JP6309538B2 - カテーテルチューブを留置するための拡張装置 - Google Patents

カテーテルチューブを留置するための拡張装置 Download PDF

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Description

本願は、2012年8月31日に出願された米国特許出願第13/600,827号の利益を主張する。
本発明は、栄養チューブなどのカテーテル及び該カテーテルの患者の体内での留置に関する。
所望の医療目的を達成するために人工的な開口部またはストーマを介して体腔または内腔へのカテーテル挿管が必要になる状況は数多く存在する。1つの比較的よく起こる状況は、胃や腸への栄養溶液や栄養剤の直接投与である。胃壁または腸壁にストーマ(瘻孔)が造設され、該ストーマを通してカテーテルが留置される。この外科的開口部及び該開口部を形成する手技は、一般的に「胃瘻」及び「胃瘻造設術」と呼ばれている。胃や腸に栄養物を直接投与するべく、カテーテルを通して栄養溶液を注入することができる(経腸栄養法として知られている)。経腸栄養向けの様々なカテーテルが長年にわたって開発されてきたが、その中には、患者の皮膚の上に置かれるカテーテルの体外露出部分が「薄型(ロープロファイル)」であるものも、従来型の、すなわち非薄型構造を有するものと同様に含まれる。これらの経皮通管(transconduit)カテーテル(「経皮通管チューブ」と呼ばれることもある)は、「胃瘻カテーテル」、「経皮胃瘻カテーテル」、「PEGカテーテル」、「PEGチューブ」または「経腸栄養カテーテル」としても知られている。2000年2月1日に発行された米国特許第6,019,746号明細書(特許文献1)には、1つの器具の例が示されている。
PEGカテーテルまたはPEGチューブは、経皮的内視鏡的胃瘻造設術(PEGと呼ばれることが多い)と呼ばれる手技で留置されることが多い。従来的には、PEGチューブは、内視鏡ガイドまたはX線ガイドを用いて留置される。PEGチューブを患者の胃内に留置する従来のPEG手技では、内視鏡を用いて、患者の食道が閉塞していないことを観察し、胃を検査して膨張させて、胃瘻造設のために選択された領域が拡張可能であることを確かめる。位置が適切であれば、その場所が選択される。
いくつかの手技において、胃管腔内への送気(insufflation)により胃管腔を腹壁に極めて近接して維持できることが分かっている。この手法は、上記の胃瘻造設手技術のみならず、空腸造瘻術や胃空腸造瘻術にも適用可能である。同様の手法は、腹膜ドレナージチューブなど他のカテーテルチューブにも適用可能であるか望ましいであろう。
胃瘻造設に適した部位において、患者に針を刺入する。加えて、皮膚に小さな切開を形成することもできる。その後、通常は内視鏡医が内視鏡観察下で視認しながら、針で患者の皮膚を穿刺し、次に腹壁を穿刺して、選択された領域において胃管腔に穿刺挿入し、それによって穿刺経路(needle tract)を形成することになる。針を通してガイドワイヤを胃管腔(例えば胃)へ挿入する。内視鏡医は、ガイドワイヤをしっかりと把持するために、内視鏡スネアを用いる。スネアは、内視鏡のワーキングチャンネルを通じて挿入され、ガイドワイヤをしっかりと把持する。その後、内視鏡及びスネアの両方を患者の口腔外に引き出し、それらとともにガイドワイヤを引っ張る。その後、患者の口腔外に出ているガイドワイヤの一端にPEGチューブを取り付け、ガイドワイヤの他端は患者の腹部領域の皮膚の外側にとどめておく。
患者の皮膚の外側に残されたガイドワイヤ端部からガイドワイヤを引っ張ることで、PEGチューブを患者の口腔内へ案内し(内視鏡は患者から完全に抜去する)、それから患者の胃管腔内へ引き込む。胃管腔内に引き入れたPEGチューブを、部分的に胃壁及び腹壁を通して、PEGチューブのバンパが胃粘膜にぴったりと接触するまで引っ張る。しかし、部分的に胃壁及び腹壁並びに皮膚を通してPEGチューブを引っ張るためには、元の穿刺経路を拡張しなければならない。この拡張は、テーパ状の拡張器が胃粘膜を通って引っ張られるときに開口を拡張するようにPEGチューブの遠位端に設けられたテーパ状の拡張器を用いる従来型の拡張装置によって行われる。そのような拡張を行っている間、患者内に再び内視鏡を挿入し、その後、その内視鏡を用いて、PEGチューブのバンパが胃粘膜にぴったりと接触していることを視覚的に観察する。
他の従来のPEGチューブ留置手法では、内視鏡検査は全く使われない。代わりに、X線技術を用いることにより、PEGチューブの導入に特に適した患者の身体(例えば胃)内の部位の選択を支援する。X線は、PEGチューブ留置を誘導するため及びPEGチューブの最終位置を調べるために用いられる。
これらの従来の手技・手法に関連して種々の問題が存在し、とりわけ、患者に対する内視鏡及び種々の構成要素の複数回の出し入れや不適切な位置におけるPEGチューブの留置に関連する食道の外傷のリスクが増大している。これらの複雑化させる要因を回避し、上記手技のステップを減らすことができれば望ましいであろう。これらの複雑化させる要因を回避することは望ましいであろうが、適切な装置または手技が存在しない。
PEGチューブは、フレキシブルな内在部分を有する傾向があるので、患者の体外からストーマ内への挿入に関して問題が生じ得る。例えば、PEGチューブは、曲がったり、捻じれたり、変形したりすることがある。
米国特許第6,019,746号明細書
したがって、これらのリスク及び外傷を減少させかつ実行容易な、PEGチューブなどの非血管カテーテルチューブを患者内に留置するための装置、システム及び方法が必要とされている。
ここで検討した困難さ及び問題を踏まえて、本明細書において、拡張装置及び拡張システムについて説明する。拡張装置は、少なくとも1つの膨張可能な構成要素を有し、拡張装置は、望ましくは内視鏡を用いての直接可視化下で、カテーテルチューブを非血管内腔内に留置するために用いられる。患者への挿入が1度で済む内視鏡を用いて、拡張装置を配置することができる。さらに、拡張装置及び栄養チューブは、同じ切開を用いることができるので、手技全体を1つの切開を用いて行うことが可能である。
拡張装置には、膨張可能な剛性付与部分と、膨張可能な拡張部分とが含まれている。拡張装置は、膨張可能な構成要素を膨張させたり収縮させたりするために、少なくとも1つのインフレーションルーメンを含むこともできる。拡張装置は、任意選択で、拡張装置を貫通して延在する連続経路を有することもでき、該経路にはガイドワイヤが収容される。拡張装置は、任意選択で、拡張部分の端部に隣接するリテーナ部分を有する。リテーナ部分は、もし存在する場合には、少なくとも1つの膨張性バルーンの一部であってもよいし、さらに追加されたバルーンであってもよい。拡張装置がリテーナ部分を有する場合、拡張部分とリテーナ部分との間において、両部分間にてある程度の動きを許容するフレキシブルな部分を有することが望ましい。
拡張装置において、上記各部分を単一バルーンの個々のセクションであるようにしてもよいし、別々に膨張させることができる別々のバルーンであるようにしてもよい。上記各部分が別々のバルーンである場合、各バルーンに対して別々のインフレーションルーメンが必要である。拡張装置のバルーンは、コンプライアント、セミコンプライアント、ノンコンプライアントであるか、またはこれらのコンプライアンスを組み合わせたものであってよい。
拡張装置に関しては、その剛性付与部分が近位端側に、リテーナ部分が遠位端側に、拡張部分が剛性付与部分のすぐ隣に、それぞれ位置している。
本発明によれば、胃管腔へ従来型の内視鏡を進めて送気し、かつ触診により適切な部位を確認する。適切な部位を確認したら、体外から腹部を通して胃管腔に針を刺入することによって穿刺経路を形成する。その後、針を通してガイドワイヤを胃管腔内へ導入し、内視鏡でつかむ。内視鏡を通して拡張装置を挿入し、少なくとも部分的に穿刺経路を通して引っ張る。そこで拡張装置を用いて穿刺経路を拡張し、ストーマを造設する。ストーマへのカテーテル(例えばPEGチューブ)の留置(挿入)を容易にするために、拡張装置の剛性付与部分は、経腸栄養カテーテルチューブの遠位端のルーメン開口内に収まる大きさを有する。経腸栄養チューブの留置は、「プッシュ」法または「プル」法によって行うことができる。
剛性付与部分は、膨張時に様々なカテーテルチューブ内に収まる径及び長さを有する。拡張部分は、それぞれ異なる膨張圧力を用いて様々な有効径まで拡張させることができる。リテーナ部分は、膨張した拡張部分と実質的に同じ膨張径特性を有するように設計することができる。拡張装置は、複数の膨張可能な部分を有しており、これらは、互いに反対に位置する2つの端部を形成するように組み合わされている。少なくとも一方の端部は、管状支持体に取り付けられている。拡張装置に含まれるインフレーションルーメンは、管状支持体として機能し得ると考えられる。拡張装置は、任意選択で、その全体にわたって、ガイドワイヤを収容するための、連続した1つの経路を有することもできる。あるいは、拡張装置は、互いに反対に位置する2つの端部の一方から連続した1つの経路を有することもでき、この経路は、インフレーションルーメンを含み得る。拡張装置の上記及び他の多くの特徴及び利点は、以下の詳細な説明を考慮することにより、とりわけ添付の図面と併せて考慮することにより、よりよく理解することができる。
遠位端において管状支持体を有し、そこに、剛性付与部分、拡張部分、フレキシブルな部分及びリテーナ部分を有する膨張性バルーンが取り付けられている例示的な拡張装置を示す。剛性付与部分は、栄養カテーテルチューブのルーメン開口内において示されている。 ともに膨張させることができる剛性付与部分及び拡張部分と、別に膨張させることができるリテーナ部分とを有する膨張性バルーンを示す別の例示的な拡張装置を示す。 別に膨張させることができる剛性付与部分と、ともに膨張させることができる拡張部分及びリテーナ部分とを有する膨張性バルーンを示す別の例示的な拡張装置である。 拡張部分、剛性付与部分及び単一バルーンとしてのリテーナ部分を備えた拡張装置の実施形態を示す。剛性付与部分が経腸栄養カテーテルチューブ内に挿入された状態で、ストーマ内で膨張させた拡張装置を示す。拡張部分は、部分的に患者の体外に位置している。 アウトサイドイン法による設置のために、体外から体内へ拡張装置を引っ張るために用いることができるフックを有する遠位端を備えた拡張装置を示す。 剛性付与部分が経腸栄養チューブに挿入された状態の拡張装置を示し、上方からの荷重(W)下で、互いに結合された装置の剛性を測定するための試験のための構成を示す。 剛性付与部分が経腸栄養チューブに挿入された状態で、経腸栄養チューブ内の剛性付与部分の把持力を測定するために遠位方向に荷重(W)が印加されている拡張装置を示す。
ここで、図面を参照すると、本発明の様々な構成要素に符号が付されており、当業者が本発明の装置を製造及び使用することができるように本発明についての説明がなされる。以下の説明は本発明の原理の例示にすぎず、係属中の特許請求の範囲を狭めるものと考えられるべきではないことを理解されたい。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく本明細書中の様々な実施形態の種々の態様を置き換えたり変更したりし得ることは、当業者であれば分かるであろう。
胃は非血管内腔の一般的な例であるので、本発明を説明する目的のために、「胃管腔」または「胃」なる語の使用は、別段の定めがない限り、他の全ての非血管内腔または空間(例えば、十二指腸、空腸、回腸、腹腔など)を代表するものである。
ここで図面を見てみると、図1に例示的な拡張装置10が示されている。拡張装置10はバルーン28を含み、バルーン28は、剛性付与部分18と、拡張部分16と、任意でリテーナ部分12とを有している。リテーナ部分12と拡張部分16との間にはフレキシブル部分14が設けられることが望ましい。フレキシブル部分14は、リテーナ部分12と拡張部分16との間でのバルーン28のある程度の動きや曲げを許容する。この実施形態では、バルーン28は、その遠位端においてはカラー32にて、その近位端においてはカラー38にて、それぞれ管状支持体26に取り付けられている。以下で詳細に説明するように、剛性付与部分18を経腸栄養カテーテルチューブ20内に挿入することにより、該チューブ20をストーマ内へ挿入することの助けになる。
図1の実施形態は、バルーン28を1つだけ含む拡張装置10に関するものである。制御された量の流体(例えば液体または気体)を徐々に導入してバルーン28内の圧力を上昇させることによって、バルーン28を膨張させる。バルーン28の拡張部分16を穿刺経路に配置し、概ね半径方向に膨張させて穿刺経路全体を(連続的拡張と比較して)相対的に非外傷的に拡張させることにより、望ましいストーマを造設する。拡張装置10のリテーナ部分12は、胃内で膨張し、穿刺経路内では膨張しない。リテーナ部分12を用いることは、拡張装置10を固定するため及び、手技中のストーマ路(stoma tract)からの拡張装置の抜け防止に資する。拡張装置10の剛性付与部分18を経腸栄養チューブ20内で膨張させることにより、該チューブ20の挿入長さに沿って剛性を与えてチューブ20をストーマ内へ進め易いようにする。
図の拡張装置10は、上記各部分を膨張させたり収縮させたりするために、少なくとも1つのインフレーションルーメン40を有している。インフレーションルーメンは、管状支持体26に組み込まれていることが望ましい。この点に関して、管状支持体26は、上記各部分を膨張させたり収縮させたりするために、複数のルーメンを画定することができる。インフレーションルーメンは、管状支持体26とは別体をなすものであってよく、パイロットチューブまたは同様の形態であってよいと考えられる。手技中に胃への外傷または損傷を最小限に抑えることができるように、管状支持体26は、フレキシブルであることが望ましい。管状支持体26は、柔軟性のために複数の部分で形成されてもよいし、フレキシブルなポリマーから製造してもよい。拡張装置10は引張用ループ30を有することもでき、それによって、例えば取り付けたガイドワイヤを介して、拡張装置をストーマ内に引き込むことができる。
図2は、拡張装置10の一実施形態の説明図であり、ここでは、剛性付与部分18及び拡張部分16はともに膨張し、リテーナ部分12は、剛性付与部分18及び拡張部分16とは別に膨張する。管状支持体26は、リテーナ部分12を貫通して延在し、カラー32、34にてリテーナ部分12の遠位端及び近位端に、カラー38にて剛性付与部分の近位端に、それぞれ取り付けられている。剛性付与部分18、拡張部分16及びリテーナ部分12は全て、2つの部分に分かれて膨張させられる単一バルーンの一部であってよい。この場合、リテーナ部分12がカラー34によって他の2つの部分から流体的に分離されている。あるいは、剛性付与部分18及び拡張部分16が単一バルーンであり、リテーナ部分12が別のバルーンを含むこともでき、この場合もやはり、カラー34によって流体的に分離されている。図示されているように、インフレーションルーメン42はリテーナ部分12と流体連通しており、インフレーションルーメン44は剛性付与部分18及び拡張部分16と流体連通している。制御された量の流体(例えば液体または気体)を徐々に導入してインフレーションルーメン42及び44を通して上記各部分内の圧力を上昇させることによって、拡張装置10の上記各部分を膨張させる。インフレーションルーメン44を用いて拡張部分16を膨張させ、それによって穿刺経路全体を相対的に非外傷的に拡張させることにより、望ましいストーマ路を造設する。拡張装置10のリテーナ部分12は、必要に応じて膨張させてもよいし、医療関係者の要望により収縮させたままであってもよい。拡張装置10の剛性付与部分18を経腸栄養チューブ20内で膨張させることにより、該チューブ20の挿入長さに沿って一時的な剛性を与えてチューブ20をストーマ内へ進め易いようにする。
図3は、拡張装置10の一実施形態の説明図であり、ここでは、拡張部分16及びリテーナ部分12はともに膨張し、剛性付与部分18は、拡張部分16及びリテーナ部分12とは別に膨張する。管状支持体26は、装置全体にわたって延在し、カラー32にてリテーナ部分12の遠位端に、カラー36、38にて剛性付与部分18の遠位端及び近位端に、それぞれ取り付けられている。剛性付与部分18、拡張部分16及びリテーナ部分12は全て、2つの部分に分かれて膨張させられる単一バルーンの一部であってよい。この場合、剛性付与部分18がカラー36によって他の2つの部分から流体的に分離されている。あるいは、拡張部分16及びリテーナ部分12が単一バルーンであり、剛性付与部分18が別のバルーンを含むこともでき、この場合もやはり、カラー36によって流体的に分離されている。図示されているように、インフレーションルーメン46はリテーナ部分12及び拡張部分16と流体連通しており、インフレーションルーメン48は剛性付与部分18と流体連通している。
これまでの実施形態と同様に、制御された量の流体(例えば液体または気体)を徐々に導入してそれぞれの膨張可能な部分内の圧力を上昇させることによって、膨張可能な部分を膨張させる;拡張部分16が膨張することにより、穿刺経路全体を(連続的拡張と比較して)相対的に非外傷的に拡張させ、それによってストーマ路を拡大する;拡張装置10の近位のリテーナ部分12を胃内(穿刺経路内ではない)で膨張させ、そこで、リテーナ部分12を、拡張装置10を固定させるため及び手技中にストーマ路からの拡張装置の抜け防止を支援するために用いる;剛性付与部分18は単独で膨張する。所望のように、剛性付与部分18を経腸栄養チューブ20内で膨張させることにより、該チューブ20の挿入長さに沿って剛性を与えてチューブ20をストーマ内へ進め易いようにする。
図4は、単一バルーンの実施形態を示しており、拡張装置10がストーマ内において正しい位置で膨張させられ、剛性付与部分18が経腸栄養カテーテルチューブ20の遠位端に挿入されている。拡張部分16はストーマ内に位置し、部分的に患者の体外50に位置している。拡張部分16が穿刺経路を滑らかにかつ徐々にストーマ路になるように拡大させるように、制御された量の流体(例えば液体または気体)を徐々に導入してバルーン内の圧力を上昇させることによって、バルーン28を膨張させる。拡張バルーン28の拡張部分16が膨張すると、リテーナ部分12も膨張する。リテーナ部分12は拡張部分16よりも大きくなり、完全膨張まで膨らむと、胃壁を腹壁に接触するように持ち上げることによって胃壁を固定する。同時に、経腸栄養カテーテルチューブ20の端部に挿入された剛性付与部分18は、拡大してチューブ20に接触し、最終的には摩擦によって保持されてチューブ20を圧迫する。
全体として図1、図2及び図3に示されているように、リテーナ部分は、抑制せずに完全膨張させたときに、拡張部分16のどの径よりも実質的に大きな径または断面を有する。一般的に言えば、リテーナ部分12は、拡張部分16の径の約1.5〜3倍の径または断面を有し得る。このリテーナ部分12は、膨張時に、管腔壁を固定しかつ/または拡張装置を非血管内腔(例えば胃)内に留めておくように機能する。
リテーナ部分12は、上記したように機能することができる限り、円形または非円形断面を有していてもよい。リテーナ部分12は、1つの対称軸を有する断面を有していてもいなくてもよい。リテーナ部分12は、例えば、正方形、長方形、三角形、楕円形、卵形、または他の幾何学的形状を有し得る。その代わりに、及び/またはそれに加えて、リテーナ部分12は、拡張部分16の径よりも大きな断面寸法に寄与するローブ部、指状部または突出部を含み得る。
バルーンの拡張部分16は、長さと、完全膨張時に当該長さに沿って所定の径を有する略円形断面とを有し、それによって、所望のサイズの経腸栄養カテーテルチューブを挿入することができるストーマが造設される。あるいは、拡張部分16は、カテーテルチューブの様々な外径に適合するように、それぞれ異なる膨張圧力を用いて様々な有効径まで拡張させることができる。一例として、拡張部分16の有効膨張径は約3〜10mmであり得る。別の例として、拡張部分16の有効膨張径は約2〜8mmであり得る。膨張させた拡張部分が、長さと、該長さに沿って非円形断面(例えば楕円形や卵形)とを有するようにすることも考えられる。
カテーテルチューブ20内に剛性付与部分18を嵌め込んだときに剛性付与部分(または把持部分)18はカテーテルチューブ20を把持しかつ/またはカテーテルチューブ20の剛性を高める働きをし、かつ剛性付与部分18は、経腸栄養カテーテルチューブ20のルーメンの内側に接触する(例えば圧迫する)ように適切に膨張させられる。図1、図2及び図3に示したように、非血管内腔及びストーマ内の適所にバルーン28を配置した後、剛性付与部分18をチューブ20に挿入する。剛性付与部分18は、膨張時に、摩擦及びある程度の圧迫によりチューブ20の内面との強い一時的な結合を形成する。この一時的な結合によって、医療専門家は、通常は手でチューブ20を胃内へ押し込むことができる。あるいは、この一時的な結合によって、医療専門家は、例えば内視鏡を通過する結合を介して拡張装置を胃内に引き入れることによって、チューブ20を胃内へ押し込むことができる。
経腸栄養チューブ20のルーメン開口の遠位端に挿入したときの剛性付与部分の剛性能力を試験した。試験のための構成を示す図を図6に示す。この試験では、経腸栄養チューブ20と接触して2つの支持点S1及びS2が互いから距離「L」離間されて配置されていた。一方の支持点が剛性付与部分18の近位端に、他方の支持点が遠位端に、それぞれ近接していた。経腸栄養チューブは、キンバリークラーク社(Kimberly-Clark Corporation)から市販されている24Fr、6cmの、MIC−KEY(登録商標)セキュアフロー(SF)胃瘻チューブであり、8mmの外径及び約5.5〜6.5mmの内径を有していた。拡張装置10は、全長が約8cmであり、外径7mm、長さ28mmの剛性付与部分を有していた。拡張装置の収縮させた剛性付与部分18をMIC−KEY(登録商標)SF栄養チューブの内部ルーメン内に配置して、0psi、15psi、25psiの3つの圧力条件まで完全に膨張させた。例えば両支持点間の中間点L/2(Lは25mmであった)において上からチューブに荷重を印加した。剛性付与部分18が0psi(0bar)であったときをベースライン荷重状態と定義した。0.8ポンド(0.36kg)の荷重Wにおいて僅かな歪みが生じたのが観察された。ノンコンプライアント剛性付与部分において15psi(1.03bar)及び25psi(1.72bar)の膨張圧力で2つのさらなる荷重状態を測定した。このとき観察された歪みはベースライン状態未満であった。これらの圧力で歪みが観察される前に支持されていた荷重Wは、それぞれ1.2lb(0.55kg)及び1.5lb(0.68kg)であった。経腸栄養チューブ内に挿入されて加圧された装置は経腸栄養チューブを曲がったり捻じれたりしにくくするので、推論によって、経腸栄養チューブ単体と比べてストーマ内の正しい位置に押し込むことがより容易であるということがこの試験により示されている。
経腸栄養チューブ20における剛性付与部分18の把持能力を直接測定するために、さらなる試験を行った。試験のための構成を示す図を図7に示す。上記したものと同じ拡張装置及び経腸栄養チューブを用いた。拡張装置の収縮させた剛性付与部分18をMIC−KEY(登録商標)SF栄養チューブの内部ルーメン内に配置し、2つの圧力条件まで膨張させた。剛性付与部分18はノンコンプライアントであったので、その外径は必然的に経腸栄養チューブ20のルーメンの内径よりも僅かに大きいはずである。MIC−KEY(登録商標)SF装置の近位端を固定し、その遠位端において互いに結合された拡張装置及び経腸栄養チューブの長手方向軸線に沿って遠位方向に拡張装置に対して荷重Wを印加した。完全膨張時ではあるが圧力が0psiであるときには、拡張装置が経腸栄養チューブから引き離されるときに保持力が存在しないので、拡張装置は経腸栄養チューブから容易に分離する。剛性付与部分18を15psiまで膨張させたとき、その径が経腸栄養チューブ20の内側ルーメンに対して圧迫されて、拡張装置と経腸栄養チューブとの間に摩擦を生じさせる。15psiの膨張圧力で拡張装置を分離しようと試みたときに、分離することなく、拡張装置及び経腸栄養チューブの長手方向軸線に沿った方向における6.5lb(28.9ニュートン)の引張力が達成された。この保持力を用いてチューブを所定の位置へ引っ張ることができ、留置を支援し、かつ外科医が拡張装置からの引張力と併せて経腸栄養チューブを押すことによって留置を支援することを可能にする。したがって、剛性付与部分における少なくとも15psiの圧力は、剛性付与部分と経腸栄養チューブとの間において十分な摩擦を提供することができ、それによって拡張装置の配置をより容易に行うことが可能になると考えられる。いずれにしても、拡張装置の剛性付与部分と経腸栄養チューブとを互いに接触して維持するためには、0psiよりも大きい圧力を用いるべきである。
リテーナ部分12、拡張部分16及び剛性付与部分18が、コンプライアント、セミコンプライアントまたはノンコンプライアントであるか、あるいは上記コンプライアンスの組合せを有するように、所定の材料から拡張装置10を形成することができるが、剛性付与部分18はノンコンプライアントであることが望ましい。すなわち、これらの部分は、膨張時に伸縮するとともに拡張するように比較的弾性的(例えばコンプライアント)である構成部分を示し得る。これらの部分は、膨張時に拡張するが伸縮は限定的であるように幾分か弾性的(例えばセミコンプライアント)である構成部分を示し得る。これらの部分は、原材料の著しい伸縮なしに膨張するように非弾性的(例えばノンコンプライアント)である構成部分を示し得る。バルーンは、ルーブリゾール・アドバンスト・マテリアルズ社(Lubrizol Advanced Materials, Inc.)サーメディクス(登録商標)ポリマー・プロダクツから入手可能な、ペレタン(Pellethane)(登録商標)2363−90Aと称されるポリウレタン材料の形態であり得る。
インサイドアウト法(Inside-out)による設置
本発明によれば、拡張装置は、「インサイドアウト」拡張手技において利用することができる。インサイドアウト拡張手技は、患者の口腔外または非血管内腔(例えば胃または他の空間)内でのガイドワイヤへの拡張装置の取付けを含む。患者の口腔外での取付けの一例には、以下のステップが含まれ得る。口腔内及び胃内へ内視鏡を挿入するステップ;従来の手法で針を用いて皮膚、腹壁及び胃壁を通してガイドワイヤを配置するステップ;内視鏡のワーキングチャンネルを通して標準的な内視鏡用鉗子または内視鏡スネアを挿入するステップ;鉗子またはスネアを用いて胃内でガイドワイヤを把持し、その後内視鏡のワーキングチャンネルを通して患者の口腔内からガイドワイヤを引き出すステップ(患者から内視鏡全体を抜去する現行のやり方とは異なる);剛性付与部分18に最も近い拡張装置の端部(近位端、例えばループ30を用いて)を患者の口腔外に出ているガイドワイヤの端部にしっかりと取り付けるステップ;拡張装置がワーキングチャンネルから出て胃内へ入り、部分的には胃壁、腹壁及び皮膚を通過して、剛性付与部分が皮膚から離れて突き出るように、皮膚の外側に残されたガイドワイヤを用いて、ガイドワイヤ及びガイドワイヤに取り付けられた拡張装置を内視鏡のワーキングチャンネルを通して引き戻すステップ。
拡張装置をガイドワイヤに取り付ける別の例は、患者の胃内であり、以下の特徴及び/またはステップを含み得る。拡張装置は、該装置の、先に口腔内に挿入される端部において取付具(磁石、フック、ループ、スネアなど)を含む;取付具がワーキングチャンネルを出て胃内へ挿入するように拡張装置を内視鏡のワーキングチャンネルを通して押すステップ;内視鏡による可視化下で取付具を(針を通して胃内へ挿入された)ガイドワイヤに結び付けることによって取付具を取り付けるステップ。
拡張装置のインサイドアウト法による設置には、以下のステップが含まれる。
非血管内腔(例えば胃)内へ内視鏡(図示せず)を進めて送気し、かつ触診によりカテーテルチューブ設置部位(例えばPEG設置部位)を確認することができる。内視鏡は、通常、患者の口腔及び咽喉(食道)を通して胃に進める。部位を確認したら、体外から皮膚及び腹部を通して胃へ針を刺入することができる。その後、穿刺経路を通して胃内へガイドワイヤを導入する。ガイドワイヤを穿刺経路に残したまま、針を胃から抜去することができる。
内視鏡のワーキングチャンネルを通して、標準的な内視鏡用鉗子、内視鏡スネア、またはバルーン取付具を胃内へ挿入することができる。鉗子、スネアまたは取付具を用いてガイドワイヤ22を把持し、ガイドワイヤ22を、内視鏡のワーキングチャンネルを通して引き寄せて患者の口腔から引き出す。
インフレーションルーメンを備えた拡張装置をガイドワイヤの端部に固定し、ガイドワイヤを用いて内視鏡のワーキングチャンネルを通して拡張装置を胃内へ引っ張る。拡張装置は、内視鏡のワーキングチャンネル内に収まる径を有する。通常、径は約2mm以下の範囲内である。拡張装置を穿刺経路内へ引き込みかつ、患者の腹部組織及び体外50の皮膚に到達するように、部分的に穿刺経路を通り抜けさせる。
アウトサイドイン法(Outside-in)による設置
本発明によれば、拡張装置は「アウトサイドイン」拡張手技においても利用することができる。1つのアウトサイドイン拡張手技は、最初に患者の胃の外でガイドワイヤに沿わせて拡張装置を配置することを含む。この手技は、拡張装置10をガイドワイヤに被せることができるように拡張装置10がその中心を通る連続経路を有することを必要とする。皮膚、腹壁及び胃壁を通過させる従来のガイドワイヤの配置は、針を利用して達成される。
剛性付与部分18から最も離れた拡張部分16(及びリテーナ部分12)が胃内に入るように、拡張装置10をガイドワイヤに沿わせて挿入する。この設置は、針の刺入によって形成された穿刺経路を通して拡張装置を直接挿入することによって達成され得る。あるいは、イントロデューサ(例えばカニューレ)をガイドワイヤに沿わせて胃への穿刺経路に挿入することによって、拡張装置のための導管を提供する。拡張装置はイントロデューサ内に収まり、拡張装置が適切に配置されたら(上記したように)、イントロデューサが抜去される。イントロデューサは、分割可能なカニューレまたはスリーブであり得る。
図5は、アウトサイドイン法による設置に適した、遠位端にフック52を設けた拡張装置10を示している。フック52は、鉤針フックに似た形状のものであってよく、ループワイヤまたは他の取り付け手段がフック52を把持するのに十分なものであるべきである。アウトサイドイン装置は、そのインフレーションルーメン40が、図1、図2及び図3の構造とは反対で拡張装置10の近位端に配置されているので、引張用ループ30を有していない。拡張装置10は、他の全ての面においては図1、図2及び図3の実施形態と類似したものであってよい。すなわち、拡張装置10は、カラー32、38で管状支持体26に取り付けることができるような、単一バルーン、または別々に膨張させることができる複数のバルーンを含むことができる。使用時には、フック52及び管状支持体26を患者の体外から穿刺経路内へ進め、フック52を内視鏡のスネアで把持する。その後、内視鏡を用いて拡張装置を患者内へ所望の位置まで引き込む。拡張装置が適切に配置されたら、拡張はインサイドアウト法による設置と同じである。使用後、拡張装置は、内視鏡のチャンネルを通して引き抜いてもよいし、内視鏡を引き抜く際にともに引き抜いてもよい。
拡張装置を胃に配置するために用いるステップにかかわらず、拡張装置を胃に配置した後、剛性付与部分18及び収縮させた拡張部分16の少なくとも一部分が腹部組織及び皮膚を貫通して延在し、かつリテーナ部分12が胃内に残るように、拡張装置を穿刺経路またはストーマ内へ引き込みかつ部分的に穿刺経路またはストーマを通り抜けさせる。
拡張装置10をストーマ内に配置するため、拡張装置10が容易に内視鏡のワーキングチャンネルを滑り抜けかつ/または過度の力を加えることなく穿刺経路に入り込むように、膨張可能な構成要素(例えばバルーン28)を収縮させなければならない。この収縮状態では、膨張可能な構成要素は、内視鏡及び/または穿刺経路を通して挿入する間、拡張装置10の有効断面積をできる限り最小限に抑えるために、管状支持体26の周囲に巻き付けて折りたたむことが望ましい。このような折りたたみ及び巻き付けは、バルーン壁を事前に設計した配置に意図的に折りたたむことによって、またはプリーツ加工機及び/または折りたたみ物製造装置を用いて、またはバルーン壁のフレキシブルな性質及び薄さによってもたらされるランダムな重複及び折りたたみによって、あるいはそれらの組合せによって達成される。
患者から拡張装置10を抜去することが望ましい場合は、膨張させた構成要素を収縮させることができる。ひとたび収縮させたら、拡張装置は、インフレーションルーメンが設けられている方の端部によって内視鏡のワーキングチャンネルを通して引き戻されるか、患者からの内視鏡の抜去とともに引き出されるか、経腸栄養チューブの(中央)チャンネルを通って抜去されるかのいずれかである。どちらの配置及び引抜方法を選択するにせよ、内視鏡は非血管内腔内に一度だけ挿入されることは明らかであり、それによって配置時間が短縮され、患者が経験する外傷が少なくなる。
本発明には、ストーマを拡張させかつ非血管カテーテルチューブを挿入するためのシステム、該システムには上記したストーマ拡張装置も含まれる。当該システムには、拡張させたストーマ路を通して非血管内腔の領域内へカテーテルチューブを挿入する前に、完全にまたは部分的に膨張させた拡張装置の剛性付与部分に適合するように構成された非血管経腸栄養カテーテルチューブも含まれる。
本発明の一態様によれば、拡張部分16の完全膨張径は、挿入されるカテーテルチューブ20(例えばPEG装置)の径に合うように所定の範囲から選択することができる。拡張部分16は、少なくとも1つの径を有することができ、リテーナ部分12は、拡張部分16よりも大きい少なくとも1つの径を有することができる。
本発明の一態様によれば、拡張装置の膨張可能な部分を所望の圧力まで膨張させ、剛性付与部分18をチューブ20にしっかり結合させた後に、拡張装置10をストーマ内へ進めることができる。拡張部分16がより容易に胃内へ滑り込めるように、必要に応じて、拡張部分16の圧力を僅かに低下させることもできる。
本発明の一態様によれば、「プッシュ」法または「プル」法のいずれかによって経腸栄養チューブ20をストーマに留置することができる。プッシュ法では、チューブ20をストーマへ押し込むことによって拡張装置10を胃内へ進める。経腸栄養チューブ20は、患者の身体にできる限り近接して保持し、そっとではあるがしっかりとストーマ内へ進めるべきである。プル法では、拡張装置10を内視鏡の方向にそっと引っ張るかまたは単に患者から内視鏡をゆっくりと引き戻すことによって拡張装置を進める。経腸栄養チューブ20は、チューブ20内の剛性付与部分18の把持によって拡張装置10にしっかり保持されているので、拡張装置10を引き戻すことによって経腸栄養チューブ20がストーマ内へ引き込まれることになる。「プッシュ」法で留置するにせよ「プル」法で留置するにせよ、経腸栄養カテーテルチューブ20の遠位端がストーマ内に配置される。このとき、経腸栄養チューブ20のリテーナ装置を展開させることにより、当分野において既知であるようにチューブ20を適所に保持しかつ胃管腔を腹壁に接触させて保持する。この時点で、膨張させた部分を完全に収縮させることができ、拡張装置10を患者から完全に引き抜くことができる。拡張装置10は、その膨張可能な構成要素を完全に収縮させた状態で、内視鏡のワーキングチャンネルを通して抜去することができる。あるいは、内視鏡を通してではなく、患者から内視鏡を引き戻すかまたは引き抜くことによって、拡張装置10を内視鏡とともに抜去することもできる。さらに別の代替形態では、経腸栄養チューブ20のルーメンを通して拡張装置10を抜去することもできるが、当然のことながら、拡張装置10がチューブ20を通り抜けられる大きさであることが条件である。
本発明について特定の好適実施形態に関連して説明してきたが、本明細書に含まれる主題は、それらの特定の実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。それどころか、本発明の主題は、以下の特許請求の範囲の趣旨及び範囲に含まれ得る全ての代替形態、変更形態及び等価形態を含むものである。

Claims (9)

  1. 拡張装置であって、
    近位端及び遠位端を有する管状支持体と、
    前記管状支持体の前記遠位端とともに構成されたリテーナ部分と、前記リテーナ部分の近位側の膨張可能な拡張部分と、前記膨張可能な拡張部分の近位側の膨張可能な剛性付与部分と、前記リテーナ部分と前記拡張部分とを結合するフレキシブルな部分とを有するバルーンであって、前記リテーナ部分は、膨張したとき、前記膨張可能な拡張部分より大きい断面を有するように構成され、前記フレキシブルな部分は、膨張したとき、前記リテーナ部分及び前記膨張可能な拡張部分より小さい断面を有するように構成される、該バルーンと、
    前記膨張可能な剛性付与部分が嵌入されるカテーテルチューブであって、前記剛性付与部分が、膨張させられた後に前記カテーテルチューブの内面に摩擦をもって当接するように構成される、該カテーテルチューブと、
    前記バルーン内に連通するように構成されるインフレーションルーメンとを含むことを特徴とする拡張装置。
  2. 前記剛性付与部分及び前記拡張部分が、コンプライアント材料、ノンコンプライアント材料、またはセミコンプライアント材料、あるいはそれらの組合せで作られていることを特徴とする請求項1に記載の拡張装置。
  3. 前記拡張部分及び前記リテーナ部分が、各々異なる材料で作られていることを特徴とする請求項に記載の拡張装置。
  4. 当該装置が、内視鏡のワーキングチャンネルを通して挿入され得ることを特徴とする請求項1に記載の拡張装置。
  5. 当該装置が、前記内視鏡のワーキングチャンネルを通して抜去され得ることを特徴とする請求項に記載の拡張装置。
  6. 前記チューブが、当該装置の前記剛性付与部分に対して摩擦により保持された状態で、非血管内腔内へ押し込まれることを特徴とする請求項に記載の拡張装置。
  7. 前記チューブが、当該装置の前記剛性付与部分に対して摩擦により保持された状態で、非血管内腔内へ引き込まれることを特徴とする請求項に記載の拡張装置。
  8. 当該装置を配置する前に、前記剛性付与部分が少なくとも15psiまで膨張させられることを特徴とする請求項に記載の拡張装置。
  9. 当該装置を貫通して延在する連続経路をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の拡張装置。
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