JP2000502073A - α―ケトエステル及びα―ケトアミドのアシル化されたエノール誘導体 - Google Patents

α―ケトエステル及びα―ケトアミドのアシル化されたエノール誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明はα−ケトエステル及びα−ケトアミドのアシル化エノール誘導体に関する。本発明の化合物は既知のエラスターゼ阻害剤のプロドラッグであるか又はそれ自身エラスターゼ阻害剤であるのいずれかであり、そして嚢胞性線維症及び気腫を含む種々の炎症性疾患の治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 α−ケトエステル及びα−ケトアミドの アシル化されたエノール誘導体 発明の背景 本発明は種々の生理学的用途及び最終用途に有用なエラスターゼ阻害剤又はエ ラスターゼ阻害剤のプロドラッグであるα−ケトエステル及びα−ケトアミドの アシル化エノール誘導体に関する。 ヒト好中球エラスターゼは多くの炎症性疾患例えば慢性気管支炎、嚢胞性線維 症、及びリウマチ様関節炎に伴う組織破壊に関与する物質とされている(J.L.M alech及びJ.I.Gal1in,New Engl.J.Med.,317(11),687(1987))。エラスタ ーゼはエラスチン、フィブロネクチン、コラーゲン、及びプロテオグリカンを含 む多くの結合組織巨大分子に対して広い範囲のタンパク質分解活性を有する。酵 素エラスターゼの存在はこれらの病気の病理に関与するかもしれない。 正常な血漿は結合組織の代謝回転及び炎症に関与する種々の酵素を制御する大 量のプロテアーゼ阻害剤を含有する。例えば、α−1−プロテイナーゼ阻害剤( α−1−PI)はエラスターゼ活性を阻止するセリンプロテアーゼ阻害剤である。 α−1−PIはその血漿濃度が正常値の15%未満に減少すると気腫の早期発現と関 連してくることから大いに関心を集めている。 血漿由来プロテアーゼ阻害剤の外に、気管支の粘液、鼻内粘液、頸管粘液、及 び精液を含む分泌性液体はエラスターゼを不活性化することができる分泌性ロイ コプロテアーゼ阻害剤(SLPI)と称する内因生プロテアーゼ阻害剤を含み、そし て炎症性細胞プロテアーゼの存在下で上皮の一体性を維持する上で重要な働きを すると考えられている。ある種の病理学的な状態においては、α−1−PI及びSL PIは好中球プロテアーゼを本質的に阻害 剤の不存在環境下で機能させる好中球の酸化的機構により不活性化される。例え ば、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)の患者からの気管支洗浄液が活性エラスターゼ 及び酸化により不活性化されたα−1−PIを含むことが見いだされている。 酸化機構に加えて、好中球はアンチプロテアーゼによる阻害を回避する非酸化 機構を有している。慢性肉芽腫症の患者の好中球は過剰のα−1−PIの存在下で 内皮細胞基質を崩壊させることができる。剌激された好中球がそれらの基質と緊 密に結合して血清アンチプロテアーゼがこの緊密な細胞−基質接触の微小環境か ら効果的に排除されるかなりの試験管内の証拠がある。炎症部位への多数の好中 球の流入はこの領域で起こるタンパク質分解により重大な組織損傷を引き起こす かもしれない。 出願人は前に好中球溶解物、精製エラスターゼ及び刺激された好中球の軟骨基 質のプロテオグリカンを分解する能力を測定してエラスターゼが軟骨基質変性の 原因である主要な好中球プロテアーゼの一つであると決定した。その上、価値あ る薬理学的活性を付与するエラスターゼ阻害剤として有用な種々の種類のペプチ ド誘導体がこの技術分野で知られている。例えば、Angelastro,M.R.等、J.Med .Chem.,37,4538(1994)及び1993年3月3日に公開された発明者Peet等による 欧州特許出願0PI No.0529568は種々のペプチド例えば異なるN−保護基を有す るバリルプロリルバリルペンタフルオロエチルケトンは試験官内及び生体内にお いてヒト好中球エラスターゼ(HNE)の阻害剤であり、そしてHNEで誘発されたラ ット及びハムスターの肺出血モデルに対して経口的に活性でもあると述べている 。 その上、先行技術は多くの異なるアミノ酸部位がエラスターゼ阻害剤のP2、P3 、P4部位で可能であり、そして酵素阻害活性がなお保持される一方で多くのN− 保護基が置換され得るが、経口活性はあるN−保護基の場合 にのみ認められることを開示している。例えば、Skiles,J.W.等の、J.Med.Che m.,35,641(1992)はP1にトリフルオロメチル又はアリールケトン残基そしてP2 にN−置換グリシン残基を有する多くのトリペプチドエラスターゼ阻害剤を開示 している。H、CH3、シクロペンチル、エキソ−ノルボルニル、2−インダニル 、シクロヘプチル、シクロオクチルからピペリジニル、ベンジル、3,4−ジメチ オキシペネチル、テトラヒドロフルフリル及びフルフリルにも及ぶP2−グリシン の置換基がサイズ及び親油性を増すが、試験官内力価に劇的な変化は見られない と報告されている。 同様に、Bergeson等に1990年3月20日交付された米国特許第4,910,190号、及 びEdwards等に1993年3月16日に交付された米国特許第5,194,588号、及び1986年 9月24日に公開された発明者Michael Kolb等による欧州特許出願公開第0195212 号は多くのアルキル及び置換されたアルキル基がP3及びP4位においてアミノ酸の 側鎖基として可能であると教示している。そして、典型的なN−保護基例えばア セチル、スクシニル、t−ブチルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、4 −((4−クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル などを有する特定のエラスターゼ阻害剤が開示されている。 P1残基のキラル中心が除かれたN−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベン ゾイル]−L−バリル−N−[3,3,4,4,4-ペンタフルオロ−1−(1−メチルエ チル)−2−オキソブチル]−L−プロリンアミドの数種の類似体がBurkhart, J.P.等の、J.Med.Chem.,38,223(1995)によりエラスターゼ阻害剤のプロド ラッグとして開示されている。出願人は最近エラスターゼ阻害剤のプロドラッグ として有用であるか又はそれ自体エラスターゼ阻害剤である既知の非フッ素化エ ラスターゼ阻害剤のアシル化エノール誘導体を発見した。 発明の要約 本発明は既知のエラスターゼ阻害剤のプロドラッグとして有用であるか又はそ のままの形態のエラスターゼを阻害する式 または の化合物又はそれらの水和物又は医薬上許容し得る塩に関する。式中 R1は(C1〜C4)アルキルであり、 R2は(C1〜C4)アルキル、フェニル、ベンジル、シクロヘキシル又はシクロヘキ シルメチルであり、 Xは-CO2R3又は-CONHR3(式中R3は(C1〜C4)アルキル、フェニル、ベンジル、 シクロヘキシル又はシクロヘキシルメチルであり、そしてR3′は水素、(C1〜C4 )アルキル、フェニル、ベンジル、シクロヘキシル又はシクロヘキシルメチルで ある)であり、 P2はα−アミノ基の窒素が場合によりR基により置換されたGly又はAlaであり 、ここでRは(C1〜C6)アルキル、(C3〜C12)シクロアルキル、(C3〜C12)シ クロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C4〜C11)ビシクロアルキル、(C4〜C11) ビシクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール、(C6〜C10)アリ ール(C1〜C6)アルキル、(C3〜C7)ヘテロシクロアルキル、(C3〜C7)ヘテロ シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C5 〜C9)ヘテロアリール、(C5〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6)アルキル、縮合し た(C6〜C10)アリール(C3〜C12)シクロアルキル、縮合した(C6〜C10)アリ ール(C3〜C12)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、縮合した(C5〜C9)ヘテ ロアリール(C3〜C12)シクロアルキル、又は縮合した(C5〜C9)ヘテロアリー ル(C3〜C12)シクロアルキル(C1〜C6)アルキルであるか、又はP2はPro、Aze 、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Pro(4-OAc)、Pro(4-OH)であり、 P3はAla、bAla、Leu、Ile、Nle、Val、Nva、Lys又はbValであり、 P4はAla、bAla、Val、Nva、Proであるか又は存在せず、 Kは水素、アセチル、スクシニル、ベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル 、カルボベンジルオキシ、ダンシル、イソバレリル、メトキシスクシニル、1− アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カルボキシベンゾイ ル、-C(O)N(CH3)2-、4−((クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フ ェニルカルボニル、4−((4−ブロモフェニル)スルホニルアミノカルボニル )フェニルカルボニル、4−(スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニ ル、又は下記の式を有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 (波線は分子の残部への結合であり、例えばZへの結合ではない)(式中R′は 水素又は(C1〜C4)アルキル基であり、 nは0又は整数1又は2である)である)である。このように式I又はIAの 化合物は気腫、嚢胞性線維症、成人呼吸窮迫症候群、敗血症、汎発性血管内凝固 症候群、痛風、リウマチ様関節炎、慢性気管支炎及び炎症性腸疾患の治療に有用 な抗炎症作用を示すか、又はそのような作用を示す化合物のプロドラッグである 。 発明の詳細な説明 この明細書で使用する用語「(C1〜C4)アルキル」は1〜4個の炭素原子を有 する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基を意味し、例えばメチル、エチル、n−プ ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルなどである。同様に、用語「( C1〜C6)アルキル」は1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキ ル基を意味し、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ ル、n−ペンチル、sec−ペンチル、iso−ペンチル及びn−ヘキシルである。 用語「(C3〜C12)シクロアルキル」は低級アルキル基で置換されることができる 3〜12の構成員の環からなる環式アルキル基を意味し、例えば、シクロプロピル 、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル 、4−エチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルである。用 語「(C3〜 C12)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル」は(C3〜C12)シクロアルキル基で置 換された(C1〜C6)アルキル基を意味し、例えばシクロヘキシルメチル又はシク ロペンチルエチル基である。用語「(C4〜C11)ビシクロアルキル」は一対の橋頭 炭素原子を有するアルキル基を意味し、例えば2−ビシクロ[1.1.0]ブチル、 2−ビシクロ[2.2.1]ヘキシル、及び1−ビシクロ[2.2.2]オクタンである。 用語「(C4〜C11)ビシクロアルキル(C1〜C6)アルキル」は(C4〜C11)ビシクロア ルキルで置換された(C1〜C6)アルキルを意味し、例えば2−ビシクロ−ヘキシル メチルである。用語「(C6〜C10)アリール」は共役した炭素原子の環式、芳香族 集団を意味し、例えばフェニル、1−ナフチル、及び2−ナフチルである。用語 「(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキル」は(C6〜C10)アリールで置換された (C1〜C6)アルキルを意味し、例えばベンジル、フェネチル、及び1−ナフチルメ チルである。用語「(C3〜C7)ヘテロシクロアルキル」は酸素、窒素及び硫黄か ら選ばれる1〜3個のヘテロ原子を有する非芳香族の炭素含有環式基を意味し、 例えばモルホリニル及びピペリジニルである。用語「(C3〜C7)ヘテロシクロア ルキル(C1〜C6)アルキル」は(C3〜C7)ヘテロシクロアルキル基で置換された (C1〜C6)アルキル基を意味し、例えばモルホリノメチルである。用語「(C5〜 C9)ヘテロアリール」は共役した炭素原子及び1〜3個の窒素、酸素及び硫黄原 子を有する環式又は二環式、芳香族集団を意味し、例えばピリジニル、2−キノ キサリニル、及びキノリニルである。用語「(C5〜C9)ヘテロアリール(C1〜C6 )アルキル」は(C5〜C9)ヘテロアリール基で置換された(C1〜C6)アルキル基 を意味し、例えば3−キノリニルメチルである。用語「縮合した(C6〜C10)ア リール(C3〜C12)シクロアルキル」は「(C6〜C10)アリール」基と1個以上の 側部を共有する「(C3〜C12)シクロアルキル」基を意味し、そして例えば ベンゼン及びシクロペンタンの縮合により得られる基、すなわち2−インダニル を含むことができる。用語「縮合した(C6〜C10)アリール(C3〜C12)シクロア ルキル(C1〜C6)アルキル」は縮合した(C6〜C10)アリール(C3〜C12)シクロ アルキル基で置換された(C1〜C6)アルキルを意味する。用語「縮合した(C5〜C9 )ヘテロアリール(C3〜C8)シクロアルキル」は(C3〜C8)シクロアルキル基と1 個以上の側部を共有する(C5〜C9)ヘテロアリール基を意味し、そして例えばシク ロヘキサン及びピリジンとの縮合により得られる基、すなわちテトラヒドロキノ リンを含むことができる。最後に用語「縮合した(C5〜C9)ヘテロアリール(C3 〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル」は縮合した(C5〜C9)ヘテロアリー ル(C3〜C8)シクロアルキル基で置換された(C1〜C6)アルキル基を意味する。 用語「立体異性体」はそれらの原子の空間における配向のみが異なる個別の分 子のすべての異性体についての包括的な用語である。それは鏡像異性体(エナン チオマー)、幾何(シス/トランス)異性体、そして互いに鏡像ではない1個以 上のキラル中心を有する化合物の異性体(ジアステレオマー)を包含する。アミ ノ酸については、呼称L/D)又はR/Sを生化学命名法に関するIUPAC-IUB合同 委員会(IUPAC-IUB Joint Commissionon Biochemical Nomenc1ature),Eur.J .Biochem.138:9-37(1984)に記述されているように使用することができる。 用語「医薬上許容し得る塩」は望ましい効果を達成するために投与される投薬 において実質的に毒性がなく、そして独立して著しい薬理学的活性を有すること のない塩を指す。この用語の範囲に包含される塩は臭化水素酸、塩酸、硫酸、リ ン酸、硝酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リン ゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、α−ケトグルタル酸、グルタミン酸 、アスパラギン酸、マレイン酸、ヒドロ キシマレイン酸、ピルビン酸、フェニル酢酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、 アントラニル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、ヒドロキシエタンスル ホン酸、エチレンスルホン酸、ハロベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、 ナフタレンスルホン酸、メタンスルホン酸、スルファニル酸などの各塩である。 各々のα−アミノ酸は特徴的な「R−基」を有し、そしてこのR−基はα−ア ミノ酸のα−炭素原子に結合する側鎖、又は残基である。例えば、グリシンのR −基側鎖は水素、アラニンはメチル、バリンはイソプロピルである。α−アミノ 酸の特定のR−基又は側鎖についてはA.L.Lehninger's text on Biochemistryを 参照することができる。 別記しない限り、これらのペプチダーゼ基質類似体のα−アミノ酸はそれらの L−配置であるのが好ましい。しかしながら、出願人は式Iの化合物のアミノ酸 はD−又はL−配置のいずれかを有することができ、又はラセミ混合物を含むD −及びL−異性体の混合物であってもよいと考える。認められているα−アミノ 酸の略語を表1に示す。 表 1 アミノ酸 略語 アラニン Ala グリシン Gly イソロイシン Ile ロイシン Leu リジン Lys フェニルアラニン Phe プロリン pro トリプトファン Trp チロシン Tyr バリン Val ノルバリン Nva ノルロイシン Nle 2−インドリンカルボン酸 Ind β−アラニン bAla メチオニン Met アゼチジンカルボン酸 Aze 4−アセトキシプロリン Pro(4-OAc) 4−ベンジルオキシプロリン Pro(4-OBzl) 4−ヒドロキシプロリン Pro(4-OH) ピペコリン酸 Pip チアゾリジン−4−カルボン酸 Tca 1,2,3,4−テトラヒドロ−3− Tic イソキノリンカルボン酸 β−バリン bVal 一般に、式I及びIAの化合物はこの技術分野で同様に既知であり、そしてス キームAに示す標準の化学反応を使用して製造することができ、スキーム中K、 P4、P3、P2、R1、R2及びXは式I及びIAで定義した通りである。 スキームA 一般に、式I及びIAのアシル化エノールは式4のペプチドを適当な対称型無 水物2又は適当な混成無水物3(この場合R2′及びR2は異なるが、両方とも上で 定義したR2基である)とアミン塩基、例えば第三アミンのトリエチルアミン及び N−メチルモルホリン又は4−ジメチルアミノピリジンのような芳香族アミン並 びにピコリン、コリジン及びピリジンの存在下で反応させることにより形成させ ることができる。反応物は適当な有機溶媒例えばアセトニトリル、塩化メチレン などの中で接触させることができる。反応は典型的には約−40℃から約85℃の温 度で約30分から約48時間行 う。一般に、0℃より低い温度の場合、Iに対するIAの比率は高くなり、そし てIAをクロマトグラフィー又は再結晶により純粋な形で単離することができる 。一般に、0℃より高い反応温度の場合、IAに対するIの比率は高くなり、そ してIをクロマトグラフィー又は再結晶により単離することができる。 別法として、式I及びIAのアシル化エノールは式のペプチドを式R2-C(=0) X(X=F、Cl、Br、I)の適当な酸ハロゲン化物と弱塩基性アミン例えばピコリ ン、コリジン又はピリジンの存在下で反応させることにより形成させることがで きる。 式の化合物は1986年9月24日に公開された発明者のMichael Kolbによる欧州 特許出願公開第0195212、及びPeet,N.P.等、J.Med.Chem.,33:394-407(1990) に開示されており、両文献はそのすべての記述を参照により本明細書に組み入れ る。 本明細書で定義され、しかしながら欧州特許出願公開第0195212、又はPeet,N .P.等、J.Med.Chem.,33: 394-407(1990)に開示されていない式の化合物 はこの技術分野でよく知られた次の合成方法により製造することができる。 一般に、式のすべての化合物はこの技術分野で同様に既知であり、そしてス キームBに示す標準の化学反応を使用して製造することができる。スキームB スキームBは式の化合物を製造するための一般的な合成スキームである。 P2、P3及びK-P4基は構造のアミノ酸誘導体の遊離アミノ基に結合させること ができる。構造は遊離カルボン酸基が上で定義した「X」部位で置換されたP1 部位を表すことに注意すべきである。P2、P3及びK-P4基は保護されていない遊離 のアミノ化合物(P1-X)によく知られたペプチド結合方法により結合させること ができる。その上、P1、P2、P3及びK-P4基は最終化合物がK-P4-P3-P2-P1-Xであ る限り、任意の順序で一緒に結合させることができる。例えば、K-P4をP3と結合 させてK-P4-P3とし、これをP2-P1-Xと結合させることができ、又はK-P4をP3-P2 に結合させ次いで適当にC−末端が保護されたP1に結合させ、そしてC−末端保 護基をXに変換することができる。 一般に、ペプチドはN−末端残基を有するα−アミンを脱保護して、次の適当 にN−保護されたアミノ酸を既述の方法を使用してペプチド結合により結合させ ることにより延長される。この脱保護及び結合の手順は所望の配列が得られるま で繰り返される。この結合は構成アミノ酸につきスキームBに示すように順次、 又は断片(2個ないし数個のアミノ酸)の縮合 により、又は両方法を組み合わせて、又はMerrifield,J.Am.Chem.Soc.1963 ,85,2149-2154に最初に記載された方法による固相ペプチド合成法により行う ことができ、前記文献の開示は参照により本明細書に組み入れる。固相合成法を 使用する場合、C−末端カルボン酸を不溶性担体(通常はポリスチレン)に結合 させる。これらの不溶性担体はカルボン酸基と反応して結合を形成する基を含ん でおり、この結合は延長反応条件に安定である一方その後に容易に分解される。 その例はクロロ又はブロモメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、そしてアミノメ チル樹脂である。これらの樹脂の多くは所望のC−末端アミノ酸を既に導入した 形で商業的に入手することができる。 又は、本発明の化合物は自動ペプチド合成装置を使用して合成することができ る。上記文献の外に、ペプチド合成はStewart及びYoung、「固相ペプチド合成( Solid Phase Peptide Synthesis)」、第2版、PierceChemical Co.,Rockford ,IL(1984);Gross,Meienhofer,Udenfriend編、「ペプチド−その分析、合成、 生物学(The Peptides: Ana1ysis,Synthesis,Biology)」、1、2、3、5及び 9巻、Academic Press,NewYork,1980-1987:Bodanszky、「ペプチド化学−実 用教科書(PeptideChemistry:A Practical Textbook)」、Springer-Verlag,Ne w York(1988);及びBodanszky等、「ペプチド合成の手引き(ThePractice ofPep tide Synthesis)」、Springer-Verlag,New York(1984)に記述されており、 その開示は参照により本明細書に組み入れる。 2つのアミノ酸、アミノ酸とペプチド、又は2つのペプチド断片の間の結合は 標準の結合方法、例えばアジド法、混成炭酸−カルボン酸無水物(イソブチルク ロロホルメート)法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイ ソプロピルカルボジイミド、又は水溶性カルボジイ ミド)法、活性エステル(p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシ−コハ ク酸イミドエステル)法、ウッドワード試薬K法、カルボニルジイミダゾール法 、リン試薬例えばBOP-C1、又は酸化還元法を使用して行うことができる。あるこ れらの方法(特にカルボジイミド法)は1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの添 加により促進することができる。これらの結合反応は溶液(液相)又は固相のい ずれでも行うことができる。 構成アミノ酸の官能基は一般に結合反応の間望ましくない結合が形成されるの を避けるため保護しなければならない。使用することができる保護基はGreene、 「有機化学における保護基(The Protective Groups inOrganic Chemistry)」 、John Wiley & Sons,New York(1981)、及び「ペプチド−その分析、合成、 生物学」、3巻、Academic Press,New York(1981)に記述されており、その開示 は参照により本明細書に組み入れる。 C−末端残基のα−カルボキシル基は分解されてカルボン酸を生じることがで きるエステルにより通常保護されるが、必須ということではない。使用できる保 護基には1)アルキルエステル例えばメチル及びt−ブチル、2)アリールエス テル例えばベンジル及び置換されたベンジル、又は3)穏やかな塩基処理又は穏 やかな還元手段により分解することができるエステル例えばトリクロロエチル及 びフェナシルエステルが包含される。 成長するペプチド鎖に結合させる各々のアミノ酸のα−アミノ基は保護しなけ ればならない。この技術分野で既知の保護基はいずれも使用することができる。 その例は1)アシル型例えばホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル及びp −トルエンスルホニル;2)芳香族カルバメート型例えばベンジルオキシカルボ ニル(Cbz又はZ)及び置換されたベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェ ニル)−1−メチルエトキシ−カルボニル、及び9−フルオレニルメチルオキシ カルボニル(Fmoc);脂肪族カル バメート型例えば第三ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジ イソプロピルメトキシカルボニル、及びアリルオキシカルボニル;4)環式アル キルカルバメート型例えばシクロペンチルオキシカルボニル及びアダマンチルオ キシカルボニル;5)アルキル型例えばトリフェニルメチル及びベンジル;6) トリアルキルシラン例えばトリメチルシラン;及び7)チオール含有型例えばフ ェニルチオカルボニル及びジチアスクシノイルを包含する。好ましいα−アミノ 保護基はBoc又はFmoc、好ましくはBocである。ペプチド合成のため適当に保護さ れた多くのアミノ酸誘導体を商業的に入手することができる。 新しく付加したアミノ酸残基のα−アミノ保護基は次のアミノ酸を結合させる 前に分解される。Boc基を使用する場合、特に好ましい方法はそのまま又はジク ロロメタン中のトリフルオロ酢酸、又はジオキサン又は酢酸エチル中のHClであ る。生成するアンモニウム塩は塩基溶液例えば緩衝剤水溶液、又はジクロロメタ ン又はジメチルホルムアミド中の第三アミンを使用して結合反応の前又は系中で 中和する。Fmoc基を使用する場合、特に好ましい試薬はジメチルホルムアミド中 のピペリジン又は置換されたピペリジンであるが、任意の第二アミン又は水性塩 基溶液も使用することができる。脱保護は0℃〜室温で行う。 アミノ酸が有する側鎖官能基はいずれもペプチド製造の際任意の上に挙げた基 を使用して保護しなければならない。当業者はこれらの側鎖官能基の適当な保護 基の選択及び使用はアミノ酸及びペプチド中の他の保護基に関係することを理解 するであろう。そのような保護基の選択はそれらがα−アミノ基の脱保護及び結 合の間除去されてはならないので重要である。 例えば、Bocをα−アミノ保護基として使用する場合、次の側鎖保護基が適当 である。すなわち、p−トルエンスルホニル(トシル)部位をLys及 びArgのようなアミノ酸のアミノ側鎖を保護するため、p−メチルベンジル、ア セトアミドメチル、ベンジル(Bzl)、又はt−ブチルスルホニル部位をシステイ ンのようなアミノ酸のスルフィド含有側鎖を保護するため、そしてベンジル(Bzl )エーテルをSer又はThrのようなアミノ酸のヒドロキシ含有側鎖を保護するため 、それぞれ使用することができる。 Fmocをα−アミン保護に選択した場合、通常第三ブチル型保護基が適当である 。例えば、Bocはリジンに、第三ブチルエーテルはセリン及びトレオニンに、そ して第三ブチルエステルはグルタミン酸に使用することができる。 ペプチドの延長が完了したらすべての保護基を除く。溶液相合成を使用する場 合、保護基は保護基の選択で述べた方法で除かれる。これらの方法はこの技術分 野ではよく知られている。 固相合成を使用する場合、ペプチドは通常保護基の除去と同時に樹脂から分解 される。Boc保護方式を合成に使用する場合、無水HF含有添加剤例えば硫化ジメ チル、アニソール、チオアニソール又はp−クレゾールを使用して0℃で処理す るのがペプチドを樹脂から分解するための好ましい方法である。ペプチドの分解 は他の酸性試薬例えばトリフルオロメタンスルホン酸/トリフルオロ酢酸混合物 により達成することもできる。Fmoc保護方式を使用する場合、N−末端Fmoc基は 前に説明した試薬を使用して分解される。その他の保護基及びペプチドはトリフ ルオロ酢酸の溶液及び種々の添加剤例えばアニソールなどを使用して樹脂から分 解することができる。 別法として、式4の化合物はこの技術分野で同様に既知であり、そしてスキー ムCに示す標準の化学反応を使用して製造することができる。スキームC スキームCは式の化合物を製造するための別の一般的な合成スキームである。 前にスキームBで記載したように、P2、P3及びK-P4基を構造のアミノアルコ ール誘導体の遊離アミノ基に結合させて構造のペプチドアルコールを得ること ができる。 次に構造のペプチドアルコールのアルコール官能基はこの技術分野でよく知 られた技法、例えば塩化オキサリル及びジメチルスルホキシドを使用するスワー ン酸化法により酸化して式の化合物を得る。 スキームB及びCで使用する出発物質はこの技術分野では容易に入手可能であ る。例えば、アミノ酸P2、P3及びKが水素であるK-P4は商業的に入手することが できる。さらに、Kがアセチル、スクシニル、ベンゾイル、t−ブチルオキシカ ルボニル、カルボベンジルオキシ、ダンシル、イソバレリル、メトキシスクシニ ル、1−アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カルボキシ ベンゾイル、4−((クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニル カルボニル、4−((4−ブロモフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェ ニルカルボニル、及び4− (スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニルであるアミノ保護基Kは19 90年4月11日に公開された欧州特許出願公開第363 284号、及び1990年3月20日 に交付された米国特許第4,910,190号に記述されており、両文献はすべての既述 を参照により本明細書に組み入れる。その上、Kが-C(O)N(CH3)2、又は下記の式 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式 (式中R′は水素又は(C1〜C4)アルキル基であり、nは0又は整数1又は2であ り、XはN又はCHである)の基である)の基である基KはAngelastro,M.R.等、J .Med.Chem.,37: 4538-4553(1994)、及び1993年3月3日に公開された欧州特 許出願公開第529 568号、及び1995年4月13日に公開されたPCT国際公開第WO 95 /09838号に記述されており、すべての3つの文献はすべての既述を参照により 本明細書に組み入れる。前記基KをK-P4置換 基に変換するための合成方法はこの技術分野ではよく知られている。 式の出発アミノ化合物は当業者には容易に入手することができる。例えば、 Xが上で定義した式5のある保護されたアミノ化合物は1986年9月24日に公開さ れた欧州特許出願公開第195 212号に記述されている。前記文献はすべての既述 を参照により本明細書に組み入れる。 さらに、スキームB及びCで使用するその他の出発物質はこの技術分野でよく 知られた次の合成方法により製造することができる。 Kが (式中Bは-C(=O)−基である)である置換されたアミノ酸K-P4の製造方法はスキ ームDに概略が示されており、この場合、P4及びZは前に定義した通りであるか 又はこれらの基の官能基同等物である。 スキームD 特に、Kが (式中Bは-C(=O)-である)であるアミノ酸K-P4はKが水素であるアミノ酸 K-P4を構造の酸塩化物と1〜4モル当量のハロゲン化水素受容体として作用す ることができる適当なアミンの存在下で結合させることにより製造される。ハロ ゲン化水素受容体としての使用に適当なアミンはトリ(低級アルキル)アミンの ような第三有機アミン、例えばトリエチルアミン、又は芳香族アミン例えばピコ リン、コリジン及びピリジンである。ピリジン、ピコリン又はコリジンを使用す る場合、それらは大過剰で使用し、それにより反応溶媒として作用させることも できる。特に反応に適するのはN−メチルモルホリン(“NMM”)である。結合反 応は過剰の、例えば1〜5倍、好ましくは約4倍モル過剰のアミンそして次に構 造の酸塩化物をKが水素のアミノ酸K-P4の溶液に添加することにより行うこと ができる。溶媒は任意の適当な溶媒、例えば石油エーテル、塩素化炭化水素例え ば四塩化炭素、塩化エチレン、塩化メチレン、又はクロロホルム;塩素化芳香族 例えば1,2,4−トリクロロベンゼン、又はo−ジクロロベンゼン;二硫化炭素; エーテル性溶媒例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、又は1,4−ジオ キサン、又は芳香族溶媒例えばベンゼン、トルエン又はキシレンであってもよい 。塩化メチレンがこの結合反応の好ましい溶媒である。反応は反応物、溶媒、濃 度、及びその他の要因例えば温度により約15分から約6時間進行させることが可 能であり、温度については約0℃から60℃とすることができ、ほぼ室温すなわち 25℃が好都合である。Kが (式中Bは-C(=O)-である)であるN−保護アミノ酸K-P4は適当な技法例えばシ リカゲル上のクロマトグラフィーにより反応混合物から単離することができる。 Kが (式中Bは-C(=0)-基以外である)である置換されたアミノ酸K-P4は、スキーム Dにおいて単に構造8の化合物を適当な中間体 (式中Bは-C(=O)-基以外であり、そしてAはCl又はOHである)(対応する酸、 酸塩化物又は塩化スルホニル)に置き換えることにより同様にして製造すること ができる。 構造の酸塩化物及び式(式中Bは-C(=O)-基以外であり、そしてAはCl又は0Hである)の適当な中間体 は商業的に入手することができるか又はこの技術分野でよく知られた技法により 容易に製造することができる。 例えば、式 の適当な中間体はすべての置換基が前に定義した通りであるスキームEに概略を 示すように製造することができる。スキームE スキームEは式(式中Zは前に定義した通りである)の適当な中間体を製造する一般的な合成方 法を示す。 段階aにおいて、適当な2,5−ピリジンジカルボン酸、2−メチルエステル10( Nippon Kagaku Zasshi,1967,88,563)のカルボン酸官能基はこの技術分野でよ く知られた技法例えば塩化チオニルによりその酸塩化物に変換されて対応する6 −カルボメトキシニコチノイルクロリド11が得られる。 段階bでは、酸塩化物11はこの技術分野でよく知られた技法によりモルホリン12 でアミド化されて対応する5−(モルホリン−4−カルボニル)−2−ピリジ ンカルボン酸、メチルエステル13が得られる。 段階cでは、13のメチルエステル官能基はこの技術分野でよく知られた技法に より、例えばメタノール中の水酸化リチウムにより加水分解されて5−(モルホ リン−4−カルボニル)−2−ピリジンカルボン酸14が得られる。 さらに、式 の適当な中間体はすべての置換基が前に定義した通りであるスキームFに概略を 示すように製造することができる。スキームF スキームFは式 (式中Zは前に定義した通りである)の適当な中間体を製造する一般的な合成方 法を示す。 段階aにおいては、2,5−ピリジンジカルボン酸、2−メチルエス テル10(Nippon Kagaku Zasshi,1967,88,563)の遊離カルボン酸官能基をこの 技術分野でよく知られた技法、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドのt−ブ チルアルコール付加物を用いて(Synthesis,1979,570)そのt−ブチルエステ ルに変換して対応する2,5−ピリジンジカルボン酸、2−メチルエステル、5− t−ブチルエステル15を得る。 例えば、2,5−ピリジンジカルボン酸、2−メチルエステル10をモル過剰のジ シクロヘキシルカルボジイミドのt−ブチルアルコール付加物と適当な有機溶媒 例えば塩化メチレン中で合わせる。反応は典型的には0℃から室温の範囲で2〜 24時間行う。2,5−ピリジンジカルボン酸、2−メチルエステル、5−t−ブチ ルエステル15はこの技術分野で既知の標準の抽出方法により反応混合物から単離 されそして結晶化により精製することができる。 段階bにおいては、15のメチルエステル官能基をモルホリン12でアミド化して 対応する6−(モルホリン−4−カルボニル)ニコチン酸、t−ブチルエステル16 を得る。 例えば、2,5−ピリジンジカルボン酸、2−メチルエステル、5−t−ブチル エステル15をモル過剰のモルホリンと適当な有機溶媒例えばテトラヒドロフラン 中で接触させる。反応は典型的には室温から還流の温度範囲で5時間から3日間 行う。6−(モルホリン−4−カルボニル)ニコチン酸、t−ブチルエステル16 はこの技術分野で既知の標準の抽出方法により反応混合物から単離されそして結 晶化により精製することができる。 段階cにおいては、16のt−ブチルエステ ル官能基を例えばニトロメタン中のHClで加水分解して対応する6−(モルホリン −4−カルボニル)ニコチン酸17を得る。 一般に、式又はの化合物はこの技術分野で同様に既知である標準の化学反 応を使用して製造することができる。Xが-C02R3である式又はの化合物、す なわち化合物がα−ケトエステルの場合、Angelastro,M.R.等、J.Med.Chem. ,33,11(1990); Peet,N.P.等、J.Med.Chem.,33,394(1990); Mehdi,S.等 、Biochem.Biophys.Res.Comm.,166,595(1990)、及び1986年9月24日公開さ れた発明者のMichael Kolb等によ る欧州特許出願OPI No.0195212に記述されているように製造され、すべての4 つの文献はすべての記述を参照により本明細書に組み入れる。 Xが-C0NHR3である式又はの化合物、すなわち化合物がα−ケトアミドの 場合、1995年4月13日に公開されたPCT国際公開第WO 95/09838号に記述された ように製造することができ、そのすべての記述を参照により本明細書に組み入れ る。Xが-C0NHR3である式又はの化合物はスキームGに示す方法により製造 することもできる。すべての置換基は別記しない限り前に定義したとおりである 。試薬及び出発物質はこの技術分野において容易に入手することができる。スキームG 必要なα−ケトエステル18出発物質はAngelastro,M.R.等、J.Med.Chem.,33 ,11(1990); Peet,N.P.等、J.Med.Chem.,33,394(1990)、及び1986年9月2 4日公開された発明者のMichael Kolb等による欧州特許出願OPI No.0195212に記 述されているように製造することができる。用語「Pg」は前に詳しく説明した適 当な保護基を指す。 スキームG、段階aにおいては、α−ケトエステル18を適当な塩基で処理する ことによりα−ケト酸19に選択的に加水分解する。 例えば、適当に置換されたα−ケトエステル18を適当な溶媒混合物、例えばメ タノール:水(50:50)に溶解し、そして等量の適当な塩基例えば水酸化リチウ ムで処理する。反応を約0℃〜30℃で約1〜10時間撹拌する。次いでα−ケト酸19 をこの技術分野でよく知られた抽出方法により単離する。例えば、反応を適当 な有機溶媒、例えば酢酸エチル及び等量の水で希釈する。層を分離する。水層を 希塩酸で酸性にし、適当な有機溶媒例えば酢酸エチルで抽出する。合わせた有機 抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過しそして真空下で濃縮してα− ケト酸19を得る。 スキームG、段階bでは、α−ケト酸19をこの技術分野でよく知られた条件下 で第一アミン20と結合させて所望のα−ケトアミド21を得る。 例えば、適当に置換されたα−ケト酸19を適当な有機溶媒例えば塩化メチレン に溶解する。次いで溶液を1当量の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1当量 のジイソプロピルエチルアミン及び過剰の第一アミン20で処理する。当量の1− (3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸を添加し、そ して反応を約0℃〜25℃で約2〜10時間撹拌する。次いで生成物をこの技術分野 でよく知られた方法により単離する。例えば、反応を酢酸エチルで希釈し、冷た い0.5N塩酸、飽和重炭酸ナトリ ウムですすぎ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過しそして真空下で濃縮し てα−ケトアミド21を得る。 スキームG、段階cでは、α−ケトアミド21をT.H.Green、「有機合成におけ る保護基」、John Wiley and Sons,1981,7章に記述されたようなこの技術分 野でよく知られた条件下で脱保護して脱保護されたα−ケトアミド22を得る。例 えば、「Pg」がt−ブチルオキシカルボニル(Boc)の場合、α−ケトアミド21 を適当な溶媒例えば酢酸エチルに溶解し、過剰の塩化水素(ガス)で処理しそし て約0℃〜30℃で約30分〜4時間撹拌する。次に溶媒を真空下で除いて脱保護さ れたα−ケトアミド22をHCl塩として得る。 脱保護されたα−ケトアミド22は次にスキームBに示す反応条件に付して式23 の化合物を得る。 次の実施例は典型的な合成例を示す。これらの実施例は例示のみを目的とし、 決して本発明の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。本明細書 で使用する次の用語は示された意味を持つ。すなわち、「g」はグラム、「mmol 」はミリモル、「mL」はミリリットル、「bp」は沸点、「℃」は摂氏度数、「mm Hg」は水銀のミリメートル、「μL」はマイクロリッター、「μg」はマイクログ ラム、そして「μM」はマイクロモルをそれぞれ指す。 実施例 1 L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−ア ラニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−( 1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−及び(Z)− 混合物(SEQ.ID N0.6)の製造 スキームA;N2ガス下で撹拌しそして−20℃に冷却したピリジン(1.25mL)に MeOSuc-Ala-Ala-Pro-Val-CO2CH3(156mg,0.30mmol)(Peet,N.P.等、J.Med.Che m.,33,394(1990);又は Angelastro,M.R.等、J.Med.Chem.,33,11(1990)) を添加し、その数分後無水酢酸(0.29mL,3.0mmol)を添加する。反応混合物を室 温まで暖まらせ、そして20時間撹拌する。反応混合物をCH2Cl2(30mL)で希釈し 、そして0.3NHCl(2×20mL)、次にブライン(15mL)で洗浄する。乾燥(MgSO4)させ 、濾過しそして濃縮して粗生成物を得る。EtOAc中のアセトンの勾配(25〜50%) で溶離するフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲルカラム、4×14cm)によ り表題化合物(88mg,53%,E:Z異性体の比率=9:1)を無色の油状物として 得る。 1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ 10.16(br s,0.9H,E異性体のCONHC=N),8.23(br s,0.1H,Z異性体のCONHC=C),7.49(br d,0.1H,Z異性体のNH),7.17(br d ,0.9H,E異性体のNH),6.50(br d,0.1H,Z異性体のNH),6.43(br d,0.9H ,E異性体のNH),4.81-4.72(m,1.1H,E異性体のAlaのCHおよびZ異性体のAla のCHおよびZ異性体のProのCH),4.64(t,0.1H,Z異性体のAlaのCH),4.58-4.48 (m,1.8H,E異性体のAlaのCHおよびE異性体のProのCH),3.76-3.63(m,2.7H, 両異性体のCH2NおよびZ異性体の2×OCH3およびZ異性体のCH),3.42(septet,0 .9H,E異性体の2×OCH3およびZ異性体のCH),3.42(septet,0.9H,E異性体の CH),3.68(s,2.7H,E異性体のOCH3),3.66(s,2.7H,E異性体のOCH3),2.68- 2.60および2.53-2.45(pr m,4H,両異性体のCOCH2CH2C0),2.22-1.95 (m,4H,両異性体のCH2CH2),2.20(s,3H,両異性体のCH3CO),1.37(d,2.7H, E異性体のAlaのCH3),1.32(d,2.7H,E異性体のAlaのCH3),1.27(d,0.3H,Z 異性体のAlaのCH3),1.25(d,0.3H,Z異性体のA1aのCH3),1.14および1.13(pr d,5.4H,E異性体のValの2×CH3),1.05および1.02(pr d,0.6H,Z異性体のV alの2×CH3) MS(CI,CH4)m/z(相対強度)555(MH+,62),354(38),299(100) HRMSC25H3,N4O10(MH+)計算値555.2666,実測値555.2669 実施例 2 L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ] カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1ープロペニル]−、(E )−の製造 スキームA;N−(4−((4−クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニ ル)フェニルカルボニル-Val-Pro-Val-CO2CH3(135mg,0.20mmol)(Mehdi,S. 等、Biochem.Biophys.Res.Comm.,166,595(1990))をピリジン(1.0mL)中 の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法と同 様にする調製用TLC(EtOAcを使用して展開)により表題化合物(23mg,16%)を 白色の泡状物として得る。1H-NMR(CDCl3,300MlIz)δ 10.40(br s,1H,C0NHC=C),8.11-8.05(m,2H, アリール),7.78-7.71(m,2H,アリール),7.71-7.63(m,2H,アリール),7.55-7 .49(m,2H,アリール),7.24(br d,1H,ValのNH),4.98(dd,1H,CH),4.46(dd ,1HCH),4.02-3.89および3.89-3.76(pr m,2H,CH2N),3.68(s,3H,OCH3),3. 47(septet,1H,CHC=C),2.39-1.96(m,5W CH2CH2およびCH),2.21(s,3H,CH3C 0),1.17および1.16および1.07および0.94(4つのd,12H,4×CH3) MS(CI,CH4)m/z(相対強度)749(1),747(M+C2H5 +,2),721(4), 719(M+H,10),299(100) HRMS C33H40ClN4O10S(MH+)計算値719.2154,実測値719.2146 実施例 3 L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ] カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− アミノ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E) −の製造 a)N−(4−((4−クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニ ルカルボニル-Val-Pro-Val-COOHの製造 スキームG、段階a;THF:メタノール:水(1:1:1)溶媒混合物(30mL) にN−(4−((4−クロロフェニル)スルホニルアミノカルボ ニル)フェニルカルボニル-Val-Pro-Val-C02CH3(677mg,1.0mmol)を溶解し、そし て1.0N水酸化リチウム水溶液(2.2mL,2.2mmol)で処理する。反応混合物を0℃ で3時間撹拌する。次いで反応混合物を酢酸エチル(100mL)、次に等量の水で 希釈する。層を分離した後、1NHCl(3mL)を水層にゆっくり添加し、そして酢 酸エチル(3×25mL)で抽出する。合わせた有機抽出液を無水硫酸マグネシウム 上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して表題化合物を得る。 b)N−(4−((4−クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニ ルカルボニル-Val-Pro-Val-CONH2の製造 スキームG、段階b;塩化メチレン(20mL)に実施例3(a)の生成物を溶解 する。次いで反応混合物に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(68mg,0.5mmol )、ジイソプロピルエチルアミン(0.17mL,1.0mmol)を添加し、そして3当量 の無水アンモニア(26mg,1.5mmol)中で泡立たせる。その後反応混合物に1−( 3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸(96mg,0.5mmol )を添加し、そして0℃で4時間撹拌する。反応混合物を塩化メチレン(10mL) で希釈し、0.5N冷HC1(15mL)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(15mL)ですす ぐ。次いで無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して表題 化合物を得る。 c)L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミ ノ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− アミノ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E) −の製造 スキームA;実施例3(b)の生成物(141mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL)中 の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法と同 様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 4 L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ] カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[1−(1−メチルエチル)−3 −オキソ−2−(アセチルオキシ)−3−(フェニルアミノ)−1−プロペニル ]−、(E)−の製造a)N−(4−((4−クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニ ルカルボニル-Val-Pro-Val-CONHC6H5の製造 スキームG、段階b;アニリン(46μL,0.5mmol)を実施例3(a)の生成物 に実施例3(b)の方法と同様の仕方で結合させて表題化合物を得る。 b)L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミ ノ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[1−(1−メチルエチル)− 3−オキソ−2−(アセチルオキシ)−3−(フェニルアミノ)−1−プロペニ ル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例4(a)の生成物(156mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL )中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法 と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 5 L−プロリンアミド、N−アセチル−L−バリル−N−[2−(アセチル オキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペ ニル]−、(E)−の製造 a)3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸エチル・塩酸塩の製造 CH3CN2OH(25mLそして次に20mL)中の3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチ ルペンタン酸(089g,6.05mmol)(Peet,N.P.等、J.Med.Chem.,33,394(199 0))をガス状HClで処理する。濃縮しそしてKOHペレット上で乾燥させて表題化合 物を得る。 b)3−[(N−アセチル−L−バリル−L−プロリル)アミノ]−2−ヒドロ キシ−4−メチルペンタン酸エチルの製造 CH3CN(20mL)中のNMM(0.22mL,2.00mmol)及びAc-Val-Pro-0H(531mg,2.00 mmol)の溶液を−20℃に冷却しそしてi-Bu0C0C1(0.26mL,2.00mmol)を添加す る。10分後、CHCl3(3mL)中の実施例5(a)の生成物(423mg,2.00mmol)及 びN−メチルモルホリン(0.22mL,2.00mmol)の溶液を添加し、そして反応混合 物を室温までゆっくり暖まらせる。2.5時間後、反応混合物を塩化メチレンで希 釈し、0.5NHCl(2×15mL)及びNaHC03飽和水溶液(2×25mL)で洗浄する。乾燥 (MgS04)させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得る。フラッシュクロマトグラフ ィーにより表題化合物を得る。 c)N−アセチル−L−バリル−N−[3−エトキシ−1−(1−メチルエチル )−2,3−ジオキソプロピル]−L−プロリンアミドの製造 −60℃に冷却したCH2Cl2(1.5mL)中の塩化オキザリル(0.12mL,1.43 mmol)の撹拌している溶液にCH2Cl2(0.5mL)中のDMSO(0.20mL,2.86mmo1)を添加 する。5分後、CH2Cl2(1.5mL)中の実施例5(b)の生成物(298mg,0.72mmol )を添加する。−60℃で25分間撹拌を継続する。Et3N(0.50mL,3.58mmo1)を添 加後、混合物を室温まで暖まらせ、そして直接フラッシュクロマトグラフィー用 カラムにかける。生成物を含有する画分を合わせそして濃縮して表題化合物を得 る。 d)L−プロリンアミド、N−アセチル−L−バリル−N−[2−(アセチルオ キシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニ ル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例5(c)の生成物(83mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL )中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法 と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 6 L−プロリンアミド、N−アセチル−L−プロリル−L−バリル−N−[2−( アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1 −プロペニル]−、(E)−(SEQ.ID N0.7)の製造 スキームA;N−アセチル−L−プロリル−L−アラニル−N−[3−メトキ シ−1−メチル−2,3−ジオキソプロピル]−L−プロリンアミド(88mg,0.20m mol)(Peet,N.P.等、J.Med.Chem.,33,394(1990))をピリジン(1.0mL)中の 無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法と同様 にして調製用TLCを行い、表題化合物を得る。 実施例 7 L−プロリンアミド、N−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル] −L−バリル-N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチ ルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 a)3−[(N−Boc−L−バリル−L−プロリル)アミノ]−2−ヒドロロキ シ−4−メチルペンタン酸エチルの製造 Boc-Val-Pro-0H(630mg,2.00mmol)を実施例5(a)の生成物(423mg,2.00 mmol)に実施例5(b)に記述した方法と同様の仕方で結合させて表題化合物を 得る。 b)N−Boc−L−バリル−N−[3−エチルオキシ−1−(1−メチルエチル )−2,3−ジオキソプロピル]−L−プロリンアミドの製造 実施例7(a)の生成物(338mg,0.72mmol)を実施例5(c)に記述した方 法と同様の仕方で酸化して表題化合物を得る。 c)N−L−バリル−N−[3−エチルオキシ−1−(1−メチルエチル)−2, 3−ジオキソプロピル]−L−プロリンアミド塩酸塩の製造 EtOAc(50mL)中の実施例7(b)の冷(0℃)溶液(0.94g,2.00mmol)にHCl ガスを5分間泡立たせる。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し、そして真空下で 溶媒を除いて表題化合物を得、これをさらに精製することなく 使用する。 d)N−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル]−L−バリル−N −[3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−2,3−ジオキソ プロピル]−L−プロリンアミドの製造 1,2−ジクロロエタン(5mL)中の4−(4−モルホリニルカルボニル)安息 香酸(235mg,1.0mmol)(Angelastro,M.R.等、J.Med.Chem.,37,4538(1994))及 びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(2mg)の撹拌している懸濁液に塩 化チオニル(88μL,1.2mmol)を添加しそして加熱して還流させる。19時間後、 溶液を室温まで放冷し、濃縮すると酸塩化物が淡いオレンジ色の液体として得ら れ、これをさらに精製することなく使用する。別のフラスコで、CH2Cl2(10mL) 中の実施例7(c)の生成物(406mg,1.0mmol)の撹拌している溶液を−20℃に冷却 する。NMM(0.33mL,3.0mmol)を添加し、すぐに続いてCH2Cl2(5mL)中の酸塩化 物の溶液を内部反応温度が−13℃又はそれより低く維持されるような速度で添加 する。添加が完了した後、反応混合物を室温まで暖まらせる。さらに2時間後、 反応混合物をCH2Cl2(20mL)で希釈し、そして0.5NHCl(2×15mL)、飽和NaHCO3 (2×15mL)及びブライン(15mL)で洗浄する。乾燥させ、濃縮して粗表題化合 物を得る。フラッシュクロマトグラフィーにより表題化合物を得る。 e)L−プロリンアミド、N−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイ ル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1− メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例7(d)の生成物(117mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL )中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に 記述した方法と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 8 L−プロリンアミド、N−(4−モルホリニルカルボニル)−L−バリル−N− [2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オ キソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 a)N−(4−モルホリニルカルボニル)−L−バリル−N−[3−エトキシ− 1−(1−メチルエチル)−2,3−ジオキソプロピル]−L−プロリンアミドの 製造 CH2Cl2(20mL)中の実施例7(c)の生成物(406mg,1.0mmol)の溶液に4− モルホリンカルボニルクロリド(0.47mL,4.0mmol)及びNMM(0.55mL,5.0mmol )を添加する。混合物を2.5時間撹拌し、溶媒を濃縮し、そして残留物をフラッ シュクロマトグラフィーにより精製して表題化合物を得る。 b)L−プロリンアミド、N−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイ ル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1− メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例8(a)の生成物(97mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL )中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法 と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 9 L−プロリンアミド、N−(2−フロイル)−L−バリル−N−[2−(アセチ ルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロ ペニル]−、(E)−の製造 a)N−(2−フロイル)−L−バリル−N−[3−エチルオキシ−1−(1− メチルエチル)−2,3−ジオキソプロピル]−L−プロリンアミドの製造 NMM(0.33mL,3.0mmol)の存在下で2−フロイルクロリド(0.10mL,1.0mmol) を実施例7(c)の生成物(406mg,1.0mmol)と実施例8(a)の方法と同様の 仕方で結合させて表題化合物を得る。 b)L−プロリンアミド、N−(2−フロイル)−L−バリル−N−[2−(ア セチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1− プロペニル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例9(a)の生成物(93mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL)中 の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法と同 様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 10 L−プロリンアミド、N−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルボ ニル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 a)N−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルボニル]−L−バリ ル−N−[3−エチルオキシ−1−(1−メチルエチル)−2,3−ジオキソプロ ピル]−L−プロリンアミドの製造 CH2Cl2中のテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(130mg,1.0mmol) (Angelastro,M.R.等、J.Med.Chem.,37,4538(1994))及びDMF(0.1mL)の混 合物に塩化オキザリル(87μL,1.0mmol)を添加する。混合物を室温で0.5時間 混合し、次いでNMM(0.33mL,3.0mmol)そして実施例7(c)の生成物(406mg,1 .0mmol)を添加する。混合物を2.5時間撹拌し、H2Oに注入しそして塩化メチレン で抽出する。抽出液を合わせ、乾燥(MgSO4)させそして濃縮する。残留物をフ ラッシュクロマトグラフィーにより精製して表題化合物を得る。 b)L−プロリンアミド、N−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カ ルボニル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1− (1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例10(a)の生成物(96mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL)中 の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法と同 様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 11 L−プロリンアミド、N−[3−(4−モルホリニル)−1,3−ジオキソプロピ ル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ− 1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 a)N−[3−(4−モルホリニル)−1,3−ジオキソプロピル]−L−バリル −N−[3−エチルオキシ−1−(1−メチルエチル)−2,3−ジオキソプロピ ル]−L−プロリンアミドの製造 実施例10(a)に記述した方法と同様の仕方で2−(4−モルホリニルカルボ ニル)エタン酸(173mg,1.0mmo1)(Angelastro,M.R.等、J.Med.Chem.,37, 4538(1994))を塩化オキザリル(87μL,1.0mmol)で活性化し、そしてNMM(0.3 3mL,3.0mmol)の存在下で実施例7(c)の生成物(406mg,1.0mmol)と結合させる 。フラッシュクロマトグラフィーにより精製して表題化合物を得る。 b)L−プロリンアミド、N−[3−(4−モルホリニル)−1,3−ジオキソプ ロピル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−( 1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 スキームA;実施例11(a)の生成物(105mg,0.20mmol)をピリジン(1.0mL )中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法 と同様にする調製用TLCによる表題化合物を得る。 実施例 12 L−プロリンアミド、N−[3−(3−ピリジル)プロパノイル]−L−バリル −N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチ ルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−の製造 a)N−[3−(3−ピリジル)プロパノイル]−L−バリル−N−[3−エチ ルオキシ−1−(1−メチルエチル)−2,3−ジオキソプロピル]−L−プロリ ンアミドの製造 CH2Cl2(30mL)中の3−(3−ピリジル)プロピオン酸(302mg,2.0mmol)(Wa lker,F.A.等、J.Am.Chem.Soc.,102,5530(1980))の懸濁液にEt3N(0.84mL ,6.0mmol)を添加し、得られる溶液を−22℃に冷却する。IBCF(0.26mL,2.0mm ol)を添加し、そして反応混合物を20分間撹拌する。追加のEt3N(0.28mL,2.0m mol)を添加し、次に実施例7(c)の生成物(812mg,2.0mmol)を一度に添加す る。−22℃で4時間撹拌後、反応混合物を濃縮しそしてフラッシュクロマトグラ フィーにより精製して表題化合物を得る。b)L−プロリンアミド、N−[3− (3−ピリジル)プロパノイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ) −3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]− 、(E)−の製造 スキームA;実施例12(a)の生成物(101mg,0.20mmo1)をピリジン(1.0mL)中 の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法と同 様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 13 グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリル−N −[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエ チル)−3−オキソ−1−プロペニル−N2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン− 2−イル)−、(E)−の製造 a)CBZ-Val-N-(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)Gly−Val(0H)-C02 CH3の製造 実施例5(b)の方法と同様の仕方でN−(カルボベンジルオキシ)−L−バ リル−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)グリシン(425mg,1.0mm ol)(Skiles,J.W.等、J.Med.Chem.,35,641(1992))を3−アミノ−2−ヒ ドロキシ−4−メチルペンタン酸メチル(161mg,1.0mmol)(Peet,N.P.等、J.Me d.Chem.,33,394(1990))に結合させて表題化合物を得る。 b)CBZ-Val-N-(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)Gly-Val-C02CH3 の製造 表題化合物は実施例13(a)の生成物(284mg,0.5mmol)から実施例5(c) に記述した酸化方法に従って製造される。 c)グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリ N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3 −オキソ−1−プロペニル−N2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル) −、(E)−の製造 スキームA;実施例13(b)の生成物(113mg,0.20mmol)をピリジン (1.0mL)中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述し た方法と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 14 グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリル−N −[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3− オキソ−1−プロペニル−N2−メチル−、(E)−の製造 a)CBZ-Val-N-(メチル)Gly-Val(0H)-C02CH3の製造 実施例5(b)の方法と同様の仕方でN−(カルボベンジルオキシ)−L−バ リル−N(メチル)グリシン(322mg,1.0mmol)(Skiles,J.W.等、J.Med.Che m.,35,641 (1992))を3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸メ チル(161mg,1.0mmol)(Peet,N.P.等、J.Med.Chem.,33,394(1990))に結合さ せて表題化合物を得る。 b)CBZ-Val-N-(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)G1y-Val−C02CH3 の製造 表題化合物は実施例14(a)の生成物(233mg,0.5mmol)から実施例5(c) に記述した酸化方法に従って製造される。 c)グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリ ル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル) −3−オキソ−1−プロペニル−N2−メチル−、(E)−の製造 スキームA;実施例14(b)の生成物(93mg,0.20mmol)をピリジン(1.0 mL)中の無水酢酸(0.19mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述した方法 と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 15 L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラ ニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z)−(SEQ.ID N0.8) の製造 スキームA;N2ガス下でピリジン(1.25mL)及びMeOSuc-Ala-Ala-Pro−Val-CO2 CH3(156mg,0.30mmol)の撹拌しそして加熱して還流させている溶液に無水酢酸( 0.29mL,3.0mmol)を滴加する。還流下で30分後、反応混合物を冷却し、反応混合 物をCH2Cl2(30mL)で希釈し、そして0.3NHCl(2×20mL)、次にブライン(15mL )で洗浄する。乾燥(MgS04)させ、濾過しそして濃縮して粗生成物を得る。EtO Ac中のアセトンの勾配(25〜50%)で溶離するフラッシュクロマトグラフィーによ り表題化合物を得る。 実施例 16 L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラニ ル−L−アラニル−N−[2−(1−オキソプロポキシ)−3−メトキシ−1− (1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−(SEQ.ID N0.9)の製造 スキームA;Me0Suc-Ala-Ala-Pro-Val-C02CH3(103mg,0.20mmol)をピリジン (1.0mL)中の無水プロピオン酸(0.26mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1 に記述した方法と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 実施例 17 L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラニ ル−L−アラニル−N−[2−(2−メチル−1−オキソプロポキシ)−3−メ トキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E) −(SEQ.ID N0.10)の製造 スキームA;MeOSuc-Ala-Ala-Pro-Val-C02CH3(103mg,0.20mmol)をピリジン (1.0mL)中の無水イソ酪酸(0.33mL,2.0mmol)で処理し、次いで実施例1に記述 した方法と同様にする調製用TLCにより表題化合物を得る。 本発明の主題の化合物の好ましい実施態様は式I又は式IAの化合物であって 、式中 R1はイソプロピル又はn−プロピル、好ましくはイソプロピルであり、 R2は(C1〜C4)アルキル又はフェニル、好ましくは(C1〜C4)アルキルであり 、 R3は(C1〜C4)アルキル又はフェニル、好ましくは(C1〜C4)アルキルであり 、 P2はα−アミノ基の窒素がR基で置換されたPro、Pip、Aze、Pro(4−OBzl)又 はGlyであって、ここでRは(C1〜C6)アルキル、フェニル、ベンジル、シクロ ヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロオクチル、2−ビシクロ[2.2.1]ヘキ シル、モルホリニル、ピペリジニル、ピリジニル又はテトラヒドロキノリンであ り、そして好ましくはProであり、 P3はIle、Val又はAlaであり、 P4はAlaであるか又は存在せず、そして Kはアセチル、t−ブチルオキシカルボニル、スクシニル、メトキシスクシニ ル、4−((クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)−フェニルカルボ ニル、又は式の基 (式中ZはN又はCHであり、Bは式の基 である)である前記化合物において最良に実現される。 好ましい化合物の特定の例は次の化合物を包含する。 L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラ ニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−;(SEQ.ID N0. 6) L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラ ニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z)−;(SEQ.ID N0. 8) L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−イソ ロイシル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエ チル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリ ル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル) −3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E) −; L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z) −: L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− アミノ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プ ロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− アミノ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z)− ; L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[1−(1−メチルエチル)−3 −オキソ−2−(アセチルオキシ)−3−(フェニルアミノ)−1−プロペニル ]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−アセチル−L−バリル−N−[2−(アセチルオキ シ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル ]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−アセチル−L−バリル−N−[2−(アセチルオキ シ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル ]−、(Z)−; L−プロリンアミド、N−アセチル−L−リジル−N−[2−(アセチルオキ シ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル ]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−アセチル−L−プロリル−L−バリル−N−[2− (アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ− 1−プロペニル]−、(E)−;(SEQ.ID N0.7) L−プロリンアミド、N−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベンゾイル ]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メ チルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−[4−(4−モルホリニルカルボニル)ベン ゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−( 1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z)−; L−プロリンアミド、N−(4−モルホリニルカルボニル)−L−バリル−N −[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3− オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−(4−モルホリニルカルボニル)−L−バリル−N −[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3− オキソ−1−プロペニル]−、(Z)−; L−プロリンアミド、N−(2−フロイル)−L−バリル−N−[2−(アセ チルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プ ロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルボ ニル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1− メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−[3−(4−モルホリニル)−1,3−ジオキソプロ ピル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−[3−(3−ピリジル)プロパノイル]−L−バリ ル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−エトキシ−1−(1−メチルエチル) −3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−: L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バ リル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル )−3−オキソ−1−プロペニル−N2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2− イル)−、(E)−; L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L −バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエ チル)−3−オキソ−1−プロペニル−N2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン− 2−イル)−、(Z)−; L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリ ル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル) −3−オキソ−1−プロペニル−N2−メチル−、(E)−; L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリ ル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル) −3−オキソ−1−プロペニル−N2−メチル−、(Z)−; L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バ リル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル )−3−オキソ−1−プロペニル−N2−シクロペンチル−、(E)−; L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バ リル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル )−3−オキソ−1−プロペニル−N2−シクロオクチル−、(E)−; L−グリシンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−バリ ル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル) −3−オキソ−1−プロペニル−N2−ベンジル−、(E)−; L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラ ニル−L−アラニル−N−[2−(1−オキソプロポキシ)−3−メトキシ−1 −(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L −アラニル−L−アラニル−N−[2−(2−メチル−1−オキソプロポキシ) −3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]− 、(E)−; L−4−チアゾリドアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)− L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチル エチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−4−チアゾリドアミド、N−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]− L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチル エチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド、N−(4−メトキシ− 1,4−ジオキソブチル)−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メト キシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−; 及び L−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンアミド、N−[(1,1−ジメチ ルエトキシ)カルボニル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E) −。 さらに別の実施態様においては、本発明は式Iの化合物の治療的に有効な量を 好中球関連炎症性疾患に罹患している患者に投与することからなる前記患者の治 療方法を提供する。用語「好中球関連炎症性疾患」は好中球の炎症部位への移動 及びその生物学的基質のタンパク質分解的崩壊における関与を特徴とする疾患又 は状態を指す。式Iの化合物による治療が特に有効である好中球関連炎症性疾患 は気腫、嚢胞性線維症、成人呼吸促進症候群、敗血症、汎発性血管内凝固症候群 、通風、リウマチ様関節炎、慢性気管支炎及び炎症性腸疾患を包含する。好中球 関連炎症性疾患の治療に特 に好ましい式Iの化合物は L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラ ニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−;(SEQ.ID N0. 6) L−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル)−L−アラ ニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキシ−1−(1 −メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z)−;(SEQ.ID N0. 8) L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E )−;及び L−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スルホニル]アミノ ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチルオキシ)−3− メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(Z )− を包含する。 本明細書で使用する用語「患者」は特定の炎症性疾患に罹患している哺乳動物 のような温血動物を含む。モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ウマ、ウ シ、ヒツジ、及びヒトがこの用語の意味の範囲内にある動物の例であると解され る。 用語「治療的に有効な量」は患者への単一又は多重用量の投与によって好中球 関連炎症性疾患に伴う症状を軽減をする点で有効である量を指す。本明細書で使 用する呼吸器病の「症状の軽減」とは治療しない場合の症状 の予想に対して重篤度が減少することを指し、必ずしも病気の完全な消失又は治 癒を意味しない。治療上有効な量又は投与量を決定する場合、多くの要因が担当 診断医によってなされ、それらは哺乳動物の種;その体重、年齢、及び一般的健 康状態;関係する特定の病気;病気の連累又は重篤度の程度;個々の患者の応答 ;投与される特定の化合物;投与方法;投与される製剤の生物学的利用特性;選 択される用量、用法;併用投薬の使用;及びその他の関連する状態を包含するが これに限定されるわけではない。 式Iの化合物の治療的に有効な量は1日当たり体重キ1ログラム当たり約0.1 ミリグラム(mg/kg/日)から約100mg/kg/日まで変動することが予想される 。好ましい量は約0.5〜約10mg/kg/日の間で変動すると予想される。 本発明の化合物はエラスターゼ、特にヒト好中球エラスターゼの高力価阻害剤 のプロドラッグであるか又はそれ自身エラスターゼ阻害剤である。本発明の化合 物は酵素エラスターゼの阻害によりその抑制作用を与え、そしてそれによりエラ スターゼが媒介する疾病の軽減をもたらすと考えられ、この病気には気腫、嚢胞 性線維症、成人呼吸窮迫症候群、敗血症、汎発性血管内凝固症候群、痛風、リウ マチ性関節炎、慢性気管支炎及び炎症性腸疾患が含まれるがこれらに限定されな い。しかしながら、本発明は最終用途適用におけるその有効性を説明するための 特定の理論又は提唱される機構のいずれによっても制限されるものではないと解 される。 上記疾病状態に苦しむ患者の治療を行う場合、式Iの化合物は経口、エーロゾ ル及び非経口経路を含めて有効量の化合物を生物学的に利用可能にする任意の形 態又は方法で投与することができる。例えば、式Iの化合物は経口的に、エーロ ゾルにより、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、鼻内、直腸内、局所などの経路で投 与することができる。経口又はエーロゾル投与 が一般に好ましい。製剤製造技術分野における熟練者は選択される化合物の特定 の性質、治療する疾病の状態、疾病の段階、及びその他の関連する情況に応じて 、適当な投与の形態及び方法を容易に選択することができる。Remington's Phar maceutical Sciences,第 18版,Mack Publishing Co.(1990)。 この化合物は単独で又は医薬上許容し得る担体又は賦形剤を配合した医薬薬組 成物の形態で投与することができ、前記配合物の比率及び性質は選択される化合 物の溶解性及び化学的性質、選択される投与経路、及び標準製剤技術により決定 される。本発明の化合物はそれ自身でも有効であるが、安定性、結晶化の容易性 、溶解性の上昇などの目的からそれらの医薬上許容し得る塩、例えば酸付加塩の 形で処方しそして投与することができる。 別の実施態様においては、本発明は1種以上の不活性担体と混合するか又はそ の他により配合した式Iの化合物を含有する組成物を提供する。これらの組成物 は、例えば分析標準として、原末輸送に便利な手段として、又は医薬組成物とし て有用である。式Iの化合物の分析可能な量はこの技術分野でよく知られた標準 の分析技法により容易に分析可能な量である。式Iの化合物の分析可能な量は一 般に組成物の重量で約0.001%〜約75%である。不活性担体は分解しないかそう でなければ式Iの化合物と共有結合的に反応しない任意の化合物であってよい。 適当な不活性担体の例は水;緩衝剤水溶液、例えば一般に高速液体クロマトグラ フィー(HPLC)分析に有用なもの;有機溶媒例えばアセトニトリル、酢酸エチル、 ヘキサンなど:及び医薬上許容し得る担体又は賦形剤である。 より詳しくは、本発明は1種以上の医薬上許容し得る担体又は賦形剤と混合す るか又は配合した式Iの化合物の治療的に有効な量からなる医薬組成物を提供す る。 医薬組成物は製剤技術分野でよく知られた方法により製造される。担体又は賦 形剤は活性成分のビヒクル又は媒質として働くことができる固体、半固体、又は 液体物質であってよい。適当な担体又は賦形剤はこの技術分野でよく知られてい る。医薬組成物は経口、非経口、又は局所投与に適合させることができ、そして 錠剤、カプセル、坐薬、溶液、懸濁液などの形で患者に投与することができる。 本発明の化合物は、例えば不活性希釈剤と一緒に又は可食性担体と一緒に経口 投与することができる。それらはゼラチンカプセルに封入するか又は錠剤に圧縮 することができる。経口療法的投与のためには、化合物を賦形剤と配合し、そし て錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェーハー、チ ューインガムなどの形で使用することができる。これらの製剤は活性成分として 本発明の化合物を少なくとも4%含有すべきであるが、しかしながら特定の形態 により変動してよく、そして適切には単位剤形の重量で4%〜約70%とすること ができる。組成物中の化合物の量は適当な投薬が得られるような量である。本発 明の好ましい組成物及び製剤は経口用単位剤形が本発明の化合物の5.0〜300ミリ グラムを含有するように作られる。 錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは1種以上の次の補助剤を含有すること もできる。すなわち、結合剤例えば微結晶セルロース、トラガカントゴム又はゼ ラチン;賦形剤例えば澱粉又は乳糖、崩壊剤例えばアルギン酸、プリモゲル、コ ーンスターチなど;滑沢剤例えばステアリン酸マグネシウム又はステロテックス ;グライダント例えばコロイド状二酸化ケイ素:及び甘味剤例えばスクロース又 はサッカリン又は着香剤例えばハッカ、サリチル酸メチル又はオレンジ香料を添 加することができる。単位剤形がカプセルの場合、上記種類の材料の外に液体担 体例えばポリエチレングリ コール又は脂肪油を含有させることができる。その他の単位剤形は投薬単位の物 理的形態を変えるため、例えばコーティングとする種々の他の材料を含有させる ことができる。従って、錠剤又はピルは砂糖、シェラック、又は他の腸溶コーテ ィング剤でコートすることができる。シロップは本化合物の外に、甘味剤として のスクロースそしてある種の保存料、色素及び着色剤及び香味料を含有してよい 。これらの種々の組成物の製造に使用する材料は医薬上純粋でありそして使用す る量で非毒性でなければならない。 非経口療法投与のためには、本発明の化合物を溶液又は懸濁液に配合すること ができる。これらの製剤は少なくとも0.1%の本発明の化合物を含有すべきであ るが、しかしながらその重量で0.1〜約50%まで変動させることができる。その ような組成物に存在する本発明の化合物の量は適当な用量が得られるような量で ある。本発明の好ましい組成物及び製剤は非経口投薬単位が本発明の化合物の5. 0〜100ミリグラムを含有するように作られる。 本発明の式Iの化合物はエーロゾルで投与することもできる。用語エーロゾル はコロイド状性質を有するものから加圧容器からなる系にわたる種々の系を意味 する。送達は液化もしくは加圧ガスによるか又は活性成分を分配する適当なポン プ系によるものでよい。式Iの化合物のエーロゾルは活性成分を送達するため単 相、二相、又は三相系で送達することができる。エーロゾルの送達は必要な容器 、活性化剤、バルブ、補助容器などを包含する。好ましいエーロゾルはこの技術 分野の熟練者により決定されることができる。 本発明の式Iの化合物は局所投与することもでき、そしてその場合、担体は適 切には溶液、軟膏又はゲル基材を包含する。基材は例えばペトロラ タム、ラノリン、ポリエチレングリコール、蜜蝋、鉱油、希釈剤例えば水及びア ルコール、及び乳化剤及び安定剤の1種以上を含有することができる。局所処方 物は約0.1〜約10%w/v(単位容積当たり重量)の濃度の式I又はその医薬上許容 し得る塩を含有させることができる。 幾つかの適当な経皮用器具が米国特許第3,742,951,.3,797,494、3,996,934及 び4,031,894の各号に開示されている。これらの器具は一般にその面の一つを構 成する裏当て部材、他の面を構成する活性剤透過性接着層及び2つの面の間に挿 入された活性剤を含む少なくとも1つの貯蔵部を包含する。あるいはまた、活性 剤は透過性接着層全体に分布する複数のマイクロカプセルに含有されてもよい。 いずれの場合も、活性剤は貯蔵部又はマイクロカプセルから膜を通って受容者の 皮膚又は粘膜と接触する活性剤透過性接着層に連続的に送達される。活性剤が皮 膚を経て吸収されると、活性剤の制御されそしてあらかじめ決められた流量が受 容者に投与される。マイクロカプセルの場合、封入剤が膜として機能することも できる。 本発明の化合物の経皮的投与のための別の器具の場合、医薬活性化合物はマト リックス中に含まれ、それから所望の徐やかで、一定のそして制御された速度で 送達される。マトリックスは拡散または多孔性流れによる化合物の放出に透過性 である。放出は速度制御可能である。膜を必要としないそのような系は米国特許 第3,921,636号に開示されている。少なくとも2つの型の放出がこの系で可能で ある。拡散による放出はマトリックスが非多孔性の場合に起こる。医薬上有効な 化合物はマトリックス自体を介してその中に溶解しそして拡散する。多孔性流れ による放出は医薬上有効な化合物がマトリックスの気孔中で液相により輸送され るときに起こる。 溶液又は懸濁液は1種以上の次の補助剤を含有することもできる。すなわち無 菌希釈剤例えば注射用水、食塩溶液、不揮発油、ポリエチレングリ コール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の合成溶媒;抗菌剤例えばベ ンジルアルコール又はメチルパラベン;抗酸化剤例えばアスコルビン酸、重亜硫 酸ナトリウム;キレート剤例えばエチレンジアミン四酢酸;緩衝剤例えば酢酸塩 、クエン酸塩又はリン酸塩及び張度調節用剤例えば塩化ナトリウム又はデキスト ロースである。非経口製剤はガラス又はプラスチックで作ったアンプル、使い捨 て注射器又はバイアルに封入することができる。 生体内で、式Iの化合物はエステラーゼにより変換されてヒトエラスターゼ阻 害剤として活性であることが知られている化合物に変換される。例えば、式Iの 化合物は1986年9月24日に公開された欧州特許出願OPI No.0195212及びPeet N.P .等、J.Med.Chem.,33: 394-407(1990)に開示されており、前記文献はすべ ての記述を参照により本明細書に組み入れる。 化合物がエラスターゼを阻害する、又はエラスターゼ阻害剤のプロドラッグと しての活性、及び式I及びIAの化合物の好中球関連炎症性疾患の治療における 有用性は十分に認識されそして信頼性のある試験管内及び生体内モデルにより証 明することができる。 実施例 18 MDL 104,569及びブタ肝臓エステラーゼの存在下におけるエラスターゼの試験管 内検定 商業的に入手できる色原体基質N-MeOSuc-Ala-Ala-Pro-Va1-p-ニトロアニリド( [S]=0.20mM;Km=0.16mM)を使用してエラスターゼを試験管内で検定した。検定 方法はMehdi,等、Biochemical Biophysical ResearchCommunications,166,595 (1990)により記述された方法と同様である。検定混合物は0.1M HEPES(pH7.5) 、0.5MNaCl、10%DMSO及び0.1%Brij 35中の部分精製したエラスターゼ及び基質 (0.2mM)からなる。反応(プラスチ ック製キュベット中1又は2mL)を37℃に維持し、そして基質の加水分解をMDL 1 04,569及び5単位/mLのブタ肝臓エステラーゼ(Sigma ChemicalCo.,cat.no. E-3128)の存在下で追跡する。エラスターゼはヒト唾液から分離するが、最近商 業的に入手できるようになった。阻害剤又はプロドラッグのない場合の基質の加 水分解速度を100%とする。1μMのMDL104,569の存在下で81%の速度が得られた 。エステラーゼ(ブタ腎臓、Sigma Chemica1 Co.)も存在する場合、速度は24% に減少した。10μMの濃度において、エステラーゼの存在下における検定におい て最終の阻害の程度から観察される速度は130nMであり、これに対して独立して 測定した親薬剤については200nMのKiであった。 実施例 19 MDL 105,565及びブタ肝臓エステラーゼの存在下におけるエラスターゼの試験管 内検定 エラスターゼを実施例18に記述した技法及び手順を使用してMDL 105,565の存 在下で試験管内で検定した。MDL 105,565を存在させた場合、10μMの濃度で99% の速度が得られた。エステラーゼを添加すると、この速度は76%であった。45μ Mの濃度において、速度は94%(エステラーゼ添加せず)及び37%(エステラー ゼ添加)であった。この場合、遊離した薬剤のKiは13nMと計算され、これに対し て独立して測定した場合2nMのKiであった。 実施例 20 ハムスターにおけるHNE誘発肺出血 HNEで誘発される急性肺損傷は、例えばFletcher,D.S.等、Am.Rev.Respir.D is.,141: 672-677(1990); Skiles,J.W.等、J.Med.,Chem.,35: 641-662(1992 ); Shah,S.K.等、J.Med.Chem.,35: 3745-3754 (1992)又は Durham,S.L.等、J.Pharm.Exp.Ther.,270: 185-191(1994)に記 述された肺出血モデルを使用して測定される。HNE(ハムスター当たり0.05M酢酸 ナトリウム緩衝液化食塩水中10〜25μg)をSchranfnage1,D.等、Am.Rev.Resp .Dis.,129: A324(1984)による以前の記述に従って体重75〜125gのCO2麻酔し た雌のゴールデンシリアンハムスター(Char1esRiver,Kingston,NY)に点滴注 入(i.t.)する。注入は動物の喉頭の上に位置決めしたファイバーオプティック 光源を使用して気管龍骨の前の端まで気管内に挿入したずん胴の20ゲージの3イ ンチのステンレス鋼針を使用して行う。HNE又はビヒクルの量は約100μLである 。動物は1時間後CO2窒息により安楽死させ、そして肝臓の下の下大静脈を切断 して出血させる。気管を露出させそしてPE-100管(Clay Adams,Parsippany,NJ )を挿入しそして単一容積の食塩水(g当たり0.04mLの食塩)を3回ていねいに 点滴注入しそして抜き取ることによりBAL液を集める。BAL液のヘモグロビン含量 を分光測光法により測定しそしてHgb標準曲線について数値化する。結果はHgb± S.E.のミリリットル当たりミリグラムとして表す。 HNE誘発肺出血の阻止をHNE点滴注入の前後におけるハムスターに対して式I又 はIAの化合物をp.o.,i.v.又はi.t.投与して測定する。式I又はIAの化合物 と共に動物に投与するビヒクルは20%エマルホル/水(p.o.)、0.2%トリエチル アミン/食塩水(i.v.)及び10%ジメチルスルホキシド(i.t.)である。適当な ビヒクル対照がすべての実験にある。ハムスターに1mLの注射器(5mL/kg)に 取り付けた20ゲージの湾曲した投与針を使用して薬剤又はビヒクル(5mL/kg) の経口投与する。静脈内注射(2mL/kg)は1mL注射器に取り付けた26ゲージの 1/2インチの針を使用して頚静脈を経て行う。薬剤及びビヒクルの気管内投与 は上のHNE点滴注入に関して上で説明した通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/216 A61K 31/215 601 31/5375 31/535 605 38/00 C07D 295/14 Z C07D 295/14 295/20 Z 295/20 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 メーデイ,シユジヤート アメリカ合衆国ニユージヤージー州08502. ベルミード.カインコート1126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 または [式中 R1は(C1〜C4)アルキルであり、 R2は(C1〜C4)アルキル、フェニル、ベンジル、シクロヘキシル又はシク ロヘキシルメチルであり、 Xは-CO2R3又は-CONHR3′(式中R3は(C1〜C4)アルキル、フェニル、ベンジ ル、シクロヘキシル又はシクロヘキシルメチルであり、そしてR3′は水素、(C1 −C4)アルキル、フェニル、ベンジル、シクロヘキシル又はシクロヘキシルメチ ルである)であり、 P2はα−アミノ基の窒素が場合によりR基により置換されたGly又はAlaであり 、ここでRは(C1−C6)アルキル、(C3〜C12)シクロアルキル、(C3〜C12)シ クロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C4〜C11)ビシクロアルキル、(C4〜C11) ビシクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール、(C6〜C10)アリ ール(C1〜C6)アルキル、(C3〜C7)ヘテロシクロアルキル、(C3〜C7)ヘテロ シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C5〜C9)ヘテロアリール、(C5〜C9)ヘ テロアリール(C1〜 C6)アルキル、縮合した(C6〜C10)アリール(C3〜C12)シクロアルキル、縮合 した(C6〜C10)アリール(C3〜C12)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、縮合 した(C5〜C9)ヘテロアリール(C3〜C12)シクロアルキル、又は縮合した(C5 〜C9)ヘテロアリール(C3〜C12)シクロアルキル(C1〜C6)アルキルであるか 、又はP2はPro、Aze、Ind、Tic、Pip、Tca、Pro(4-OBzl)、Pro(4-OAc)、Pro (4-OH)であり、 P3はAla、bAla、Leu、Ile、Nle、Val、Nva、Lys又はbValであり、 P4はAla、bAla、Val、Nva、Proであるか又は存在せず、 Kは水素、アセチル、スクシニル、ベンゾイル、t−ブチルオキシカルボニル 、カルボベンジルオキシ、ダンシル、イソバレリル、メトキシスクシニル、1− アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カルボキシベンゾイ ル、-C(O)N(CH3)2-、4−((クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フ ェニルカルボニル、4−((4−ブロモフェニル)スルホニルアミノカルボニル )フェニルカルボニル、4−(スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニ ル、又は下記の式を有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 (式中R′は水素又は(C1〜C4)アルキル基であり、 nは0又は整数1又は2である)である)である]を有する化合物又はそれら の水和物又は医薬上許容し得る塩。 2.式中、R1がメチル、プロピル又はイソプロピルであり;P2がα−アミノ基の 窒素が場合によりR基により置換されたGly又はAlaであり、ここでRは(C1〜C6 )アルキル、(C3〜C12)シクロアルキル、シクロヘキシルメチル、シクロペン チルエチル、2−ビシクロ[1.1.0]ブチル、2−ビシクロ[2.2.1]ヘキシル、2− ビシクロ−ヘキシルメチル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ベンジル 、モルホリニル、ピペリジニル、モルホリノメチル、ピリジニル、2−キノキサ リニル、キノリニル、3−キノリニルメチル、2−インダニル、又はテトラヒド ロキノリンであるか、又はP2はPro、Aze、Tic、Pip、Tca、Pro(0Bzl)、Pro(4 -0Ac)、又はPro(4-OH)であり;そしてP3がAla、Leu、Ile、Nle、Val、NVa、又 はLysでありそしてKは水素、アセチル、スクシニル、ベンゾイル、t−ブチル オキシカルボニル、カルボベンジルオキシ、ダンシル、イソバレリル、メトキシ スクシニル、1−アダマンタンスルホニル、1−アダマンタンアセチル、2−カ ルボキシベンゾイル、-C(O)N(CH3)2-、4−((クロロフェニル)スルホニルア ミノカルボニル)フェニルカルボニル、4−((4−ブロモフェニル)スルホニ ルアミノカルボニル)フェ ニルカルボニル、4−(スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル又は 下記の式を有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 である)である請求項1に記載の化合物。 3.式中、Xが-CO2R3である請求項2に記載の化合物。 4.Xが-C0NHR3である請求項2に記載の化合物。 5.式中、P2がα−アミノ基の窒素が場合によりR基により置換されたGly又はA laであり、ここでRはメチル、シクロペンチル、又は2−インダニルであるか、 又はP2がPro、Aze又はTicであり;P3がIle、Val、又はAlaであり;P4がAla、Pro であるか又は存在せず:そしてKはアセチル、スクシニル、t−ブチルオキシカ ルボニル、カルボベンジルオキシ、メトキシスクシニル、-C(O)N(CH3)2-、4− ((クロロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル、4−( (ブロモフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル、4−(ス ルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル又は下記の式を有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 である)である請求項3に記載の化合物。 6.P2がα−アミノ基の窒素が場合によりR基により置換されたG1y又はAlaであ り、ここでRはメチル、シクロペンチル、又は2−インダニルであるか、又はP2 がPro、Aze又はTicであり;P3がIle、Val、又はAlaであり;P4がAla、Proである か又は存在せず;そしてKはアセチル、スクシニル、t−ブチルオキシカルボニ ル、カルボベンジルオキシ、メトキシスクシニル、-C(O)N(CH3)2-、4−((クロ ロフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル、4−((4− ブロモフェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル、4−(ス ルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル又は下記の式を有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 である)である請求項4に記載の化合物。 7.式中、R1がイソプロピルであり;P2がProであり;そしてKはアセチル、t −ブチルオキシカルボニル、スクシニル、メトキシスクシニル、4−((クロロ フェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル、又は下記の式を 有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 である)である請求項5に記載の化合物。 8.式中、R1がイソプロピルであり;P2がProであり;そしてKがアセチル、t −ブチルオキシカルボニル、スクシニル、メトキシスクシニル、4−((クロロ フェニル)スルホニルアミノカルボニル)フェニルカルボニル、又は下記の式を 有する基 (式中ZはN又はCHであり、Bは下記の式を有する基 である)である請求項6に記載の化合物。 9.化合物がL−プロリンアミド、N−(4−メトキシ−1,4−ジオキソブチル )−L−アラニル−L−アラニル−N−[2−(アセチルオキシ)−3−メトキ シ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペニル]−、(E)−で ある式1の化合物。 10.化合物がL−プロリンアミド、N−[4−[[[(4−クロロフェニル)スル ホニル]アミノ]カルボニル]ベンゾイル]−L−バリル−N−[2−(アセチル オキシ)−3−メトキシ−1−(1−メチルエチル)−3−オキソ−1−プロペ ニル]−、(E)−である式1の化合物。 11.請求項1に記載の化合物及び担体からなる組成物。 12.請求項1に記載の化合物及び医薬上許容し得る担体からなる医薬組成物。 13.ヒト好中球エラスターゼを阻害する必要のある患者に請求項1に記載の化合 物を治療上有効な量で投与することからなる前記エストラーゼを阻害する方法。 14.好中球関連炎症性疾患に罹患している患者に請求項1に記載の化合物を治療 上有効な量で投与することからなる前記疾患の治療方法。 15.前記好中球関連炎症性疾患が気腫である請求項14に記載の方法。 16.前記好中球関連炎症性疾患が嚢胞性線維症である請求項14に記載の方法。 17.前記好中球関連炎症性疾患が慢性閉塞性肺障害である請求項14に記載の方法 。
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