JP2000504556A - ファンモータを有する商用電源附勢温風電気器具における低電圧の発生 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 温風電気器具は、交流商用電源電圧（Ｌ，Ｎ）を受けるように加熱素子（Ｈ１）と直列に接続されたファンモータ（Ｍ）を有する。モータ（Ｍ）の両端間の交流電圧が整流され（Ｄ５，Ｃ）、温風電気器具における追加の電子回路（Ｅ）を附勢する作用をする。

Description

【発明の詳細な説明】 ファンモータを有する商用電源附勢温風電気器具 における低電圧の発生 本発明は、交流商用電源電圧を受けるように互いに直列に接続された加熱素子 及びモータを有する温風電気器具に関するものである。 このような温風電気器具は、特に米国特許第４，３２３，７６１号明細書から 既知である。このような温風電気器具は個人向けのヘアドライヤ、温風ブラシ又 は櫛、頭髪乾燥用フードや、空間加熱用のファンヒータとして用いられている。 温風の流れを生ぜしめるファンのモータは加熱素子の１つと直列に配置されてい る。或いは、このモータは前記の米国特許の場合のように加熱素子のタップに接 続することができる。モータは交流モータとすることができるも、しばしば直流 モータが用いられている。後者の場合には、モータはダイオード又は整流ブリッ ジを経て加熱素子に接続される。このような温風電気器具はしばしば、温度制御 、センサ信号の処理又は制御及び信号発生の目的のための電子回路を有している 。このような電子回路を附勢するために、交流商用電源電圧に比べ比較的低い直 流電圧が必要となる。 英国特許第１４６７６４２号明細書には、変圧器及び整流ブリッジにより比較 的低い直流電圧を発生させるようにした温風櫛が開示されている。しかし、交流 商用電源電圧を低い交流電圧に変換する変圧器は高価で重い素子である。 他の既知の解決策は電圧を低減させる抵抗を用いることである。しかし、この 解決策は、電力消費の点で、電子回路が消費する電流がそれほど大きくない場合 にのみ可能となるものである。他の方法は、電力消費のない直列素子としてキャ パシタを用いる方法である。この場合も、キャパシタの寸法に制限が課せられて いるならば電流が限定要因となる。 従って、温風電気器具における電子回路に対し低電圧を発生させる廉価で簡単 な解決策が必要となる。この目的のために、頭書に記載した種類の温風電気器具 において、この温風電気器具が更に、モータの両端間の交流電圧を整流する整流 器を具えていることを特徴とする。 モータの両端間の交流電圧が整流され、電子回路を附勢するのに用いられる。 モータを流れる電流は一般に電子回路に対する電流よりも著しく大きい為、加熱 素子とモータとを有する直列回路の動作は殆ど影響を受けない。しかし、加熱素 子の抵抗値を選択する場合に、電子回路とモータとの個々の電流消費を考慮に入 れることもできる。 本発明の上述した特徴及びその他の特徴を図面を参照して説明する。図中、 図１は、本発明による温風電気器具の第１実施例を示す回路図であり、 図２は、本発明による温風電気器具の第２実施例を示す回路図であり、 図３は、本発明による温風電気器具の第３実施例を示す回路図であり、 図４は、本発明によるヘアードライヤを示す線図である。 これらの図中、同様な機能又は目的を有する部分には同じ符号を付してある。 図１には、本発明による温風電気器具の一実施例の回路図を示している。この 電気器具は商用電源端子Ｌ及びＮにおいて交流の商用電源電圧を受け、商用電源 電圧端子Ｌと直列の電源スイッチＳによりスイッチ・オンされる。ファンモータ Ｍと直列で商用電源電圧端子Ｌ及びＮに接続された第１加熱素子Ｈ１により温風 が生ぜしめられる。この場合、モータＭは例えば、ダイオードＤ１〜Ｄ４を有す る整流ブリッジを介して接続された直流モータとする。しかし、整流ブリッジを 有する直流モータの代りに交流モータを用いることもできる。モータの両端間の 交流電圧、本例の場合整流ブリッジＤ１〜Ｄ４の両端間の交流電圧は整流ダイオ ードＤ５及び平滑キャパシタＣにより整流される。この目的のために、整流ダイ オードＤ５の陽極を第１加熱素子Ｈ１と整流ブリッジＤ１〜Ｄ４との間のノード Ｆに接続する。この整流ダイオードＤ５の陰極は平滑キャパシタＣの正端子に接 続する。平滑キャパシタＣの負端子と整流ブリッジＤ１〜Ｄ４とは更に商用電源 電圧端子Ｎに接続する。平滑キャパシタＣの両端間の直流電圧が追加の電子回路 Ｅに対する電源電圧として機能し、この電子回路Ｅは平滑キャパシタＣの正端子 及び負端子にそれぞれ接続された正電源端子ＶＰ及び負電源端子ＶＮを有してい る。温風電気器具は更に、商用電源電圧端子Ｌ及びＮ間でトライアックＴと直列 に接続された第２加熱素子Ｈ２を有する。第１加熱素子Ｈ１は主要な熱を発生し 、 第２加熱素子Ｈ2はトライアックＴにより制御しうる追加の熱を発生する。トラ イアックＴのゲートに対する制御回路は電子回路Ｅ内に設けられており、この電 子回路Ｅはセンサ及び制御機能用の随意の回路も有する。トライアックＴのゲー トを制御するためには、電子回路Ｅの負電源端子ＶＮと、平滑キャパシタＣの負 端子と、整流ブリッジＤ１〜Ｄ４のダイオードＤ３及びＤ４と、第２加熱素子Ｈ ２に接続されていない方のトライアックＴの主電極とをすべて同じ商用電源電圧 端子Ｎに接続するのが好ましい。 ダイオードＤ５は逆の極性にすることもできる。すなわち、ダイオードＤ５の 陰極をノードＦに、陽極を平滑キャパシタＣの負端子に接続することができる。 この場合、この平滑キャパシタの正端子を商用電源電圧端子Ｎに接続する必要が ある。この場合、商用電源電圧端子Ｎに対して負の電源電圧が発生される。或い はまた、２つの整流ダイオードと２つの平滑キャパシタとにより正の電源電圧と 負の電源電圧とを発生させることもできる。 図２は、交流モータＭを第１加熱素子Ｈ１の第１区分Ｈ１Ａを介して商用電源 電圧端子Ｌに且つ第１加熱素子Ｈ１の第２区分Ｈ１Ｂを介して商用電源電圧端子 Ｎに接続した変形例を示す。交流モータの代りに整流ブリッジを有する直流モー タを用いることもできる。本例の場合も、モータＭの両端間の交流電圧が整流ダ イオードＤ５及び平滑キャパシタＣにより整流される。又、本例の場合も、電子 回路Ｅの正電源端子ＶＰ及び負電源端子ＶＮが平滑キャパシタＣの正端子及び負 端子にそれぞれ接続されている。電子回路Ｅの負電源端子ＶＮは商用電源電圧端 子Ｎに対して浮動している。このことは、電子回路Ｅにより附勢される継電器Ｒ により第２加熱素子Ｈ２をターン・オン及びターン・オフさせる場合には問題と する必要はない。 図３は、交流モータＭを第１加熱素子Ｈ１のタップに接続した変形例を示し、 この目的のために、本例の場合もこの第１加熱素子Ｈ１が商用電源電圧端子Ｌ及 びＮ間で互いに直列に接続された第１区分Ｈ１Ａ及び第２区分Ｈ１Ｂを有するよ うにする。従って、この場合も整流ブリッジと関連させた直流モータに代えるこ とができるこの交流モータＭは第１加熱素子Ｈ１の全体と直列に配置する必要は なく、第１加熱素子Ｈ１の一部に接続することもできる。 図４は、加熱素子Ｈ１及びＨ２と、ファンＢと、電源スイッチＳと、取っ手内 に収容された電子回路Ｅとを有するヘアードライヤを線図的に示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．交流商用電源電圧（Ｌ，Ｎ）を受けるように互いに直列に接続された加熱素 子（Ｈ１）及びモータ（Ｍ）を有する温風電気器具において、 温風電気器具が更に、モータ（Ｍ）の両端間の交流電圧を整流する整流器（ Ｄ５）を具えていることを特徴とする温風電気器具。 ２．請求の範囲１に記載の温風電気器具において、前記整流器がダイオード（Ｄ ５）と平滑キャパシタ（Ｃ）との直列回路を有していることを特徴とする温風 電気器具。 ３．請求の範囲２に記載の温風電気器具において、この温風電気器具が、直流電 源電圧（ＶＰ，ＶＮ）を受けるように前記平滑キャパシタ（Ｃ）に対し並列に 配置された電子回路（Ｅ）を有していることを特徴とする温風電気器具。 ４．請求の範囲３に記載の温風電気器具において、この温風電気器具が更に他の 加熱素子（Ｈ２）を有し、この他の加熱素子が電子スイッチ（Ｔ）と直列で商 用電源電圧（Ｌ，Ｎ）を受けるように接続され、前記加熱素子（Ｈ１）と前記 他の加熱素子（Ｈ２）とが第１商用電源電圧端子（Ｌ）に接続され、前記モー タと、前記平滑キャパシタ（Ｃ）と、前記電子回路（Ｅ）と、前記電子スイッ チ（Ｔ）とが第２商用電源電圧端子（Ｎ）に接続されていることを特徴とする 温風電気器具。 ５．請求の範囲１〜４のいずれか一項に記載の温風電気器具において、前記モー タ（Ｍ）が、整流ブリッジ（Ｄ１〜Ｄ４）を介して接続された直流モータであ ることを特徴とする温風電気器具。