JP2000503775A - 抵抗および漏れ測定のための回路装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ２つの回路点（Ｓ１，Ｓ２）の間の抵抗および漏れ測定のための回路装置では、検査電流を２つの回路点の一方に供給するための電流源（１２）と、２つの回路点間に生じる電圧を検出する回路素子（１４）が設けられている。広帯域信号発生器（１８）の出力側は前記電流源（１２）の制御入力側に接続されている。前記回路素子および前記信号発生器の出力側は、前記素子および信号発生器の出力信号を相関するための相関器（１６）の入力側に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】 抵抗および漏れ測定のための回路装置 本発明は、請求項１の上位概念に記載の抵抗および漏れ測定のための回路装置 に関する。 抵抗および漏れ抵抗測定は直流電流測定を用いて実施されることが多い。申し 分ないＳＮ比が保証されなければならないので、高い信号レベルによって測定さ れる。これにより、不都合な高い電磁放射が生じる。直流電流成分を有する必要 とされる発生器および増幅器が非常に煩雑であるということも加わる。 ヨーロッパ特許公開第０６８９０５８号公報に記載されている、漏れ抵抗の形 の障害状態について回路点を監視するための回路装置では、電流源を有する検査 装置がこの回路点に結合されておりかつ少なくとも１つのコンパレータを有する 評価装置が設けられている。作動電圧の一方の極に対する使用の検査電流は、前 以て決められた値を有する直流電圧でありかつ、この回路点とこの極との間の電 圧が前以て決められた限界値を下回るときにだけ流れる。漏れ電流によってこの 電圧限界値を上回ると、コンパレータにおける電圧変化が生じる。この回路装置 では、この回路点を作動電圧の両方の極のそれぞれに対する漏れ抵抗について監 視するために、反対方向の検査電流を有する第２の電 流源が設けられており、その際有利にはウィンドウコンパレータが使用される。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９５１７１４１号公報から、エアバック制 御装置の点火ピル抵抗を監視するための回路装置が公知である。検査電流は、相 互に反対の方向から交番的に点火ピル抵抗に供給される。抵抗において測定され るその都度の電圧値は、正の基準電圧と共に差動増幅される。増幅された電圧間 の差が計算され、それは、２倍のレベルを有する検査電流によって引き起こされ るはずの電圧値に等しい。 本発明の課題は、低い信号レベルを用いた測定を可能にしかつ同時に簡単かつ コストの面で有利に構成されている、抵抗および漏れ測定のための回路装置を提 供することである。 この課題は、本発明によれば請求項１の上位概念に記載の回路装置において請 求項１の特徴部分に記載の構成によって解決される。 この回路装置の有利な形態は従属請求項の対象である。 本発明の回路装置では、広帯域の信号発生器が使用され、それはその交流電流 信号を電流源に供給する。これにより、煩雑な発生器および直流電流成分を有す る増幅器が省略されかつ回路コストは比較的僅かである。更に、広帯域信号を用 いた測定によって、高い電磁放射を回避することができ同時に、低い電磁的な感 度が維持される。 アナログ信号発生器、例えばアナログ値を有するランダム発生器およびＤＡ変 換器を使用することができる。しかし有利にはデジタル信号変換器が設けられて おり、それは僅かな回路コストで間に合いかつ例えば信号レベル＋１および−１ を送出する。可能な構成の１つは、長さｎおよびクロック周波数Ｆを有する帰還 結合されたレジスタである。その場合この信号の帯域幅はこの種のレジスタでは 、ＦとＦ／（２ⁿ−１）との間にとることができる。 信号発生器のクロック制御される出力信号は、相応の電流信号を送出する電流 源に供給される。これらの交流電流信号によって生じる電圧降下は、電圧増幅器 の２つの回路点間で検出されかつ相関器に供給される。 本発明の回路装置の原理は次の通りである：理想の場合（漏れなし、検査され る回路部分に外乱信号がない）、増幅器において、供給された発生器信号を有す る純然たる、減衰されていない検査信号が得られるとき、相関器に直接供給され る発生器信号との関連において、１００％の一致、従って最大の相関器信号が生 じる。相関器は時間シフトされた信号値を検査しかつ相関されない信号値を抑圧 する。例えば統計学的に無関係な雑音信号のような外乱信号は除去されかつ、電 流源から到来する信号成分のみが考慮される。従って 純然たる障害信号が相関器に供給されると、発生器信号との０％の一致が生じか つ相関器の出力側には、最小のレベルを有する信号が現れる。漏れがありかつ障 害信号がないとき高いレベルを有する出力信号が生じる。というのは、電流源信 号に対する相関が成り立っているからである。漏れがありかつ同時に障害信号が ある場合、相関器の出力側に、それに代わって、低いレベルを有する信号が現れ る。 相関器の一例は乗算器および後置接続されている低域フィルタを有する構成で ある。乗算器は、それらの関係を検査しようとする２つの入力される信号を乗算 する。後置接続されているフィルタにおいて、遮断周波数までの積分を行い、そ の際障害成分は除去される。 本発明の回路装置は殊に、エアバック制御装置のために構想されている。これ により例えば点火ピル抵抗を測定することができる。更に、トリガ回路における 漏れ電流を検出することができ、かつしかも、点火ピルとアースとの間および点 火ピルとバッテリー電圧極との間の漏れ電流の測定を実施することができる。必 要であれば、アース接続端子およびバッテリー電圧接続端子に対する漏れを区別 することを断念することができる。その場合には、回路装置の２つの測定部分だ けが、即ち２つの相関器、２つの電流源だけが必要である。 その都度相関されない発生器信号が生じるようにすれば、点火ピル抵抗および 漏れ抵抗の測定を同時に実施することができる。このようにして、点火ピル抵抗 および／または漏れ抵抗をアース接続端子およびバッテリー接続端子に関連して 測定することができる。このような場合、発生器信号は時間シフトされ、例えば 異なったレジスタ出力側から時間シフトされる。１つの発生器信号のみによって 動作される場合、測定は時間的に相前後して行われなければならない。 本発明の回路装置によれば、持続する抵抗および／または漏れ抵抗測定を実施 することが可能になる。その際広帯域信号の使用に基づいて、回路装置は発生器 電流測定の場合におけるよりも障害に敏感でない。 測定精度を高めようとする場合、２点測定を実施することができる。その場合 異なった電流が供給される。このために例えば、電流源に供給される、信号発生 からの信号を異なった係数によって乗算することができる。Ｒを求める抵抗、Ｕ を電圧かつＩを電流とすれば、次式 Ｒ＝（Ｕ₂−Ｕ₁）／（Ｉ₂−Ｉ₁） が成り立つ。 この種の２点測定により、例えばオフセット電圧の影響を低減することが可能 になる。 次に本発明の有利な実施例を図面に基づいて説明する。その際： 第１図は、本発明の回路装置の第１実施例のブロック回路略図であり、 第２図は、第１図の回路に対する相関器の１例の略図であり、 第３図は、第１図の回路に対する信号発生器の１例の略図であり、 第４図は、本発明の回路装置の第２実施例の回路略図である。 次に、エアバック制御装置に対する抵抗および漏れ測定のための回路装置につ いて説明する。第１図には、回路装置の基本構成がブロック図に基づいて示され ている。１０は、その抵抗を測定すべきである回路部分であって、回路点１およ びＳ２を有している。並列に、回路点Ｓ３およびＳ４を有する電流源１２が接続 されている。電流源１２はその作動のための制御入力側を有している。増幅器１ ４は回路点Ｓ１およびＳ２の間に接続されておりかつ相関器１６の入力側に接続 されている。相関器の出力側は図示されていない評価ユニットに導かれている。 広帯域信号発生器１８はその出力側を介して相関器の第２入力側および電流源の 制御入力側に接続されている。 信号発生器１８は電流源１２に電流が流れるようにし（例えば２０ｍＡ）、そ の際この電流は直流電流成分はなくかつ検査すべき回路部分１０を介して流れか つ回路点Ｓ１とＳ２との間に電圧降下を引き起こす。 この電圧降下は増幅器１を介して検出されかつ増幅器出力信号は相関器に供給さ れる。相関器には更に信号発生器の出力信号が供給される。 相関器１６が信号発生器の出力信号に対して付加的に、検査電流成分を含んで いる電圧信号を得るとき、相関器は相関を検出しかつ例えばハイレベルを有する 相応の相関信号を送出する。検査電流成分が存在していなければ、相関信号は低 いレベルを有している。 第２図には、第１図の回路装置に使用することができる相関器の例が示されて いる。相関器は乗算器１６１とフィルタ１６２を有している。乗算器は増幅器１ ４からと信号発生器１８からの２つの入力信号を乗算し、かつフィルタは乗算器 １６１から得られた積の積分を時間に関して実施する。図示の例では低域フィル タであることがわかる。公知のように、計算は周波数領域においても実施するこ とができる。 第３図には、第１図の回路装置に対して有利に使用される関数発生器１８の１ 例が示されている。それは、帰還結合路１８２（正結合）を有するｎ桁のレジス タ１８１（例えばｎ＝８）を有している。図示の例において、クロック周波数は １０ｋＨである。しかし本発明はこの周波数またはこの周波数領域に制限されて いない。レジスタ出力信号は増幅器１８３を介して増幅される。信号発生器１８ は、デジタルモジュールである。それ旗と絵場信号＋１および−１を送出する。 エアバック制御装置における用途例が第４図に示されている。そこに図示の回 路には第１図の回路装置が３つ示されているが、信号発生器は１つしか存在して いない。測定すべき抵抗は１つには点火ピル抵抗４０であり、別の２つの場合に おいて、バッテリーないしアースに対する漏れ抵抗５０，６０である。第１図の 場合と同じように、電流源４２，５２および６２、増幅器４４，５４および６４ 並びに相関器４６，５６および６６が設けられている。漏れ抵抗５０および６０ は、点火ピルの回路点４２を有するローサイド側とバッテリー５８ないしアース 接続端子６８との間で測定される。分かり易くするために、回路点Ｓ５１，Ｓ５ ３，Ｓ５４，Ｓ５６およびＳ５８，Ｓ６１，Ｓ６２，Ｓ６４，Ｓ６６およびＳ６ ８が示されている。 信号発生器１８の出力側は回路点Ｓ７，Ｓ８およびＳ９を介して相関器４６， ５６および６６に接続されている。更に、信号発生器１８の出力側は乗算器２０ を介して電流源４２，５２および６２に接続されている。乗算器の第２入力側に は制御入力側２２から信号ＫＩが供給される、この信号は例えば係数１または２ （ＫＩ＝１または＝２）を表している。係数ＫＩの使用により、種々異なったレ ベルの電流源信号の生成、ひいては測定精度を高めるための２点測定が可能にな る。信号発生器１８の信号は、すべての相関器および電流源に同時に供給される 。このようにして、同時に かつ循環的に漏れテストを実施することができ、その際電流源はこの期間にしか 作動状態である必要はない。 漏れ電流測定においてバッテリー電圧とアースとの間を区別する必要がないと きは、回路分岐５２，５４，５６または６２，６，６６を省略することができる 。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９８年９月７日（１９９８．９．７） 【補正内容】 請求の範囲 １．エアバック制御装置における２つの回路点（Ｓ１，Ｓ２；Ｓ４１，Ｓ４２； Ｓ５１，５８；Ｓ６１，６８）間の抵抗および／または漏れ測定のための回路装 置であって、検査電流を前記２つの回路点の一方に供給するための電流源（１２ ；４２；５２；６２）と、前記検査電流と前記２つの回路点間の抵抗とから生じ る電圧を検出する回路素子（１４；４４；５４；６４）とを有している形式のも のにおいて、 広帯域信号発生器（１８）が設けられており、該発生器の出力側は前記電流源 （１２；４２；５２；６２）の制御入力側に接続されておりかつ前記回路素子（ １４；４４；５；６４）および前記信号発生器（１８）の出力側は、これらの出 力信号を相関するための相関器（１６；４６；５６；６６）の入力側に接続され ている ことを特徴とする回路装置。 ２．前記回路素子（１４；４４；５４；６４）は電圧増幅器を含んでいる 請求項１記載の回路装置。 ３．前記増幅器（１４；４４；５４；６４）は演算増幅器である 請求項２記載の回路装置。 ４．前記信号発生器（１８）はデジタル信号発生器である 請求項１記載の回路装置。 ５．前記信号発生器（１８）はレジスタ長ｎおよびクロック周波数Ｆを有する帰 還結合されたレジスタ（１８１）である 請求項４記載の回路装置。 ６．少なくともそれぞれ２つの別の回路点（Ｓ５１．５８；Ｓ６１，６８）の間 の測定のために、前記電流源（１２；４２）がそれぞれ少なくとも１つも別の電 流源（５２；６２）を含んでおり、それぞれ少なくとも１つの別の相関器（５６ ；６６）がその一方の入力側に前置接続されている回路素子（５４；６４）を介 して前記回路点に接続されておりかつ前記信号発生器（１８）の出力側は前記少 なくとも１つの別の相関器の第２の入力側および前記少なくとも１つの別の電流 源の制御入力側に接続されている請求項１記載の回路装置。 ７．同時に相関されない信号は前記信号発生器（１８）からその都度前記異なっ た電流源（４２；５２；６２）の制御入力側に供給され、前記信号はその都度同 時に所属の相関器（４６；５６；６６）に供給される 請求項６記載の回路装置。 ８．乗算器（２０）の第１入力側は前記信号発生器の 出力側に接続されておりかつ係数値信号に対する乗算器第２の入力側が設けられ ていることを特徴とする２点測定のための回路装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．２つの回路点（Ｓ１，Ｓ２；Ｓ４１，Ｓ４２；Ｓ５１，５８；Ｓ６１，６８ ）間の抵抗および／または漏れ測定のための回路装置であって、検査電流を前記 ２つの回路点の一方に供給するための電流源（１２；４２；５２；６２）と、前 記検査電流と前記２つの回路点間の抵抗とから生じる電圧を検出する回路素子（ １４；４４；５４；６４）とを有している形式のものにおいて、 広帯域信号発生器（１８）が設けられており、該発生器の出力側は前記電流源 （１２；４２；５２；６２）の制御入力側に接続されており、かつ前記回路素子 （１４；４４；５；６４）の出力側および前記信号発生器（１８）の出力側は、 これらの出力信号を相関するための相関器（１６；４６；５６；６６）の入力側 に接続されている ことを特徴とする回路装置。 ２．前記回路素子（１４；４４；５４；６４）は電圧増幅器を含んでいる 請求項１記載の回路装置。 ３．前記増幅器（１４；４４；５４；６４）は演算増幅器である 請求項２記載の回路装置。 ４．前記信号発生器（１８）はデジタル信号発生器で ある 請求項１記載の回路装置。 ５．前記信号発生器（１８）はレジスタ長ｎおよびクロック周波数Ｆを有する帰 還結合されたレジスタ（１８１）である 請求項４記載の回路装置。 ６．少なくともそれぞれ２つの別の回路点（Ｓ５１．５８；Ｓ６１，６８）の間 の測定のために、前記電流源（１２；４２）がそれぞれ少なくとも１つも別の電 流源（５２；６２）を含んでおり、それぞれ少なくとも１つの別の相関器（５６ ；６６）がその一方の入力側に前置接続されている回路素子（５４；６４）を介 して前記回路点に接続されておりかつ前記信号発生器（１８）の出力側は前記少 なくとも１つの別の相関器の第２の入力側および前記少なくとも１つの別の電流 源の制御入力側に接続されている請求項１記載の回路装置。 ７．同時に相関されない信号は前記信号発生器（１８）からその都度前記異なっ た電流源（４２；５２；６２）の制御入力側に供給され、前記信号はその都度同 時に所属の相関器（４６；５６；６６）に供給される 請求項６記載の回路装置。 ８．乗算器（２０）の第１入力側は前記信号発生器の出力側に接続されておりか つ係数値信号に対する乗 算器第２の入力側が設けられている ことを特徴とする２点測定のための回路装置。 ９．エアバック制御装置における点火ピルの抵抗を測定するための請求項１記載 の回路装置の用途。 10．エアバック制御装置における漏れ抵抗を測定するための請求項１記載の回路 装置の用途。