JP2000501330A - 非イオン乳化剤 - Google Patents

非イオン乳化剤

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デユコフル,フオルカー
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ヘルバーツ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
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Abstract

(57)【要約】 本発明は基礎的成分たるポリアルコキシル化された多価アルコールの脂肪酸エステルをベースとする非イオン乳化剤に関する。ヒドロキシル基をポリイソシアネートと反応させてウレタン結合を生成することにより少なくとも2つの基礎的成分が互いに結合される。

Description

【発明の詳細な説明】 非イオン乳化剤 本発明は基礎的成分としてのポリアルコキシル化多価アルコールの脂肪酸エス テルをベースとする非イオン乳化剤、ならびにこれの製造および使用に関する。 分散系を安定化するための非イオン乳化剤は文献上ではすでに久しく知られて いる。線状の構造を有するアルコールアルコキシレートおよびアルキルフェノー ルアルコキシレートとは別に、脂肪酸でエステル化される多価アルコール、例え ばグリセロール、ぺンタエリスリトール、ソルビトールおよびこれらの2次生成 物(例えばソルビタンおよびその異性体;HOUBEN-WEYLを参照)をベースとする 乳化剤が知られており、この乳化剤は、線状のタイプが使用される場合より少な い量の乳化剤を使用することによって安定な乳濁液をつくることができる点を特 徴とする。この乳化剤中の脂肪酸は飽和酸であっても不飽和酸であってもよい。 例としてはパルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、リノール酸またはリノレ ン酸および脱水ヒマシ油脂肪酸がある。アルコキシル化はエチレンオキサイドお よび(または)プロピレンオキサイドにより実施される。アルコキシル化度は10 〜100である。多価アルコールのアルコキシル化脂肪酸エステルの例には、TWEEN (ICIの商標名)の商標名で市販で入手できるポリエトキシル化ソルビタン脂肪 酸エステルがある。これの合成および製造は以下のものに記載されている。 Pau1 Becher: Encyclopedia of Emulsion Technology 1巻 337ページ以降 M.Deckker Inc .New York,Basle,1983Kozo ShinodaおよびStig Friberg: Emulsion & Solubilization 74ページ以降 John Wi1ey & Son,1986 Drew Myers: Surfactant Science and Techno1ogy 67ページ以降 VCH Publishers,Inc.1 988 Dr.R.Reusch:Ullmann Enzyklopadie der technishen Chemie10巻、449〜473 ページ Verlag Chemie,Weinheim,1975Dr.M.Quadvlieg:H0UBEN-WEYL:「Methoden d er 0rganishen Chemie」中の「Emulgieren,Emulagatoren」,97ページ以降 Vo l I/2,Thieme-Verlag,Stuttgart第4版,1959および US-A-3 647 477 US-A-2 374 931 US-A-2 380 166。 エトキシル化はOH官能性の基礎物質(脂肪酸、脂肪アルコール、多価アルコー ルおよびこれの例えばソルビタンのような2次的生成物)を例えばポリエチレン オキサイドのようなポリアルキレンオキサイドと反応させることにより、あるい は上記の基礎的物質をエチレンオキサイドおよび(または)プロピレンオキサイ ドと塩基性触媒を用いて圧力下でポリアルコキシル化させることにより実施され ることができる。 エトキシル化ソルビタン脂肪酸エステルの例には、商業的な製品 TWEEN20(20 モルのエチレンオキサイドを含むソルビタンモノラウレート)および80モルのエ チレンオキサイドを含むAtlas G-4252がある。本発明の乳化剤が合成されるこれ らのような乳化剤を以下に、基礎的成分と称する。 ラッカー、特に被覆ラッカーを処方するための合成樹脂乳濁液を製造する際の これらの乳化剤の不利な点は、これを大量に使用せねばならないことであり、そ の結果、耐候性および他のラッカー技術パラメータの著しい劣悪化が起きる。こ の欠点は基礎的成分を結合することにより分子量を増加することで実質的になく せるということが現在示されている。従って、エトキシル化ソルビタン脂肪酸エ ステルをベースとする乳化剤が「G1350」(ICI)の商標名で入手でき、またこれに おいては無水フタール酸との反応により分子量のより大きい構造を生成するよう に基礎的成分が集積されており、そしてこれは重量平均分子量Mw 17,000を有す る。この場合、乳化されるべき相に関して3%という量が使用される時でさえ安 定な乳濁液が得られるが、対応する基礎的成分が使用される時、乳化されるべき 相に関して少なくとも10〜20%が必要である。この乳化剤の不都合な点は、これ の化学構造およびこれの著しく構造化された表面のためにラッカーフィルムが黄 色化しやすいことである。この不都合は被覆ラッカーについて特に厄介であり、 またこの適用に対しこの乳化剤を使用するのを厳しく制限する。さらにこの乳化 剤を含有するラッカーは加水分解に対して極めて敏感である。 従って本発明の目的は、こういった不都合を示さず、また被覆ラッカーの状態 の良好な極めて平滑な表面を形成しうる乳化剤を提供することである。 この目的は、少なくとも2つの基礎的成分がヒドロキシル基とポリイソシアネ ートとの反応によって互いに結合され、ウレタン結合が形成されることを特徴と する、冒頭に言及したタイプの非イオン乳化剤によって達成される。この乳化剤 の有利な形は従属の請求範囲に示される。 好ましいポリアルキレンオキサイドはポリオキシエチレン(P0E)およ びポリオキシプロピレン(P0P)またはP0EとP0Pとのブロックコポリマーである。 アルコキシル化度は25〜300、望ましくは30〜200である。 脂肪酸は飽和または不飽和の性質のものであってよい。これの鎖長はC6〜C24 である。これの例にはパルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、リノール酸お よびリノレン酸および脱水ヒマシ油脂肪酸がある。飽和脂肪酸を使用するのが好 ましい。ラウリン酸を使用するのが最も好ましい。 本発明の乳化剤の中核的単位は線状または分枝状のいずれかであってよい多価 アルコールからなる。好ましい多価アルコールは、グリセロール(n=3)、ト リメチロールプロパン、ぺンタエリスリトールまたはソルビトール(n=6)の ように、一般的組成CnH2n+2Onを有する。これらの多価アルコールの環式縮合生 成物、例えばソルビタンおよびその異性体を使用するのが最も好ましい。単純な 多価アルコールとは異なり、ポリグリセロールのようなポリマー性多価アルコー ルもまた本発明の乳化剤のヒドロキシ官能性中核部として好適である。このタイ プの多価アルコールの分子量は通常92〜1000である。 好ましい基礎的成分は飽和脂肪酸とのアルコキシル化ソルビタン脂肪酸エステ ルである。特に好ましい基礎的成分は従って、500〜14,000の分子量(GPC;ポリ スチレン)に相当する乳化剤1モルあたりアルキレンオキサイドが25〜300モル というアルコキシル化度を有するソルビタンモノラウレートである。 これの組成はソルビトール:ラウリン酸:アルキレンオキサイドのモル比1: 1:25〜300に相当する。 基礎的成分は分子量を増大するためにポリイソシアネートと反応させる。 本発明で使用できるポリイソシアネートの例には、環式脂肪族、脂肪族または芳 香族のポリイソシアネート、例えば1,2−プロピレンジイソシアネ ート、2,3-ブチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6- ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチレンジイソシアネート、1,12 -ドデカンジイソシアネート、シクロヘキサン-1,3-ジイソシアネートおよびシク ロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5- イソシアナト-メチルシクロへキサン(つまりイソホロンジイソシアネート、IPD I)、パーヒドロ-2,4′-ジフェニルメタンジイソシアネートおよび(または)パ ーヒドロ-4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシ アネートおよび1,4-フェニレンジイソシアネート、トルエン2,4-ジイソシアネ ートおよびトルエン2,6-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4′-ジイソシ アネートおよび(または)ジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、3,2′- ジイソシアナト-4-メチル-ジフェニルメタンおよび(または)3,4-ジイソシア ナト-4-メチル-ジフェニルメタン、ナフチレン1,5-ジイソシアネート、m-キシ リレンジイソシアネート、p-キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタ ン、4,4′-トリイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、リ ジンジイソシアネートあるいはこれらの化合物の混合物がある。脂肪族および環 式脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。これらの単純なイソシアネートとは別 に、イソシアネート基と結合する基においてヘテロ原子を含むイソシアネートも また好適である。これの例には、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシ アニュレート基、ウレタン基、アシル化尿素基およびビウレット基を含むポリイ ソシアネートがある。 ラッカーを製造するのに主として使用される既知のポリイソシアネート、例え ば、ビウレット基、イソシアニュレート基またはウレタン基を含む上記した単純 なポリイソシアネートの変性された生成物、特にトリス-(6 -イソシアナトヘキシル)-ビウレット、および1,6-ヘキサメチレンジイソシアネ ートのもしくはイソホロンジイソシアネートのイソシアニュレート、または過剰 のIPDIを分子量範囲が62〜300である単純な多価アルコール、特にトリメチロー ルプロパンと反応させることによって得ることのできるようなウレタン基を含む 低分子量のポリイソシアネートもまた好適である。このポリイソシアネートの任 意の混合物もまた勿論本発明の乳化剤を製造するために使用できる。 他の好適なポリイソシアネートは、上記した単純なポリイソシアネート特にジ イソシアネートを、イソシアネート基と反応することのできる基を少なくとも2 つ含む、化学量論より少ない量の有機化合物と反応させることによって特に得ら れる末端イソシアネートを含む既知のプレポリマーである。全体で少なくとも2 つのアミノ基および(または)ヒドロキシル基を含みまた300〜10,000、望まし くは400〜6000の数平均分子量を有する化合物もまたそのままで使用されるのが 好ましい。対応する多水酸基化合物例えばヒドロキシポリエステル、ヒドロキシ ポリエーテルおよび(または)ポリウレタン化学で技術上知られているヒドロキ シル基を含むアクリレート樹脂を使用するのが好ましい。 既知のこれらのプレポリマーでは、イソシアネート基と、NCOとの反応性のあ る水素原子との比は1.05〜10:1、望ましくは1.1〜3:1に相当し、その場合 水素原子はヒドロキシル基に由来するのが好ましい。さらにNCOプレポリマーを 製造するのに使用する出発物質の種類および定量的な比率は、NCOプレポリマー が0.5〜4、望ましくは1.2〜3の平均NCO官能性および500〜10000望ましくは800 〜4000の数平均分子量を有するように選定されるのが好ましい。 他の文献のうち特にDE-A-41 37 615中に記載のもののようなビニル不飽 和モノイソシアネートジメチルm-イソプロペニルベンジルイソシアネートのコ ポリマーを使用することも可能である。 使用されるポリイソシアネートのイソシアネート基は場合により部分的にキャ ップされる。慣用的なキャップ剤、例えば1,2-プロパンジオール、ジメチルマロ ネート、ジエチルマロネート、エチルアセトアセテートおよび(または)ブタノ ンオキシム、ならびに技術的に熟達する者にとってなじみある他のキャップ剤を 使用することができる。 好適な他のキャップ剤には単一のアミン、アミド、イミド、ラクタム、チオま たはヒドロキシルの各基のみを含む化合物がある。例としては、脂肪族または環 式脂肪族のアルコール、例えばn-ブタノール、イソプロパノール、第三-ブタノ ール、フルフロール、2-エチルヘキサノールおよびシクロヘキサノール、フェ トル;クレゾール、第三-ブチルフェノール、ジアルキルアミノアルコール、例 えばジメチルアミノエタノール、オキシム、例えばメチルエチルケトキシム、ア セトンオキシム、シクロヘキサノンオキシムまたはアセトフェノンオキシム、ラ クタム、例えばイプシロン-カプロラクタムまたはピロリドン-2、イミド、例え ばフタルイミドまたはN-ヒドロキシ-マレインイミド、ヒドロキシアルキルエス テル、ヒドロキサミン酸およびそのエステル、N-アルキルアミド、例えばメチ ルアセトアミド、イミダゾール、例えば2-メチルイミダゾール、およびピラゾ ール、例えば2,3-ジメチルピラゾールがある。しかし、これらのキャップ剤の混 合物もまた使用できる。 酸性水素を含むキャップ剤とイソシアネートのNCO基とのモル比は、例えば0.1 :1から0.5:1へと変えることができる。 基礎的成分のポリイソシアネートとの反応は、反応槽内の非プロトン溶媒中に 基礎的成分の融解物または有機溶液を入れそして場合により有機溶 媒中に溶解されている滴状のポリイソシアネートによって高められた温度例えば 80℃で処理することにより実施するのが好ましい。反応の経過はNCO含有率によ ってモニターされる。反応はNCOが例えば0.1%より少なくなるまで続行される。 反応が完結した後、得られる乳化剤は必要なら蒸溜により有機溶媒から取り出さ れ、また水で稀釈されることができる。使用できる溶媒の例には有機溶媒、例え ば脂肪族および芳香族の炭化水素、例えばキシレン、脂肪族および(または)芳 香族の炭化水素の混合物、エステルまたはエーテルが含まれる。反応は溶媒の不 在下で実施されるのが好ましい。基礎的成分がそれを製造する工程からの水を含 むならば、ポリイソシアネートとの反応の前に水を例えば最大2%の含有率まで 実質的に除去するべきである。好適な脱水方法は、技術的に熟達する者にとって なじみあるものであり、例えばキシレンのような同伴剤を用いる共沸的脱水蒸溜 による乾燥、凍結乾燥剤の使用などである。含められてよくまた基礎的成分を製 造する工程に由来することもある塩基性触媒の影響を抑制するために、例えば酢 酸および(または)燐酸のような有機酸または無機酸を添加することにより触媒 を中和することが有用であろう。分子量は基礎的な成分を本発明に従ってジイソ シアネート、トリイソシアネートまたはポリイソシアネートと反応させることに より増大される。生成する乳化剤の分子量は20,000〜150,000の分子量(重量平 均分子量)範囲内にある。 本発明の乳化剤は非常に様々なバインダーベヒクルを乳化するのに好適である 。バインダーべヒクルは官能基を含まなくてよく、また純粋に物理的な作用によ って乾燥するバインダーベヒクルであってよく、あるいはバインダーべヒクルが 官能基を含んでよい。官能化されたバインダーベヒクルは自己架橋性であってよ く、あるいは外部的に架橋可能であってよい。外部的に架橋可能なバインダーべ ヒクルの場合、バインダーベヒクルおよ び架橋剤が長時間にわたって共存してよく(単一成分処方)、あるいは施用の直 前まで混合されない(2成分処方)。バインダーベヒクルおよび架橋剤はともに 本発明の乳化剤を用いて乳化されてよいが、2つの成分の1つが別な仕方で、例 えばイオン的に安定化されることもでき、あるいは1つの成分が無水の形で使用 されることができ、従ってこの成分は乳化剤を必要としない。 本発明の乳化剤によって乳化されうるバインダーベヒクルの例には、ポリウレ タン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエステルポリ(メタ)アクリレートまた はポリ(メタ)アクリレートがあり、またこれらのバインダーべヒクルの混合物 がある。バインダーベヒクルは、例えばヒドロキシル-、カルボキシル-、エポキ シ-、アミノ-またはアクリロイル官能性であってよく、また(あるいは)酸性CH 基を含んでよい。異なる官能基の組み合わせもまた可能である。 ヒドロキシル官能性バインダーべヒクルの例には、ポリエーテルポリオール、 ポリアセタールポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリアミドポリオ ール、エポキシ樹脂ポリオールまたはそのCOとの反応生成物、フェノール樹脂ポ リオール、ポリ尿素ポリオール、ポリウレタンポリオール、セルロースエステル ポリオールおよびセルロースエーテルポリオール、ビニルエステルの部分的にけ ん化されたホモポリマーおよびコポリマー、部分的にアセタール化されたポリビ ニルアルコール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリ エステルポリ(メタ)アクリルポリオールまたはポリ(メタ)アクリルポリオー ルがある。ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエステルポ リ(メタ)アクリルポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリオールおよびポリウ レタンポリオールが好ましい。混合物中でも使用できるこのタイプのポリオール は、 例えばDE-OS 31 24 784に記載されている。 ポリウレタンポリオールの例は、ジイソシアネートおよびポリイソシアネート を過剰のジオールおよび(または)ポリオールと反応させることによりつくられ るものである。好適なイソシアネートの例には、ヘキサメチレンジイソシアネー ト、イソホロンジイソシアネートおよびトルエンジイソシアネート、ならびに3 モルのジイソシアネートからつくられるイソシアネート、例えばヘキサメチレン ジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネート、および3モルのジイソシ アネートを1モルの水と反応させて得られるビウレットがある。使用できる他の イソシアネートは本文中にすでに述べた。 好適なポリ尿素ポリオールは、ジイソシアネートおよびポリイソシアネートを 、等モル量のアミノアルコール、例えばエタノールアミンまたはジエタノールア ミンと反応させることにより同様の方法で得ることができる。 ポリエステルポリオールの例は、ジカルボン酸またはポリカルボン酸またはこ れらの無水物、つまり無水フタール酸、アジピン酸などのエチレングリコール、 トリメチロールプロパン、グリセロールなどのポリオールとの既知の縮合ポリマ ーである。 好適なポリアミドポリオールは、ポリオールを少なくとも部分的にイソホロン ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどのようなポリア ミンでおきかえることにより、ポリエステルと同様の方法で得ることができる。 ポリ(メタ)アクリレートポリオールまたはOH基を含むポリビニル化合物の例 には、水酸基を含む(メタ)アクリル酸エステルのまたはビニルアルコールの既 知のコポリマー、およびスチレンまたは(メタ)アクリル酸 エステルのような別なビニル化合物がある。 ポリエステルポリ(メタ)アクリルポリオールの例には、1つまたはそれ以上 のポリエステル樹脂の存在下で合成されるポリ(メタ)アクリレートがある。好 適な(メタ)アクリルモノマーは、COOH官能性の(メタ)アクリレートポリオー ルに関する下記の記載に述べられる。 ヒドロキシル官能性バインダーベヒクルは、OH基と反応することのできるすべ ての架橋剤を反応させることができる。このような架橋剤の例には、基礎的成分 のポリイソシアネートとの反応をとりあげた時にすでに述べられているもののよ うなポリイソシアネート、ブロックされたポリイソシアネート、エステル交換架 橋剤、例えばポリイソシアネートとエチルアセトアセテートまたはジエチルマロ ネートとの反応生成物、エチルアセトアセテートとポリオールとの反応生成物、 トリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン、およびアミン樹脂がある。 メラミン樹脂の例には、メチル-エーテル化されたメラミン樹脂、例えばCymel 3 25、Cymel 327、Cyme1 350、Cyme1 370およびMaprenal MF 927という商業製品が ある。 使用できる他のメラミン樹脂の例には、例えばSetamin US 138またはMaprenal M F 610という商業製品のようなブタノール-エーテル化されたまたはイソブタノー ル-エーテル化されたメラミン;例えばCyme1 254のようなブタノールおよびメタ ノールの双方でエーテル化された混合エーテル化メラミン樹脂、ならびにヘキサ メチル-オキシメチルメラミン(HMM-メラミン)例えばCymel 301またはCymel 30 3があり、この場合後者は架橋のための外部からの酸性触媒、例えば場合によっ てはイオン的または非イオン的にアミンまたはポリエポキシドでブロックされて よいp-トルエンスルホン酸を必要とするであろう。 カルボキシ官能化されたバインダーべヒクルの例には、カルボキシ官能 化されたポリ(メタ)アクリルコポリマーおよび(または)カルボキシ官能化さ れたポリエステルまたはポリウレタンがある。 カルボキシル基を含むポリ(メタ)アクリルコポリマーまたはポリエステルの 製造に際しては、カルボキシル基は、例えば(メタ)アクリルコポリマーのよう なポリマーを合成する際に、カルボキシル基を含む成分を使用することによって 直接に含められることができる。カルボキシル基を含みまたこの目的のために使 用できる好適なモノマーの例には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン 酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アコニチン酸、マレイン酸およびフマール酸 のような不飽和カルボン酸、マレイン酸およびフマール酸の半エステル、および β-カルボキシエチルアクリレート、ならびにアクリル酸および(または)メタ クリル酸の無水カルボン酸とのヒドロキシアルキルエステルの付加生成物、例え ばフタール酸-モノ-2-メタクリロイル-オキシエチルエステルがある。 しかしながらカルボキシル基を含むこの(メタ)アクリルコポリマー、ポリウ レタンまたはポリエステルを製造する際には、ヒドロキシ基そして場合によりカ ルボキシル基を含むポリマーをまず合成し、そしてこのポリマーを無水カルボン 酸と反応させることにより第2段階でカルボキシル基を完全にまたは部分的に導 入することも可能である。 ヒドロキシル基を含むポリマーに付加するのに好適な無水カルボン酸は、脂肪 族、環式脂肪族および芳香族の飽和および(または)不飽和のジカルボン酸およ びポリカルボン酸の無水物、例えばフタール酸、テトラヒドロフタール酸、ヘキ サヒドロフタール酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、グルタル酸、トリメ リト酸およびピロメリト酸の無水物、ならびにこれらのハロゲン化されたまたは アルキル化された誘導体である。フタール酸、テトラヒドロフタール酸およびヘ キサヒドロフタール酸の無水物なら びに5-メチルヘキサヒドロフタール酸無水物を使用するのが好ましい。 第1級ヒドロキシル基を含みまたヒドロキシ官能性ポリ(メタ)アクリレート を製造するのに好適であるα,β-不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステ ルの例には、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート 、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシアシルアクリレート、ヒドロキシ ヘキシルアクリレート、ヒドロキシオクチルアクリレートおよび対応するメタク リレートがある。第2級ヒドロキシル基を含む使用可能なヒドロキシアルキルエ ステルの例として、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシブチル アクリレート、3-ヒドロキシブチルアクリレートおよび対応するメタクリレー トをあげることができる。 ヒドロキシ官能化された成分は、1モルのヒドロキシエチルアクリレートおよ び(または)ヒドロキシエチルメタクリレートと平均2モルのイプシロン-カプ ロラクトンとの反応生成物から少なくとも部分的になるのが有利であろう。ヒド ロキシ官能化された成分としては、アクリル酸および(または)メタクリル酸と 、第3級α-炭素原子を含むカルボン酸のグリシジルエステルとの反応生成物を 少なくとも部分的に使用することもできる。著しく分枝したモノカルボン酸のグ リシジルエステルは「Cardura E」の商標名で得ることができる。アクリル酸ま たはメタクリル酸と第3級α-炭素原子を含むカルボン酸のグリシジルエステル との反応は、重合反応の前、その最中または後に実施することができる。 (メ タ)アクリルコポリマーの製造に際して、上記したモノマーに加えてエチレン不 飽和の一層著しいモノマーもまた使用できる。このモノマーの選定は決定的では ない。これを含ませる結果、コポリマーの特性が好ましくないものにならないこ とだけを確実にすべきである。 エチレン不飽和の一層著しい成分として特に好適な物質には、アクリル酸およ びメタアクリル酸のアルキルエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エ チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ ート、ぺンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロ ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オ クチル(メタ)アクリレート、3,5,5-トリメチルヘキシル(メタ)アクリレート 、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル (メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートおよびオクタデセニ ル(メタ)アクリレートがある。(メタ)アクリルコポリマーを製造するのに、 上記したアクリル酸のおよびメタクリル酸のアルキルエステルの代わりに、ある いはこのアルキルエステルとともに、他のエチレン不飽和モノマーを使用するこ とができ、その場合このモノマーの選定は、硬度、弾力性、相溶性および極性の 点からみたコーティング媒体の所望の特性にほとんど依存する。 他の好適なエチレン不飽和モノマーの例には、マレイン酸、フマール酸、テト ラヒドロフタール酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸およびイタコン 酸の各アルキルエステル、例えば対応するメチル、エチル、プロピル、ブチル、 イソプロピル、イソブチル、ぺンチル、アシル、イソアシル、ヘキシル、シクロ ヘキシル、2-エチルヘキシル、オクチル、3,5,5-トリメチルヘキシル、デシル 、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルおよびオクタデセニルエステルがある 。 モノビニル芳香族化合物は好適な別な成分である。この化合物は1分子あたり 8〜10個の炭素原子を含むのが好ましい。好適な化合物の例には、 スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、クロロスチレン、o-、m-また はp-メチルスチレン、2,5-ジメチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-第三- ブチルスチレン、p,m-ジメチルアミノスチレン、p-アセトアミドスチレンおよ びm-ビニルフェノールがある。ビニルトルエン特にスチレンを使用するのが好 ましい。 カルボキシル基を含むポリエステルは、場合により1価アルコールと一緒にな った脂肪族および(または)環式脂肪族の2価、3価または多価のアルコールと 、脂肪族、芳香族および(または)環式脂肪族のカルボン酸ならびに多塩基ポリ カルボン酸から通常の方法(例えばKar1srukeのE.Vollmert-Verlag,1982年刊、 B.Vollmert著、Grundriβ der makromole-kularen Chemie,第2巻,5ページ 以降、参照)によって合成されることができる。好適なアルコールの例には、エ チレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチ ル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブ タンジオール、1,5-ぺンタンジオール、3-メチル-1,5-ぺンタンジオール、1,6- ヘキサンジオール、2-エチル-1,6-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,6- ヘキサンジオール、1,4-ジメチロールシクロヘキサン、グリセロール、トリメチ ロールエタン、トリメチロールプロパン、ぺンタエリスリトール、ジオールおよ びポリオールのエーテル化生成物、例えばジエチレングリコールおよびトリエチ レングリコール、ポリエチレングリコールおよびヒドロキシピバル酸のネオペン チルグリコールエステルがある。 好適なカルボン酸の例には、アジピン酸、アゼライン酸、1,3-シクロヘキサン ジカルボン酸および1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタール酸 、ヘキサヒドロフタール酸、エンドメチルテトラヒドロ フタール酸、イソフタール酸、O-フタール酸、テレフタール酸またはこれらの 無水物、ならびにエステル化が可能なこれらの誘導体がある。 カルボキシル官能性ポリウレタンの例は、ジイソシアネートおよびポリイソシ アネートと過剰のジオールおよび(または)ポリオールとヒドロキシカルボン酸 を反応させることで得られるものであり、ジメチロールプロピオン酸は特に好適 なヒドロキシカルボン酸である。好適なイソシアネートの例には、ヘキサメチレ ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびトルエンジイソシアネ ート、ならびにまた、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソ シアネートのようなジイソシアネート3モルからつくられるイソシアネート、お よび3モルのジイソシアネートと1モルの水との反応からつくられるビウレット がある。 カルボキシル官能性バインダーベヒクルは、技術上熟達する者にとってなじみ のある、カルボキシル基を含む化合物のための架橋剤で架橋されることができる 。こういった架橋剤の例には、下記にも一層詳細に述べるエポキシ官能性バイン ダーベヒクル、およびアミン樹脂、例えばヒドロキシ官能性バインダーベヒクル のための架橋剤としてすでに述べたものが含まれる。 エポキシ官能性バインダーべヒクルの例には、二官能性または多官能性のエポ キシ化合物の使用によってつくられる二官能性または多官能性のエポキシ化合物 、例えば、エチレングリコール、グリセロール、1,2-シクロヘキサンジオールお よび1,4-シクロヘキサンジオール、ビスフェノール例えばビスフェノールAのよ うな(環式)脂肪族ヒドロキシ化合物もしくは芳香族ヒドロキシ化合物のジクリ シジルエーテルまたはポリグリシジルエーテル、フェノール-ホルムアルデヒド ノボラックのポリグリシジルエーテル、エポキシ基を含むエチレン不飽和のポリ マー化合物、例えば、 他の様々なエチレン不飽和モノマーと場合によりそれぞれ共重合されているグリ シジル(メタ)アクリレート、N-グリシジル(メタ)アクリレートおよび(ま たは)アリルグリシジルエーテル、6〜24個の炭素原子を含む脂肪酸のグリシジ ルエーテル、エポキシ化ポリブダジエンのようなエポキシ化ポリアルカンジエン 、ヒダントイン-エポキシ樹脂、1分子あたり1つまたはそれ以上のグリシジル 基をそれぞれ含むポリエステルまたはポリウレタンのようなグリシジル基を含む 樹脂、ならびに以上の樹脂と化合物との混合物がある。 カルボキシル基を含む樹脂のエポキシ官能性成分による架橋は、場合により触 媒によってさらに接触されてよく、触媒は全固形樹脂含量の0.1〜10%の量が使 用される。 こういった触媒の例には、ベンジルトリフェニルホスホニウムのそれぞれ酢酸 塩、塩化物、臭化物もしくは沃化物のようなホスホニウム塩、またはテトラエチ ルアンモニウムクロライドもしくはテトラエチルアンモニウムフルオライドのよ うなアンモニウム化合物がある。 エポキシ官能性バインダーべヒクルは、前記したカルボキシル官能性成分に加 えて、技術上熟達する者になじみのある別な架橋剤例えばアミノ官能性成分で架 橋されることもできる。 アミノ官能性成分の例には、Rが水素原子、または1〜10個の炭素原子を含む 直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、または3〜10個、望ましくは5もしくは6個 の炭素原子を含むシクロアルキル基であるとした式RHNの官能基を少なくとも2 つ含むポリアミンが含まれる。 好適なポリアミンには少なくとも2つのアミノ基を含むジアミンおよびポリア ミンがあり、この場合アミノ基は第1級および(または)第2級であってよい。 さらに、好適なポリアミンには、少なくとも2つの第1級ア ミノ基と少なくとも1つ、望ましくは1つの第2級アミノ基を含むポリアミンか らなる、エポキシ化合物、ポリイソシアネートおよびアクリロイル化合物との付 加生成物がある。加えて、アミノアミド、およびカルボキシ官能化されたアクリ レートと、少なくとも2つのアミノ基を含むアミンとの付加生成物もまた好適で ある。 好適なジアミンおよびポリアミンの例は、例えばEP-A-0 240 083およびEP-A-0 346 982に記載されている。これらの例には、2〜24個の炭素原子からなり、ま た2〜10個望ましくは2〜4個の第1級アミノ基を、また0〜4個のアミノ基を 含む脂肪族のおよび(または)環式脂肪族のアミンが含まれる。 これらの代表例には、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジア ミン、ぺンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,7-ジオキサ-デカ ン-1,10-ジアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン 、イソホロンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミンおよび 2,2-ビス-(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、ポリエーテル-ポリアミン、 例えばJefferson Chemical Companyの供給するJeffamineという商標名を有する もの、ビス-(3-アミノプロピル)エチルアミン、3-アミノ-1-(メチルアミ ノ)-プロパンおよび3-アミノ-1-(シクロヘキシル-アミノ)プロパンがある 。 また好適なポリアミンは、二官能性または多官能性のエポキシ化合物の使用に よってつくられる二官能性または多官能性のエポキシ化合物、例えば、エチレン グリコール、グリセロール、1,2-シクロヘキサンジオールおよび1,4-シクロヘキ サンジオール、ビスフェノール例えばビスフェノ-ルAのような(環式)脂肪族 ヒドロキシ化合物もしくは芳香族ヒドロキ シ化合物のジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテル、フェノール- ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジルエーテル、エポキシ基を含むエチ レン不飽和モノマーのポリマー化合物、例えば、他の様々なエチレン不飽和モノ マーと場合によりそれぞれ共重合されているグリシジル(メタ)アクリレート、N -グリシジル(メタ)アクリレートおよび(または)アリルグリシジルエーテル、 6〜24個の炭素原子を含む脂肪酸のグリシジルエーテル、エポキシ化ポリブダジ エンのようなエポキシ化ポリアルカンジエン、ヒダントイン-エポキシ樹脂、1 分子あたり1つまたはそれ以上のグリシジル基をそれぞれ含むポリエステルまた はポリウレタンのようなグリシジル基を含む樹脂、ならびに以上の樹脂と化合物 との混合物それぞれとの多官能性アミン化合物の付加生成物をベースとする慣用 のポリアミンである。 上記のエポキシ化合物へのポリアミンの付加を起こすとオキシラン基の開環を 伴う。反応は例えば20〜100℃の温度範囲で実施されることができるが、20〜60 ℃で実施されるのが好ましい。反応は、場合により0.1〜2重量%のトリエチル アミンのようなルイス塩基またはテトラブチルアンモニウムヨーダイドのような アンモニウム塩で接触されてよい。ポリアミン-イソシアネート付加生成物もま た好適なポリアミンである。ポリアミン-イソシアネート付加生成物のための慣 用イソシアネートには、エチレン不飽和であってよい脂肪族、環式脂肪族および (または)芳香族のジイソシアネート、トリイソシアネートまたはテトライソシ アネートがある。これらの例には、1,2-プロピレンジイソシアネート、トリメチ レンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソ シアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメ チレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイ ソシアネート、オメガ,オメガ′-ジプロピルエーテルジイソシアネート、1,3-シ クロペンタンジイソシアネート、1,2-シクロヘキサンジイソシアネートおよび1, 4-シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4-メチル- 1,3-ジイソシアナトシクロヘキサン、トランス-ビニリデンジイソシアネート、 ジシクロヘキシルメタン-4,4′-ジイソシアネート、3,3′-ジメチル-ジシクロヘ キシルメタン-4,4′-ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,3-ビス- (1-イソシアナト-1-メチル-エチル)ベンゼン、1,4-ビス(1-イソシアナト- 1-メチルエチル)べンゼン、4,4′-ジイソシアナトジフェニル、3,3′-ジクロ ロ-4,4′-ジイソシアナトジフェニル、2モルのジイソシアネート、例えばヘキ サメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートを1モルのジオ ール、例えばエチレングリコールに付加した生成物、3モルのヘキサメチレンジ イソシアネートを1モルの水に付加した生成物(Bayer AGからDesmodur Nの商標 名で入手できる)、1モルのトリメチロールプロパンを3モルのトルエンジイソ シアネートに付加した生成物(Bayer AGからDesmodur Lの商標名で入手できる) および1モルのトリメチロールプロパンを3モルのイソホロンジイソシアネート に付加した生成物がある。 イソシアネート化合物へのポリアミンの付加は、20〜80℃の範囲の、例えば望 ましくは20〜60℃の温度で実施される。反応はトリエチルアニリンのような第3 級アミンを0.1〜1重量%、そして(または)ルイス酸、ジブチル錫ラウレート を0.1〜1重量%添加することにより場合により接触されてよい。 上述したようにこのポリアミンもまたアクリロイル化合物との付加生成物であ ってもよい。ポリアミン付加生成物をつくるための二官能性または 多官能性のアクリロイル不飽和化合物の例はUS-PS 4 303 563中に記載されてお り、例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ レート、トリメチレングリコールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジア クリレート、1,6-ヘキサメチレングリコールジアクリレート、トリメチロール- プロパントリアクリレート、ぺンタエリスリトールテトラアクリレートおよびぺ ンタエリスリトールトリアクリレートである。使用できる他の多官能性アクリロ イル不飽和化合物の例には以下がある。 1.ポリイソシアネートのイソシアネート基をヒドロキシアクリレートと、例 えばヘキサメチレンジイソシアネートをヒドロキシエチルアクリレートと反応さ せることにより得られるウレタンアクリレート。これの製造はUS-PS 3 297 745 中に記載されている。 2.US-PS 3 380 831中に記載のようにヒドロキシル基を末端とするポリエー テルをアクリル酸でエステル交換することにより得られるポリエーテルアクリレ ート。 3.US-PS 3 935 173に記載のような、ヒドロキシル基を含むポリエステルを アクリル酸でエステル化することにより得られるポリエステルアクリレート。 4.例えばヒドロキシエチルアクリレートのようなヒドロキシル官能化された アクリレートを、 a)4〜15個の炭素原子を含むジカルボン酸、 b)末端グリシジル基を含むポリエポキシド、 c)US-PS 3 560 237に記載のような末端イソシアネート基を含むポリイソシ アネート と反応させることにより得られる多官能性アクリレート。 5.US-PS 3 567 494中に記載のように、アクリル酸、少なくとも2つのヒド ロキシ官能基を含むポリオールおよびジカルボン酸を反応させることにより得ら れるアクリレートを末端とするポリエーテル。 6.US-PS 3 125 592中に記載のように、アクリル酸をエポキシ官能基を含む エポキシ化油例えば大豆油または亜麻仁油と反応させることにより得られるポリ アクリレート。 7.US-PS 3 373 075に記載のように、アクリル酸をビスフェノールAのジグ リシジルエーテルのエポキシ基と反応させることにより得られるポリアクリレー ト。 8.US-PS 3 530 100に記載のように、アクリル酸をエポキシ官能化されたビ ニルポリマー、例えばグリシジルアクリレートまたはビニルグリシジルエーテル を含むポリマーと反応させることにより得られるポリアクリレート。 9.US-PS 3 676 398に記載のように、無水アクリル酸をポリエポキシドと反 応させることにより得られるポリアクリレート。 10.US-PS 3 676 140に記載のように、ヒドロキシアルキルアクリレートをジ イソシアネートおよびヒドロキシ官能化されたアルキド樹脂と反応させることに より得られるアクリレート-ウレタンエステル。 11.US-PS 3 700 634に記載のように、ポリカプロラクトンジオールまたはポ リカプロラクトントリオールを有機ポリイソシアネートおよびヒドロキシアルキ ルアクリレートと反応させることにより得られるアクリレート-ウレタンポリエ ステル。 12.US-PS 3 759 809に記載のように、ヒドロキシ官能化されたポリエステル をアクリル酸およびポリイソシアネートと反応させることにより得られるウレタ ンポリアクリレート。 ジアクリルモノマーまたはポリアクリルモノマーの、または上記の例1〜12の ポリアクリレートの末端アクリロイル基はポリアミンで官能化されることができ る。付加反応は、例えば20〜100℃、望ましくは40〜60℃の温度範囲で実施され ることができる。 アミン官能化された硬化剤を合成する他の方法は、EP-A-0 2801に記載されて いる。この場合、アクリル酸エステルコポリマーはジアミンでアミド化され、ア ルコールが除去される。アクリル酸エステルコポリマーは1000〜10,000、望まし くは1000〜5000の数平均分子量Mnを有する。可能なコモノマーの例には、(メタ )アクリル酸のエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ) アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートまたはシクロヘキシル(メタ)アクリ レート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピル(メ タ)アクリレート、ならびに(メタ)アクリル酸、スチレンおよびビニルトルエ ンがある。メチルアクリレートは、このモノマーは容易にアミノ分解されるので 特に好ましい。メチルアクリレートのコポリマーに対する割合は2〜35重量%で ある。コポリマーは、トルエン、キシレン、アセテートのような慣用の溶媒、例 えばブチルアセテートまたはエチルグリコールアセテート、エーテル、例えばテ トラヒドロフラン、また商業製品のSolvesso 100のような芳香族化合物の混合物 中での溶液重合によりつくられる。このコポリマーの合成は技術上熟達する者に とって知られており、さらに説明する必要はない。アミノ分解のために使用する ポリアミンは、少なくとも2つの第1級または第2級アミン基を含まねばならず 、またすでに上記されている。 他のアミン官能性化合物は、EP-A-0 179 954に記載されているような(メタ) アクリル酸コポリマーとアルキレンイミンとの反応からの反応生成物として存在 する。このコポリマーは、(メタ)アクリル酸ではなく、 (メタ)アクリル酸のエステルまたはスチレンのようなビニル化合物を含むであ ろう。使用可能なコモノマーは、ヒドロキシル基を含むポリ(メタ)アクリレー トの定義のところですでに述べられている。アルキレンイミンの例にはプロピレ ンイミンまたはブチレンイミンがある。 本発明に従って硬化剤としてまた使用できるポリアミンの例には、数平均分子 量(Mn)1000〜10,000を有するα-ジメチル-m-イソプロペニルベンジルイソシ アネート(TMI)のコポリマーを、OH基または第2級NH基のいずれかを含むモノ ケチミンまたはジケチミンと反応させることによりつくられる。 (メタ)アクリル酸のエステル、例えばメチル、エチル、ブチル、イソブチル 、エチルヘキシル、シクロヘキシルおよび(または)ラウリル(メタ)アクリレ ートならびにスチレン、ビニルトルエンおよび(または)メチルスチレンのよう にOH官能基をもたない、ビニルと共重合可能な慣用のすべてのモノマーが、TMI コポリマーをつくるためのコモノマーとして使用するのに選定されることができ る。コポリマーは、技術上熟達する者の知るように、慣用のラジカル溶液重合に よってつくられる。重合は、例えば非プロトン有機溶媒、例えばトルエンおよび キシレン中で、そしてエステル、例えばブチルアセテート中で実施される。 一般に、パーオキシドおよびアゾ化合物のような慣用のすべてのラジカル開始 剤が、この目的のために使用される。反応は、例えば80〜140℃の温度に加熱す ることにより実施される。 モノマーTMIは、すべてのモノマーの重量に関して2〜40重量%の範囲で重合 されることができるが、2〜25重量%の範囲で重合されるのが好ましい。 イソシアネートを末端とするコポリマーは、1つまたはそれ以上のOH官 能化されたまたは第2級NH官能化されたモノケテチミンおよび(または)ジケチ ミンそして(あるいは)モノアルジミンおよび(または)ジアルジミンと引続い て反応する。 ケチミンおよび(または)アルジミン(以下簡単のために「ケチミン」という 表現を用いるがアルジミンもまた含む)の製造は、例えば、少なくとも1つの第 1級アミノ基をそれぞれ含むアルカノールアミンまたはジアミンもしくはトリア ミンであって、ジアミンまたはトリアミンの場合は第2級アミン官能基をさらに 含むこれらをアルデヒドおよび(または)ケトンと反応させ、水を除去すること により実施される。 アルカノールアミンの例には、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミ ン、モノヘキサノールアミンまたは2-アミノ-2-ヒドロキシ-プロパンがある。 少なくとも1つの第1級アミノ基と1つの第2級アミノ基を含むジアミンまた はトリアミンの例には、N-メチルプロピルアミン、ジエチレントリアミン、ジ プロピレントリアミンまたはビスヘキサメチレントリアミンがある。 上記したアミンの第1級アミノ基は、TMIアクリレート/ケチミン付加生成物 を製造するためにブロックされねばならない。この関係から第1級アミンはアル デヒドまたはケトンと反応し、水が除去されてSchiff塩基が生成される。こうい ったアルデヒドおよびケトンの例には、C3〜C10化合物、例えばヘキシルアルデ ヒド、オクチルアルデヒド、ジイソプロピルケトンおよび(または)メチルイソ ブチルケトンがある。後者の2つの化合物は2次反応を起こす傾向を僅かにしか 示さないので特に好ましい。 イソシアネートを末端とするコポリマーへの付加の際に、OH官能化されたもし くは第2級NH官能化されたモノケチミンまたはジケチミンが過剰に 使用されるのが好ましく、90〜95%のイソシアネート基がOHまたはNH基と反応さ れるのが好ましい。残存する過剰のイソシアネート基は、最終的な反応工程にお いてエタノール、プロパノールまたはブタノールのような1価アルコールでウレ タン化される。 例えば、ケチミンまたはアルジミン、すなわちポリアミンを合成するために、 少なくとも1つの第1級アミン官能基そして1つの第2級アミン官能基を含むア ルカノールアミンまたはジアミンもしくはトリアミンが、水とともに共沸混合物 を形成する有機溶媒中に入れられ、所望のアルデヒドブロック剤またはケトンブ ロック剤とともに反応槽内に装入される。反応により生成する水は、この混合物 を加熱することにより共沸蒸溜される。 この製造は不活性ガス下で実施されるのが有利である。ブロック剤は過剰に使用 されてよく、また反応後に留出除去されることができる。追加の有機溶媒の使用 を避けることができるように、それ自体が水とともに共沸混合物を形成するケト ン/アルデヒドをキャップ剤として選定することが望ましい。 OH官能化されたもしくは第2級NH官能化されたケチミンまたはアルジミンをイ ソシアネートを末端とするTMIコポリマーに付加するために、ケチミンが不活性 ガス下にある例えば80℃の反応槽内に装入され、そして例えば2時間にわたって コポリマーが添加される。反応は場合により、例えばジブチル錫ラウレートのよ うなルイス酸によって接触されてよい。コポリマーの添加が完了した後、そして ケチミンに不足があるなら、アルコール例えばブタノールが添加される。バッチ は場合により高められた温度で例えば約10〜30分にわたってさらに撹拌される。 上記の製造方法は手順の単なる一例である。反応はコポリマーを反応槽に入れ そしてケチミンを添加することによっても実施されてよい。 上記のポリアミンの末端アミン基をアルデヒドまたはケトンと反応させて、水 を除去し、Schiff塩基またはアルジミンもしくはケチミンを生成することが望ま しい。この目的のために用いられる手順は、上述したアルジミンまたはケチミン の合成に類似している。アミノ官能性バインダーべヒクルは、アクリロイル官能 性樹脂、エポキシ官能性樹脂、アセト酢酸エステル官能性樹脂によって、また技 術上熟達する者にとってなじみのある、アミノ官能性バインダーべヒクルのため の他の慣用の架橋剤によって架橋されることができる。アクリロイル官能性成分 の例は、ポリアミンとアクリロイル化合物とからの付加生成物の生成に関する説 明に際してすでに述べた。こういったアクリロイル官能性バインダーべヒクルは 、技術上熟達する者にとってなじみのある架橋剤と反応することができる。こう いった架橋剤の例には酸性のCH架橋剤が含まれる。ラジカル機構、例えば不飽和 脂肪酸の存在下での酸化的架橋、電子ビームによる架橋、紫外線架橋または熱的 に分裂しうるラジカル開始剤の存在下でのラジカル機構による硬化により架橋を 行うこともできる。 酸性CH化合物の例には、脂肪族β-ケトカルボン酸エステルをポリオールでエ ステル交換することによりつくられるものが含まれる。 好適なβ-ケトカルボン酸エステルの例には熱アセト酢酸のエステルまたはア ルキル置換アセト酢酸、例えばα-メチルアセト酢酸および(または)γ-メチル アセト酢酸のエステルがある。これらの酸の好適なエステルは、脂肪族アルコー ル、望ましくはメタノール、エタノールまたはブタノールのような炭素原子1〜 4個を含む低級アルコールとのエステルである。 ヒドロキシ官能性バインダーベヒクルおよびヒドロキシ官能性化合物としてす でに述べたもののような化合物はβ-ケトカルボン酸エステルとの 反応のためのポリオールとして好適である。 酸性CH成分の合成は、例えばいくつかの工程を経て実施されることができる。 存在する可能性のある溶媒を除去した後、ポリオールは脂肪族β-ケトカルボン 酸エステルでまずエステル交換される。 例えば、ポリオールをエステル交換するために、必要なら真空にすることによ り溶媒から除去されるポリオールが反応槽に装入される方法が用いられることが できる。次にβ-ケトカルボン酸エステルが、例えば滴加により過剰に添加され る。反応は高温で実施され、遊離するアルコールが系から除去される。 反応を加速するために触媒を添加することもできる。このタイプの触媒の例に は、蟻酸またはp-トルエンスルホン酸のような酸がある。エステル交換に際し て、温度が、β-ケトカルボン酸エステルの沸点の直下の温度(約100℃)に達す るまで反応温度を連続的に高めると有利である。定量的なエステル交換の後、例 えば真空にすることにより過剰のβ-ケトカルボン酸エステルが除去される。次 いで混合物が冷却され、そして不活性溶媒によって所望の固体含有率に調節され ることができる。 バインダーベヒクルはまた粘度を調節するために2-アセトアセトキシ-エチル メタクリレートを反応性稀釈剤として含んでよい。アセト酢酸エステル官能化さ れた成分のCH酸性は、例えばDE-A-39 32 517中に記載のようにβ-カルボニル基 を第1級モノアミンおよび(または)第2級モノアミンと反応させることにより 増大することができる。 酸性CHバインダーべヒクルは場合により、それと混合して、ルイス塩基または ブレンステッド塩基の形で1つまたはそれ以上の触媒を含み、この場合後者の塩 基の共役酸は少なくとも10のpKA値を有する。ルイス塩基、例えば、ジアザビシ クロオクタン(DABC0)のような環式脂肪族アミン、 トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-メ チルジイソプロピルアミンまたはN-ブチルジエタノールアミンのような第3級 脂肪族アミン、ならびにジアザ-ビシクロウンデセン(DBU)のようなアミジン、 および例えばN,N,N′,N′-テトラメチルグアニジンのようなグアニジンからなる 群に属するようなルイス塩基が特に好適であることがわかっている。別な例には 、トリブチルホスファン、トリフェニルホスファン、トリス-p-トリルホスファ ン、メチルジフェニルホスファンのようなアルキル置換されたまたはアリール置 換されたホスファン、ならびに例えばトリス-ヒドロキシ-メチルホスファンおよ びトリス-ジメチルアミノ-エチルホスファンのようなヒドロキシ官能化されたお よびアミン官能化されたホスファンがある。使用できるブレンステッド塩基の例 には、ナトリウムメチレートまたはカリウムメチレートのようなアルコレート、 アルキルアンモニウム、アリールアンモニウムもしくはベンジルアンモニウムの 水酸化物またはハロゲン化物、例えばテトラエチルアンモニウムもしくはテトラ ブチルアンモニウムの水酸化物または弗化物のような第4級アンモニウム化合物 、ならびにトリアルキルホスホニウムもしくはトリアリールホスホニウムの塩ま たは水酸化物がある。 触媒の量は、バインダーベヒクルの全固形物含量に対して例えば0.01〜5重量 %、望ましくは0.02〜2重量%である。 ヒドロキシル官能性化合物と架橋することのできるエステル交換架橋剤は、エ ステル交換が可能な基を少なくとも2つ含むものである。これらのエステル交換 の可能な架橋剤は、第1級、第2級または第3級のアミノ基は保存寿命および耐 光性に負の影響を与えるのでこれらの基を実質的に含まないのが好ましい。 エステル交換の可能なバインダーベヒクルの例には、メタントリカルボ ン酸モノアミド単位またはアセト酢酸エステル-2-カルボン酸単位から誘導され る基を平均で少なくとも2つ分子内に含む化合物がある。 好適な化合物の例には、マロン酸ジエステル、例えばマロン酸のそれぞれジメ チル、ジエチル、ジブチルまたはジフェニルエステル、あるいはアセト酢酸エス テル、例えばアセト酢酸のそれぞれメチル、エチル、ブチルまたはぺンチルエス テルのポリイソシアネートとの反応生成物がある。 本発明で使用できるこの種のイソシアネートの例は、技術上熟達する者にとっ てよく知られている。基礎的成分とポリイソシアネートとの反応に関してすでに 述べたのと同じ化合物が使用できる。しかしながらエステル交換が可能でしかも 好適でもある他の化合物には、多価アルコールとマロン酸とのエステルおよび部 分エステルとモノイソシアネートとの反応生成物が含まれる。多価アルコールの 例には、2価〜5価のアルコール、例えばエタンジオール、種々のプロパンジオ ール、ブタンジオール、ぺンタンジオールおよびヘキサンジオール、ポリエチレ ンジオールおよびポリプロピレンジオール、グリセロール、トリメチロールエタ ンおよびトリメチロールプロパン、ぺンタエリスリトール、ヘキサントリオール ならびにソルビトールがある。好適なモノイソシアネートの例には、脂肪族イソ シアネート、例えばn-ブチルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、 環式脂肪族イソシアネート、例えばシクロヘキシルイソシアネート、芳香脂肪族 イソシアネート、例えばベンジルイソシアネート、または芳香族イソシアネート 、例えばフェニルイソシアネートがある。 好適な物質にはまた、OH基を含むアクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン 、ポリエーテル、ポリエステルアミドおよびポリエステルイミドそれぞれの対応 するマロン酸エステルおよび(または)マロン酸モノエチルエステルのようなマ ロン酸半エステルと脂肪族および芳香族のエポキシ樹 脂、例えばエポキシ基を含むアクリレート樹脂との反応生成物、ヘキサンジオー ル、ネオペンチルグリコール、ジフェニロールプロパンおよびジフェニロールメ タンのようなポリオールのグリシジルエーテルおよびグリシジル基を含むヒダン トイン、ならびにこれらの化合物の混合物がある。 好ましい物質にはまた、分子内でのエステル交換が可能な基を2つより多く含 む化合物のポリオールとの非定量的なエステル交換によって得られる硬化剤成分 が含まれる。 上記のポリオールは望ましくは2〜12個、特に2〜6個の炭素原子を含む多価 アルコールであってよい。これの例には、エチレングリコール、プロピレングリ コール-(1,2)およびプロピレングリコール-(1,3)、ブチレングリコール-(1,4)お よびブチレングリコール-(2,3)、ジ-β-ヒドロキシエチルブタンジオール、ヘキ サンジオール-(1,6)、オクタンジオール-(1,8)、ネオペンチルグリコール、シク ロヘキサンジオール-(1,6)、1,4-ビス-(ヒドロキシメチル)-シクロヘキサン、 2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,2-ビス-(4-(β-ヒ ドロキシエトキシ)-フェニル)-プロパン、2-メチル-1,3-プロパンジオール、 グリセロール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール-(1,2,6)、ブタン トリオール-(1,2,4)、トリス-(β-ヒドロキシエチル)イソシアニュレート、ト リメチロール-エタン、ぺンタエリスリト-ルおよびこれらのヒドロキシアルキル 化生成物、ならびにジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ チレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリ ブチレングリコールおよびキシリレングリコールがある。ラクトン、例えばイプ シロン-カプロラクトンから得られる、またはこれとともに得られる、あるいは ヒ ドロキシピバル酸、ガンマ-ヒドロキシデカン酸、ガンマ-ヒドロキシカプロン酸 またはチオグリコール酸のようなヒドロキシカルボン酸から得られるポリエステ ルもまた使用できる。 別法として、ポリオールはオリゴマーまたはポリマーのポリオール化合物(ポ リオール樹脂)を構成してよく、その数平均分子量Mn(ポリスチレン標準を用い るゲルクロマトグラフィーにより測定される)は通常約170〜10,000、望ましく は約500〜約5000である。しかしながら特別な場合にはMnは10,000グラム/モル またはそれ以上でありうる。好適なオリゴマー/ポリマーには、ポリマー、縮合 ポリマーまたは重付加化合物が含まれる。 これらのヒドロキシル基は一般に30〜250mg KOH/g、望ましくは45〜200mg KOH /g、そして特に50〜180mg KOH/gである。OH基を含むこれらの化合物は、場 合によりカルボキシル基のような別な官能基を含んでよい。 このタイプのポリオールの例には、すでに上記したヒドロキシル官能性化合物 が含まれる。 他のエステル交換可能な化合物の例は、エステル交換の可能な基を生成するジ カルボン酸モノエステル、例えばマロン酸モノエステルによるポリエポキシドの エステル化によって、例えばつくられることができる。このようにして、エステ ル交換が可能な基を各エポキシ基あたり1つ含む成分が得られる。この場合、芳 香族または脂肪族のポリエポキシドが使用できる。 さらに他の好適なジカルボン酸モノエステルの例には、アルキル基が1〜6個 の原子を有する直鎖または分枝鎖、例えばメチル、エチル、n-ブチルまたはt- ブチルであってよいマロン酸モノアルキルエステルおよびアセトン-ジカルボン 酸モノアルキルエステルがある。 酸性のCH基を含むバインダーべヒクルはアクリロイル官能性化合物によ りMichael反応的に架橋されることができる。 バインダーべヒクルは慣用の溶媒中で製造されうる。後になって、コーティン グ媒体の製造に際して悪影響を与えない溶媒を使用するのが有利である。有機溶 媒の含有率を低く保つこともまた有利である。 乳化剤が架橋ラッカー系と一体になる能力を増すために、乳化剤に官能基を付 与することができる。こういった官能基の例は、官能化されたバインダーべヒク ルについてすでに述べたのと同じ基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、 エポキシ基、アミノ基、アクリロイル基および酸性CH基である。 基礎的成分がイソシアネートを減少するように変性される場合、変性された乳 化剤は依然としてOH基を含むであろう。しかしながら過剰のイソシアネートが使 用される場合、変性された乳化剤はイソシアネート官能性となる。従って新たに 導入される官能基は、残存するヒドロキシル基またはイソシアネート基のいずれ かを介して乳化剤と結合することができる。 例えば、基礎的成分とポリイソシアネートとの反応に際してさらにポリオール が加えられる場合、このポリオールはウレタン結合によって乳化剤に結合される ことができる。好適な多価アルコールの例には、エチレングリコール、1,2-プロ ピレングリコールおよび1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4- ブタンジオールまたは2,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサ ンジオール、トリメチル-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ レングリコール、水素化ビスフェノール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シ クロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジオー ル、1,4-ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ぺンタエリ スリトール、トリメチルペンタンジオール、ジペンタエリスリトールおよびこ れらの混合物または他の多価アルコールがある。 ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどをウレタン基によって 乳化剤に結合することもできる。 ヒドロキシ官能性乳化剤は、OH基と反応できるすべての架橋剤と反応すること ができる。こういった架橋剤の例はヒドロキシ官能性バインダーベヒクルのため の架橋剤としてすでに述べた。 カルボキシル基は、上記したようなヒドロキシ官能性乳化剤をポリカルボン酸 またはその無水物と反応させることにより乳化剤に導入されることができる。好 適なポリカルボン酸(無水物)の例には、フタール酸(無水物)、イソフタール 酸、テレフタール酸、テトラヒドロフタール酸(無水物)、ヘキサヒドロフター ル酸(無水物)、1,3-シクロヘキサン-ジカルボン酸および1,4-シクロヘキサン- ジカルボン酸、マレイン酸(無水物)、コハク酸(無水物)、フマール酸、アジ ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、二量体脂肪酸、三量体脂肪酸、トリメリト 酸(無水物)、ピロメリト酸(無水物)およびこれらの混合物または他の酸があ る。脂肪族および環式脂肪族のジカルボン酸または無水物が好ましい。 ヒドロキシル官能性乳化剤とポリカルボン酸またはその無水物との反応は例え ば、融解したまたは非プロトン溶媒中のヒドロキシル官能性乳化剤をポリカルボ ン酸(無水物)と混合し、そして酸価が所望となるまで、例えば100〜190℃でこ れを反応させることにより実施される。基礎的成分とポリイソシアネートとの反 応についてすでに述べたのと同じ溶媒が使用できる。 カルボキシル官能性乳化剤は、技術上熟達する者にとって良く知られる、カル ボキシル基を含有する化合物のための架橋剤によって架橋されることができる。 このような架橋剤は、カルボキシル官能性バインダーベヒクル のための架橋剤としてすでに述べた。 アミノ基もまたポリイソシアネートによって乳化剤に導入されることができる 。この目的で、ポリイソシアネートを、基礎的成分との反応の前、その最中また は後に、1つまたはそれ以上のOH官能化されたまたは第2級NH官能化されたモノ ケテンイミンおよび(または)ジケテンイミンそして(あるいは)モノアルジミ ンおよび(または)ジアルジミンと反応させる。 水性相へと転換される際、ケチミン/アルジミンが加水分解し、またアミノ基は 遊離する。別な1つの選択はアクリロイル官能性乳化剤をポリアミンと反応させ ることである。さらに別な可能性は、ポリイソシアネートを基礎的成分とある程 度反応させそしてこのようにして官能化されたイソシアネート官能性乳化剤を水 性相に転換することにある。そうするとNCO基の加水分解が起きてアミノ基が生 成し、C02が除去される。 ヒドロキシル官能性乳化剤を例えばエピクロロヒドリンと反応させることによ り、エポキシ基を乳化剤に導入することができる。別な可能性は変性のために使 用されるポリイソシアネートにエポキシポリオールを反応させることである。こ の反応はポリイソシアネートと基礎的成分との反応の前、その最中または後に実 施されることができる。 乳化剤のポリイソシアネート基をヒドロキシル官能性(メタ)アクリルモノマ ーと反応させることにより、アクリロイル基が乳化剤に導入されることができる 。この反応はポリイソシアネートと基礎的成分との反応の前、その最中または後 に実施されることができる。使用できるヒドロキシル官能性(メタ)アクリレー トの例には、すでに述べたもののような、第1級および第2級のヒドロキシ官能 基を含むモノマーが含まれる。ポリイソシアネートのヒドロキシル官能性モノマ ーとの反応は、例えば、溶媒なしであるいは非プロトン溶媒中で滴加されるヒド ロキシル官能性モノマーによ ってポリイソシアネートを処理し、そしてNCO価が所望となるまでバッチを例え ば40〜80℃で反応させることにより実施される。基礎的成分とポリイソシアネー トとの反応についてすでに述べたのと同じ溶媒が使用できる。 ヒドロキシル官能性モノマーを基礎的成分とともに反応槽に入れ、そしてこれら をともにポリイソシアネートと反応させるか、あるいはポリイソシアネートと基 礎的成分との反応が部分的に起きた後、ヒドロキシル官能性モノマーを添加する こともできる。 酸性のCH基はさまざまな経路によって乳化剤に導入される。従ってヒドロキシ ル官能性乳化剤をエステル交換によってエチルアセトアセテートのようなβ-ケ トカルボン酸エステルと反応させることができる。例えばβ-ケトカルボン酸エ ステルによるヒドロキシル官能性乳化剤のエステル交換は、基礎的成分を反応槽 内に入れ、次いで過剰のβ-ケトカルボン酸エステルを例えば滴加することによ り実施されることができる。反応は高温で実施されそして遊離されたアルコール が系から除去される。 反応を加速するために触媒を添加することもできる。この種の触媒の例には、 蟻酸またはp-トルエンスルホン酸のような酸がある。エステル交換に際して、 β-ケトカルボン酸エステルの沸点直下の温度(約100℃)となるまで反応温度を 連続的に上昇させる(例えば20分あたり10℃の段階的に)のが有利である。定量 的なエステル交換の後、例えば真空にすることにより過剰のβ-ケトカルボン酸 エステルが除去される。次に混合物が冷却され、そして不活性溶媒によって固形 物が所望の含有率に調整されることができる。 ポリイソシアネートをエチルアセトアセテートまたはジエチルマロネートのよ うな酸性CH化合物と反応させることによって酸性CH基を導入することができる。 基礎的成分をポリイソシアネートと反応させる前、その最中 または後に酸性CH基による変性を実施することができる。乳化剤のポリイソシア ネート基と酸性CH化合物との反応は例えば、溶媒なしでまたは非プロトン溶媒中 でポリイソシアネート官能性乳化剤を滴加される酸性CH化合物で処理し、そして NCO価が所望となるまでバッチを例えば60〜100℃で反応させることにより実施さ れる。基礎的成分とポリイソシアネートとの反応についてすでに述べたのと同じ 溶媒が使用できる。酸性CH化合物をポリイソシアネートと反応させるか、あるい はポリイソシアネートと基礎的成分との反応が部分的に起きた後に酸性CH化合物 を添加することもできる。 酸性CH化合物で反応を接触することも望ましい。ポリイソシアネートと酸性CH化 合物との反応のために使用される触媒は、リチウムメタノレートのようなアルカ リアルコレート、またはアルカリ水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナト リウムおよび(または)水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物であるの が好ましい。無水のアルカリ金属水酸化物を使用するのが好ましい。水酸化リチ ウムを使用するのが最も好ましい。触媒は、接触量例えばイソシアネートおよび 酸性CH成分の重量に基づき0.1〜2重量%、望ましくは0.3〜1重量%の量が使用 される。 触媒は固体の形、例えば粉末化された形で使用される。 乳濁液を調製するには、技術上熟達する者にとって知られた慣用のすべての方 法、例えば、高速ブレード撹拌機および分散用円板(歯なしまた歯付き)を用い た撹拌工程、回転子-固定子装置(Ultra-Turrax,Cavitron,Supratron,Siefer T rigonal機械、コロイドミル)、乳化すべき相を外部相内に噴射するように働く 装置または高圧下で2つの相を向流噴射により衝突させる装置、超音波ホモジナ イザー、高圧ホモジナイザーおよび固定式混合機が原則的に好適である。乳化は 直接法または逆転法によって実施されることができ、また連続的にまたは回分的 に実施されてよい。好ま しい方法は、ノズル噴射装置、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザーおよ び配管内回転子-固定子ホモジナイザーを使用して乳濁液を連続的に製造するこ とであり、この場合、最終的処方に相当する、各部の容積流量の比で2つの相が ホモジナイザー装置に添加される。配管内回転子-固定子機械(Cavitron)によ る連続方式を用いる直接乳化が特に好ましい。 これらのような機械の製作および操作方式は技術上熟達する者にとって知られて いる。回転子-固定子機械には溝または孔のあるリングまたはこれらの2つの組 み合わせが設けられてよい。乳化の効果を強力にするために、乳濁液の調製に際 してまず水性相の最終的な量の一部が除かれ、次いで、乳化が完了した後にこれ が乳濁液の濃厚物に添加される。このことは、供給タンク内でバッチ的に行われ るか、あるいは未だ不足する量の水をホモジナイザー装置にあるいは外部的な回 転子-固定子のいくつかの段階の1つに、工程の進行中に引続いて添加すること により望ましくは連続的に行われる。この方式の1つの利点は、当該の乳濁液の 濃厚物が、製造される直後に、剪断力からくる高い温度によって乳濁液の質が損 なわれる危険のない、例えば30℃という温度に冷却されることである。 乳化に際して本発明の乳化剤はバインダーベヒクル相に対して十分に使用され るか、水性相に対して十分に使用されるか、あるいは両相にわたって分配される ことができる。技術上熟達する者にとって知られた物理的な理由から、乳化剤は 水性相に対して使用されるかあるいは両相に分配されるのが好ましい。 実施例(すべての部は重量部で表示される) 142mg K0H/gのOH価および2mg KOH/gの酸価を有するOH官能性の、溶媒を 含まないポリエステルDesmophen 670(Bayer AGの商業製品)をバインダーべヒ クルとして使用した。 基礎的成分の調製 US-A-2 380 166(その実施例2および4)に記載の方法に同様の仕方で合成を 実施した。 還流コンデンサー、温度計および撹拌機を装着した3つ口の4リットルフラス コ内で、5部の水酸化ナトリウム溶液の存在下で800部のラウリン酸と782部のソ ルビトールとを撹拌しつつ不活性ガス雰囲気中で70分かけて250℃に加熱し、そ してバッチをこの条件下に5時間保持した。次に30部の活性炭を添加し、引続い てバッチを濾過した。得られるロウ状の生成物は、理論的なOH価、486mg K0H/ gを有した。この生成物を346部融解しそして撹拌機を備えたオートクレーブ中 に導入した。バッチを100℃に加熱し、そして17部のカリウムメタノレートを添 加した。バッチを110℃に加熱し、そして2200部の液状のエチレンオキサイドを1 50分かけて滴加した。すべてのエチレンオキサイドが反応するまで温度を105〜1 10℃の範囲に保った。この際、オートクレーブ内圧力が常圧まで低下することを 指標として採用した。引続いて、得られる生成物を撹拌しつつ真空(水銀柱10mm )下で水蒸気蒸溜することにより精製した。最後に30部の活性炭を添加し、そし てバッチをさらに15分間撹拌し、そして濾過した。得られる生成物はロウ状であ り、蜂蜜様の黄色を呈した。これの数平均分子量(GPC、ポリスチレン標準)は2 400であり、重量平均分子量は3100であった。OH価を測定すると68mg KOH/gで あった。 実施例1 上記した基礎的成分をベースとするイソシアネート鎖で延長された乳化剤の調製 撹拌機、還流コンデンサー、温度計および滴下漏斗を装着した4つ口の2リッ トルフラスコ中で上記の基礎的成分を938部60℃で融解した。次の この融解物に62部のイソホロンジイソシアネートを60℃で1時間かけて連続的に 添加した。バッチを80℃に加熱し、そしてNCO価が0.1%未満に低下するまでこの 温度で撹拌した。生成物は23,000の重量平均分子量(ポリスチレン標準を用いる GPC)を有した。 乳化剤の使用 バッチ方式の乳化 一般的方法 前述した300部のバインダーベヒクルを60℃に加熱し、そして樹脂相の9%に 相当する、40℃に加熱した27部の乳化剤の水溶液150部中に、高速撹拌(Getzman n Dispermat)ブレードが6個の撹拌機、直径:35mm、8000rpmの回転速度での周 速:14.7m/秒)しつつ注入した。添加は撹拌機の周縁に向かって樹脂が「細い 流れとなって」注入されるように行わねばならなかった。撹乱が最大となるよう に撹拌機を置いた。添加終了後、未だ温かい乳濁液をゆっくりと撹拌しつつ室温 まで放冷した。 比較例1 上述した基礎的成分を使用する乳濁液の製造;方法は上述した通り 乳濁液は安定でなかった。粒子寸法は測定できなかった。 比較例2 上述した基礎的成分を使用する乳濁液の製造 比較例1におけるのと同様であるが、ただし乳化剤含有率を9%から15%に増 加した。乳濁液は安定でなかった。粒子寸法:約50〜150μm(顕微鏡で測定)。 実施例2 実施例1のポリマー乳化剤を使用する乳濁液の製造 合成の実施例1からの乳化剤;上述したのと同じ方法。乳濁液は安定で あった。粒子寸法:0.5〜5μm(顕微鏡で測定)。 実施例3 乳濁液の連続的製造 乳濁液の組成は実施例2におけるのと同じ 下記のように装備された配管内回転子-固定子ホモジナイザー、CAVITR0Nを使 用して乳化を実施した。 回転子1:ブレード輪 固定子1:溝のあるリング 回転子2:溝のあるリング 固定子2:孔のあるリング; 1.5ミリ穴 回転子3:孔のあるリング; 固定子3:孔のあるリング; 1.5ミリ穴 0.5ミリ穴 回転子4:孔のあるリング;0.5ミリ穴 回転速度は6000rpmであり、これは外方の回転子リングに関する周縁速度25m /秒に相当した。樹脂と水性相とを、比率を2:1そして全供給速度を30kg/時 として、計量ポンプにより装置に供給した。実施例1の乳化剤は1:1の比率で 両相に分配された。樹脂相に対する乳化剤の割合は9%であった。操作中に、計 量ポンプにより予め決められている体積流量とは無関係に機械が物質を吸入する のを防止するために、ホモジナイザーへの流入口にある圧力保持弁によって装置 圧力を1.5バールに設定した。乳化剤を含む樹脂を70℃に加熱した。乳化剤を含 む水性相は室温(23℃)下にあった。ホモジナイザーから出た直後に、冷却部で 乳濁液を室温まで冷却した。 乳濁液の粒子寸法:0.5〜2.5μm(顕微鏡により測定した)。 実施例4 乳濁液の連続的製造;実施例3の変形 方法は実施例3で採用したものに相応するが、ただし0.5mmの穴のある 追加の固定子を設置した。これは、回転子4と固定子4との間の個所にある仕上 げられた乳濁液濃厚物に剪断力を一層効果的に与えるために予め減少された水性 相の分の割合の水(乳化剤は別とした水全体の15%)を添加することを目的とした 。この方法によって、濃厚液からの急速な除熱が行われ、また存在する、乳濁液 の「油中水」の部分がすべて「水中油」形へと再び逆転された。 乳濁液の粒子寸法:0.5〜1.5μm(顕微鏡により測定した)。 乳濁液の評価 *μm単位、顕微鏡により測定した nm :測定不可能 a.:合格 n.a.:不合格
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 175/08 C09D 175/08 (72)発明者 フロスバハ,カルメン ドイツ連邦共和国デー−42115 ヴツパー タール.デユツセルドルフアーシユトラー セ55 (72)発明者 ハイ,ゲーアハルト ドイツ連邦共和国デー−50737 ケルン. フリードリヒ−カール−シユトラーセ38 (72)発明者 シユーベルト,ヴアルター ドイツ連邦共和国デー−42349 ヴツパー タール.ウンターダール22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒドロキシル基をポリイソシアネートと反応させてウレタン結合を生成する ことにより、少なくとも2つの基礎的成分が互いに結合されることを特徴とする 、基礎的成分たるポリアルコキシル化された多価アルコールの脂肪酸エステルを ベースとする非イオン乳化剤。 2.多価アルコールがポリエトキシル化され、そして(または)ポリプロポキシ ル化されている請求項1に記載の乳化剤。 3.多価アルコールが少なくとも部分的にグリセロールおよび(または)ソルビ トールからなる請求項1または2に記載の乳化剤。 4.ポリイソシアネートによって結合される基礎的成分が一般式 (式中、EOはエトキシル単位を示し、POはプロポキシル単位を示し、また下付 添字は以下を意味する。 p=1〜5 n=0〜300 m=0〜300 に相当する請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化剤。 5.遊離のヒドロキシル基をポリイソシアネートに反応させてウレタン基を生成 することにより基礎的成分が互いに結合され、また分子量が増大される、基礎的 成分たるポリアルコキシル化された多価アルコールの脂肪酸エステルを結合する ことにより非イオン乳化剤を製造する方法。 6.一般式 (式中、EOはエトキシル基を示し、POはプロポキシル基を示し、また下付添字 は以下を意味する。 p=1〜5 n=0〜300 m=0〜300 を有する基礎的成分がポリイソシアネートとの反応によって互いに結合される請 求項5に記載の方法。 7.ラッカーバインダーベヒクルを乳化するための請求項1〜4に記載の乳化剤 の使用。
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