JP2000505487A - スチリルエーテル基で置換したポリヒドロキシポリマーならびにそれから得られるゲルおよび表面 - Google Patents

スチリルエーテル基で置換したポリヒドロキシポリマーならびにそれから得られるゲルおよび表面

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Abstract

(57)【要約】 アルケン基がスチリルエーテル基であることを特徴とし、共有結合的に連結したアルケン基で置換したポリヒドロキシポリマー。スチリルエーテルで置換したポリヒドロキシポリマーの重合により得られるゲル。スチリルエーテルポリヒドロキシポリマーの吸着により親水性となる表面。

Description

【発明の詳細な説明】 スチリルエーテル基で置換したポリヒドロキシポリマー ならびにそれから得られるゲルおよび表面 技術分野 本発明は、アルケン基を有する置換基で置換した新規なポリヒドロキシポリマ ーおよびそのようなポリマーが重合した形態に関与する。これらのポリマーは一 般式 R−B−P に従う[式中、Rはアルケン基であり、Bは有機架橋であり、Pはポリヒドロキ シポリマーであり、さらに基R−B−を含む。]。基P−B−を伴わないPをP ’とする。本発明においてアルケン基はスチリルエーテル基である。発明のポリ マーはさらにスチリルエーテルポリヒドロキシポリマーと呼ばれる。従来はR− B−Pポリマーは生体分子の分離媒体の製造に利用され、さらに親水性化剤等と して利用されてきた。利用が可能な分野にはa)オリゴペプチドおよびオリゴヌ クレオチドの合成用の支持体、b)細胞培養用の担体、c)酵素用の担体、e) 両親媒性のポリマー等、および前記の支持体、担体、媒体、ポリマー等の新規な 原材料が含まれる。 技術背景 分離媒体の合成に現在使用されているポリヒドロキシポリマー(P’)は、デ キストラン、アガロース、セルロース、デンプン等といった天然ポリマー、また は対応するポリ(メタクリレート)を含むポリ(ヒドロキシアルキルアクリレー ト)といった合成ポリマーを基礎とするものである。これらの分離媒体は、それ が使用される液体内で膨潤したゲル状で使用されている。適切な堅さ、多孔性等 、架橋度等を達成するために、架橋体の種類・架橋体およびポリマー等の濃度を 変化させる。バイオテクノロジーに適用するという意味では、文書中で使用され る液体は、水および水と水混合性溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプ ロパノール、アクリロニトリルおよび、水混和性液体との混合物である。 ポリマ−R−B−Pは、分離媒体の製造における基本成分として従来から提4,094,833(デキストラン)、およびNochumsson S,EP 87,995(アガロース ))。提唱されている使用には、電気泳動の媒体、ゲル濾過クロマトグラフィー および様々な種類のアフィニティークロマトグラフィー(イオン交換、疎水性、 共有結合、生物特異的アフィニティー等のクロマトグラフィー)といった液体ク ロマトグラフィーのための使用がある。 疎水性表面を親水性化し、表面結合ゲル層を得るために、表面上に疎水基で置 換したポリヒドロキシポリマーを吸着させることも提唱されている。(Henis et al.,US 4,794,002およびUS 5,139,881;およびVarady L et al.,US 5 ,030,352)。吸着層は、しばしば架橋により安定化される。アルケン構造 9529203)。 従来の開示では、アルケン基(R)は、アリルグリシジルのようなアリルおよ US 4,094,832およびUS 4,094,833;およびNochumsson S,EP 87,995参照 。 架橋Bは、pH2−14の範囲内で加水分解に対し安定であり、予想される分 離過程で不活性である。 従来から利用されているポリヒドロキシポリマーの欠点 従来技術の分離媒体にはいくつかの欠点がある。天然のポリマーからなるもの は、しばしば堅さに欠ける。これは、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー等 の合成ポリマーからなる媒体の製造と関係があり、それは多くの場合、改善され た機械的・化学的な安定性であった。しかしながら、得られたポリマーは、望ま しくないタンパク質の吸着を促進する疎水的性質をしばしば有する。 親水性化に関しては、従来技術のポリマーは、吸着段階がしばしば劣る。安定 化段階(グラフティング/架橋)は、吸着層の減少を目的とすることがある。 本発明の目的 本発明の主な目的は、親水性/疎水性のバランス、化学的・機械的安定性(堅 さを含む)、製造法等に関して好ましい新しい分離媒体および他の支持体/担体 を提供することである。 他の目的は、媒体および支持体/担体に好ましい性質をもたらす新しい親水性 化法を提供することである。 さらに他の目的は、新しいa)オリゴペプチドおよびオリゴヌクレオチドの合 成用の支持体、b)細胞培養用の担体、c)酵素用の担体、e)両親媒性のポリ マー等、および支持体、担体、媒体、ポリマー等のこれらの種類のための新規な 原材料を提供することである。 発明 上記のような分離媒体および担体/支持体の製造にスチリルエーテルポリヒド ロキシポリマーが利用できることを我々は発見した。例えばアリル基に比べてス チリルエーテル基の高い反応性は、重合に関する限り都合のよい状況を与える。 本発明の主な観点は、冒頭で述べたようにポリヒドロキシポリマーを含むアルケ ン基であり、アルケン基(R)がスチリルエーテル基(CH2=CHC64O− )(−O−基は、好ましくは、アルケン基に対してオルト位またはパラ位であり 、メタ位を除外しない)ことが特徴である。芳香環は、例えば一つまたはそれ以 上の低級アルキル基(C1-6)、一つまたはそれ以上の低級アルコキシ基(C1-6 )、一つまたはそれ以上のハロゲン(塩素のような)等に置換され得る。アルケ ン基は、低級アルキル(C1-3)および/または低級アルコキシ基(C1-3)また はアルケン基の反応性を損わない他の基で置換され得る。特に断らない限り、“ スチリルエーテル基”という表現は置換された形態を含む。 本発明の他の観点は、前頁の技術分野あるいは技術背景という見出しをつけて 記載したようにスチリルエーテルポリヒドロキシポリマーの重合した形態および それらの利用である。 ポリヒドロキシポリマー(P’)は、デキストラン、セルロース、アガロース 、デンプンおよび他の水−溶解性または水−不溶性ポリサッカライドといった、 好ましくは炭水化物構造をもつバイオポリマーであってもよい。P’は、ポリビ ニルアルコール、ビニルヒドロキシアルキルエーテルからなるポリマー、ヒドロ キシアルキルアクリレートまたはメタクリレートからなるポリマーといっ た合成ポリマーから選択され得る。好ましいポリマーは水−溶解性である。実質 的に水−不溶性であるポリマーは水−溶解性となるよう誘導できる。記述した特 定のポリマーで、好ましいのはデキストランである。P’は、クロマトグラフィ ーの分野において既知のP−B−以外の基であってもよい。後記のとおり。 架橋Bは、技術背景の見出しで記載したようにして選択される。Bは、一つま たはそれ以上のヒドロキシ基で置換され、一つまたはそれ以上のエーテルの酸素 で中断されていてもよい一つまたはそれ以上の直線状の、分枝状のまたは環状炭 化水素鎖を典型的に含む。加水分解に対し高い安定性を得るためには、炭化水素 鎖の各炭素原子に1個だけの酸素原子が結合していることが好ましい。エーテル 基と比較して、チオエーテル(−S−)基およびスルホンアミド(−SO2NH −)基は、同程度の、またはより高い加水分解安定性がある。従って、それらは 炭化水素鎖の途中に存在してもよいし、エーテル性酸素を等価的に置換すること もできる。同様に、ヒドロキシ基および水素は、さらにエーテル基またはヒドロ キシ基を有する低級アルコキシ(C1-6)で置き換え得る。架橋Bの構造は、ポ リマーにスチリルエーテル基を導入するのに使用するカップリング法に依存する 。R−B−基は、通常、ポリマーのヒドロキシ酸素を利用して、エーテル結合を 経てポリマーに結合する。 スチレンで誘導化されたポリマーは、ポリヒドロキシポリマーをスチリルアル キレンエーテル誘導体CH2=CHC64OR’L[式中、R’はBについて述 べた種類の炭化水素鎖、Lはヒドロキシ基といった求核基と反応する基である。 ]と反応させることにより合成され得る。Lは、ハロ、エポキシ等であってもよ い。化合物CH2=CHC64OR’Lは、以下の反応により得られる [式中、Xは、OHCC64OH(すなわち−O−)のヒドロキシ基により置換 される求核基である。R’は前述と同じ意味であり、L’は、LまたはLに変化 できる基と同じである(L’は、行う反応条件下で安定となる)]。化合物X− R’L’の例は、エピクロルヒドリンおよびヒドロキシアルキルジハライドであ る。溶媒は、選択された反応物に依存して変更可能である。説明のための例とし ては水およびジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられる。別の反応経路に はCH2=CHC64OHの反応または対応するフェノレートを化合物X−R’ L’と反応させることが含まれる。 通常、非置換基ポリマーの平均分子量は、1,000-10,000,000の範囲内、特に10 ,000-1,000,000である。スチリル基の置換度(単量体単位当たりのmol−%)は 、使用するポリヒドロキシポリマーによって変化する。それは、50mol-%未満 または10mol-%未満のように、ポリマーの単量体単位当たり通常1個(100m ol%)未満のスチリル基の比率である。範囲の例示としては1−30mol-%であ る。これらの値は、例えばデキストランのようなポリサッカライドに特に当ては まる。 重合反応の条件は、スチリル基または他のビニル基を含む化合物のラジカル重 合に通常用いる条件と同様である。ラジカル反応は、ペルオキシダーゼ、アゾ化 合物、過硫酸といった熱活性化開始剤により誘発され、場合によってはアミンの ような促進剤が添加されてもよい。開始剤成分はまた、先開始剤を用いて形成さ せてもよい。開始遊離ラジカルを形成するために幾つかの付加的技術が利用でき る。これには、電子ビーム照射、γ線−照射、レドックス系およびプラズマ法が 含まれる。好ましい条件は、ポリマー濃度、置換度、温度、溶媒の選択、開始系 等の最適化により得られる。 架橋/重合は、例えばビスエポキシドおよびエピハロヒドリンの利用による求 核性/求電子性置換反応による従来の架橋反応により行われる。 アルケン誘導型のデキストランおよびアガロースについて提唱されている方法 S,EP 87,995)と同様にして、スチリルエーテルポリヒドロキシポリマーは 、スチレン、ジビニルベンゼン、窒素原子または二重結合炭素原子において置換 されるアクリルアミドまたはメタクリルアミドおよび他のビニル化合 物といった他のビニル化合物(通常のモノビニル化合物またはジビニル化合物) と共重合させることができる。スチリル誘導型ポリマー、特にスチリルエーテル 誘導型デキストランの量は、重合反応に供した反応物の総重量の20−100% (w/w)を典型的に達する。 例えばゲル状の親水性層は、例えば吸着後、架橋および/またはグラフティン グにより疎水性の表面上に形成できる。例えばThe techniques presented by He nis et al.,US 4,794,002およびUS 5,139,881;およびVarady L のに適切な基質は、チューブの内壁、ビーズ状の多孔性のマトリクス、パッド、 モノリス(monoliths)等である。基質の典型的な材料は、ポリアクリレート、 ポリメタクリレート、スチリル−ジビニルベンゼンコポリマー等である。 レディーメードゲル/表面には、例えば親和性基(イオン交換基、疎水性基、 抗原/ハプテン、抗体、共有結合クロマトグラフィーに利用可能である基など) のような特異的な分離特性を供する基が付加されてもよい。これらの基は、重合 反応の前後のいずれの段階でも導入され得る。 新規なスチリル誘導性ポリマーおよびゲルは、技術分野および技術背景の項に 示されている分野において有用である。 実験部分 実施例1.スチリルグリシジルエーテルの合成 A.4- (2,3-エポキシプロポキシ)ベンズアルデヒドの合成:4-ヒドロキシ-ベ ンズアルデヒド(60g,491mmole)、NaOH(24mg,60mmole)、テトラ−n-ブ チルアンモニウムイオジド(1.5g)およびジメチルスルホキシド(DMSO,50 ml)を底が球形である反応容器で混合する。エピクロルヒドリン(112mg,1200m mole)を30分間、滴下して加え、温度は70℃に上げる。この温度で6時間後 、冷却後し、反応混合溶液を800mlの水に注ぐ。有機層を回収し、水層はジエ チルエーテル(3×200ml)で洗浄する。混ぜ合わせた有機層を飽和NaCl(水 )で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。ジエチルエーテルを蒸発させた後 、生成物を0.29mbarおよび110−111℃で蒸留する。生成物は透明な液 体(25g)で得られ、その1Hおよび13CのNMRスペクトル は所望の生成物のものと一致する。収率:29% B.スチリル グリシジル エーテルの合成:メチル-トリフェニルホスホニウム ブロミド(53.6g,150mmole)をドライテトラヒドロフラン(THF,250ml)に 懸濁する。触媒量の18-クラウン-6エーテル(1g)を加えた後、0℃、アルゴン 圧下でt-ブトキシドカリウム(17.7g,157mmole)を添加する。白色から黄色に 変わり、混合溶液を45分間撹拌する。その後0℃でドライTHF(100ml)に 溶解した4-(2,3-エポキシプロポキシ)ベンズアルデヒド(25g,140mmole)を 加え、3時間反応をさせる。KBrを遠心分離で除去し、デカンテーション後、 残余オイルとなるまで液体層を蒸発させる。そのオイルをジエチルエーテルに溶 解し、ホスフィンオキシドを冷蔵庫内で夜通し沈殿させる。シリカゲルを使って フィルトレーションし、蒸発させ、真空にして室温で一時間乾燥した後、明黄色 液(light-yellow liquid)(17.2g)が得られ、1H NMRで同定するとスチリ ルグリシジルエーテルであった。収率:70% 実施例2.スチリルデキストランの合成 Mw40,000および500,000であるデキス トラン A.塩基としてNaOHを用いた合成(Mw40,000であるデキストランのみ):量 (デキストランおよびスチリルグリシジルエーテル)、溶媒および結果をtable 1に示している(Exp.1-8)。 水素化ホウ素ナトリウム、NaOH(45%,水)およびテトラ-n-ブチルアンモ ニウムイオジド(0.1g、実験1-4および6-7のみ)の触媒量を加えた後、デキスト ランを溶媒に溶かす。その後、撹拌しながらスチリルグリシジルエーテルを加え 、その反応溶液を60℃に暖める。反応は、夜通し続ける(約18時間)。最終 的に溶液をpH6の酢酸で中性化し、スチリルデキストランをエタノール(3× )で沈殿させて精製した。 B.塩基としてジムシル(dimsyl)ナトリウム(CH3SOCH2−Na+)を用 いた合成(Mw40,000および500,000であるデキストラン): Mw40,000のデキストランについての量(デキストランおよびスチリルグリシ ジルエーテル)、溶媒および結果をtable1に示した(Exp.9-11)。Mw500,000 のデキストランでは、それ相応の情報をtable2に示した。 シールしたフラスコ内において窒素圧下の水素化ナトリウム(オイル中80%, 3.13g)を石油エーテル(25ml)に懸濁した。溶液をテカントした後、ヒドリド を沈殿させる。この手順を2回繰り返す。水素化ナトリウムは窒素を利用して乾 燥させ、隔膜でシールした容器にDMSO(65ml)を加える。二つの注入キャニ ュラ(cannula)で液体に窒素ガスを通す。容器を超音波浴に設置し、60℃に 保温する。水素ガスを解放し、注入キャニュラ(cannula)を通して発散させる 。約4時間後、水素ガスが解放されなくなると、ジムシル(dimsyl)ナトリウム が使用できるようになる。 撹拌マグネットが入りシールのされたフラスコ内でデキストランをDMSOに 溶解し、ボトルを窒素ガスおよび二つの注入キャニュラ(cannula)を使って乾 燥する。その後ジムシルナトリウム(2M)を注入注射器でボトルの中に滴下す る。容器を25℃で30分間、超音波浴に設置し、夜間は室温で放置する。容器 は、60℃に保温し、スチリルグリシジルエーテルを撹拌しながら滴下する。容 器を室温で1時間、超音波浴に設置した後、反応を同じ温度で4時間続ける。ス チリルデキストランをエタノール(3×)で沈殿させて仕上がる。 各実験のスチリル基内は、NMRにより決定される。塩基としてNaOHの入 った水溶液中の反応は、比較的低度(5%未満(exp.1-8))の置換となる。中性 溶媒およびジムシルナトリウムといった強塩基に変えることにより、置換の度合 は増大する(exp.9-11)。 実施例3.重合 A.溶解したスチリル デキストラン(Mw40,000)の重合: 条件(量、置換の度合、溶媒、開始剤等)および結果をtable3Aに示した。 典型的な手順では、アルゴンガスを溶液に通した後、スチリル デキストラン および開始剤を溶媒に溶解する。混合溶液は、夜通し50℃で重合させる。 スチリル エーテル デキストラン(置換の度合5-mol-%)が水の中で重合する とき、ゲルは形成されない。置換(30mol-%およびそれ以上)の度合が高いため 、DMSOまたはトリエチレングリコールといった溶媒は、溶液を得るのに必要 である。高置換デキストランの溶液を重合するとき、ゲルの形成が見られる。 B.溶解したスチリルデキストラン(Mw500.000)の重合: 典型的な実施例では、スチリルデキストラン(0.13g)を開始剤(1.0mg、過硫 酸アンモニウム(APS))を含む水(2ml)に溶解する。これにN,N,N',N' -テトラメチレンジアミン(TEMED)(1μl)を重合の促進剤として加える 。ゲルは室温でつくる。用意するすべてのゲルは水-膨潤性である。結果および 条件をtable3Bに示す。 実施例4.スチリルデキストランを使ったゲルの電気泳動 置換の度合が2.8%であるスチリルエーテルデキストランをtris-HCl緩 衝液(0.375M,pH8.8)を含む尿素(7M)に溶解し、濃度15%(w/v)とす る。スチリルエーテルデストランは、ラジカル開始剤を使って重合しゲルとなる 。二本鎖DNAを含むAサンプルの電気泳動は、ゲル内で電気泳動を行う。これ は結果として、得られるゲルが電気泳動の応用への手段となり得ることを示すバ ンドである。 実施例5.多孔性スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーマトリックスの親水性 化 多孔性スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーマトリックスをスチリルエーテ ルデキストランを含む水溶液に浸す。溶媒の除去および水および/またはジメチ ルスルホキシドで洗浄した後、マトリックスをFTIR(フーリエ変換赤外分光 法)で分析する。分析により、マトリックスが親水性化されていることが示され る。Table 1 .実施例1.スチリルデキストラン合成の最適化 1)実験1-4および6-7において層転移触媒(0.1gテトラブチルアンモニ ウムイオジド)を使用した。2)塩基はNaOHである。3)塩基はソディウムジム シルである。 Table 2.実施例2.スチリルデキストラン(Mw500,000)の合成 Table 3A.実施例3A.スチリル デキストラン(Mw40,000)を用いた重合の 変形型 1)2,2'-アゾビス-2,4-ジメチル バレロニトリル(Polyscience Inc.U.S. A.)Table 3B .実施例3B.スチリル デキストラン(Mw500,000)の重合 APS=過硫酸アンモニウム TEMED=N,N,N',N'-テトラメチレンジアミン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.アルケン基がスチリルエーテル基であることを特徴とし、共有結合的に連結 したアルケン基で置換したポリヒドロキシポリマー。 2.ポリマーがポリサッカライドであることを特徴とし、請求項1に記載のポリ ヒドロキシポリマー。 3.ポリマーがデキストランであることを特徴とし、請求項1〜2の何れかに記 載のポリヒドロキシポリマー。 4.一般式 R−B−P, [式中、RはCH2=CHC64O−、Bは不活性であり安定である有機架橋で あり、およびPは付加基R−B−を含む。] に従うことを特徴とし、請求項1〜3の何れかに記載のポリヒドロキシポリマー 。 5.たった一つの酸素原子による他のおよび同一の炭素原子への結合を供し、B が、一つまたはそれ以上のエーテルの酸素により破壊され、もしくは一つまたは それ以上のヒドロキシ基または低級アルコキシ基で置換され得る直線状、分枝状 または環状炭化水素であることを特徴とし、請求項1〜4の何れかに記載のポリ ヒドロキシポリマー。 6.置換されていないポリヒドロキシポリマーより得られるエーテルの酸素を通 じて、Bがポリヒドロキシポリマーと連結することを特徴とし、請求項1〜5の 何れかに記載のポリヒドロキシポリマー。 7.請求項1〜6の何れかに規定したスチリル誘導ポリマーの重合により得られ るゲル。
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