JP2000356675A - Fm−cwレーダ装置 - Google Patents

Fm−cwレーダ装置

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JP2000356675A
JP2000356675A JP11167887A JP16788799A JP2000356675A JP 2000356675 A JP2000356675 A JP 2000356675A JP 11167887 A JP11167887 A JP 11167887A JP 16788799 A JP16788799 A JP 16788799A JP 2000356675 A JP2000356675 A JP 2000356675A
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signal
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Hiroki Sugawara
博樹 菅原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FM−CWレーダの目標検出効率の向上と複
数目標検出の際の曖昧性の除去。 【解決手段】 送信信号発生器3の周波数変調を上向き
又は下向きの一方向とし、コヒーレント発振器7を設け
てこれと送信信号との混合信号を局部信号として受信波
を中間周期信号に周波数変換して、位相検波器11でコ
ヒーレント発振信号により複素位相検波をし、複素フー
リエ変換器13でフーリエ変換して目標距離に対応する
周波数fを検出し、更にその出力を複素フーリエ変換
器15でフーリエ変換して、振幅演算器16で各周波数
スペクトルの振幅を演算し、周波数検出器17によって
周波数スペクトラム中の基本周波数をドップラー周波数
として検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はFM−CWレーダ装
置の技術分野に属し、その目標検出効率の改善および複
数目標検出の確実性の改善技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】FM−CWレーダ装置は、送信波として
周波数を時間に対して直線的に周波数変調(Frequency
Modulation:FM)した連続波(Continuous Wave :C
W)を送信し、目標からの反射受信波と送信波の差周波
数をとることによって目標までの距離と目標速度を検知
するレーダ装置である。
【0003】図4は、従来のFM−CWレーダ装置の構
成を示すブロック図である。送信信号発生器19は図5
の実線に示すような、時間経過に対して上昇傾斜と下降
傾斜を示す周波数変調を受けた送信信号を発生する。Δ
Fは周波数の偏移幅であり、Tは周波数変調の繰返し周
期である。送信信号発生器19で発生した送信信号は、
一部はミキサ4へ送られ大部分は送信アンテナ1へ送ら
れ、そこから空間へ放射される。目標で反射されて戻っ
て来た電波は、受信アンテナ2で受信され受信信号とな
る。
【0004】この受信信号を図5上で表すと、点線で示
した傾斜直線のようになる。これは、送信波が送信アン
テナ1から目標まで伝搬し、そこで反射されて受信アン
テナ2まで戻って来る迄の伝搬時間tだけ遅れたもので
あることを示している。
【0005】このように、図5の実線で表された送信信
号と点線で表された受信信号をミキサ4で混合すると、
両信号の周波数の差の周波数(ビート周波数fとい
う)の信号が得られる。これを図示すると、図6の
(a)のようになる。今、目標までの距離をRとし、電
波伝搬速度をCとすれば、電波が放射されてから、目標
で反射されて戻って来るまでの時間tは、次の数式1で
表される。
【0006】
【数1】
【0007】一方、図5において、fとtの関係をみ
てみると、数式2の関係が成立する。
【0008】
【数2】
【0009】そこで、数式2のtに数式1のtを代入し
て、Rについて解くと数式3のようになる。
【0010】
【数3】
【0011】即ち、ビート周波数fが分かれば、目標
までの距離Rを算出することができる。以上は目が静止
している場合であるが、目標が移動している場合には、
受信電波の周波数はドップラー偏移を受ける。このドッ
プラー偏移量(ドップラー周波数fという)は目標の
速度に比例することが物理学上明らかにされているの
で、ドップラー周波数fを知ることにより目標の速度
を知ることができる。
【0012】今、ドップラー周波数fが存在すると図
5の点線の傾斜直線は、fだけ上方又は下方に偏移す
る。目標が接近しつつある場合には上方へ偏移し、遠ざ
かりつつある場合には下方へ偏移する。従って、接近し
つつある場合のビート周波数は、図6の(b)のように
なる。
【0013】即ち、静止している場合のビート周波数f
に対してfだけ高い周波数と低い周波数が時間的に
交互に現れる。この高い周波数をF、低い周波数をF
とすれば、F=f+f、F=f−f
表され、この2式からビート周波数fとドップラー周
波数fが数式4、数式5のように求められる。
【0014】
【数4】
【0015】
【数5】
【0016】従って、図4において、ミキサ4の出力を
低周波増幅器20で必要なレベルまで増幅した後、フィ
ルタバンク21でFとFを検出して数式4および数
式5によりビート周波数fおよびドップラー周波数f
を求めることにより、目標までの距離および目標の速
度を知ることができるということになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、送信周波数変調として、1周期中に上昇傾
斜(アップチャープ)と下降傾斜(ダウンチャープ)の
両方を行いそれぞれについて送信周波数と受信周波数の
差を求め、それら差周波数の和からビート周波数を求め
距離を算出し、差からドップラー周波数を求め速度を算
出するということを行っているため、連続波送信である
にもかかわらず、アップチャープとダウンチャープとで
の2回の信号検出を行っていることになり、効率が悪い
という問題点があった。
【0018】また、距離および速度を求めるのにF
という2つの周波数の組を基にしているが、目標が
1個である場合はよいが、目標が複数である場合、どの
周波数とどの周波数が組となるべき周波数であるのかの
見分けがつきにくくなり、目標検出が非常にあいまいに
なるという問題点があった。
【0019】本発明の目的は、上記従来技術の問題点に
鑑みて、送信周波数変調はアップチャープ又はダウンチ
ャープのみとし、ビート周波数およびドップラー周波数
の検出はそれぞれ複素フーリエ変換器によって行うこと
とし、検出効率がよく且つ、複数目標が存在しても目標
検出があいまいにならないFM−CWレーダ装置を提供
することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、下記の各構成を具備することを特徴と
するFM−CWレーダ装置である。 (イ)時間Tの間に周波数が、定められた周波数f
ら他の定められた周波数fへ、時間経過に対して直線
的に変化し、周波数fに達したならば再び同様に周波
数fから周波数fへの直線変化を繰返す周波数変調
送信信号を発生する送信信号発生器 (ロ)送信信号発生器からの周波数変調送信信号を空間
へ放射する送信アンテナ (ハ)目標からの反射波を受信する受信アンテナ (ニ)周波数変換および位相検波の基準信号を発生する
コヒーレント発振器 (ホ)送信信号発生器からの周波数変調送信信号と、コ
ヒーレント発振器からの基準信号とを受けて、周波数変
調送信信号の周波数から基準信号の周波数だけ高いか又
は低い周波数の信号に周波数変換して出力する第1のミ
キサ (ヘ)第1のミキサの出力信号の高い周波数又は低い周
波数のいずれか一方を通過させる帯域通過フィルタ (ト)受信アンテナからの受信信号と、帯域通過フィル
タからの出力信号を受けて、受信信号の周波数と帯域通
過フィルタからの信号の周波数との差の周波数の信号に
周波数変換して出力する第2のミキサ (チ)第2のミキサの周波数変換出力信号を、コヒーレ
ント発振器からの基準信号によって、同相位相検波(実
部位相検波)と直交位相検波(虚部位相検波)を行う位
相検波器 (リ)位相検波器からの実部位相検波出力と虚部位相検
波出力のそれぞれをディジタル信号に変換して出力する
A/D変換器 (ヌ)A/D変換器からの実部位相検波出力と虚部位相
検波出力のそれぞれについて、その出力に含まれるビー
ト周波数とその振幅を送信周波数変調の繰返し毎に検出
する第1の複素フーリエ変換器 (ル)第1の複素フーリエ変換器の出力を蓄積するバッ
ファメモリ (オ)バッファメモリに蓄積された実部位相検波出力の
ビート周波数とその振幅データのうち同じビート周波数
の振幅時間列についてフーリエ変換するとともに、虚部
位相検波出力のビート周波数とその振幅データのうち同
じビート周波数の振幅時間列についてフーリエ変換する
第2の複素フーリエ変換器 (ワ)第2の複素フーリエ変換器で得られた実部周波数
信号の振幅の2乗と、対応する虚部周波数信号の振幅の
2乗との和の平方根を算出する振幅演算器 (カ)振幅演算器で得られた各周波数の振幅で構成され
る周波数スペクトラムから基本周波数を検出する周波数
検出器
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、送信波の
周波数変調を高い周波数から低い周波数へ(ダウンチャ
ープ)或いは低い周波数から高い周波数へ(アップチャ
ープ)のいずれか一方の変化のみの繰返しにするととも
に、コヒーレント発振器を設けて周波数変換用および位
相検波用の基準信号を生成し、この基準信号の一部と送
信信号の一部とをミキサで混合して送信波の周波数より
も基準信号の周波数だけ低いか又は高い周波数の受信混
合用の信号を生成し、この受信混合用信号と受信アンテ
ナからの受信信号をミキサで混合して受信信号の周波数
と混合用信号の周波数との差をとることにより、基準信
号の周波数に対し、目標までの距離に対応する周波数
(従来技術におけるビート周波数)だけ高い周波数又は
低い周波数の中間周波信号を得る。
【0022】この中間周波信号に対して、基準信号によ
って行う同相位相検波(実部位相検波と言う)と、基準
信号の位相をπ/2ラジアンだけ移相させた信号によっ
て行う直交位相検波(虚部位相検波と言う)を行う。各
位相検波器の出力は、中間周波信号の周波数と基本信号
周波数の差の周波数の連続波として得られる。ところ
で、中間周波信号の周波数は前述のように基準信号の周
波数よりビート周波数だけ高いか又は低い周波数である
から、基準信号周波数との差ということはビート周波
数、即ち目標までの距離に対応する周波数ということに
なる。
【0023】その振幅は、目標が固定で受信信号に位相
の変化がない場合は、目標までの距離で定まる一定値で
ある。従って、この位相検波出力をフーリエ変換して周
波数を知ることにより、目標までの距離を知ることがで
きる。
【0024】次に目標が移動し、電波が送信アンテナか
ら放射され目標で反射され受信アンテナへ戻って来るま
での伝搬距離が変化すると受信信号の位相は変化する。
その結果、位相検波器出力のビート周波数信号の最大振
幅は位相の変化に応じて変化することとなる。
【0025】この振幅変化の周波数は、アンテナに対す
る目標の相対速度をvとしたとき、単位時間内における
電波の往復伝搬距離の変化2vを送信波長で除した値と
なる。これは、とりもなおさず目標の移動によるドップ
ラー周波数である。そこで、送信周波数の周波数変調繰
返し毎の実部位相検波出力をフーリエ変換して得られた
周波数および振幅と、虚部位相検波出力をフーリエ変換
して得られた周波数および振幅を、バッファメモリに順
次格納してゆき、実部、虚部、それぞれの系統毎に、周
波数が同じもの(同一距離の目標つまり同一目標)の振
幅変化についてフーリエ変換することにより、ドップラ
ー周波数をスペクトルをピーク中心とする周波数スペク
トラムが得られる。そこで、実部系統のスペクトラムと
虚部系統のスペクトラムの同一周波数のもの同士の振幅
2乗和の平方根を算出し、各周波数の振幅によって構成
される周波数スペクトラムから見本周波数をドップラー
周波数としてとり出すことができる。
【0026】このドップラー周波数から目標の速度を算
出できる。以上のように、フーリエ変換を実部と、虚部
について行ういわゆる複素フーリエ変換を行っている理
由は、ドップラー周波数が接近する移動によるものか遠
ざかる移動によるものかを識別するためである。即ち、
ドップラーベクトルの回転が右廻りであるか左廻りであ
るかを識別するために複素フーリエ変換が必要なのであ
る。
【0027】以上の、本発明においては、送信周波数の
周波数変調をアップチャープ又はダウンチャープいずれ
か一方のみの繰返しとし、位相検波器出力に対する最初
の複素フーリエ変換でビート周波数を検出しそれより目
標までの距離を算出し、2回目の複素フーリエ変換でド
ップラー周波数を検出しそれより目標が接近するものか
遠ざかるものかを識別するとともにその速度を算出する
ようにしたので、アップチャープとダウンチャープの両
方で信号検出を行っていた従来技術に較べ、信号検出の
効率が向上するとともに、また、従来は1目標について
異なる2つの周波数の組を把握してその和からビート周
波数を、差からドップラー周波数を求めるため、目標が
複数の場合、どの周波数とどの周波数が1つの目標につ
いての周波数の組であるのかの識別が曖昧になってしま
うのに対し、1周波数の信号からビート周波数とドップ
ラー周波数を求めることができるので複数目標が存在し
た場合の識別の曖昧性が除去される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明のFM−CWレーダ装置の実施例の
構成を示すブロック図である。図1の送信アンテナ1、
受信アンテナ2およびミキサ4は従来装置の構成図であ
る図4のそれらと同じである。図1の送信信号発生器3
は図4のそれとは異なり、その送信周波数は図2の実線
で示されるようなアップチャープの繰返し(周期T)の
周波数変調を受けた送信信号を発生する。勿論ダウンチ
ャープであってもよいが、本実施例ではアップチャープ
として説明する。今、ここでは上記のような送信周波数
をfと表すことにする。
【0029】このような送信信号は、送信アンテナ1へ
送られ空間へ放射される一方、一部はミキサ8へ供給さ
れる。ミキサ8へは同時にコヒーレント発振器7から周
波数がfCOHOの基準信号が加えられ混合されて、周
波数がf±fCOHOの受信混合用の信号を生成す
る。そして、帯域通過フィルタによってf+f
COHOかf−fCOHOか、いずれか一方の周波数
のみを通過させミキサ4へ供給する。ここでは、f
COHOを通過させるものとして説明する。この受信
混合用信号はミキサ4へ加えられる。このミキサ4へは
同時に、受信アンテナ2から受信信号が入力されてい
る。
【0030】ところで、この受信信号の周波数は、図2
の実線の送信周波数が、電波が目標まで往復する伝搬時
間tだけ遅れて受信された周波数であるから、図2の点
線で示した周波数となる。実線から点線への横軸方向へ
のシフト量tはレーダ装置から電波が目標を往復する伝
搬時間である。
【0031】その結果、受信周波数は図2に示すf
け低い周波数f−fとなる。このfが従来技術に
言うビート周波数である。このような受信信号がミキサ
4に加えられ、周波数がf−fCOHOの受信混合用
信号と混合され、周波数が両信号の周波数の差周波数
(fCOHO−f)である中間周波信号に変換され
る。
【0032】この中間周波信号は、中間周波増幅器10
で必要なレベルまで増幅された後、位相検波器11へ入
力される。位相検波器11内には同相位相検波回路(実
部位相検波回路とも言う)と直交位相検波回路(虚部位
相検波回路とも言う)とがあり、入力された中間周波信
号は2分岐されて両方の位相検波回路へ入力される。
【0033】一方、同相位相検波回路へはコヒーレント
発振器7から、ミキサ8へ送られている信号と同相の同
相基準信号が加えられており、直交位相検波回路には、
上記基準信号から位相がπ/2移相器18でπ/2ラジ
アンだけ移相した直交位相の直交基準信号が加えられて
いる。
【0034】各位相検波回路は、上記のような基準信号
によって、中間周波信号を位相検波し、実部位相検波出
力と虚部位相検波出力の両方を出力する。これら2つの
位相検波出力はA/D変換器12でそれぞれディジタル
信号に変換された後、複素フーリエ変換器13へ送ら
れ、そこで実部位相検波出力、虚部位相検波出力毎にフ
ーリエ変換される。
【0035】その結果、実部および虚部のそれぞれ毎
に、送信信号の周波数変調の繰返し毎(即ち図2の周期
T毎)に目標までの距離に対応する周波数fのスペク
トル信号が得られる。この周波数fから数式3により
目標までの距離Rが求められることになる。そして、目
標が移動しない場合、(即ち固定目標、静止目標の場
合)には、周波数fのスペクトル信号の振幅は、周波
数変調の繰返し毎(周期T毎)に同じ振幅である。
【0036】これに対して、目標が移動している場合に
は、周波数fのスペクトル信号の振幅は図3に示すよ
うに変化する。(a)は実部の振幅変化を示し、(b)
は虚部の変化を示している。そして、各振幅値の尖頭を
点線の結んだ包絡線が1つの正弦波であり、その周波数
がドップラー周波数となっている。ここで、もし移動目
標が複数n個存在するときはスペクトル信号の周波数も
b1、fb2、f 、……、fbnとn個表れる
が、図3の振幅変化を見る場合には、同一周波数のもの
同士について見る。
【0037】そこで、このような複素フーリエ変換器1
3の出力を一旦、バッファメモリ14に格納したうえ、
第2の複素フーリエ変換器15で、すべての目標につい
ての図3の(a)の実部データおよび(b)の虚部デー
タをそれぞれ再度フーリエ変換して、それぞれの周波数
スペクトラムを得る。
【0038】次いで、振幅演算器16で、各目標の実部
周波数、スペクトル内、および虚部周波数スペクトル内
の同一周波数同士の振幅の2乗和平方根を求めることに
より各振幅を算出した後、周波数検出器17でスペクト
ラム内の基本周波数をドップラー周波数として検出す
る。これは、図3のような信号列をフーリエ変換した場
合、それに含まれる多くの周波数成分のうち、包絡線の
示す周波数が基本周波数として現れるからである。
【0039】こうして、各目標のドップラー周波数を知
ることにより目標の、レーダ装置に対する速度を知るこ
とができる。目標が静止目標である場合には、図3のス
ペクトル信号の振幅が周期毎に皆同じとなり、点線包絡
線は横一直線となり、ドップラー周波数成分は現れない
から、周波数検出器17においてドップラー周波数がゼ
ロということになり、静止目標であることがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のFM−C
Wレーダ装置においては、送信波の周波数変調をアップ
チャープ又はダウンチャープのいずれか一方のみの繰返
しで目標を検出するようにしたので、アップチャープと
ダウンチャープ両方を行うことによってはじめて目標検
出が可能となっていた従来の装置に較べ、目標検出の効
率が向上するという効果がある。
【0041】また、目標までの距離に対応する周波数f
、および目標速度に対応するドップラー周波数f
検出をそれぞれ複素フーリエ変換器による周波数解析に
よって行っているので、従来装置のようにアップチャー
プでの検出周波数とダウンチャープでの検出周波数の2
つの周波数の和や差から検出していた場合のように、複
数の目標が存在した場合、どの周波数とどの周波数が同
じ目標に対応する周波数かが曖昧になってしまうという
ような問題が解消されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFM−CWレーダ装置の実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例装置における送信波の周波数変
調および受信波の周波数変化の説明図である。
【図3】移動目標からの受信波の複素位相検波出力に対
する複素フーリエ変換器出力を示す図である。
【図4】従来のFM−CWレーダ装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】従来のFM−CWレーダ装置における送信波の
周波数変調および受信波の周波数変化の説明図である。
【図6】従来のFM−CWレーダ装置において送信信号
と受波信号をミキサ4で混合して得られた出力のビート
周波数を示す図である。
【符号の説明】
1 送信アンテナ 2 受信アンテナ 3 送信信号発生器 4 ミキサ 7 コヒーレント発振器 8 ミキサ 9 帯域通過フィルタ 10 中間周波増幅器 11 位相検波器 12 A/D変換器 13 複素フーリエ変換器 14 バッファメモリ 15 複素フーリエ変換器 16 振幅演算器 17 周波数検出器 18 π/2移相器 19 送信信号発生器 20 低周波増幅器 21 フィルタバンク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の各構成を具備することを特徴とす
    るFM−CWレーダ装置。 (イ)時間Tの間に周波数が、定められた周波数f
    ら他の定められた周波数fへ、時間経過に対して直線
    的に変化し、周波数fに達したならば再び同様に周波
    数fから周波数fへの直線変化を繰返す周波数変調
    送信信号を発生する送信信号発生器 (ロ)送信信号発生器からの周波数変調送信信号を空間
    へ放射する送信アンテナ (ハ)目標からの反射波を受信する受信アンテナ (ニ)周波数変換および位相検波の基準信号を発生する
    コヒーレント発振器 (ホ)送信信号発生器からの周波数変調送信信号と、コ
    ヒーレント発振器からの基準信号とを受けて、周波数変
    調送信信号の周波数から基準信号の周波数だけ高いか又
    は低い周波数の信号に周波数変換して出力する第1のミ
    キサ (ヘ)第1のミキサの出力信号の高い周波数又は低い周
    波数のいずれか一方を通過させる帯域通過フィルタ (ト)受信アンテナからの受信信号と、帯域通過フィル
    タからの出力信号を受けて、受信信号の周波数と帯域通
    過フィルタからの信号の周波数との差の周波数の信号に
    周波数変換して出力する第2のミキサ (チ)第2のミキサの周波数変換出力信号を、コヒーレ
    ント発振器からの基準信号によって、同相位相検波(実
    部位相検波)と直交位相検波(虚部位相検波)を行う位
    相検波器 (リ)位相検波器からの実部位相検波出力と虚部位相検
    波出力のそれぞれをディジタル信号に変換して出力する
    A/D変換器 (ヌ)A/D変換器からの実部位相検波出力と虚部位相
    検波出力のそれぞれについて、その出力に含まれるビー
    ト周波数とその振幅を送信周波数変調の繰返し毎に検出
    する第1の複素フーリエ変換器 (ル)第1の複素フーリエ変換器の出力を蓄積するバッ
    ファメモリ (オ)バッファメモリに蓄積された実部位相検波出力の
    ビート周波数とその振幅データのうち同じビート周波数
    の振幅時間列についてフーリエ変換するとともに、虚部
    位相検波出力のビート周波数とその振幅データのうち同
    じビート周波数の振幅時間列についてフーリエ変換する
    第2の複素フーリエ変換器 (ワ)第2の複素フーリエ変換器で得られた実部周波数
    信号の振幅の2乗と、対応する虚部周波数信号の振幅の
    2乗との和の平方根を算出する振幅演算器 (カ)振幅演算器で得られた各周波数の振幅で構成され
    る周波数スペクトラムから基本周波数を検出する周波数
    検出器
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007147473A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 New Japan Radio Co Ltd 定在波レーダおよび距離測定方法
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CN113805168A (zh) * 2021-08-18 2021-12-17 浙江大华技术股份有限公司 雷达探测系统、方法和电子装置

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