JP2000355214A - 蓄冷器の放冷制御方法と蓄冷量の推定方法 - Google Patents

蓄冷器の放冷制御方法と蓄冷量の推定方法

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JP2000355214A
JP2000355214A JP11165208A JP16520899A JP2000355214A JP 2000355214 A JP2000355214 A JP 2000355214A JP 11165208 A JP11165208 A JP 11165208A JP 16520899 A JP16520899 A JP 16520899A JP 2000355214 A JP2000355214 A JP 2000355214A
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regenerator
cooling
time
cold storage
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JP11165208A
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Tatsuo Haraguchi
達夫 原口
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Original Assignee
Bosch Automotive Systems Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/24Storage receiver heat
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D16/00Devices using a combination of a cooling mode associated with refrigerating machinery with a cooling mode not associated with refrigerating machinery

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定常時のコンプレッサのオン・オフ回数を減
らし、運転性及び信頼性の向上とコンプレッサの負荷変
動による効率低下の低減を図るとともに、クールダウン
時の性能を向上させる。 【解決手段】 冷房補助時の蓄冷器6の放冷時間に上限
値Mを設けるとともに、上記蓄冷器6による冷房補助時
間Tが上記上限値Mを越えた場合には、冷房補助を停止
して蓄冷剤16の蓄冷を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄冷器を備えた車
両用空調装置に関するもので、特に、蓄冷器の放冷を制
御する方法と蓄冷剤の蓄冷量の推定方法とに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、排ガス等の環境問題から、エンジ
ン駆動とバッテリ駆動との切換えが可能なパラレルハイ
ブリット車両が注目を集めている。このハイブリット車
両では、車両の停車時にエンジンを停止させる制御を行
うものがある。ハイブリット車両では、主にモータ駆動
のコンプレッサを備えた車両用空調装置が採用されてお
り、上記車両の停車時には、バッテリの電力を利用して
上記モータを駆動して冷房状態を確保するようにしてい
る。しかしながら、この方法ではエンジン駆動のコンプ
レッサよりもコスト高となるだけでなく、定常走行では
主にエンジン駆動にて走行するので、上記コンプレッサ
のモータを駆動する場合には、エンジン効率に発電効
率,バッテリ充放電効率,インバータ変換効率などがか
かるため、エネルギー効率が悪いという問題点があっ
た。また、一般の車両のように、エンジン駆動のコンプ
レッサを用いれば効率良く冷房ができるが、この場合冷
房のためだけにエンジンを回さなければならなかった。
そこで、車両用空調装置の補助冷房装置として蓄冷器を
備え、この蓄冷器を、通常の冷房の補助として用いるこ
とにより、コンプレッサの負荷を軽減する試みが行われ
ている。
【0003】一方、近年は、省燃費化や温暖化防止の観
点からアイドルストップが推奨されており、一般の車両
においても、車両が一時停車しているときには、エンジ
ンを停止する場合が多いことから、エンジン・オフによ
るコンプレッサ停止時または車両始動時のクールダウン
時に、蓄冷器により冷房補助を行いクールダウン性能を
向上させる試みが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車両用空調装置では、上記蓄冷器の蓄冷及び放冷の制御
を行っていないので、例えば、蓄冷剤の放冷が完了する
まで上記冷房補助を行った場合には、クールダウン時に
は蓄冷剤の蓄冷残熱量がなく、クールダウンの補助を行
えなかった。また、蓄冷器を車両の停止時の冷房やクー
ルダウン補助のみに使用するケースもあるが、この場合
には冷房補助を行わないので、コンプレッサの負荷を軽
減することができないだけでなく、例えば車両の走行時
間が長く停車時間が短い場合などは、蓄冷を過剰に行う
ことになり、蓄冷器の使用効率が悪いという問題点があ
った。
【0005】本発明は、従来の問題点に鑑みてなされた
もので、エンジン駆動コンプレッサを定常運転している
ときの冷房余力を蓄冷剤に保冷し、最大負荷時の冷力補
助をしてコンプレッサの稼動を平準化することにより、
定常時のコンプレッサのオン・オフ回数を減らし、運転
性及び信頼性の向上とコンプレッサの負荷変動による効
率低下の低減を図るとともに、クールダウン時の性能を
向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の蓄冷器の放冷制御方法は、蓄冷剤により冷熱を蓄える
蓄冷器の放冷時間に上限値を設けるとともに、上記放冷
時間が上記上限値を越えた場合には蓄冷剤の放冷を停止
して蓄冷を行うようにしたことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の蓄冷器の放冷制御方法
は、蓄冷剤の蓄冷残熱量に応じて上記上限値を変更する
ようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の蓄冷器の放冷制御方法
は、車両の環境因子及び空調装置の状態から車両の熱負
荷量を演算し、上記演算された熱負荷量と予め設定した
最大熱負荷量との差に応じて上記上限値を補正するよう
にしたことを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の蓄冷器の放冷制御方法
は、車両の走行パターンに基づいて、上記上限値を設定
するようにしたことを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の蓄冷器の放冷制御方法
は、放冷時間の上限値を、車両の走行パターンと空調機
器の状態とを入力信号とし、上記上限値を出力値とする
ニューラルネットワークにより求めるようにしたことを
特徴とする。
【0011】請求項6に記載の蓄冷量の推定方法は、蓄
冷剤の蓄冷残熱量に基づいて蓄冷可能保持時間を算出す
るとともに、この蓄冷可能保持時間を表示するようにし
たことを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の蓄冷量の推定方法は、蓄
冷器の熱交換率と蓄冷剤の蓄冷総量とに基づいて、蓄冷
剤の蓄冷残熱量を推定するようにしたことを特徴とす
る。
【0013】請求項8に記載の蓄冷量の推定方法は、上
記蓄冷器の熱交換率と蓄冷剤の蓄冷総量に加えて、車両
用空調装置の熱負荷に応じて蓄冷器の蓄冷残熱量を推定
するようにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき説明する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1に係わる
冷凍サイクルの構成を示す図で、この冷凍サイクルは、
走行時間が比較的長い車両において用いられる。同図に
おいて、1は図示しないエンジンに電磁クラッチを介し
て連結され、導入された低圧の冷媒を圧縮して高温高圧
のガス冷媒とし吐出するコンプレッサ、2は上記ガス冷
媒を冷却し凝縮するコンデンサ、3は上記凝縮されて気
相と液相とが混合された冷媒を気液分離するレシーバタ
ンク、4は上記レシーバタンク3から送られてきた高温
高圧の液冷媒を断熱的に膨張させて低温低圧の冷媒とす
る膨張弁、5は上記低温低圧の冷媒を蒸発させるエバポ
レータ、6は補助冷房装置である蓄冷剤を備えた蓄冷
器、7は上記レシーバタンク3の出口側と上記蓄冷器6
の入り口側との間に設けられた電磁弁、8は上記蓄冷器
6の膨張弁、9はエバポレータ5の出口側と蓄冷器6の
出口側との間に設けられたチェックバルブである。
【0015】通常運転時には、コンプレッサ1は、低圧
の冷媒を圧縮して高温高圧のガス冷媒としてコンデンサ
2に送る。上記ガス冷媒は、コンデンサ2において冷却
されて凝縮されて気相と液相とが混合された冷媒とな
る。この冷媒はレシーバタンク3で気液分離されて液冷
媒が膨張弁4に送られ、膨張弁4において断熱膨張させ
られて低温低圧の冷媒になりエバポレータ5に送られ
る。エバポレータ5では、車室外あるいは車室外からダ
クト10内に導入されブロア11により送られてくる送
風空気と上記低温低圧の冷媒との熱交換を行ない上記送
風空気を冷却する。この冷却された空気は、図示しない
上部吹出し口あるいは下部吹出し口から車室内に送られ
る。
【0016】蓄冷器6は、図2に示すように、空調装置
のダクト10内にエバポレータ5と並列に配置される。
また、上記蓄冷器6の上流側と下流側にはそれぞれ断熱
材付きの通路開閉ドア12a,12bが設けられてお
り、蓄冷剤の放冷時には上記通路開閉ドア12a,12
bが開放され、上記蓄冷器6によって冷却された空気が
車室内に送られる。また、蓄冷剤の蓄冷時には上記通路
開閉ドア12a,12bが閉鎖される。なお、13は蓄
冷器6に設けられ、蓄冷剤の温度を検出するための温度
センサ、14は上記蓄冷器6により冷却された空気の温
度を監視し、コンプレッサ1のオン・オフを制御するた
めのサーモである。
【0017】蓄冷剤を蓄冷する場合には、電磁弁7を開
放して上記冷媒の一部を蓄冷器6側に送り、蓄冷器6内
の蓄冷剤を冷却する。一方、蓄冷器6による補助冷房を
行う場合には、コンプレッサ1が停止された状態で、電
磁弁7を閉じ、上記蓄冷器6内の蓄冷剤の放冷により送
風空気を冷却して車室内に送る。このとき、コンプレッ
サ1の停止によるエバポレータ5側の吹出し温度が上昇
しても、蓄冷器6の温度が低ければ、サーモ14によ
り、コンプレッサ1はオンしないように制御される。
【0018】図3(a),(b)は、蓄冷器6の一構成
例を示す図で、この蓄冷器6は、フィンを構成する多数
の凹凸部を有する樹脂製の蓄冷剤容器15内に、例えば
水にMgcl,Nacl等の無機塩を混合した蓄冷剤1
6を収納したもので、その下面周囲に、図1に示した膨
張弁8とチェックバルブ9との間の冷媒通路を形成する
サーペンタインチュウブ17を蛇行させて接触させ、こ
のサーペンタインチュウブ17中を流れる冷媒により、
上記蓄冷剤容器15内の蓄冷剤16を冷却し蓄冷するよ
うに構成されている。また、蓄冷器6の放冷時には、図
2に示したブロア11により送られてくる送風空気を、
蓄冷剤容器15の上面の凹凸部を通過させ、上記送風空
気と冷却された蓄冷剤16間の熱交換により、上記送風
空気を冷却する。なお、蓄冷剤16は蓄冷時の凝固によ
り体積膨張するので、上記蓄冷剤16の容量を上記蓄冷
剤容器15の容積よりも10%程度少なくしている。
【0019】ところで、蓄冷時における上記蓄冷剤16
の温度は、電磁弁7を介して送られ、膨張弁8で低温と
なった冷媒との熱交換により、図4(a)に示すよう
に、時間ととともに低下し、蓄冷剤16の凝固点温度B
でその温度が一定となり(潜熱部)、その後時間ととも
に温度が低下する。なお、上記凝固点温度Bよりも所定
の温度だけ低い温度Cを蓄冷が完了した温度と見做し、
この温度Cを蓄冷完了設定温度Cとする。また、放冷時
における上記蓄冷剤16の温度は、図4(b)に示すよ
うに、送風空気との熱交換により時間ととともに上昇
し、上記潜熱部で一定となり、その後時間とともに上昇
する。
【0020】次に、本発明による放冷時間の上限値(以
下、設定時間M)の設定方法について説明する。設定時
間Mは、蓄冷器6による補助冷房の使用形態を設定する
もので、蓄冷剤6の蓄冷残熱量を冷房補助とクールダウ
ン補助とにどの程度振り分けるかを、冷房補助時におけ
る蓄冷器6の放冷時間の上限値として設定したものであ
る。この設定時間Mは、ユーザ(運転者)が手動で、例
えば図5(a)に示すような、補助冷房設定ダイヤル2
2により設定する。上記補助冷房設定ダイヤル22にお
いて、設定時間Mは、クールダウンアシスト点Pから冷
房補助点Qとの間の任意の点(時間)に設定可能で、ク
ールダウンアシスト点Pは、クールダウン補助のみを行
うので、M=0に設定される。また、冷房補助点Qは、
放冷可能時間すなわち蓄冷剤16の蓄冷残熱量に基づい
て設定される、実際に冷房補助を行うことのできる最大
時間(以下、設定最大時間という)をZとして、M=Z
に設定される。これによりユーザは、上記設定時間Mを
上記最大設定時間Zの何%を冷房補助に当てるかを、手
動により設定する。
【0021】したがって、車両の走行パターンに基づい
て、上記設定時間Mを設定するようにすれば、補助冷房
装置である蓄冷器6の使用効率を著しく向上させること
ができる。例えば長距離運転などで車両の走行時間が長
く停車時間が短い場合などは、図5(b)に示すよう
に、Mの位置をP側のM1に設定すれば、蓄冷器6は冷
房補助を主にした放冷を行う。一方、例えば荷物の配達
などのように、車両の走行時間に対して停車時間が長い
場合などは、図5(c)に示すように、Mの位置をQ側
のM2に設定すれば、蓄冷器6はクールダウンを主にし
た放冷を行う。これにより、上記蓄冷器6に、車両の走
行パターンに適した放冷を行わせることができる。な
お、設定時間M及び上記最大設定時間Zの設定方法の詳
細については、別途後述する。
【0022】次に、本実施の形態に係わる車両用空調装
置の制御方法の詳細について、図6のフローチャートを
用いて説明する。まず、空調装置のオン状態において、
運転モードが冷房運転かクールダウンかを判定する(ス
テップS1)。運転モードが冷房運転の場合には、蓄冷
がされているかどうか、すなわち蓄冷剤16の温度Tが
凝固点温度B以下になっているかどうかを調べ(ステッ
プS2)、T≦Bならば、電磁弁7を閉じて蓄冷を停止
するとともに、通路開閉ドア12a,12bを開放して
送風空気を蓄冷器6に送り、蓄冷剤16と上記送風空気
との熱交換を行って上記送風空気を冷却することによ
り、冷房補助を行う(ステップS3)。その後、冷房補
助を行った時間が予め設定された設定時間Mだけ経過し
たかどうかを判定し(ステップS4)、上記時間Mが経
過した場合には、電磁弁7を開じて蓄冷剤16の蓄冷を
開始するとともに、通路開閉ドア12a,12bを閉じ
て冷房補助動作を停止する(ステップS5)。また、冷
房補助時間が上記設定時間Mよりも短い場合には、上記
ステップS3に戻り冷房補助を継続する。蓄冷時には、
蓄冷剤16の温度Tが蓄冷完了設定温度Cまで達したか
どうかを調べ(ステップS6)、T≦Cならば上記ステ
ップS1に戻り運転モードの判定を行い、T>Cなら
ば、上記ステップS5に戻り蓄冷を継続する。
【0023】上記ステップS2において、T>Bなら
ば、車両がアイドル運転状態であるかどうかを判定し
(ステップS7)、アイドル運転中であれば、電磁弁7
を閉じて蓄冷を停止し(ステップS8)、アイドル運転
中でなければ、電磁弁7を開いて蓄冷を開始し(ステッ
プS9)た後、それぞれ上記ステップS1に戻る。
【0024】一方、上記ステップS1において、運転モ
ードがクールダウンの場合には、蓄冷剤16の温度Tが
凝固点温度B以下になっているかどうかを調べ(ステッ
プS10)、T≦Bならば、電磁弁7を閉じて蓄冷を停
止するとともに、通路開閉ドア12a,12bを開放し
て送風空気を蓄冷器6に送り、蓄冷剤16と上記送風空
気との熱交換を行って上記送風空気を冷却することによ
り、クールダウン補助を行う(ステップS11)。ま
た、T>Bならば、蓄冷が十分でないのでクールダウン
補助は行わず、ステップS1に戻る。なお、上記ステッ
プS11のクールダウン補助は、T>Bになるまで継続
可能である。
【0025】したがって、蓄冷剤16の温度Tが凝固点
温度Bよりも高い場合には、エンジン駆動コンプレッサ
を定常運転しているときの冷房余力を上記蓄冷剤16に
保冷することができるとともに、蓄冷剤16の温度Tが
凝固点温度B以下である場合には、冷房補助によりコン
プレッサの稼動を平準化することができるので、図7に
示すように、定常時のコンプレッサのオン・オフ回数を
減らすことができ、運転性の向上とコンプレッサの負荷
変動による効率低下の低減を図ることができる。更に、
コンプレッサのオン・オフによるロスの低減による省燃
費化や、上記オン・オフ回数の低減によるクラッチ等の
信頼性の向上も図ることができる。また、クールダウン
時の冷力を蓄冷剤で補助することにより、図8に示すよ
うに、クールダウン性能が向上する。
【0026】次に、設定時間Mの設定方法について説明
する。ここでは、設定時間Mをユーザが設定するのでは
なく、蓄冷剤16の蓄冷残熱量に応じて設定する場合に
ついて説明する。なお、設定時間Mが、上述したユーザ
が手動により設定する設定時間Mである場合には、最大
設定時間Zを以下の方法により設定する。一定熱負荷条
件下における蓄冷器6の蓄冷総熱量の変化に対する解凍
時間の変化の割合(傾き)は、図9(a)に示すよう
に、送風空気と蓄冷剤16との熱交換率によって異な
る。すなわち、蓄冷器6内の蓄冷剤16と空気との接触
面積が大きいか蓄冷剤16の厚さが薄い場合には、上記
熱交換率が大きく熱交換能力が高いが、その分早く解凍
してしまう。一方、蓄冷剤16と空気との接触面積が小
さいか蓄冷剤16の厚さが厚い場合には、蓄冷剤16が
解凍するまでの時間は長いが、熱交換能力が低い。ま
た、図9(b)に示すように、例えば蓄冷剤16の温度
が蓄冷完了設定温度C付近では、潜熱のみを考慮した場
合、吸熱量(または放冷量)が大きいほど蓄冷総熱量に
対する残熱比率Hは小さくなる。したがって、車両によ
る必要冷房能力と、上記グラフ(図9(a),(b))
に示した蓄冷器6の特性とを考慮して、蓄冷剤16の選
定や蓄冷容器15の形状,大きさ等を設定する必要があ
る。
【0027】また、蓄冷剤16の解凍時間mは、図10
(a)に示すように、空気の温度や湿度や風量、更には
日射量や乗員数等に応じた単位時間当たりの熱負荷qに
よって決まる。また、蓄冷残熱量と設定時間Mとの関係
は、図10(b)に示すように、熱負荷の大きさにも依
存する。すなわち、高熱負荷の場合には、同じ蓄冷残熱
量でも設定時間Mを短く設定する必要があるので設定時
間Mは通常、高熱負荷を基準に設定する。これにより、
冷房補助を過剰に行う恐れがなく、確実に冷房補助とク
ールダウン補助とを行うことができる。なお、設定時間
Mは熱負荷qによって決まる解凍時間mより短い時間と
なることは言うまでもない。
【0028】なお、熱負荷が小さい場合には上記設定時
間Mが長くなるような補正することにより、冷房補助を
より有効にすることができる。すなわち、図11(a)
に示すように、日射量や外気温のような環境因子、内外
気モードや送風量等の空調装置の状態から空気熱負荷量
を演算し、図11(b)に示すように、最大負荷と上記
演算空気熱負荷量との差に比例する補正量tzを算出
し、設定時間MをMt=M+tzとすることにより、設定
時間Mが長くなるような補正をおこなうことができる。
【0029】更に、図12に示すように、空調装置の空
気熱負荷量と通路開閉ドア12a,12bの開度とか
ら、蓄冷システムの熱負荷量を演算して蓄冷残熱量を求
め、上記蓄冷残熱量からクールダウン補助が可能な停車
時間(蓄冷保冷時間)を算出して表示することにより、
ユーザに適正な設定時間Mを知らせることが可能となる
ので、より快適な運転状態を実現することができる。
【0030】なお、図13に示すように、車両の走行・
停止時間及び車速(コンプレッサの回転数)から成る走
行パターンと、内外気モードや風量等の空調機器の状態
と、外気温や内気温等のの環境因子とを入力値とし、設
定時間Mを出力値とするニューラルネットワークにより
上記設定時間Mを算出することにより、設定時間Mを自
動設定するようにしてもよい。
【0031】実施の形態2.上記実施の形態1では、走
行時間が比較的長い車両において用いられる冷凍サイク
ルを用いて、冷房補助とクールダウン補助とを行う方法
について説明したが、例えば荷物の配達などのような停
車時間が比較的長い車両では、図14に示すように、大
容量の蓄冷器18を備えた冷凍サイクルを用いることに
より、クールダウン補助を更に確実に行うことができ
る。同図において、1はコンプレッサ、2はコンデン
サ、3はレシーバタンク、4は膨張弁、5はエバポレー
タ、18は蓄冷剤を収納する蓄冷容器18Kと2つの熱
交換器18a,18bをと備えた蓄冷器、7は電磁弁、
8は上記蓄冷器18の膨張弁、9はチェックバルブで、
上記熱交換器18aは電磁弁7から送られ膨張弁8で低
温となった冷媒と蓄冷器18の蓄冷剤との熱交換を行う
熱交換器で、上記熱交換器18bは上記蓄冷剤とブライ
ンポンプ19により循環されるアルコール溶液やグリコ
ール溶液等の冷却液との熱交換を行う熱交換器である。
また、20は、図15に示すように、空調装置のダクト
10内にエバポレータ5と並列に配置され、上記冷却液
と送風空気との熱交換を行うための補助用のエバポレー
タで、この補助用のエバポレータ20の下流側近傍に
は、冷却された送風空気の温度を監視するためのサーモ
14が設置されている。
【0032】上記冷凍サイクルの通常運転時の動作につ
いては、上記図1の冷凍サイクルの場合と同様であるの
で省略する。蓄冷器18の蓄冷剤を蓄冷する場合には、
電磁弁7を開放して上記冷媒の一部を蓄冷器18側に送
り、熱交換器18aを介して、蓄冷容器18K内の蓄冷
剤を冷却する。一方、蓄冷器18を用いた補助冷房を行
う場合には、コンプレッサ1が停止された状態で、電磁
弁7を閉じ、上記蓄冷容器18K内の蓄冷剤の放冷を、
熱交換器18bを介して、ブラインポンプ19により循
環される冷却液を冷却し、補助用のエバポレータ20に
おいて、上記冷却液により送風空気を冷却して車室内に
送る。また、補助用のエバポレータ20の下流側近傍に
設置されたサーモ14により補助用のエバポレータ20
の下流側の温度を監視し、車室内が目標温度になりエバ
ポレータ5の温度が上がっても、補助用のエバポレータ
20の温度が低ければ、上記設定時間M内では、コンプ
レッサ1がオンしないように制御する。
【0033】なお、実施の形態2の冷凍サイクルを用い
て、上記図6の車両用空調装置の制御を行う際には、通
路開閉ドア12a,12bを開,閉制御に代えて、ブラ
インポンプ19のオン・オフ制御を行い、蓄冷器18の
蓄冷及び放冷を行うようにすればよい。
【0034】また、補助用のエバポレータ20は、例え
ば、図16に示すように、エバポレータ5と直列に配置
してもよい。このとき、補助用のエバポレータ20とエ
バポレータ5の下流側近傍にそれぞれサーモ14a,1
4bを設置し、これらのサーモ14a,14bのどちら
か低い側の温度でコンプレッサ1のオン・オフを制御す
る。すなわち、エバポレータ5の下流側または補助用の
エバポレータ20の下流側の温度のどちらか一方の温度
が低ければ、上記設定時間M内では、コンプレッサ1が
オンしないように制御する。
【0035】図17は、蓄冷器18の一構成例を示す模
式図で、蓄冷器18は、例えば水にMgcl,Nacl
等の無機塩を混合した蓄冷剤16を収納した樹脂製の蓄
冷容器18と、この蓄冷容器18を両側から挟み込むよ
うに上記蓄冷容器18に密着して設けられた熱交換器1
8a,18b(図17では熱交換器18bのみを図示し
た)とから構成され、熱交換器18aでは、膨張弁8に
より低温となった冷媒と蓄冷剤16との熱交換が行なわ
れ、熱交換器18bでは、ブラインポンプ19により冷
却液配管21を通って循環される冷却液と上記蓄冷剤1
6との熱交換を行う。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、蓄冷剤により冷熱を蓄える蓄冷器の放冷
時間に上限値を設けるとともに、上記放冷時間が上記上
限値を越えた場合には蓄冷剤の放冷を停止して蓄冷を行
うようにしたので、エンジン駆動コンプレッサを定常運
転しているときの冷房余力を上記蓄冷剤に保冷すること
ができるとともに、冷房補助によりコンプレッサの稼動
を平準化することができる。したがって、定常時のコン
プレッサのオン・オフ回数を減らすことができ、運転性
の向上とコンプレッサの負荷変動による効率低下の低減
を図ることができる。また、クールダウン時の冷力を残
しておくことができるので、冷房補助とともにクールダ
ウン補助も確実に行うことができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、蓄冷剤の
蓄冷残熱量に応じて上記上限値を変更するようにしたの
で、適切な放冷制御を行うことができる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、車両の環
境因子及び空調装置の状態から車両の熱負荷量を演算
し、上記演算された熱負荷量と予め設定した最大熱負荷
量との差に応じて上記上限値を補正するようにしたの
で、熱負荷が小さい場合には上記上限値を長くすること
ができ、冷房補助をより有効に行うことができる。
【0039】請求項4に記載の発明によれば、車両の走
行パターンに基づいて、上記上限値を設定するようにし
たので、冷房補助とクールダウン補助とを効率よく行う
ことができ、蓄冷器の使用効率を向上させることができ
る。
【0040】請求項5に記載の発明によれば、放冷時間
の上限値を、車両の走行パターンと空調機器の状態とを
入力信号とし、上記上限値を出力値とするニューラルネ
ットワークにより求めるようにしたので、放冷時間を自
動的にかつ的確に設定することができる。
【0041】請求項6に記載の発明によれば、蓄冷剤の
蓄冷残熱量に基づいて蓄冷可能保持時間を算出するとと
もに、この蓄冷可能保持時間を表示するようにしたの
で、放冷時間の設定を的確に行うことができ、より快適
な運転状態を実現することができる。
【0042】請求項7に記載の発明によれば、蓄冷器の
熱交換率と蓄冷剤の蓄冷総量とに基づいて、蓄冷剤の蓄
冷残熱量を推定するようにしたので、蓄冷残熱量を正確
に推定することでき、放冷時間の上限値を適正に設定す
ることができる。
【0043】請求項8に記載の発明によれば、上記蓄冷
器の熱交換率と蓄冷剤の蓄冷総量に加えて、車両用空調
装置の熱負荷に応じて蓄冷器の蓄冷残熱量を推定するよ
うにしたので、蓄冷残熱量を更に正確に推定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わる冷凍サイクル
の構成を示す図である。
【図2】 本実施の形態1に係わる蓄冷器の配置を示す
図である。
【図3】 本実施の形態1に係わる蓄冷器の構成を示す
図である。
【図4】 蓄冷剤の特性を示す図である。
【図5】 設置時間による冷房補助とクールダウン補助
との関係を示す図である。
【図6】 本実施の形態1に係わる空調装置の制御方法
を示すフローチャートである。
【図7】 コンプレッサの稼動状態を示す図である。
【図8】 クールダウン特性を示す図である。
【図9】 蓄冷総熱量と解凍時間との関係及び放冷量と
蓄冷総熱量時間との関係を示す図である。
【図10】 吸熱量と解凍時間との関係及び最大設定時
間と蓄冷残熱量との関係を示す図である。
【図11】 設定時間の補正方法を示す図である。
【図12】 蓄冷保持時間の表示方法を説明するための
図である。
【図13】 放冷時間の上限値の算出方法を示す図であ
る。
【図14】 本実施の形態2に係わる冷凍サイクルの構
成を示す図である。
【図15】 本実施の形態2に係わる蓄冷器の配置を示
す図である。
【図16】 本実施の形態2に係わる蓄冷器の他の配置
を示す図である。
【図17】 本実施の形態2に係わる蓄冷器の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ、2 コンデンサ、3 レシーバタン
ク、4 膨張弁、5エバポレータ、6 蓄冷器、7 電
磁弁、8 蓄冷器の膨張弁、9 チェックバルブ、10
ダクト、11 ブロア、12a,12b 通路開閉ド
ア、13 温度センサ、14,14a,14b サー
モ、15 蓄冷剤容器、16 蓄冷剤、17 サーペン
タインチュウブ、18 蓄冷器、18K 蓄冷剤容器、
18a,18b 熱交換器、19 ブラインポンプ、2
0 補助用のエバポレータ、21 冷却液配管。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄冷剤により冷熱を蓄える蓄冷器を備え
    た車両用空調装置において、上記蓄冷器の放冷時間に上
    限値を設けるとともに、上記放冷時間が上記上限値を越
    えた場合には蓄冷剤の放冷を停止して蓄冷を行うように
    したことを特徴とする蓄冷器の放冷制御方法。
  2. 【請求項2】 蓄冷剤の蓄冷残熱量に応じて上記上限値
    を変更するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    蓄冷器の放冷制御方法。
  3. 【請求項3】 車両の環境因子及び空調装置の状態から
    車両の熱負荷量を演算し、上記演算された熱負荷量と予
    め設定した最大熱負荷量との差に応じて上記上限値を補
    正するようにしたことを特徴とする請求項1記載の蓄冷
    器の放冷制御方法。
  4. 【請求項4】 車両の走行パターンに基づいて、上記上
    限値を設定するようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の蓄冷器の放冷制御方法。
  5. 【請求項5】 放冷時間の上限値を、車両の走行パター
    ンと空調機器の状態とを入力信号とし、上記上限値を出
    力値とするニューラルネットワークにより求めるように
    したことを特徴とする請求項1記載の蓄冷器の放冷制御
    方法。
  6. 【請求項6】 蓄冷剤の蓄冷残熱量に基づいて蓄冷可能
    保持時間を算出するとともに、この蓄冷可能保持時間を
    表示するようにしたことを特徴とする請求項1記載の蓄
    冷器の放冷制御方法。
  7. 【請求項7】 蓄冷器の熱交換率と蓄冷剤の蓄冷総量と
    に基づいて、蓄冷剤の蓄冷残熱量を推定するようにした
    ことを特徴とする蓄冷量の推定方法。
  8. 【請求項8】 車両用空調装置の熱負荷に応じて蓄冷器
    の蓄冷残熱量を推定するようにしたことを特徴とする請
    求項7記載の蓄冷量の推定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2014491A1 (en) 2007-07-09 2009-01-14 Denso Corporation Control apparatus for vehicle air conditioner
KR101250274B1 (ko) 2007-01-12 2013-04-08 한라공조주식회사 축냉기를 구비한 차량용 공조장치의 제어방법

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