JP2000355055A - 伝動ベルト用樹脂複合体の製造方法、その製造装置及び伝動ベルト - Google Patents

伝動ベルト用樹脂複合体の製造方法、その製造装置及び伝動ベルト

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JP2000355055A
JP2000355055A JP11254021A JP25402199A JP2000355055A JP 2000355055 A JP2000355055 A JP 2000355055A JP 11254021 A JP11254021 A JP 11254021A JP 25402199 A JP25402199 A JP 25402199A JP 2000355055 A JP2000355055 A JP 2000355055A
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Japan
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transmission belt
resin
composite
resin composite
belt
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JP11254021A
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English (en)
Inventor
Toyoshige Inoue
豊茂 井上
Masaaki Ogino
雅章 荻野
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗張体の埋設された樹脂製の伝動ベルトにお
いて、抗張体を伝動ベルトの厚さ方向の中央部に位置さ
せる。 【解決手段】 抗張体挿入口51と溶融樹脂流入口52
と吐出口53とを備えたダイ5と、ダイ5の溶融樹脂流
入口52からダイ5に溶融した樹脂を供給する溶融樹脂
供給機6と、ダイ5の吐出口53から吐出された抗張体
3と未固化の樹脂との未固化複合体10をローラー周方
向に載せ且つ該未固化複合体を順次連続して冷却する冷
却ローラー7とを備えた伝動ベルト用樹脂複合体の製造
装置において、冷却ローラー7に、その外周面に抗張体
3を支持する凸部71と抗張体3と冷却ローラー7の外
周面の間に未固化複合体10の樹脂を自重で沈ませて冷
却固化させる樹脂沈下部とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テープ式の窓ガラ
ス開閉調節装置(ウィンドレギュレーター)等に用いら
れる伝動ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアインナーパネルに組み込ま
れて窓ガラスを昇降させる窓ガラス開閉調整装置は、そ
の昇降機構によってアーム式、ワイヤー式及びテープ式
に大別される。
【0003】上記3つのタイプのうちテープ式の窓ガラ
ス開閉調整装置が、特開昭55−68985号公報に記
載されており、これによると上記装置にはエンドレスの
伝動ベルトとしてテープ状伝動ベルト(平ベルト)が備
えてあり、該伝動ベルトには多数の係止孔がベルト本体
の長手方向全体に所定ピッチで形成されている。この伝
動ベルトは、駆動プーリに突設された複数の係合突起に
上記各係合孔を係合させて上記駆動プーリ及び従動プー
リに巻き掛けられている。また、上記伝動ベルトは窓ガ
ラスが昇降可能となるよう該窓ガラスに連結されてお
り、上記伝動ベルトを駆動プーリの正転・逆転駆動によ
り走行させ、窓ガラスを昇降させるようになっている。
【0004】そして、かかるテープ式の窓ガラス開閉調
整装置に用いられる伝動ベルトは、一般にベルト厚さ
0.5〜3.0mm、ベルト幅15〜20mmで、最大
荷重として100kgfがかかるため、広い温度領域
(−30〜80℃)にわたって最大荷重に耐え得るよう
高強度、低クリープ性等の物性が要求される。
【0005】そこで、かかるテープ状伝動ベルトとして
特開平10−166470号公報には、延伸処理の施さ
れていない無延伸状態の熱可塑性エラストマーに抗張体
として補強コードを埋設したものについて記載されてい
る。具体的には、該伝動ベルトは、図11に示すよう
に、ベルト本体aが無延伸状態の熱可塑性エラストマー
からなり、ベルト本体1の長手方向には所定ピッチで係
合孔bが設けられている。また、上記伝動ベルト本体に
は、抗張体として補強コードcが上記各係合孔bのベル
ト幅方向両側に所定ピッチで且つベルト長手方向に沿っ
て埋設されている。
【0006】そして、上記伝動ベルトは、ダイに補強コ
ードと溶融した樹脂を供給し、ダイの吐出口から補強コ
ードと未固化の樹脂との未固化複合体を吐出させ、さら
にこれを冷却ローラーで連続的に冷却して樹脂複合体を
製造し、これに係合孔を打ち抜くという方法で作られ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記伝
動ベルトの製造方法には以下のような問題がある。
【0008】冷却ローラー上に吐出された未固化複合体
は、冷却ローラーに載せられた直後は樹脂がまだ半溶融
状態にあり、抗張体は樹脂層の厚さ方向の冷却ローラー
側に沈み込む傾向がある。つまり、この複合体を上記伝
動ベルトとした場合に、抗張体が伝動ベルトの一方の表
面側に偏ることとなる。従って、かかる伝動ベルトをプ
ーリに巻き掛けると、ベルトの張力中心は抗張体の位置
となるため、抗張体が偏っていない側の表面層では過大
な引張または圧縮応力が発生し、伝動ベルトの耐屈曲疲
労性を損なうという問題がある。
【0009】また、抗張体は樹脂層厚さ方向の一定位置
に埋設されず、上下にゆらぎながら吐出された樹脂複合
体の長手方向に埋設されることとなる。そして、この樹
脂複合体を上記伝動ベルトとすると、抗張体による寸法
保持効果が伝動ベルトがある程度伸びた状態でなければ
得られないこととなる。従って、上記伝動ベルトは寸法
安定性が悪く、プーリの係合突起と伝動ベルトの係合孔
との係合不良を生じるという問題もある。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、抗張体の埋設された
樹脂製の伝動ベルトにおいて、抗張体を伝動ベルトの厚
さ方向の中央部の一定位置に配し、耐屈曲疲労性及び寸
法安定性に優れる伝動ベルトを得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、押出成型によ
って得られた抗張体と未固化の樹脂との未固化複合体
を、外周面に凸部を設けた冷却ローラーに載せ、この凸
部で抗張体を支持することにより、ベルト厚さ方向の中
央部の一定位置に抗張体を配することとしたものであ
る。
【0012】具体的に請求項1記載の発明は、抗張体の
埋設された伝動ベルト用樹脂複合体の製造方法であっ
て、抗張体と溶融した樹脂とを一つのダイに供給する材
料供給工程と、前記ダイから前記抗張体が前記樹脂で覆
われてなり且つ該樹脂が未だ固化していない未固化複合
体を吐出させる吐出工程と、前記未固化複合体を、該未
固化複合体の抗張体をローラー外周面から所定間隔をお
いた位置に保持するための凸部が設けられている冷却ロ
ーラーの外周面上に該冷却ローラーの周方向に載せ、ロ
ーラー外周面上に未固化の樹脂層を形成させるとともに
該抗張体を該凸部で支持することにより該抗張体を該未
固化の樹脂層の厚さ方向の中央部に位置させるようにし
て該未固化の樹脂を冷却固化させる冷却工程とを備えた
ことを特徴とする伝動ベルト用樹脂複合体の製造方法で
ある。
【0013】かかる方法により製造される樹脂複合体で
は、抗張体を樹脂複合体の厚さ方向の中央部に位置させ
ることができる。そして、この樹脂複合体を伝動ベルト
としてプーリに巻き掛けた場合、従来技術のようにベル
ト厚さ方向の一方側に過大な応力が発生するということ
がない。また、製造される樹脂複合体の表面には、冷却
ローラーの凸部に対応する凹部が形成され、このために
ベルトの曲げ剛性が低くなる。従って、以上のことから
伝動ベルトの耐屈曲疲労性の改善が図られる。ここで、
伝動ベルトをプーリに巻きかける際には、ベルトの凹部
が形成されていない側をプーリ側とすることが好まし
い。ベルトの凹部が形成されている側をプーリ側として
巻き掛けると、抗張体がプーリ周面に沿って多角形的に
屈曲されることとなり、抗張体が損傷を受ける可能性が
あるからである。
【0014】また、抗張体は冷却ローラーの凸部で支持
されるので、未固化樹脂層の厚さ方向の一定位置に抗張
体が埋設されていくこととなり、樹脂複合体の厚さ方向
に生じる抗張体の上下のゆらぎが抑制される。従って、
この樹脂複合体を伝動ベルトとした場合、従来技術のよ
うに伝動ベルトがある程度伸びなければ寸法保持効果を
発揮しないということはなく、寸法安定性に優れるもの
となる。
【0015】以上より、冷却ローラーの外周面上に凸部
を設けることにより、抗張体を樹脂複合体の厚さ方向の
中央部の一定位置に配することができ且つ製造される樹
脂複合体には凹部が形成される。すなわち、この樹脂複
合体を伝動ベルトとした場合に、寸法安定性の向上と耐
屈曲疲労性の向上という二つの効果が同時に得られる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の伝
動ベルト用樹脂複合体の製造方法であって、凸部は、冷
却ローラーの周方向に所定ピッチで設けられた複数の凸
条であり且つ未固化複合体は、該凸条と交差するように
冷却ローラーの外周面上に載せることを特徴とする伝動
ベルト用樹脂複合体の製造方法である。
【0017】上記の方法により製造される樹脂複合体表
面には、冷却ローラーの凸条に対応する凹溝が樹脂複合
体を横断して形成され、ベルト剛性が大きく低減される
こととなる。すなわち、請求項1記載の発明の作用がよ
り適正に営まれることとなり伝動ベルトの耐屈曲疲労性
のさらなる改善が図られる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載の伝
動ベルト用樹脂複合体の製造方法であって、凸条が延び
る方向と冷却ローラーの軸方向とが成す角が15°以上
70°以下であることを特徴とする伝動ベルト用樹脂複
合体の製造方法である。
【0019】上記の製造方法では、凸条の延びる方向と
冷却ローラーの軸方向とが成す角が所定の範囲とされて
いるので、請求項2記載の発明の作用がより一層適正に
営まれることとなり、伝動ベルトの耐屈曲疲労性のより
一層の改善が図られる。すなわち、上記角が15°より
小さい場合、樹脂複合体を伝動ベルトとし、凹溝を有す
る面をプーリ側としてプーリに巻き掛けると、抗張体が
プーリの周面に沿って多角形的に屈曲して損傷を受ける
おそれがある。また、凹溝を有する面を外面側としてプ
ーリに巻き掛けると、凹溝に応力が集中して亀裂の起点
となる可能性がある。特にプーリ径が小さく、伝動ベル
ト内側に生じる変形が大きくなる場合にこれらの傾向が
強くなる。かかる観点から上記角は30°以上とするの
が好ましく、40°以上とすればさらによい。また、上
記角が70°より大きくなると、樹脂複合体を横断する
凹溝の長さが長くなり、ベルト剛性の低減による耐屈曲
疲労性の向上効果が十分に得られないものとなる。さら
に、抗張体が樹脂複合体の幅方向に所定ピッチで埋設さ
れた断面円形の複数の心線の場合、上記角が大きくなる
に従って冷却ローラーの凸条と心線との接触面積は大き
くなる。そして、心線と冷却ローラーの凸条との間の摩
擦が大きくなって、その作用により心線の上記ピッチが
乱れることとなる。特に上記角が70°より大きくなる
とその傾向は顕著となる。かかる観点から上記角は60
°以下とすることが好ましく、50°以下とすればさら
によい。
【0020】請求項4記載の発明は、抗張体挿入口と溶
融樹脂流入口と吐出口とを備えたダイと、前記ダイの溶
融樹脂流入口から該ダイに溶融した樹脂を供給する溶融
樹脂供給機と、前記ダイの吐出口から吐出された抗張体
と未固化の樹脂との未固化複合体をローラー周方向に載
せ且つ該未固化複合体を順次連続して冷却する冷却ロー
ラーとを備えた伝動ベルト用樹脂複合体の製造装置であ
って、前記冷却ローラーは、外周面に前記抗張体を支持
する凸部が形成され且つ該抗張体と冷却ローラーの外周
面との間に該未固化複合体の樹脂を自重で沈ませて冷却
固化させる樹脂沈下部が形成されていることを特徴とす
る伝動ベルト用樹脂複合体の製造装置である。
【0021】上記の製造装置により製造される樹脂複合
体では、凸部を所定の高さとすることにより抗張体を樹
脂複合体の厚さ方向の中央部に位置させることができ
る。そして、この樹脂複合体を伝動ベルトとしてプーリ
に巻き掛けた場合、従来技術のようにベルト厚さ方向の
一方側に過大な応力が発生するということがない。ま
た、製造される樹脂複合体の表面には、冷却ローラーの
凸部に対応する凹部が形成され、このためにベルトの曲
げ剛性が低くなる。従って、以上のことから伝動ベルト
の耐屈曲疲労性の改善が図られる。ここで、伝動ベルト
をプーリに巻きかける際には、ベルトの凹部が形成され
ていない側をプーリ側とすることが好ましい。ベルトの
凹部が形成されている側をプーリ側として巻き掛ける
と、抗張体がプーリ周面に沿って多角形的に屈曲される
こととなり、抗張体が損傷を受ける可能性があるからで
ある。
【0022】また、抗張体は冷却ローラーの凸部で支持
されるので、未固化樹脂層の厚さ方向の一定位置に抗張
体が埋設されていくこととなり、樹脂複合体の厚さ方向
に生じる抗張体の上下のゆらぎが抑制される。従って、
この樹脂複合体を伝動ベルトとした場合、従来技術のよ
うに伝動ベルトがある程度伸びなければ寸法保持効果を
発揮しないということはなく、寸法安定性に優れるもの
となる。
【0023】以上より、冷却ローラーの外周面上に凸部
を設けることにより、抗張体を樹脂複合体の厚さ方向の
中央部の一定位置に配することができ且つ製造される樹
脂複合体には凹部が形成される。すなわち、この樹脂複
合体を伝動ベルトとした場合に、寸法安定性の向上と耐
屈曲疲労性の向上という二つの効果が同時に得られる。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項4記載の伝
動ベルト用樹脂複合体の製造装置において、凸部は、冷
却ローラーの周方向に所定ピッチで設けられた複数の凸
条であり且つ該凸条は、冷却ローラーに載せられる未固
化複合体と交差することを特徴とする伝動ベルト用樹脂
複合体製造装置である。
【0025】上記の製造装置により製造される樹脂複合
体表面には、冷却ローラーの凸条に対応する凹溝が樹脂
複合体を横断して形成され、ベルト剛性が大きく低減さ
れることとなる。すなわち、請求項4記載の発明の作用
がより適正に営まれることとなり伝動ベルトの耐屈曲疲
労性のさらなる改善が図られる。
【0026】請求項6記載の発明は、請求項5記載の伝
動ベルト用樹脂複合体の製造装置において、凸条が延び
る方向と冷却ローラーの軸方向とが成す角が15°以上
70°以下であることを特徴とする伝動ベルト用樹脂複
合体製造装置である。
【0027】上記の製造装置では、凸条の延びる方向と
冷却ローラーの軸方向とが成す角が所定の範囲とされて
いるので、請求項5記載の発明の作用がより一層適正に
営まれることとなり、伝動ベルトの耐屈曲疲労性のより
一層の改善が図られる。すなわち、上記角が15°より
小さい場合、樹脂複合体を伝動ベルトとし、凹溝を有す
る面をプーリ側としてプーリに巻き掛けると、抗張体が
プーリの周面に沿って多角形的に屈曲して損傷を受ける
おそれがある。また、凹溝を有する面を外面側としてプ
ーリに巻き掛けると、凹溝に応力が集中して亀裂の起点
となる可能性がある。特にプーリ径が小さく、伝動ベル
ト内側に生じる変形が大きくなる場合にこれらの傾向が
強くなる。かかる観点から上記角は30°以上とするの
が好ましく、40°以上とすればさらによい。また、上
記角が70°より大きくなると、樹脂複合体を横断する
凹溝の長さが長くなり、ベルト剛性の低減による耐屈曲
疲労性の向上効果が十分に得られないものとなる。さら
に、抗張体が樹脂複合体の幅方向に所定ピッチで埋設さ
れた断面円形の複数の心線の場合、上記角が大きくなる
に従って冷却ローラーの凸条と心線との接触面積は大き
くなる。そして、心線と冷却ローラーの凸条との間の摩
擦が大きくなって、その作用により心線の上記ピッチが
乱れることとなる。特に上記角が70°より大きくなる
とその傾向は顕著となる。かかる観点から上記角は60
°以下とすることが好ましく、50°以下とすればさら
によい。
【0028】請求項7記載の発明は、抗張体の埋設され
た伝動ベルト用樹脂複合体であって、前記抗張体は、少
なくとも前記樹脂複合体の長手方向に延び且つ該樹脂複
合体の厚さ方向中央部の所定位置に配され、前記樹脂複
合体の少なくとも一方の表面に、該樹脂複合体の曲げ剛
性を低減させる凹部を備えていることを特徴とする伝動
ベルト用樹脂複合体である。
【0029】上記の伝動ベルト用樹脂複合体では、抗張
体が樹脂複合体の厚さ方向の中央部に位置している。そ
して、この樹脂複合体を伝動ベルトとしてプーリに巻き
掛けた場合、従来技術のようにベルト厚さ方向の一方側
に過大な応力が発生するということがない。また、樹脂
複合体の表面には、ベルトの曲げ剛性を低減させる凹部
が形成されている。従って、以上のことから伝動ベルト
の耐屈曲疲労性の改善が図られる。ここで、この樹脂複
合体を伝動ベルトとしてプーリに巻きかける際には、ベ
ルトの凹部が形成されていない側をプーリ側とすること
が好ましい。ベルトの凹部が形成されている側をプーリ
側として巻き掛けると、抗張体がプーリ周面に沿って多
角形的に屈曲されることとなり、抗張体が損傷を受ける
可能性があるからである。
【0030】また、抗張体は樹脂複合体の厚さ方向の所
定位置に埋設されているので、この樹脂複合体を伝動ベ
ルトとした場合、従来技術のように伝動ベルトがある程
度伸びなければ寸法保持効果を発揮しないということは
なく、寸法安定性に優れる伝動ベルトを得ることができ
る。
【0031】請求項8記載の発明は、請求項7記載の伝
動ベルト用樹脂複合体の長手方向に所定ピッチで係合孔
が設けられた伝動ベルトであって、凹部は、ベルト表面
を横断して延び且つベルト長手方向に所定ピッチで設け
られた複数の凹溝であることを特徴とする伝動ベルトで
ある。
【0032】上記の構成では、伝動ベルト表面には、ベ
ルト幅方向を横断する凹溝が形成され、ベルト剛性が大
きく低減されることとなる。これによって伝動ベルトの
耐屈曲疲労性の改善が図られる。
【0033】請求項9記載の発明は、請求項8記載の伝
動ベルトにおいて、凹溝が延びる方向とベルト幅方向と
が成す角が15°以上70°以下であることを特徴とす
る伝動ベルトである。
【0034】上記の構成では、凸条の延びる方向と冷却
ローラーの軸方向とが成す角が所定の範囲とされている
ので、請求項8記載の発明の作用がより一層適正に営ま
れることとなり、伝動ベルトの耐屈曲疲労性のより一層
の改善が図られる。すなわち、上記角が15°より小さ
い場合、樹脂複合体を伝動ベルトとし、凹溝を有する面
をプーリ側としてプーリに巻き掛けると、抗張体がプー
リの周面に沿って多角形的に屈曲して損傷を受けるおそ
れがある。また、凹溝を有する面を外面側としてプーリ
に巻き掛けると、凹溝に応力が集中して亀裂の起点とな
る可能性がある。特にプーリ径が小さく、伝動ベルト内
側に生じる変形が大きくなる場合にこれらの傾向が強く
なる。かかる観点から上記角は30°以上とするのが好
ましく、40°以上とすればさらによい。また、上記角
が70°より大きくなると、樹脂複合体を横断する凹溝
の長さが長くなり、ベルト剛性の低減による耐屈曲疲労
性の向上効果が十分に得られないものとなる。かかる観
点から上記角は60°以下とすることが好ましく、50
°以下とすればさらによい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、抗張体を樹脂複合体の厚さ方向の中央部に位置
させることができる。そして、この樹脂複合体を伝動ベ
ルトとしてプーリに巻き掛けた場合、従来技術のように
ベルト厚さ方向の一方側に過大な応力が発生するという
ことがない。また、製造される樹脂複合体の表面には、
冷却ローラーの凸部に対応する凹部が形成され、このた
めにベルトの曲げ剛性が低くなる。従って、以上のこと
から伝動ベルトの耐屈曲疲労性の改善が図られる。ま
た、抗張体は冷却ローラーの凸部で支持されるので、未
固化樹脂層の厚さ方向の一定位置に抗張体が埋設されて
いくこととなり、樹脂複合体の厚さ方向に生じる抗張体
の上下のゆらぎが抑制される。従って、この樹脂複合体
を伝動ベルトとした場合、従来技術のように伝動ベルト
がある程度伸びなければ寸法保持効果を発揮しないとい
うことはなく、寸法安定性に優れるものとなる。すなわ
ち、冷却ローラーの外周面上に凸部を形成させることに
より、伝動ベルトの寸法安定性の向上と耐屈曲疲労性の
向上という二つの効果が同時に得られる。
【0036】請求項2記載の発明では、樹脂複合体表面
に冷却ローラーの凸条に対応する凹溝が樹脂複合体を横
断して形成され、ベルト剛性が大きく低減されることと
なる。すなわち、請求項1記載の発明の作用がより適正
に営まれることとなり伝動ベルトの耐屈曲疲労性のさら
なる改善が図られる。
【0037】請求項3記載の発明では、凸条の延びる方
向と冷却ローラーの軸方向とが成す角が所定の範囲とさ
れているので、請求項2記載の発明の作用がより一層適
正に営まれることとなる。
【0038】請求項4記載の発明では、抗張体を樹脂複
合体の厚さ方向の中央部に位置させることができる。そ
して、この樹脂複合体を伝動ベルトとしてプーリに巻き
掛けた場合、従来技術のようにベルト厚さ方向の一方側
に過大な応力が発生するということがない。また、製造
される樹脂複合体の表面には、冷却ローラーの凸部に対
応する凹部が形成され、このためにベルトの曲げ剛性が
低くなる。従って、以上のことから伝動ベルトの耐屈曲
疲労性の改善が図られる。また、抗張体は冷却ローラー
の凸部で支持されるので、未固化樹脂層の厚さ方向の一
定位置に抗張体が埋設されていくこととなり、樹脂複合
体の厚さ方向に生じる抗張体の上下のゆらぎが抑制され
る。従って、この樹脂複合体を伝動ベルトとした場合、
従来技術のように伝動ベルトがある程度伸びなければ寸
法保持効果を発揮しないということはなく、寸法安定性
に優れるものとなる。すなわち、冷却ローラーの外周面
上に凸部を形成させることにより、伝動ベルトの寸法安
定性の向上と耐屈曲疲労性の向上という二つの効果が同
時に得られる。
【0039】請求項5記載の発明では、樹脂複合体表面
に冷却ローラーの凸条に対応する凹溝が樹脂複合体を横
断して形成され、ベルト剛性が大きく低減されることと
なる。すなわち、請求項4記載の発明の作用がより適正
に営まれることとなり伝動ベルトの耐屈曲疲労性のさら
なる改善が図られる。
【0040】請求項6記載の発明では、凸条の延びる方
向と冷却ローラーの軸方向とが成す角が所定の範囲とさ
れているので、請求項5記載の発明の作用がより一層適
正に営まれることとなる。
【0041】請求項7記載の発明では、抗張体が樹脂複
合体の厚さ方向の中央部に位置している。そして、この
樹脂複合体を伝動ベルトとしてプーリに巻き掛けた場
合、従来技術のようにベルト厚さ方向の一方側に過大な
応力が発生するということがない。また、樹脂複合体の
表面には、ベルトの曲げ剛性を低減させる凹部が形成さ
れている。従って、以上のことから伝動ベルトの耐屈曲
疲労性の改善が図られる。また、抗張体は樹脂複合体の
厚さ方向の所定位置に埋設されているので、この樹脂複
合体を伝動ベルトとした場合、従来技術のように伝動ベ
ルトがある程度伸びなければ寸法保持効果を発揮しない
ということはなく、寸法安定性に優れる伝動ベルトを得
ることができる。
【0042】請求項8記載の発明では、伝動ベルトの少
なくとも一方のベルト表面には、ベルト幅方向を横断す
る凹溝が形成され、ベルト剛性が大きく低減されること
となる。これによって伝動ベルトの耐屈曲疲労性の改善
が図られる。
【0043】請求項9記載の発明では、凹溝が延びる方
向とベルト幅方向とが成す角が所定の範囲とされている
ので、請求項8記載の発明の作用がより一層適正に営ま
れることとなる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の実施形態1に係る伝動
ベルトAを示す。ベルト本体1は、ポリプロピレン系熱
可塑性樹脂からなり、ベルト幅15mmでベルト厚み
1.9mmのテープ状である。また、ベルト本体1の長
手方向には所定ピッチで係合孔2が設けられている。ま
た、上記ベルト本体1の厚さ方向中央部には、抗張体と
して補強コード3が上記各係合孔2のベルト幅方向両側
に3本ずつ所定ピッチで且つベルト長手方向に沿って埋
設されている。この補強コード3は、パラ系芳香族ポリ
アミド繊維(帝人社商品名:テクノーラ)1500de
/1×3構成の撚り糸が用いられている。そして、ベル
ト本体1の一方の表面には、断面半円状の凹溝4が設け
られている。図2は、伝動ベルトAを凹溝4が設けられ
た表面側から見たところを示す。凹溝4は、ベルト幅方
向にベルトを横断して直線状に延び且つベルト長手方向
に係合孔2と同一ピッチで多数設けられている。そし
て、図3に示すように、凹溝4が延びる方向とベルト幅
方向とが成す角は45°とされている。
【0045】上記伝動ベルトAは、以下の装置及び方法
で製造される。
【0046】図4は、伝動ベルト用樹脂複合体製造装置
を示す。前記装置は、ダイ5と溶融樹脂供給機6と冷却
ローラー7と第1押さえロール8と第2押さえロール9
とを備えている。
【0047】ダイ5は、抗張体挿入口51と溶融樹脂流
入口52と吐出口53とを有しており、溶融樹脂流入口
52は溶融樹脂供給機6に繋がっている。そして、補強
コード3は抗張体挿入口51から、溶融したポリプロピ
レン系熱可塑性樹脂は溶融樹脂流入口53からそれぞれ
ダイ5に供給される。なお、補強コード3は、形成され
る樹脂複合体11の両側に3本ずつ幅方向に一定ピッチ
で埋設されるように、樹脂に埋設される形態でダイ5へ
の供給がなされる。従って、補強コード3は、若干テン
ションがかけられた状態でダイ5に供給される。
【0048】ダイ5に供給された補強コード3と未固化
の樹脂とはダイ5中で複合し、未固化複合体10として
吐出口53から吐出される。そして、図5に示されるよ
うに吐出された未固化複合体10は、冷却ローラー7に
載せられ、冷却ローラー7と第1押さえロール8との間
隙を通過することによって未固化複合体10の厚みの均
一化が図られるとともに冷却固化する。冷却固化した樹
脂複合体11は、第2押さえロール9を通過して巻き取
られる。このとき、樹脂複合体11には若干のテンショ
ンがかけられ、埋設される補強コード3が樹脂層内でた
わみを有さないようにする。
【0049】ここで冷却ローラー7には、図6に示すよ
うに外周面を横切る複数の凸条71が所定ピッチで設け
られている。この凸条71は断面半円状であり、凸条7
1と冷却ローラー7の軸方向とが成す角は45°とされ
ている。従って、未固化複合体10がダイ5から吐出さ
れると、図5に示すように冷却ローラー7の外周面上に
は未固化の樹脂の層が形成されるとともに補強コード3
は冷却ローラー7の凸条71で支持される。そして、凸
条間と補強コード3と冷却ローラー7の外周面とで囲ま
れる樹脂沈降部72に未固化の樹脂が自重で垂れて流れ
込み、その結果、樹脂は、補強コード3が樹脂層の厚さ
方向の中央部に位置した状態で固化する。そして、固化
した樹脂複合体11には、樹脂複合体11の幅方向と4
5°の角を成して延びる断面半円状の凹溝が形成され
る。
【0050】得られた樹脂複合体11は、埋設された両
側3本ずつの補強コード3で挟まれた部分に長手方向全
体について所定ピッチで係合孔を打ち抜く。
【0051】次に作用・効果について説明する。
【0052】上記方法及び装置により製造される樹脂複
合体11では、補強コード3を樹脂複合体11の厚さ方
向の中央部に位置させることができる。そして、この樹
脂複合体11に係合孔を設けた伝動ベルトAをプーリに
巻き掛けた場合、従来技術のようにベルト厚さ方向の一
方側に過大な応力が発生するということがない。また、
製造される樹脂複合体11の表面には、冷却ローラー7
の凸条71に対応する凹溝4が樹脂複合体11を横断し
て多数形成され、このためにベルトの曲げ剛性が低くな
る。従って、以上のことから伝動ベルトAは耐屈曲疲労
性に優れたものとなる。
【0053】なお、伝動ベルトAをプーリに巻きかける
際には、ベルトの凹溝4が形成されていない側をプーリ
側とすることが好ましい。ベルトの凹溝4が形成されて
いる側をプーリ側として巻き掛けると、補強コード3が
プーリ周面に沿って多角形的に屈曲されることとなり、
補強コード3が損傷を受ける可能性があるからである。
【0054】また、補強コード3は冷却ローラー7の凸
部71で支持されるので、未固化樹脂層の厚さ方向の一
定位置に補強コード3が埋設されていくこととなり、樹
脂複合体11の厚さ方向に生じる補強コード3の上下の
ゆらぎが抑制される。従って、この樹脂複合体11に係
合孔を設けた伝動ベルトAは、従来技術のように伝動ベ
ルトがある程度伸びなければ寸法保持効果を発揮しない
ということはなく、寸法安定性に優れるものとなる。
【0055】以上より、冷却ローラー7の外周面上に凸
条71を設けることにより、補強コード3を樹脂複合体
11の厚さ方向の中央部の一定位置に配することができ
且つ製造される樹脂複合体11には凹溝4が形成され
る。すなわち、この樹脂複合体11に係合孔を設けた伝
動ベルトAには、優れた寸法安定性と優れた耐屈曲疲労
性という二つの特性が同時に備わることとなる。
【0056】また、凸条71の延びる方向と冷却ローラ
ー7の軸方向とが成す角が45°とされているので、樹
脂複合体11に係合孔を設けた伝動ベルトAをプーリに
巻き掛けても、伝動ベルトAが損傷を受けることはな
い。また、ベルト表面に形成される凹溝4は適度の長さ
を有してベルトを横断しているので、伝動ベルトA内側
にかかる圧縮応力が凹溝の存在によって低減されるとい
う上記効果が有効に発揮される。さらに、上記角におい
ては補強コード3と冷却ローラー7の凸条71との間の
摩擦の作用により、補強コード3間のピッチが乱れると
いうことはない。
【0057】そして、凹溝4のピッチは係合孔2のピッ
チと同一としているので、凹溝4と係合孔2とは常に一
対となる。従って、係合孔2がプーリの係合突起に係合
して動力を伝達する作用と凹溝によりベルト剛性の低減
を図る作用とがバランスよく営まれることとなる。 <実施例>上記実施形態1に係る伝動ベルトAを実施例
1とした。
【0058】図7に示すように凹溝をベルト幅方向に設
けた他は実施形態1に係る伝動ベルトAと同一構成を有
する伝動ベルトBを作成し、これを実施例2とした(図
7において、伝動ベルトAと同一の部分を示すものにつ
いては同一の符号を用いて示した)。 −屈曲疲労テスト− 上記実施例1に係る伝動ベルトA及び実施例2に係る伝
動ベルトBの各ベルトについて屈曲疲労テストを行なっ
た。図8にベルト屈曲試験機のレイアウトを示す。この
ベルト屈曲試験機は、下方に配置され且つ周縁に複数の
係合突起が周方向に一定ピッチで設けられた直径40m
mの駆動プーリ81と、上方に配置され且つ平プーリで
ある直径40mmの従動プーリ82からなる。そして、
伝動ベルト83は、ベルト表面に設けられた凹溝が外側
を向くようにして、この2つのプーリに巻き掛けられ、
その両端部がアタッチメント84によってエンドレスと
なるよう結合される。そして、アタッチメントには15
kgの分銅85が吊されており、これによってベルトに
負荷がかかることとなる。また、伝動ベルト83の係合
孔は、駆動プーリ81の係合突起に係合しており、駆動
プーリ81がモータ駆動により正転・逆転することによ
って、伝動ベルト83の駆動プーリ81及び従動プーリ
82に巻き掛けられた部分が繰り返し屈曲されることと
なる。
【0059】伝動ベルトA及び伝動ベルトBについて、
未屈曲及び1万5000回、5万回、10万回の各屈曲
された伝動ベルトについて引張試験を行った。そのとき
の各ベルトの残存強力の結果を図9に示す。
【0060】これより明らかなように、実施例2に係る
伝動ベルトBよりも実施例1に係る伝動ベルトAの方が
耐屈曲疲労性に優れる。すなわち、ベルト表面に設けら
れる凹溝が延びる方向とベルト幅方向との角を45°と
することにより、伝動ベルトの耐屈曲疲労性を向上させ
ることができるということが確認された。 (実施形態2)図10は、本発明の実施形態2に係る伝
動ベルトCを示す。なお、実施形態1と同一の部分を示
すものについては同一の符号を用いて示した。ベルト本
体1は、無延伸状態のポリプロピレン系熱可塑性樹脂か
らなり、ベルト幅15mmでベルト厚み1.9mmのテ
ープ状である。また、ベルト本体1の長手方向には所定
ピッチで係合孔2が設けられている。そして、上記ベル
ト本体1の厚さ方向中央部には、抗張体として補強布1
2がベルト幅方向及び長手方向全体に埋設されている。
補強布13は、パラ系芳香族ポリアミド繊維(帝人社商
品名:テクノーラ)1500de/2の撚り糸を経糸及
び緯糸とする平織り物であり、経糸または緯糸がベルト
長手方向に延びている。また、糸密度は経糸及び緯糸共
に50本/5cmである。そして、ベルト本体1の一方
の表面には、断面半円状であり且つ直径が1.5mmの
凹溝4が設けられている。凹溝4は、ベルト幅方向にベ
ルトを横断して直線状に延び且つベルト長手方向に係合
孔2と同一ピッチとされている。なお、凹溝4が延びる
方向とベルト幅方向とが成す角は45°である。
【0061】次に作用・効果について説明する。
【0062】上記の構成によれば、埋設された補強布に
より係合孔2が補強されるため、係合孔からの亀裂発生
・成長が抑制され、伝動ベルトCは耐久性に優れたもの
となる。
【0063】その他の作用・効果については実施形態1
と同一である。 (その他の実施形態)実施形態1において、冷却ローラ
ーに設けられた凸条の断面形状を半円としたが、特にこ
れに限定されるものではない。同様に、実施形態1及び
実施形態2において、ベルト表面の凹溝は溝断面の形状
を半円としたが、特にこれに限定されるものではない。
【0064】実施形態1及び実施形態2において、ベル
トを構成する樹脂としてポリプロピレン系熱可塑性樹脂
を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、ポリ
エステル系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ
ウレタン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系等も使用
することができる。
【0065】抗張体として実施形態1では補強コード
を、実施形態2では補強布を用いたが、特にこれに限定
されるものではなく、フィルム状のもの等であってもよ
い。また、その材質は有機物に限らず、金属等であって
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る伝動ベルトAの斜視
図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る伝動ベルトAを凹溝
が設けられた表面側から見た図である。
【図3】凹溝が延びる方向とベルト幅方向とが成す角を
示す図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る伝動ベルト用樹脂複
合体の製造装置の斜視図である。
【図5】吐出口から吐出された未固化複合体が冷却ロー
ラーに載った状態を示す図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る伝動ベルト用樹脂複
合体の製造装置の冷却ローラーの斜視図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る伝動ベルトBを凹溝
が設けられた表面側から見た図である。
【図8】ベルト屈曲試験機のレイアウトを示す図であ
る。
【図9】実施例1と実施例2について屈曲回数とベルト
残存強力との関係を示す図である。
【図10】本発明の実施形態2に係る伝動ベルトCの斜
視図である。
【図11】従来技術に係る伝動ベルトの斜視図である。
【符号の説明】
1 ベルト本体 2 係合孔 3 補強コード 4 凹溝 5 ダイ 6 溶融樹脂供給機 7 冷却ローラー 8 第1押付けローラー 9 第2押付けローラー 10 未固化複合体 11 樹脂複合体 12 補強布 51 抗張体挿入口 52 溶融樹脂供給口 53 吐出口 71 凸条 72 樹脂沈下部 81 駆動プーリ 82 従動プーリ 83 伝動ベルト 84 アタッチメント 85 分銅 a ベルト本体 b 係合孔 c 補強コード
フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AA11 AD15 AP12 AR13 KA01 KA20 KB20 KE06 KF01 KF14 KJ05 KK56 KK65 KK76 KL58 KL84 KW23 4F213 AA11 AD15 AP12 AR13 WA06 WA53 WA55 WB02 WB11 WC03 WE02 WE07 WE16 WF05 WF36 WK03 WW02 WW15 WW23 WW25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗張体の埋設された伝動ベルト用樹脂複
    合体の製造方法であって、 抗張体と溶融した樹脂とを一つのダイに供給する材料供
    給工程と、 前記ダイから前記抗張体が前記樹脂で覆われてなり且つ
    該樹脂が未だ固化していない未固化複合体を吐出させる
    吐出工程と、 前記未固化複合体を、該未固化複合体の抗張体をローラ
    ー外周面から所定間隔をおいた位置に保持するための凸
    部が設けられている冷却ローラーの外周面上に該冷却ロ
    ーラーの周方向に載せ、ローラー外周面上に未固化の樹
    脂層を形成させるとともに該抗張体を該凸部で支持する
    ことにより該抗張体を該未固化の樹脂層の厚さ方向の中
    央部に位置させるようにして該未固化の樹脂を冷却固化
    させる冷却工程とを備えたことを特徴とする伝動ベルト
    用樹脂複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の伝動ベルト用樹脂複合体
    の製造方法であって、 凸部は、冷却ローラーの周方向に所定ピッチで設けられ
    た複数の凸条であり且つ未固化複合体は、該凸条と交差
    するように冷却ローラーの外周面上に載せることを特徴
    とする伝動ベルト用樹脂複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の伝動ベルト用樹脂複合体
    の製造方法であって、 凸条が延びる方向と冷却ローラーの軸方向とが成す角が
    15°以上70°以下であることを特徴とする伝動ベル
    ト用樹脂複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 抗張体挿入口と溶融樹脂流入口と吐出口
    とを備えたダイと、 前記ダイの溶融樹脂流入口から該ダイに溶融した樹脂を
    供給する溶融樹脂供給機と、 前記ダイの吐出口から吐出された抗張体と未固化の樹脂
    との未固化複合体をローラー周方向に載せ且つ該未固化
    複合体を順次連続して冷却する冷却ローラーとを備えた
    伝動ベルト用樹脂複合体の製造装置であって、 前記冷却ローラーは、外周面に前記抗張体を支持する凸
    部が形成され且つ該抗張体と冷却ローラーの外周面との
    間に該未固化複合体の樹脂を自重で沈ませて冷却固化さ
    せる樹脂沈下部が形成されていることを特徴とする伝動
    ベルト用樹脂複合体の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の伝動ベルト用樹脂複合体
    の製造装置において、 凸部は、冷却ローラーの周方向に所定ピッチで設けられ
    た複数の凸条であり且つ該凸条は、冷却ローラーに載せ
    られる未固化複合体と交差することを特徴とする伝動ベ
    ルト用樹脂複合体製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の伝動ベルト用樹脂複合体
    の製造装置において、 凸条が延びる方向と冷却ローラーの軸方向とが成す角が
    15°以上70°以下であることを特徴とする伝動ベル
    ト用樹脂複合体製造装置。
  7. 【請求項7】 抗張体の埋設された帯状の伝動ベルト用
    樹脂複合体であって、 前記抗張体は、少なくとも前記樹脂複合体の長手方向に
    延び且つ該樹脂複合体の厚さ方向中央部の所定位置に配
    され、 前記樹脂複合体の少なくとも一方の表面に、該樹脂複合
    体の曲げ剛性を低減させる凹部を備えていることを特徴
    とする伝動ベルト用樹脂複合体。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の伝動ベルト用樹脂複合体
    の長手方向に所定ピッチで係合孔が設けられた伝動ベル
    トであって、 凹部は、ベルト表面を横断して延び且つベルト長手方向
    に所定ピッチで設けられた複数の凹溝であることを特徴
    とする伝動ベルト。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の伝動ベルトにおいて、 凹溝が延びる方向とベルト幅方向とが成す角が15°以
    上70°以下であることを特徴とする伝動ベルト。
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