JP2000502646A - 巻き上げリンク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 リフティングフックに吊り下げることができる寸法の閉じたループを形成する上部リンク部（２）と、吊り下げチェーンと接続される下部（３）とを備えた巻き上げリンク装置。チェーン連結部は、間にスロット（４）を形成する実質的に平行な２本のシャンク(３a,３b)を有するフォーク状下端部と、２本のシャンクを接続するブリッジ（５）と、このブリッジの下に位置してチェーンの末端リンク(１０１)を確実に係留するためのアンカー手段（６）とを備えている。前記スロットの中央部分（４b）は、装置の側方に位置する挿入口(４d)と連通している。また、前記スロットの中央部分（４b）は、巻き上げチェーンの中央に位置する指示リンク(１０２)を収容することができ、ここに収容されたリンクと末端リンクとの間で、チェーンの短縮ループが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 巻き上げリンク装置発明の技術分野 本発明は、フックまたは大型のリンクの如き巻き上げ手段に吊り下げられる寸 法の閉じたループを形成する上部リンク部と、チェーンを吊り下げることができ る下部チェーン連結部とを備えた巻き上げリンク装置に関する。従来技術 上記のようなリンク装置は、国際特許出願No.PCT/SE95/00766 号に記載されて いるが、この国際出願は本発明の進歩性を否定するものではない。 上記の国際出願に記載されている巻き上げリンク装置は、一体成形されたリン ク本体で構成され、これには上部の閉じループ部と中間部と下部のフォーク状端 部が設けられている。上部のループ部は内部空間を形成し、その空間は中間部の スロットに連なっている。下部の端部に連結される巻上げチェーンは、リンク本 体の下部自由端で端部リンクに係留される。巻き上げチェーンのループは、上部 閉じループを介して引っ張られる。次いで、巻き上げチェーンの選ばれた支持リ ンクを、中間部の隣接する支持スロットに移動させることによって、巻き上げチ ェーンの末端リンクと支持リンクとの間で短いループ（通常、非荷重）を形成さ せている。こうして巻き上げチェーンの有効長を随意に調節することを可能にし ている。 しかし、このようなリンク装置では、上記したとおり、例えば、末端リンクを アンカービンで係留する前に、上部の閉じループを介して巻き上げチェーンを引 っ張らなければならない。発明の概要 本発明の目的は、上記した国際特許出願に記載されたリンク装置の利点を保持 しつつ、巻き上げチェーンの有効長さを容易に調節することができる巻き上げリ ンク装置を提供することにある。特に、発明の装置では、上部の閉じループを通 して巻き上げチェーンを引っ張る必要がない。さらに、本発明の装置では、巻き 上げチェーンの中央のリンクを、その収容部の決められた場所に位置つけること ができる。また、本発明の装置は比較的単純で、軽量でもある。加えて、取り扱 いが簡単であり、多くの用途に有効である。 本発明によれば、リンク装置の下部に位置するチェーン連結部を、中間的な連 結手段を一切使用せずに、装置の上部に位置するリンク部に直接接続すると共に 、前記のチェーン連結部に、間にスロットが形成される実質的に平行な２本のシ ャンクを備えたフォーク状下端部と、２本のシャンクを互いに連結するブリッジ と、チェーンの末端リンクを係留するためにブリッジの下方に設けたアンカー手 段とを設け、さらに、ブリッジ近傍の前記スロットの中央部分でチェーンのリン クの１つを収容できるようにしてここに収容されるリンクと前記の末端リンクと の間で、チェーンの短縮ループの形成を可能ならしめ、前記中央部分に収容され るリンクの挿入口を前記リンク部に極近い装置の側方に設け、この挿入口を前記 スロットの中央部分と連通させることによって、本発明の目的が達成される。 上記の構造を有するリンク装置では、チェーン連結部の下端部のアンカー手段 で、巻き上げチェーンを係留することをができる。また、巻き上げチェーンの選 ばれた１つのリンクを、装置の側方から挿入口を介してスロット内に案内し、決 められた中央部分に収容することができるので、所望の短縮ループを形成するこ とができる。さらに、リンク装置の全体としての寸法も、複数の部品を直列に繋 いだ従来のリンク手段に比較して小さい。 本発明のリンク装置は、単一の金属材料で一体に、好ましくは鍛造加工で製造 することができる。また、本発明のリンク装置は、２つ以上の構成部材で組立て ることも可能であり、この場合、上部リンク部は、下部チェーン連結部との接続 に使用するところの、他の構成部材を構成するリング部材を備えている。 本発明の特徴は、請求の範囲に記載されると共に、以下に詳述される。 本発明を、幾つかの好ましい具体例を示す添付図面を参照してさらに詳しく説 明すると、次のとおりである。図面の簡単な説明 図１は、本発明の一体型巻き上げリンク装置の側面図である。 図２は、装置の下部チェーン連結部の断面図である。 図３は、下部チェーン連結部の変形例の断面図である。 図４は、第２具体例の上部リンク部と下部チェーン連結部を示す側面図である 。 図５は、図４を右側から見た図面である。 図６は、上部リング部と下部チェーン連結部が恒久的に接続された場合を示す 図面である。 図７は、複数個のリング部材に４つのチェーン連結部が恒久的に接続された場 合を示す図面である。 図８は、第３具体例の側面図であり、ここには上部リング部材と、これに着脱 可能に採りつけられた下部チェーン連結部が示されている。 図 8a は、図８に対応する図面であり、ここには上部リング部材と、下部チェ ーン連結部の変形例が示されている。 図 8b は、図 8a に示す下部チェーン連結部の断面図である。 図９は、第２具体例の変形例を示し、ここでは上部リング部材に取り付けられ た下部チェーン連結部の変形例が示されている。 図 11a は、２連のチェーン連結部を備えた一体型リンク装置を示す第４具体 例の側面図である。 図 11b は、図 11a のＸIb−ＸIb線に沿った部分断面図である。 図 11c,11dは、第４具体例の２つの変形例の部分側面図である。発明の詳細な説明 図１および図２に示す巻き上げリンク本体１は、単一の金属材料、例えば、ス チールからなり、これを鍛造加工することで製造される。 単一のリンク本体１は、リフティングフックまたは他の同種のリフティング手 段に吊り下げるのに充分な大きさの、上部に位置する閉じリンク部２と、吊り下 げられるチェーンの端部（図１では表示なし）が係合されるところの、下部に位 置するチェーン連結部３とを備えている。 チェーン連結部３は、上部リンク部２と一体に連なる上方端部 3c と、スロッ ト４を挟んで互いにほぼ平行な２つのシャンク 3a,3b を有するフォーク状の下 方端部を備えている。シャンクの１つ、例えば、図１の右側のシャンク 3b は、 上方端部 3c と一体に形成されている。ブリッジ５は２つのシャンク 3a,3b を 互 いに連結させ、またスロット４を下方部分 4a と上方の中央部分 4b に分割して いる。スロットの下方部分 4a のシャンク 3a,3b の自由端近傍には、本発明の リンク装置に吊り下げられる巻き上げチェーンの末端リンク 101 を確実に係留 するためのアンカーピン６が、ブリッジ５の下側に横設されている。スロットの 中央部分 4b は、湾曲スロット 4c に連通しており、この湾曲スロット 4c は、 本発明のリンク装置の中心縦軸Ｃから側方に湾曲し、上部リンク部２に近接した 位置にある挿入口 4d で終わっている。巻き上げチェーンの末端リンク 101 は アンカーピン６に確保され、一方、巻き上げチェーンの選ばれた支持リンクの１ つは、挿入口 4d に横から挿入され、ブリッジ５の上の決められた中央位置に案 内される。この場合、図２に見られるように、支持リンク 102 は、その縦軸が リンク本体１の縦軸に対して直角になるように配向され、当該支持リンクの側部 がブリッジ５の上部支持表面 5a に押圧される。 この状態では、リンク本体１の一方の側（図２の右側）に、チェーンの短いル ープが形成され（通常、負荷なし）、その反対側（図２の左側）に、巻き上げチ ェーンの残りが吊り下がる。支持リンク 102 の反対側（通常、負荷あり）に隣 接するリンク 103 は、シャンク 3a,3b において傾斜した側方支持表面 7a,7bに 平らに当接し、リンク 103 の端部は溝付き着座面 8a,8b に当接する。 任意的に、ロックピン９を挿入口 4d の近傍に設けることができ、これによっ て支持リンク 102 をその中央位置に係止することができる。 下部に位置するチェーン連結部３は、これを変形することができる。図３、図 ４、図８、図8a、図９および図 11a参照。図３に示す具体例では、シャンク 3a, 3b間のスロットの中央に位置する支持リンク102’が、リンク本体１の中心軸に 平行に上向きに立ち上がっている。スロットの中央部分 4b は、図１に示したそ れらと基本的に同じである。しかし、この具体例では、支持リンク 102’がスロ ットの湾曲部分 4c および挿入口 4d を通過する前に、当該支持リンクが、図２ のリンク 102 の位置に相当する水平位置に回転させられる。 図４、図５に示す巻き上げリンク装置の第２具体例は、閉じループを形成する 上部のリンク部が楕円形のリング部材２’で構成されている点で第１具体例と異 なっている。リング部材２’は下部のチェーン連結部３’と恒久的に係合されて いる。チェーン連結部３’は、リング部材２’を収容できる閉じた穴目 10 を備 えていること以外は、図１に示したチエーン連結部と同じ構造にある。尚、リン グ部材２’は製造時に閉じたループに溶接されている。チェーン連結部３’は、 図１に示したそれと同じ構造、同じ機能を有しているが、上部のリング部材２’ に対して若干動かすことができる点で相違する。 図６に示すように、リング部材２’に２つのチェーン連結部３’を恒久的に接 続することも可能であり、また有益である。この場合には、２本の枝チェーンを 有する掛け鎖を利用することができ、それそれの端部は各チェーン連結部３’か ら吊り下げられ、チェーン連結部３’の一方または両方で、チェーンの短縮ルー プを調節することができる。 図７では、２つのリング部材２”が恒久的に大型のリング部材２’に接続され ている。個々のリング部材２”には２つのチェーン連結部３’が設けられるので 、同じリング部材２’から都合２つの掛け鎖（枝チェーンの数は全４本）を吊る すことができる。 図８に示す具体例は、図３および図４に示したそれと略同じであるが、この具 体例では、下部のチェーン連結部３”がリング部材２'''から着脱可能である。 この場合のチェーン連結部３”は上端部３”cがフック状を呈し、その開口部 10 ’は、上部リング部材２'''を取り囲んでこれと係合し、また挿入口 4d と連通 する。従って、リング部材２'''は狭い扁平部 2a を備え、この扁平部を挿入口 4dに通すことで、チェーン連結部３”とリング部材２'''とは互いに外れないな いよう確実に接続される。 図 8a および図 8b は、図８に示したのと同様な具体例を示すが、下部のチェ ーン連結部３'''が多少変形されている。すなわち、スロットの中央部分４'b が 平面とされ、ここに中央リンク 102'が位置し、一方、隣接する２つのリンク 10 3’と 104’はチェーン連結部３'''の両側で垂直に配向する(図 8b 参照)。 図９に示す具体例は、図４のそれに対応するが、この例では、着脱可能なアン カーピンを設ける代わりに、チェーン連結部３’の最下端部に穴目として機能す る閉じたループ部６”を設けている。 ループ部６”は、図 10 に示すように、リング部材 110 と恒久的に接続させ る こともでき、また、着脱可能なシャックル（連環）に接続させることもできる。 図 11a および図 11b に示す巻き上げリンク装置の第４具体例では、チェーン 連結部 13 が２本のチェーンが接続できるよう２連になっている。リフティング フックなどに吊るされる上部のリンク部１は、下部のチェーン連結部 13 まで一 体に延び、ここで対称的に位置する２つのチエーン連結部 13a,13b を形作る。 各チェーン連結部はリンク収容スロット 14a,14b を有し、これらのスロットに は挿入口 15a,15b と、各スロットのブリッジ 17a,17b の下側にアンカーピン16 a,16b が設けられる。スロット 14a,14b は、リンク装置の縦軸の両側で平行に 延び、挿入口 15a,15b は互いに反対方向を向いている。従って、２本の別々の チェーンをチェーン連結部 13a,13b に都合よく別々に接続することができ、各 チェーンの末端リンクを個々のアンカーピン 16a,16b で係留することができる 。 図 11cおよび図 11dに示す第４の具体例のように、２連のチェーン連結部 13 ’に、着脱可能なリング部材 12’を接続することもでき(図 11c)、また、２連 のチェーン連結部 13"に恒久的にリング部材 12"を接続することもできる(図 11 d).

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．リフティング手段に吊り下げることができる寸法の閉じたループを形成する 上部リンク部（２）と、吊り下げチェーンと接続される下部チェーン連結部（３ ）とを備えた巻き上げリンク装置において、下部チェーン連結部の上端部(３c) が中間リンクの介在なしに直接上部リンク部（２）と連結され、チェーン連結部 が、間にスロット（４）を形成する実質的に平行な２本のシャンク(３a,３b)を 有するフォーク状下端部と、２本のシャンクを接続するブリッジ（５）と、この ブリッジの下に位置してチェーンの末端リンク（１０１）を確実に係留するため のアンカー手段（６）とを備え、前記スロットが前記ブリッジの近傍にチェーン のリンクの１つ（１０２）を収容できる中央部分(４b)を有し、当該部分に収容 されたリンクと前記の末端リンクとの間で、チェーンの短縮ループを形成するこ とができ、前記中央部分に案内されるリンクの挿入口(４d)が、装置側方の上部 リンク部(２)近くに設けられ、この挿入口(４d)が前記スロットの中央部分(４b) と連通していることを特徴とする巻き上げリンク装置。 ２．装置全体が継ぎ目なしの単一の金属で構成される請求項１記載の巻き上げリ ンク装置。 ３．上部リンク部が、別の部材を構成する下部チェーン連結部（３’）と接続さ れるリング部材（２’）で構成される請求項１記載の巻き上げリンク装置。 ４．前記のリング部材が大型のリンク部材であって、これに少なくとも２つのリ ング部材（２”）が接続され、当該リンク部材（２”）に下部チェーン連結部を 形成する部材（３’）が接続されている請求項３記載の巻き上げリンク装置。 ５．前記のシャンク(３a,３b)が、中央に位置するリンク（１０２）に隣接する リンク（１０３）を係合するための溝付き着座面(８a)を、ブリッジ（５）の近 くに有している請求項１記載の巻き上げリンク装置。 ６．下部チェーン連結部（３”）の上端部(３”c)が、リング部材（２'''）と直 接係合するフック部材を形成し、そのフック部材(３”c)の開口(４d)が前記の挿 入口を構成する請求項３記載の巻き上げリンク装置。 ７．フック部材の開口(４d)が、リング部材（２'''）の扁平部に相当する幅を有 し ている請求項６記載の巻き上げリンク装置。 ８．前記のアンカー手段が、前記スロット（４）の下部（４a）を横切って延び る脱着可能なビン（６）からなる ９．前記のアンカー手段が、前記の実質的に平行なシャンクの下部と一体に形成 された閉じループからなる請求項１〜７のいずれか１項記載の巻き上げリンク装 置。 10．チェーン連結部のスロットの中央部分(４b)が、中央に位置するリンク(１０ ２)を垂直面で収容する請求項１〜９のいずれか１項記載の巻き上げリンク装置 。 11．チェーン連結部のスロットの中央部分が、中央に位置するリンク(１０２)を 水平面で収容する請求項１〜９のいずれか１項記載の巻き上げリンク装置。 12．チェーン連結部が、リンク装置の縦軸（Ｃ）の両側にリンク収容スロットを 有し、互いに反対向きの挿入口を有する２連のチェーン連結部からなる請求項10 または11記載の巻き上げリンク装置。