JP2000507274A - キャリヤーペプチドとしてのiga1プロテアーゼフラグメント - Google Patents

キャリヤーペプチドとしてのiga1プロテアーゼフラグメント

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JP2000507274A JP10533684A JP53368498A JP2000507274A JP 2000507274 A JP2000507274 A JP 2000507274A JP 10533684 A JP10533684 A JP 10533684A JP 53368498 A JP53368498 A JP 53368498A JP 2000507274 A JP2000507274 A JP 2000507274A
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アハトマン,マルク
モロー,モニク
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マックス―プランク―ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・ヴィッセンシャフテン・アインゲトラーゲナー・フェアアイン・ベルリン
パストゥール・メリュー・セロム・エ・ヴァクサン・ソシエテ・アノニム
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、40〜200個のアミノ酸残基を有し、配列番号1に示すアミノ酸配列の、1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸で始まり、40〜104のいずれか1つに位置するアミノ酸で終わる、少なくとも40個のアミノ酸を含んでなるIgA1−プロテアーゼのフラグメント、または相同配列の、特に多糖類と組み合わせてのコンジュゲートに対するキャリヤーとしてのその使用、およびそのペプチドを製造する方法、さらにはまた、該ペプチドを含んでなるワクチンに関する。

Description

【発明の詳細な説明】 キャリヤーペプチドとしてのIGA1プロテアーゼフラグメント 本発明は、新たなペプチド、特に多糖類と組み合わせてのコンジュゲートに対 するキャリヤーとしてのその使用、およびそのペプチドを製造する方法、さらに はまた、該ペプチドを含んでなるワクチンに関する。 多糖類は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌における莢膜として、また細菌お よび真菌の細胞壁の構成成分として存在する。Neisseria属、Streptococcus属、 Klebsiella属、Salmonella属、Shigella属、およびHaemophilus属の様々な種は 病原性であり、様々なヒト疾患(例えば、流行性髄膜炎、耳炎、肺炎、および下 痢)の原因である。これらの疾患は、重大で世界的な小児期の公衆衛生問題であ り、従って、これらの疾患に対する予防を獲得することが重要である。 多糖類巨大分子は、免疫原性を媒介することができる糖単位から成る。従って 、細菌多糖類またはその部分は、ヒトの免疫化に使用されてきた。これらのワク チンは、子供達および大人達において免疫原性であって、防御抗体を誘導するこ とができるが、それらは、T細胞非依存性免疫応答を誘引することしかできない ので、乳児を防御するのには適当ではない。そのようなわけで、莢膜多糖体との 接触は、記憶応答を誘導せず、持続性防御をもたらさない。そのうえ、乳児にお いて免疫応答を誘引することができない。 T細胞非依存性免疫応答の問題を克服するために、T−非依存性抗原としての 多糖類の、T−依存性抗原としてのタンパク質キャリヤーへの共有結合的コンジ ュゲートが使用されて、この欠陥を上手く克服することが見い出された。そのよ うなコンジュゲートを用いての免疫化は、T細胞依存性抗体応答を誘引する。し かし、ヒトに有用であるキャリヤータンパク質の選択は非常に制限され、大抵の 場合、多糖類を破傷風毒素、コレラ毒素、またはジフテリア毒素に結合させてい る。これらの毒素の、キャリヤーとしての非限定的な使用または過度の使用は、 このタイプのキャリヤーに結合した多糖類に対するその後の応答を抑制すると考 えられる。そのキャリヤーに対する、先在抗体による免疫応答の、この抑制は、 今後問題になるものと思われる。 このタイプのコンジュゲートに関して、新たなキャリヤータンパク質の選択を 限定するさらなる問題は、そのタンパク質が無毒であるか、または解毒されてい なければならないことである。 さらにまた、既知のペプチドー多糖類コンジュゲートは、アジュバントを使用 して、免疫応答を高める必要があるという不利を招く。しかし、多くの既知のア ジュバントは、炎症応答を誘引し得るので、ヒトには適用できない。現在まで、 1つのアジュバントしかヒトには許されていない:アルミニウムゲル。 従って、本発明の目的は、非常に免疫原性であり、T細胞依存性免疫応答を誘 引し、哺乳動物において持続する記憶をもたらして、アジュバントの使用を回避 することができる可能性のある、新たなキャリヤー分子を提供することである。 この目的、そして以下の説明から明らかになるであろうさらなる目的は、少なく とも40個のアミノ酸を有する新規ペプチドの使用により達成される。 従って、本発明の第一態様によれば、40〜200個のアミノ酸残基を有する ペプチドであって、配列番号1に示すアミノ酸配列の、1〜5のいずれか1つに 位置するアミノ酸で始まり、40〜104のいずれか1つに位置するアミノ酸で 終わる、少なくとも40個のアミノ酸を含んでなるペプチド、または相同配列を 提供する。 本発明のさらなる態様では、これらの新規ペプチドを、コンジュゲートに対す るキャリヤーとして使用する。 驚いたことに、Neisseria由来のIgA1 プロテアーゼの部分である、配列番 号1、2、3、4、もしくは5の1つの、少なくとも40個のN末端アミノ酸を 含んでなるペプチド、または相同配列を抗原に対するキャリヤーとして使用して 、アジュバントを使用することさえなく、T細胞依存性免疫応答を永続して誘引 することができることが見い出された。そのような小さなペプチドが免疫原性コ ンジュゲートに対するキャリヤーとして有用であり得ることは予測できなかった 。 現在まで使用されているキャリヤーに比べて、この小さなペプチドの使用は、 多くの利点を有する。小さなペプチドにすぎないことから、それは合成的に製造 することができ、それは、多糖類のような、免疫原として使用される全てのタイ プの化合物にコンジュゲートすることができ、Neisseria由来の、特にN.meni ngitidis、またはHaemophilus、特にH.influenzae由来の多糖類と組み合わせ てとりわけ有用である。従って、それは、乳児のための、さらにはまた、若年の 子供達および大人達のためのワクチンを製造するのに有用である。 本発明のペプチドは、Neisseria属の病原性細菌により産生されるIgA1プ ロテアーゼの部分である。IgA1プロテアーゼは、細菌に対する防御として宿 主により産生されるIgA1抗体を崩壊させる酵素である。IgA1プロテアーゼ が免疫応答を誘引することができることは知られているが、そのようなプロテア ーゼの、キャリヤーとしての使用は、一方では、それが大きな分子であり、他方 では、それが免疫すべきヒトの免疫系にマイナスの影響を与えるので、考えられ ていなかった。それとは対照的に、そのペプチドは、この酵素的な効果を有して いない。 本発明のペプチドは、配列番号1、2、3、4、もしくは5の配列の1つの少 なくとも40個のアミノ酸、好ましくは少なくとも50個のアミノ酸、さらに好 ましくは少なくとも70個のアミノ酸、そして最も好ましくは104個のアミノ 酸全て、またはそれらの相同配列を含んでなる。最も好ましくは、そのペプチド は、104merの配列番号1である。 そのペプチドはまた、104個を超えるアミノ酸も有し得る。配列番号1、2 、3、4、および5で説明する配列は、他のアミノ酸を妨害したり、T−エピト ープに影響を及ぼしたり、またはペプチドの最初の40個のN末端アミノ酸の構 造を変えたりしない、さらなるアミノ酸により伸張することができる。その配列 は、N末端で、さらにはまた、カルボキシ末端で伸張することができる。そのペ プチドは、少なくとも40個の、かつ約200個以下のアミノ酸を有していなけ ればならない。そのペプチドが40個未満のアミノ酸を有するならば、それはキ ャリャーとして適当ではなく、それをキャリヤーとして用いたとしても、持続性 免疫化が起こる見込みはない。一方、200個を超えるアミノ酸を有するペプチ ドは、合成するのが難しい。70個を超えるアミノ酸を有するペプチドが改良さ れた抗原性を有し、配列番号1の配列についての104個のアミノ酸を有するペ プチドが最も好ましいことが見い出された。該配列は、Neisseria meningitidi s、セ ログループA、サブグループIII、Z3906株由来のIgA1プロテアーゼの部 分であって、Genbank取得X82474がもつ配列と同一である。 本発明のペプチドは、配列番号1、2、3、4、または5の1つのアミノ酸配 列を有するペプチドと同一または相同であるのが好ましい。好ましくは、そのペ プチドは、上述のアミノ酸配列の1つと少なくとも85%が同一であり、さらに 好ましくは上述のアミノ酸配列と90%が同一であり、特に好ましくは95%が 同一である。最も好ましい態様では、そのペプチドは、上述のアミノ酸配列と、 特に配列番号1と100%同一である。 配列番号1、2、3、4、または5に示す配列の1つと相同な配列を有するペ プチドもまた、本発明の範囲内である。配列番号2は、N.meningitidis、セロ グループC、ET−37複合体、Z4400株由来の配列である。配列番号3は 、N.meningitidis、セログループA、サブグループIII、Z3524株由来の 配列である。配列番号4は、SwissProtからの配列 S09386より得られる 。配列番号5は、欧州特許公開第254090号で公表された、N.gonorrhoea e、MS11株由来の配列であって、Genbank取得番号A02796と同一であ る。 「相同の」という用語は、本発明の説明および請求の範囲で使用する場合、各 々の配列と少なくとも80%が同一である配列を示す。ペプチドの相同性は、典 型的には、配列分析ソフトウェア(例えば、Genetics Computer Group、Univ ersity of Wisconsin Biotechnology Center、1710 University Avenu e、Madison、WI、53705の配列分析ソフトウェアパッケージ)を使用して 測定される。類似のアミノ酸配列を並べて、最大の相同性度を得る。この目的の ために、その配列にギャップを人為的に導入する必要があり得る。最適な整列が 設定されたら、位置の全体数に対して、両方の配列のアミノ酸が同一である位置 を全て記録することにより、相同性度を確立する。 従って、本発明のペプチドのアナログもまた、本発明の範囲内である。「アナ ログ」ペプチドは、そのポリペプチドの生物学的機能を変えない、1個またはそ れ以上のアミノ酸の置換、欠失、または付加を有するものとして特徴付けられる 、別の形のペプチドである。本発明のペプチドの生物学的機能は、キャリヤーと し て抗原と一緒に使用する場合に、T−依存性免疫応答を誘引することである。 好ましい態様では、本発明のペプチドは、さらにシステイン残基を含む。その システイン残基は、配列におけるアミノ酸の1個をシステイン残基で置換するこ とにより、カルボキシ末端に、N末端に、またはアミノ酸鎖内のいずれかに位置 し得る。この置換は、T−依存性エピトープを破壊しない、またはT−依存性エ ピトープに影響を及ぼさないという条件で、全ての個所でなされ得る。好ましく は、システインを一方の末端に付加する。配列番号1、2、3、4、または5の 1つによる配列を有するペプチドはシステインを全く含んでいないことから、シ ステインの導入が特に有用であり、これは、それがペプチドの構造を破壊または 妨害しないからである。システインは、リンカー分子との安定なカップリングの ために導入する。そのペプチドをまた、他の官能基、例えば、リジン残基のアミ ノ基、またはグルタミン酸基もしくはアスパラギン酸基のカルボキシル基によっ て結合することもできる。 本発明のペプチドは、微生物学的方法により、さらにはまた、有機合成により 製造することができる。好ましい態様では、そのペプチドを、組換え技術を使用 するか、または合成により製造する。そのペプチドの組換え製造のために、配列 番号1、2、3、4、または5の1つに記すアミノ酸配列に基づいて、ポリヌク レオチドを与えて、そのペプチドを周知の遺伝子工学技術により製造する。 本発明のペプチドを製造する他の好ましい方法は、有機合成によるものである 。そのペプチドは、当業者によく知られている方法により合成することができる 。例えば、幾つかのより小さなフラグメントを、適当なアミノ酸を結合させるこ とにより製造することができる。次いで、これらのフラグメントを結合させるこ とにより、完全なペプチドを得る。 従って、本発明のさらなる態様は、有機合成を使用して、ペプチドを製造する 方法である。好ましい態様では、好ましくはFmocまたはBoc化学を使用して、 完全なペプチドを固相合成により製造する。その合成を自動化ペプチド合成装置 で行って、FastMoc化学を使用するのがとりわけ好ましい。 特に好ましい態様では、自動化ペプチド合成装置、および固相がTentaGelS RAM SpezialであるFastMoc化学を使用して、先に概略を述べた配列で ある104merの配列番号1を合成するが、ここでは、アミノ酸をFMocで保護 し、そして側基を、好ましくは、以下のように保護する:アスパラギン酸、グル タミン酸、セリン、トレオニン、およびチロシンのカルボキシル基またはヒドロ キシル基は各々、O−t−ブチルで保護し;ヒスチジン、アスパラギン、および グルタミンのアミノ基またはイミノ基は各々、トリチルで保護し;リジンのアミ ノ基は、t−ブチルオキシカルボニルで保護し;そしてアルギニンのイミノ基は 、PMCで保護する。1−2、4、10−13、17、27、32、49、59 、66、75−78、84−85、88、96−97、および104−105サ イクルでは、二重カップリングを行うべきであり、遊離アミノ基を無水酢酸での アセチル化によりブロックする。その活性化およびカップリングは、HBTU/ ジイソプロピルエチルアミンの存在下に行うのが好ましい。ピペリジン脱保護の 後、無水酢酸を使用して、最終生成物のN末端をアセチル化する。 先に概略を述べた方法はまた、勿論、本発明のペプチドがたとえ104個未満 のアミノ酸または104個を超えるアミノ酸を有するとしても、使用することが できる。前者の場合には、最初のサイクルを幾つか省くことにより、その方法を 変更するが、後者の場合には、さらなるサイクルを幾つか加えて、さらなるアミ ノ酸を導入することにより、その方法を変更する。そのペプチドが相同なペプチ ドであるか、または配列番号1、2、3、4、もしくは5の1つで同定された配 列を有するか、またはこれらの配列の1つと相同であり、異なったアミノ酸を幾 つか有するならば、適当なアミノ酸を保護された形で各々のサイクルに使用する ことにより、その方法を適宜に改変することができる。 本発明のペプチドは、多糖類のような免疫反応性分子に対する有用なキャリヤ ーである。そのペプチドは、免疫学的「記憶」を起こすのに必要であるT細胞エ ピトープを与え、従って、一般的には、全ての既知の免疫反応性分子に対するキ ャリヤーとして使用して、有効なワクチンとして使用することができるコンジュ ゲートを製造することができる。 本発明の好ましい態様では、そのペプチドを多糖類に対するキャリヤーとして 使用して、免疫応答を誘引する。その多糖類は、哺乳動物、とりわけヒトにおい て免疫原性であることが知られている、いずれの多糖類でもあり得る。「多糖 類」という用語はまた、免疫原性であって、時にオリゴ糖と呼ばれる、より小さ な多糖類も包含する。コンジュゲートの部分として使用することができる多糖類 は、莢膜多糖体、リポ多糖、O−抗原、細菌もしくは真菌の膜多糖類、またはそ れらの解重合化された部分、例えば、Neisseria meningitidisの多糖類 Cであ る。その多糖類は、10,000〜500,000の範囲内の分子量を有し得る。 天然に存在する多糖類は、普通、100,000〜500,000の範囲内の分子 量を有するが、その解重合化された形は、10,000程度の低分子量を有し得 る。 本発明のさらなる目的は、先に記載したようなペプチドおよび免疫反応性分子 を含んでなるコンジュゲートである。好ましい態様では、免疫反応性分子をリン カーを介してペプチドに結合させる。そのリンカーは、ペプチドおよび抗原分子 への結合に各々寄与する官能基を両端に与える。両方の官能基をブリッジに結合 させるが、その長さは、両方の部分が最適な方法で免疫系に示されるよう選択す る。そのブリッジは、別の立体障害が起こり得るほど短すぎるべきではない。一 方、両方の部分の構造を妨害しないように、長すぎるべきではない。両方の官能 基の間のブリッジの長さは、C、N、O、およびSから選択される2〜20原子 であるのが好ましい。さらに好ましくは、そのブリッジは、C2−C8−アルキレ ン、フェニレン、C7−C12−アルアルキレン、C2−C6−アルカノイルオキシ 、およびベンジルカルボニルオキシから選択される。 そのペプチドおよび多糖類へのカップリングに使用する官能基は、この分野で 一般に使用される官能基である。カップリング法についての総説は、W.E.Di ckおよびM.BeurretのConjugates Vaccines、J.M.Cruse、R.E. Lewis Jr編、Contrib.Microbiol.Immunol.Basel、Karger(1989)10: 48に見い出される。そのペプチドを、アミノ酸の1つにより与えられる官能基 、例えば、アミノ基、カルボキシ基、またはヒドロキシ基によってリンカーに結 合させる。好ましい態様では、そのペプチドを、システイン残基により与えられ るチオール基によってリンカーに結合させる。その免疫反応性分子は、利用でき る官能基によってスペーサーに結合させることができる。好ましい態様では、多 糖類を免疫反応性分子として使用する場合、存在する、または糖単位に導入し たヒドロキシ基、アミノ基、もしくはカルボキシ基をカップリングに使用する。 好ましくは、そのリンカーを、エーテル、エステル、アミド、またはカルバメー ト結合によって多糖類のヒドロキシ基に、N−OH−スクシンイミジル結合によ ってアミノ基に、および/またはエステル結合によってカルボキシル基に結合さ せる。当業者に知られている方法を使用して、本発明のコンジュゲートを製造す ることができる。 本発明のコンジュゲートにより誘引される免疫応答は、T細胞依存性エピトー プおよびB細胞依存性エピトープの数およびアベイラビリティ、並びにそれらの 比率に依存する。本発明のコンジュゲートでは、T細胞依存性エピトープはペプ チドにより与えられるが、B細胞依存性エピトープは多糖類により与えられる。 従って、コンジュゲートの両方の部分の比率は、不可欠な特徴である。そのよう なわけで、両成分の比率は、どちらかの種類の分子がほとんど存在しないことの ないように調節すべきである。本発明の発明者により、1〜50モル、好ましく は3〜30モル、そして最も好ましくは5〜20モルの多糖類の反復単位あたり 約1モルのペプチドが存在するならば、良好な結果を得ることができることが見 い出された。50モルの反復単位あたり1モル未満のペプチドが存在するならば 、持続的な免疫応答を誘導するだけの十分なペプチド分子がないので、免疫応答 を検出することはできない。一方、1モルの反復単位あたり1モルを超えるペプ チドが存在するならば、多すぎる多糖類が免疫応答を誘引するのを立体的に妨げ るので、その結果もまた満足のゆくものではない。「反復単位」という用語は、 1〜7つの異なる糖類から成り、糖類の性質、結合位置、および糖類のアノマー 立体配置に関して異なる、多糖類内の単位を示す。 本発明のさらなる態様は、従来の担体、賦形剤、および希釈剤と一緒に、本発 明によるコンジュゲートを含んでなるワクチンである。そのコンジュゲートは、 この分野で知られているように、有効量を従来の担体、賦形剤、もしくは希釈剤 と混合するか、またはそれらで希釈するか、またはそれらに溶解する。このワク チンを使用して、乳児達、子供達、および大人達を免疫することができる。Nei sseria meningitidis、または莢膜多糖体を有する他の細菌により引き起こされ る、流行的に起こる疾患の制御にとりわけ有用である。本発明のワクチンの使用 は、高い抗体価をもたらす。 実施例 1 以下の配列(配列番号1+N末端システイン): Cys Leu Tyr Tyr Lys Asn Tyr Arq Tyr Tyr Ala Leu Lys Ser Gly Gly Ser Val Asn Ala Pro Met Pro Glu Asn Gly Gln Thr Glu Asn ASn AsP Trp Ile Leu Met Gly Ser Thr Gln Glu Glu Ala Lys Lys Asn Ala Met Asn His Lys Asn Asn Gln Arq Ile Ser Gly Phe Ser Gly Phe Phe Gly Glu Glu Asn Gly Lys Gly His Asn Gly Ala Leu Asn Leu Asn Phe ASn Gly Lys ser Ala Gln Asn Arq Phe Leu Leu Thr Gly Gly Thr ASn Leu Asn Gly Lys Ile Ser Val Thr Gln Gly を有する105merの合成ペプチドの製造。 自動化ペプチド合成装置(431A型、Applied Biosystems)を用いてのF astMoc化学を使用して、そのペプチドを合成した。固相は、C末端アミドキャ ップのペプチドを産するRink樹脂(0.13mM TentaGel SRAM Spezial 、 に使用するアミノ酸のアミノ基を9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fm oc)基で保護して、側基を以下の基で保護した: アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、およびチロシンのカ ルボキシル基またはヒドロキシル基に関しては各々:O−t−ブチル基; ヒスチジン、アスパラギン、およびグルタミンのアミノ基またはイミノ基に 関しては各々:トリチル基; リジンのアミノ基に関しては:t−ブチルオキシカルボニル基;そして アルギニンのイミノ基に関しては:PMC基。 その活性化およびカップリングは、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イ ル)−1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HB TU)/ジイソプロピルエチルアミンの存在下に行った。1−2、4、10−1 3、17、27、32、49、59、66、75−78、84−85、88、9 6−97、および104−105サイクルでは、二重カップリングを行って、遊 離アミノ基を無水酢酸でのアセチル化によりブロックした。最終サイクルの後、 そのペ プチドをピペリジンで脱保護し、無水酢酸を使用して、最終生成物のN末端をア セチル化した。 側鎖の脱保護および樹脂支持体からの切断は、2.1%(v/v) 1,2−エタ ンジチオール、4.2%(v/v) チオアニソール、4.2%(v/v) 水、6.2 %(v/v) フェノール、および83%(v/v) トリフルオロ酢酸(TFA)を用 いて室温で3時間行った。樹脂を濾過により除去して、その溶液が無色となるま で、トリエチルシランを滴下して加えた。次いで、その溶液を室温でさらに3時 問インキュベートした。t−ブチルメチルエーテルで沈殿させ、続いて、遠心分 離して、凍結乾燥させた後、粗製のペプチド360mgが回収された。その粗製の ペプチド130mgを、50mMジチオトレイトールを含む50mMエチルモルホ リン、pH8.3 40mlに溶解して、室温で一晩インキュベートした。そのpH を10% TFAで3.5に調節して、そのペプチドを、アセトニトリルのグラジ ェント(25〜45%(v/v))、0.1%TFA(10ml分-1、0.33%分-1の グラジエント)を使用して、逆相HPLC(Pep−S、C2/C18、細孔径10 0Å、12μm22.5mm×25cm、Pharmacia)により精製した。そのペプチド を約25%のアセトニトリルで1本のピークとして溶出して、そのピークを凍結 乾燥させた(73mg)後、さらに使用した。HPLCおよび質量分析法による分析 は、最終生成物の65%以上が所望の配列に対応することを示した。N末端をア セチル化する前に除去した試料のEdmanのN末端配列決定により、そのN末端配 列を確認した。 実施例 2 多糖類ペプチドコンジュゲートの製造 E.GotschlichらによりJ.Exp.Med.、No 129(1969)、13 49−1365頁に記載されているような抽出法により、以下、多糖類 Cと呼 ぶ、Neisseria meningitidisセログループ C由来の莢膜多糖類の乾燥粉末を得 た。多糖類 C 100mgを最終濃度が11.1mg/mlとなるまで0.2M NaCl に溶解した(溶液A)。平行して、0.2M NaC1中の0.2M アジピン酸ジヒ ドラジド(ADH)の溶液を調製した(溶液B)。0.2MNaCl中のエチル ジメ チル アミノプロピルカルボジイミド(EDAC)の0.5M溶液もまた調製した(溶液 C)。溶液A 9ml、溶液B 10ml、および溶液 C 1mlを一緒に混合して、5 mg/ml 多糖類 C、0.125M ADH、および0.025M EDACを含む調 製物を得る。0.1M HClを加えて、そのpHを6.5に調節した:45分の全 反応時間の間ずっと、このpHを保った。温度は約20℃であった。 そのpHを0.1N NaOH 40μlで7.1まで上げることにより、反応を停 止させた。その反応混合物を0.5M NaCl、10mMホスフェート、次いで 、水に対して透析して、その後、凍結乾燥させた。 誘導体化した多糖類 Cの大きさをHPLC 排除カラム TSK 4000(製 造業者 Tosohaas)で制御した。その結果は、誘導体化の間に解重合が起こらな かったことを実証した。 誘導体化の間に、反復単位の約3.4%をNH2基で誘導体化した。 凍結乾燥させた生成物を濃度が6.25mg/mlとなるまで0.02M リン酸塩 緩衝液、pH 7に溶解して、脱ガスした。スクシンイミジルマレイイミド(malei imido)ブチレート(GMBS)を、窒素下、ジメチルスルホキシド(DMSO)に2 5mg/mlの濃度で溶解した後、誘導体化した多糖類 Cに等量を加えた。その反 応混合物を窒素下に室温で90分間攪拌した。活性化した多糖類 Cをセファデ ックスG50排除カラムクロマトグラフィーにより精製した。排除した画分を回 収して、限外濾過(30K Amicon膜)により約7.5mg/mlとなるまで濃縮した 。 実施例 1で得られたペプチド20mgを、窒素下、水に10mg/mlの濃度で溶 解した。活性化した多糖類 Cを含む調製物1.2mlに、そのペプチド溶液1.5m lを加えると、(マレイイミド残基)/(チオール残基)の比率が2となった。その 反応混合物を攪拌しながら室温で一晩保った。次いで、メルカプトエタノール0 .010mlを加えることにより、未反応のマレイイミド残基を不活性化した。 コンジュゲートした生成物を4BCLセファロースカラムで精製した。溶出し た画分を糖類(シアル酸)およびペプチドの存在に関してアッセイした。両方のア ッセイで確実に応答する画分をプールした。 Svennerholm L.、Biochim.Biophys.Acta(1957)24:604に 記載されている用量法により、シアル酸残基の量を測定し、またLowryら、J. Biol.Chem.(1951) 193:265の方法により、ペプチドの量を測定 した。それは、(ペプチド)/(多糖類 Cの反復単位)の比率モル/モルが1:1 8(1.8:1の重量/重量比に対応する)であることを示した。 実施例 3 ぶ、Streptococcus pneuwniae 4型由来の莢膜多糖類の乾燥粉末を得る。多糖 類 Pneumo 4 100mgを最終濃度が11.1mg/mlとなるまで0.2M NaCl に溶解した(溶液 A)。平行して、0.2M NaCl中のアジピン酸ジヒドラジド( ADH)の溶液を0.25Mの濃度に調製した(溶液 B)。0.2M NaCl中のエ チル ジメチル アミノプロピル カルボジイミド(EDAC)の溶液もまた0.5M の濃度に調製した(溶液 C)。溶液A 9ml、溶液B 10ml、および溶液 C1ml を一緒に混合して、5mg/ml多糖類 Pneumo 4、0.125M ADH、および0 .025M EDACを含む調製物を得る。1N HClをpHが4.9となるまで加 えた;30分の全反応時間の間ずっと、このpHを保った。温度は約25℃であ った。 反応をN NaOH 0.28mlで停止させた。そのpHを7.5まで上げた。その 反応混合物を0.5M NaCl、次いで、水に対して透析して、その後、凍結乾燥 させた。 誘導体化した多糖類 Pneumo 4の大きさをHLPC 排除カラム TSK 40 00(製造業者 Tosohaas)で制御した。誘導体化の間に解重合は起こらなかった 。 誘導体化の間に、多糖類 Pneumo 4の反復単位の約8.2%を−NH2基で誘導 体化した。 凍結乾燥させた生成物を0.05M NaClに2.76mg/mlの濃度で溶解して、 脱ガスした。スクシンイミジル マレイイミド ブチレート(GMBS)を、窒素下 、ジメチルスルホキシド(DMSO)に25mg/mlの濃度で溶解した。窒素下、そ の 多糖類溶液16mlに、GMBS溶液1.75mlを加えた。その反応混合物を窒素 下に攪拌したまま室温で5時間放置した。活性化した多糖類 Pneumo 4を排除 カラム セファデックス G50で精製した。排除した画分を回収して、30K膜 (Amicon)で約7mg/mlとなるまで濃縮した。その濃縮した溶液を脱ガスした。 実施例 1で得られたペプチド20mgを、窒素下、0.1M NaC1、0.01M リン酸塩緩衝液 pH 7.5に4.6mg/mlの濃度で溶解した。一方、活性化した 多糖類 Pneumo 4を含む調製物1.25mlに、そのペプチド溶液2.2mlを加える と、(マレイイミジル残基)/(チオール基)の比率が1(Pneumo 4−ペプチド− 1 コンジュゲート)となった。反応混合物を窒素下に攪拌しながら室温で6時間 、次いで、+4℃で一晩保った。次いで、各々の反応混合物にメルカプトエタノ ール0.005mlを加えることにより、未反応のマレイイミジル残基を不活性化 した。 そのコンジュゲートをセファロース 4BCLカラムで精製した。溶出した画 分を糖およびペプチドの存在に関してアッセイした。両方のアッセイで確実に応 答する画分をプールした。 Duboisら、Anal.Chem.(1956) 3:350に記載されている用量法に より、糖の量を測定し、またLowryら、J.Biol.Chem.(1951) 193 :265の方法により、ペプチドの量を測定した。ペプチド/多糖類 モル/モ ルの反復単位の比率は、Pn 4−ペプチド−1 コンジュゲートに関して、1: 30(0.4:1のw/w比に対応する)である。 実施例 4 E.GotschlichらによりJ.Exp.Med.、No 129(1969)、134 9−1365頁に記載されているような抽出法により、以下、多糖類 Aと呼ぶ 、Neisseria mengitidis セログループ A由来の莢膜多糖類の乾燥粉末を得る 。多糖類 A 100mgを最終濃度が5mg/mlとなるまで水に溶解した(溶液 A) 。平行して、水中の臭化シアン(CNBr)の溶液を67mg/mlの濃度に調製し た(溶液B)。0.5M NaHCO3中のアジピン酸ジヒドラジド(ADH)の溶液も また150mg/mlの濃度に調製した(溶液 C)。溶液A 20ml、および溶液 C 0.75mlを一緒に混合して、多糖類/CNBrの重量/重量比が1である調製物 を得た。0.1N NaOHをpHが10.8となるまで加えた;60分の全反応時 間の問ずっと、このpHを保った。温度は約20℃であった。 次いで、0.1N HC10.15mlを加えることにより、そのpHを8.5まで 下げた。溶液 C1.17mlをADH/多糖類の重量/重量比が3.5となるよう に加えた。15分間ずっと、そのpHを保った。次いで、その反応混合物を攪拌 したまま+4℃で一晩放置した。1N HC10.1mlを加えて、そのpHを7ま で下げた。その反応混合物を0.5M NaCl、次いで、水に対して透析して、そ の後、凍結乾燥させた。 誘導体化した多糖類 Aの大きさをHLPC 排除カラム TSK 4000(製 造業者Tosohaas)で制御した。誘導体化の間に解重合は起こらなかった。 誘導体化の間に、多糖類 Aの反復単位の約2.5%を−NH2基で誘導体化し た。 次いで、実施例 2と同じ方法を使用して、誘導体化した多糖類 Aを活性化し て、活性化した多糖類 Aを実施例 1で得られたペプチドにコンジュゲートした 。 実施例 5 実施例 2で得られたコンジュゲートと他の生成物との比較 実施例 1のペプチドの、多糖類コンジュゲートにおけるキャリヤーとしての 有用性を以下のように実証する: 6週齢のNMRIマウスに、以下の組成物の1つを、0.5ml体積で皮下経路 によって(各々、注射)、またアジュバントを使用する場合には、腹腔内経路によ って投与した: (a)アジュバントの不存在下、1日目、15日目、および29日目に、多糖 類 C(ペプチドを含んでいない)5μg; (b)1日目には、フロイント完全アジュバントと一緒に、そして15日目お よび29日目には、フロイント不完全アジュバントと一緒に、多糖類 C(ペプチ ドを含んでいない)5μg; (c)1日目には、フロイント完全アジュバントと一緒に、そして15日目お よび29日目には、フロイント不完全アジュバントと一緒に、多糖類 C 5μg およびペプチド9μg; (d)アジュバントの不存在下、1日目、15日目、および29日目に、多糖 類 C 1μgおよびペプチド1.8μgを含む、実施例2で得られたコンジュゲー ト; (e)アジュバントの不存在下、1日目、15日目、および29日目に、多糖 類 C 5μgおよびペプチド9μgを含む、実施例2で得られたコンジュゲート、 ; (f)1日目には、フロイント完全アジュバントと一緒に、多糖類5μgおよ びペプチド9μgを含む、実施例 2で得られたコンジュゲート、そして15日目 および29日目には、フロイント不完全アジュバントと一緒に、実施例 2で得 られたコンジュゲート;そして (g)ジフテリアアナトキシンと一緒に、多糖類 C 5μgのコンジュゲート 。 (最初に免疫化した日から計算して)15日目、29日目、および43日目に、 血液試料を採取して、抗多糖類 C抗体をELISAにより滴定する。 その結果を以下の表に要約する。 各々の場合において、コンジュゲートしていない多糖類 Cに対する抗体応答 は非常に弱いが、DTまたはペプチドのいずれかにコンジュゲートした多糖類 Cに対する応答は満足のゆくものである。本発明のコンジュゲートを用いて、2 回目に注射した後、免疫応答に必要であるブースター効果を得る。コンジュゲー トである多糖類 C − ペプチドの応答は、多糖類 C − DTのコンジュゲート で得られる応答と同等である。 実施例 6 実施例 5と同じプロトコルを使用して、ペプチド:多糖類の比率(w/w)が 0.4:1(1:30の、反復単位(モル)あたりのペプチド(モル)の比率に対応す る)である、実施例3で製造したコンジュゲートをマウスにおいて試験した。そ れは、アジュバントの存在下、マウスにおいて免疫原性であり、2回目に注射し た後、ブースター効果をもたらした。その結果は、以下の表2から理解すること ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 アハトマン,マルク ドイツ連邦共和国デー―10696ベルリン、 ノイエンブルガー・シュトラーセ16番 (72)発明者 モロー,モニク フランス、エフ―69007リヨン、リュ・ガ リバルディ324番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.40〜200個のアミノ酸残基を有するペプチドであって、配列番号1に 示すアミノ酸配列の、1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、 40〜104のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で終わる、少なくとも40 個のアミノ酸を含んでなるペプチド、または相同配列。 2.1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、40〜104の いずれか1つに位置するアミノ酸残基で終わる、配列番号2のアミノ酸配列; 1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、40〜104のいず れか1つに位置するアミノ酸残基で終わる、配列番号3のアミノ酸配列; 1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、40〜104のいず れか1つに位置するアミノ酸残基で終わる、配列番号4のアミノ酸配列;および 1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、40〜104のいず れか1つに位置するアミノ酸残基で終わる、配列番号5のアミノ酸配列; よりなる群から選択されるアミノ酸配列と同一または相同であるアミノ酸配列を 含んでなる、請求項1に記載のペプチド。 3.配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、および配列番号5の アミノ酸配列のいずれか1つと少なくとも85%が同一であるアミノ酸配列を有 する、少なくとも40個のアミノ酸を含んでなる、請求項1または請求項2に記 載のペプチド。 4.配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、または配列番号5の アミノ酸配列の、1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、70 〜104のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で終わるアミノ酸配列と同一ま たは相同であるアミノ酸配列を有する、少なくとも70個のアミノ酸残基を含ん でなる、前述の請求項のいずれかに記載のペプチド。 5.配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、または配列番号5の アミノ酸配列の、1〜5のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で始まり、10 0〜104のいずれか1つに位置するアミノ酸残基で終わるアミノ酸配列と同一 または相同であるアミノ酸配列を有する、少なくとも100個のアミノ酸残基を 含んでなる、前述の請求項のいずれかに記載のペプチド。 6.配列番号1のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載のペプチド。 7.配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも85%が同一であるアミノ酸配列 を含んでなる、請求項1に記載のペプチド。 8.さらにシステイン残基を含む、前述の請求項のいずれかに記載のペプチド 。 9.システイン残基がペプチド配列の一方の末端に位置する、請求項8に記載 のペプチド。 10.有機合成を使用する、請求項1に記載のペプチドを製造する方法。 11.FmocまたはBoc化学、および自動化ペプチド合成装置を使用して、そ の合成を行う、請求項10に記載の方法。 12.FastMoc化学を使用する、請求項11に記載の方法。 13.アミノ酸のアミノ基を9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc )基で保護し、そして側基を以下の基で保護し:アスパラギン酸、グルタミン酸 、セリン、トレオニン、およびチロシンのカルボキシル基またはヒドロキシル基 を各々、O−t−ブチルで保護し;ヒスチジン、アスパラギン、およびグルタミ ンのアミノ基またはイミノ基を各々、トリチルで保護し;リジンのアミノ基を、 t−ブチルオキシカルボニルで保護し;そしてアルギニンのイミノ基を、PMC で保護し; その活性化およびカップリングをHBTU/ジイソプロピルエチルアミンの存 在下に行い;そして そのペプチドをピペリジンで脱保護し、無水酢酸を使用して、最終生成物のN 末端をアセチル化する; 請求項10〜12のいずれかに記載の方法。 14.二重カップリングおよび無水酢酸でのアセチル化を、1−2、4、10 −13、17、27、32、49、59、66、75−78、84−85、88 、96−97、および104−105サイクルで使用する、請求項10または1 3のいずれかに記載の方法。 15.固相がTentaGel S RAM Spezialである、請求項10〜14のい ずれかに記載の方法。 16.システイン単位をペプチドのN末端および/またはC末端に加える、請 求項10〜15のいずれかに記載の方法。 17.コンジュゲートに対するキャリヤーとしての、請求項1〜9のいずれか に記載のペプチドの使用。 18.リポ多糖、O−抗原、または細菌、莢膜、もしくは真菌の膜多糖類から 選択される多糖類に対するキャリヤーとしての、請求項1〜9のいずれかに記載 のペプチドの使用。 19.Neisseria meningitidisの多糖類 Cに対するキャリヤーとしての、請 求項1〜9のいずれかに記載のペプチドの使用。 20.請求項1〜9のいずれかに記載のペプチド、および免疫反応性分子を含 んでなるコンジュゲート。 21.免疫反応性分子が多糖類である、請求項20に記載のコンジュゲート。 22.追加のシステイン残基、二官能性リンカー、および多糖類と共に、請求 項1〜9のいずれかに記載のペプチドを含んでなり、そのペプチドがシステイン のチオール基によってリンカーに結合し、またその多糖類がヒドロキシ基、カル ボキシ基、またはアミノ基によってリンカーの他の官能基に結合する、請求項2 0または21に記載のコンジュゲート。 23.多糖類がNeisseria meningitidisの多糖類 Cである、請求項20〜2 2のいずれかに記載のコンジュゲート。 24.多糖類の反復単位の50〜1モルあたり1モルのペプチドが存在する、 請求項20〜23のいずれかに記載のコンジュゲート。 25.従来の担体、賦形剤、および/または希釈剤と一緒に、請求項20〜2 4のいずれかに記載のコンジュゲートを含んでなるワクチン。
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