JP2000506972A - 酵素電極積層膜として改良された支持層 - Google Patents

酵素電極積層膜として改良された支持層

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JP2000506972A JP09531724A JP53172497A JP2000506972A JP 2000506972 A JP2000506972 A JP 2000506972A JP 09531724 A JP09531724 A JP 09531724A JP 53172497 A JP53172497 A JP 53172497A JP 2000506972 A JP2000506972 A JP 2000506972A
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Abstract

(57)【要約】 酵素含有積層膜がグルコースまたは乳酸塩のような分析物の測定のためにポーラログラフセルの電極とともに使用するように準備された。膜(28)は外層または支持層(30)と、内層またはバリヤー層(32)と、外層と内層との間にある酵素層(34)とを有している。外層は、ポリカーボネート、再生セルロースまたはポリウレタンからなっていてもよく、約200オングストローム以上、好ましくは、約380〜750オングストロームの孔サイズと、0.005〜0.2%の気孔率と、約5〜7ミクロンの厚さとを有する。内層は、酢酸セルロース/酢酸酪酸セルロースポリマーからなっていてもよく、2ミクロン以下の厚さを有する。酵素層は、典型的に外層および内層との間に、グルタルアルデヒドを用いることにより、その場で架槁される。外層は多層構造を持たせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 酵素電極積層膜として改良された支持層 発明の分野 本発明は、酵素電極との併用に適合される改良された積層膜の構造に関する。 発明の背景 ポーラログラフセルシステムは、多くの所望の分析物の検出および濃度測定を 提供し、特に医療分野において幅広く好評を受けている。酵素は、一般に上記の ようなシステムにおいて使用され、特に分析物自体にはポーラログラフ的活性が ないが、形成された反応産物または分析物との酵素反応によって消費される反応 物にポーラログラフ的活性があるという情況において使用される。 例えば、医療での応用に、一つの一般的な手順として、患者の血中グルコース の測定がある。典型的には、患者から血液検体を採取し、以下の反応に従って生 成されたH22の検出にポーラログラフ検出器を備えたグルコースオキシダーゼ 電極を用い、グルコースの濃度をインライン分析する。 グルコースオキシダーゼ グルコース+O2------------------------->グルコン酸+H22 上記反応に従って生成された過酸化水素は、ポーラログラフ検出器によって測 定可能であり、適正な較正および計算により、上記反応において形成されたH2 2によって、検体中のグルコースの含有量を精確に測定することができる。 上記の測定に一般的に使用されるポーラログラフセルシステムは、セルの作用 電極から分析物検体を隔離し、酵素含有積層膜を含む。これらの形式の膜は、米 国特許第3979274号明細書および第4073713号明細書(Newma n)に開示され、両特許とも参考によりこの明細書に組み込まれている。かかる 膜において、酢酸セルロース、シリコーンゴム、またはメタクリル酸メチルから なるバリヤー層と呼ばれる最内層の薄膜が、ポーラログラフセルの作用電極に隣 接して設置されている。グルコースオキシダーゼ酵素がこのバリヤー層と外側の ポリカーボネート支持層との間に挿入されている。外側の支持層は、典型的に、 厚さが約5μmであり、分析物か含まれている検体に接触している。 グルコースの分析測定において、グルコースおよび酸素は、外側の支持層を通 って浸透し、酵素の存在下で反応する。生成された過酸化水素が、内側のバリヤ ー層を通って浸透し、そこでポーラログラフ的に検出される。支持層はグルコー ス、酸素、およびその他の分子を通過させるが、タンパク質、赤血球、および他 の高分子のような分子量の高い物質を通過させない。 バリヤー層は、過酸化水素が作用電極に接近することを許容すると同時に、分 子量が約250以上のような大きい分子量を有するもの、アスコルビン酸および 尿酸より大きい物質の通過を妨げる。 全血、血漿のような高濃度のグルコースが含まれている溶液において精確な、 直線的な測定を提供するためには、そこへの酸素の移動に比例して、酵素層へグ ルコースの拡散を抑制することが望ましいことが確められている。そうでなけれ ば、酵素に接触するグルコースの量が有効な酸素の量を上回ってしまう。これは 、検体のグルコース濃度よりも酸素の含有量を反応の律速成分にする原因になる 。また、これは機器によるグルコース濃度測定を不精確にする。そのような状況 において、直線性は、低グルコースの濃度範囲にのみ現れる。この問題は、グル コース測定に限らず、乳酸塩のような他の分析物の測定においても経験すること である。 この問題を解決するために、測定される分析物の濃度レベルを直線性を示す範 囲内にするように検体のグルコースおよび乳酸塩の濃度を稀釈することが一般的 な手段とされてきた。しかしながら、多くの場合、時間がかかり、また、分析物 を含有する検体を稀釈することは非実用的である。それに加え、グルコースまた は乳酸塩のような分析物を、他の測定チャンネルをも組み込んだ単一の分析用検 査装置で測定することが通常となってきている。これらの他のチャンネルは、未 稀釈の全血または血漿を分析検体の入力として使用し;従って、均質性のために 、グルコースおよび/または乳酸塩の測定チャンネルも同じ未稀釈の全血または 血漿検体の媒体における分析物を測定するように機能することが必要とされる。 全血におけるグルコースまたは乳酸塩の精確な測定を提供するために、ニュー マン(NEWMAN)型膜の外側検体接触膜層は、分析物の酵素層への拡散を制 限するように変更されてきた。例えば、特願昭59−40182号には、試験し た150Åの孔サイズが全血検休における改善されたグルコース測定を示すこと によって、外側検体接触膜の孔サイズは、200Å未満またはそれ以下にすべき であることが開示されている。後に、上記日本の参考文献から明らかな変形例で は、Young他は、米国特許第4759828号明細書において、外側検体接 触膜は、直径約10〜125オングストロームの範囲の孔サイズを有すべきであ ることを明示した。米国特許第4759828号明細書には、150オングスト ロームの孔サイズを有する外層は、「未稀釈の血清に対してグルコース測定がな されることを許容するほど、グルコース分子の拡散を十分に制限」しないであろ うと明確に示している。 Vadgama他は、外側の積層膜の溶液に接触層における孔サイズが小さい ことの重要性に加え、気孔率の低い材料の重要性を強調している。気孔率は、孔 密度×孔面積×100の積として定義される。0.001%または0.005% 〜0.5%および、一般に2%未満の範囲の気孔率が、Vadgama他の欧州 特許出願第0216577号に示されている。 小さい孔サイズの支持層を使用する方向に向かうことに問題がなかったわけで はない。例えば、酵素含有積層膜において溶液に接触する外層として使用される タイプの、孔サイズの小さい薄膜の製造中に、孔は、多くの場合、ガンマ線また はその他の形態の照射が所望の薄膜の孔密度を形成するために、中実の未加工薄 膜を貫通する照射工程によって形成される。孔サイズは、それに続く強アルカリ 溶液を用いたエッチングの段階で画定される。この工程の最後の段階で、薄膜は ポリビニルピロリドンのような分子量の高い界面活性剤で洗浄または処理される 。 これらの薄膜が酵素含有積層膜に組み込まれた場合には均一性が悪いことが経 験されてきた。薄膜の製造工程において使用された大きくかさ張る界面活性剤分 子が、一部の孔を塞いだり、詰まらせたりする傾向があると考えられる。このよ うな問題が薄膜の比較的に小さい単位面積の範囲内で発生し、このような薄膜が 最終的に酵素含有積層膜に使用されると、分析物の測定が不精確になることが考 えられる。 それゆえに、本技術分野において、未稀釈の全血または血漿中のグルコースま たは乳酸塩の測定に使用できる酵素を含有する外層を有する積層膜を供給するこ とが必要とされる。 さらに、分析物の濃度測定がより高い信頼度で行われ得るように薄膜の一単位 面積からその他の面積まで向上された均一性を示す外層の供給に対する特別な必 要性さえも存在する。 発明の概要 これらの目的、および他の目的は、本文中に開示されかつ請求されている積層 膜により達成される。本質的に、本発明は、前述のニューマン(NEWMAN) 特許に開示されている膜に対する改善を提供する。上記改善は外層または時々言 及されるように、積層膜の支持層の構造の改善にある。 先行技術において示されたものに反し、積層膜の外層が超大孔サイズの孔が設 けられるべきであることが発見された。これらの大きな孔は、薄膜が大きな界面 活性剤分子その他これに類するもので洗浄または処理される時に、孔が塞がりに くく、詰まりにくい。同時に、未稀釈全血および血漿の測定を可能にするように 、これらの外層は、グルコースまたは乳酸塩の酵素層への拡散を抑制するように 機能する。 外層の半透膜層は、直径約200オングストローム以上の孔サイズを有し、約 0.005〜0.2%の気孔率を示す。外層はポリカーボネートポリマーからな ることが好ましいが、必要な気孔率および孔サイズを有するものであればこのほ かの材料も使用することができる。その他の例示材料として、再生セルロース類 およびポリウレタン類が含まれる。 本発明は、添付図面を考慮して示された下記の詳細な説明とともにさらに詳述 する。 図面の簡単な説明 図1は本発明による酵素含有積層膜の拡大断面図である。発明の詳細な説明 図面を参照すると、酵素含有積層膜28の拡大断面図が示されている。膜28 は、例えば、未稀釈全血または血漿中のグルコースまたは乳酸塩の濃度の測定を 可能にする市販の分析装置とともに使用するように適合されている。 バリヤー層32は、同種の酢酸セルロース/酢酸酪酸セルロースのポリマー混 合物からなり、厚さが2ミクロンまたはそれ以下で、好ましくは、1〜2ミクロ ンである。酵素34はバリヤー層32と支持層30との間に介在させられている 。酵素34は典型的にグルタルアルデヒドを使用することによって、その場で層 32,30との間に架槁されるが、いくつかの接着剤または架橋促進剤の任意の 一つが使用されてもよい。また、付加的な接着剤または架橋剤を添加することな く、酵素自体を接着剤として使用することができることを言及しておく。 外層または支持層30は、ポリカーボネートポリマーからなっていてもよい。 しかしながら、層30が孔サイズおよび気孔率を有すれば、ポリマーの同一性は 、次の説明のように、重要ではないことを特に言及する。例えば、層30は、ポ リウレタン、再生セルロース、または他のポリマー構造からなってもよい。典型 的には、層30は、約5〜7ミクロンの厚さを有する。 支持層30は、図示したように単一の層からなる。しかしながら、支持層30 は、実際、例えば、ウシ血清アルブミンまたは他の好適な接着剤が層の間に挿入 された複合構造を与えるために多層構造であってもよいことが理解されるべきで ある。この方法では、例えば、ある特定の種類の化学物質の酵素34への移動を 制限または促進するために、層の孔サイズおよび個々の層の厚さを調節すること ができる。 支持層30は、分析物検体に近接して設置され、バリヤー層32は、そのため 、電解質溶液中の感知電極36(典型的には白金)に近接することを特筆してお く。参照電極38も電解質中に配置されている。従って、電極および電解液が積 層膜によって分析物溶液から隔離されているポーラログラフセルが提供される。 本明細書を通して使用されているように、酵素34はグルコースオキシダーゼ 酵素として記載される。特定の所望の分析物および選択された反応に応じて酵素 を変えることが可能であることは、当業者には理解されるであろう。例えば、血 液検体中の乳酸量の測定を希望する分析状況において、乳酸オキシダーゼが酵素 34として使用されることになる。他の候補の分析物および対応する酸化還元酵 素の代表例を以下に記す。 分析物 酸化還元酵素 ラクトース ガラクトースオキシダーゼ (インベルターゼ スクロース (ムタロターゼ (グルコースオキシダーゼ アルコール アルコールオキシダーセ ガラクトース ガラクトースオキシダーゼ 膜32は、好ましくは酢酸セルロース/酢酸酪酸セルロースすなわちセルロー スエステル類の混合物からなる。バリヤー層32の形成に使用される酢酸セルロ ース:酢酸酪酸セルロースの比率(重量)は、1.5〜20:1の範囲にわたっ て広範囲に変化する。上記の指標に基づき、膜28のバリヤー層を形成するのに 使用される薄膜をキャストするために酢酸セルロース/酢酸酪酸セルロース(C A/CAB)の4:1(重量)混合物を利用することが好ましい。 必要な比率の酢酸セルロースおよび酢酸酪酸セルロースは、2つの溶媒系で溶 解される。第1の溶媒は、低い沸点を示す高揮発性の有機溶媒である。現在では 、ニトロメタン、ジメチルホルムアミド、およびシクロヘキサノンがこの種の高 揮発性有機溶媒の代表例として挙げられる。それらのすべてが、大気雰囲気下に おいて、200℃未満の沸点を有する。現在、高揮発性有機溶媒として、ニトロ メタンを使用するのが好ましい。 揮発性溶媒の使用に加えて、液体の有機可塑剤が注型溶液の第2の成分として 使われる。CA/CAB混合物もこの可塑剤に対し可溶である。この可塑剤は、 約200℃以上の高沸点を有することを特徴とし、かつCAとCABとを相溶性 にあることができなければならない(すなわち、均一なCA/CAB薄膜の形成 に導く)。代表的な液体有機可塑剤には、フタレート、ホスフェート、ラクトン および脂肪族二塩基酸、樟脳その他のエステル類が含まれる。特に好ましくは、 γ-ブチロラクトンおよびバレロラクトンを含むラクトンである。γ-ブチロラク トンが現在好ましいとされている。 ブチロラクトンおよびバレロラクトンの意外な特性は、このように小さな分子 なのに高沸点を有することである。 高揮発性溶媒は速やかに注型溶液を離れる一方、可塑剤が非常にゆっくり溶液 を離れ、最終的に、それが離れることによって、層に孔を画定すると考えられて いる。好ましくは、可塑剤は、揮発性有機溶媒より約80°F高い沸点を有する 。高揮発性有機溶媒が最初に溶液を離れるので、注型後に認め得るほどに流れま たは垂れのないように薄膜の粘度が十分に速く増加する。可塑剤は、注型した薄 膜が薄膜内の孔の構造的な完全性を確実に維持することを助け、最後に、可塑剤 溶媒が蒸発するときに、薄膜の孔が画定される。 第1および第2溶媒は、セルロースエステルへの広い範囲での添加に用いるこ とができる。揮発性有機溶媒:可塑剤の容積比は、例えば、約0.5〜1.5の 溶媒:可塑剤の比で変化することができ、現在では、約1:1が好ましい。 揮発性有機溶媒および可塑剤は、基本的に高い分子量の不純物がないものでな ければならない。なぜなら、このような不純物は、薄膜が乾燥する際に濃縮され 、開始溶媒におけるそれらの割合が所定の割合を逸脱し薄膜に影響を及ぼすから である。 可塑剤分子の形状もバリヤー層の孔の形状に影響することがある。直鎖分子は 、可塑剤が非常に不規則かつ曲がりくねった孔を通って逃げることを可能にする 「匍匐(reptating)」(すなわち、ヘビのような動作)により薄膜を 通過するということが現在知られている。一方、γ-ブチロラクトンのような実 質的に球状の分子は一定の直径を有し、少なくともその直径に等しい逃げるため の孔を結果として生ずる。これは、より球形の可塑剤分子の方が、薄膜から離れ る 際により一定の孔を生じることを意味している。 前述の溶媒および可塑剤に加え、注型溶液の粘度を精確に調整するために、必 要に応じて溶剤または稀釈剤を加えることができる。例えば、イソプロパノール 、メチルエチルケトン、および酢酸エチルが代表例として挙げられる。溶剤は、 添加した可塑剤の重量に基づき、約0.5〜1.5:1の重量比で加えることが できる。現在では、可塑剤の重量部に対して、0.88重量部の割合の量で存在 する溶剤として、イソプロパノールを使用することが好ましい。 (セルロースエステル+溶媒および可塑剤の合計重量)に対する(セルロース エステル)の10〜40重量%の溶液を作るのに十分な量だけセルロースエステ ル類に高揮発性有機溶媒および可塑剤を加えた。 使用された酢酸酪酸セルロース(CAB)は、酢酸セルロースエステル類と酪 酸エステル類との混合物からなっている。市販されているCABは、ブチリルの 含有量17,27,38および50%によって等級分けされている。現在、28 〜31%のアセチル基および約16%のブチリル基を有するCAB製品が好まし い。この製品はイーストマンコダック社(Eastman Kodak)から入 手可能である。 ここで本発明の支持層の構造に戻ると、支持層30は、非常に大きな孔を備え ている。これらの孔は直径が少なくとも200オングストロームである。層30 の気孔率は約0.005〜0.200%の範囲である。これらの特性を有する半 透膜はカリフオルニア州リバーモアのポアティクス社(Poretics In c.)から入手可能である。 さらに好ましくは、層30には、380〜750オングストローム程度の直径 を有する孔が含まれ、かつ、約5×10-2〜約5×10-3%の気孔率を有する。 特に好ましくは、直径約450オングストロームの孔サイズと、約0.010% の気孔率とを有するポリカーボネート層である。 層30として使用し得る半透膜の例は、表1に列挙されたものを含んでいる。表1 例示膜の特性 孔サイズ直径 いままで行われてきた研究に基づくと、厚さ6μm、孔サイズ450Å、孔密 度6×106および気孔率9.53×10-3%を有する半透膜を支持層30とし て使用することが好ましい。 下記の実施例は、本発明の例証であり、本発明の範囲を限定するものではない 。実施例1 本発明による酵素含有積層膜を用いてグルコース濃度を測定するために、ブド ウ糖が含まれる溶液をYSI型2700アナライザーに注入した。20:1の割 合による分析物検体の稀釈が、上記のアナライザー内部において達成された。生 成されたそれぞれのデータ点ごとに、6枚の膜が、それぞれについてなされた4 回のブドウ糖濃度測定によって試験され;各データ点に対し、24測定によって 結果を得た。 4%ブドウ糖(40g/L)溶液を較正点として与えるために選択した。20 :1の稀釈率によって、結果として生じたブドウ糖の濃度は200mg%に等し い。これら既知のブドウ糖溶液が計測器に注入されると、下記の電流測定値が得 られる。 較正感度(nA) 平均値 19.83 標準偏差 2.62 200mg%のブドウ糖溶液に対して決定された較正点を使用して、検体であ る10%ブドウ糖溶液(100g/L)を2700型アナライザーに注入した。 アナライザーにおける検体の稀釈は20:1の割合であるから、この濃度は50 0mg/Lのブドウ糖濃度に相当する。再度24回(6枚の膜、膜ごとに4回) の試験を行い、2700型アナライザーによって測定したブドウ糖濃度の結果は 次の通りである。 10%ブドウ糖(100g/L) 計測値(g/L) 平均値 100.91 標準偏差 0.792 これらの試験に用いられた膜は、グルコースオキシダーゼが積層された膜で、 ポアティクス・ポリカーボネート、ロットAE66XA91Aの薄膜を支持層と して用いた。従って、支持層30は次の特性を有する。10psiにおいて流速 は@2.5m/min/cm2(孔径450オングストローム;孔密度=6×1 06孔/cm2;気孔率9.53×10-3%)である。 これらの試験の結果は、450Åの超大孔サイズのポリカーボネート支持層3 0が、全血内に見つけ出されるグルコースの濃度レベルと同等の200mg%〜 500mg%の濃度範囲のブドウ糖(すなわち、グルコース)を測定するために 効果的に機能したことを示している。実施例2 692オングストローム(直径)の孔サイズおよび、6×106孔/cm2の孔 密度、および2.25×10-2%の気孔率を有する「ポアティクス」ポリカーボ ネート膜は、図に示されているタイプのグルコースオキシダーゼが含まれる積層 膜において支持層30として用いられた。これらの積層膜はYSI2700型ア ナライザーにおいて利用され、約200mg%〜500mg%の間のグルコース 濃度範囲にわたるグルコース濃度を測定する。実施例3 382オングストローム(直径)の孔サイズおよび、3×107孔/cm2の孔 密度、および3.6×10-2%の気孔率を有する「ポアティクス」ポリカーボネ ート膜は、図に示されているタイプのグルコースオキシダーゼが含まれる積層膜 において支持層30として用いられた。これらの積層膜はYSI2700型アナ ライザーにおいて利用され、200mg%〜500mg%の間のグルコース濃度 範囲にわたるグルコース濃度を測定する。実施例4 250オングストローム(直径)の孔サイズおよび、3×107孔/cm2の孔 密度、および1.47×10-2%の気孔率を有する「ポアティクス」ポリカーボ ネート膜は、図に示されているタイプのグルコースオキシダーゼが含まれる積層 膜において支持層30として用いられた。これらの積層膜はYSI2700型ア ナライザーにおいて利用され、200mg%〜500mg%の間のグルコース濃 度範囲にわたるグルコース濃度を測定する。 従って、従来の常識に反し、超大孔サイズの支持層が効果的にニューマンタイ プ積層膜に使用することができることが明らかとなった。驚くべきことに、これ らの支持層は、たとえ分析物が検体溶液内に高濃度に存在する場合であっても、 精確に分析物の濃度測定値を提供することができる。これらの支持層は、明確に 、未稀釈の全血および血漿のグルコースおよび乳酸塩の線形かつ精確な測定を見 込んでいる。 好適な実施形態を参照することにより、この発明を詳細に述べてきたが、請求 の範囲に記載されている発明の範囲から逸脱することがなく改良および変形が可 能であることは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/40 G01N 27/40 27/416 27/30 353Z 27/46 338

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 溶液中の分析物の測定のためにポーラログラフセル装置において使用する 積層膜であって、 直径約200オングストローム以上の孔サイズを有し、かつ、約0.005〜 0.2%の気孔率を有する外層と、 内層と、 前記外層および前記内層の間に配置された酵素層とからなることを特徴とする 積層膜。 2. 前記外層が、約380〜750オングストロームの孔サイズを有すること を特徴とする請求項1記載の積層膜。 3. 前記外層が、約450オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率が 約0.010%であることを特徴とする請求項2記載の積層膜。 4. 前記外層が、約692オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率が 約0.0225%であることを特徴とする請求項2記載の積層膜。 5. 前記外層が、約382オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率が 約0.036%であることを特徴とする請求項1記載の積層膜。 6. 溶液中にあるグルコースおよび乳酸塩を含む群から選択される分析物の測 定のために、参照電極および感知電極を有するタイプのポーラログラフセル装置 において使用する積層膜であって、該装置が前記感知電極に近接配置されるよう に適合され、 約5〜7ミクロンの厚さを有し、かつ直径約200オングストローム以上の孔 サイズおよび約0.005〜0.2%気孔率を有する外層と、 前記感知電極に近接設置されるように適合され、約2ミクロン以下の厚さを有 する内層と、 前記外層および前記内層の問に配置される酵素層とからなることを特徴とする 積層膜。 7. 前記外層が、ポリカーボネート,再生セルロースおよびポリウレタンポリ マーからなる群から選択される部材によって構成される外層を含むことを特徴と する請求項6記載の積層膜。 8. 前記外層が、約380〜750オングストロームの孔サイズを有すること を特徴とする請求項7記載の積層膜。 9. 前記外層が、約450オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率が 約0.010%であることを特徴とする請求項8記載の積層膜。 10. 前記外層が、約692オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率 が約0.0225%であることを特徴とする請求項8記載の積層膜。 11. 前記外層が、約382オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率 が約0.036%であることを特徴とする請求項8記載の積層膜。 12. 前記外層が、約250オングストロームの孔サイズを有し、前記気孔率 が約0.015%であることを特徴とする請求項7記載の積層膜。 13. 溶液中の分析物の測定のためにボーラログラフセル装置において使用す る積層膜であって、 直径約380〜750オングストローム孔サイズを有する半透膜からなる外層 と、 内層と、 前記外層および前記内層の間に配置される酵素層とからなることを特徴とする 積層膜。 14. 前記外層が、直径約450オングストロームの孔サイズを有することを 特徴とする請求項13記載の積層膜。 15. 前記外層が、直径約692オングストロームの孔サイズを有することを 特徴とする請求項13記載の積層膜。 16. 前記外層が、直径約382オングストロームの孔サイズを有することを 特徴とする請求項13記載の積層膜。 17. 前記外層が、約0.005〜0.2%の間の気孔率を有することを特徴 とする請求項13記載の積層膜。
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