JP2000507520A - 混合処理と調整可能なせん断効果を伴う押出ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、混合処理と調整可能なせん断効果を伴う押出ヘッドに関し，ポリマー溶融物、エラストマー、その他混合可能な粘性物質及びペース状物質として供給された材料の可塑化、均質化、混合及びせん断化に適する。この供給された材料は歯車（２）の周りを流れて、歯車（２）の全ての歯溝を満たし，同様に歯車（１，６）の歯溝を満たす。回転により歯車（１，６）の外部領域の材料は再び送り戻され、歯車（２）の軸方向に搾り出され、歯車（２）のノッチにより排出路に送り込まれる。歯車（１）の駆動により、材料の混合，均質化及びせん断を調節可能であるので、エラストマーの場合、出口温度を高めることができる。歯車（１，２及び６）を含む押出ヘッド（４）に、必要に応じて、温度調節手段を設置することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 混合処理と調整可能なせん断効果を伴う押出ヘッド 本発明は、前工程の押出機から供給された混合物の混合、均質化、温度調節を 行なう為の押出ヘッドに関する。混合物の流れは上部ローターの周りを流れて、 このローター全ての歯溝を充填する。予め定められた流路を通って回転中の下部 ローターにもたらされる。混合物の流れはダムにより調節される。下部ローター の外部領域に運ばれた材料は再び送り戻され、上部の分割されたローターにより 外部領域で軸方向に中央へ絞り込まれ、ここで給送の流れに混入され、再び押出 ヘッドの出口に向かって流れる。ローターの形状寸法により、せん断と混合の効 果を予め設定することができる。 調整可能なせん断効果を得るためにローターが駆動され、これにより混合効果 を大きく高めることができ、且つ、高いせん断速度に伴って排出温度を大きく上 昇させることができ、加硫の進行を引き起こすことができる。予め定められた温 度に到達させるためには、エラストマー用のせん断効果のある押出ヘッドが知ら れ、使用されている。混合効果は、そのような公知のせん断ヘッドによっては達 成できない。このせん断ヘッド技術は調達において高コストであり、エネルギー 消費が比較的高い。さらに、プラスチックやゴム加工業界では、フランジを介し て歯車ポンプを固定した押出機という組み合わせが、狭い許容域内における均質 で個体差の少ない最終製品を得るために使用されている。ここでも混合効果は達 成できない。 本発明は、材料が均質化され、混合されて予め設定された温度で出口のノズル から吐出されるような混合効果のある押出機を製造することを基本課題としてい る。 これらの課題は予め定められた量の材料を歯車により送り戻し、排出路の中に 混ぜ込むという本発明により解決される。 本発明の混合処理と調整可能なせん断効果を伴う押出ヘッドは以下の利点を有 する： その時々の配合に応じて調整可能な混合効果、及び 材料を傷つけないせん断による均質化、および押出の際、摩擦による熱負荷の 無いこと 最適な均質化により、均質な混合物が生成する。混合が困難な場合でも、押出 製品の寸法安定性が大幅に改善される。 エラストマーの場合、ローターの可変駆動により、予備加硫を達成できる。 押出機の全長を短縮できる。 エネルギーと投資のコストが削減される。 本発明は多数の実施の形態を含む。 発明の基本原理をさらに明確にするために、その中から２つを紹介し、以下に 説明する。 図面の説明 図１は、内部に歯車１及び２が配置された押出ヘッドの縦方向の断面図。 図２は、歯車２及び６若しくは１をラジアル方向に横断した押出ヘッドの断面 図。 図３は、内部に歯車２及び６が配置された押出ヘッドの縦方向の断面図。 図４は、２本の、それぞれに歯の付いた軸の外観図。 図１は、ハウジング内で、上下に配置され、噛合った状態で軸受けに取り付け られた歯車１及び２を示している。被駆動歯車１はやまば歯車である。被駆動歯 車２はダブルヘリカルギアで、中央にノッチを有する。両歯車の軸のピボットは 、軸受３で支えられている。側面のハウジングカバー９には漏れ流体用孔12が外 に向かって設けられている。 図２は、歯車２及び６若しくは１の中心をラジアル方向に切断した断面を示し ている。調整ネジ８付きダム７は排出路11内の材料の流れを調節する。 図３は、ハウジング内で、上下に配置され、噛合った状態で軸受けに取り付け られた２個の歯車２及び６を示している。これらの歯車はここでは材料の流れに より自動的に回転する。 図４は、噛合っている歯車軸を示している。歯車２はダブルヘリカルギアで、 歯車１には中央に向かって減少して消滅するやまばが付いている。 図３の押出ヘッドでは、歯車６によって送り戻される材料と歯車２からの材料 は、軸方向に中央に向かって絞り込まれ、歯車２のノッチを通って排出路11(図 ２)内に混入される。 歯車１と歯車２の歯溝から材料を軸方向に絞り込むことによって高い流速が発 生し、これがエラストマーのような粘度の高い材料の場合に摩擦熱を発生させ、 そのため、温度の上昇した材料が押出ヘッドから押し出される。 図１の被駆動システムは歯車１の回転数を変更できるので混合効果を変えるこ とができ、それによってその時々の化合物に適合させることができる。エラスト マーのような粘度の高い材料の場合、歯車１と歯車２（図１）の歯溝からの搾り 出しによる軸方向の流速が摩擦熱を発生させることができ、そのため予備加硫が 行なわれ寸法の安定した製品が排出路11から流出する。 予備加硫が行なわれるため、後続の加硫設備をより有利なコストで設計するこ とができる。 符号の説明 1．被駆動やまば歯車 2．中央にノッチを有するダブルヘリカルギア 3．軸受 4．容器ハウジング 5．ラビリンス軸受 6．やまば歯車 7．調整可能な材料ダム 8．材料ダム用の調整ネジ 9．側面のハウジングカバー 10.円すい型流入部 11.排出路 12.漏れ流体用孔

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９８年２月２８日（１９９８．２．２８） 【補正内容】 混合処理と調整可能なせん断効果を伴う押出ヘッド 本発明は、前工程の押出機から供給された混合物の混合、均質化、温度調節を 行なう為の押出ヘッドに関する。混合物の流れは上部ローターの周りを流れて、 このローターの全ての歯溝を充填する。予め定められた流路を通って回転中の下 部ローターにもたらされる。混合物の流れはダムにより調節される。下部ロータ ーの外部領域に運ばれた材料は再び送り戻され、上部の分割されたローターによ り外部領域で軸方向に中央へ絞り込まれ、ここで給送の流れに混入され、再び押 出ヘッドの出口に向かって流れる。ローターの形状寸法により、せん断と混合の 効果を予め設定することができる。 調整可能なせん断効果を得るためにローターが駆動され、これにより混合効果 を大きく高めることができ、且つ、高いせん断速度に伴って排出温度を大きく上 昇させることができ、加硫の進行を引き起こすことができる。予め定められた温 度に到達させるためにはエラストマー用のせん断効果のある押出ヘッドが知られ 、使用されている。混合効果は、そのような公知のせん断ヘッドによっては達成 できない。このせん断ヘッド技術は調達において高コストであり、エネルギー消 費が比較的高い。さらに、プラスチックやゴム加工業界では、フランジを介して 歯車ポンプを固定した押出機という組み合わせが、狭い許容域内における均質で 個体差の少ない最終製品を得るために使用されている。ここでも混合効果は達成 できない。 さらに、刊行物DE3024552A1は、開放型のトラフの中にストリッパで溶融物を 運び出すための、正接し異なった周速で作動するシステムを示している。 刊行物DE4114265A1はトラフ内の歯車システムを示しており、プラスチックの 顆粒または薄片を溶かし、引き続き該歯車システムにより押し出すためのもので 、従って、ろ過工程が可能になる。 刊行物DE3426436A1は正接および噛合いのシステムの組み合わせを示している 。 この二段ポンプの実施例は、歯溝から２回圧搾押し出しすることにより、加工 材料がより充分に加熱され、従って引き続く加熱時間がより節減されること になる。 これら上記のシステムは定義された混合過程を創出できず、また、調整可能な 摩擦熱を発生することが出来ない。 本発明は、材料が均質化され、混合されて予め設定された温度で出口のノズル から吐出されるような混合効果のある押出機を製造することを基本課題としてい る。 この課題は本発明の請求項１の特徴により解決される。 本発明の混合処理と調整可能なせん断効果を伴う押出ヘッドは以下の利点を有 する： その時々の配合に応じて調整可能な混合効果、及び 材料を傷つけないせん断による均質化、および押出の際、摩擦による熱負荷の 無いこと 最適な均質化により、均質な混合物が生成する。混合が困難な場合でも、押出 製品の寸法安定性が大幅に改善される。 エラストマーの場合、ローターの可変駆動により、予備加硫を達成できる。 押出機の全長を短縮できる。 エネルギーと投資のコストが削減される。 本発明は多数の実施の形態を含む。 発明の基本原理をさらに明確にするために、その中から２つを紹介し、以下に 説明する。 図面の説明 図１は、内部に歯車１及び２が配置された押出ヘッドの縦方向の断面図。 図２は、歯車２及び６若しくは１をラジアル方向に横断した押出ヘッドの断面 図。 図３は、内部に歯車２及び６が配置された押出ヘッドの縦方向の断面図。 図４は、２本の、それぞれに歯の付いた軸の外観図。 図１は、ハウジング内で、上下に配置され、噛合った状態で軸受けに取り付け られた歯車１及び２を示している。被駆動歯車１はやまば歯車である。被駆動歯 車２はダブルヘリカルギアで、中央にノッチを有する。両歯車の軸のピボットは 、軸受３で支えられている。側面のハウジングカバー９には漏れ流体用孔12が外 に向かって設けられている。 図２は、歯車２及び６若しくは１の中心をラジアル方向に切断した断面を示し ている。調整ネジ８付きダム７は排出路11内の材料の流れを調節する。 図３は、ハウジング内で、上下に配置され、噛合った状態で軸受けに取り付け られた２個の歯車２及び６を示している。これらの歯車はここでは材料の流れに より自動的に回転する。 図４は、噛合っている歯車軸を示している。歯車２はダブルヘリカルギアで、 歯車１には中央に向かって減少して消滅するやまばが付いている。 図３の押出ヘッドでは、歯車６によって送り戻される材料と歯車２からの材料 は、軸方向に中央に向かって絞り込まれ、歯車２のノッチを通って排出路11(図 ２)内に混入される。 歯車１と歯車２の歯溝から材料を軸方向に絞り込むことによって高い流速が発 生し、これがエラストマーのような粘度の高い材料の場合に摩擦熱を発生させ、 そのため、温度の上昇した材料が押出ヘッドから押し出される。 図１の被駆動システムは歯車１の回転数を変更できるので混合効果を変えるこ とができ、それによってその時々の化合物に適合させることができる。エラスト マーのような粘度の高い材料の場合、歯車１と歯車２（図１）の歯溝からの搾り 出しによる軸方向の流速が摩擦熱を発生させることができ、そのため予備加硫が 行なわれ寸法の安定した製品が排出路11から流出する。 予備加硫が行なわれるため、後続の加硫設備をより有利なコストで設計するこ とができる。 符号の説明 1. 被駆動やまば歯車 2. 中央にノッチを有するダブルヘリカルギア 3. 軸受 4. 容器ハウジング 5. ラビリンス軸受 6. やまば歯車 7. 調整可能な材料ダム 8. 材料ダム用の調整ネジ 9. 側面のハウジングカバー 10．円すい型流入部 11．排出路 12．漏れ流体用孔 特許請求の範囲 1. 押出機又はその他の供給装置に連結され、混合処理と調整可能なせん断効果 を伴う押出ヘッドであって、ポリマー溶融物、エラストマー、その他混合可能な 粘性物質及びペースト状物質などの供給された材料を可塑化、均質化、混合、せ ん断するための、２本の上下に配置され噛合った被駆動歯付き軸を装備し、歯溝 から歯車の中央に向かう加工材料及び歯車（２）の環状ノッチ内の新たに入って くる材料の流れの中の加工材料が、下部歯車（６若しくは１）の約３分の１を取 り囲む排出路（１１）内に絞り込まれ、該排出路から、歯車（２，６若しくは１ ）の回転数に依存する所定量の加工材料が下部歯車（６若しくは１）により混合 物の流れの中に送り戻されることを特徴とする押出ヘッド。 2. 排出路（１１）に材料ダム（７）を作り出し且つ該排出路の材料の流れを調 節するための調整ネジ（８）が取付けられていることを特徴とする請求項１記載 の押出ヘッド。 3. 上部歯車（２）の環状ノッチは排出路（１１）とほぼ同じ幅を有することを 特徴とする請求項１又は２記載の押出ヘッド。 ４． 排出温度に摩擦による影響を与えて排出路（１１）内での加工材料の予備 加硫を達成するために、下部歯車（１）が外部から駆動可能であることを特徴と する請求項１乃至３のいずれか記載の押出ヘッド。 5. 下部歯車（１）の駆動が変更可能であることを特徴とする請求項４記載の押 出ヘッド。 6. 下部歯車（６若しくは１）は途切れているやまばを有し、上部歯車（２）は ダブルヘリカルギアであり、その中央に環状ノッチを有していることを 特徴とする請求項１乃至５のいずれか記載の押出へッド。 7. 歯車軸受（３）が生成物によって潤滑され、材料を逃がすため、または材料 の流れの中に送り戻すために少なくとも１個の漏れ流体用孔（１２)がカバープ レート（９）に予め設けられていることを特徴とする請求項１乃至６のいずれか 記載の押出ヘッド。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ポリマー溶融物、エラストマー、その他混合可能な粘性物質及びペースト状 物質などの供給された材料を可塑化、均質化、混合するための押出ヘッドであっ て、ハウジング内に上下に配置され噛合った２個の歯車（２と６）を有し、これ らの歯車は歯溝から中央へ向かう材料を歯車２のノッチにより排出路１１へ絞り 込む(図２参照)。歯車２のノッチの幅は排出路１１とほぼ同じ幅を有する。 ２．請求項１記載の押出ヘッドであって、更に摩擦速度を規制する被駆動歯車１ を具備し、排出路１１で予備加硫を達成するエラストマーの可塑化、均化、混合 及びせん断用押出ヘッド ３．請求項２記載の押出ヘッドであって、歯車１の可変駆動により必要に適合し た混合効果を得ることができるポリマー溶融物及びその他のペースト状物質の均 質化及び混合用の押出ヘッド。 ４．請求項１、２及び３の押出しヘッドであって、歯車（６，１）は中断するや まばを具備し，歯車（２）はノッチ付きダブルヘリカルギアを具備する押出しヘ ッド。 ５．請求項１、２及び３の押出しヘッドであって、歯車（６及び１）は中央に向 かって減少して消滅するやまばを具備し，歯車（２）は溝を伴ったダブルヘリカ ルギアを具備する押出しヘッド。 ６．請求項１から３の押出ヘッドであって、歯車軸受（３）が製品自体によって 潤滑され、材料を逃がすため、または材料の流れの中に送り戻すために少なくと も１個の漏れ流体用孔（１２）がカバープレート（９）に予め設けられている押 出ヘッド。