JP2000502157A - 騒音放射部材を遮音する方法と装置 - Google Patents

騒音放射部材を遮音する方法と装置

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、特に内燃機関用の吸音エレメントによる遮音装置に関する。このような内燃機関は、吸音エレメントを有するカプセルを装備している。またラビリンスを形成する吸音エレメントが設けられており、更には又、音響経路に沿って異なった肉厚の吸音材が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】 吸音エレメントによる遮音装置 技術分野: 本発明は、請求項1に発明の上位概念として規定した形式の、吸音エレメント による遮音装置に関する。 背景技術: ドイツ連邦共和国特許第2819657号明細書に基づいてエンジンの遮音装 置が公知である。当該遮音装置は、音響エネルギ減衰材料を有するカプセルから 成っている。空気を供給するために空気供給通路が設けられている。該空気供給 通路も同じく音響エネルギ減衰材料を装備している。該空気供給通路内には付加 的に、前記音響エネルギ減衰材料から成るウェブが設けられている。該ウェブも 、外部に達する騒音レベルを低下させようとするものである。 前記公知の遮音装置の欠点は、著しく多量の吸音材を必要とし、ひいては又、 著しく大きな構造スペースを要求することである。 発明の開示: 本発明の課題は、著しくコンパクトであると同時に発生騒音の効果的な遮音を 可能にするところの、吸音エレメントによる遮音装置を提供することである。 前記課題は、請求項1の特徴部に記載した構成手段 によって解決される。 本発明の重要な利点は、カプセルが、吸収式音響減衰作用と反射式音響減衰作 用とのコンビネーションから成っている点にある。これによって吸音材の不必要 な嵩高化が避けられ、かつ遮音が音響プロフィールに最適に適合される。 本発明の構成では、騒音放出部材とカプセルとの間の出口ギャップが音響ネッ クとして形成されている。この音響減衰法は、構造技術的に見て所要経費が僅か で済むという利点を有している。 更に本発明の構成では、騒音放出部材の空気導入通路及び/又は空気導出通路 が、吸音特性を有する材料で被覆されている。該材料が高い遮音特性を有する材 料である限り、この場合もスペース節減構造が得られる。 本発明は、吸音率を検出する方法にも関する。本発明の方法は、可能な限り単 純にして体積を削減する手段によって騒音放射率を引き下げるために役立つ。本 発明の方法では、騒音放出部材がダミーの形式で形成されてカプセルで遮蔽され 、かつホワイト・ノイズで負荷される。前記カプセルの対向側には、該カプセル を透過する残音を受信する複数の音響センサ、例えばマイクロホンが配置されて いる。この方法によって、騒音放出部材に対するカプセルの適合が最適化される 。 本発明の方法の構成によって、特定周波数の音源信号を所定の入射部位で発生 させることによって、カプセルの透過特性が検出される。この透過特性は、受信 部位における騒音信号の和ベクトルによって算定される。 本発明の有利な構成手段並びに改良手段は、請求項2以降の記載並びに図面の 詳細な説明から明らかであり、しかも個々の構成手段は、それぞれ単独に或いは 若干を従属的に組合せた形で本発明の実施形態においても他の分野においても有 利に実現可能であり、かつ保護権の請求に値するものである。 図面の簡単な説明: 図1は放射騒音レベル検出の概略図である。 図2は騒音減衰を最適化する方法の概略図である。 図3は内燃機関を効果的に封鎖する概略図である。 発明を実施するための最良の形態: 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。 図1に示した概略図は、例えば内燃機関の騒音放射をシミュレートする構造を 表している。ここでは内燃機関は機関ダミー10として表されている。該機関ダ ミーは、音響密の壁11によって遮蔽された空間内に位置している。該音響密の 壁は機関カプセル12を有している。音響密の壁11を基準として機関ダミー1 0の側において音響発生器13を介してホワイト・ノイズが発生され、かつ該ホ ワイト・ノイズによって機 関ダミー10及び機関カプセル12が負荷される。 音響密の壁11を基準として機関ダミーに対向する側では、残音を検出する音 響センサ(マイクロホン14,15)が配置されている。音響密の壁11の左側 では、付加的に基準マイクロホン16が設けられている。 前記方法によって機関カプセル12の概括的な透過挙動を検出することが可能 である。勿論、マイクロホン14,15は任意の位置に配置することが可能であ る。測定データから機関カプセル12の損率が次式に基づいて算定される。すな わち: αF=10(Li−Ls)/10) 機関カプセルを最適化するための次のステップは、放射スペクトルから、格別 大きな音源と弱く遮音された音響経路を検出することである。局所的な改善手段 によって、音源からの音響経路が、肉薄の壁を介して音強敵に閉鎖される。 図2に示した概略図では、音響が外部から機関カプセル12に作用し、かつ該 機関カプセルの内部には音響センサ(マイクロホン17,18,19,20,2 1)が配置されている。ここでは内燃機関は密封されているが、該内燃機関は、 勿論、外側構造のダミーとして必要とするにすぎない。機関カプセル12もしく は機関カプセル構造全体は、音響発生器22,23,24,25,26を介して 矢張りホワイト・ノイズによって負荷される。この場合も前記音響発生器の近傍 には基準マイクロホンR1〜R5が設けられている。 機関ダミー27に配置されたマイクロホン17〜21は、機関カプセル12を 透過する音響を受信する。測定値から透過挙動が相反法に基づいて確認される。 作用転換によって音源部位、つまり音響発生器22〜26の位置が受信部位にな る一方、音響入射部位、つまりマイクロホン17〜21の位置が音響出射部位に なる。 前記の測定データ並びに受信部位における信号に基づいて機関カプセルの部分 的な透過挙動を検出することが可能である。騒音を自由に放射する機関から測定 された音源信号Siに透過特性Diを乗じることによって、受信部位における信号 Iiが形成される。いまや透過特性は、受信部位における信号が和ベクトルで見 てできるだけ僅かになるように最適化される。 図3には、内燃機関28を遮蔽する機関カプセル12の構成が図示されている 。該機関カプセルは、直接的な音響放射に抗する遮音域29,30を有している 。また音響経路をできるだけ何回も迂回させるように形成するラビリンス域31 が設けられている。更に又、音響経路に沿って高音ピークを防止する異なった肉 厚の吸音材を有する区域32,33,34が設けられ ている。最後に又、機関カプセル12と内燃機関28との間には、できるだけ狭 い出口ギャップ35,36が形成されている。該出口ギャップは、例えば符号3 5で示したように、音響ネックの形で形成することができる。 内燃機関の下側には、直接的な音響放射を防止する単純な吸音材37が設けら れている。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年8月20日(1997.8.20) 【補正内容】 明細書 騒音放射部材を遮音する方法と装置 技術分野: 本発明は、請求項1に発明の上位概念として規定した形式の、騒音放射部材を 遮音する方法と装置に関する。 背景技術: ドイツ連邦共和国特許第2819657号明細書に基づいてエンジンの遮音装 置が公知である。当該遮音装置は、音響エネルギ減衰材料を有するカプセルから 成っている。空気を供給するために空気供給通路が設けられている。該空気供給 通路も同じく音響エネルギ減衰材料を装備している。該空気供給通路内には付加 的に、前記音響エネルギ減衰材料から成るウェブが設けられている。該ウェブも 、外部に達する騒音レベルを低下させようとするものである。 前記公知の遮音装置の欠点は、著しく多量の吸音材を必要とし、ひいては又、 著しく大きな構造スペースを要求することである。 発明の開示: 本発明の課題は、騒音放射レベルを検出する方法を提供することである。 前記課題は、請求項1の特徴部に記載した構成手段 によって解決される。 本発明の重要な利点は、本発明の方法が、可能な限り単純にして体積を削減す る手段によって騒音放射率を引き下げるのに適している点にある。本発明の方法 では、騒音放出部材がダミーの形式で形成されてカプセルで遮蔽され、かつホワ イト・ノイズで負荷される。前記カプセルの対向側には、該カプセルを透過する 残音を受信する複数の音響センサ、例えばマイクロホンが配置されている。この 方法によって、騒音放出部材に対するカプセルの適合が最適化される。 本発明の方法上の構成は、特定周波数の音源信号を所定の放射部位で発生させ ることによってカプセルの透過特性を検出するようにしたことである。この透過 特性は、受信部位における騒音信号の和ベクトルによって算定される。 本発明は、騒音放射部材を遮音する装置にも関している。この場合カプセルは 、吸収式音響減衰作用と反射式音響減衰作用とのコンビネーションから成ってい る。これによって吸音材の不必要な嵩高化が避けられ、かつ遮音が音響プロフィ ールに最適に適合される。 本発明の構成では、騒音放射部材と騒音封止カプセルとの間の出口ギャップが 音響ネックとして形成されている。この音響減衰法は、構造技術的に見て所要経 費が僅かで済むという利点を有している。 更に本発明によれば、騒音放射部材、例えば内燃機 関の空気導入通路及び/又は空気導出通路が、吸音特性を有する材料で被覆され ている。該材料が、高い遮音特性を有する材料である限りでは、この場合もスペ ース節減効果が得られる。 本発明の有利な構成手段並びに改良手段は、請求項2以降の記載並びに図面の 詳細な説明から明らかであり、しかも個々の構成手段は、それぞれ単独に或いは 若干を従属的に組合せた形で本発明の実施形態においても他の分野においても有 利に実現可能であり、かつ保護権の請求に値するものである。 図面の簡単な説明: 図1は放射騒音レベル検出の概略図である。 図2は騒音減衰を最適化する方法の概略図である。 図3は内燃機関の騒音をカプセルで効果的に封止する概略図である。 発明を実施するための最良の形態: 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。 図1に示した概略図は、例えば内燃機関の騒音放射をシミュレートする構造を 表している。ここでは内燃機関は機関ダミー10として表されている。該機関ダ ミーは、音響密の壁11によって遮蔽された空間内に位置している。該音響密の 壁は機関カプセル12を有している。音響密の壁11を基準として機関ダミー1 0の側において音響発生器13を介してホワイト・ノイズが発生され、かつ該ホ ワイト・ノイズによって機 関ダミー10及び機関カプセル12が負荷される。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年10月21日(1997.10.21) 【補正内容】 請求の範囲 1.内燃機関に対応して成形されていて騒音封止カプセル(12)を有する構造 体(10)を先ず設け、該構造体をホワイト・ノイズで前記騒音封止カプセル( 12)の方に向かって負荷し、前記騒音封止カプセルの対向側に配置した複数の 音響センサ(14,15)によって、前記カプセルを透過する音響を種々の位置 で測定して、測定データから透過損率を検出し、音響経路に沿ってラビリンスを 形成する吸音エレメントの形状及び/又は種々異なった吸音材の肉厚を最適化す るために前記透過損率を使用することを特徴とする、騒音を放射する内燃機関の 遮音法。 2.入射部位における信号を特定周波数について音源信号から算定すること、つ まり位置1〜nにおける内燃機関の騒音データに、対応位置における機関用騒音 封止カプセル(12)の透過特性を乗じた値から、受信部位における騒音信号の 和ベクトルを形成する、請求項1記載の遮音法。 3.騒音放射部材、特に内燃機関に少なくとも1つの騒音封止カプセルを設けた 形式の遮音装置において、音響経路に沿ってラビリンスを形成する吸音エレメン ト及び/又は種々異なった肉厚の吸音材(37)が設けられており、しかも前記 のラビリンスを形 成する吸音エレメントの形状及び/又は前記の種々異なった吸音材の肉厚が、請 求項1に記載の遮音法によって最適化されることを特徴とする、遮音装置。 4.騒音放射部材(28)と騒音封止カプセル(12)との間の出口ギャップ( 35,36)が音響ネックとして形成されている、請求項3記載の遮音装置。 5.騒音放射部材(28)の空気導入通路及び/又は空気導出通路が、吸音特性 を有する材料で被覆されている、請求項3又は4記載の遮音装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数の吸音エレメントのために少なくとも1つのカプセルを設けた形式の、 特に内燃機関用の吸音エレメントによる遮音装置において、音響経路に沿ってラ ビリンスを形成する吸音エレメント及び/又は異なった肉厚の吸音材(37)が 設けられていることを特徴とする、吸音エレメントによる遮音装置。 2.騒音を放射する部材(28)とカプセル(12)との間の出口ギャップ(3 5,36)が、音響ネックとして形成されている、請求項1記載の遮音装置。 3.騒音を放射する部材(28)の空気導入通路及び/又は空気導出通路が、吸 音特性を有する材料で被覆されている、請求項1又は2記載の遮音装置。 4.内燃機関に対応して成形されていて騒音封止用カプセル(12)を有する構 造体(10)を先ず設け、該構造体をホワイト・ノイズで前記カプセル(12) の方に向かって負荷し、前記カプセルの対向側に配置した複数の音響センサ(1 4,15)によって、前記カプセルを透過する音響を種々の位置で測定して、測 定データから透過損率を検出することを特徴とする、特に内燃機関における吸音 率を検出する方法。 5.入射部位における信号を特定周波数について音源 信号から算定すること、つまり位置1〜nにおける内燃機関の騒音データに、対 応位置における機関カプセル(12)の透過特性を乗じた値から、受信部位にお ける騒音信号の和ベクトルを形成する、請求項4記載の方法。
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