.gallisepticumの存在を調べる ために綿棒でふき、それぞれP2封じ込め室の保育ケージに入れた。孵化後21日目 に、生き残っているニワトリすべてから血液を採取し、血清プレート凝集法(SP A)とELISAによりM.gallisepticum抗体を測定するために血清を集めた。結果を 表18に示す。 表18 抗血清を含まない細菌を投与された卵(1群)及び、少ない量のMGAとM.galli septicumからなる2つの群(2及び3群)で孵化率が低く、正常な鳥が孵化しな かった。賦形剤からなる対照群(6群)は孵化が遅れ、孵化率も予想より低かっ た。これは、2000個の卵を孵卵するための大き目の孵卵器で卵を孵卵したせいか もしれない。この孵卵器の問題を除けば、10羽のニワトリは健康でM.gallisepti cum単離試験及び2種類の血清抗体試験において陰性の結果を示した。4と5群 は1、2、3群と比較して、孵化率と正常孵化率とも、かなりよい結果を示した 。これら二つの群の卵はMGAを多量に投与され、5群(3.5×10(6)CFU+40μL MG A)はすべての群のなかで最高の孵化率を示した。血清を採取する段階で生きて いるすべての鳥は健康であった。SPAテスト及びELISAで測定したM.gallisepticu mへの抗体応答は、3、4、5群の鳥に対して、M.gallisepticum 菌株F複合体ワクチンが有効であることを示した。 5群の鳥のうちの一羽が孵化の際のM.gallisepticum再単離、SPAテスト及びEL ISAに陰性を示したことは興味深い。それ以外の3、4、5群の鳥はすべて各場 合に陽性であった。つまり、5群の一羽の鳥は決して感染しなかったと考えられ る。 例14−18は細菌‐抗体ワクチン複合体の有用性をテストするために行われ た。生きた細菌に特定の抗血清(ワクチンの細菌に特異である)を適切な比率で 添加すると、細菌の病原的効果を減じる又は遅らせることによってニワトリの胚 を防御すると共に、体液の免疫活性応答に明らかなように、孵化の際に効果的な 免疫応答を発達させることができるいう考えが、これら表のデータにより裏付け られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 33/02 171 A61P 33/02 171 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ハダド,エイド・イー アメリカ合衆国、27511 ノース・キャロ ライナ、ケアリー、スーターランド・ロー ド 1302 (72)発明者 ホイットフィル,クレイグ・イー アメリカ合衆国、27502 ノース・キャロ ライナ、エイペックス、バッキンガム・ウ ェイ 2004 (72)発明者 アヴァキアン,アラン・ピー アメリカ合衆国、27607 ノース・キャロ ライナ、ローリー、レンウッド・アヴェニ ュー 6505

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 生きた細菌とこの生きた細菌に結合した中和因子とを含むワクチン結合物 を被験者に投与するステップと、該生きた細菌に対して該被験者が免疫応答を産 生するための上記ワクチン結合物の効果的な量を投与するステップとを含んでな る被験者体内に細菌性疾病に対して免疫活性を産生する方法であって、 該中和因子が抗体と抗体フラグメントからなる群から選択されるのであること と、 該抗体又は抗体フラグメントが該生きた細菌を中和する能力を有することとを 特徴とする方法。 2. 上記生きた細菌が被験者に病気を起こすことができることを特徴とする、 請求項1記載の方法。 3. 上記中和因子がIgG免疫グロブリンとIgG免疫グロブリンフラグメントから なる群から選ばれるものであることを特徴とする、請求項1記載の方法。 4. 上記被験者が鳥であることと、投与工程が卵内で行われることを特徴とす る請求項1記載の方法。 5. 細菌性疾病に対して被験者に免疫活性を産生するのに有用なワクチン製剤 であって、ワクチン結合物を含む薬学的に許容される製剤と、該薬学的に許容さ れる製剤に生きた細菌に対して前記被験者に免疫応答を産生するのに効果的な量 のワクチン結合物を含むワクチン製剤であって、 該ワクチン結合物が生きた細菌とこの生きた細菌に結合した中和因子からなる ことと、 該中和因子は抗体及び抗体フラグメントからなる群から選ばれることと、 該抗体又は抗体フラグメントは前記生きた細菌を中和する能力を有することと を特徴とするワクチン製剤。 6. 上記生きた細菌が被験者に対し病気を起こすことができることを特徴とす る、請求項5記載のワクチン製剤。 7. 上記薬学的に許容される製剤が凍結乾燥されていることを特徴とする、請 求項5記載のワクチン製剤。 8. 被験者に、生きた原虫とこの生きた原虫に結合した中和因子からなるワク チン結合物を投与ステップと、該ワクチン結合物が該生きた原虫に対して、該被 験者に免疫応答を産生するのに効果的な量を投与するステップとを含む、原虫性 疾病に対して被験者において免疫活性を産生する方法であって、 該中和因子が抗体と抗体フラグメントからなる群から選択されることと、 該抗体又は抗体フラグメントが上記生きた原虫を中和する能力を有することを 特徴とする方法。 9. 上記原虫が上記被験者に病気を起こすことができることを特徴とする、請 求項8記載の方法。 10. 上記生きた原虫が鳥の原虫であり、被験者が鳥であることを特徴とする 請求項8記載の方法。 11. 上記生きた原虫がEimeria(アイメリア)種であることを特徴とする請 求項10記載の方法。 12. 上記生きた原虫がE.tenella又はE.acervulinaであることを特徴とする 、請求項10記載の方法。 13. 上記中和因子がIgG免疫グロブリンとIgG免疫グロブリンフラグメントか らなる群から選ばれるものであることを特徴とする、請求項8記載の方法。 14. 上記中和因子がポリクロナール由来のものであることを特徴とする、請 求項8記載の方法。 15. 上記中和因子がモノクロナール由来のものであることを特徴とする、請 求項8記載の方法。 16. 皮下投与と腹腔内投与及び筋肉内投与からなるグループから選ばれる方 法により上記ワクチン結合物が被験者に投与されることを特徴とする、請求項8 記載の方法。 17. 上記被験者が鳥であり、投与工程が卵内で行われることを特徴とする、 請求項8記載の方法。 18. ワクチン結合物からなる薬学的に許容される製剤と、生きた原虫に対し て前記被験者に免疫応答を産生するのに効果的な量のワクチン結合物とを含む、 原虫疾病に対して被験者に免疫活性を産生するのに有用なワクチン製剤であって 、 該ワクチン結合物が生きた原虫とこの生きた原虫に結合した中和因子からなる ことと、 該中和因子は抗体及び抗体フラグメントからなる群から選ばれることと、 該抗体又は抗体フラグメントは前記生きた原虫を中和する能力を有することと を特徴とするワクチン製剤。 19. 上記生きた原虫が前記被験者に病気を起こす能力を有することを特徴と する、請求項18記載のワクチン製剤。 20.上記薬学的に許容される配合物が凍結乾燥されていることを特徴とする、 請求項18記載のワクチン製剤。 21. 上記生きた原虫が鳥の原虫であることを特徴とする、請求項18記載の ワクチン製剤。 22. 上記生きた原虫がEimeria(アイメリア)種であることを特徴とする、 請求項18記載のワクチン製剤。 23. 上記生きた原虫がE.tenella又はE.acervulinaであることを特徴とする 、請求項18記載のワクチン製剤。 24. 生きたマイコプラズマとこのマイコプラズマに結合した中和因子からな るワクチン結合物を被験者に投与するステップと、該患者が該生きたマイコプラ ズマに免疫応答を産生するのに効果的な量のワクチン結合物を投与するステップ とからなるマイコプラズマに対して被験者に免疫活性を産生させる方法であって 、 該中和因子が抗体と抗体フラグメントからなる群から選ばれることと、 該抗体又は抗体フラグメントが上記生きたマイコプラズマを中和する能力を有 することと を特徴とする方法。 25. マ上記イコプラズマがMycoplasma gallisepticumであることを特徴とす る、請求項24記載の方法。 26. 上記中和因子が、IgG免疫グロブリンとIgG免疫グロブリンフラグメント からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項24記載の方法。 27. 上記被験者が鳥であり、投与工程が卵内で行われることを特徴とする、 請求項24記載の方法。
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