JP2000354896A - 汚泥の好気性消化方法及び好気性消化装置 - Google Patents

汚泥の好気性消化方法及び好気性消化装置

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JP2000354896A
JP2000354896A JP2000102395A JP2000102395A JP2000354896A JP 2000354896 A JP2000354896 A JP 2000354896A JP 2000102395 A JP2000102395 A JP 2000102395A JP 2000102395 A JP2000102395 A JP 2000102395A JP 2000354896 A JP2000354896 A JP 2000354896A
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aerobic
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heating
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Kenji Yamada
健二 山田
Yoshiharu Nawa
慶東 名和
Mikio Ide
幹夫 井手
Akira Uenishi
彰 上西
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性廃水の生物的廃水処理施設などでの処
理水質を悪化させずに、排出される汚泥を経済的に好気
性消化法により大幅に減量化することのできる汚泥の好
気性消化方法及び好気性消化装置を提供する。 【解決手段】 有機性廃水の生物的廃水処理施設から排
出される汚泥4を好気性消化槽5に導入して好気性消化
した後、好気性消化した汚泥6の一部又は全部を前記好
気性消化槽5に返送する汚泥の好気性消化方法におい
て、返送する汚泥の一部又は全部を加熱容器13に供給
し、80〜250℃、滞留時間30秒〜20分で加熱し
た後、加圧状態の汚泥を加熱容器の外部に放出して破砕
処理した後に前記好気性消化槽5へ返送することを特徴
とする汚泥の好気性消化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃水を生物
的に処理する施設などから排出される汚泥を好気性消化
処理によって減量化する汚泥の好気性消化方法及び装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理施設などの廃水処理施設
から大量に発生する汚泥は脱水後、産業廃棄物として埋
め立て処分したり、焼却処分している。しかし、近年、
埋め立て地の確保が困難になるとともに、大量の汚泥を
焼却処分すると設備費、維持管理費が高くなるため、汚
泥の減量化が求められている。
【0003】汚泥の生物的な減量化法としては、好気性
消化法や嫌気性消化法によって処理する方法が知られて
いる。しかしながら、好気性消化法や嫌気性消化法は、
10日間以上という長時間の滞留時間を必要とする割
に、減量化率が低いという問題点があり、近年はほとん
ど用いられていない。
【0004】こうした問題点を解消するために、好気性
消化する前に汚泥を破砕して可溶化し、好気性消化法に
よる汚泥の減量化率を向上させる方法が提案されてお
り、例えば、特公昭57−19719号公報では、余剰
汚泥を分解槽において、超音波による破砕、ホモジナイ
ザーによる摩砕、高圧と瞬間的な減圧膨張による破壊、
オゾンガスによる酸化分解などにより可溶化した後、好
気性消化する方法が提案されているが、この方法では、
汚泥を可溶化して生成したBOD成分から、新たな汚泥
が好気性消化槽において多量に発生し、この新たに発生
した汚泥については可溶化されないために、好気性消化
は進行しにくく、汚泥の減量効果があまり向上しない問
題がある。また、余剰汚泥を破砕することにより、生分
解性を向上させて生物処理による分解速度を高め、破砕
した余剰汚泥を廃水の生物処理槽に返送して生物的に分
解し、余剰汚泥の発生量を減らす方法が提案されてお
り、特開平6−226284号公報では、余剰汚泥を加
熱処理して汚泥を熱変成させた後、廃水の生物処理槽へ
返送して分解し、余剰汚泥発生量を減量する方法が提案
されている。しかしながらこの方法では、熱処理の温度
が低いため汚泥を十分に熱変成するためには加熱処理時
間が長くなる問題があり、また、破砕した余剰汚泥を廃
水の生物処理槽に返送する場合、汚泥を可溶化して生成
したCOD成分は生物処理槽で十分に分解されないた
め、廃水処理した水質が悪化するとともに、既存の施設
に用いる場合には、生物処理槽の曝気装置改造が必要で
あるなどの問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、廃水処理施
設での処理水質を悪化させずに、排出される汚泥を経済
的に好気性消化法により大幅に減量化することのできる
汚泥の好気性消化方法及び好気性消化装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題を解決するために鋭意検討した結果、廃水処理施
設から発生した汚泥を好気消化法により処理した後、加
熱容器に汚泥を連続的に供給し、短時間で加熱した後、
加圧状態の汚泥を外部に放出させることにより、難分解
性の着色成分の発生を伴わずに汚泥を破砕し、破砕した
汚泥を前記好気性消化槽へ返送することによって、汚泥
を大幅に減量化することができるということを見いだ
し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、第1の発明は、汚泥を好気性消
化槽に導入して好気性消化した後、好気性消化した汚泥
の一部又は全部を前記好気性消化槽に返送する汚泥の好
気性消化方法において、返送する汚泥の一部又は全部を
加熱容器に供給し、80〜250℃、滞留時間30秒〜
20分で加熱した後、加圧状態の汚泥を加熱容器の外部
に放出して破砕処理した後に前記好気性消化槽へ返送す
ることを特徴とする汚泥の好気性消化方法を要旨とする
ものである。
【0008】また、第2の発明は、汚泥を好気的消化す
る好気性消化槽と、汚泥を加熱するための加熱容器と、
好気性消化槽からの汚泥を加熱容器に供給するための汚
泥供給手段と、加熱容器から放出された汚泥を好気性消
化槽に返送するための汚泥返送手段からなり、加熱容器
には加熱処理された汚泥を放出するための放出口が設け
られており、放出口には加熱容器の内圧、内温もしくは
時間によって制御される開閉弁が設けられてなることを
特徴とする汚泥の好気性消化処理装置を要旨とするもの
である。
【0009】また、第3の発明は、汚泥を好気性消化槽
に導入して好気性消化した後、好気性消化した汚泥を固
液分離して分離水は処理水として放流させ、分離汚泥は
前記の好気性消化槽に返送する汚泥の好気性消化方法に
おいて、好気性消化した汚泥の一部又は全部を、濃縮又
は脱水した後、加熱容器に供給し、80〜250℃、滞
留時間30秒〜20分で加熱した後、加圧状態の汚泥を
加熱容器の外部に放出して破砕処理した後に前記好気性
消化槽へ返送することを特徴とする汚泥の好気性消化方
法を要旨とするものである。
【0010】また、第4の発明は、汚泥を好気的消化す
る好気性消化槽と、好気性消化した汚泥を固液分離する
固液分離手段と、固液分離された汚泥を濃縮又は脱水す
るための濃縮装置又は脱水装置と、濃縮又は脱水した汚
泥を加熱するための加熱容器と、好気性消化槽からの汚
泥を加熱容器に供給するための汚泥供給手段と、加熱容
器から放出された汚泥を好気性消化槽に返送するための
汚泥返送手段からなり、加熱容器には加熱処理された汚
泥を放出するための放出口が設けられており、放出口に
は加熱容器の内圧、内温もしくは時間によって制御され
る開閉弁が設けられてなることを特徴とする汚泥の好気
性消化装置を要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
なお、以下、廃水処理施設などから余剰に発生する汚泥
を「余剰汚泥」、好気性消化した汚泥を「生物処理汚
泥」、汚泥破砕処理した汚泥を「可溶化汚泥」という。
【0012】本発明においては、まず、下水、食品工
場、化学工場などの廃水処理施設などから排出される余
剰汚泥を好気性消化槽に導入して好気性消化する。導入
する余剰汚泥の量としては特に限定されず、通常の好気
性消化処理の条件が採用でき、例えば好気性消化槽1m
3に対して1日あたり0.1〜10kgの汚泥を投入す
ればよい。導入する余剰汚泥は、あらかじめ破砕してお
いてもよく、破砕は湿式媒体撹拌式ミル、超音波、ホモ
ジナイザー、ミキサーなどによる機械的処理の他、オゾ
ン処理、アルカリ処理、熱処理などによって行うことが
できる。
【0013】好気性消化処理の処理条件としては、特に
限定されず、通常の好気性消化処理と同様の条件が採用
でき、例えば、好気性処理槽内の汚泥濃度としては、4
〜50g/Lが好ましく、処理温度としては、5〜65
℃が好ましく、処理槽内の酸素濃度としては、1〜5m
g/Lが好ましい。
【0014】次に、このようにして好気性消化した生物
処理汚泥を、膜や沈殿槽で固液分離して処理水を分離し
た後、前記好気性消化槽に返送する。返送する生物処理
汚泥の量としては、特に限定されるものではないが、導
入する余剰汚泥の0.5〜20倍量が好ましい。
【0015】本発明においては、この好気性消化槽に返
送する生物処理汚泥の一部又は全部を汚泥破砕工程で破
砕処理してから好気性消化槽に返送する。
【0016】破砕処理する生物処理汚泥の量としては、
好気性消化槽に導入される余剰汚泥に対して0.2〜5
倍の固形物量が好ましく、特に0.2〜3倍の固形物量
が好ましい。破砕処理する生物処理汚泥の量が導入され
る汚泥に対して0.2倍の固形物量より少ないと汚泥減
量の効果が少なくなり、また、5倍の固形物量より多く
しても破砕処理に要する消費電力等が増大するだけで、
汚泥減量の効果はさほど向上しない。
【0017】加熱容器に供給する汚泥としては、好気性
消化後の生物処理汚泥やこれを固液分離した分離汚泥を
そのまま用いてもよいが、通常、好気性消化後の生物処
理汚泥の汚泥濃度は0.5〜1重量%程度であり、固液
分離後の分離汚泥の汚泥濃度は1〜2重量%程度と低い
ため、これらの汚泥を汚泥濃縮装置又は脱水装置を用い
て濃縮又は脱水しておくことが望ましい。汚泥を濃縮又
は脱水して汚泥濃度を高くしてから加熱容器で汚泥を破
砕すると、生物処理汚泥や分離汚泥を直接供給する場合
と比べて、処理量が減り、処理時間を大幅に短縮するこ
とができるので運転費を大幅に低減することができる。
汚泥の濃縮装置又は脱水装置としては、特に限定される
ものではなく、通常の汚泥の濃縮又は脱水に用いられる
遠心濃縮機、浮上濃縮機、ベルトプレス脱水機、遠心脱
水機、加圧脱水機、スクリュープレス濃縮機、スクリュ
ープレス脱水機、回転ドラム方式濃縮機などが挙げられ
る。濃縮又は脱水後の汚泥濃度としては、汚泥を連続的
に加熱容器に供給できる濃度であれば特に限定されるも
のではないが、通常2%〜50重量%が好ましい。
【0018】加熱容器に汚泥を供給する汚泥供給手段と
しては、加熱容器に汚泥を連続的に供給できるもの、す
なわち、加熱容器で設定した圧力以上の吐出圧をもち、
吐出側に逆止弁などの逆流を防ぐ機構を有するものであ
ることが好ましく、例えば、廃水処理施設において脱水
汚泥の輸送用として一般的に使用される一軸ねじポン
プ、ピストンポンプなどが挙げられる。本発明において
は、生物処理汚泥を加熱容器に連続的に供給することが
好ましく、連続的に供給することにより小規模な設備で
処理を行うことができ、さらにより短い滞留時間で汚泥
を加熱・加圧することができる。なお、ここでいう「連
続的」とは、汚泥の破砕処理をしている間は連続してと
いうことであり、消化処理している間は連続して汚泥を
供給するということではない。
【0019】加熱処理の条件としては、加熱容器の内温
が80〜250℃であり、特に100〜200℃である
ことが好ましい。処理槽の内温が80℃より低いと、有
機物の熱変性が十分に進行しないため、十分な破砕効果
を得ることができない。また、250℃より高いと、運
転費用及び設備費が高くなることに加えて、難分解性の
着色成分が発生しやすくなる。
【0020】加熱容器の内圧としては、0.1〜5MP
a(1〜50kgf/cm2)であることが好ましく、特
に0.1〜2MPa(1〜20kgf/cm2)であるこ
とが好ましい。また、本発明においては、加熱容器から
汚泥を放出する際には、放出直前の汚泥が加圧状態であ
ることが必要であるが、加熱容器に特に圧力を加えなく
ても加熱により発生する蒸気により加熱容器内は適当な
内圧に保たれるが、加熱温度が低く、加熱容器の内圧が
0.1MPa(1kgf/cm2)未満の場合には、汚泥
を放出する際に空気、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガ
スなどをボンベやコンプレッサーなどの装置を用いて加
熱容器へ送り込んで圧力を加える必要があり、加熱容器
の内圧が0.1MPa(1kgf/cm2)以上であって
も場合によってはさらに加圧してもよい。また、5MP
a(50kgf/cm2)より大きくしても破砕効果はほ
とんど変わらず、運転費用及び設備費が高くなるだけで
あり好ましくない。
【0021】また、滞留時間としては30秒〜20分で
あり、特に30秒〜10分であることが好ましい。滞留
時間は短いほど設備は小型となり望ましいが、30秒未
満とすると有機物の熱変性が十分に進行しないため、十
分な破砕効果を得ることができない。また、20分より
長くすると熱変性が過度に進行するため、難分解性の着
色成分が発生する。
【0022】加熱容器としては、汚泥を放出するための
開閉弁を有する放出口を有するものであれば特に限定さ
れるものではなく、任意の形状のものを使用できる。加
熱容器内の汚泥を加熱するための加熱手段としては、電
熱ヒーター、スチームジャケットなどの一般的な加熱手
段を用いることができる。これらの加熱手段は加熱容器
内の汚泥を効率よく加熱できるよう、加熱容器を均一に
加熱するよう配置されていることが好ましい。また、加
熱容器内の汚泥が均一に加熱されるように、加熱容器に
は、加熱容器内の汚泥を撹拌する撹拌装置を設けること
が好ましい。汚泥を撹拌する撹拌装置としては、静止型
混合撹拌装置、プロペラ式撹拌装置などの一般的な撹拌
装置を用いることができる。また、一般的な熱交換器等
を用いて、放出された高温の汚泥で、供給する汚泥の加
温をあらかじめ行っても良い。
【0023】排出口に設けられた開閉弁としては、加熱
容器の内圧又は内温が設定値に達した際に開き、それ以
外では閉じるように制御されているか、又は一定時間ご
とに開閉するように制御されていることが必要であり、
このように開閉弁を制御することにより、連続的に汚泥
を供給しながら処理することが可能となる。
【0024】また、加熱容器には、加熱容器の内圧及び
内温を測定するための内圧計及び内温計を備えておくこ
とが好ましい。これらは特に限定されるものではない
が、加熱容器の内部は、加熱及び加圧状態になるため、
オートクレーブなどの圧力容器に使用されているものが
適している。
【0025】次に、本発明の汚泥の好気性消化処理装置
について、図面を参照しながら説明する。図1〜図5は
本発明の汚泥の好気性消化処理装置の一例を示す概略図
である。本発明の汚泥の好気性消化処理装置は、好気性
消化槽、固液分離手段、汚泥を加熱するための加熱容
器、汚泥を加熱容器に供給するための汚泥供給手段、可
溶化汚泥を好気性消化槽に返送する汚泥返送手段からな
るものであり、加熱容器には加熱処理された汚泥を放出
するための放出口が設けられており、放出口には加熱容
器の内圧、内温又は時間で制御される開閉弁が設けられ
ている。また、望ましくは、さらに汚泥濃縮装置又は脱
水装置を有しているものである。
【0026】図1において、家庭排水、し尿、食料品製
造業廃水などを処理する廃水処理施設から排出される余
剰汚泥4は好気性消化槽5に供給されて生物処理され
る。生物処理された生物処理汚泥6の一部は汚泥供給手
段12を用いて加熱容器13に供給される。加熱処理さ
れた生物処理汚泥6は可溶化汚泥19となり、返送汚泥
10とともに、好気性消化槽5に返送される。残りの生
物処理汚泥6は固液分離装置7へ送られ、処理水8と、
分離汚泥9に分離される。分離汚泥9の大部分は返送汚
泥10として前記好気性消化槽へ返送されるが、好気性
消化槽5において、通常、効率的な生物処理のために汚
泥濃度をほぼ一定に維持するために、汚泥濃度が高くな
ると、余剰な汚泥は引き抜き汚泥11として引き抜かれ
る。図2においては生物処理汚泥6は全て固液分離装置
7へ送られており、分離汚泥9の一部を汚泥供給装置1
2を用いて加熱容器13に供給している。図3において
は分離汚泥9の一部を汚泥濃縮装置20において濃縮し
た後、汚泥供給手段12を用いて加熱容器13に供給し
ている。図4においては生物処理された生物処理汚泥6
の一部を汚泥脱水装置21において脱水した後、汚泥供
給手段12を用いて加熱容器13に供給している。図5
においては分離汚泥9の一部を汚泥脱水装置21におい
て脱水した後、汚泥供給手段12を用いて加熱容器13
に供給している。
【0027】本発明においては、廃水処理施設から発生
した余剰汚泥を好気消化法により処理した後、好気性消
化槽で新たに発生した生物処理汚泥を汚泥破砕処理して
可溶化し、さらに前記好気性消化槽で好気性消化するこ
とにより、余剰汚泥は炭酸ガスと水等に分解され、余剰
汚泥の大幅な減量化が実現する。その結果、汚泥の埋め
立て地の延命が可能となり、汚泥の焼却施設を大幅に小
さい規模とすることが可能となる。また、廃水処理と汚
泥処理を分離することにより廃水処理施設の水質悪化を
招かず、既存の施設に用いる場合には、生物処理槽の曝
気装置改造などが不必要であり、比較的小型の設備で余
剰汚泥を減量化できるため経済的である。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1〜3,比較例1 図1に示した処理フローにしたがって、10Lの好気性
消化槽5を用い、化学工場廃水処理施設から発生した余
剰汚泥4(固形物濃度4.2g/L)を、1日当たり1
L供給した。好気性消化槽5の水温は25℃、好気性消
化槽の溶存酸素濃度は2.5mg/Lとし、汚泥濃度は
4.2g/Lになるように適宜汚泥を引き抜き汚泥11
として引き抜いた。好気性消化槽5で処理された生物処
理汚泥6は沈殿槽で固液分離し、処理水8は系外に排出
し、分離汚泥9は返送汚泥10として好気性消化槽5に
返送した。生物処理汚泥6(濃度4.2g/L)の一部
を、モーノポンプ(兵神装備株式会社)を用いて58.
5mL/分で加熱容器13(スタチックミキサー付きス
テンレス配管に開閉弁、内温計、内圧計を取り付けたも
の;加熱装置 電熱ヒーター;容積 234mL)に送
り、温度170℃、滞留時間4分で処理し、内圧が0.
8MPa(8kgf/cm2)に達したときに開閉弁が開
いて、汚泥を大気中へフラッシュさせ、破砕して可溶化
するようにした。可溶化汚泥19は好気性消化槽5へ返
送した。汚泥破砕量は汚泥破砕をしない系(比較例1)の
引き抜き汚泥の1倍の固形物量(1.2g/日、供給余
剰汚泥に対して0.29倍の固形物量:実施例1)、2
倍の固形物量(2.4g/日、供給余剰汚泥に対して
0.57倍の固形物量:実施例2)、3倍の固形物量
(3.6g/日、供給余剰汚泥に対して0.86倍の固
形物量:実施例3)とした。
【0029】実施例4〜6,比較例2 図5に示した処理フローにしたがって、5m3の好気性
消化槽5を用い、化学工場廃水処理施設から発生した余
剰汚泥4(固形物濃度8.1g/L)を、1日当たり
0.5m3供給した。好気性消化槽5の水温は25℃、
好気性消化槽の溶存酸素濃度は2.0mg/Lとし、汚
泥濃度は4.2g/Lになるように適宜汚泥を引き抜き
汚泥11として引き抜いた。好気性消化槽5で処理され
た生物処理汚泥6は沈殿槽で固液分離し、処理水8は系
外に排出し、分離汚泥9の大部分は返送汚泥10として
好気性消化槽5に返送した。分離汚泥(汚泥濃度10g
/L)9の一部を、汚泥脱水装置21(アムコン株式会
社)により脱水し(汚泥濃度14重量%)、フィーダー
付きモーノポンプ(兵神装備株式会社)を用いて58.
5mL/分で加熱容器13(スタチックミキサー付きス
テンレス配管に開閉弁、内温計、内圧計を取り付けたも
の;加熱装置 電熱ヒーター;容積 234mL)に送
り、温度100℃、滞留時間4分で処理し、内圧が0.
1MPa(1kgf/cm2)に達したときに開閉弁が開
いて、汚泥を大気中へフラッシュさせ、破砕して可溶化
するようにした。可溶化汚泥19は好気性消化槽5へ返
送した。汚泥破砕量は汚泥破砕をしない系(比較例2)の
引き抜き汚泥の1倍の固形物量(2.0kg/日、供給
余剰汚泥に対して0.49倍の固形物量:実施例4)、
2倍の固形物量(4.0kg/日、供給余剰汚泥に対し
て0.98倍の固形物量:実施例5)、3倍の固形物量
(6.0kg/日、供給余剰汚泥に対して1.5倍の固
形物量:実施例6)とした。
【0030】図6は汚泥破砕量と好気性消化処理による
汚泥減量化に対する影響を示す図であり、縦軸は好気性
消化槽の汚泥濃度を一定としたときの、供給余剰汚泥量
に対する系外への汚泥排出量の割合を示している。図6
から、供給余剰汚泥量を100%(4.2g/日)とし
たときの、生物処理汚泥を汚泥破砕処理せずに返送した
場合(比較例1)では1日あたり汚泥排出量は供給余剰
汚泥量に対して29%(1.2g/日)であったのに対
して、実施例1では20%(0.82g/日)、実施例
2では10%(0.42g/日)、実施例3では0%
(0.01g/日)であり、生物処理汚泥の一部を破砕
処理して、可溶化し、好気性消化槽へ返送することによ
り、系外へ排出する汚泥量が減少させることができるこ
とがわかる。また、処理水の水質については、処理水の
有機性炭素濃度は比較例1が30mg/L、実施例1が
37mg/L、実施例2が38mg/L、実施例3が3
7mg/Lであり、汚泥破砕処理することにより処理水
の有機性炭素濃度は上昇するが、その影響は軽微である
ことがわかる。
【0031】図7は汚泥破砕量と好気性消化処理による
汚泥減量化に対する影響を示す図であり、縦軸は好気性
消化槽の汚泥濃度を一定としたときの、供給余剰汚泥量
に対する系外への汚泥排出量の割合を示している。図7
から、供給余剰汚泥量を100%(4.1kg/日)と
したときの、生物処理汚泥を汚泥破砕処理せずに返送し
た場合(比較例2)では1日あたり汚泥排出量は供給余
剰汚泥量に対して49%(2.0kg/日)であったの
に対して、実施例1では34%(1.4kg/日)、実
施例2では12%(0.49kg/日)、実施例3では
0%(0.02kg/日)であり、生物処理汚泥の一部
を破砕処理して、可溶化し、好気性消化槽へ返送するこ
とにより、系外へ排出する汚泥量が減少させることがで
きることがわかる。また、処理水の水質については、処
理水の有機性炭素濃度は比較例2が17mg/L、実施
例4が18mg/L、実施例5が19mg/L、実施例
6が19mg/Lであり、汚泥破砕処理することにより
処理水の有機性炭素濃度は上昇するが、その影響は軽微
であることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、有機性廃水の生物的廃
水処理施設の処理水質を悪化させずに排出される汚泥を
経済的に好気性消化法により大幅に減量化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥の好気性消化処理方法の工程一例
を示す概略図である。
【図2】本発明の汚泥の好気性消化処理方法の工程の他
の例を示す概略図である。
【図3】本発明の汚泥の好気性消化処理方法の工程の他
の例を示す概略図である。
【図4】本発明の汚泥の好気性消化処理方法の工程の他
の例を示す概略図である。
【図5】本発明の汚泥の好気性消化処理方法の工程の他
の例を示す概略図である。
【図6】汚泥破砕処理の好気性消化処理での汚泥発生量
に対する影響を示す図である。
【図7】汚泥破砕処理の好気性消化処理での汚泥発生量
に対する影響を示す図である。
【符号の説明】
1 生物処理工程 2 固液分離工程 3 汚泥破砕工程 4 余剰汚泥 5 好気性消化槽 6 生物処理汚泥 7 固液分離装置 8 処理水 9 分離汚泥 10 返送汚泥 11 引き抜き汚泥 12 汚泥供給手段 13 加熱容器 14 放出口 15 開閉弁 16 撹拌装置 17 内圧計 18 内温計 19 可溶化汚泥 20 汚泥濃縮装置 21 汚泥脱水装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上西 彰 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4D059 AA05 AA23 BA01 BA34 BA56 BE10 BE11 BE15 BE26 BE38 BE41 BF02 BJ06 BK11 BK12 CB03 EA01 EA06 EA08 EA09 EA16 EB06 EB08 EB16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥を好気性消化槽に導入して好気性消
    化した後、好気性消化した汚泥の一部又は全部を前記好
    気性消化槽に返送する汚泥の好気性消化方法において、
    返送する汚泥の一部又は全部を加熱容器に供給し、80
    〜250℃、滞留時間30秒〜20分で加熱した後、加
    圧状態の汚泥を加熱容器の外部に放出して破砕処理した
    後に前記好気性消化槽へ返送することを特徴とする汚泥
    の好気性消化方法。
  2. 【請求項2】 汚泥を好気的消化する好気性消化槽と、
    汚泥を加熱するための加熱容器と、好気性消化槽からの
    汚泥を加熱容器に供給するための汚泥供給手段と、加熱
    容器から放出された汚泥を好気性消化槽に返送するため
    の汚泥返送手段からなり、加熱容器には加熱処理された
    汚泥を放出するための放出口が設けられており、放出口
    には加熱容器の内圧、内温もしくは時間によって制御さ
    れる開閉弁が設けられてなることを特徴とする汚泥の好
    気性消化装置。
  3. 【請求項3】 汚泥を好気性消化槽に導入して好気性消
    化した後、好気性消化した汚泥を固液分離して分離水は
    処理水として放流させ、分離汚泥は前記の好気性消化槽
    に返送する汚泥の好気性消化方法において、好気性消化
    した汚泥の一部又は全部を、濃縮又は脱水した後、加熱
    容器に供給する請求項1記載の好気性消化方法。
  4. 【請求項4】 汚泥を好気的消化する好気性消化槽と、
    好気性消化した汚泥を固液分離する固液分離手段と、固
    液分離された汚泥を濃縮又は脱水するための濃縮装置又
    は脱水装置と、濃縮又は脱水した汚泥を加熱するための
    加熱容器と、好気性消化槽からの汚泥を加熱容器に供給
    するための汚泥供給手段と、加熱容器から放出された汚
    泥を好気性消化槽に返送するための汚泥返送手段からな
    り、加熱容器には加熱処理された汚泥を放出するための
    放出口が設けられており、放出口には加熱容器の内圧、
    内温もしくは時間によって制御される開閉弁が設けられ
    てなることを特徴とする汚泥の好気性消化装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003305491A (ja) * 2002-04-18 2003-10-28 Purio:Kk 汚水の煮込み処理法
WO2004026774A1 (ja) 2002-09-02 2004-04-01 Koga, Takeshi 汚泥減量方法および装置
JP2004351271A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Unitika Ltd 有機性廃水の処理方法及び処理装置

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