JP2000500354A - 生物剤の供給器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 生物剤を供給する器具であって、組織の内部に挿入されるカニューレを有し、このカニューレの先端部に窪みが形成されている。カニューレの窪みに跨がって延びる柔軟な膜体が、生物剤を支持する支持面を有している。カニューレの内側に、前記支持面を前記カニューレの側方へ変位させることにより前記生物剤を組織の場所または人体の空洞部に正確に供給する変位手段が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】 生物剤の供給器具 背景技術 近年、患者に薬物を投与する効果的で優れた方法を見いだすことに多くの努力 が注がれてきた。皮膚に貼る貼り薬や１日に１回経口で投与する錠剤のような、 より正確に薬物を供給する製品が開発されてきた。そのような製品は、薬物が体 内で放出されるタイミングをコントロールし、薬物を一定の濃度に保持し、且つ 薬物を必要な場所に正確に供給することにより、薬物の効果を高め、その副作用 を抑制するので、患者にとって利益がある。 その様に開発されたものとして、微小な粒子又は錠剤の形で病理部分に薬物を 注入または移植する技術である。薬物は、リポソームのような高分子または脂肪 化合物のカプセルの中に入れられており、これによって、カプセルに入った薬物 を時間をかけて放出することにより、薬物の毒性を低下させる。 さらに、時には、病理部分に特殊な形状の生物剤、例えば遊離した微粒子の形 状の薬物、または生物溶媒の中に入れた多数の細胞群または細胞抽出物の形をと る薬物を供給することが望ましい場合がある。微粒子状の生物剤は、粒状、粉末 状、または微小な球形を取りうる。このような形の生物剤の問題点は、病理組織 に適切に供給することが難しいことである。 発明の開示 本発明は、患者の組織または体内の空洞部に挿入できる先端部を備え、微粒子 状及び液状の生物剤を、損傷することなく、迅速に、しかも予測可能で、安全、 且つ容易に供給できる新規な器具を提供するものである。このことは、細胞また は微小球形状薬剤を供給する際に重要である。この生物剤の供給器具は、長手方 向に延びた壁と、先端近傍の壁に形 成された窪んだ開口を持つ先端部とを備えたカニューレを有している。前記カニ ューレの窪んだ開口の内部には柔軟な膜体が配置されており、この膜体が生物剤 を保持／供給する表面を備えている。カニューレの壁の中には、変位手段が配置 されており、この変位手段が、カニューレ内で軸方向に移動して、前記柔軟な膜 体の支持面を横方向に変位させて、生物剤を、組織の所望の場所に供給する。 好ましい実施形態においては、本発明の生物剤供給器具は、さらに、前記カニ ューレと同心上に設けられた外側チューブを含む。カニューレは、外側チューブ 内で外側チューブに対して引き込まれたり引き出されたりするようにスライド可 能になっており、カニューレが引き込まれた状態で、外側チューブ内にカニュー レの窪みを収納して組織内に挿入可能にし、組織に挿入された後、カニューレが 引き出された状態で、カニューレの窪みを外側チューブから露出させて、生物剤 を組織に供給できるようにしている。前記柔軟な膜体は、好ましくは、閉塞され た一端部を有する円筒状の部材であって、カニューレ内で長く延びて配置され、 柔軟な膜体の支持面が前記閉塞された一端部の近傍に位置し、且つカニューレの 窪みの中に位置している柔軟な膜体が変位していない状態にあるとき、前記支持 面は柔軟な膜体の内側に窪んで袋を形成している。この袋は予め成形したもので あってもよい。前記変位手段の好ましい形態は、カニューレ内で支持面を軸方向 に移動させるピストンである。他の好ましい実施形態において、変位手段は液体 または気体のような流体である。 さらに他の好ましい実施形態において、本発明の生物剤供給器具は、柔軟なカ テーテルであり、このカテーテルには、必要に応じて、カニューレ内に位置して 所望の組織または人体の空洞部分に放射を行う光ファイバーが取り付けられる。 前記光ファイバーにレンズを取り付けることで、カニューレの外側領域を視認す ることができる。 図面の簡単な説明 本発明の上記目的及び他の目的、ならびに構成及び利点は、図面に示された好 ましい実施形態の以下の詳しい説明から明らかになるであろう。図面において、 同一符号は同一部分を示す。図面の寸法は必ずしも正確ではなく、本発明の原理 を説明することに力点が置かれている。 図１は、本発明の生物剤の供給器具の平面図である。 図２は、本発明の生物剤の供給器具を、その先端部が組織の中に挿入された状 態で示す側面断面図である。 図３は、上記生物剤の供給器具の先端部を、外側チューブ１０２が後退して、 柔軟な膜体１０５の支持面１０５ａとカニューレの窪み１０４ｂを露出された状 態を示す側面断面図である。 図４及び図５はそれぞれ、図２の生物剤の供給器具の先端部が生物剤を組織の 特定部分に供給している状態を示す側面断面図である。 図６及び図７はそれぞれ、他の好ましい生物剤の供給器具の先端部が生物剤を 組織のある特定の場所に供給している状態を示す側面断面図である。 図８は、さらに他の好ましい生物剤の供給器具の先端部を示す側面断面図であ る。 図９は、さらに他の好ましい生物剤の供給器具の先端部を示す側面断面図であ る。 図１０は、さらに他の好ましい生物剤の供給器具の先端部を示す側面断面図で ある。 好ましい実施形態の詳細な説明 図１及び図２において、生物剤の供給器具１００は、遊離した微粒子の薬物、 または生物学的に共存し得るキャリアを持つ溶剤に入った細胞、細胞群または細 胞抽出物のような生物剤１０６を、片手操作で皮下に供給するのに適した装置で ある。発明を例示するために、１９９４年７ 月６日に出願された米国特許出願No.０８／２７１，１４８号に開示された器具 と同様な供給器具を採用した。この先願の全文を本明細書の一部を成すものとし て、ここに引用する。しかしながら、種々の部材の挿入及び引き出しのための他 の機構を用いることもできる。さらに、単なる図示の目的のために、図面に描い た生物剤１０６は微粒子からなる薬物としてある。 供給器具１００はハウジング１２を有しており、このハウジング１２に、ハウ ジング１２の長手方向軸を横切る方向に延びる一対のフィンガーグリップ１４が 設けられている。駆動部材１６は、ハウジング１２の長手方向に沿って形成され たガイド部２０にスライド可能に係合している。ハウジング１２はハウジング１ ２の長手方向軸に沿って延びる外側の円筒孔１９を有している。内側孔１０４ｃ を有するチューブ状部材であるカニューレ１０４は外側円筒孔１８の内部に装着 され、前記孔１８の長手方向軸に沿って延びている。ピストン１０８は内側孔１ ０４ｃの内部に配置されている。カニューレ１０４は組織内への進入のために斜 めに傾斜した固い先端部１０４ａを有している。カニューレ１０４の中でその先 端部１０４ａに近い部分に設けられた径方向横向きの開口が、カニューレの窪み １０４ｂを形成している（図３）。前記ハウジング１２には外側チューブ１０２ が固定されて、カニューレ１０４の外側を包むように同心状に設けられている。 カニューレ１０４は、円筒孔１８及び外側チューブ１０２に対して軸方向にスラ イドして、カニューレの窪み１０４ｂを収納するかまたは露出させるよう、外側 チューブ１０２から突出させるか又は外側チューブ１０２の内側へ引っ込ませる （後退させる）。屈曲可能な支持部である支持面１０５ａ、チューブ状部分１０ ５ｂ及び閉塞された先端部１０５ｃを有する柔軟な膜体１０５が、カニューレ１ ０４の孔１０４ｃの内部に同心状に位置している。膜体１０５の先端部１０５ｃ はカニューレの窪み１０４ｂの内部にまで延び、カニューレの窪み１０４ｂの先 端部１０３に当接している。柔軟な膜体１０ ５はカニューレの窪み１０４ｂの開口部の全体にわたって延びており、孔１０４ ｃがカニューレの窪み１０４ｂを通してカニューレ１０４の外部の領域と連通す ることを防止している。前記柔軟な膜体１０５のチューブ状部分１０５ｂの内部 に、ピストン１０８が同心状に取り付けられている。このピストン１０８はカニ ューレ１０４及びチューブ状部分１０５ｂに対して軸方向にスライド可能であり 、前記支持面１０５ｂを径方向の横方向に変位させる変位手段として作用する。 カニューレ１０４の内部の孔１０４ｃがカニューレの窪み１０４ｂの先端部１０ ３を終端としているから、ピストン１０８はカニューレの窪み１０４ｂを越えて 突出するのが阻止される。 前記支持面１０５ａは、生物剤１０６を支持するように、前記膜体１０５の先 端部１０５ｃの近傍に位置している。支持面１０５ａは、変位していない位置、 つまり屈曲した位置から、変位した位置まで移動することができる。膜体１０５ が変位していない位置にあるとき、支持面１０５ａは柔軟な膜体１０５の下方向 （内方）へ凹入して、支持面（支持部）１０５ａを膜体１０５の対向する部分に 接触させた状態で袋体を形成している。前記袋体は、例えば、支持面１０５ａを 下方向（内方）へ押し込むことにより形成される。支持面１０５ａが袋体の表面 となる。これとは異なり、袋体は、型成形のような手段で膜体１０５に予め形成 することもできる。膜体１０５が変位した位置にある時、前記袋体は消滅し、支 持面１０５ａがほぼ水平となる。膜体１０５は、伸縮性のある、または伸縮性の ない高分子材料で形成することができ、また、透明とすることができる。これと は異なり、膜体１０５は、布のような他の適切な柔軟性のある材料で形成するこ ともできる。チューブ状部分１０５ｂは例えば柔軟性を持たせることもできるが 、その代わりに、支持面１０５ａのみに柔軟性を持たせ、チューブ状部分１０５ ｂを剛体とすることもできる。 前記ピストン１０８とカニューレ１０４はそれぞれ、その基端部でピ ストングリップ４８とカニューレグリップ５０に固定されている。膜体１０５の チューブ状部分１０５ｂの基端部は、フランジ１０５ｄを有しており、このフラ ンジ１０５ｄが、チューブ状部分１０５ｂをカニューレグリップ５０の基端部に おいてカニューレ１０４に固定している。また、必要ならば、チューブ状部分１ ０５ｂを接着剤でカニューレ内に接着することもできる。ピストングリップ４８ 及びカニューレグリップ５０は、外径が円筒孔１８の内径にほぼ等しい円盤形で ある。ピストングリップ４８及びカニューレグリップ５０は、前記収納孔１８内 で互いにスライド可能に係合している。ピストングリップ４８及びカニューレグ リップ５０はそれぞれ、溝（チャンネル）が形成されており、その溝を通って、 駆動ピン３２，３４のそれぞれが内方へ延びて、ピストン１０８の基端部及びカ ニューレ１０４の基端部のそれぞれと係合している。 ピストン駆動ピン３２及びカニューレ駆動ピン３４は共に、ハウジング１２に 設けられた単一の細長いスロット（貫通溝）１２８を通って外方に延びている。 ハウジングのスロット１２８は、その基端部にノッチ（窪み）１２８ａを有して おり、カニューレ駆動ピン３４が進出した位置にあるとき、カニューレ駆動ピン ３４をノッチ１２８ａに係合させる。ピストン駆動ピン３２は、駆動部材１６に 設けられた孔３２ａを通って外方に延びている。カニューレ駆動ピン３４は、駆 動部材の細長いスロット１２６を通ることによって、駆動部材１６を通過して外 方に延びている。駆動部材スロット１２６は、その先端部にカニューレ駆動ピン ３４と係合するノッチ１２６ａを有している。 ピストン１０８、カニューレ１０４及び外側チューブ１０２は、ステンレス鋼 のような滅菌処理可能な固い材料で形成するのが好ましい。ハウジング、駆動部 材、ピストン及びカニューレグリップなどを含む本器具の他の構成部分は、安価 な樹脂材料で形成するのが好ましい。この供給器具の製造にあたって型成形され た樹脂部品を用いることが、コストを下げて、この器具を使い捨てとするために 好ましい。 使用に当たっては、生物剤１０６を皮下の組織の所望の場所に供給するために 、組織１１２の表面１１２ａが、まず最初にメスで切開される。それから、カニ ューレ１０４の先端１０４ａが組織１１２の切開された部分に挿入される。この 時、駆動部材１６は、後退した位置にあり、供給器具１００の先端部１０１は、 所望の場所に達するまで組織１１２の内部に挿入される。駆動部材１６が後退し た（引っ込んだ）位置にあるとき、カニューレの窪み１０４ｂは外側チューブ１ ０２によって覆われており、ピストン１０８の先端はカニューレの窪み１０４ｂ の基端部に位置している。外側チューブ１０２は生物剤１０６を保護し、この薬 剤１０６が早すぎるタイミングでカニューレの窪み１０４ｂからこぼれるのを防 止する。これとは異なり、組織１１２の表面１１２ａをカニューレ１０４の先端 １０４ａで突き刺して孔を開けた上で、この先端１０４ａを組織１１２の内部に 挿入することもできる。 続いて、駆動部材１６を供給器具１００の先端部１０１に向かってガイド部２ ０に沿って先端側へ移動させる。カニューレ駆動ピン３４は駆動部材スロット１ ２６のノッチ１２６ａに係合され、ピストン駆動ピン３２は孔３２ａに係合され る。駆動部材１６が先端側へ進むにつれて、カニューレ１０４が外側チューブ１ ０２から軸方向外方へ突出し、図４に示すように、生物剤１０６が外側チューブ １０２の先端１０２ａを越えて外部に露出される。同時に、駆動部材１６がピス トン駆動ピン３２を孔３２ａに係合させることにより、ピストン１０８を先端側 へ進出させ、カニューレ１０４及びピストン１０８を一体的に進出させる。カニ ューレ１０４は、駆動ピン３４がハウジングのスロット１２８の先端部に達して 、ハウジングのスロットのノッチ１２８ａに係合するまで、先端側へ進出する。 駆動部材１６がさらに進出すると、駆動ピン３４は、駆動部材側スロット１２ ６のノッチ１２６ａから外れて、ピストン駆動ピン３２がさらに進出し、これに より、ピストンピン１０８をカニューレ１０４に対し て相対的に前方へ進出させる。ピストン１０８がカニューレの窪み１０４ｂの中 に進出すると、ピストン１０８が膜体１０５の支持面１０５ａを横方向に変位さ せて、図５に示すように、生物剤１０６をカニューレの窪み１０４ｂから周囲の 組織１１２の内部へ移動させる。ピストン１０８は、カニューレの窪み１０４ｂ の内部に進出し、駆動部材側スロット１２６の基端部がカニューレ駆動ピン３４ に達するまで、カニューレの窪み１０４ｂの内部に進出する。前記スロット１２ ６の基端部がカニューレ駆動ピン３４に当たることで、駆動部材１６がそれ以上 進出するのを防止する。ピストン１０８のこれ以上の進出は、カニューレの窪み １０４ｂの基端部１０３によっても防止される。 生物剤１０６が組織１１２の内部に入れられると、供給器具１００の先端部１ ０１は組織１１２から引き抜かれる。先端部１０１を組織１１２から引き抜くた めに、カニューレ１０４及びピストン１０８は、まず、駆動部材１６を後退させ ることにより、外側チューブ１０２に対して相対的に後退させられる。これによ り、組織１１２の内部に生物剤１０６を置き去りにする。供給器具１００の先端 部１０１は、続いて、組織１１２から引き抜かれ、その後に小さな孔が傷として 残る。 図６及び図７は、本発明の他の実施形態に係る生物剤の供給器具１３０の先端 部を示す。この器具１３０は、前記供給器具１００と比較して、ピストンとこの ピストンを進退させる部品が割愛されている点で異なる。その代わりに、生物剤 １０６を供給するために、膜体１０５の内部の空洞部１０７に、気体または液体 のような流体１０７ａが導入されて、支持面１０５ａを横方向に移動させるため の変位手段として機能する。必要ならば、前記流体によって支持面１０５ａをカ ニューレ１０４の外側表面よりも外側へ変位させて、膜体１０５に外側へ膨らん だ膨出部を形成することもできる。前記流体として、気体を使用するときは好ま しくは空気であり、液体を使用するときは、好ましくは食塩水である。また、こ の流体は、好ましくは、供給装置１３０の内部または外部に設 けられるピストン／プランジャータイプの機構または閉ループ形のポンプ機構に よって、中空部１０７内に導入される。そのような機構として、注射器タイプの 装置または目盛りが付けられたアンプルタイプの装置を用いることができる。こ れとは異なり、流体を貯留容器からポンプを用いて導入することもできるし、あ るいは高圧タンクから導入することもできる。このとき、流体としては他の気体 または液体を用いることもできる。 図８及び図９において、柔軟な膜体１１７は、前記柔軟な膜体１０５とは異な り、チューブ状部分１０５ｂを有しておらず、カニューレの窪み１０４ｂの側方 開口の全体に跨がりこれを塞ぐ形で延びている柔軟な膜体によって構成されてい る。その結果、図８に示した実施形態においては、ピストン１０８がカニューレ １０４の中空部１０４ｃに接触しながらスライドする。図９に示した実施例にお いて、膜体１１７の支持面１０５ａは、カニューレ１０４の中空部１０４ｃに導 入される気体または液体のような流体によって側方に変位させられる。 図１０において、生物剤の供給器具１３２は、患者の体内の空洞部に挿入され る柔軟なカテーテルである。このカテーテルに柔軟性を付与するために、カニュ ーレ１０４及び外側チューブ１０２は、柔軟な材料によって形成されている。前 記供給器具１３０の場合と同様に、柔軟な膜体１０５の支持面１０５ａは、中空 部１０７に導入される流体によって変位させられる。カニューレ１０４は、丸み のある先端部１１５を有しており、これによって、供給器具１３２が人体の空洞 内を通過しやすくしている。前記供給器具１３２は柔軟な膜体１０５を有するも のとして示したが、これとは異なり、膜体１０５の代えて柔軟な膜体１１７を使 用してもよい。 また、必要に応じて、光ファイバー１０９ａ，１０９ｂ及び１０９ｃを有する 光ファイバー群１０９が、カニューレ１０４の中空部１０４ｃ内で、膜体１０５ のチューブ状部分１０５ｂに沿ってその側方に配置さ れる。光ファイバー１０９ｃはカニューレ１０４の側方に向けられて、薬物が所 望の供給場所で効率よく吸収されるように、所望の供給場所に光を当てる。この 光による照射は、遺伝子の移動を容易化するので、遺伝子治療のための細胞、遺 伝子抽出物、核外遺伝子または遺伝子生成物を供給するときにも役立つ。さらに 、光ファイバー１０９ｃからは他の形の電磁波、例えば紫外線を照射して、細胞 膜を変質させたり、殺菌したり、または青色光に対する細胞膜の透過性を増大さ せたりすることができる。さらに、側部に位置する光ファイバー１０９ｂとレン ズ１１１とを用いて、供給場所を監視する光学系が設けられている。また、光フ ァイバー１０９ａとレンズ１１３とにより、前方を監視する光学系が設けられて いる。 本発明の生物剤の供給器具は、主として微粒子状または液体状の生物剤を供給 する場合について説明したが、錠剤の形になった生物剤を供給することも可能で ある。「生物剤」なる用語は、組織または人体の空洞部に導入されて患者の処置 を行う全ての物質、例えば薬物、小球、細胞、細胞群、異種ＤＮＡが組み込まれ た細胞、細胞の一部分、細胞抽出物または遺伝子生成物を意味する。ここで使用 した「薬物」なる用語は、上述した方法で実施できる投薬の全てを含む広い意味 である。液体からなる生物剤が供給される場合、カニューレの窪み１０４ｂの回 りをシールして、外側チューブ１０２がカニューレの窪み１０４ｂを覆ったとき に、液体が早すぎるタイミングでカニューレの窪み１０４ｂから漏れ出ないよう にすることができる。 均等物 本発明は好ましい実施形態に基づいて説明したが、請求の範囲に記載された発 明の思想及び範囲から外れないかぎり、種々の変更を加えることができることは 、当業者により理解されるであろう。例えば、カニューレ１０４及びピストン１ ０８を進出及び後退させるために他の機構を 用いることができる。そのような機構は、モーターまたは手動により駆動される 歯車、動力ねじ、または流体で作動するシリンダーなどである。さらに、本発明 の供給器具は、組織または人体の空洞部に非治療用の固形物または固体、例えば 追跡用器具、電波送信機、またはポンプなどを移植するのにも使用することがで きる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．長手方向に延びる壁と、この壁の先端近傍に形成された窪みを有する先端部 とを備えたカニューレと、 生物剤を支持する支持面を有し、前記カニューレの窪みに配置された柔軟な膜 体と、前記カニューレの壁に設けられてカニューレに対して側方へ前記膜体の支 持面を変位させることで前記生物剤を供給する変位手段と を備えた生物剤の供給器具。 ２．請求項１において、さらに、前記カニューレと同心状に設けられた外側チュ ーブを備え、この外側チューブに対するカニューレの相対移動により、前記カニ ューレの窪みを覆うかまたは露出させる供給器具。 ３．請求項１において、前記変位手段がピストンを備えている供給器具。 ４．請求項１において、前記変位手段が流体を備えている供給器具。 ５．請求項４において、前記流体が液体である供給器具。 ６．請求項４において、前記流体が気体である供給器具。 ７．請求項１において、前記支持面は、前記柔軟な膜体が変位していない状態に あるとき、袋体を形成する供給器具。 ８．請求項７において、前記袋体は予め成形されている供給器具。 ９．請求項１において、前記柔軟な膜体は、前記カニューレの内側に配置されて いて、閉塞された先端部を有するチューブ状部材を有しており、前記膜体の支持 面が、前記閉塞された先端部の近傍に位置し、且つ、前記カニューレの窪みの内 側に位置している供給器具。 １０．請求項１において、さらに、前記カニューレの内側に配置されて、組織の 所望の場所に照射を行う光ファイバーを備えている供給器具。 １１．請求項１０において、さらに、前記光ファイバーに対応して設けられて、 前記カニューレの外側の領域を監視させるレンズを備えている供給器具。 １２．長手方向に延びる壁と、この壁の先端近傍に形成された窪みを有する先端 部とを備えたカニューレと、 生物剤を支持する支持面を有し、前記カニューレの窪みに配置された柔軟な膜 体と、前記カニューレの壁に設けられてカニューレに対して側方へ前記膜体の支 持面を変位させることで前記生物剤を移動させる変位手段と、 前記カニューレと同心状に設けられた外側チューブとを備え、 前記外側チューブに対するカニューレの相対移動により、前記カニューレの窪 みを覆うかまたは露出させる生物剤の供給器具。 １３．請求項１２において、前記変位手段がピストンを備えている供給器具。 １４．請求項１２において、前記変位手段が流体を備えている供給器具。 １５．請求項１４において、前記流体が液体である供給器具。 １６．請求項１４において、前記流体が気体である供給器具。 １７．請求項１２において、前記支持面は、前記柔軟な膜体が変位していない状 態にあるとき、袋体を形成する供給器具。 １８．請求項１７において、前記袋体は予め成形されている供給器具。 １９．請求項１２において、前記柔軟な膜体は、前記カニューレの内側に配置さ れていて、閉塞された先端部を有するチューブ状部材を有しており、前記膜体の 支持面が、前記閉塞された先端部の近傍に位置し、且つ、前記カニューレの窪み の内側に位置している供給器具。 ２０．請求項１１において、さらに、前記カニューレの内側に配置されて、組織 の所望の場所に照射を行う光ファイバーを備えている供給器具。 ２１．請求項２０において、さらに、前記光ファイバーに対応して設けられて、 前記カニューレの外側の領域を監視させるレンズを備えている供給器具。 ２２．生物剤を組織の場所へ供給する方法であって、 長手方向に延びる壁と、この壁の先端近傍に形成された窪みを有する先端部と を備えたカニューレを用意し、 生物剤を前記カニューレの窪みの内側に配置された柔軟な膜体の支持面の上に 支持させ、 前記カニューレの先端部を組織の場所に挿入し、 変位手段を前記カニューレの壁の内側に入れることによって、前記カニューレ に対して前記膜体の支持面を変位させて、前記生物剤を前記組織の場所に供給す る供給方法。 ２３．請求項２２において、さらに、前記カニューレの先端部を前記組織の場所 に挿入する前に、前記カニューレと同心状に設けられた外側チューブによって前 記カニューレの窪みを覆う供給方法。 ２４．請求項２３において、さらに、前記カニューレの先端部を前記組織の場所 に挿入したのち、前記カニューレを突出させて、前記カニューレの窪みを前記外 側チューブを越えて露出させる供給方法。 ２５．請求項２２において、さらに、閉塞された先端部を有するチューブ状部材 を有し、且つ前記支持部が前記閉塞された先端部の近傍に位置して前記カニュー レの窪みの内側に配置されている前記柔軟な膜体を用意し、この膜体を前記カニ ューレの内側で拡張させる供給方法。 ２６．請求項２２において、さらに、光ファイバーを用いて組織の所望の場所に 照射を行う供給方法。 ２７．請求項２２において、さらに、前記光ファイバーを用いて前記カニューレ の外側の領域を監視する供給方法。 ２８．請求項２２において、さらに、前記柔軟な膜体の支持面を袋体に形成する 供給方法。 ２９．長手方向に延びる壁と、この壁の先端近傍に形成された窪みを有する先端 部とを備えたカニューレと、 供給すべき物質を支持する支持面を有し、前記カニューレの窪みの内側に配置 された柔軟な膜体と、 前記カニューレの壁の内側に配置され、前記膜体の支持面を前記カニューレの 側方へ変位させることにより前記物質を供給する変位手段と を備えた皮下に供給する供給器具。