JP2000500878A - 車両内交通関連情報供給装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 車両内に交通関連情報を供給する装置であって、この装置は交通関連イベント、例えば交通渋滞を含むメッセージを受信する。このメッセージは交通関連イベントの位置に関する情報を含む。この装置はイベントの位置と車両の現在位置との間の時間及び／又は距離間隔を計算し、この時間及び／又は距離間隔が所定の時間及び／又は距離間隔より小さくなるとき警報を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】 車両内交通関連情報供給装置及び方法 本発明は、交通関連イベントの位置を含むメッセージを受信するための受信機 を具えるとともに車両の実際の位置を受信する手段を具え、車両内に交関連通情 報を供給する装置に関するものである。 本発明は、更に、 ・交通関連イベントの位置を含むメッセージを送出するステップと、 ・車両内でこのメッセージを受信するステップと、 ・車両の実際の位置を確かめるステップと、 を具える車両内に交通関連情報を供給する方法に関するものである。 このような装置及び方法は欧州特許出願公開ＥＰ０４７８４３８Ａ１号から既 知である。この既知の装置はＲＤＳ−ＴＭＣ（Radio Data System-Traffic Mess age Channe）信号に含まれる所定の道路区分における問題に関するメッセージを 受信する受信機を含んでいる。この既知の装置はこの道路区分の位置を決定し、 この道路区分を地図上に他の道路区分と異なる色で表示する。この地図を参照す ると、装置のユーザはどの道路区分に問題が存在するかを知ることができる。 本発明の目的は、既知の装置より大きな機能性をユーザに提供する上述した種 類の装置を提供することにある。本発明は、この目的を達成するために、上述し た種類の装置において、更に、車両の実際の位置と交通関連イベントの位置との 間の実際の時間及び／又は距離間隔を計算する計算手段と、実際の時間又は距離 間隔が所定の最小時間及び／又は距離間隔より小さくなるとき警報を発生する警 報手段とを設けることを特徴とする。本発明の装置は、車両が交通関連イベント の位置に、最小安全時間又は距離範囲より時間的に又は距離的に近づくとき警報 を発生することにより、ユーザに潜在的な危険状態を知らせる。この場合にはユ ーザは特定のイベントを予測することができ、不意をつかれることがない。警報 を発生すべきか否か及び警報を発生すべき瞬時を決定するのに時間間隔を用いる 装置は車両の実際の速度を考慮し、高速度で走行するユーザには低速度で走行す るユーザよりもイベント位置のはるか手前で警報を与える。 本発明装置の一実施例では、更に、車両が進むべき予定のルートを記憶する手 段を具え、且つ前記計算手段を車両の実際の位置とイベントの位置との間を予定 のルートに沿って進むのに要する実際の時間及び／又は距離間隔を計算するよう 構成する。予定のルートを考慮することにより、本発明のこの装置は差し迫った 交通関連イベントをユーザに一層適切に知らせることができる。交通関連イベン トの位置までの時間及び／又は距離間隔の決定に車両が走行する予定の道路を使 用するので、この時間及び／又は距離間隔を一層精密に計算することができる。 更に、特定の交通関連イベントがユーザに関係あるか否かを、予定のルートが車 両をこのイベントの位置に導くか確かめるだけで良好に決定することができる。 本発明装置の他の実施例では、更に、予定のルートに沿う道路のクラスの標識 を記憶する手段を具え、且つ前記警報手段を前記最小時間又は距離間隔を交通関 連イベントの位置及び／又は車両の実際の位置における道路のクラスに依存して 適応制御するように構成する。道路に関する指示情報、例えば道路のクラスを考 慮することにより、本発明のこの装置は切迫した交通関連イベントをユーザに一 層適切に知らせることができる。例えば、高速道路を走行中のユーザは村内を走 行中のユーザよりイベント位置のずっと手前で警報を受ける必要がある。 本発明装置の他の実施例では、更に、予定のルートの分岐点を記憶する手段を 具え、且つ前記警報手段を交通関連イベントの位置の直前の分岐点より手前で警 報を発生するように構成する。警報をイベントの直前の分岐点より手前でユーザ に与えることにより、ユーザは予定のルートをそのまま進んでイベントが存在す る道路区分に進入する代わりにこの分岐点で予定のルートから出ることができる 。この実施例は、例えば交通渋滞又は濃霧のようなイベントが予定ルートの特定 の道路区分に存在する場合にユーザに警報を発生するため、ユーザは予定のルー トを出て別のルートを取ることができるので特に有利である。 本発明装置の他の実施例では、前記警報手段を警報発生前に警告を派生するよ うに構成する。警告をイベントのはるか手前で発生し、警報をイベントに接近し たとき発生させることにより、この装置はイベントに対し準備する長い時間をユ ーザに与えるとともに、車両がイベントに接近すると警報を更に発生する機能を 提供する。警告を利用してユーザはイベントに対する準備を完了することができ るとともに別のルートを選択することができる。 本発明装置の他の実施例では、前記警報手段を音響信号を含む警報を発生する ように構成する。車両のドライバーには音響警告又は警報を与えるのが有利であ る。この場合にはドライバーは道路及び他の車両に注意を向けたまま警報を認識 することができる。 本発明装置の他の実施例では、交通関連イベントは交通渋滞であるものとする 。前方の交通渋滞を警報することにより、車両が渋滞車両に突入する事故が避け られる。 本発明装置の他の実施例では、メッセージはＲＤＳ−ＴＭＣメッセージである ものとする。ＲＤＳ−ＴＭＣメッセージは種々の交通関連イベントの各々の性質 及び位置を標準方法で指定することができる。 本発明の他の目的は、既知の方法より大きな機能性を提供する上述した種類の 方法を提供することにある。この目的のために、本発明の方法は、更に、 車両の実際の位置と交通関連イベントの位置との間の実際の時間及び／又は距 離間隔を計算するステップと、 実際の時間又は距離間隔が所定の最小時間及び／又は距離間隔より小さくなる とき警報を発生するステップと、 を具えることを特徴とする。 この方法は潜在的な危険状態が発生すると警報を発生し、従って道路交通の安 全に寄与する。 上述した本発明の特徴及び利点は添付図面につき以下に記載する本発明の実施 例の説明から更に明らかになる。図面において、 図１は本発明装置の多数の素子を線図的に示し、 上述した本発明の特徴及びその利点は図面を参照して以下に記載する実施例の 説明から更に明らかになる。図面において、 図１は本発明装置の多数の素子を線図的に示す図であり、 図２は交通関連イベントの一例を線図的に示す図である。 図１は本発明装置の多数の素子を線図的に示す。装置１００は装置の動作を制 御するセントラルユニット１０２を具え、このユニットは特定のタスクを実行す る種々のサブユニットを含む。このセントラルユニットは、プロセッサと特定の タスクを実行する種々のソフトウエアモジュールがロードされたワーキングメッ セージとを具える中央処理装置として実現することができる。装置１００は放送 メッセージを受信する受信機１０４を具える。このようなメッセージは、ある地 域の濃霧発生又はある道路上の渋滞発生のような交通関連イベントをこのイベン トの位置とともに含むことができる。これに関連して、交通関連イベントとはそ の位置の近くの交通に関連する出来事、状況又は状態を意味する。連続するメッ セージが受信され、これらを処理する必要があるときは、それぞれのイベントの データを装置のバッファ１０６に記憶することができる。装置１００は、更に、 この装置を使用する車両が進む予定のルートを記憶する記憶スペース１０８を具 える。装置１００は、更に、車両の実際の位置に関する情報を受信するのに好適 なインターフェース１１０を具える。この情報は専用衛星により放送される情報 を用いるＧＰＳ受信機のような位置決定システムにより供給することができる。 しかし、この位置情報は別の方法で決定することができ、例えば車両の走行距離 を測定する１つ以上の距離センサと車両の方向を測定するコンパスとを具えるシ ステムを用いて決定することができる。更に、この装置は予定のルートに沿う車 両の実際の位置と１つ以上の受信交通関連イベントの位置との間の距離を計算す る計算手段１１２を具える。この算出距離が記憶スペース１１４に記憶されてい る所定の距離より小さいとき、装置は警報を発生する。この目的のために、装置 は警報手段１１６を具えるとともに、警報をディスプレイ１２０及び／又はスピ ーカ１２２に送出するインターフェース１１８を具える。運転者に可視表示を発 生する別の手段を用いることもでき、例えばダッシュボードに点滅光を発生する 手段を設けることができる。音響警報の発生はスピーカ１２２のみならず、他の 装置、例えば警報音を発生する圧電素子により実現することもできる。車両が交 通関連イベントに距離的に近づきすぎたときに警報を発生する代わりに、又はそ れに加えて、装置はイベントまでの走行時間が所定の時間より短かくなるときも 警報を発生するよう構成することができる。このオプションのために、装置は車 両の実速度を受信するインターフェース１２４と、所定の時間間隔を記憶する記 憶スペース１２６を具える。車両の実速度は種々の方法で得ることができ、例え ば車両の速度センサにより、又はナビゲーション信号を受信するＧＰＳシステム により得ることができる。この場合には計算手段１１２を、車両の実位置と１つ 以上のイベントの位置との間の算出距離を走行するのに要する時間を計算するよ うに構成する。この場合には、次に警報手段１１６が、算出時間が記憶スペース １２６に記憶されている時間間隔より短くなるとき、警報を発生する。上述の装 置は車両が走行する予めプログラムされた予定のルートを記憶する手段を含んで いる。この装置はこのルートに沿う車両の実位置とイベントとの間の時間又は距 離間隔を測定する。しかし、もっと簡単な実施例では、装置に予定のルートを記 憶する手段を設けず、計算手段を車両が現在走行中の道路区分上のイベントの位 置と車両の実位置との間の時間又は距離間隔を計算するように構成する。 本発明の装置は、所定のタイプの交通関連イベントのみに応答するように構成 することができる。他のタイプの交通関連イベントを含むメッセージは処理せず 、これらのイベントに対し警報又は警告を発生しない。このような装置において は、どのタイプの交通関連イベントに対し警報又は警告を発生させる必要がある かユーザが指示できるように実現することができる。この場合にはユーザは、例 えば交通渋滞に対してのみ警報又は警告を発生するよう指示することができる。 一実施例では、装置は交通関連イベントに対し実際の警報に加えて警告を発生 するようにする。警告は、ユーザの準備完了を高めるのに及び／又はユーザに別 のルートを選択する可能性を与えるのに使用することができる。警告を発生する 瞬時は記憶スペース１１４に記憶された所定の距離及び／又は記憶スペース１２ ６に記憶された所定の時間間隔から導出することができる。或いは又、警告発生 用に別個の最小距離又は時間間隔を特別に記憶することもできる。この実施例で は警告が警報より相当早い時点にユーザに出されるとともに、警報がその機能を 維持し、切迫した潜在的に危険な状態に関し直ちに注意する必要があることをユ ーザに警報する。 他の実施例では、データキャリア１３０から予定のルートに関する道路情報を 読み出し、この情報を記憶スペース１３２に記憶する読取手段１２８を設けるこ とができる。このデータキャリアはＣＤＲＯＭのような光ディスク、磁気ディス ク、メモリカード又は他のメモリ装置とすることができる。この特定の実施例で は、このキャリアはこの道路に対し予測される速度を指示する情報を含む。指示 情報の例は道路のクラスであり、道路のタイプを示す。本例では道路のタイプは 、高速道路、ハイウェイ、幹線道路、主要接続道路、ローカル接続道路、ローカ ル道路、及び限定アクセス道路である。車両が走行中の道路のタイプ及び／又は 交通関連イベントの発生位置の道路のタイプがどのくらい手前で警報を発生させ る必要があるかを決定するのに重要である。例えば、車両の予定のルート上に交 通渋滞があるとき、この渋滞が高速道路上なのか、村内の支線道路上なのかが弁 別される。ユーザは高速道路上の渋滞に対する警報を支線道路上の渋滞に対する 警報よりも渋滞位置のはるか手前で受ける必要がある。これがため、この実施例 の警報手段は警報の実際の発生を決定するのに使用される最小距離及び／又は時 間間隔を調整するよう構成する。 別の実施例では、データキャリアから読み出され、記憶スペース１３２に記憶 された道路情報は予定のルートを構成する道路の地図情報を含むものとする。特 に、ルートに沿う分岐点の位置を含み、どの位置の分岐点で車両がルートから出 ることができるか知ることができる。この点に関し、分岐点とは車両のドライバ ーがルートを変更しうる点を意味し、特に交差点、高速道路出口、Ｙ分岐を含む 。更に、警報手段は、特定の交通関連イベントに対する警告又は警報をこのイベ ントの直前の分岐点前に発生するように構成する。これは、その分岐点でルート から出て交通関連イベントを避けることができる機会をユーザに与えてくれ、特 に高速道路上の渋滞の場合に有利である。これは通常高速道路上では一旦渋滞に つかまると道路から出るのが極めて困難になるからである。この実施例の装置は 、このような場合に出口手前で警告を発生し、ユーザは渋滞につかまることなく 高速道路から出ることができる。 本発明の一実施例では、交通関連イベントを含むメッセージは欧州プレスタン ダードprENV/278/4/1/0010に従って指定することができる。このようなメッセー ジは特にイベントの名前、イベントの位置及び場合によりイベントの程度を含む 。プレスタンダードの付録Ａに多くの可能なメッセージを有するリストが示され ている。種々の可能な幾つかの例は、渋滞、事故、道路閉鎖、道路工事、凍結、 積 雪、大雨、濃霧及び強風である。メッセージは標準化され、交通及び旅行者情報 を放送サービスにより散布するのに使用される。新しい放送技術は交通メッセー ジを従来のオーディオ情報と一緒にオーディオ番組を中断することなくディジタ ル的に搬送することができる。これはラジオデータシステムと言い、交通メッセ ージへのその適用はトラフィックメッセージチャネルとして知られている。 図２は交通関連イベントの一例を示し、この例は一次位置２０４から二次位置 ２０６まで延在する交通渋滞２０２に相当する。一次位置は渋滞の先頭、即ち車 両の実際の位置から予定のルート２０８に沿って見た渋滞の最遠端であり、二次 位置は渋滞の末尾、即ち車両に最も近い渋滞の端である。本発明の装置は交通渋 滞のような２つの位置を有する交通関連イベントに対する警告又は警報の実際の 発生を二次位置に基づいて決定する。文書”Location Reference Rules For RDS -TMC”，European Road Transport Telematics Implementation Co-ordination Organisation，Task Force on Geographical Location Referencing，CORD Proj ect V 2056，Deliberable No D010，August 1995,に交通関連イベントの一次及 び二次位置を決める複数の方法が記載されている。両位置は予め定められた位置 として与えることができる。この場合には可能性あるこれらの位置を前もって定 め、特定の予め定められた位置に関するコード数としてメッセージで転送するこ とができる。これによりイベントの程度は所定の方向の予め定められた位置の数 として指定される。また、一次位置を予め定められた位置として指定し、イベン トの程度を与えることにより二次位置を間接的に指定することもできる。イベン トの程度はイベントにより影響される予め定められた位置の数として又はイベン トの長さ（キロメートル単位）として与えることができる。また、一次位置を指 定するとともに、二次位置をイベントの影響を受ける道路に対し定められた距離 マーカの形で指定することもできる。他の例として、メッセージの送信及び受信 により定まる座標系の幾何座標で位置を指定することもできる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エンメリンク カルラ ヨセフィーナ マ リア オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ (72)発明者 ラハイエ ポール ドミニク マリー エ ティエンヌ オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．交通関連イベントの位置を含むメッセージを受信するための受信機を具える とともに車両の実際の位置を受信する手段を具え、車両内に交関連通情報を供給 する装置において、当該装置は、更に、車両の実際の位置と交通関連イベントの 位置との間の実際の時間及び／又は距離間隔を計算する計算手段と、実際の時間 又は距離間隔が所定の最小時間及び／又は距離間隔より小さくなるとき警報を発 生する警報手段とを具えることを特徴とする交通関連情報供給装置。 ２．当該装置は、車両が進むべき予定のルートを記憶する手段を具え、前記計算 手段が車両の実際の位置とイベントの位置との間を予定のルートに沿って進むの に要する実際の時間及び／又は距離間隔を計算するよう構成されていることを特 徴とする請求項１記載の装置。 ３．当該装置は、更に、予定のルートに沿う道路のクラスの標識を記憶する手段 を具え、且つ前記警報手段が前記最小時間又は距離間隔を交通関連イベントの位 置及び／又は車両の実際の位置における道路のクラスに依存して適応制御するよ うに構成されていることを特徴とする請求項２記載の装置。 ４．当該装置は、更に、予定のルートの分岐点を記憶する手段を具え、且つ前記 警報手段が交通関連イベントの位置の直前の分岐点より手前で警報を発生するよ うに構成されていることを特徴とする請求項２又は３記載の装置。 ５．前記警報手段が警報発生前に警告を発生するように構成されていることを特 徴とする請求項１〜４の何れかに記載の装置。 ６．前記警報手段が音響システムを含む警報を発生するように構成されているこ とを特徴とする請求項１〜５の何れかに記載の装置。 ７．交通関連イベントが交通渋滞を含むことを特徴とする請求項１〜６の何れか に記載の装置。 ８．交通関連イベントが道路区分における視界不良を含むことを特徴とする請求 項１〜７の何れかに記載の装置。 ９．交通関連イベントが道路区分の危険状態を含むことを特徴とする請求項１〜 ８の何れかに記載の装置。 10．前記メッセージはＲＤＳ−ＴＭＣメッセージを含むことを特徴とする請求項 １〜９の何れかに記載の装置。 11．交通関連イベントの位置を含むメッセージを送出するステップと、 車両内でこのメッセージを受信するステップと、 車両の実際の位置を確かめるステップと、 を具える車両内に交通関連情報を供給する方法において、当該方法は、更に、 車両の実際の位置と交通関連イベントの位置との間の実際の時間及び／又は 距離間隔を計算するステップと、 実際の時間又は距離間隔が所定の最小時間及び／又は距離間隔より小さくな るとき警報を発生するステップと、 を具えることを特徴とする交通関連情報供給方法。