JP2000503411A - 顕微鏡・クロスステージの駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置に関し、上記駆動装置は、位置不動の基板（２）と、基板に設置されＸ−，Ｙ−方向へ可動であり被検対象の位置決めに使用されるスライダ（３，４）とを有する。各スライダ（３，４）には、それぞれ、駆動ピニオン（７，８）に伝動結合されたラック（５，６）が設けてある。駆動装置の手動操作のために、相互に重畳する２つの回転ノブ（９）が、顕微鏡クロスステージ（１）に設けてある。回転ノブ（９）と駆動ピニオン(7，8)との間には、それぞれ、回転ノブ（９）の回転運動を駆動ピニオン（７,８）に伝達する歯付ベルト（１０，１１）の形の伝動要素が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 顕微鏡・クロスステージの駆動装置 本発明は、請求項１のプレアンブルに記載の、顕微鏡クロスステージ（Ｘ−Ｙ スライドステージ）の駆動装置に関する。背景技術 公知の顕微鏡クロス（スライド）ステージは、位置不動に設置された基板と、 基板に結合された２つのスライダとを有する。スライダは、被観察対象の位置決 めに役立ち、Ｘ−，Ｙ−方向へ摺動自在に構成されている。スライダを変位する 取手として、顕微鏡クロスステージには、伝動装置を介してスライダに結合され た回転ノブが同軸に設けてある。 この種の駆動装置は、ドイツ特許公開第３５２８６１５号に記載してある。操 作ノブは、２つの同軸のシャフトおよび２つの駆動ピニオンを介してラックに結 合されている。ラックは、スライダに不動に設けてあり、従って、各操作ノブの 回転運動は、スライダに直接に伝達される。双方のスライダについて最大の摺動 路を実現し、この場合、全摺動路にわたって案内の一様な精度を保証するため、 ラックは、当該のスライダよりも大きく設計されている。しかしながら、その結 果、ラックは、スライダから突出し、従って、顕微鏡クロスステージの所要スペ ースが増大する。 ドイツ特許公開第３０２７４６１号には、ピニオン・ラック結合系に加えて対 象ステージの迅速変位系を有する駆動装置が記載されている。この場合、操作ノ ブの同軸のシャフトには、ピニオン・ラック結合系と作用結合する摩擦車が設け てある。上記摩擦車によって、別個の取手を介して、顕微鏡クロスステージを迅 速に変位できる。 半導体検査に使用される顕微鏡クロスステージは、ウエハーまたはマスクがま すます大きくなることに起因して、大形化している。しかしながら、その結果、 公知のラック駆動装置の所要スペースは、ますます大きくなり、従って、この種 の顕微鏡を製造ラインに組込むことは困難となっている。 駆動装置を組込んだ顕微鏡クロスステージは、ドイツ特許公開第３５１４４３ １号から公知である。この公報には、多重に方向変更されるワイヤを介してクロ スステージの迅速変位を実現する駆動装置が開示されている。上記駆動装置をで きる限り遊びなく構成するため、バネ手段によってワイヤに予張力を与える。し かしながら、この駆動装置の場合、ワイヤと駆動ロールとの間のスリップ発生が 排除されず、従って、クロスステージの精密な案内または変位は不可能である。 対象担体をホルダを介してＸ−Ｙ−方向へ位置決めできる、顕微鏡の対象担体 のための、十分に遊びなく構成された駆動装置は、ドイツ特許公開第３３１８９ ５９号から公知である。対象担体は、駆動のため、回転自在に支持された２つの ねじスピンドルに結合されており、ねじスピンドルは、可撓性シャフトを介して 各電動駆動装置に結合されている。しかしながら、上記駆動装置の場合、手動調 節は不可能である。発明の開示 従って、本発明の課題は、公知の先行技術から出発して、ラックが顕微鏡クロ スステージに完全に組込まれるよう、精密なピニオン・ラック案内および大きい スライダ摺動範囲を有する、顕微鏡クロスステージの駆動装置を改良することに ある。 この課題は、本発明にもとづき、請求項１の特徴記載部分に開示の特徴によっ て解決される。本発明の更なる有利な実施形態は、従属請求項の対象である。 略図に示した実施例を参照して本発明を詳細に説明する。図面の簡単な説明 第１図は、顕微鏡クロス（Ｘ−Ｙ）ステージの略図であり、 第２図は、Ｘ−変位機構の範囲の第１図の部分の略図であり、 第３図は、Ｙ−変位機構の範囲の第１図の部分の略図である。発明を実施するための最良の形態 第１図に、顕微鏡架台（図示してない）に設けた不動の基板２を有する顕微鏡 クロスステージ１を示した。この基板２上には、Ｙ−スライダ４が摺動自在に支 持されている。支持は、クロス（十字型）コロ軸受１３を介して行うのが好まし い。Ｙ−スライダ４には、伝動結合系１２を介して各方向変更ロール（図示して ない）に結合され同軸に配置された２つの回転ノブ９が固定してある。回転ノブ ９の構造および伝動結合系の構造は、本発明の対象ではなく、ドイツ特許公開第 ３０２７４６１号の構造に対応する。 伝動結合系１２の２つの方向変更ロールは、それぞれ、歯付ベルト１０，１１ を有し、歯付ベルト１１は、Ｙ−駆動装置の方向変更ロール１８と結合されてい る。方向変更ロール１８には、駆動ピニオン８が不動に配してある。 Ｙ−スライダ４上には、クロスコロ軸受１４を介してＸ−スライダ３が設けて あり、かくして、Ｙ−スライダ４を駆動すると同時に、Ｘ−スライダ３がＸ−方 向へ共に駆動される。Ｘ−スライダ３の駆動時には、Ｙ−スライダ４の位置は変 化しない。Ｘ−スライダ３の駆動は、Ｙ−スライダ４の駆動と同等の態様で行わ れ、この場合、歯付ベルト１０は、駆動ピニオン７を不動に配した方向変更ロー ル１７に結合されている。駆動ピニオン１７および歯付ベルト１０は、カバー金 属板によって外的因子に対して保護されている。 双方の駆動のために歯付ベルトを使用する場合、もちろん、方向変更ロールと 歯付ベルトとの間に場合によっては現れるスリップを排除するため、伝動結合系 の方向変更ロールおよび方向変更ロール１７，１８に対応する歯列を設けること が有利である。 操作ノブ９および操作ノブに固定された方向変更ロールを含む伝動結合系１２ は、Ｘ−スライダおよびＹ−スライダの関連の方向変更ロール１７，１８ととも に、Ｙ−スライダ４に位置不動に固定され、従って、双方のスライダ３，４の駆 動から、歯付ベルト１０，１１の位置変化が誘起されることはない。 第２図に、方向変更ロール１７の範囲の第１図の部分を示した。歯付ベルト１ ０を含む方向変更ロール１７は、駆動ピニオン７に不動に結合され、双方のクロ スコロ軸受１４を介してＹ−スライダ４に固定されている。駆動ピニオン７は、 Ｘ−スライダに不動に固定されたラック５と作用結合する。駆動ピニオン７を回 転すると、関連のラック５がピニオン７上を転動し、かくして、ｘ−スライダ３ が駆動される。 第２図と同様、第３図に、方向変更ロール１８の範囲の第１図の部分を示した 。歯付ベルト１１を含む方向変更ロール１８は、支持ピン１５を介して駆動ピニ オン８に不動に結合され、クロスコロ軸受１３を介してＹ−スライダ４に固定さ れている。駆動ピニオン８は、基板２に不動に設置されたラック６と作用結合す る。方向変更ロール１８を回転すると、駆動ピニオン８が関連のラック６上を転 動し、かくして、Ｙ−スライダ４が駆動される。符号の説明 １ 顕微鏡クロスステージ ２ 基板 ３ Ｘ−スライダ ４ Ｙ−スライダ ５ ３のラック ６ ４のラック ７ ５の駆動ピニオン ８ ６の駆動ピニオン ９ 回転ノブ １０ ７に対する歯付ベルト １１ ８に対する歯付ベルト １２ 伝動結合系 １３ クロスコロ軸受 １４ クロスコロ軸受 １５ 支持ピン １６ カバー金属板 １７ １０の方向変更ロール １８ １１の方向変更ロール

【手続補正書】 【提出日】特許法第１８４条の８第１項 【補正内容】１９９８年１月１４日（１９９８．１．１４） 請求の範囲（補正） １．位置不動に設置された基板（２）と、基板に設置されＸ−，Ｙ−方向へ可動 であり被検対象を位置決めするスライダ（３，４）とを有する、顕微鏡クロスス テージ（１）の駆動装置であって、 双方のスライダ（３，４）に、それぞれ、駆動ピニオン（７，８）に伝動結合 されたラック（５，６）を設け、駆動装置の手動取手として、相互に重畳する２ つの回転ノブ（９）を顕微鏡クロスステージ（１）の縁に設け、 上記回転ノブの回転運動を伝動機構（１２）を介して駆動ピニオン（７，８） に伝達する形式のものにおいて、 駆動ピニオン（７，８）が、それぞれ、方向変更ロール（１７，１８）に結合 されており、伝動機構（１２）と方向変更ロール（１７，１８）との間には、そ れぞれ、顕微鏡クロスステージに組込まれかつ循環する伝動要素（１０，１１） が設けてあり、該循環伝動要素（１０，１１）が、回転ノブ（９）の回転運動を 当該の方向変更ロール（１７，１８）を介して駆動ピニオン（７，８）に伝達す ることを特徴とする顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置。 ２．ラック（５，６）が、顕微鏡クロスステージ（１）の内部に設けてあること を特徴とする請求項１に記載の顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置。 ３．伝動要素（１０，１１）が、歯付ベルトとして構成されていることを特徴と する請求項１または２に記載の顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．位置不動に設置された基板（２）と、基板に設置されＸ−，Ｙ−方向へ可動 であり被検対象を位置決めするスライダ（３，４）とを有する、顕微鏡クロスス テージ（１）の駆動装置であって、 双方のスライダ（３，４）に、それぞれ、駆動ピニオン（７，８）に伝動結合 されたラック（５，６）を設け、駆動装置の手動取手として、相互に重畳する２ つの回転ノブ（９）を顕微鏡クロスステージ（１）に設けた形式のものにおいて 、 回転ノブ（９）と駆動ピニオン（７，８）との問には、それぞれ、回転ノブ（ ９）の回転運動を駆動ピニオン（７，８）に伝達する伝動要素（１０，１１）が 設けてあることを特徴とする顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置。 ２．ラック（５，６）が、顕微鏡クロスステージ（１）の内剖に設けてあること を特徴とする請求項１に記載の顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置。 ３．伝動要素（１０，１１）が、顕微鏡クロスステージ（１）の内部に設けてあ ることを特徴とする請求項１−２に記載の顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装 置。 ４．伝動要素（１０，１１）が、歯付ベルトとして構成されていることを特徴と する請求項３に記載の顕微鏡クロスステージ（１）の駆動装置。