JP2000505702A - 皮膚に対する安全な局所付着および容易に取外しできるための親油性接着剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、皮膚に付着させるための親油性局所用接着剤に関する。特に、本発明は、皮膚に、体液の吸収が望まれる領域で付着させるために好ましく使用することができるような局所用接着剤に関する。親油性局所用接着剤は、確実な付着を供し、そして皮膚に塗布させられ、さらに取外しに不快を生じない。これは、局所用接着剤の化学組成物および流動学上の特性を選択することによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 皮膚に対する安全な局所付着および 容易に取外しできるための親油性接着剤 発明の分野 本発明は、皮膚に付着するための親油性局所用接着剤に関する。特に、本発明 は、体液の吸収される領域で皮膚に付着することが望まれるために、特に、衛生 用ナプキン、パンティーライナー、大人用失禁製品または汗用パッドの接着のた めに使用されうるこのような局所接着剤に関する。本発明の親油性局所用接着剤 は、保護用製品、衣料品、補綴、ヒートラップ、アイスラップ、補聴器、保護用 フェースマスク、装飾用製品または眼用装着物のような他の製品、あるいは化粧 用または皮膚に物質を供給する製薬用送達製品のような機能性製品の皮膚への付 着のためにも使用できる。さらに、本発明の親油性局所用接着剤は、装飾用化粧 品または洗浄製品のような、皮膚に付着されないが、皮膚上で長い滞留時間を要 する製品中の成分として機能性製品に使用できる。その局所用接着剤は、確実な 付着または滞留時間の増加を供し、そして皮膚に塗布をさせられるが、除去のと きに不快を生じない。これは、化学組成物および局所用接着剤の流動学上の特徴 を選択することによって達成される。 発明の背景 皮膚に付着するための局所用接着剤の分野での一般的先行技術は、特に、バン ドエイド、プラスターおよび包帯の分野での開発される。しかし、これらの製品 は、一般に、例えば装着者の皮膚に傷が生じ、そして傷から生じる体液の吸収が 望まれる緊急の状況で使用される。これに関して、快適なそして容易な使用およ び用途、痛みのない取外し、分離のような吸収体の実施態様は、傷の無菌、治療 補助、機械的保護のような条件に付随する。さらに、吸収体を被覆するこのよう な傷は、たいてい、吸収体の使用の前に、体毛が取除かれるか、またはほとんど またはまったく毛が生育しない皮膚領域に付着される。 本発明は、傷のない体から自然に生じる体液の吸収のための吸収体に特に有用 である局所用接着剤に関する。例えば、生殖器領域で衛生用ナプキンまたはパン ティーライナーを付着する。さらに、例えば生殖器領域に着けられる失禁用製品 またはヒトの腋の下の領域に着けられる汗用パッドは、本発明の接着剤を適切に 使用し得る。 本発明は、生殖器の、膝の、または肘のプロテクターまたは包帯のような保護 用製品、ブラジャー、手術用寝巻き、または洋服店で試着時の衣服の部分のよう な衣料品：鼻用膏薬；胸部置換物またはカツラのような補綴；例えば月経痙攣、 関節炎の痛み、腰痛、スポーツまたは仕事の間の打撲傷からの、または単に軽い 興奮を供する痛みの開放のためのヒートラップ；例えば打撲傷からの痛みの開放 を供し、そして腫れを減少させるアイスラップ；補聴器；保護用フェースマスク ；宝石、イヤリング、仮装、刺青のような装飾製品；ゴーグルまたは他の眼用装 着物に特に有用である局所用接着剤にも関する。このような製品は、体液の吸収 に使用されない。例えば、頭皮へのカツラの、または実質的な伸長および皺を受 ける体のこれらの表面への肘および膝のプロテクターの付着物は、本発明の接着 剤によって適切に行うことができる。 本発明は、さらに、皮膚治療物質、クリーム、ローション、ホルモン、ビタミ ン、消臭剤または薬のような、皮膚に物質を供給する化粧または製薬送達製品の ような機能性製品に特に有用である局所用接着剤にも関することが可能である； 代替的には、化粧用または薬剤用送達製品は、殺虫剤、吸入薬または香水のよう な皮膚から放射される物質を供することもできる；さらに、本発明の親油性接着 剤は、皮膚に付着しないが、装飾用化粧品（口紅、アイカラー、舞台用メーキャ ップ）または洗浄製品（手用洗浄剤、フェースマスク、特に多孔性の衛生用洗浄 剤）のような、皮膚に長い滞留時間を要する製品中の成分となる機能性製品に使 用することもできる。このような製品は、体液の吸収に使用されない。例えば、 皮膚へのビタミン膏薬の、または胸部に製品を放出する吸入薬の付着は、本発明 の接着剤によって適切に行うことができる。装飾用化粧品に接着剤を封入するこ とは、取外しの問題を生じることなしに、取外すことに対するそれらの耐性を増 加させる。 衛生用ナプキンまたはパンティーライナーのような吸収体に使用される局所用 接着剤は、一般に米国の法定の発明登録Ｈ１６０２号またはＷＯ９６／３３６８ ３号に開示された。接着剤のさらに詳細ないくつかは、ＰＣＴ出願ＷＯ９５／１ ６４２４号に開示された。この文書で、外縁全体にそって衛生用ナプキンの装着 者に向いた側に使用される局所用接着剤を有する衛生用製品が開示される。この 文書に基づく問題は、第一に、皮膚に対する安全な付着であるが、装着者に過度 の痛みを生じることなく、使用後にそのような製品を脱離することの問題をも示 す。 ＷＯ９５／１６４２４号の開示は、流動学的条件に関して局所用接着剤につい ての条件の詳細な分析を包含する。しかし、この文書は、教示された流動学的条 件が、ラボラトリ・バジ・エス．ビー．エイ．（Ｌａｂｏｒａｔｏｒ１ Ｖａｊ Ｓ．ｐ．Ａ．）によってイタリアで販売されるストレップ・ミール（ＳＴＲＥ Ｐ ＭＩＥＬＥ）（商標（ＴＭ））のような市販で入手可能な脱毛、すなわち毛 の除去の組成物を含むので、このような製品を痛みなしに取除くことの問題をほ とんど考慮しない。ＷＯ９５／１６４２４号で示された局所接着のための接着剤 は、衛生用ナプキンを下着に付着させるのに使用される今日の感圧接着剤も包含 する。さらに、この文書は、静的流体的特徴をのみ確認するが、局所用接着剤の 動的流動学的挙動については沈黙している。 ＷＯ９６／３３６８３号では、振動数依存性局所用接着剤モデルが開示される 。しかし、例えば９頁に開示される全ての測定法は、−６０℃と＋１２０℃との 間の温度で、そして０．１〜１００ｒａｄ／秒の実際の振動数で製造された。使 用温度（約２０℃、典型的な浴室、すなわち保存温度）についての必要なデータ を得るために、ウイリアムズ−ランデル−フェリ（Ｗｉｌｌｉａｍｓ−Ｌａｎｄ ｅｌ−Ｆｅｒｒｙ）（以降ＷＬＦとする）公式が使用された。 このＷＬＦ公式は、経験的であり、そして特定の制限内に有効であるのみであ る、例えばポリマー接着剤のガラス転移温度より低い温度まで推定することには 使用できず、さらに、ＷＬＦは、ガラス転移温度以下で得られた値に基づいて使 用できない。ＷＬＦ公式およびその使用可能性についての詳細は、Ｊｏｈｎ Ｗ ｉｌｅｙおよびＳｏｎｓによって出版されたＺ．ＴａｄｍｏｒおよびＣ．Ｇ．Ｇ ｏｇｏｓ」による「ポリマー加工の原理」で、またはこれもＪｏｈｎ Ｗｉｌｅ ｙおよびＳｏｎｓによって出版されたＪ．Ｄ．Ｆｅｒｒｙによって「ポリマーの 粘弾性」で見られる。これは、ＷＯ９６／３３６８３号からすでに消えているの で、開示データの実施可能性は、評価できない。 欧州特許出願ＥＰ−６３８ ３０３号には、カフスを上向き位置に保持するた めに衛生用ナプキンのサイドカフスへの局所用接着剤の使用が開示される。スイ ス国公報ＣＨ−６４３７３０号には、下腹部の毛の成長の領域の十分に外側に局 所用接着剤領域を提供するために、外縁部の４つの角に局所用接着剤で、外縁部 を面取りした非常に長い衛生用ナプキンの使用が開示される。両方の使用は、接 着剤組成物に関して沈黙している。 技術の上記状態に基づいて、皮膚への安全な付着および痛みのない取外しのた めの親油性局所用接着剤を提供することは、本発明の目的である。皮膚に、また は毛に残りの接着剤を残さない除去を確保することは、本発明のもう一つの目的 である。 局所付着のための親油性付着が、皮膚温度に関して接着剤の温度差にもかかわ らず使用における冷却またはさもなければ許容できない温度感覚を起こさないこ とは、本発明のさらに別の目的である。 本発明の上の目的に加えて、皮膚に、または一般に体に、一般的に物理的保護 に有益である化合物または組成物の送達／分散のような更なる利益を供する局所 用接着剤も所望できる。さらに、通気性または水蒸気透過または水蒸気／汗吸収 による自然の皮膚症状に影響を及ぼさない局所用接着剤が好ましい。 発明の簡単な説明 本発明は、このような製品の装着者への局所用接着剤の接着について使い捨て 吸収体でのそれの使用についてここに記述される一方で、本発明の別の使用が可 能である。 本発明は、生殖器の、膝の、または肘のプロテクターまたは包帯のような保護 用製品、ブラジャー、手術用寝巻き、または洋服店で試着時の衣服の部分のよう な衣料品：鼻用膏薬；胸部置換物またはカツラのような補綴；例えば月経痙攣、 関節炎の痛み、腰痛、スポーツまたは仕事の間の打撲傷からの、または単に軽い 興奮を与える痛みの開放のためのヒートラップ；例えば打撲傷からの痛みの開放 を与え、そして腫れを減少させるアイスラップ；補聴器；保護用フェースマスク ；宝石、イヤリング、仮装、刺青のような装飾製品；ゴーグルまたは他の眼用装 着物を皮膚に付着または装着するのに有用でもある。このような製品は、体液の 吸収性がない。 さらに、本発明は、皮膚に装着したとき、皮膚に機能性製品に付着するか、ま たはこのような製品の機能を改善するのに有用でありうる。機能性製品は、皮膚 治療物質、クリーム、ローション、ホルモン、ビタミン、消臭剤または薬のよう な、皮膚に物質を供する化粧または製薬送達製品である；あるいは、化粧用また は薬剤用の送達製品は、殺虫剤、吸入薬または香水のような皮膚から放射される 物質を供することもできる；さらに、本発明の接着剤は、皮膚に付着しないが、 装飾用化粧品（口紅、アイカラー、舞台用メーキャップ）または洗浄製品（手用 洗浄剤、フェースマスク、特に多孔性の衛生用洗浄剤）のような、皮膚に長い滞 留時間を要する製品中の成分となる機能性製品に使用することもできる。このよ うな製品は、体液の非吸収性でもある。局所用接着剤は、装着者の皮膚への製品 の確実な付着をさせ、そして製品の機能性を支持する。これに関連して用語「機 能性」は、皮膚に置かれた後の製品が、本発明による局所用接着剤によって支持 または改善される追加の機能を発揮することを意味する。製品は、一般的に、装 着者側表面および外側表面を有する。 使い捨て吸収体へのそれの使用で、本発明の親油性局所用接着剤は、このよう な製品の装着者に局所用接着剤接着について意図される。衛生用ナプキン、パン ティーライナー、大人用失禁製品または汗パッドのような使い捨て吸収体は、一 般に装着者側表面および外側表面を有する。製品は、尿、便、月経、汗および膣 の排出物のような装着者から生じる液体を吸収するために、装着者側表面とその 外側表面との間の吸収性コア構造を包含する。局所用接着剤は、装着者の皮膚に 製品を付着させる。 脱離のときに、このような製品の使用から生じる通常の一連の状況の詳細な分 析は、所望の作用の対象、特に確実な当初の付着、使用中の確実な付着および終 了時に痛みのない取外しに達するために、特定の接着剤特徴が満足される必要が ることを示した。これに関連して考慮された特徴は、材料の弾性作用を説明する 弾性挙動および接着剤材料の粘性作用を説明する粘性挙動である。 接着剤の粘性挙動は、迅速に付着し、そして確実に接着する接着剤の能力の指 標を表すと解釈できる。弾性挙動は、接着剤の「硬度」挙動の指標として解釈で きる。その価値は、優れた当初の接着性にも重要である。これらの組合わせは、 除去に必要とされる力の指標でもあると考えられる。弾性および粘性係数の間の 関係は、除去エネルギーの一部分が、接着剤内で消散され、そしてその部分は、 実際の除去を誘発するのに使用できる指標であると考えられる。 当初および長期の付着および簡便な／痛みのない除去を確保する局所用接着剤 を提供するために、それらの動的挙動とともに弾性係数および粘性係数の間の関 係は、主要な重要性のあるものである。 局所用接着剤は、Ｇ’₃₇に省略された３７℃（華氏１００度）の温度での弾性 係数を、そしてＧ”₃₇の３７℃（華氏１００度）の温度での粘性係数を示す。さ らに、接着剤は、１００ｒａｄ/秒の振動数でＧ’₃₇、１ｒａｄ／秒の振動数で のＧ’₃₇の差異であるΔＧ’₃₇と規定される動的弾性挙動を、そして１００ｒａ ｄ／秒の振動数でＧ”₃₇、１ｒａｄ／秒の振動数でのＧ”₃₇の差異であるＧ”₃₇ と規定される動的弾性挙動を示す。 本発明による局所用接着剤は、以下の条件を満足する。 ・Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）は、１５００Ｐａ〜２００００Ｐａ、好ましくは１５ ００Ｐａ〜１５０００Ｐａ、最も好ましくは３０００Ｐａ〜１００００Ｐａの範 囲にある。 ・Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）は、１００Ｐａ〜１５０００Ｐａ、好ましくは１００ Ｐａ〜１００００Ｐａ、最も好ましくは３００Ｐａ〜５０００Ｐａの範囲にある 。 ・Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）／Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）の比は、３〜３０の範囲内 にある。の比は、０．５より低くなく、好ましくは０．７〜３の範囲に、最も好ましくは １〜１．８までの範囲にある。 ・ΔＧ’₃₇／Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）の比が、１．５より大きくなく、好ましく は１より大きくなく、最も好ましくは０．８より大きくないか、 またはΔＧ’₃₇は、１００００Ｐａより大きくないく、好ましくは５０００Ｐａ 未満、最も好ましくは２０００Ｐａ未満であるかのいずれか、 または両方である。 ・少なくとも約１ｒａｄ／秒〜１００ｒａｄ／秒の範囲の振動数でのＧ’₃₇／Ｇ ”₃₇の値は、３．３またはそれ以上、より好ましくは５またはそれ以上、最も好 ましくは１０またはそれ以上である一方で、頻繁な間隔である場合にはどこでも 、約３０、好ましくは２０を越えない。 ・流動学的挙動は、ガラス転移温度Ｔｇの値に関連することもできる。本発明に よる局所用接着剤について、Ｔｇは、好ましくは−１５℃未満であり、さらに好 ましくは−２０℃未満であり、そして最も好ましくは−２５℃未満である。 ・局所用接着剤の流動学的挙動および許容性は、比熱容量に関連されることも可 能である。好ましくは、局所用接着剤の比熱容量は、４Ｊ／ｇ／Ｋ未満、より好 ましくは３Ｊ／ｇ／Ｋ、そして最も好ましくは２Ｊ／ｇ／Ｋ未満である。 ・局所用接着剤の流動学的挙動および許容性は、接着剤の比熱伝導性に関連され ることも可能である。好ましくは、比熱伝導性は、可能な限り低く、好ましくは １〜１．１Ｗ／ｍ／Ｋの間、最も好ましくは０．６〜０．１Ｗ／ｍ／Ｋの間であ る。 上記流動学上の条件が、満足される場合、接着剤は、このような接着剤の市販 用途に重要であり、また、当業者に明らかである充分な同時接着性（皮膚上の接 着剤の残渣を防止する）のような条件も満足する。それらが、使用中、そして一 般に製品の廃棄の後にヒトまたは動物の皮膚への使用のための安全性がある共通 の必要性を満足する場合、上記条件を満足する接着剤組成物は、上記記述の製品 のための局所用接着剤として、または機能性製品の配合での成分として、そして 使い捨て吸収体のための局所用接着剤として使用できる。 しばしば、接触について衛生的な外見および心地よい感覚の条件は、透明であ るかまたは白色であり、そして使用に際し冷たく、不快な感触を防止する接着剤 組成物が好ましいことが重要である。 上記流動学上の条件および他の考慮は、組成物が、７０重量％より高いトリブ ロック含有率、２５重量％より高いスチレン含有率、そして６０，０００より高 い分子量を示す、第一コポリマー、ポリスチレン−ブロック−ポリ（エチレン− ラン−ブチレン）−ブロック−ポリスチレン ３重量％〜１５重量％、好ましく は５重量％〜１０重量％；７０重量％より低いトリブロック含有率、２０重量％ より低いスチレン含有率、そして６０，０００より低い分子量を示す、第二コポ リマー、ポリスチレン−ブロック−（ポリエチレン−ラン−ブチレン）−ブロッ ク−ポリスチレン ０重量％〜９重量％、好ましくは０重量％〜６重量％；可塑 化剤化合物として、５０重量％より高いパラフィン部分、および５重量％より低 い芳香族部分を示す油状物２０重量％〜９５重量％、好ましくは３０重量％〜６ ０重量％；０重量％〜５０重量％、好ましくは３０重量％〜５０重量％の水素化 脂環族粘性付与樹脂；および０重量％〜１０重量％の、酸化防止剤またはゲル安 定化界面活性剤のような添加剤を含む、本発明の特に好まれる接着剤組成物によ って満足できる。好ましくは、酸化防止剤物質は、０．３重量％〜１重量％の量 で包含され、そしてゲル安定化物質が、０重量％〜１重量％の量で包含される。 第一および第二コポリマーポリスチレン−ブロック−（ポリエチレン−ラン−ブ チレン）−ブロック−ポリスチレンは、好ましくはスチレン−ブタジエン−スチ レン、スチレン−イソプレン−スチレン スチレン−エチレン−ブチレン−スチ レン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン型のスチレン−ブロック−コ ポリマーから構成される群から選択される。油状物は、好ましくは、植物性油、 鉱物油またはその組合せのような天然のまたは合成の油状物から構成される群か ら選択される。 発明の詳細な説明 局所付着のための接着剤 本発明による局所用接着剤は、皮膚に直接に塗布できる。特定の使用法で、接 着剤は、一般的に、液体排出の領域の周囲の女性使用者の生殖器領域に使用され る衛生用ナプキンに使用できる。本発明による用語「皮膚」は、使用者の特定の 皮膚に関するのみでなく、粘液組織並びに衛生用ナプキンの使用者の生殖器領域 に一般に見られる毛を包含する。 皮膚に本発明による製品の固定を与えるために、皮膚を局所用接着剤に向いて いる製品の側面で特定の領域を提供することが必要である。 衛生用ナプキンについては、種々の設計が、達成されるが、好ましくは局所用 接着剤は、製品の中心領域が接着剤なしで放置されるようなトップシートの周辺 縁部に沿って与えられる。これは、発生する液体が、漏れまたは流出の可能性な しに吸収体の吸収性構造に直ちに輸送されるように、接着剤なしの液体透過性ト ップシート領域が、体液発生開口部に隣接して配置されるように、ナプキンに載 せることを最も適切に促進する。 局所用接着剤の物理的、流動学上、および接着剤特性 局所用接着剤が、ヒトの皮膚の毛および粘膜組織に感圧接着剤のように使用さ れるが、局所用接着剤組成物は、このような材料を確認する最も特徴的な流動学 的挙動に基づいて、局所感圧接着剤（以降、ＰＳＡという）であると考えること が実に困難であることが理解される。 実際に、接着剤の分野に精通した者が知るとおり、ＰＳＡを一時的に物（例え ば、２つのガラス製プレートの間の水ができるとおり）を粘着できる他の物質か ら区別する最も特徴的な特性は、それらの流動学的パラメーターおよび特に弾性 係数Ｇ’が、印加される圧力の振動数で非常に変化する事実である。より詳細に は、ＰＳＡのＧ’は、規模の数桁を越えて増大できる一方で、印加された圧力の 振動数が、一般的な結合振動数から一般的な剥離振動数まで、すなわち、以下に 示されるとおり１ｒａｄ／秒〜１００ｒａｄ／秒に変化する。 最初の結果として、流動学的パラメーターの、そして特に、振動数の固定値で Ｇ’の値を示すことによって、「局所用接着剤」としての使用のために意図され る材料を規定することが認容できない。これは、他の特徴の不在下で、特定の値 を示さない材料を含めるので、読み違える可能性がある。そのため、流動学上の 特徴が、動的重要性の基礎にあるべきであることが必要である。 これは、弾性係数Ｇ’に適用するのみでなく、粘性係数Ｇ”にも適用し、そし てそのため、ｔａｎ（δ）＝Ｇ”／Ｇ’としても使用される。典型的ＰＳＡは、 考慮すべき振動数を越えるＧ’の高い変動を示すのみでなく、Ｇ’の値に近くな るか、よりいっそう高くさえなりうるＧ”の高い変動さえもあり、すなわち、ｔ ａｎ（δ）は、特に剥離の典型的である振動数で約１またはそれよりいっそう大 きくなる。 理論によって結び付けられることは望まないが、これは、剥離に印加されるエ ネルギーの高い部分が、接着剤内で消散される（それで、剥離を生じるのに有効 でない）一方で、この事実は、顕微鏡下で非常に高いレベルの接着剤力の記録を 生じることを意味すると解釈できる。 上に示されるとおり、本発明による局所用接着剤として有用な材料は、３７℃ （ヒトの通常の体温として）の基準温度で、そして振動数の範囲内で測定される 流動学的特徴を示す。局所用接着剤を伴う衛生用ナプキンのような製品の使用で 、接着剤接触が、低い振動数で形成される一方で、製品を取除く速度で剥離が生 じることが分かった。この速度は、１００ｒａｄ／秒の振動数として表される一 方で、接着剤結合を形成する低い振動数が、１ｒａｄ／秒の桁であることが分か った。したがって、本発明によって使用するための振動数の範囲は、１〜１００ ｒａｄ／秒である。 接着剤結合特性は、ヒトの体温で、もっとも適切に選択されることが信じられ る。本発明による局所用接着剤は、皮膚に直接使用され、そして当業者は、小さ な比熱容量を有する（たとえは、好ましくは４Ｊ／ｇ／Ｋより低い）接着剤組成 物を選択するために方向づけられるので、局所用接着剤の実際の温度は、非常に 迅速に３７℃に達するか、または使用の前にヒトにより加温されさえする。 優れた条件の結合を提供するために、すなわち、約１ｒａｄ／秒の振動数で、 弾性係数の絶対値は、高すぎるべきでなく、ほかの点では、接着剤は、硬すぎ、 そして付着することが予測される表面に直接的に接合または成形できない。衛生 用ナプキンの分野で使用するのに特に有益である優れた接着性を示すために、そ して、一般に、頻繁に取外され、そして再度付着されるか、または置換される製 品を使用するときに、低いＧ”の絶対値を示すことも重要である一方で、材料は 、柔かさを残し、そして皮膚に穏やかに付着する能力を残す。 Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）に対するＧ’₃₇（１ｒａｄ／秒）の比は、これらの２ つの値が皮膚への付着で均衡が保たれることを確実にするために重要である。同 時に、Ｇ’₃₇の絶対的変化は、考えられる振動数の範囲内に限定される必要があ る。したがって、Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）に対するΔＧ’₃₇（すなわちＧ’₃₇（ １００ｒａｄ／秒）−Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒））の比についての値は、時間をか けて、または取除き／表層剥離の時に不快さを起こすことなく確実な付着を維持 するために、小さく保たれるべきである。これは、ΔＧ’₃₇を特定の値より下に 維持することによって絶対的見地で表現することもできる。 重要には、 ［Ｇ’₃₇（１００ｒａｄ／秒）−Ｇ”₃₇（１００ｒａｄ／秒）］／ ［Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）−Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）］ の比は、弾性および粘性係数の両方の動的挙動が、確実な付着および痛みがなく かつ容易に取除くことを供する関係で維持されることを確実にするのに充分大き いことが必要である。 最終的に、当業者は、接着剤組成物のガラス転移温度Ｔｇ、比熱容量、および 比熱伝導性が、有用な局所用接着剤の群をさらに充分に規定するのに有用である パラメーターであることも認識する。 以下の組の特徴は、満足されるべきである。 ・ΔＧ’₃₇（１ｒａｄ／秒）は、１５００Ｐａ〜２００００Ｐａ、好ましくは１ ５００Ｐａ〜１５０００Ｐａ、最も好ましくは３０００Ｐａ〜１００００Ｐａの 範囲にある。 ・Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）は、１００Ｐａ〜１５０００Ｐａ、好ましくは１００ Ｐａ−１００００Ｐａ、最も好ましくは３００Ｐａ〜５０００Ｐａの範囲にある 。 ・Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）／Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）の比は、３〜３０の範囲内 にある。 ・［Ｇ’₃₇（１００ｒａｄ／秒）−Ｇ”₃₇（１００ｒａｄ／秒）］／ ［Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）−Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）］ の比は、０．５より低くなく、好ましくは０．７〜３の範囲に、最も好ましくは １〜１．８の範囲にある。 ・ΔＧ’₃₇／Ｇ”₃₇（１ｒａｄ／秒）の比が、１．５より大きくなく、好ましく は１より大きくなく、最も好ましくは０．８より大きくないか、 またはΔＧ’₃₇は、１００００Ｐａより大きくなく、好ましくは５０００Ｐａ未 満、最も好ましくは２０００Ｐａ未満であるかのいずれか、 または両方である。 ・少なくとも約１ｒａｄ／秒〜１００ｒａｄ／秒の範囲の振動数でのＧ’₃₇／Ｇ ”₃₇の値は、３．３またはそれ以上、より好ましくは５またはそれ以上、最も好 ましくは１０またはそれ以上である一方で、頻繁な間隔である場合にはどこでも 、約３０、好ましくは２０を越えない。 ・流動学的挙動は、ガラス転移温度Ｔｇの値に関連することもできる。本発明に よる局所用接着剤について、Ｔｇは、好ましくは−１５℃未満であり、さらに好 ましくは−２０℃未満であり、そして最も好ましくは−２５℃未満である。 ・局所用接着剤の流動学的挙動および許容性は、比熱容量に関連されることも可 能である。好ましくは、局所用接着剤の比熱容量は、４Ｊ／ｇ／Ｋ未満、より好 ましくは３Ｊ／ｇ／Ｋ、そして最も好ましくは２Ｊ／ｇ／Ｋ未満である。 ・局所用接着剤の流動学的挙動および許容性は、接着剤の比熱伝導性に関連され ることも可能である。好ましくは、比熱伝導性は、可能な限り低く（高い値がさ らに所望されるエネルギー転移製品を除いて）、好ましくは１と０．１Ｗ／ｍ／ Ｋの間、最も好ましくは０．６と０．１Ｗ／ｍ／Ｋの間である。 コポリマーの化合物および組成物の特徴 局所用接着剤の上記流動学的および物理的特徴の要求を満足する好ましい局所 用接着剤組成物を提供するために、以下の処方条件が使用される。局所用接着剤 として有用な組成物のほとんどは、実質的にゲル様構造を示し、そしてゲルが好 ましいことに注目すべきである。これは、 −効果的な成分は、室温で液体材料である可塑化剤である。 −巨大分子またはポリマー成分は、可塑化剤に対して少量で存在する。それは、 好ましい実施態様で、分子間の物理的または化学的結合によって生じた立体ネッ トワークを形成する。特に、有用な物理的結合は、ブロック熱可塑性エラストマ ーを含有する系に存在するものである の事実から由来する。 おそらく局所用接着剤のための典型的組成物は、主要成分の特性によって３つ のファミリーに分けることができ、すなわち通常には液状可塑化剤（類）である 。 １）可塑化剤が、一般に植物性または鉱物由来の油状物または油状物のブレンド であり、そしてポリマーは、通常合成ポリマー、好ましくは油状物（類）中で溶 解性のあるかまたは膨張可能なエラストマーである疎水性（親油性）組成物。 ２）おそらく可塑化剤およびポリマーの両方に疎水性および親水性成分の両方が 、２つまたはそれ以上の別々の相を形成する混合相組成物。このような場合に、 乳化剤／界面活性剤は、適切なレベルで存在して、調和しない相の間に安定なエ マルジョンを形成することが好ましい。本発明による局所用接着剤として、疎水 性成分は、親水性のものに対して効果的なものである。 ３）一般的に、可塑化剤は、水／グリセロール／グリコールおよび同等物および ／またはその混合物であり、そしてポリマー相は、合成（例えば、ポリアクリル 酸）または天然の（例えば、天然のガム）起源またはその混合物のものである親 水性組成物。 医療の分野と、そして引用した先行技術と異なり、親水性組成物は、好まし〈 ない一方で、疎水性（親油性）および混合相組成物１）および２）は、本発明の 用途で好まれる。 これは、医療分野で使用される多くの親水性組成物が、本発明の使用に有用で あるべき低い弾性特性および接着性を示しすぎるという点で技術的理由に部分的 に依存する。疎水性または混合相組成物を好む他の理由は、特に衛生用ナプキン の分野で本発明の使用が、局所用接着剤を吸収されるべき液体と接触させる可能 性を含むことである。その液体は全て、一般的水性のものであるので、親水性局 所用接着剤と接触する種類は、体液の局所用接着剤に対する特定の吸収をもたら す。 その後、これは、流動学上の特徴を変化させる結果、そしてそれにより、局所 用接着剤の局所用接着剤の機能性を示し、そして非衛生的外見を生じる。 さらに、親水性局所用接着剤は、ヒトの皮膚に対する使用で、一般的期待と一 致していない冷たくそして湿っぽいと認められる傾向もある。別の問題は、特に 可塑化剤として水を含む局所用接着剤は、それらが、不透過性包装に密封されな い限り乾固する傾向を示すということから生じる。 第一ファミリーの疎水性組成物に属する特に好ましい組成物は、 −７０重量％より高いトリブロック含有率、２５重量％より高いスチレン含有率 、そして６０，０００より高い分子量を未す、３重量％〜１５重量％、好ましく は５重量％〜１０重量％の第一コポリマー、ポリスチレン−ブロック−ポリ（エ チレン−ラン−ブチレン）−ブロック−ポリスチレン； −７０重量％より低いトリブロック含有率、２０重量％より低いスチレン含有率 、そして６０，０００より低い分子量を示す、０重量％〜９重量％まで、好まし くは０重量％〜６重量％の第二コポリマー、ポリスチレン−ブロック−（ポリエ チレン−ラン−ブチレン）−ブロック−ポリスチレン； を備えるものであることが知見された。 第一および第二コポリマーポリスチレン−ブロック−（ポリエチレン−ラン− ブチレン）−ブロック−ポリスチレンの両方は、好ましくはスチレン−ブタジエ ン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン スチレン−エチレン−ブチン ン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン型のスチレン−ブロ ック−コポリマーから構成される群から選択される。 −可塑性成分として、５０重量％より高いパラフィン部分、および５重量％より 低い芳香族部分を示す、２０重量％〜９５重量％まで、好ましくは３０重量％〜 ６０重量％の油状物；油状物は、好ましくは、植物性油、鉱物油またはその組合 せのような天然のまたは合成の油状物から構成される群から選択される。； −０重量％〜５０重量％まで、好ましくは３０重量％〜５０重量％の水素化脂環 族粘性付与樹脂；その樹脂は、合成ポリマーに基づいた系のＴｇを調整する主要 な範囲を示し、そしてゴムのようなブロックのスチレン性コポリマーに適合性が なければならない。 −そして０重量％〜１０重量％までの添加剤。このような添加剤は、ゲルを促進 し安定化する物質であり得、ゲルは、疎水性液体可塑化剤の工程を形成する。こ れらは、Ｃ８〜Ｃ２２の脂肪酸、それらの金属塩およびそれらのポリオキシ誘導 体；ラノリン誘導体；シリカ；ベントナイト；モントモリロナイトおよびそれら の誘導体；ポリアミド；ワックスまたはその混合物でありうる。保存剤、酸化防 止剤、紫外線防止、色素、鉱物フィラー、流動性改質剤などとして当業界で知ら れる一般の添加剤も、包含しうる。好ましくは、酸化防止剤物質は、０．３重量 ％〜１重量％の量で包含され、そしてゲル安定化物質は、０重量％〜１重量％の 量で包含される。 局所用接着剤の使用法 本発明の好ましい実施態様による局所用接着剤が使用できる吸収体は、当業界 の通常の方法の内のいずれかによって製造することができる。トップシートにま たは、さらに一般にこのような製品の皮膚に面した側への接着剤の使用は、それ が、他の接着剤に一般に使用されるよく知れられたいずれかの技術によって与え ることができるので当業者に主要な問題を生じない。親油性局所用接着剤によっ て被覆される皮膚の総領域または製品の装着者側表面は、その意図する用途に依 存する。接着剤の保存には、それは、装着者側表面の８０％より多くなく、好ま しくは３０％〜６０％までであるべきである。吸収体の好ましい実施態様では、 局所用接着剤で被覆される皮膚側表面の総領域は、２０％より多くなく、好まし くは１０％より多くないべきである。好ましくは、接着剤は、吸収体の周辺に近 接し、そしてフィルムトップシートの場合（または、バックシートが、トップシ ートに折込まれる場合）には、接着剤は、液体に透過性でないフィルムの一部に あるのが好ましい。 可能な場合、製品は、少なくとも水蒸気透過性、好ましくは風通しの悪さを防 ぐ空気透過性であることによって通気性をも与える。そのような局所用接着剤に よって支持されない場合、通気性は、接着剤が使用されない製品の領域に限定で きる。 製品上の局所用接着剤は、使用の前に保護されるのが好ましい。この保護は、 選択された局所用接着剤について容易な剥離を与える、シリコン化または界面活 性剤処理した紙のような剥離ライナーによって提供される。 好ましい実施態様では、この発明は、使用者の皮膚に直接使用される使い捨て 吸収体に有益に使用できる。製品は、通常、体液の吸収性を示し、汚れから使用 者の衣服を保護することは、使用者に快適であり、そして製造することおよび包 装することが容易である。使い捨て吸収体は、衛生用ナプキンまたは月経につい ての資料によって以下に示されるが、パンティーライナー、大人用失禁製品また は汗用パッドは、使い捨て吸収体の点で含むこともできる。ここに使用される用 語「衛生用ナプキン」は、外陰部領域に隣接する女性によって装着される製品を 言い、そして体から排出される種々の体液（例えば、膣排出物、月経および／ま たは尿）を吸収し、封じ込めることが意図され、そして一回の使用の後に捨てら れることが意図される。使い捨て吸収体は、好ましくは薄く、さらに好ましくは １と５ｍｍの厚みであり、そして使用前に実質的に平坦であるか、または予め形 成された形態のいずれかである。 ここで用いられている用語「接合された」または「付着した」は、要素をもう 一方の要素に直接付着させることによって要素がもう一方の要素に直接固定され る形状、及びこれ自体がもう一方の要素に付着されている１つ又は複数の中間部 材に要素を付着させることによって、要素が間接的にもう一方の要素に固定され る形状をも包含する。 好ましい実施態様では、本発明の衛生用ナプキンは、液体透過性トップシート 、トップシートに接合された液体不透過性バックシート、およびトップシートと バックシートの間にある吸収性コアを備える。衛生用ナプキンは、２つの主表面 、局所用接着剤が使用される体と接触するまたは装着者側表面および衣服側また は接触表面を有する。 トップシートは、装柔軟で感触が柔らかく装着者の皮膚に刺激を与えない。ト ップシートは、トップシートの一部で、またはその延伸を通して、それを１つま たは２つの方向にストレッチさせる弾性特性を示すことができる。さらに、トッ プシートは、液体（例えば、月経および／または尿）をその厚みによって容易に 透過させる液体透過性である。 本発明に使用されるための好ましいトップシートは、ハイロフト不織布トップ シートおよび開口成形フィルムトップシートから一般に選択される。開口成形フ ィルムは、それらが、体からの排泄物に透過性であり、そしてまだ吸水性でなく 、そして液体が逆戻りし、そして装着者の皮膚を再度湿らせる傾向を減少させる ので、トップシートについて特に好まれる。したがって、装着者と接触している 成形フィルムの表面が、乾燥させたままにし、それにより体の汚れを減少させ、 そして装着者にとっていっそう快適な感触を作り出す。適切な成形フィルムは、 米国特許第３，９２９，１３５号；米国特許第４，３２４，２４６号；米国特許 第４，３４２，３１４号；米国特許第４，４６３，０４５号；および米国特許第 ５，００６，３９４号に記述される。特に好ましいミクロ開口成形フィルムトッ プシートは、米国特許第４，６０９，５１８号；米国特許第４，６２９，６４３ 号に開示されている。本発明のための好ましいトップシートは、上記特許の１つ またはそれ以上に記述され、そして「ドリ−ウエイブ（”ＤＲＩ−ＷＥＡＶＥ” ）」としてオハイオ州、シンシナティー（Ｃｉｎｃｉｎｎａｔｉ，Ｏｈｉｏ）の ザ・ プロクター・アンド・ギャンブル社（Ｔｈｅ Ｐｒｏｃｔｒｅ ＆ Ｇａｍｂｌ ｅ Ｃｏｍｐａｎｙ）によって衛生用ナプキンで市販される成形フィルムを包含 する。 局所用接着剤は、液体通過の均質な分配でないが、それは、液体の透過性およ び周辺に不透過性トップシートを生じるように指向される液体通路を含むトップ シートの部分のみを示すトップシートで最も適切に使用される。 別の代替物は、このようなハイブリッドトップシートの特に有用な実施態様は 、ＰＣＴ公開ＷＯ９３／０９７４４号；ＷＯ９３／１１７２５号またはＷＯ９３ ／１１７２６号に開示される繊維およびフィルム様構造を組込む、いわゆるハイ ブリッドトップシートである。 トップシートに関して、多層構造または単一層構造が、観察される。上に記さ れるハイブリッドトップシートは、このような多層設計であるが、一次および二 次トップシートの設計のような他の多層トップシートも考慮される。 吸収性コアは、多層を備えることもでき、そして液体保存および分配機能を供 する。 吸収性コアは、トップシートと液体が連通し、一般にトップシートの下に位置 づけられる。コアは、任意の通常の吸収性材料またはその組合せを含むことがで きる。それは、適切な担体と組合せて通常「ハイドロゲル」、「超吸収性」、「 ハイドロコロイド」材料と称される吸収性ゲル化材料を包含するのが好ましい。 ここで使用される適切な吸収性ゲル化材料は、実質的に水不溶性、わずかに架 橋され、部分的に中和された、ポリマーゲル化材料を最もしばしば包含する。こ の材料は、水と接触するとハイドロゲルを形成する。このようなポリマー材料は 、当業界で公知のアクリル酸のような重合可能な不飽和酸含有モノマーから製造 できる。 適切な担体は、軟毛および／または組織の形態で、天然、変性または合成繊維 、特に変性または非変性セルロース繊維のような吸収性構造で好ましく利用され る材料を包含する。適切な担体は、吸収性ゲル化材料と一緒に使用することがで きるが、しかし、それらは、単独でまたは組合せで使用することもできる。最も 好 ましいのは、衛生用ナプキン／パンティーライナーのに関して組織または組織ラ ミネートである。 吸収性コアは、多層を備えることができ、そして液体保存および分配機能を供 する。 コアの実施態様として、本発明の使用で特に有用であるのは、それ自身の上に 組織を折畳むことによって形成される二重層ティッシューラミネートを備える。 これらの層は、互いに接合される。吸収性ゲル化材料または他の任意の材料は、 層の間に備えることができる。 吸収性コアは、におい制御剤、特に適切なゼオライトのような吸収性ウエブに 正常に存在する任意の成分を含むことができる。 バックシートは、最初に、吸収性コアに吸収され、封じ込められる排泄物が、 下着、ズボン、パジャマ、および肌着のような吸収体と接触する製品を湿らせる のを防ぐ。バックシートは、液体（例えば、月経および／または尿）に対して不 透過性であるのが好ましく、そして通常に、薄いプラスチック製フィルムから製 造される。 バックシートは、一般に吸収性コアの全体にわたって広がり、そして吸収性コ アの周囲を折り曲げることによってトップシートの一部に拡張しそして形成でき る。それにより米国特許第４，３４２，３１４号、カラム１６、ライン４７−６ ２に開示されるとおりのトップシートの形状は、トップシートを選択的に開口す ることが要求されないで達成できる。 好ましくは、バックシートが、少なくとも水蒸気透過性、好ましくは空気透過 性であることにより吸収体に対する通気性を供しもする。バックシートは、微小 多孔性フィルムおよび／または不織布材料、および／または開口成形フィルムの 組合せのラミネート材料でありうる。所望であれば、通気性は、バックシートの 周辺または中央に限定することができるか、またはバックシート全体にわたるこ とができる。 実施例１ 本発明による衛生用ナプキンに有用な油状物ベース組成物は、３３重量％のス チレンを含有し、そしてシェル社（Ｓｈｅｌｌ Ｃｏ．）から入手可能な１０重 量％のクラトン（Ｋｒａｔｏｎ）Ｇ−１６５１、スチレン／エチレン−ブチレン ／スチレンブロックコポリマー、および４９重量％のカイドル（Ｋａｙｄｏｌ） 、ウイトコ社（Ｗｉｔｃｏ Ｃｏ．）から入手可能なパラフィン性鉱油を用いて 製造した。 さらに、４０重量％の粘性付与樹脂を含有した。粘性付与樹脂は、エクソン社 （Ｅｘｘｏｎ Ｃｏ．）から入手可能な水素化樹脂エスコレズ５３００（Ｅｓｃ ｏｒｅｚ ５３００）であった。 カリオ・エルバ・エス．ピー．エイ．（Ｃａｒｉｏ Ｅｒｂａ Ｓ．ｐ．Ａ． ）から入手可能なステアリン酸マグネシウムを、０．７重量％のレベルで油状物 の同時ゲル化剤として使用した。 チバ−ガイギ（Ｃｉｂａ−Ｇｅｉｇｙ）から入手可能なイルガノックス１０１ ０（Ｉｒｇａｎｏｘ １０１０）を０．３重量％のレベルで添加した。 そして最終的に、その処方は、以下の含有率の組成物を示した。 クラトンＧ−１６５１ １０．０重量％ カイドル ４９．０重量％ エスコレズ５３００ ４０．０重量％ ステアリン酸マグネシウム ０．７重量％ イルガノックス１０１０ ０．３重量％ 組成物は、３７℃で以下の流動学上の特性を示した。 ａ）１ｒａｄ／秒での弾性係数 Ｇ’₃₇＝７０３８Ｐａ ｂ）１ｒａｄ／秒での粘性係数 Ｇ”₃₇＝４８７Ｐａ ｃ）１ｒａｄ／秒での弾性および粘性係数の比、Ｇ’₃₇／Ｇ”₃₇＝１４．４５ の比＝０．１１。 ｅ）ΔＧ’₃₇＝２０５１Ｐａで、Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）に対するΔＧ”₃₇の比 は、０．２９１である。 上記処方は、衛生用ナプキンで試みられ、そして当初の使用および敏感な毛の ある皮膚から取除くのに快適であると判断された。 比較例 コンポノチン油状物（ｃｏｍｐｏｎｏｔｉｎｅ ｏｉｌ）基剤組成物を、７． １重量％のクラトンＧ−１６５１、３３重量％スチレンを含有し、そしてシェル 社から入手可能であるスチレン／エチレン−ブチレン／スチレンブロックコポリ マー、およびウイトトコ社から入手可能であるパラフィン鉱油である、４１．９ 重量％のカイドルを用いて混ぜ合わせた。 さらに、組成物は、１００部のクラトンポリマー当たり７０４部の粘性付与樹 脂を含有した。粘性付与樹脂は、ヘラクレス社（Ｈｅｒｃｕｌｅｓ Ｃｏ．）か ら入手可能な炭化水素であるレガルレズ３１０２（Ｒｅｇａｌｒｅｚ３１０２） であった。 カリオ・エルバ・エス．ピー．エイ．から入手可能なステアリン酸マグネシウ ムを、０．７重量％のレベルで油状物の同時ゲル化剤として使用した。 チバ−ガイギから入手可能なイルガノックス１０１０を０．３重量％のレベル で添加した。 そして最終的に、その処方は、以下の含有率の組成物を示した。 クラトン Ｇ−１６５１ ７．１重量％ カイドル ４９．０重量％ レガルレズ３１０２ ５０．０重量％ ステアリン酸マグネシウム ０．７重量％ イルガノックス１０１０ ０．３重量％ 組成物は、３７℃で以下の流動学上の特性を示した。 ａ）１ｒａｄ／秒での弾性係数 Ｇ’₃₇＝３０５９Ｐａ ｂ）１ｒａｄ／秒での粘性係数 Ｇ”₃₇＝１２０８Ｐａ ｃ）１ｒａｄ／秒での弾性および粘性係数の比、Ｇ’₃₇／Ｇ”₃₇＝２．５３の比＝−２．８７。 ｅ）ΔＧ’₃₇＝１２０６４．７Ｐａで、Ｇ’₃₇（１ｒａｄ／秒）に対するΔＧ”₃₇ の比は、３．９４４である。 上記処方は、前腕の皮膚から表層剥離するのに非常に不快であると判断された 。敏感な毛のある皮膚への使用は、受入れられなかった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ９７１２０３３７．７ (32)優先日 平成９年11月20日(1997．11．20) (33)優先権主張国 ヨーロッパ特許庁（ＥＰ） (31)優先権主張番号 ９７１２０３３８．５ (32)優先日 平成９年11月20日(1997．11．20) (33)優先権主張国 ヨーロッパ特許庁（ＥＰ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．局所用接着剤が、 ・７０重量％より高いトリブロック含有率、２５重量％より高いスチレン含有率 、そして６０，０００より高い分子量を示す、３重量％〜１５重量％、好ましく は５重量％〜１０重量％の第一コポリマーポリスチレン−ブロック−ポリ（エチ レン−ラン−ブチレン）−ブロック−ポリスチレン； ・７０重量％より低いトリブロック含有率、２０重量％より低いスチレン含有率 、そして６０，０００より低い分子量を示す、０重量％〜９重量％まで、好まし くは０重量％〜６重量％の第二コポリマー、ポリスチレン−ブロック−（ポリエ チレン−ラン−ブチレン）−ブロック−ポリスチレン； ・可塑性化合物として、５０重量％より高いパラフィン性部分、および５重量％ より低い芳香族部分を示す、２０重量％〜９５重量％、好ましくは３０重量％〜 ６０重量％の油状物； ・０重量％〜５０重量％、好ましくは３０５〜５０重量％の水素化脂環族粘性付 与樹脂； ・０重量％〜１０重量％の、酸化防止剤またはゲル安定化界面活性剤のような添 加剤、好ましくは０．３重量％〜１重量％の酸化防止剤物質および０重量％〜１ 重量％のゲル安定化物質を含む ことを特徴とする、皮膚へ製品を付着させるための親油性局所用接着剤。 ２．前記第一および第二コポリマーポリスチレン−ブロック−（ポリエチレン− ラン−ブチレン）−ブロック−ポリスチレンの各々が、以下の群：スチレン−ブ タジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン スチレン−エチレン− ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン型のスチレン −ブロック−コポリマーからなる群から選択され ・前記油状物が、植物性油、鉱油またはその組合せのような天然のまたは合成の 油状物から選択され、 ・前記添加剤が、Ｃ₈〜Ｃ₂₂の脂肪酸、それらの金属塩およびそれらのポリオ キシ誘導体；ラノリン誘導体；シリカ；ベントナイト；モンモリロナイトおよび それらの誘導体；ポリアミド；ワックスまたはその混合物からなる群から選択さ れる請求項１に記載の親油性局所用接着剤。 ３．前記接着剤が、−１５℃未満、好ましくは−２０℃未満、最も好ましくは− ２５℃のガラス転移温度を示す請求項１のたは２のいずれか１項に記載の親油性 局所用接着剤。 ４．前記製品が、使い捨て吸収体である請求項１ないし３の内のいずれか１項に 記載の親油性局所用接着剤。 ５．衛生用ナプキンまたはパンティーライナーにおける、請求項１ないし４のい ずれか１項に記載の親油性局所用接着剤の用途。