JP2000505704A

JP2000505704A - 着用者の皮膚に側折り返し部の局部取り着けのための接着剤を備える側折り返し部を有する使い捨て吸収性製品

Info

Publication number: JP2000505704A
Application number: JP10528958A
Authority: JP
Inventors: コルツァーニ、イタロ; ディヴォ、ミヒャエル
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1996-12-23
Filing date: 1997-12-22
Publication date: 2000-05-16
Also published as: AU5531398A; BR9714835A; WO1998028017A1; KR20000069666A; CA2275883A1; EP0946212A1

Abstract

(57)【要約】本発明は、使い捨て吸収性製品、特には側折り返し部を有する衛生ナプキン、パンティライナー、大人の失禁製品またはベビー用おむつに関する。特に本発明は、着用者の皮膚への直接取り着けによって使用時の位置に維持されるような側折り返し部を有する使い捨て吸収性製品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】着用者の皮膚に側折り返し部の局部取り着けのための接着剤を備える側折り返し部を有する使い捨て吸収性製品発明の分野本発明は、側折り返し部（ｓｉｄｅｃｕｆｆｓ）を有する使い捨て吸収性製品、特には衛生ナプキン、パンティライナー、大人の失禁製品またはベビー用おむつに関する。特に、本発明は、着用者の皮膚への直接取り着けによって使用位置に維持されるような側折り返し部を有する使い捨て吸収性製品に関する。発明の背景着用者の皮膚への局部的な適用のための使い捨て吸収性製品の分野における一般的な先行技術は、特にばんそうこう、膏薬および包帯の分野において発達されている。これらの製品は、しかしながら、例えば着用者の皮膚に切り傷を負ったり、傷から出てくる身体液体の吸収が望まれる緊急の場合に典型的に適用される。このような状況においては、快適で簡単な使用および適用、痛みのない取り外しや分離のような吸収性製品の性能面は、傷の消毒、治癒保持、傷の機械的保護のような規準より劣っている。またそのような傷を覆う吸収性製品は、吸収性製品の適用に先立って、身体毛が除去され得るかもしくはほとんど毛が成長していないかまたは全く毛が成長していない皮膚領域にほとんど使用される。本発明は、傷を被覆する吸収性製品ではなく、傷のない身体から自然に出てくる身体液体の吸収のための吸収性製品に関する。例えばベビー用や大人用おむつ、生殖器領域に使用する衛生ナプキンやパンティライナーはそのような製品である。例えば人の生殖器領域に着用される失禁装置もまた本発明の対象である。着用者の皮膚に適用されるそのような製品は米国法定の発明登録Ｈ１６２０またはＷＯ９６／３３６８３に一般に開示されている。そのような製品のかなりより詳細な記載は、例えばＰＣＴ出願ＷＯ９５／１６４２４において検討された。この明細書では、全辺縁に沿った衛生ナプキンの着用者に面する側部上に適用される身体接着剤を有する衛生製品が開示されている。この明細書における根本の問題は、主として皮膚への安全な取り着けであるが、着用者に過度の痛みを生じさせることなく使用後にそのような製品を取り外す問題もまた述べている。ＷＯ９５／１６４２４の開示は、流動学的な規準に関して身体接着剤のための規準の詳細な分析を含んでいる。しかしながら、教示された流動学的な規準が、Laboratori Vaj S.p.A（ラボラトリヴィ・エー・ジェーエス．ピー．エー）によってイタリアで販売されているストレップミーレ（STREP MIELE）（登録商標）のような商業的に入手可能である脱毛機器、すなわち毛の除去の構成品を含むので、この明細書はそのような製品の無痛の取り外しの問題をほとんど考慮していない。ＷＯ９５／１６４２４に記述された局部取り着けのための接着剤は、衛生ナプキンを下着に取り着けるために用いられる現在の感圧接着剤もまた含む。さらに、この明細書は静的な流動学的性質を確認しているだけであるが、身体接着剤の動的な流動学的挙動に関しては言及していない。ＷＯ９６／１３２３８では、周波数依存の身体接着剤のモデルが開示されている。しかしながら、開示されたすべての測定は、例えば９頁では、−６０℃および＋１２０℃の間の温度ならびに０．１ないし１００ｒａｄ／ｓの実際の周波数でなされていた。適用温度（約２０℃、典型的な浴室、すなわち貯蔵所温度）における必要なデータを得るために、ウイリアムズ−ランデル−フェリー（Williams-Landel-Ferry）（以下、ＷＬＦ）式が用いられた。このＷＬＦ式は、経験的であり、ある範囲内でしか妥当でなく、例えばポリマーの接着剤のガラス転移温度より低い温度に外挿するために用いられ得ず、またＷＬＦはガラス転移温度より低い、得られた値に基づいて用いられ得ない。ＷＬＦ式についての詳細およびその適用性は、ＪｏｈｎＷｉｌｅｙ＆Ｓｏｎｓによって公開された、Ｚ．ＴａｄｍｏｒとＣ．Ｇ．Ｇｏｇｏｓによる「ポリマープロセシングの原理」またはＪｏｈｎＷｉｌｅｙ＆Ｓｏｎによってまた公開された、Ｊ．Ｄ．Ｆｅｒｒｙによる「ポリマーの粘弾性性質」に見出され得る。このことはＷＯ９６／１３２３８からすでに欠けているので、開示されたデータの適用性は、評価され得ない。さらにこの明細書は、側折り返し部を有する吸収性製品を開示しているのではなく、皮膚に直接取り着けられた製品にのみ関する。ヨーロッパ特許出願ＥＰ−６３８３０３は、折り返し部を垂直位置に保つために、衛生ナプキンの側折り返し部上の身体接着剤の使用を開示している。しかしながら、この明細書は本文中に特別の有効な接着剤に関していかなる詳細をも開示していない。スイス公報ＣＨ-６４３７３０は、陰毛の成長領域の外側に、十分な身体接着剤領域を提供するために、外縁の４つのコーナー部で面取りされた身体接着剤を有する外縁を持つ非常に長い衛生ナプキンの使用を開示している。以上の技術の現状に基づき、本発明の一つの目的は、一方で吸収性製品の無痛の取り外しを提供し、自然に出る着用者の身体からの液体の吸収のために、側折り返し部を有し、側折り返し部が着用者の皮膚に局部的に取り着けられる使い捨て吸収性製品を提供することである。本発明の別の目的は、吸収性製品を取り外す上で、着用者の皮膚または毛に残留接着剤が残らないことを確実にすることである。本発明の別の目的は、吸収性製品の外側への液体漏れが最小限または回避されるように着用者の使用位置に維持される側折り返し部を有する使い捨て吸収性製品を提供することである。これは、周囲の皮膚組織および衣服を汚すことに対する改良された防御と言い換えるであろう。発明の簡単な説明本発明は、着用者に接触する指定された領域を有する側折り返し部を備える使い捨て吸収性製品に関する。この製品は、典型的に着用者に面する表面と、衣服の下に着用される製品の観点において衣服に面する表面とも呼称される外側表面とを有する。この製品は、着用者から自然に出てくる液体を吸収するために着用者に面する表面と衣服に面する表面との間に吸収性のコア組織を備える。本発明による使い捨て吸収性製品は、側折り返し部の着用者に接触する指定された領域の少なくとも一部に、着用者の皮膚に側折り返し部の局部的な接着取り着けのための接着剤を備える。接着剤は、Ｇ’３７と省略される３７℃（１００°Ｆ）の温度における弾性率を有し、Ｇ”３７と省略される３７℃（１００°Ｆ）の温度における粘性率を有することによって特に特徴づけられる。接着剤は、周波数（ｆｒｅｑｅｎｃｙ）１００ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ’３７と周波数１ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ’ ３７との差Ｇ’３７が１ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ’３７の１５０％、好ましくは８０％より大きくない、または好ましくは１００００Ｐａより小さいように動的弾性挙動を有するように選択される。接着剤はさらに、周波数１００ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ”３７と周波数１ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ”３７との差＿Ｇ”３７が１００００Ｐａより大きくなく、好ましくは５０００Ｐａより大きくなく、最も好ましくは１０００Ｐａより大きくないような動的粘性挙動を有するように選択される。本発明による製品は、１ないし１００ｒａｄ／ｓｅｃまでの全周波数範囲におけるＧ”３７に対するＧ’３７の比の値は１以上、好ましくは１．６以上および最も好ましくは３．３以上であることが特に望ましい。少なくとも１ないし１００ｒａｄ／ｓｅｃの周波数範囲におけるＧ”３７に対するＧ’３７の比の値は、増加する周波数とともに変化し得るが、一方、必ずしも周波数の変化に比例しているわけではない。このＧ”３７に対するＧ’３７の比は、この周波数範囲内で３倍より大きく、好ましくは、２倍よりより大きく変化すべきでなく、最も好ましくは一定であるべきである。１ｒａｄにおけるＧ’３７の好ましい値は２００００Ｐａより小さく、好ましくは１５０００Ｐａより小さく、最も好ましくは１００００Ｐａより小さい。他方、周波数１ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ”３７の値は１５０００Ｐａを超えるべきでなく、好ましくは１００００Ｐａより小さいべきであり、最も好ましくは５０００Ｐａより小さいべきである。以上の流動学的規準は、２０℃で液体である可塑化化合物または組成物を５１重量％から９９．５重量％、可塑化化合物または組成物中において可溶性または膨張性であるポリマー化合物または組成物を０．５から２０重量％、好ましくは５重量％がら１５重量％、および粘着付与樹脂をポリマー化合物重量の０％から６００％まで含む接着組成物によって満足され得る。可塑化化合物または組成物は、好ましくは、水、アルコール、好ましくはグリセロール、グリコール、ポリグリコール、液体ポリブテン、油またはこれらの組み合わせからなる群から選択され、一方ポリマー化合物または組成物は、好ましくは、ブロックコポリマー熱可塑性エラストマー、スチレンブロックコポリマーおよび水素化スチレンブロックコポリマーからなる群から選択される。まったく一般的には、好ましい身体接着剤は、少なくとも部分的に疎水性であり、接着剤の重量の好ましくは少なくとも６０％、より好ましくは少なくとも８０％が疎水性の成分からなり、最も好ましくは接着剤中のいかなる材料も親水性でない、すなわち疎水性の成分から全てなる。本発明による特に好ましい態様において、接着剤は、着用者と接触する側折り返し部の指定された全領域を覆う。本発明は、側折り返し部が弾性化された場合にもまた適用され得る。発明の詳細な説明この発明は側折り返し部を有する使い捨て吸収性製品に関する。製品は、身体の液体の吸収性、使用者の衣服の汚れからの防御、使用者に対する改良された身体的な快適性を示し、製造および包装が容易である製品である。パンティライナー、大人の失禁製品またはベビー用おむつもまた使い捨て吸収性製品なる語に含まれるが、使い捨て吸収性製品は、衛生ナプキンまたは月経用品を参照して以下に記載される。ここで用いられる「衛生ナプキン」なる語は、外陰部の領域に隣接して女性によって着用され、身体から排出される様々な身体液体（例えば、膣排出物、月経、および／または尿）を吸収し、収容することを意図され、ただ一回の使用の後に廃棄されることを意図された製品をいう。使い捨て吸収性製品は、好ましくは薄く、より好ましくは１ないし５ｍｍの厚さであり、使用前に実質的に平坦であるが、予め成形された形状にあり得る。ここで用いられる「結合される」または「取り付けられる」なる語は、第１の部材が第２の部材に直接的に接続されることによる形態および第１の部材を中間部材に接続し、次に中間部材が第２の部材に接続されることにより第１の部材が第２の部材に間接的に接続される形態を包含する。好ましい態様において、本発明の衛生ナプキンは、液体透過性のトップシート、トップシートに結合された液体不透過性バックシート、およびトップシートとバックシートとの中間に置かれた吸収性コアを備える。衛生ナプキンは、身体に接触するまたは着用者に面する表面、および衣服に面するまたは接触する表面の２つの主な表面を有する。トップシートは、応従性を持ち、やわらかな感触であり、着用者の皮膚に刺激を与えない。トップシートは、トップシートの一部またはその全範囲にわたって１または２方向にトップシートが伸張され得る弾性的な性質もまた有し得る。さらに、トップシートは、液体（例えば、月経および／または尿）が即時にその厚さを通じて浸透することを許す液体透過性である。好適なトップシートは、織成および不織の材料のような幅広い範囲の材料：開孔成形熱可塑性フィルム、開孔プラスチックフィルム、およびハイドロフォームされた熱可塑性フィルムのようなポリマー材料；ならびに熱可塑性スクリムから製造され得る。好適な織成および不織の材料は、天然繊維（例えば、木質または綿繊維）、合成繊維（例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレン繊維のようなポリマー繊維）もしくは天然および合成繊維の組み合わせまたは２つ／多数の成分繊維を含み得る。本発明における使用のための好ましいトップシートは、高ロフト不織トップシートおよび開孔成形フィルムのトップシートから典型的に選択される。開孔成形フィルムは、それらが身体浸出物の透過性を有するが、非吸収性であり、液体が逆戻りして着用者の皮膚を再び湿らせる傾向を減少させるのでトップシートに特に好ましい。したがって、身体と接触する成形フィルムの表面は乾燥状態のままであり、それによって身体が汚れるということを減じさせ、着用者により快適な感触を生じさせる。好適な成形フィルムは、米国特許３，９２９，１３５；米国特許４，３２４，２４６；米国特許４，３４２，３１４；米国特許４，４６３，０４５；および米国特許５，００６，３９４に記載されている。特に好ましい微小開孔成形フィルムのトップシートは、米国特許４，６０９，５１８および米国特許４，６２９，６４３に開示される。本発明に好ましいトップシートは、以上の特許のうち１つまたはそれ以上に記載された成形フィルムを備え、「ＤＲＩ− ＷＥＡＶＥ」としてオハイオ州シンシナティのプロクター＆ギャンブル社によって衛生ナプキン市場に出されている。液体の通過路の均一な分布を有するのではなく、トップシートの一部のみが液体通過経路を構成するトップシートも、本発明によって意図される。典型的に、そのようなトップシートは、それらが液体に対し中央部は透過性で、辺縁部は不透過性であるトップシートとなるように方向付けられた液体通過経路を有するであろう。成形フィルムトップシートの着用者に面する表面は、体側表面が親水性でない場合よりも迅速にトップシートを通レて液体を移送させることを助けるために親水性であり得る。好ましい態様において、界面活性剤は、ＰＣＴ公報ＷＯ９３／０９７４１に記載されているような成形フィルムトップシートのポリマー材料に一体化される。その代わりに、トップシートの着用者に面する表面は、米国特許４，９５０，２５４に記載されているような界面活性剤でそれを処理することによって親水性にされ得る。もう１つの代わりは、繊維質またはフィルム様構造を含むいわゆるハイブリッドトップシートであり、そのようなハイブリットトップシートの特に有用な態様がＰＣＴ公報ＷＯ９３／０９７４４,ＷＯ９３／１１７２５またはＷＯ９３／１１７２６に開示されている。トップシートは、典型的に、吸収性構造の全体にわたって吸収性構造とともに延び得る領域の外側に延びる。トップシートは、延び、好ましい側フラップ、側ラップ要素またはウィングの一部もしくは全部を形成し得る。トップシートというとき、多層構造または単一層構造が企図される。上記のハイブリッドトップシートは、多層設計であるが、一次および二次トップシート設計のような他の多層トップシートもまた考えられる。吸収性構造または吸収性コアは、次の構成要素を含む；（ａ）好ましくは任意の二次的液体分配層と組合された任意に、一次液体分配層；（ｂ）液体貯蔵層；（ｃ）任意に、貯蔵層の下に置く繊維質（「ダスティング(ｄｕｓｔｉｎｇ)」）層；および（ｄ）他の任意の構成要素。ａ一次／二次液体分配層本発明による吸収性構造の一つの任意の構成要素は、一次液体分配層および二次液体分配層である。一次液体分配層は、典型的にトップシートの下にあり、それと液体連通する。トップシートは、、貯蔵層への最終分配のために、獲得された液体をこの一次分配層に移送する。一次分配層を通じるこの液体移送は、厚さにおいてのみならず、吸収性製品の長さおよび幅方向に沿っても起こる。同様に任意であるが好ましい二次分配層は、典型的に一次分配層の下に位置し、それと液体連通する。この二次分配層の目的は、一次分配層から液体を迅速に獲得し、それを下にある貯蔵層に素早く移送することである。これは、下にある貯蔵層の液体収容能力が十分に利用されることを助ける。液体分配層は、そのような分配層に典型的ないかなる材料も含み得る。特に繊維質の層は、湿っているときでも繊維間の毛細管を維持するので、分配層として有用であるｂ液体貯蔵層一次または二次分配層と液体連通するように位置され、典型的に一次または二次分配層の下にあるのが、液体貯蔵層である。液体貯蔵層は、どんなふつうの吸収性材またはそれらの組み合わせを含み得る。それは、好適なキャリヤーと組み合わせた「ヒドロゲル」、「超吸収性」、「ヒドロコロイド」材料として通常呼ばれる吸収性ゲル化性材料を含む。吸収性ゲル化性材料は、大量の水性体液を吸収することが可能であり、さらに適度の圧力下でそのような吸収された液体を保持することが可能である。吸収性ゲル化性材料は、好適なキャリヤーに均一または不均一に分散され得る。好適なキャリヤーは、それ自体吸収性である場合、単独でも用いられ得る。ここでの使用に好適な吸収性ゲル化性材料は、ほとんどの場合、実質的に水に不溶性で、少し交差結合された、部分的に中性化された、ポリマーゲル化材料を含むであろう。この材料は、水と接触してヒドロゲルを形成する。そのようなポリマー材料は、当業界でよく知られている重合性不飽和の、酸含有モノマーから調製され得る。好適なキャリヤーは、フラフおよび／またはティッシュの形態において、天然、変性もしくは合成繊維、特に変性または不変性セルロース繊維のような吸収性構造において従来用いられる材料を含む。好適なキャリヤーは、吸収性ゲル化性材料とともに用いられ得るが、しかしながら、キャリヤーはまた、単独または組み合わせて用いられ得る。最も好ましくは、衛生ナプキン／パンティライナーに関してはティッシュまたはティッシュのラミナートである。本発明による作製される吸収性構造の態様は、ティッシュをそれ自体の上に折り畳むことによって形成された２重層のティッシュラミナートを備える。これらの層は、互いに結合され得る。吸収性ゲル化性材料または他の任意の材料は、層の間に備えられ得る固められたセルロース繊維のような変性セルロース繊維もまた用いられ得る。合成繊維もまた用いられ、セルロースアセテート、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂(オルロン（Ｏｒｌｏｎ）のような)、ポリビニルアセテート、不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロンのような)、ポリエステル、２成分繊維、３成分繊維、これらの混合物などから作られる繊維を含み得る。好ましくは、繊維表面は親水性であるかまたは親水性となるように処理される。貯蔵層は、液体の保持を改良するために、パーライト、珪藻土、ひる石等のような充填材もまた含み得る。吸収性ゲル化性材料がキャリヤーに不均一に分散される場合、貯蔵層はそれにもかかわらず局部的に均一であり得る、すなわち貯蔵層の寸法内で１または複数方向に分配勾配を有し得る。不均一な分配は、吸収性ゲル化性材料を一部または全部を取り囲むキャリヤーのラミネートにもまた参照し得る。ｃ任意の繊維質（「ダスティング」）層本発明による吸収性構造に含まれる任意の成分は、貯蔵層に隣接、および典型的に貯蔵層の下にある繊維質層である。この下にある繊維質層は、吸収性構造の製造の間に貯蔵層における吸収性ゲル化性材料をその上に堆積させるための基層を提供するので、「ダスティング」層と典型的に呼ばれる。実際、吸収性ゲル化性材料が繊維、シートまたはストリップのようなマクロ構造の形態である場合において、この繊維質「ダスティング」層は含まれる必要がない。しかしながら、この「ダスティング」層は、パッドの長さに沿って液体を急速に吸い上げるようないくつかの追加の液体処理能力を提供する。ｄ吸収性構造の他の任意の構成要素本発明による吸収性構造は、吸収性ウェブに通常存在する他の任意の構成要素を含み得る。例えば、強化スクリムは、吸収性構造の各層内、または各層間に位置され得る。そのような強化スクリムは、液体移送をはばむ界面障壁を形成しないような形態であるべきである。熱結合の結果として通常起こる構造的一体性があれば、強化スクリムは熱結合された吸収性構造については通常必要とされない。本発明による吸収性構造に含まれ得、好ましくは一次または二次液体分配層に接近もしくはその一部として設けられる他の構成要素は、臭気制御剤である。他の臭気制御剤、特に好適なゼオライトまたは粘土材により被覆されまたはそれに追加される活性炭は、任意に吸収性構造に含まれ得る。これらの構成要素は、どのような所望の形態でも含まれ得るが、しばしば分離した粒子として含まれる。バックシートは、吸収性構造に吸収および収容された浸出物がパンツ、ずぼん、パジャマおよび下着のような吸収性製品に接触する製品を湿らせることを主に防ぐ。バックシートは、好ましくは液体（例えば、月経および／または尿）に不透過性であり、薄いプラスチックフィルムがら製造されるが、他の柔軟な液体不透過性材料もまた使用され得る。ここで用いられる「柔軟な」なる語は、応従性であり、人体の通常の形状および輪郭にすぐに応従する材料に用いる。バックシートは、それが１または２方向に伸び得る弾性的な性質もまた有し得る。バックシートは、典型的に全吸収性構造を横切って延び、吸収性構造をおおうことによってトップシートの一部の上に延びてトップシートの一部を形成し得る。それ故、米国特許４，３４２，３１４号第１６欄４７−６２行に開示されるトップシートの形態は、トップシートを選択的に開孔する必要なく達成され得る。バックシートは、織成または不織材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム、もしくはフィルム被覆された不織材料のような複合材料を含み得る。好ましくは、バックシートは、約０．０１２ｍｍ（０．５ミル）から約０．０５１ｍｍ（２．０ミル）までの厚さを有するポリエチレンフィルムである。典型的なポリエチレンフィルムは、Ｐ１８−１４０１の名称のもとでオハイオ州シンシナティのクロペイ（Ｃｌｏｐａｙ）社およびＸＰ−３９３８５の名称のもとでインディアナ州ＴｅｒｒｅＨａｕｔｅ、ＶｉｓｑｕｅｅｎＤｉｖｌｓｉｏｎのエチル（Ｅｔｈｙｌ）社によって製造されている。バックシートは、好ましくは、より布様の外観を提供するようにエンボスされおよび/またはマット仕上げされている。好ましくは、バックシートは、バックシートの主要な機能を損なうことなく、少なくとも水蒸気透過性、好ましくは空気透過性であることによって吸収性製品に通気能力もまた提供する。バックシートは、例えば、微小多孔質フィルム、不織材料、および／または開孔成形フィルムのラミネート材料であり得る。通気能力は、所望であれば、バックシートの辺縁に限定され得るかまたはバックシート全域にわたり得る。さらに、本発明による吸収性製品は、側折り返し部を備える。側折り返し部なる語は、着用者に面する製品表面から遠ざかって延びることが可能である障壁手段を有する製品をいう。それらは、吸収性製品の辺縁部に接近、特に製品の長手方向側部に接近して配置される。側折り返し部は、当業界でよく知られており、おむつおよび衛生ナプキンに幅広く用いられている。それらは、製品と一体的に形成され得るかまたは製品とは別体であり得る。例えば、トップシートを有する製品において、トップシートは、着用者に面する表面から着用者に向かって延びることが可能である、製品の長手方向側部における延びまたは折りを有し得る。漏洩を改善するための側折り返し部の障壁の機能は、おむつまたは衛生ナプキンに関する当業界で記載され、商業的に用いられている多くのさまざまな側折り返し部のバリエーションを考慮すると、議論の余地がない。側折り返し部は、不透過性、液体不透過性であり得るが、通気能力をもち得、疎水性、親水性であり得るが、疎水性または親水性となるように処理され得る。しかしながら、側折り返し部の障壁の機能は、それらが指定された使用時の位置にいかによく維持されるか強く依存することもまたよく知られている。障壁折り返し部の使用時の位置は、典型的に、それらが着用者に面する製品表面から着用者に向かって遠ざかって延びるようにされ、それらが着用者に接触するように維持される。しかしながら、着用する全期間の間、この位置にそれらを維持することは、困難であることがわかった。例えば、米国特許３，８６０，００３は、側フラップが製品の端縁に沿って障壁を形成するようなボート様形状に形成するために、トップシートおよびバックシート間の製品の側フラップに弾性要素が配置された弾性化された使い捨て吸収性製品を開示している。米国特許４，７３８，６７７は、２つのタイプの障壁折り返し部を示している。一組の障壁折り返し部は、長手方向に延び、一方ウエスト折り返し部もまた提供され、製品の前後終端部で側方向に延び、他の障壁折り返し部と重なり合う。それゆえ、ポケットが４つの重なり合う折り返し部によって形成される。本発明は、長手方向における側障壁折り返し部にもっとも好適に適用され、一方もちろん側方向の障壁折り返し部への適用もまた可能である。より最近、ＷＯ９４／０２０９５において、伸張性の障壁を有する伸張性の吸収性製品が開示されており、これらもまた本発明の利益を受ける。ベビー用おむつに関する側折り返し部もまた、障壁折り返し部と呼ばれ、よく知られている。障壁折り返し部は、例えば、米国特許３，７７６，２３３、米国特許４，６９５，２７８、米国特許４，７０４，１１５、米国特許４，７９５，４５４、米国特許４，８０８，１７７、米国特許４，８０８，１７８、米国特許４，８１６，０２５、米国特許４，９００，３１７、来国特許４，９３８，７５５、米国特許５，０２１，０５１、米国特許５，０３２，１２０、米国特許５，０８５，６５４、ＥＰ-Ａ-３７４，６４０、ＥＰ-Ａ-４５９，１７８に開示されている。気をつけるべきことは、側折り返し部／障壁がおむつの脚折り返し部と混同されないことである。脚折り返し部は通常、おむつを着用者の脚に巻きつける役割を担い、その一方で、側折り返し部は、典型的に着用者の皮膚と接触するように、着用者に面する表面から着用者に向かって延びている。発明者らは、側折り返し部に身体の接着を提供する試みがおむつに関してなされていることに気付いていない。これは、おむつが着用者に取り着けられ、したがって、例えば着用者の下着に取り着けられる衛生ナプキンよりもおむつが適所によりよく維持するという事実に一部よるのかもしれない。特に衛生ナプキンに自己接着性の側折り返し部を備える最初の試みは、ＥＰ− ６３８３０３に示される。しかしながら、この公報は、局部の適用にどんな種類の接着剤が有効であり得るかを開示していないので、身体接着剤について一般的に述べているにすぎない。この一般的な開示は、側折り返し部の局部取り着け接着剤についての特別の要求を不確定のままにしている。本発明は、側折り返し部を着用者の皮膚に接続している使用位置に側折り返し部を維持するために、側折り返し部の局部適用の良好な結合および無痛の剥離を提供するという問題にまさに取り組むものである。本発明による側折り返し部は、さまざまな手段によって活性化され（すなわち、着用者に面する表面の上方に持ち上げられ）得る。例えば、それらは、当業界において最も知れ渡っているように弾性化され得る。また側折り返し部は、（おおむね、着用者を左右半分に分割する着用者の生殖器領域における断面輸郭であるような）アーチ形状に製品を配置する際に、側折り返し部が持ち上がるように設けられ得る。本発明の特別の利益を与えられると、身体接着剤によってのみ活性化される側折り返し部を有することもまた可能である。実際、この好ましい設計において、側折り返し部は、着用者への製品の適用に先立って、着用者に面する表面を着用者に向かって上方に持ち上げない。製品、例えば衛生ナプキンを（通常、パンティ固定接着剤によって）下着に適用し、その後下着を引き上げるとき、製品は着用者に直近まで近接され、着用者の生殖器領域に接触する。この位置において、側折り返し部の着用者に面する指定された表面は、着用者に接し、当該表面は身体接着剤を設けられているので、着用者に接着するであろう。それから、さらに製品を着用する際、最初に達成されたぴったりとした接触は、下着を引き上げるときにある程度緩和され、一方、側折り返し部はそれらの接着位置に保たれたままであって、それゆえ望ましい障壁の利益を提供する。下着を引き下げる際、パンティ固定接着剤は、側折り返し部上の身体接着剤を着用者の皮膚から裂くために十分強力であり、側折り返し部が再び着用者に面する衛生ナプキン表面で損壊することを許容する。当業者にとって、既知の側折り返し部のさまざまな設計は、側折り返し部に適用される身体接着剤の量と面積の適合を要求するであろうことは理解される。しかしながら、これらの設計規準は、当業者によって多くの努力が払われずに選択され得、特別な場合において、製品設計をきめこまかく調整するため、実際の使用者に着ける製品の単純な試行を要求するだけであろう。側折り返し部の局部取り着けのための接着剤本発明による側折り返し部は、使用者の皮膚に直接取り着けられる。本発明による「皮膚」なる語は、使用者の特定の真皮に関するばかりでなく、例えば衛生ナプキンの使用者の生殖器領域に典型的に見られる毛と同様に粘質ティッシュをも含む。本発明による側折り返し部の固定を使用者の皮膚に提供するために、製品の着用者に接触させるように、身体接着剤とも呼ばれる局部取り着けのための接着剤を指定された側折り返し部のある程度の領域に設けることが必要である。この点でさまざまな設計が意図されるが、好ましくは、身体接着剤は、側折り返し部の最も外側の端縁に沿って設けられる。これにより、側折り返し部を持ち上げ、それらをこの位置に保持することを最も好適に促進し得る。このように、身体の液体は側部で製品から出ることを防がれ、漏洩または流出の可能性がなく吸収性製品の吸収性構造中に輸送される。しかしながら、身体接着剤が側折り返し部上の連続した線に設けられることは必ずしも必要ではなく、身体接着剤は、取り着けの異なる場所の間における分離が追加の快適性をそのような製品の着用者に提供するようにドットまたは分離した線のような部分領域に設けられ得る。本発明の目的を満足させるために次に述べることが考慮されなければならない。身体接着剤の物理的、流動学的および接着の性質それにしても身体接着剤は感圧接着剤のように人の皮膚の毛および液質組織上に使用されるので、身体接着剤の組成が、そのような材料を特定する最も特徴的な流動学的挙動に基づいて、典型的な（後述するＰＳＡと呼ばれる）感圧接着剤であると困難を伴ってのみ見なされ得ることは理解される。実際、接着剤の当業者が知っているように、（例えば、水が可能とするように）一時的に物を固着し得る他の物質からＰＳＡを区別する最も特徴的な性質は、流動学的パラメーター、特に弾性率Ｇ’が適用された応力の周波数で大きく変化するという事実である。より特には、適用された応力の周波数が典型的な結合周波数から典型的な分離周波数まで、すなわち以下に示されるように１ｒａｄ／ｓないし１００ｒａｄ／ｓに変化する間に、ＰＳＡのＧ’はある程度の大きさにわたって増加し得る。第１の帰結として、それは、流動学的パラメーター、特に固定された周波数値におけるＧ’の値を与えることによって「接着剤」としての使用に意図された材料を規定することは許容され得ないことを導き出す。これは、それが導き得る他の性質がないので、いかなる実際上価値のない材料を含むことを誤り導き得る。したがって、流動学的特徴付けが力学的考察に基づかなければならないものであると信じられる。このことは、弾性率Ｇ’のみならず粘性率Ｇ”にも、したがってｔａｎ（δ）＝Ｇ”／Ｇ’についてもまた適用する。典型的なＰＳＡが、考慮された周波数にわたってＧ’の高い変化を有するばかりでなく、Ｇ’値に近いあるいはそれよりもさらにより高くなり得るＧ”のさらにより高い変化もあり、すなわち、特に剥離に典型的である周波数でｔａｎ（δ）が約１または１よりもさらに大きくなることはよく知られている。理論に束縛されることを望まないが、これは、剥離のために適用されるエネルギーの高い分は内部摩擦で消失し(そのため、剥離を起こすにはそれは効果的でない)、一方、この事実は、非常に高い程度の接着力を示すことを巨視的に引き起こすということを意味するものとして解釈され得る。結合の良好な条件を提供するために、すなわち約１ｒａｄ／ｓｅｃの周波数で、弾性率の絶対値はあまりにも高くなりすぎるべきでなく、もしそうでなければ接着剤はあまりにもかたくなりすぎ、接着することが予想される表面に密接に結合またはモールド（ｍｏｌｄ）することが不可能となる。人の身体上の直接適用に特に重要である良好な粘着性を有し、一方、材料は柔軟で皮膚に優しく接着可能な状態のままであるために、Ｇ”の低い絶対値を有することもまた重要である。最後に、当業者は、ＰＳＡのガラス転移温度Ｔｇが、有効なＰＳＡ材料の群を完全に、より十分に規定するのに有効なパラメーターであることもまた認識するであろう。以上に示されるように、本発明による身体接着剤として有効な材料は、体温として３７℃の参照温度および種々の周波数範囲で測定される動学的性質を有する。身体接着剤を有する製品の適用の際に接着剤の接触が低周波数でなされ、一方、剥離が製品を取り去る速さで起こることはすでに見出されたことである。この速さは、１００ｒａｄ／ｓの周波数として表され、一方、接着剤の結合をなす低周波数は１ｒａｄ／ｓ程度であるとすでに見出されている。それゆえ、本発明による使用のための周波数範囲は、１および１００ｒａｄ／ｓの間である。次に続く性質のセットが満たされるべきである： -上記周波数範囲において、弾性率Ｇ’３７のパーセント変化は１ｒａｄ／ｓにおけるＧ’３７の１５０％以下、好ましくは１００％よりも低くおよびより好ましくは８０％よりも低く、好ましくは、変化が絶対値でいえば１００００Ｐａより低い。これは、以下に例示される身体接着剤によって満たされるが、一方、例えばプロメオン（Ｐｒｏｍｅｏｎ）ＲＧ-６３Ｂは、先行技術として引用され、同じ範囲の周波数において、本発明によれば許容され得ない３３１％のＧ’３７の変化を示している。 −上記周波数の範囲において、粘性率Ｇ”３７の変化は、１００００Ｐａより大きくなく、好ましくは５０００Ｐａより大きくなく、最も好ましくは１０００Ｐａよりも大きくない。 −少なくとも１ｒａｄ／ｓないし１００ｒａｄ／ｓの周波数範囲の間における比Ｇ’３７／Ｇ”３７の値は、好ましくは１以上、より好ましくは１．６以上および最も好ましくは３．３以上であるべきであり、一方、好ましくは約５０を超えない。適用周波数１ｒａｄ／ｓにおけるＧ’およびＧ”が温度３７℃で測定されることは留意されるべきである。本発明による製品の実際の使用において、製品の実際の貯蔵温度および、ゆえに、適用の際の身体接着剤の温度は、幅広く変化する。例えば、放熱器の近くの暑い浴室における貯蔵は約３７℃にまで達するが、一方、冬の間、熱することなく窓を開放した際の貯蔵室または浴室における貯蔵は、０℃近くになり得る。しかしながら、本発明による製品は直接皮膚に使用され、着用者は典型的にあまりにも冷たい製品を適用したいとは思わないであろうがら、身体接着剤の実際の温度は、非常に素早く３７℃に達するか或いは、適用前に着用者によって暖められるであろう。したがって、接着剤の結合の性質が体温において最も適切に選択されることは信じられる。以上に示されるように、流動学的挙動もまたガラス転移温度Ｔｇの値に関連され得る。本発明による身体接着剤にとって、Ｔｇは、好ましくは−１５℃より低く、より好ましくは−２０℃より低く、最も好ましくは−２５℃より低い。身体接着剤の化学的および組成的な特性身体接着剤の以上の流動学的および物理的性質の要求を満たすために、次の製剤規準がさらに用いられ得る。身体接着剤として有効な組成の大部分が実質的にゲル様構造を有し、好ましくはゲルであることは留意されるべきである。これは、次の事実に由来する： −主要成分は室温で液体である。 −巨大分子またはポリマー成分は可塑剤に対して少量で存在する。それは、好ましい態様において、物理的または化学的な分子間結合によって生じる３次元の網状組織を形成する。特に有用な物理的結合は、ブロック熱可塑性エラストマーを含有する系に存在する結合である。より具体的には、組成物は以下の成分を含む： −以下に記述される可塑剤に可溶または膨張し得る巨大分子のポリマー物質またはその混合物を重量で０．５から２０％まで、好ましくは５％ないし１５％。限定しない例として、巨大分子またはポリマー物質は、天然ゴムおよびゼラチンのような天然ゴムまたは誘導体、それらの誘導体およびアルギネート；ポリアクリル酸；ポリビニルアルコール；酸化ポリエチレン；ポリビニルピロリドン（ＰＶＰ）またはポリビニルエーテル、それらのコポリマーおよび誘導体；セルロース誘導体；ブロックコポリマー熱可塑性エラストマーおよび好ましくはスチレンブロックコポリマーおよびより好ましくは水素化されたグレードのスチロール／エチレン−ブチレン／スチロール（ＳＥＢＳ）、スチレン／イソプレン／スチレン（ＳＩＳ）、およびスチロール／エチレン−プロピレン／スチロール（ＳＥＰＳ）のような天然および／または合成であり得る。 −室温で液体である可塑化物質または可塑化物質の混合物を重量で５１から９９．５％まで。限定しない例として、可塑剤は、水、アルコール(特にグリセロールのような)、グリコール、ポリグリコール、液体ポリブテン、植物油やミネラルオイルあるいはこれらの組み合わせのような天然または合成油であり得る。 −主な目的が特に合成ポリマーに基づく系においてＴｇを適応させるものである、粘着付与樹脂の巨大分子ポリマー物質を重量で０から６００％まで。 −親水性または疎水性の液体可塑剤双方のゲル化を助成および安定化させるための物質を重量で０から１０％まで、より好ましくは０から５％まで。これらは、油系のためのものであり得、例えばＣ₈ないしＣ₂₂の脂肪酸、それらの金属塩およびそれらのポリオキソ誘導体；ラノリン誘導体；シリカ：ベントナイト、モンモリロナイトおよびそれらの誘導体；ポリアミド、ワックスまたはこれらの混合物でもよい。保存剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、色素、ミネラルフィラー、レオロジー改質剤などとして当業界で既知の一般的な添加剤もまた、各１０％までの量で含まれ得る。化学的交差結合が系内に形成される場合、交差結合剤は、好ましくは重量で５％までの量で存在し得る。化学的交差結合は、ポリアクリル酸とポリサッカリドとの間の反応におけるように、異なる官能基を有するポリマーの相互の中性化によってもまた形成され得る。結果として得られる身体接着剤の組成は、主要な成分すなわち液体可塑剤の性質にしたがって３つの族に分けられ得る：１）可塑剤が典型的に植物系またはミネラル系の１種の油もしくは油の混合であり、ポリマーが、通常、油に可溶または膨張し得る合成ポリマー、好ましくはエラストマーであろところの疎水性組成物。２）可能的に可塑剤およびポリマーの両方における疎水性成分および親水性成分の両方が、２以上の分離相を形成する混合相組成物。そのような場合、乳化剤／界面活性剤は、好ましくは、共存できない相の間に安定なエマルジョンを形成するために好適な程度で存在する。本発明による身体接着剤のために、好ましくは、疎水性成分が親水性成分より多い。３）典型的に可塑剤が水／グリセロール／グリコールなどおよび／またはそれらの混合物であり、ポリマーが、合成系（例えばポリアクリル）または天然系（例えば天然ゴム）もしくはそれらの混合物のものであるところの親水性組成物。医学分野で既に知られているものおよび引用された先行技術と異なって、親水性成分が好ましくなく、一方、疎水性組成物および混合組成物１）および２）が、本発明の適用において好ましいことは強調すべきである。これは、医学分野で用いられる多くの親水性組成物が、本発明において有効であるためには低くすぎる弾性の性質および粘着を示すという意味における技術的理由に部分的に依存する。疎水性または混合相組成物が好ましい他の理由は、特にベビー用おむつおよび衛生ナプキンの分野における本発明の適用が身体接着剤を吸収されるべき液体と接触する可能性を含むことである。吸収されるべき液体がすべて通常の水性の類であるので、親水性身体接着剤との接触は、結果として身体液体を身体接着剤中に吸収するであろう。これは、その後流動学的性質を変化させる結果を有するであろうし、それゆえ身体接着剤の機能は、不衛生な外観を生じさせるのみならず、身体液体が本発明によるいかなる使い捨て吸収性製品でも典型的に望ましくない、ある延長期間を越えた直接皮膚接触の状態のままにさせもするであろう。加えて、これはまた、いくつかの親水性成分が病原体さえも含む多くの微生物の成長に潜在的に良好な培養基であるので、使用者に潜在的な欠点を構成し得る。さらに、真新しい衛生ナプキンまたはおむつの適用の際に、典型的な消費者の期待に一致していない親水性身体接着剤は、冷たいおよび湿っていると知覚される傾向もある。追加の問題は、特に可塑剤として水を含む身体接着剤が不透過性包装内に密閉されていない場合、乾ききる傾向を有する事実から生じる。本発明による吸収性製品は、当業界で通常のいかなる方法によっても製造され得る。接着剤を吸収性製品のトップシート側部に適用することは、それが衛生ナプキン用パンティ固定接着剤に一般的に用いられるような同様な技術によって提供され得るので、当業者に大きな問題を生じさせるはずがない。（パンティ固定接着剤と同様であるような）製品上の身体接着剤は、使用前に保護される必要がある。この保護は、シリコナイズされた或いは表面活性処理された紙であるようなリリースライナーによって、この紙が特に選択された身体接着剤に良好なリリース表面であることを条件として、提供され得る。その代わりに、特におむつにとって、この保護は、好ましくは、しかしながら、側折り返し部がそれ自体の上に折り畳まれないように、製品をそれ自体の上に折り畳むことによって達成され得る。原則として、本発明による吸収性製品は、衛生ナプキン用のパンティ固定接着剤および／またはウィングならびにおむつ用の接着剤またはメカニカルテープを有する側部クローザーのような製品に適用され得る通常の手段によって着用者に支持される。特に好ましい態様において、衛生ナプキンまたはパンティライナーは、吸収性コアの側部を越えて延びるバックシートおよびトップシートの部分を含むことならびに例えばＥＰ−Ａ−１３０８４８またはＥＰ−Ａ−１３４０８６に開示されるような吸収性コアの外側に互いに結合されることによって形成されるウィング、側部ラッピング要素または側フラップを有する。側折り返し部上の身体接着剤が適所に維持するためにナプキンに追加の支持を提供する間、衛生ナプキンが所定位置から徐々に移動するのを防ぐために、例えば、バックシート側部に被覆するスキッド（ｓｋｉｄ）のみを有する衛生ナプキンを提供することも可能である。実施例１油を基にした本発明に有効な組成物は、スチレンを重量で３３％含むスチレン／エチレン−ブチレン／スチレンブロックコポリマーであり、シェル（ｓｈｅｌｌ）社から入手可能なクレイトン(ｋｒａｔｏｎ)Ｇ−１６５１を重量で９．９％とウィツコ（Ｗｉｔｃｏ）社から入手可能なパラフィン系ミネラルオイルであるケイドル（Ｋａｙｄｏｌ）を重量で５９．３％とを用いて混合された。さらに、組成物は、１００部のクレイトンポリマーに３０１部の粘着付与樹脂を含有させた。粘着付与樹脂は、エクソン（Ｅｘｘｏｎ）社から入手可能な水素化された樹脂、エスコレッツ（Ｅｓｃｏｒｅｚ）５３００であった。カルロ・エルバ・エス・ピー・エー（ＣａｒｌｏＥｒｂａＳ．ｐ．Ａ）から入手可能なステアリン酸マグネシウムが、重量で０．７％のレベルで油用共ゲル化剤として用いられた。チバ−ガイギー（Ｃｉｂａ−Ｇｅｌｇｙ）から入手可能な酸化防止剤、イルガノックス（Ｉｒｇａｎｏｘ）１０１０が、重量で０．３％程度加えられた。そのようにして最終的に、組成物は次の百分率組成を有した：クレイトンＧ−１６５１重量で９．９％ケイドル重量で５９．３％エスコレッツ５３００重量で２９．８％ステアリン酸マグネシウム重量で０．７％イルガノックス１０１０重量で０．３％組成物は、次のような３７℃での流動学的特性を示した。ａ）１ｒａｄ／ｓにおける弾性率、Ｇ’３７＝６８７６Ｐａｂ）−１ｒａｄ／ｓにおける弾性と粘性率との間の比、Ｇ’３７／Ｇ”３７＝１２４９ −１００ｒａｄ／ｓにおける弾性と粘性率との間の比、Ｇ’３７／Ｇ”３７＝７．０１ｃ）１００ｒａｄ／ｓにおけるＧ’３７を、１ｒａｄ／ｓにおけるＧ’３７で割った比は、１．３０８であった。以上の組成物は、敏感な、毛でおおわれた皮膚への適用に快適であると判定された。比較例コンポノチン（ｃｏｍｐｏｎｏｔｉｎｅ）油を基にした組成物は、スチレンを重量で３３％含むスチレン／エチレン−ブチレン／スチレンブロックコポリマーであり、シェル社から入手可能なクレイトンＧ−１６５１を重量で７．１％と、ウィツコ社から入手可能なパラフィン系ミネラルオイルであるケイドルを重量で４１．９％とを用いて混合された。さらに、組成は、１００部のクレイトンポリマーに７０４部の粘着付与樹脂を含有させた。粘着付与樹脂は、ハーキュレス（Ｈｅｒｃｕ１ｅｓ）社から入手可能な炭化水素樹脂、レガルレッツ（Ｒｅｇａ１ｒｅｚ）３１０２であった。カルロ・エルバ・エス・ピー・エーから入手可能なスレアリン酸マグネシウムが、重量でO．７％のレベルで油用共ゲル化剤として用いられた。チバ−ガイギーから入手可能な酸化防止剤、イルガノックス１０１０が、重量で０．３０A)のレベルで加えられた。そのようにして最終的に、組成物は次の百分率組成を有した：クレイトンＧ−１６５１重量で７．１％ケイドル重量で４１．９％レガルレッツ３１０２重量で５０．０％ステアリン酸マグネシウム重量で０．７％イルガノックス１０１０重量で０．３％組成物は、３７℃で次のような流動学的特性を示した。ａ）１ｒａｄ／ｓにおける弾性率、Ｇ’３７＝３０５９Ｐａｂ）−１ｒａｄ／ｓにおける弾性と粘性率との間の比、Ｇ’３７／Ｇ”３７＝２．５３ −１００ｒａｄ／ｓにおける弾性と粘性率との間の比、Ｇ’３７／Ｇ”３７＝０．７４ｃ）１００ｒａｄ／ｓにおけるＧ’３７を、１ｒａｄ／ｓにおけるＧ’３７で割った比は４．９４４であった。以上の組成物は、前腕の皮膚上に適用したところ、非常に不快適として判定された。敏感な、毛でおおわれた皮膚への適用は許容され得なかった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ａ６１Ｆ 13/511 13/54 Ａ６１Ｌ 15/00 (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】１．着用者への局部接着取り着けのための使い捨て吸収性製品であって、前記製品は、着用者に面する表面と衣服に面する表面とを有し、前記着用者に面する表面と前記衣服に面する表面との間に吸収性コアを備え、前記製品はさらに、着用者に接触する指定された領域を有する側折り返し部を備え、 −前記製品は、前記着用者に接触する指定された前記側折り返し部の領域の少なくとも一部に接着剤を備え、 −前記接着剤は、温度３７℃（1００°Ｆ）における弾性率、Ｇ’３７を有し、温度３７℃（１００°Ｆ）における粘性率、Ｇ”３７を有し、 −前記接着剤は、周波数１ｒａｄ／ｓにおけるＧ’３７と周波数１００ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ’３７との差、＿Ｇ’３７が周波数１ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ’３７の１５０％よりも大きくなく、好ましくは１００００Ｐａよりも大きくないような動的弾性挙動を有するように選択され、 −前記接着剤は、周波数１ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ”３７と周波数１００ｒａｄ／ｓｅｃにおけるＧ”３７との差、＿Ｇ”３７が１００００Ｐａよりも大きくなく、好ましくは５０００Ｐａよりも大きくないような動的粘性挙動を有するように選択された、ことを特徴とする使い捨て吸収性製品。２．周波数範囲１−１００ｒａｄ／ｓにおいてＧ’３７をＧ”３７で割った比の値が１以上、好ましくは１．６以上、最も好ましくは３．３以上である請求項１に記載の製品。３．Ｇ’３７をＧ”３７で割った比の値が少なくとも周波数範囲１−１００ｒａｄ／ｓにおいて周波数を増加させるとともに変化し、前記Ｇ’をＧ”で割った変化が３倍以下、好ましくは２倍以下である請求項２に記載の製品。４．周波数１ｒａｄ／ｓにおいて、Ｇ’３７が２００００Ｐａよりも小さく、好ましくは１５０００Ｐａよりも小さく、最も好ましくは１００００Ｐａよりも小さい請求項１ないし３のいずれか１項に記載の製品。５．周波数１ｒａｄ／ｓにおけるＧ”３７が１５０００Ｐａよりも小さく、好ましくは１００００Ｐａよりも小さく、最も好ましくは５０００Ｐａよりも小さい請求項１ないし４のいずれか１項に記載の製品。６．前記接着剤が、 −重量で５１％から９９．５％までの、２０℃で液体である可塑化化合物または組成物； −重量で０．５％から２０％までの、前記可塑化化合物または組成物に可溶であるか或いは膨張し得るポリマー化合物または組成物； −前記ポリマー化合物または組成物の重量で０％から６００％までの量の粘着付与樹脂を含む組成物である請求項１ないし５のいずれか１項に記載の吸収性製品。７． −前記可塑化化合物または組成物が次の群：水、アルコール、グリセロール、油、またはこれらの組み合わせから選択され、 −前記ポリマー化合物または組成物が次の群：ブロックコポリマー熱可塑性エラストマー、スチレンブロックコポリマーおよび水素化されたスチレンブロックコポリマーから選択された、請求項６に記載の吸収性製品。８．前記接着剤が少なくとも一部は疎水性であり、好ましくは前記接着剤の重量の少なくとも８０％が疎水性成分からなり、最も好ましくは前記接着剤の全成分が疎水性である請求項１ないし７のいずれか１項に記載の吸収性製品。９．前記接着剤が前記側折り返し部の着用者に接触する指定された領域のすべてを覆う請求項１ないし８のいずれか１項に記載の吸収性製品。１０．前記側折り返し部が弾性化されている請求項１ないし９のいずれか１項に記載の吸収性製品。