JP2000506455A - 二軸延伸されたポリ塩化ビニルの管にソケットを成形する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本方法は、管の末端部分に支持体を置き、末端部分の領域において管を加熱し、加熱された末端部分の領域においてソケットを作るために管を変形させ、ソケットを形成している間加熱された末端部分は内側から支持されており、末端部分の領域において管を冷却し、末端部分は冷却操作中も内側から支持されており、そして管から支持体をはずす連続工程からなり、内側から支持された管末端部分を加熱する目的で、最初に前記末端部分が実質的に均質にポリ塩化ビニルのガラス転移温度に達するまで前記末端部分を加熱し、次いでさらに末端部分がポリ塩化ビニルの延伸温度付近の温度、好ましくはそれよりやや高い温度に実質的に均質に達するまで加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】 二軸延伸されたポリ塩化ビニルの管にソケットを成形する方法 本発明は、請求項１の前文による二軸延伸されたポリ塩化ビニルの管にソケッ トを成形する方法に関する。 このような方法はNL−A−9400894に開示されている。二軸延伸されたポリ塩化 ビニルの管は、例えばW0 95／25627、W0 95／25628およびW0 95／30533に記載さ れた方法によって作ることができる。 NL−A−9400894に開示されている方法の場合は、ソケットを成形する管の末端 部分を、マンドレルの支持体部分にずらし、この支持体部分を管中にはめ込む。 次いで、内側から支持された管末端部分を加熱し、それから支持体部分に隣接し た、形状が所望のソケットの形状に実質的に一致しているソケット−成形マンド レル部分を管の加熱された末端部分に押し込む。最後に、なおマンドレルによっ て支持されている管末端部分を冷却する。 知られている方法によってソケットを成形した管の場合、多くのケースで管の ソケット部分に割れが生じる。これらの割れは時々ソケットの成形中だけでなく 、後で衝撃を与えた場合にも起こる。 本発明の目的は、より良い品質のソケットを作る方法を提供することである。 本発明は、請求項１の前文による方法を提供し、これは内側から支持された管 の末端部分を加熱するにあたって、まず最初に前記末端部分がポリ塩化ビニルの ガラス転移温度に実質的に均質に達するまで前記末端部分を加熱し、それからさ らにポリ塩化ビニルの延伸温度付近、好ましくは僅かに上の温度に実質的に均質 に達するまでさらに加熱することを特徴とする。 従って、換言すれば本発明では適切に内側から支持された管の末端部分を少な くとも二つの工程：最初は８０〜８５℃であるポリ塩化ビニルのガラス転移温度 付近に（前記加熱は末端部分が壁の厚さ全域にわたって確実にこの温度で実質上 均一になるのに十分長い時間維持する）そして、一つまたはそれを超える続く工 程において、より高い温度（これは約110℃である延伸温度付近、そして好まし くは延伸温度より幾分上の値、例えば約120℃である）に加熱する。 好ましくは、末端部分の領域における管の加熱は、管を外から加熱することお よび／または支持体を加熱することからなる。 加熱手段は、加熱リング、例えば赤外線放射器からなることができ、これは最 初に管に挿入する場合は、マンドレルの支持部分のまわりに位置している。この ような加熱リングの管への熱出力は、簡単で正確なやり方で制御することができ る。 以下に、本発明を図面に関してより詳細に説明する。 図１は、本発明の方法の最初の段階における、二軸延伸された管にソケットを 成形するための装置の実施態様の縦断面図を示している。 図２は、本発明の方法の最終段階での図１に対応する図を示している。 そして図３は、本発明のやり方で加熱延伸中の管の内側から支持された末端部 分の時間に伴う温度変化を示している。 以下の記述は、ソケットを設けるためのなめらかな円筒形の壁を有する二軸延 伸されたポリ塩化ビニルの予め加工された管から始める。 図１および２中に示した装置１０は、二軸延伸された管１１にソケットを成形 するのを可能にし、ソケットは弾性密封リング１２を用いて直接設けられる。 装置１０は、一方の端が開いている中空円筒状マンドレル１３からなる。 マンドレル１３は支持部分１４、転移部分１５およびソケット成形部分１６を有 する。ソケット成形部分１６には外側に円周方向の溝１７が設けられている。さ らに、装置１０はソケット成形部分１６上を滑らせることができる支持リング１ ８を含む。加工すべき管１１の末端部分の加熱およびその後の冷却のために、装 置には加熱装置２０および冷却装置２２が含まれる。 図１および２に示した装置による密封リングを用いたソケットの成形加工は以 下のように進める。最初に、密封リング１２が比較的浅い溝１７に位置するまで それをマンドレル１３上で押し進め、支持リング１８はマンドレル１３を挿入す る側とは面していない密封リング１２の側を支持している。次いで、支持部分１ ４を、例えば複動油圧シリンダー（図示せず）によって管１１の末端部分に挿入 する。 管１１の末端部分がマンドレル１３の支持部分１４によって内側から支持され ている時に、前記管末端部分を加熱装置２０によって加熱する。必要ならば、マ ンドレル１３の支持部分１４を介して管１１の末端部分を内側から加熱すること が可能である。支持部分１４による内側からの支持は、管１１のプラスチック物 質が加熱影響下で、二軸延伸する前のプラスチック物質の状態に戻ろうとして半 径方向に収縮するのを妨げる。加熱された末端部分におけるいくらかの収縮は、 軸方向においても起こる。しかしながら、末端部分におけるこの軸の収縮は都合 がよい。というのは、なお実施すべき半径方向への膨張がさらに実施される結果 として、ソケット領域において壁がより薄くなるのを補正することが可能だから である。 管１１の末端部分を適切に加熱した時に、マンドレル１３をさらに管１１中に 押し込む。密封リング１２が管１１にぶつかるところまできた時に、管１１を密 封リング１２によってさらに膨張させる。密封リング１２ は、工程中はマンドレル１３と連携して動く支持リング１８によって支持されて いる。結果として、管１１は密封リング１２上及び次いでこれの後ろに位置する 支持リング１８上を滑ることになる。管１１においてソケット形成部分１６の所 定の位置に達したら直ちに、支持リング１８を図２に示されている位置に、管１ １から図示されていないが同様の方法で後方に抜き出す。二軸延伸された管１１ はまだ暖かいので半径方向に収縮する傾向があるため、管１１を自動的にソケッ ト成形部分１６に対して図２に示した状態になるようにし、次いで密封リング１ ２をトラップする。それから、なお内側から支持されている管１１の末端部分を 、冷却装置２２によっておよび／またはマンドレル１３を冷却することによって 冷やす。最終的に、マンドレル１３は管１１から完全に引き抜くことができ、密 封リング１２はマンドレル１３の浅い溝１７から外し、形成されたソケットの後 ろに残っている。 本発明は、支持部分１４によって内側から支持されている、管１１の末端部分 を加熱する特別な方法を提供する。管１１の末端部分に選択的にねらいを定めた 時間に対する温度の変化を図３に示した。最初の段階では、末端部分温度がほぼ ポリ塩化ビニルのガラス転移温度(約80〜85℃)に対応するように加熱装置２０を 設定する。加熱装置２０のこの設定をいくらかの間維持し、管１１の末端部分が できるだけこの温度で均一になるのを確実にする。そのようになったと判断でき た時にのみ、管１１の末端部分をより高い温度に加熱するように加熱装置２０を 設定する。本発明では、管１１の末端部分が最終的に達する温度は、好ましくは およそポリ塩化ビニルの延伸温度(約110℃)に相当し、好ましくは僅かに高く、 例えば120℃である。 従って、管１１の末端部分がガラス転移温度に均一に加熱されたら、末 端部分をより高い温度に加熱する時に、管１１の末端部分の壁における温度の違 いを限界内に保つことが重要である。これは、末端部分を最初に特定の温度に均 一にし、次いでさらにもう一回加熱するようにして段階的に末端部分を加熱する ことによって実施することができる。従って、本発明で好ましいよりもさらに高 い温度、例えば約135〜140℃に末端部分を加熱することさえ可能である。末端部 分を一段階でガラス転移温度からこのような高い温度に加熱すると、割れの確率 が高くなる。 包含されている機構は全体としては明確ではないが、上記加熱方法は割れを生 じるソケットの望ましくない応力の発生を回避することがわかった。 本発明の方法によるソケットを成形する方法において、他のマンドレルのデザ インを代わりに使用できることは明白である。一つの可能性は、例えば半径方向 に拡張できるマンドレルのものである。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．管の末端部分に支持体を置き、 末端部分の範囲の管を加熱し、 加熱された末端部分の範囲においてソケットを作るために管を変形させ、加 熱された末端部分を内側から支持しながらソケットを形成し、 末端部分の領域の管を冷却し、冷却操作中、末端部分は内側から支持されて おり、そして、 管から支持体を除く 連続的な工程からなる、二軸延伸されたポリ塩化ビニルの管にソケットを成形す る方法において、 管の内側から支持された末端部分を加熱する目的で、前記末端部分が実質的 に均質にポリ塩化ビニルのガラス転移温度に到達するまで前記末端部分を最初に 加熱し、次いで末端部分が実質的に均質にポリ塩化ビニルの延伸温度付近、好ま しくは僅かに上の温度に達するまでさらに加熱することを特徴とする方法。 ２．管の末端部分に支持体を置くことが、硬いマンドレルの支持体部分を末端部 分に挿入することからなり、そして末端部分の領域にソケットを作るための管の 変形が、支持体部分に隣接している、硬いマンドレルのソケット成形部分を管に 押し込むことからなる、請求項１の方法。 ３．末端部分の領域における管の加熱が、管を外から加熱することおよび／また は支持体を加熱することからなる、請求項１または２の方法。 ４．末端部分の領域における管の冷却が、管を外から冷却することおよび／また は支持体を冷却することからなる、請求項１〜３のいずれかの方法。