JP2001212599A - 汚泥の破砕方法及び破砕装置 - Google Patents

汚泥の破砕方法及び破砕装置

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JP2001212599A
JP2001212599A JP2000027850A JP2000027850A JP2001212599A JP 2001212599 A JP2001212599 A JP 2001212599A JP 2000027850 A JP2000027850 A JP 2000027850A JP 2000027850 A JP2000027850 A JP 2000027850A JP 2001212599 A JP2001212599 A JP 2001212599A
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sludge
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heating
heating vessel
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健二 山田
Mikio Ide
幹夫 井手
Yoshiharu Nawa
慶東 名和
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機物を含有する汚泥を、効率的にかつ低コ
ストで、その流動性に関わらず、小規模な設備で、難分
解性の着色成分の発生を伴わずに破砕することができる
汚泥の破砕方法及び破砕装置を提供する。 【解決手段】 有機物を含有する汚泥を二重管式静止型
混合撹拌加熱容器2に連続的に供給し、二重管式静止型
混合撹拌加熱容器2内で80〜250℃で滞留時間30
秒〜20分で加熱処理した後、汚泥を二重管式静止型混
合撹拌加熱容器の外部に放出して汚泥を破砕する方法で
あって、放出直前の汚泥は加圧状態であることを特徴と
する汚泥の破砕方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水処理施設等か
ら発生する有機物を含有する汚泥(以下汚泥という。)
の破砕方法及びこれを破砕するための破砕装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】下水処理場等の排水処理施設からは、最
終沈殿池由来の生汚泥や生物処理槽由来の余剰汚泥等の
汚泥が多量に発生する。従来、これらの汚泥は、濃縮・
脱水した後、産業廃棄物として埋立処理されてきた。し
かし、近年、埋立地の確保が困難となってきており、こ
れらの汚泥を減量化することが求められている。
【0003】汚泥の減量化方法としては、嫌気性消化法
や好気性消化法によって処理する方法等が挙げられる。
これらの方法のうち、嫌気性消化法は、嫌気性微生物の
働きにより、汚泥中の有機物を最終的にメタンガスと炭
酸ガスにまで分解する方法で、有機物を分解するのに酸
素を必要としないため曝気が不要であり、また、メタン
ガスとしてエネルギーを回収できるため、経済的に優れ
た方法である。しかしながら、嫌気性微生物による汚泥
の分解速度が非常に遅く、30日程度の滞留時間が必要
となるため、大型の消化槽が必要となり、さらに、30
日を費やしても減量化率は50〜60%に過ぎないとい
う問題点があった。また、好気性消化法は、有機物の分
解に酸素を必要とするため、運転費用がかかることに加
えて、嫌気性消化法に比べれば短いが、20日程度の滞
留時間が必要であり、同様に減量化率は50〜60%に
過ぎないという問題点があった。
【0004】こうした問題点を解消するために、返送又
は嫌気性消化する前に、汚泥を破砕して可溶化し、生分
解性を向上させて生物処理における分解速度を高める方
法が提案されており、例えば、有機性汚泥を、湿式媒体
撹拌式ミルで破砕することが提案されている(特公平4
−15040号公報参照)。
【0005】しかし、湿式媒体撹拌ミル処理では、破砕
可能な汚泥が、濃縮汚泥のようにある程度の流動性をも
ったものに限られ、脱水汚泥のような流動性の乏しいも
のは破砕することができないという問題点があった。ま
た、有機性汚泥を加熱・加圧・膨化することにより汚泥
を流状体にすることが提案されている(特開昭55−7
2718号公報参照)。
【0006】しかし、従来、この方法においては、回分
式で処理を行っていたため、大規模な設備が必要となる
という問題点があった。さらに、滞留時間が長時間とな
るため、難分解性の着色成分が発生し、このため、破砕
物を生物処理した場合、その処理水質が着色成分によっ
て悪化するという問題点があった。そこで、本発明者ら
は、特開平11−123396号公報において、汚泥
を、加熱容器に連続的に供給し、加圧状態の汚泥を加熱
容器の外部に放出することにより、その流動性に関わら
ず、小規模な設備で、難分解性の着色成分の発生を伴わ
ずに破砕できる汚泥の破砕方法及び破砕装置を提供し
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記発明を
ふまえて、さらに効率的に汚泥を加熱し、かつ、低コス
トで運転できる汚泥の破砕方法及び破砕装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、加熱容器とし
て二重管式静止型混合撹拌加熱容器を用いることによ
り、加圧状態の汚泥を外部に放出させ、難分解性の着色
成分の発生を伴わずに、低コストで汚泥を破砕すること
ができるということを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、第1の発明は、汚泥を二重管式
静止型混合撹拌加熱容器に連続的に供給し、二重管式静
止型混合撹拌加熱容器内で80〜150℃の滞留時間3
0秒〜20分で加熱処理した後、汚泥を二重管式静止型
混合撹拌加熱容器の外部に放出して汚泥を破砕する方法
であって、放出直前の汚泥は加圧状態であることを特徴
とする汚泥の破砕方法を要旨とするものである。また、
第2の発明は、汚泥を加熱するための二重管式静止型混
合撹拌加熱容器と、その汚泥を二重管式静止型混合撹拌
加熱容器に連続的に供給するための汚泥供給装置と、二
重管式静止型混合撹拌加熱器のジャケット部分に熱媒を
供給するため熱媒供給装置とからなる汚泥の破砕装置で
あって、二重管式静止型混合撹拌加熱容器には加熱処理
された汚泥を放出するための放出口が設けられており、
放出口には二重管式静止型混合撹拌加熱容器の内圧、内
温もしくは時間によって制御される開閉弁が設けられて
なることを特徴とする汚泥の破砕装置を要旨とするもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の処理対象となる汚泥としては、有機物を含有す
るものであれば特に限定されるものではなく、排水処理
施設より排出される生汚泥、余剰汚泥、消化汚泥の他、
それらの混合汚泥、濃縮汚泥及び脱水汚泥等が挙げられ
る。
【0011】本発明においては、汚泥を二重管式静止型
混合撹拌加熱容器に連続的に供給することが必要であ
り、連続的に供給することにより小規模な設備で処理を
行うことができ、さらに短い滞留時間で汚泥を加熱・加
圧するため、着色成分の発生を抑えることができる。本
発明にいう二重管式静止型混合撹拌加熱容器とは、内管
が静止型混合撹拌方式の管状容器であり、その周りにジ
ャケット状の外筒が備わっているものである。静止型混
合撹拌方式としては、ケニックス方式やスルザー方式等
の一般的な方式を用いることができ、その材質として
は、ステンレス等の耐圧性と伝熱性を兼ね備えたものが
好ましい。このような方式を用いることにより、汚泥の
混合効果を高め、管壁面と汚泥間の熱交換性能に大きな
影響を与え、通常のパイプ内流動に比べると少なくとも
2.5倍の伝熱効率を向上させることができる。ジャケ
ット状の外筒としては、特に限定されるものではない
が、例えば、円筒形のまま全体を覆うものや、蛇管状で
覆うものなどが挙げられる。
【0012】加熱処理の条件としては、二重管式静止型
混合撹拌加熱容器の内温としては、80〜250℃であ
ることが必要であり、特に100〜200℃であること
が好ましい。処理槽の内温が80℃より低いと、有機物
の熱変性が十分に進行しないため、十分な破砕効果を得
ることができない。また、250℃より高いと、運転費
用及び設備費が高くなり、本発明の目的の一つである低
コストな破砕方法及び破砕方法とすることが困難となる
ことに加えて、難分解性の着色成分が発生する可能性も
ある。加熱方法としては、二重管式静止型混合撹拌加熱
容器のジャケット部分に熱媒を通過させて加熱する方法
が好ましく、その熱媒としては、蒸気、熱水、シリコー
ンオイル、パラフィン、ポリエチレングリコール等の一
般的な熱媒を用いることができる。さらに、場合によっ
ては、電熱ヒーター、誘導加熱ヒーター等を組み込ん
で、加熱してもよい。これらの加熱手段は二重管式静止
型混合撹拌加熱容器内の汚泥を効率よく加熱できるよ
う、二重管式静止型混合撹拌加熱容器を均一に加熱する
ように配置されていることが好ましい。
【0013】二重管式静止型混合撹拌加熱容器の内圧と
しては、0.1〜5.0MPaであることが好ましく、特
に0.1〜2.0MPaであることが好ましい。本発明に
おいては、二重管式静止型混合撹拌加熱容器内は加熱に
より発生する蒸気により適当な内圧に保たれるが、汚泥
供給装置から汚泥を押し込むことによって、加圧しても
よい。さらに、場合によっては、窒素ガス、炭酸ガス、
アルゴンガス等をボンベやコンプレッサーなどの装置を
用いて二重管式静止型混合撹拌加熱容器へ送り込むこと
によって、加圧してもよい。二重管式静止型混合撹拌加
熱容器の内圧が0.1MPa未満の場合には、汚泥を放出
する際に外部装置によって圧力を加えることが必要とな
るために好ましくない。また、5.0MPaより大きくし
ても、破砕効果はほとんど変わらず、運転費用及び設備
費が高くなるだけであるので好ましくない。
【0014】また、滞留時間としては、30秒〜20分
とすることが必要であり、特に30秒〜10分とするこ
とが好ましい。滞留時間は短いほど設備は小型となり望
ましいが、30秒未満とすると有機物の熱変性が十分に
進行しないため、十分な破砕効果を得ることができな
い。また、20分より長くすると熱変性が過度に進行す
るため、難分解性の着色成分が発生する。
【0015】二重管式静止型混合撹拌加熱容器から汚泥
を放出する際には、放出直前の汚泥が加圧状態であるこ
とが必要であり、加熱処理を加圧状態で行っていない場
合には、例えば、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス等
をボンベやコンプレッサーなどの装置を用いて二重管式
静止型混合撹拌加熱容器へ送り込むことによって加圧す
ればよい。
【0016】このようにして破砕処理した汚泥は、汚泥
を構成する微生物や有機性の粒子が破砕されて生分解性
が向上しているため、各種の好気性及び嫌気性の生物処
理により分解処理することが可能である。また、難分解
性の着色成分が発生していないため、破砕汚泥を生物処
理してもその処理水質が着色成分によって悪化するとい
う問題はない。また、有機物以外に窒素やリン等も可溶
化されているため、固液分離した後の上清から、これら
を凝集沈澱や晶析等を行うことにより回収することもで
きる。
【0017】次に、本発明の破砕装置を図面を参照しつ
つ説明する。図1は、本発明の汚泥の破砕装置の一例を
示す模式図である。図1においては、汚泥を加熱処理す
るための二重管式静止型混合撹拌加熱容器2と、二重管
式静止型混合撹拌加熱容器2に汚泥を連続的に供給する
ための汚泥供給装置1と、二重管式静止型混合撹拌加熱
容器のジャケット部分に熱媒を供給するため熱媒供給装
置8が設けられており、二重管式静止型混合撹拌加熱容
器2には加熱処理された汚泥を放出するための放出口3
が設けられており、放出口3には、二重管式静止型混合
撹拌加熱容器内の汚泥の放出を制御する開閉弁4が設け
られている。
【0018】汚泥供給装置としては、二重管式静止型混
合撹拌加熱容器に汚泥を連続的に供給できるもの、すな
わち、二重管式静止型混合撹拌加熱容器で設定した圧力
以上の吐出圧をもち、吐出側に逆止弁等の逆流を防ぐ機
構を有するものであれば特に限定されるものではなく、
例えば、排水処理施設において脱水汚泥の輸送用として
一般的に使用される一軸ねじポンプ、ピストンポンプ等
が挙げられる。脱水汚泥の輸送用の装置は、汚泥の流動
性に関わらず、汚泥を輸送することが可能であるので好
ましいが、処理する汚泥が、充分に流動性をもつ場合に
は、流動性の汚泥に適した装置を用いればよく、特に脱
水汚泥の輸送用の装置とする必要はない。
【0019】二重管式静止型混合撹拌加熱容器として
は、内管は静止型混合撹拌できるもので、ジャケット部
は熱媒が通過できるもので、汚泥を放出するための開閉
弁を有する放出口を有するものであることが必要であ
る。
【0020】排出口に設けられた開閉弁としては、二重
管式静止型混合撹拌加熱容器の内圧、内温もしくは滞留
時間が設定値に達した際に開放度を制御しながら開き、
それ以外では閉じるように制御されていることが必要で
あり、このように開放弁を制御することにより、連続的
に汚泥を供給しながら処理をすることが可能となる。
【0021】また、二重管式静止型混合撹拌加熱容器に
は、二重管式静止型混合撹拌加熱容器の内圧及び内温を
測定するための内圧計及び内温計を備えておくことが好
ましい。これらは特に限定されるものではないが、二重
管式静止型混合撹拌加熱容器の内部は、加熱及び加圧状
態になるため、オートクレーブ等の圧力容器に使用され
るものが適している。
【0022】
【作用】本発明においては、汚泥を加熱して汚泥を構成
する微生物や有機物を適度に熱変性させ、物理的に破砕
されやすい状態にした後、加圧状態の汚泥を外部に放出
することにより、放出時の圧力差等によって汚泥が破砕
される。さらに、静止型混合撹拌方式の採用により伝熱
効率が向上し、汚泥を連続的に供給しているため、汚泥
の放出による二重管式静止型混合撹拌加熱容器の内温や
内圧の低下はわずかであり、すぐに設定値まで回復する
ため、汚泥を短時間でより効率よく熱変性させることが
でき、着色成分の発生を抑えることができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例において、破砕汚泥の全有機物あたり
の溶解性TOC量(mgTOC/gVS)は以下のよう
にして測定した。すなわち、破砕処理した汚泥の全有機
物量(VS)と、それぞれの汚泥を3,000rpm×
20分間で遠心分離した後の上清中に含まれるTOC量
(溶解性TOC)を測定し、全有機物あたりの溶解性T
OC量(mgTOC/gVS)を算出した。
【0024】実施例1〜2、比較例1〜3 図1は本発明の汚泥の破砕装置の一例を示す図であり、
図1において1は汚泥供給装置であり、2は二重管式静
止型混合撹拌加熱容器であり、二重管式静止型混合撹拌
加熱容器2の下端には加熱処理した汚泥を外部に放出す
るための放出口3が設けられており、放出口3には汚泥
の放出を制御する開閉弁4が設けられている。また、二
重管式静止型混合撹拌加熱容器2には、二重管式静止型
混合撹拌加熱器のジャケット部分5に熱媒を供給するた
め熱媒供給装置8と、二重管式静止型混合撹拌加熱容器
の内圧及び内温を測定するための内圧計6及び内温計7
が取り付けられている。なお、汚泥供給装置1としては
モーノポンプ(兵神装備株式会社製)を、二重管式静止
型混合撹拌加熱容器2としてはケニックス方式スタティ
ック・ミキサー付きステンレス配管(容量:150m
l)にジャケットを被せ、開閉弁、内温計、内圧計を取
り付けたものを用いた。熱媒としては、低圧蒸気(0.
3MPa)を用いた。
【0025】この汚泥の破砕装置を用いて生活排水の活
性汚泥処理施設の余剰汚泥(濃度1.3%)を破砕処理
した。汚泥供給装置から二重管式静止型混合撹拌加熱容
器に、37.5ml/分で汚泥を連続的に供給し、二重
管式静止型混合撹拌加熱容器の内温100℃、内圧0.
8MPa、滞留時間4分で破砕した(実施例1)。同様
に、二重管式静止型混合撹拌加熱容器の内温120℃、
内圧0.8MPa、滞留時間4分で破砕した(実施例
2)。また、比較のため、同じ余剰汚泥を、汚泥供給装
置から二重管式静止型混合撹拌加熱容器に、5ml/分
で連続的に供給し、二重管式静止型混合撹拌加熱容器内
温100℃、圧力0.8±0.1MPa、滞留時間30分
で処理を行った(比較例1)。また同様に、同じ余剰汚
泥を、オートクレーブを用いて破砕処理した。処理は温
度120℃、圧力0.8MPa、滞留時間30分で行った
(比較例2)。また、同じ余剰汚泥を、Willy A Bach
ofen社製の湿式媒体撹拌ミル(DYNO-MILL KDL 型)を
用いて破砕処理した。破砕媒体としては、粒径0.5〜
0.75mmφのガラスビーズを用い、ビーズ充填率8
5%、ディスク先端周速6.8m/s、滞留時間2分、
温度20±2℃で破砕処理した(比較例3)。
【0026】それぞれの破砕物の破砕状態を確認するた
め、破砕汚泥の全有機物あたりの溶解性TOC量を測定
した結果、本発明の破砕装置を用いて破砕したもので
は、実施例1、2及び比較例1では、それぞれ、78mg
TOC/gVS、80mgTOC/gVS及び86mgTOC/gVSであったの
に対し、オートクレーブ破砕したものでは132mgTOC/
gVS、湿式媒体撹拌ミル破砕したものでは77mgTOC/gVS
であった。この結果から、本発明の装置を用いて汚泥を
破砕すると、オートクレーブ破砕した場合に比べて破砕
率は良くないものの、ミル破砕を行った場合より破砕が
進んでいることがわかる。
【0027】また、それぞれの破砕汚泥を固液分離し、
その上清中の溶解性TOC量が500mg/Lとなるよ
うに調節した後、回分式の活性汚泥処理(回分槽2L、
MLSS2,000mg/L、曝気量0.75L/min、
処理時間24時間)を行い、溶解性TOC量の経時変化
を測定した。その結果を図2に示した。図2は、活性汚
泥処理による溶解性TOCの分解率の経時変化を示す図
であり、縦軸に溶解性TOCの分解率を、横軸に時間を
示している。図2から、本発明の破砕装置で滞留時間4
分間で汚泥を破砕した場合(実施例1及び2)にはそれ
ぞれ溶解性TOCの89%、87%が、湿式媒体撹拌ミ
ルを用いて破砕した場合(比較例3)には85%が分解
されるが、滞留時間30分間で破砕した場合(比較例
1)には73%、オートクレーブで破砕した場合(比較
例2)には69%しか分解されないことがわかる。ま
た、活性汚泥処理後の上清は、本発明の破砕装置で滞留
時間4分間で破砕した場合及び湿式媒体撹拌ミルで用い
て破砕した場合には無色であったが、滞留時間30分間
で破砕した場合やオートクレーブで破砕した場合は褐色
であり、過度の熱処理により難分解性の着色成分が生成
していることがわかる。
【0028】実施例3、比較例4 化学工場排水の活性汚泥処理施設の脱水汚泥(濃度10
%)を、実施例1と同じように本発明の装置を用いて破
砕した。その結果、汚泥は良好に破砕され、溶解性TO
C量は94mgTOC/gVSであった(実施例3)。また、比
較のため、同じ脱水汚泥を比較例3と同様に湿式媒体撹
拌ミルでの試みたが、破砕することができなかった(比
較例4)。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、汚泥を、その流動性に
関わらず、小規模な設備で、難分解性の着色成分の発生
を伴わずに効率的にかつ低コストで破砕することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥の破砕装置の一例を示す模式図で
ある。
【図2】活性汚泥処理による溶解性TOCの分解率の経
時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 汚泥供給装置 2 二重管式静止型混合撹拌加熱容器 3 放出口 4 開閉弁 5 ジャケット 6 内圧計 7 内温計 8 熱媒供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D059 AA04 AA05 AA23 BD11 BE48 BF02 BJ11 BJ20 BK11 CB03 EA02 EA20 EB06 EB16 EB20 4D067 CG06 GA20 4G035 AC01 AE13 AE15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を含有する汚泥を二重管式静止型
    混合撹拌加熱容器に連続的に供給し、二重管式静止型混
    合撹拌加熱容器内で80〜250℃の滞留時間30秒〜
    20分で加熱処理した後、汚泥を二重管式静止型混合撹
    拌加熱容器の外部に放出して汚泥を破砕する方法であっ
    て、放出直前の汚泥は加圧状態であることを特徴とする
    汚泥の破砕方法。
  2. 【請求項2】 有機物を含有する汚泥を加熱するための
    二重管式静止型混合撹拌加熱容器と、その汚泥を二重管
    式静止型混合撹拌加熱容器に連続的に供給するための汚
    泥供給装置と、二重管式静止型混合撹拌加熱器のジャケ
    ット部分に熱媒を供給するため熱媒供給装置とからなる
    汚泥の破砕装置であって、二重管式静止型混合撹拌加熱
    容器には加熱処理された汚泥を放出するための放出口が
    設けられており、放出口には二重管式静止型混合撹拌加
    熱容器の内圧、内温もしくは時間によって制御される開
    閉弁が設けられてなることを特徴とする汚泥の破砕装
    置。
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