JP2000503552A - 胃瘻形成術用カテーテル・システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 患者の腹腔および胃壁（１１，１２）を通って成形された通路を通る胃瘻形成術用カテーテル（１０）を挿入するシステムおよび方法。胃瘻形成術用カテーテル（１０）が先端に弾性のないバルーン（１４）のような膨張カテーテル（１３）に装着される。導入針がまず患者の下腹の壁を通して進められ、次いで、ガイドワイヤが胃内部に針の内腔を通して進められる。胃瘻形成術用カテーテル−膨張カテーテル集合体（１０，１３）は、膨張カテーテル（１３）上のバルーン（１４）が腹腔および胃壁（１１，１２）の両者を横断する適性な位置になるまで、ガイドワイヤ上を進められる。膨張カテーテル（１３）上のバルーン（１４）の膨張時に、通路が十分に膨張されて、胃瘻形成術用カテーテル（１０）が胃の内部にカテーテル（１０）の末端を配置するように進められる。胃瘻形成術用カテーテル（１０）末端上のバルーン（１４）が膨張されて内部留置部材を形成し、そして膨張バルーン（１４）を胃壁（１２）に押し付けるために、引き出される。好ましくは、カテーテル（１０）はそのシャフト上に外部留置リング（１５）を有している。リング（１５）は腹腔壁（１１）を通る通路を密封するように患者の下腹の外部上を滑らされる。

Description

【発明の詳細な説明】 胃瘻形成術用カテーテル・システム 〔技術分野〕 本発明は、一般に腸の供給チューブに関し、さらに詳しく言えば、患者の腹腔 壁および胃壁を通して患者の胃の内部に挿入される腸の供給チューブに関するも のである。 〔背景技術〕 比較的長期間、咀嚼または飲み込みができない多くの患者がいる。これらの患 者のうちの症例は、神経学的に傷められた、例えば発作を受けた者、頭部または 頸部に外傷性の傷害、例えば損傷したあご、を受けた者、食道に障害物、例えば 癌のある者を含む。これらの症例においては、患者が自分で咀嚼または飲み込み ができるまで、養分、薬剤等を胃瘻形成術用チューブをかいして患者に供給する ために、腸の供給チューブ、時には胃瘻形成チューブまたはカテーテルを患者の 腹腔壁および胃壁をかいして患者の胃の内部に挿入することが一般的な治療であ る。 腸内供給および薬物混入のために胃瘻形成術チューブを患者の胃に挿入するい くつかの周知の技術がある。これら技術のうちの１つは、胃壁および腹腔壁の一 部に開口を明け、チューブの末端部が患者の胃内に良好に配置されるまで、その 開口をかいしてチューブを通すことを含んでいる。この技術においては非常にし ばしば、胃壁が複数のＴ−ファスナによって腹腔壁に固定される。腹腔壁および 胃壁の開口は、セルジンジャ（Ｓｅｌｄｉｎｇｅｒ）技術によって形成されても よい。この技術においては、比較的大きい針が両壁をかいして胃の内に挿入され 、米国特許第４，１６６，４６９号に開示されているようなガイドワイヤまたは 剥取り誘導器鞘が開口をつくる針を通して挿入され、そして、針が取り除かれる 。開口を通して直径を増加させる一連の膨張器を進めることによって胃瘻形成術 用チューブの通過を許すように、その開口が通常拡散される。 しかし、患者の腹腔壁および胃壁に成形された開口をかいして拡張器および胃 瘻形成術用チューブを進めるさいにいくつかの困難を経験することは一般的なこ とである。胃壁がＴ−ファスナによって腹腔壁に固定される場合には、拡張器ま たはチューブを進めることによって胃壁に加えられる力が時には非常に大きくな って、胃壁を腹腔壁に固定するＴ−ファスナから胃壁を裂くこともある。胃壁が 腹腔壁に固定されない場合に、胃壁が拡張器によって押し込まれ、すなわち、胃 壁にテント状くぼみを成形する傾向がある。 胃瘻形成術用チューブの末端部が患者の胃壁に損傷を与えずに患者の胃内に正 しく配置されるように、患者の腹腔壁および胃壁をかいして胃瘻形成術用チュー ブを容易に前進させることができるシステムが望まれていた。これらの要求およ びその他の要求は本発明によって満足される。 〔発明の開示〕 本発明は、患者の胃および腹腔の固定壁を通る患者の胃の内部に胃瘻形成術用 カテーテルを入れるカテーテル・システムに向けられている。 本発明のシステムは、膨張自在部材、例えば膨張自在バルーンをカテーテル・ シャフトの末端部上に有する細長いカテーテル・シャフトを有する膨張カテーテ ルを備えている。膨張自在部材が設けられている場合に、カテーテルは膨張自在 部材と流体連通する膨張内腔を有している。アダプタが、供給源からカテーテル ・シャフトの膨張内腔まで膨張流体を向けるようになっているカテーテル・シャ フトの基端部に設けられている。膨張カテーテルは胃瘻形成術用カテーテルの内 腔内で滑動できるのに十分に小さい外径を有し、また、膨張カテーテルの基端部 が胃瘻形成術用カテーテルの基端部から外方に延び、一方膨張カテーテルの末端 部上の膨張バルーンが胃瘻形成術用カテーテルの末端部から完全に外方に延びる ように十分な長さになっている。膨張カテーテルの基端部上のアダプタは、胃瘻 形成術用カテーテルが膨張カテーテルの基端部上に容易に装填されるように取外 し自在になっていることが好ましい。膨張カテーテルは、カテーテルの末端部に あるガイドワイヤ・ポートまで延びていて腹腔壁および胃壁に成形された通路を 膨張させてガイドワイヤを越えてカテーテルを案内しやすくするガイドワイヤ内 腔が設けられている。 膨張カテーテルのバルーンはポリマ材料からつくられている。この材料は所望 の直径まで膨張はするが、膨張圧力がバルーンを所望の直径まで膨張させる圧力 を著しく越えて増加されたときでさえも胃瘻形成術用カテーテル用通路を膨張さ せる所望の直径を越えてまで極端に膨張はしない。すなわち、バルーンは上昇圧 力時に比較的に弾性がないかまたは不従順である。適切なバルーン材料は、ポリ エチレン、ポリエチレン・テレフタレート、ポリビニル・クロリド、およびポリ オレフィン・アイオノマ（Ｓｕｒｌｙｎ（登録商標）等）等の非弾性ポリマであ る。 胃瘻カテーテルは、一般にカテーテル・シャフトを有している。その第１内腔 は基端部から末端部まで延びている。第１内腔はカテーテルの基端部から末端部 のポートを出て患者の胃の内部に流体を流すようにできている。胃瘻形成術用カ テーテルは、腹腔壁および胃壁を通って延びる通路を通してカテーテルの除去を 防止する内部留置手段が設けられている。好ましくは、この内部留置手段は、こ こで引用されている米国特許第４，６６６，４３３号および同第５，０７３，１ ６６号に記載されているようなバルーンまたは機械的装置のような膨張自在部材 である。これら両特許は、ミルピタスＣＡ（７）Ｍｅｄｉｃａｌ Ｉｎｎｏｖａ ｔｉｏｎｓ Ｃｏｒｐ．に譲渡されている。膨張自在部材を有するカテーテルに よって、第２内腔が胃瘻形成術用カテーテル内でその基端部からバルーンの内部 まで延びていて、このカテーテルの末端部が患者の胃内に正しく配置された後に 、バルーンの膨張用流体を供給する。 胃瘻形成術用カテーテルの最適実施例は、米国特許第４，６８５，５９２号、 同第４，７０１，１６３号、同第４，７９８，５９２号に開示されている。これ らの特許に記載されているように、胃瘻形成術用カテーテルが胃の内部に配置さ れている間に、その先端部にあるバルーンが膨張され、次いでカテーテルが力を 込めて引かれて、胃壁の内面に膨張バルーンを引き付ける。胃瘻形成術用カテー テルのシャフト上に摩擦装着された外部留置リングは、それが腹腔壁の外面を押 し付けてそのカテーテルが固定されかつ末端方向に動くことができなくなること を保証するまで、カテーテル・シャフトにそって押し付けられる。 胃瘻形成術用カテーテルの流体配給内腔内に配置されるようになっている膨張 カテーテルは、膨張バルーンが通路の全長に沿って延びるまで、腹腔壁および胃 壁を通して成形された通路内に進められ、そして、その通路内に正しく一旦定置 されてしまうと、バルーンが通路を膨張させるように膨張される。膨張は、透視 的観察の下で行われることが好ましい。バルーン膨張の初期の段階において、通 路内、特に腹腔壁の筋膜内の膨張バルーンの一部は完全に膨張せず、かくして、 バルーンが放射線不透過流体によって膨張された場合には、透視的に容易に見ら れる腰を成形する。膨張バルーン内の膨張圧力は、膨張されたバルーンの直径が その全長に沿ってほぼ同一になるまで、すなわち腰が見えなくなるまで、増加さ れる。１回以上の膨張が完全膨張のために要求されることもある。膨張バルーン が収縮された後に、胃瘻形成術用カテーテルの末端部が患者の胃の内部で良好に 配置されるまで、そのカテーテルは膨張カテーテル上を進められてもよい。好ま しくは、胃瘻形成術用カテーテルは、通路が膨張されたときに膨張バルーンが収 縮され胃瘻形成術用カテーテルがただちにその上を進められるように、膨張カテ ーテルが腹腔壁および胃壁の通路に挿入される前に、胃瘻形成術用カテーデルが シャフト上の膨張カテーテルの基端部上に装着される。 胃瘻形成術用カテーテルの末端部が胃の内部に良好に一旦配置されてしまうと 、膨張カテーテルが取り除かれてもよい。胃瘻形成術用カテーテルの末端部を固 定するために、胃の内にあるこのカテーテルの末端部上のバルーンが膨張され、 そして、膨張されたバルーンが胃壁の内面にこじんまりと押し付けられるまで、 そのカテーテルが腹腔壁および胃壁内の通路を通して引き抜かれる。胃瘻形成術 用カテーテルのシャフト上に摩擦装着されたシール・リングは、それが腹腔壁の 内面に押し付けられるまで、シャフト上を末端部方向に進められる。この工程は 通路を密封する。 本発明は、患者の胃内に胃瘻形成術用カテーテルの設置を容易にするカテーテ ル・システムを提供する。膨張カテーテル上の膨張バルーンの膨張は、患者の腹 腔壁および胃壁を通る通路に対してほぼ半径方向のみの圧力を加えて、胃瘻形成 術用チューブの通過を許すのに十分に通過を膨張させる。しかし、胃瘻形成術用 カテーテルの通路の膨張および通過は、胃壁を腹腔壁に固定するＴ−ファスナか ら離れ胃の裏を裂くような損傷を起こす胃壁への剪断力を少しも与えない。 〔図面の簡単な説明〕 第１図は患者の腹腔壁および胃壁内の通路を通って配置された胃瘻形成術用カ テーテルの一部断面をとった側面図である。 第２図は第１図の２−２線からみたカテーテルの横断面図である。 第３図は本発明の特徴を実施する胃瘻形成術用カテーテルの側面図である。 第４図は第３図の４−４線からみた膨張カテーテルの横断面図である。 第５図は第３図に示すカテーテルの末端部の縦断面図である。 第６図は第１図に示すような胃瘻形成術用カテーテルの内側内腔に配置された 第３図に示す膨張カテーテルを有する集合体の側面図である。 第７図から第９図までは患者の胃内の第５図に示すカテーテル集合体の挿入を 示す。 〔発明を実施するための最良の形態〕 第１図および第２図は、患者の腹腔壁１１および胃壁１２を通って延びる胃瘻 形成術用カテーテル１０を示す。カテーテル１０は、内部留置部材を有する細長 いカテーテル・シャフト１３と、その末端部にある膨張バルーン１４と、シャフ ト１３の外面に摩擦装着された外部保持リング１５と、カテーテル・シャフトの 基端部にある多腕アダプタ１６とからなっている。図示するように、バルーン１ ４が胃壁１２の内側に押し付けられるまで、バルーン１４は膨張されそして引き 出される。外部留置リング１５はシャフト１３上を進められ、患者の腹腔壁１１ の外面に押し付けられてカテーテル１０を腹腔壁および胃壁内に固定する。腹腔 壁１１および胃壁１２は、胃の内部に配置されるＴ−ファスナ１８によっていく つかの箇所で一体に固定される。Ｔ−ファスナの各々の一端によって固定される 縫合糸１９は、腹腔壁１１および胃壁１２、外科用綿撒糸２０のような詰め物を した留置要素、腹腔壁１１の外面に配置されたナイロン・ワッシャまたはボタン ２１を貫通する。縫合糸１９は数回結ばれるか、または腹腔壁に胃を保持させる のに十分な圧力で各綿撒糸２０にボタン２１を固定するようにクリップ（図示せ ず）が用いられてもよい。 多腕アダプタ１６は、注射器（図示せず）のような供給源から流体の形体の養 分等を受け、そのような流体をカテーテル・シャフト１３内の内側内腔２３を通 し、シャフトの先端にあるポート２４から患者の胃内部に配給するようになって いる腕２２を有している。腕２５は流体の薬剤を受け内腔２６を通してカテーテ ル・シャフト１３の末端部にあるポート２７に配給するようになっている。代案 として、内腔２３，２６は一本の内腔であってもよい。腕２８は膨張装置（図示 せず）を受けるようになっており、内腕２９をかいしてバルーン１４に流体連通 している。 カテーテル１０は第７図から第９図までに示すように、膨張カテーテル３０の 助けを借りて、腹腔壁１１および胃壁１２の通路１７を通して挿入される。 膨張カテーテル３０は、第３図から第５図までに最も良く示すように、細長い シャフト３１、その末端部にある膨張バルーン３２、カテーテル・シャフト３１ の基端部に固定された着脱自在多腕アダプタ３３からなる。カテーテル・シャフ ト３１は、その基端部からバルーン３２の内部まで延びる膨張内腔３４と、シャ フト３１の基端部から末端部まで延びるガイドワイヤ受け内腔３５とを有してい る。バルーン部材３２は、バルーンを所望の寸法まで膨張させることは許すが、 増加圧力時に所望の寸法を超えてまで著しく膨張はしない、すなわち、それは膨 張された直径時に非弾性または不従順性であるような材料からつくられる。 第６図は、胃瘻形成術用カテーテル１０と、通路１７への挿入準備の整った膨 張カテーテル３０との集合体であって、膨張カテーテル３０がカテーテル１０の 内側内腔２３内に配置された状態のものを示す。集合体を成形するために、カテ ーテル１０の内側内腔２３は、例えば鉱物油のような適当な消毒潤滑材で潤滑さ れ、次いで、アダプタ３３を取り除いた状態の膨張カテーテルの基端部がカテー テル１０の腕２２から突き出て延びるまで、その基端部がカテーテル１０の末端 部からその内側内腔に挿入される。膨張バルーン３０は、その完全な膨張を保証 するためにカテーテル１０の末端部にあるポート２４から完全に突き出ていなけ ればならない。アダプタ３３はカテーテル・シャフト３１の基端部上に装着され て、締付けカラ−３７によってそこに固定される。 胃瘻形成術用カテーテル１０の挿入のために患者の腹腔上の部位を準備するた めに、患者の胃が空気で充満されて滞留している腸ガスを排除し、そして、その 部位が透視的に選択されて患者の肝臓、小腸、結腸を避ける。Ｔ−ファスナ配置 用の３つまたは４つの部位が等辺三角形（３つのＴ−ファスナ部位）または方形 状に胃瘻形成術用カテーテル配置をするために選ばれた領域のまわりで腹腔の外 面に印を付けられる。準備および滅菌布被覆後、皮膚、皮下組織、腹膜の裏か１ ％プロカイン（Ｘｙｌｏｃａｉｎｅ（登録商標））によって自由に麻酔され、ニ ックがＴ−ファスナ部位の各々に皮膚を通してつくられる。 Ｔ−ファスナ１８を予め装填された誘導針（例えば、１７ゲージ）がＴ−ファ スナ部位でニックをかいして前方の腹腔壁１１を通して進められ、次いで胃壁１ ２から胃内腔まで誘導針が完全に貫通することを保証するように、２−５ｃｍの 急速刺込みを与える。針の末端部が貫通せずに胃壁の外面に押し付けられたとき に胃壁が内方突出テント状構造を成形する傾向があるが、急速刺込みを行うこと によって針の鋭い先端が容易に胃壁を貫通する。針の先端が胃の内部にあること を確認するために、空気が誘導針に取り付けられた注射器によって吸い出される 。注射器が針から取り去られ、そして、ロッドが針の基端部から針を通過されて 、針内腔に配置されたＴ−ファスナ１８を胃の内部に押し入れる。Ｔ−ファスナ に取り付けられた縫合糸１９が腹腔壁１１から突出する。誘導針が取り去られて 、Ｔ−ファスナに固定された縫合糸が前方の胃壁および網膜を前方の腹腔壁に対 してこじんまりと引っ張る。縫合糸１９が縫通される外科用綿撒糸２０およびボ タン２１が縫合糸に沿って滑らされ、腹腔表面に押し付けられ、次いで縫合糸１ ９がいくつかの結び目（５以上が好ましい）で結ばれ、Ｔ−ファスナ１８をこじ んまりと保持するが第１図に示すように胃壁にきつく保証しない十分な圧力で綿 撒糸２０にボタン２１を保持する。適切なＴ−ファスナ・システムはＭｅｄｉｔ ｅｃｈ（ウォータ タウン ＭＡ（７）Ｂｏｓｔｏｎ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ Ｃｏｒｐ．）から入手できるＢｒｏｗｎ−Ｍｕｅｌｌｅｒ Ｔ−ファスナである 。その他の適切なシステムは市販されている。 胃瘻形成術用カテーテル１０を患者の胃内に挿入する部位は、Ｔ−ファスナ１ ８を挿入する部位として同様に準備される。皮膚、皮下組織、腹膜は１％プロケ インによって自由に麻酔され、次いで、例えば１０−１２ｍｍの長さの小切開が 上腹部の動脈の主な分岐に平行につくられる。誘導針（例えば、１８ゲージ刺し 針）が切開の中心を通り胃の内部に進められ、注射器が胃の内部に正しい配置を 保証するように空気を吸い出すように針に取り付けられる。適切なガイドワイヤ ３６（例えば０．０３８ｉｎ（０．９６５ｍｍ）Ｊ−チップガイドワイヤ）が針 の内腔を通って胃の内部に貫通され、ガイドワイヤの突発的追出しに対処するよ うに胃内で自由にたわまされる。誘導針は腹腔壁１１および胃壁１２から引き出 され、そして、腹腔壁および胃壁に誘導針によって成形された通路またはトラッ ク１７が複数のカテーテル式膨張器、例えばまず８フレンチ・カテーテル次いで １２フレンチ・カテーテルを定置ガイドワイヤ３６上を通過させることによって 予め膨張されて、カテーテル３０をトラック１７に進めることを容易にする。 胃瘻形成術用カテーテル１０は、膨張カテーテル上のアダプタ３３を取り除く ことそして膨張バルーン３２がカテーテル１０の末端部から完全に突き出るまで カテーテル１０を膨張カテーテル３０上に進めること（またはその逆）によって 膨張カテーテル３０のシャフト３１上に予め装填される。次いで、膨張カテーテ ル３０上のバルーン３２が腹腔壁１１および胃壁１２を横切る通路１７を貫通す るまで、組み立てられたカテーテルが定置ガイドワイヤ３６上を進められる。ア ダプタ３３は膨張カテーテル３０の基端部上に再度装着され、そして、シャフト ３１をアダプタ３３の末端部に通しかつアダプタ３３（第３図）の末端部にキャ ップ３２を締め付けることによって、膨張バルーン３２が膨張圧力（例えば、１ ２−１５ａｔｍ．）まで膨張されて、胃壁をＴ−ファスナ１８から裂き取ること もある胃壁への応力を加えずに通路に容易に通すようにカテーテル１０に許すの に十分にトラック１７を膨張させる。バルーン３２は、その膨張が透視的に監視 されうるように、放射線透過液によって膨張されることが好ましい。第７図に示 す膨張の初期段階において、腹腔壁の筋膜内のバルーン３２の一部が、バルーン が延長しかつそれが透視的に容易に観察される腰３７を成形する組織の残りほど 膨張しない。腰３７が第８図に示すように見えなくなるまで、バルーン３２が通 路１７内で膨張径まで、１回以上膨張される。Ｔ−ファスナが胃の壁を通って裂 けることのある通路を通るカテーテル１０の押し込みのさい、胃壁に過剰な力が 加えられないように、通路１７が正しく膨張されることが重要である。約１４− ３０フレンチの寸法範囲内で胃瘻形成術用およびその他の型式のカテーテルにつ いて、通路１７は胃壁１２上の最小力を保証するように少なくとも約１ｃｍまで 膨張されなければならない。 通路１７の膨張が完了した後に、膨張カテーテル３０上のバルーン３２が収縮 され、そして、カテーテル１０上のバルーン１４が胃の内部に良好に入るまで、 第９図に示すように、カテーテル１０が膨張カテーテル３０上に進められる。バ ルーン１４は所望の寸法まで膨張され、次いで膨張されたバルーン１４が胃壁１ ２にこじんまりと引き付けられるまで、カテーテル１０が通路１７を通して引き 出される。膨張カテーテル３０およびガイドワイヤ３６が、バルーン１４が正し く胃内で定置されていることを確認した後に、取り除かれる。カテーテル１０の シャフト１３上の外部留置リング１５がカテーテル１０を胃内に有効に固定する ように第１図に示すように腹腔壁１１の外面に押し付けられる。長期間にわたる 高圧が組織壊死を生じるので、外部留置手段、すなわちバルーン１４によって胃 壁１２に過剰な圧力をかけないように注意が払われなければならない。カテーテ ル１０が約１０−１４日間定置された後に、腹腔壁１１と胃壁１２との間に比較 的しっかりと結合されるので、Ｔ−ファスナ１８に接続された縫合糸１９がＴ− ファスナ１８を胃内に解除するように腹腔壁１１の外面で引き離されてもよい。 解除されたＴ−ファスナ１８は患者の胃腸システムを通して有害に終局的に通過 する。 膨張カテーテル３０は約１２−１４ｉｎ（３０．４−１０２ｃｍ）の全長と約 ３−８フレンチ（１−２．６ｍｍ）のシャフト径を有していて、カテーテル１０ の内側内腔２３の通過を容易にする。バルーンは約５−１５ｍｍの膨張径と約１ −１５ｃｍ、好ましくは８−１２ｃｍの長さを有している。膨張カテーテルの寸 法は、使用されるべき胃瘻形成術用カテーテル１０の寸法に基づいて大体定まる 。膨張カテーテル３０の全長は、基端部がカテーテル１０の基端部から突き出て かつバルーン３２がカテーテル１０の末端部を完全に突き出るように十分に大き くなければならない。 胃瘻形成術用カテーテル１０および膨張カテーテル３０がキットとして一体に 便宜的に詰め込まれて、カテーテルのいずれかが互いに分離しているか、または 第６図に示すように膨張カテーテル３０をカテーテル１０の内側内腔２３内に滑 動自在に配置された状態になっている。理想的には、カテーテル１０と３０との 集合体はガイドワイヤ上に装着する準備ができている。キットに含まれてもよい 追加の物品は、ガイドワイヤ、縫合糸を取り付けたＴ−ファスナ、適切な綿撒糸 およびボタン、注射器のような膨張装置、誘導針等を含む。カテーテル１０の挿 入、固定の工程に用いられる他の物品は、例えば１％プロカインの麻酔薬の小び ん、麻酔薬を使用する注射器と針のようなキットに含められてもよい。 本発明は胃に近付くために用いられるカテーテルについて主としてここでは記 載されてきたが、胃腸カテーテルは、ミルピタス、カリフォルニアのＭｅｄｉｃ ａｌ Ｉｎｎｏｖａｔｉｏｎｓ Ｃｏｒｐ．の本出願の譲受人から市販されてい るＭＩＣ胃腸チューブおよびＭＩＣ腸チューブを腸を接近に設けてもよい。種々 の修正が本発明の範囲から逸脱せずに本発明についてなされうる。例えば、胃瘻 形成術用カテーテルのカテーテル・シャフトは一体に押出しまたはその他の方法 で成形されたものとして第２図に示されている。しかし、シャフトは熱溶解で一 体にされた個々の管状要素から成形されうる。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９５年４月１０日（１９９５．４．１０） 【補正内容】 （１９条補正） 請求の範囲 １． 次のものからなる胃瘻形成術用カテーテル・システム。 ａ）患者の腹腔壁および胃壁をかいして患者の胃空所内に長期間留するように なっている外側胃瘻形成術用カテーテル手段であって、次のものからなる。 （１）胃瘻形成術用チューブが定置された後に、胃空所内に流体が導入される 該チューブの長さにわたる少なくとも１つの内腔を有する胃瘻形成術用チューブ 、 （２）腹腔壁および胃壁に関して前記チューブを定位置に固定する手段であっ て、該チューブを胃壁に固定する第１膨張手段と、該チューブをいずれかの壁に 関して実質的に移動しないように該チューブを腹腔壁に固定する滑動自在留置手 段とを備えた固定手段、 ｂ）前記外側胃瘻形成術用チューブとおよび胃空所内に前記チューブを固定す る手段とを第２膨張手段によって成形された拡大小孔をかいして前記膨張カテー テルと一体に導入する内側膨張カテーテル手段であって、該手段が前記胃瘻形成 術用チューブおよび胃空所内に該チューブを固定する第１膨張手段とを導入する 際に前記内腔に一時的に配置され、その後該内腔から取り除かれて流体を該内腔 をかいして胃空所に導入させるものであって次のものからなる。 （１）前記カテーテル・シャフトが前記胃瘻形成術用チューブの内腔に配置さ れたとき、該カテーテル・シャフトの末端部が前記チューブの内腔を越えて延び 、また、該カテーテル・シャフトの基端部が該胃瘻形成術用チューブおよび該チ ューブを胃空所に固定する手段を導入後、該カテーテル・シャフトの除去を許す ように該チューブの内腔の反対端に接近しうるように十分な長さを有している細 長いカテーテル・シヤフト、 （２）前記細長いカテーテル・シャフトの末端部にあり、前記第１膨張固定手 段よりも大きい膨張直径を有し、後記通路が前記チューブおよび該チューブを固 定する第１膨張手段の導入を収容するように後記第２膨張手段が膨張されたとき 、腹腔壁および胃壁を通る通路を半径方向に膨張させる第２膨張手段であって、 前記カテーテル・シャフトをかいして前記膨張手段に流体連通されることによっ て 膨張されるように該膨張手段が該カテーテル・シャフトの末端部に配置されかつ それに流体連通されている第２膨張手段。 ２． 前記第２膨張手段が比較的に非弾性のプラスチック材料からなる膨張自在 部材である請求項１記載のシステム。 ３． 前記膨張自在部材は、約１−１５ｃｍの長さでかつ約５−１５ｍｍの最大 膨張直径を有しているバルーンからなる請求項２記載のシステム。 ４． 膨張自在部材が、ポリビニル・クリド、ポリエチレン、ポリエチレン・テ レフタレート、およびポリオレフィン・アイオノマからなる群から選択された材 料からつくられる請求項２記載のシステム。 ５． 前記胃瘻形成術用チューブはそこに延長しているガイドワイヤ内腔と、膨 張流体源に接続されるようになっている腕を有しかつ該チューブの基端部に着脱 自在に固定されるアダプタとからなる請求項１記載のシステム。 ６． 前記第２膨張手段が比較的非弾性の材料からなる膨張自在バルーンからな る請求項５記載のシステム。 ７． 前記膨張カテーテル手段が膨張自在バルーンの内部と流体連通するように 延びている膨張内腔からなる請求項６記載のシステム。 ８． 前記胃瘻形成術用チューブを固定する滑動自在留置手段が患者の腹腔壁の 外部に前記チューブにそって滑るようになっている外部留置部材からなる請求項 １記載のシステム。 ９． 前記胃瘻形成術用チューブを固定する第１膨張自在手段が内部膨張自在部 材からなる請求項１または８記載のシステム。 １０． 膨張自在部材を膨張させる手段をさらに有する請求項９記載のシステム 。 １１． 患者の腹腔壁および胃壁を一体に保持する手段をさらに有する請求項１ 記載のシステム。 １２． 前記保持手段が、一端を患者の腹腔壁および胃壁に貫通させかつ患者の 外側で結ばれた状態で固定された細長い縫合糸を有する少なくとも１つのＴ−フ ァスナからなる請求項１記載のシステム。 １３． 前記膨張カテーテル手段の第２膨張手段を膨張させる手段をさらに有す る請求項１記載のシステム。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パークス，スティーヴン アメリカ合衆国カリフォルニア州レッドウ ッド・シティ，セント・フランシス・スト リート 451 【要約の続き】 る。リング（１５）は腹腔壁（１１）を通る通路を密封 するように患者の下腹の外部上を滑らされる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 下記のものからなる患者の胃の中に胃瘻形成術用カテーテルを導入するシ ステム。 ａ）末端部に内部留置部材を備えた細長いカテーテル本体と、該カテーテル本 体の末端部の開口をかいして胃の空所に導入されるべき流体を受けるようになっ ている内腔とを有する胃瘻形成術用カテーテル、 ｂ）前記胃瘻形成術用カテーテルの内腔に配置されるようになっていて、下記 のものを有している膨張カテーテル、 細長いカテーテル・シャフト、 患者の腹腔および胃壁に成形された通路を半径方向に膨張させるようになって おり、また、前記カテーテル・シャフトの末端部に配置された膨張部材、 前記膨張カテーテルが前記胃瘻形成術用カテーテルの第１内腔に配置され、か つ、前記膨張部材が前記胃瘻形成術用カテーテルの末端部から外に完全に膨張し たとき、前記膨張カテーテルのカテーテル・シャフトの基端部から外に膨張する ような十分な長さ。 ２． 膨張カテーテルの膨張部材が比較的に非弾性のプラスチック材料からなる 膨張自在部材である請求項１記載のシステム。 ３． 膨張カテーテルが、膨張流体を膨張部材の内部に向けるようになっている ように該カテーテルから延長した膨張内腔を有している請求項２記載のシステム 。 ４． 膨張自在部材が、ポリビニル・クロリド、ポリエチレン、ポリエチレン・ テレフタレート、およびポリオレフィン・アイオノマからなる群から選択され材 料からつくられる請求項２記載のシステム。 ５． 胃瘻形成術用カテーテルのシャフトが、患者の腹腔壁の外部まで前記シャ フトに沿って滑るようになっている外部留置部材を設けられている請求項１記載 のシステム。 ６． 胃瘻形成術用カテーテルの通過を患者の胃まで許すような患者の腹腔壁お よび胃壁を通る通路を準備するための方法であって、次の工程からなる方法。 ａ）患者の胃の壁を患者の腹腔の壁に少なくとも３箇所で固定すること、 ｂ）患者の胃壁が患者の腹腔壁に固定される箇所によって画定される領域内に 患者の腹腔壁および胃壁を通る通路を成形すること、 ｃ）膨張バルーンが患者の腹腔壁および胃壁を横断して延びるまで、末端部に 膨張バルーンを有する膨張カテーテルを該両壁内の通路をかいして進めること、 ｄ）胃瘻形成術用カテーテルの通過を許すのに十分に通路を膨張させるように 膨張バルーンを膨張させること。 ７． 胃瘻形成術用カテーテルの末端部が患者の胃の内部に配置されるまで、該 カテーテルを膨張された通路をかいして進めること、患者の胃の内部に該カテー テルの末端部に設けられた内部留置手段を膨張させること、該カテーテルが該通 路を通って患者の胃の内部から引き出されないようにするために胃壁の内側に該 内部留置手段を押し付けるように該カテーテルを引き出すことを含む請求項６記 載の方法。 ８． 胃瘻形成術用カテーテルのシャフトに設けられた内部留置手段が患者の腹 腔壁の外部に押し付けられて、患者の腹腔壁および胃壁の通路を通る該カテーテ ルのそれ以上の通過を防止する請求項７記載の方法。 ９． 次の工程からなる患者の胃に胃瘻形成術用カテーテルを挿入する方法。 ａ）患者の腹腔壁および胃壁を通る通過を成形すること、 ｂ）末端部に膨張バルーンを有する膨張カテーテルの基端部にわたって胃瘻形 成術用カテーテルを装着し、膨張カテーテルの基端部が胃瘻形成術用カテーテル の基端部を越えて延びるまで該胃瘻形成術用カテーテルを膨張カテーテルのシャ フト上に進めて、膨張カテーテル上の膨張バルーンが胃瘻形成術用カテーテルの 基端上に延びるようにさせること、 ｃ）膨張バルーンが患者の腹腔壁および胃壁を横断して延びるまで、膨張カテ ーテルを該両壁内の通路をかいして進めること、 ｄ）胃瘻形成術用カテーテルの通過を許すのに十分に通路を膨張させるように 少なくとも１回膨張バルーンを膨張させること、 ｅ）バルーンを収縮させること、 ｆ）胃瘻カテーテルの末端部が患者の胃内に配置されるまで、該カテーテルを 膨張カテーテル上に滑らせること。 １０． 腹腔壁および胃壁を通る通路が形成されるべき箇所のまわりに間隔をあ けて少なくとも３箇所に胃壁を腹腔壁を固定する請求項９記載の方法。 １１． 胃瘻形成術用カテーテルの末端に設けられた内部留置手段を含めること 、該内部留置手段が患者の胃壁に押し付けられるまで、該カテーテルの末端部を 引き出すことからななる請求項８記載の方法。 １２． 胃瘻形成術用カテーテルのシャフトに設けられた外部留置手段が患者の 腹腔壁の外部に押し付けられるまで該手段をシャフトに沿って末端方向に進める ことからなる請求項９記載の方法。 １３． ガイドワイヤを前記通路をかいして進め、次いで膨張カテーテルを該通 路をかいしてガイドワイヤ上に進めることからなる請求項１０記載の方法。 １４． 次のものからなる患者の腸供給用キット。 ａ）末端部に内部留置部材を備えた細長いカテーテル本体と、該カテーテル本 休の末端部の開口をかいして胃の空所に導入されるべき流体を受けるようになっ ている第１内腔とを有する胃瘻形成術用カテーテル、 ｂ）前記胃瘻形成術用カテーテルの内腔に配置されるようになっていて、下記 のものを有している膨張カテーテル、 細長いカテーテル・シャフト、 患者の腹腔および胃壁に成形された通路を半径方向に膨張させるようになって おり、また、前記カテーテル・シャフトの末端部に配置された膨張部材、 前記膨張カテーテルが前記胃瘻形成術用カテーテルの第１内腔に配置され、か つ、前記膨張部材が前記胃瘻形成術用カテーテルの末端部から外に完全に膨張し たとき、前記膨張カテーテルのカテーテル・シャフトの基端部から外に膨張する ように十分な長さ。 １５． 患者の腹腔壁および胃壁を一体に固定する手段を含む請求項１２記載の キット。 １６． 前記固定手段が、患者の胃壁および腹腔壁を貫通するのに適した端部を 固定されかつ患者の外側に結び付けられた細長い縫合糸を有する少なくとも１つ のＴ−ファスナである請求項１３記載のキット。 １７． 膨張部材が比較的に非弾性の材料からなる膨張バルーンである請求項１ ４記載のキット。 １８． 膨張カテーテルのシャフトが膨張部材の内部に流体連通している膨張内 腔延長部を有している請求項１７記載のキット。 １９． 前記内部留置手段が膨張自在部材である請求項１４記載のキット。 ２０． 胃瘻形成術用カテーテルのシャフトが膨張自在部材の内部と流体連通す る膨張内腔を有する請求項１９記載のキット。 ２１． 膨張カテーテル上のバルーンを膨張させる手段を含む請求項１４記載の キット。 ２２． 胃瘻形成術用カテーテル−Ｌのバルーンを膨張させる手段を含む請求項 １４記載のキット。 ２３． 前記膨張カテーテルの内腔に滑動自在に配置されるようになったガイド ワイヤを含む請求項１４記載のキット。 ２４． 麻酔薬の小びんと、麻酔薬を配分する手段を含む請求項１４記載のキッ ト。 ２５． 患者の胃壁および腹腔壁内の開口を膨張させる膨張カテーテルであって 、次のものからなる膨張カテーテル。 ａ）基端部および末端部を有しかつ膨張内腔およびガイドワイヤ内腔を有する 細長いカテーテル・シャフト、 ｂ）約１−１５ｃｍの長さを有し、約５−１５ｍｍの最大膨張径を有し、前記 カテーテル・シャフト内で膨張内腔と流体連通した内部を有していて、該カテー テル・シャフトの末端部上にある膨張バルーン、 ｃ）前記カテーテル・シャフトの基端部に着脱自在に固定されていて、供給源 から該カテーテル・シャフト内の膨張内腔まで膨張流体を向けるようになってい る１つの腕を有しているアダプタ。 ２６． 前記カテーテル・シャフトは、胃瘻形成術用カテーテルの内腔をかいし て膨張カテーテルの通過を容易にするように、約３−８フレンチの外径を有して いる請求項２５記載の膨張カテーテル。 ２７． 前記バルーンが約８−１２ｃｍの長さと、約０．７５−１．２５ｃｍの 最大膨張直径を有している請求項２５記載の膨張カテーテル。 ２８． 前記カテーテル・シャフトが約１０−４０ｉｎの長さである請求項２５ 記載の膨張カテーテル。