JP3756827B2 - 汚泥減量方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、余剰汚泥を減量化する方法およびその装置に関し、詳しくは化学処理と生物処理とを併用して余剰汚泥を減量化する方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
排水中の有機汚濁成分の除去は、広く実用化されている活性汚泥方式などの生物的処理方法によって行われているが、このような活性汚泥処理施設などからは余剰汚泥が大量に発生しており、それらの発生量は施設の拡充に伴って増大しつつあり、現在その増大する余剰汚泥の処理が大きな問題となっている。
【0003】
従来、余剰汚泥は脱水助剤(有機高分子ポリマー)を添加するなどして脱水した後、焼却処分あるいは埋立処分にされていた。しかし、余剰汚泥の量が廃棄物の半分近くになってきた現状においては、脱水機や焼却炉を大規模化せざるを得ず、その設備や維持に要する費用は多大なものであり、また埋立処分場の確保も困難な状況となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
汚泥の減量化の方法としては、従来より好気性、嫌気性微生物を利用する生物的な処理方法と化学物質による化学的な処理方法が知られている。しかし、たとえば前者の処理方法の1つである嫌気性消化による余剰汚泥の減量化は、エネルギーがメタンガスとして回収されるといった利点はあるが、余剰汚泥の分解率が60%程度と低いにも拘わらず消化に要する日数が長く、広い敷地面積が必要であり、また未分解の余剰汚泥及びその他の固形物は最終的には脱水し、焼却あるいは埋立処分にしなければならない。さらに、脱水されても汚泥は相当の水分を含むため、焼却においては、ダイオキシン発生の一因ともなっている焼却炉内の燃焼温度を下げる原因となり深刻な問題となっている。一方、後者の化学物質を利用する方法、たとえばオゾンなどの処理によって汚泥を可溶化した後、曝気槽に返送する方法による有機性汚泥の減量法も提案されているが、コストが高額であったり、新たな環境問題を起こす側面があるため実用する場合にはかなり検討が必要とされる。
【0005】
また、汚泥を化学的または物理的に処理した後好気性消化により汚泥を減量する方法も提案されており、特公昭49-11813号公報には、アルカリ添加と加熱により汚泥を溶解した後、生物学的処理によって汚泥を処理する方法が開示されている。また、特開2000-354896号公報には、汚泥を加熱・加圧処理した後破砕処理し、可溶化した汚泥を好気性消化することにより汚泥を減量する方法が開示されている。しかしながら、汚泥を構成する微生物が栄養源を摂取するためには基質が微生物細胞膜を通過する程度に溶解している必要があるのに対し、これらの方法では余剰汚泥を活性汚泥に高効率に吸収分解させる程度まで十分に汚泥の可溶化と低分子化が行われていないため、得られる汚泥減量は非常に軽微なものである。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、簡易かつ経済的に余剰汚泥の減量を図ることが可能であって、未分解の汚泥の処理が必要ない汚泥の処理方法及び装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の汚泥減量方法は、余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽から汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送した後、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整することを特徴とするものである。
【0008】
上記方法において、液化した前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送した後、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整する代わりに、液化した前記汚泥のpHを5〜8に調整した後、該汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送するようにしてもよい。
【0009】
上記いずれの方法においても、生物酸化槽内の汚泥の少なくとも一部から液中膜式固液分離装置で水を分離し、生物酸化槽内のMLSSを10000mg/L〜50000mg/Lに調整するようにしてもよい。また、汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置により、生物酸化槽に投入する汚泥または生物酸化槽から抜き出した汚泥のMLSSを予め10000mg/L〜150000mg/Lに調整するようにしてもよい。
【0010】
また本発明の汚泥減量方法は、有機性排水を生物処理により分解する処理装置から余剰汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送した後、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整するものとしてもよい。
【0011】
上記方法において、液化した前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送した後、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整する代わりに、液化した前記汚泥のpHを5〜8に調整した後、該汚泥の所定量を前記処理装置に返送するようにしてもよい。
【0012】
また上記方法において、汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置により、処理装置から抜き出した汚泥のMLSSを予め10000mg/L〜150000mg/Lに調整するようにしてもよい。
【0013】
上記いずれの方法においても、前記生物酸化槽または前記処理装置から抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和し、中和した該汚泥のpHを8〜14に調整するようにしてもよい。
【0014】
本発明の汚泥減量装置は、余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽と、該生物酸化槽から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記生物酸化槽から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段と、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
上記装置において、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段と、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整する手段との代わりに、前記液化容器から抜き出した液化汚泥のpHを5〜8に調整する中和装置と、該中和装置でpHを調整された前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段とを備えていてもよい。
【0016】
上記いずれの装置においても、生物酸化槽内の汚泥から水を分離して生物酸化槽内の汚泥のMLSSを10000mg/L〜50000mg/Lに調整する液中膜式固液分離装置を備えていてもよい。また、生物酸化槽に投入する余剰汚泥または生物酸化槽から抜き出した汚泥のMLSSを10000mg/L〜150000mg/Lに調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置を備えるようにしてもよい。
【0017】
また本発明の汚泥減量装置は、有機性排水を生物処理により分解する処理装置と、該処理装置から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記処理装置から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段と、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整する手段とを備えるものとしてもよい。
【0018】
上記装置において、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段と、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整する手段との代わりに、前記液化容器から抜き出した液化汚泥のpHを5〜8に調整する中和装置と、該中和装置でpHを調整された前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段とを備えていてもよい。
【0019】
上記装置において、処理装置から抜き出した汚泥のMLSSを10000mg/L〜150000mg/Lに調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置を備えていてもよい。
【0020】
上記いずれの装置においても、前記生物酸化槽または前記処理装置から抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和する手段を備え、該中和された汚泥のpHを8から14に調整するようにしてもよい。
【0021】
「余剰汚泥」とは、有機性排水を生物処理する過程で発生した微生物であって排水処理の目的上必要とされる微生物量を上まわる微生物より成るものを意味し、都市下水や諸種の産業排水を連続通気攪拌してそれらの含有有機物に対する資化能、酸化能の高い種々の好気性細菌や、酸素のない状態で含有有機物を分解する嫌気性細菌や、嫌気、好気どちらの状態でも含有有機物を分解できる通性嫌気性細菌などの微生物、及びこの微生物を増殖させて得られる泥状の物質や、有機性の懸濁物の集まりであり、微生物を含むものであれば、多少の未処理状態の有機性排水や無機物をも含むものであってもよい。また「有機性排水」とは、有機物を主に含む排水をいい、家庭排水やし尿などの都市下水からの排水や工場排水などを意味する。
【0022】
「好気性処理」とは、活性汚泥法や、膜分離活性汚泥法、生物膜法などのように、生物によって汚泥を処理する方法を意味する。
【0023】
「微生物」とは、活性汚泥法の活性汚泥菌をはじめ、膜分離活性汚泥法の活性汚泥菌や生物膜法の生物膜構成菌を含む広い意味である。
【0024】
「生物酸化槽」とは、pH調整および加熱により微生物分解可能な状態に液化された汚泥を好気性処理により微生物分解する槽を意味する。
【0025】
「液化容器」とは、pHを調整した汚泥を加熱することにより汚泥を微生物分解可能な状態に液化する容器を意味する。
【0026】
「加熱」には、加熱後の状態を維持することによって110℃〜250℃の範囲で温度が低下する場合も含まれる。
【0027】
汚泥を微生物分解可能な状態に液化するとは、微生物細胞膜を通過する程度に汚泥を可溶化および低分子化し、微生物がBOD源として吸収分解できる状態にすることを意味する。
【0028】
「中和装置」とは、アルカリ性の汚泥に酸を添加することにより汚泥を中和する装置をいう。
【0029】
「処理装置」とは、有機性排水を生物処理により分解処理する装置を意味し、曝気槽、固液分離槽あるいは固液分離装置および原水槽を含む。
【0030】
「液中膜式固液分離装置」とは、浸漬型の固液分離装置で、微多孔性膜を利用して汚泥から水を分離する装置である。
【0031】
「汚泥濃縮装置または脱水装置」とは、汚泥を濃縮または脱水して汚泥のMLSSを調整する装置を意味する。
【0032】
生物酸化槽または処理装置から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段はアルカリ添加によることが好ましく、アルカリの添加量は、汚泥のMLSSを5000〜50000mg/Lとした場合に汚泥混合液に対して48%のNaOHを0.005〜6%添加することに相当する量であることが好ましい。
【0033】
pHを8〜14に調整した汚泥を微生物分解可能な状態に液化するために必要な加熱温度および時間は、好ましくは110℃〜250℃の場合10秒〜3時間、より好ましくは120℃〜240℃の場合20秒〜2時間、さらに好ましくは150℃〜230℃の場合40秒〜1.5時間、最も好ましくは160℃〜200℃の場合5分間〜1時間である。
【0034】
【発明の効果】
本発明の汚泥減量方法および装置は、生物酸化槽から抜き出した余剰汚泥のpHを8〜14に調整し、110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより汚泥を微生物分解可能な状態に液化し、液化した汚泥のpHを5〜8に調整して生物酸化槽で好気性処理により分解することとしたので、未分解の余剰汚泥を発生させることなく経済的に汚泥の減量を図ることができる。
【0035】
より具体的には、従来の物理的または化学的処理を伴う生物処理方法による汚泥減量法では、汚泥を物理的または化学的方法で粉砕処理あるいは死滅処理をすることによって汚泥の細胞壁の一部を破壊し、これを活性汚泥が分解吸収することにより汚泥の減量を図っていたが、活性汚泥が栄養源として効率的に摂取する程度まで十分に汚泥の可溶化と低分子化が行われていなかったため、得られる汚泥減量は非常に軽微であり、未分解の余剰汚泥及びその他の固形物は脱水し焼却あるいは埋立処分にしなければならなかった。しかしながら、本発明の汚泥減量方法、減量装置では、余剰汚泥はアルカリ添加および加熱によって汚泥を構成する微生物細胞膜を通過する程度まで十分に可溶化および低分子化され、微生物分解可能な状態に液化されて生物酸化槽に戻され、ここで汚泥を構成する微生物によって効率的に吸収分解されるため、未分解の余剰汚泥を別に脱水したり焼却する必要がない。
【0036】
本発明の汚泥減量方法および装置によれば、汚泥の液化率は100%となり汚泥は完全に液化されるため、微生物によって効率的に吸収分解される。汚泥減量の実用上は、汚泥の液化率は好ましくは70%以上であり、より好ましくは90%以上である。ここで液化率とは、JIS法に定めるMLVSSによって求められる、有機性汚泥が低分子に可溶化したために減少した割合をいい、液化率が高いほど生物分解性は向上し汚泥減量が増加する。
【0037】
また、従来の化学処理で汚泥を減量する方法では、化学物質にかかるコストが高額であったり、新たな環境問題に対する考慮が必要であったが、本発明では汚泥に対してこの汚泥を微生物分解可能な状態に液化するためにアルカリを加水分解反応の触媒として用いるので、汚泥処理にかかるコストを低く抑えることが可能となる。すなわち、アルカリの触媒作用によって汚泥の主な構成物である微生物が液化され、その結果細胞壁およびその内容物が他の微生物によって吸収分解されて、汚泥の減量化につながるので、汚泥のすべてを化学物質によって処理するのに比較して経済的にかなり有利となる。さらに、アルカリの触媒作用は温度を上げると大きくなるためアルカリの使用量は少なくてよく、極めて環境に優しい処理方法といえる。
【0038】
また、余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽から汚泥の少なくとも一部を抜き出し、汚泥にアルカリを添加して加熱することにより余剰汚泥を微生物分解可能な状態に液化し、この液化した汚泥を生物酸化槽に返送するという工程により、余剰汚泥の処理を一括して行うことができ、またシステムの自動化を図ることができるので、人件費をかけずに余剰汚泥の処理を行うことが可能となる。
【0039】
また、前記汚泥減量方法および装置において、前記生物酸化槽から抜き出した汚泥に酸を添加して汚泥のpHを2〜5に調製した後アルカリを添加して中和するようにした場合においては、余剰汚泥をより効率的に好気性処理により分解できる。
【0040】
また、本発明の汚泥減量方法および装置において、有機性排水を生物処理により分解する処理装置から抜き出した余剰汚泥のpHを8〜14に調整し、110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより汚泥を微生物分解可能な状態に液化し、液化した汚泥を処理装置に返送して処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整した後好気性処理により分解することとした時は、従来の排水処理施設により有機性排水の処理を行いながら、未分解の余剰汚泥を発生させることなく経済的に汚泥の減量を図ることができる。
【0041】
本発明の汚泥減量方法および装置において、pHを8〜14に調整した汚泥を微生物分解可能な状態に液化するために必要な温度および時間は、コストの面から、好ましくは120℃〜240℃で20秒〜2時間、より好ましくは150℃〜230℃で40秒〜1.5時間、さらに好ましくは160℃〜200℃で5分間〜1時間である。
【0042】
なお、本発明の汚泥減量方法および装置において、生物酸化槽内の汚泥の一部を該生物酸化槽内または生物酸化槽との間で汚泥を循環している固液分離槽内に備えた液中膜式固液分離装置で水と分離することとした時は、生物酸化槽内の汚泥のMLSSを容易に調製することができるので、余剰汚泥をより効率的に好気性処理により分解できる。また、汚泥の密度を高くすることが可能となり、生物酸化槽を小さくすることができる。また液化容器を小さくすることもできるため、加熱のためのコストは低くなる。さらに、液化容器および生物酸化槽に加えるアルカリおよび酸の量は少なくてすむため環境に優しく、経済的にも有利となる。
【0043】
さらに、本発明の汚泥減量方法および装置において、汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置を設けることにより、生物酸化槽に投入する余剰汚泥、生物酸化槽から抜き出した汚泥および処理装置から抜き出した汚泥のMLSSを予め調製しておくこととした時も、余剰汚泥をより効率的に分解できるとともに、汚泥の密度を高くすることが可能となり、生物酸化槽を小さくすることができる。この場合も、液化容器を小さくすることができるため、加熱のためのコストは低くなる。さらに、液化容器および生物酸化槽に加えるアルカリおよび酸の量は少なくてすむため環境に優しく、経済的にも有利となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の汚泥減量方法について、図1から図7を参照して説明する。
【0045】
図1は本発明の一実施の形態による汚泥減量装置の概略図である。汚泥減量装置1は、液化した汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽2、汚泥を微生物分解可能な状態に液化する密閉された液化容器3、生物酸化槽2に投入された余剰汚泥を液化容器3へ抜き出す汚泥供給ライン7、汚泥供給ライン7に設けられたポンプ15、アルカリ供給装置4、アルカリ供給装置4から液化容器3にアルカリを添加するアルカリ供給ライン8、アルカリ供給ライン8に設けられたポンプ16、液化容器3を外部から加熱する加熱装置9、微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和する中和装置5、液化容器3内の微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和装置5へ投入する汚泥投入ライン10、酸供給装置6、酸供給装置6に取り付けられた開閉弁14、酸供給装置6から中和装置5に酸を添加する酸供給ライン11、中和装置5内の中和した汚泥を生物酸化槽2に返送する汚泥返送ライン12を備えてなるものである。生物酸化槽2に投入された余剰汚泥は、汚泥供給ライン7によって生物酸化槽2から液化容器3へ抜き出される。液化容器3に抜き出された汚泥は、ポンプ16を作動させることによりアルカリ供給ライン8を介してアルカリが添加され、加熱装置9により加熱されて、液化されBOD化される。アルカリ供給ライン8に設けられたポンプ16により、液化容器3に抜き出された汚泥のpHは8〜14に調整されることが好ましい。また加熱装置9による加熱は、110℃〜250℃で10秒〜3時間行うことが好ましい。添加されたアルカリの触媒作用によって、液化容器中の汚泥が液化されBOD化する。すなわち本発明の汚泥減量は、アルカリの触媒作用により液化した汚泥を生物酸化槽中にBOD源として戻すことにより汚泥の減量を図ろうとするものである。
【0046】
図2に示すように、図1に示す汚泥減量装置1は、余剰汚泥を濃縮して汚泥のMLSSを調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置17および汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置の汚泥を生物酸化槽2に投入する汚泥投入ライン18を備えていてもよく、この場合は生物酸化槽に投入する汚泥のMLSSを調整することができるので余剰汚泥をより効率的に好気性処理により分解でき、また生物酸化槽に投入する汚泥の密度を高くすることができるため生物酸化槽を小さくすることができる。また液化容器を小さくすることもできるため、加熱のためのコストは低くなる。さらに、液化容器および生物酸化槽に加えるアルカリおよび酸の量は少なくてすむため環境に優しく、経済的にも有利となる。
【0047】
図3は本発明の第二の実施の形態による汚泥減量装置の概略図である。汚泥減量装置21は、液化した汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽22、汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器23、生物酸化槽22に投入された余剰汚泥を液化容器23へ抜き出す汚泥供給ライン24、汚泥供給ライン24に設けられたポンプ41、酸供給装置31、酸供給装置31から液化容器23に酸を添加して液化容器23内の汚泥のpHを2〜5に調整する酸供給ライン35、酸供給ライン35に設けられたポンプ42、アルカリ供給装置32、アルカリ供給装置32から液化容器23にアルカリを添加して液化容器23内のpH調整された汚泥を中和するアルカリ供給ライン36、アルカリ供給ライン36に設けられたポンプ43、アルカリ供給装置33、アルカリ供給装置33から液化容器23にアルカリを添加するアルカリ供給ライン26、アルカリ供給ライン26に設けられたポンプ44、液化容器23を加熱する加熱装置27、微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和する中和装置25、液化容器23内の微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和装置25へ投入する汚泥投入ライン28、酸供給装置34、酸供給装置34に取り付けられた開閉弁40、酸供給装置34から中和装置25に酸を添加する酸供給ライン29、中和装置25内の中和した汚泥を生物酸化槽22に返送する汚泥返送ライン30を備えてなるものである。このように、酸供給ライン35およびアルカリ供給ライン36を設けることにより、汚泥をより確実に効率よく処理することができる。
【0048】
図4に示すように、図3に示す汚泥減量装置21は、余剰汚泥を濃縮して汚泥のMLSSを調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置45および汚泥濃縮装置汚泥脱水装置の汚泥を生物酸化槽22に投入する汚泥投入ライン46を備えていてもよく、この場合は生物酸化槽に投入する汚泥のMLSSを調整することができるので余剰汚泥をより効率的に好気性処理により分解でき、また生物酸化槽に投入する汚泥の密度を高くすることができるため生物酸化槽を小さくすることができる。また液化容器を小さくすることもできるため、加熱のためのコストは低くなる。さらに、液化容器および生物酸化槽に加えるアルカリおよび酸の量は少なくてすむため環境に優しく、経済的にも有利となる。
【0049】
また、図1、図2、図3および図4においては、生物酸化槽2、22内の汚泥を固液分離する固液分離槽が備えられており(図示せず)、生物酸化槽内の汚泥混合液は透明な上澄水と汚泥に分離され、上澄水は消毒などの処理の後放流される。生物酸化槽内または該生物酸化槽との間で汚泥を循環している固液分離槽内に液中膜式固液分離装置を設けることにより、生物酸化槽内のMLSSは10000mg/L〜50000mg/Lに調整されることが好ましく、例えば図5に示すように、生物酸化槽2、22は内部に汚泥から水を分離する液中膜式固液分離装置100を備えていてもよい。この場合は生物酸化槽内の汚泥のMLSSを容易に調製することができるので、余剰汚泥をより効率的に好気性処理により分解でき、また生物酸化槽内の汚泥の密度を高くすることができるため、生物酸化槽を小さくすることができる。また液化容器を小さくすることもできるため、加熱のためのコストは低くなる。さらに、液化容器および生物酸化槽に加えるアルカリおよび酸の量は少なくてすむため環境に優しく、経済的にも有利となる。また図1および図3において汚泥供給ライン7および24には、汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置が設けられていてもよく(図示せず)、この場合は液化容器に投入する汚泥のMLSSを好ましくは10000mg/L〜150000mg/Lに容易に調製することができ、上記と同様の効果が得られる。
【0050】
図6は、本発明の第三の実施の形態による汚泥減量装置の概略図である。汚泥減量装置51は、有機性排水を一時的に溜めておく原水槽52、曝気槽53、汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器58、曝気槽53から液化容器58へ直接汚泥を投入する汚泥投入ライン55、汚泥投入ライン55に設けられたポンプ47、曝気槽53の処理水を汚泥と上澄水に分離する固液分離槽54、曝気槽53から固液分離槽54を経て液化容器58へ間接的に汚泥を投入する汚泥投入ライン56、汚泥投入ライン56に設けられたポンプ48、固液分離槽54から汚泥を曝気槽53に返送する汚泥返送ライン57、アルカリ供給装置59、アルカリ供給装置59から液化容器58にアルカリを添加するアルカリ供給ライン60、アルカリ供給ライン60に設けられたポンプ49、液化容器58を外部から加熱する加熱装置61、微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和する中和装置63、液化容器58内の微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和装置63へ投入する汚泥投入ライン62、酸供給装置64、酸供給装置64に取り付けられた開閉弁68、酸供給装置64から中和装置63へ酸を添加する酸供給ライン65、中和した汚泥を曝気槽53、原水槽52または固液分離槽54へ返送する汚泥返送ライン66を備えてなるものである。
【0051】
工場や家庭から発生した有機性排水は、原水槽52に一時的に溜められ、曝気槽53の処理に応じて有機性排水が原水槽52から曝気槽53に送られる。原水槽52から曝気槽53に有機性排水が送られると、曝気槽53では溶存酸素を十分な濃度に維持して活性汚泥菌(微生物)を繁殖させ、これと有機性排水を曝気によって5時間〜一昼夜処理する。処理された処理水は、固液分離槽54に送られて透明な上澄水と汚泥に分離される。ここで上澄水は消毒などの処理ののち放流される。一方汚泥は固液分離槽54から汚泥を曝気槽53に返送する汚泥返送ライン57を介して曝気槽53に返送される。曝気槽53では有機性排水の処理を行うほど汚泥が発生する。しかし、汚泥の増加に伴い固液分離槽54にて処理水と汚泥の分離が困難となる。固液分離槽54で上澄水と汚泥の分離を困難にする原因となる汚泥、いわゆる余剰汚泥が発生するようになる。
【0052】
このような余剰汚泥が発生すると、汚泥を曝気槽53に返送することなく、曝気槽53から液化容器58へ直接汚泥を投入する汚泥投入ライン55または曝気槽53から固液分離槽54を経て液化容器58へ間接的に汚泥を投入する汚泥投入ライン56によって、汚泥を液化容器58へ抜き出す。液化容器58に抜き出された汚泥は、アルカリ添加および加熱によって液化されBOD化される。アルカリ供給ライン60に設けられたポンプ49により、液化容器58に抜き出された汚泥のpHは8〜14に調整されることが好ましい。また加熱装置61による加熱は、110℃〜250℃で10秒〜3時間行うことが好ましい。添加されたアルカリの触媒作用が加熱によって高められ、汚泥を構成している汚泥菌が液化されBOD化する。すなわち本発明の汚泥減量は、アルカリの触媒作用により液化した汚泥を曝気槽中にBOD源として戻すことにより汚泥の減量を図ろうとするものである。
【0053】
図7は本発明の第四の実施の形態による汚泥減量装置の概略図である。汚泥減量装置71は、有機性排水を一時的に溜めておく原水槽72、曝気槽73、汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器78、曝気槽73から液化容器78へ直接汚泥を投入する汚泥投入ライン75、汚泥投入ライン75に設けられたポンプ95、曝気槽73の処理水を汚泥と上澄水に分離する固液分離槽74、曝気槽73から固液分離槽74を経て液化容器78へ間接的に汚泥を投入する汚泥投入ライン76、汚泥投入ライン76に設けられたポンプ96、固液分離槽74から汚泥を曝気槽73に返送する汚泥返送ライン77、酸供給装置87、酸供給装置87から液化容器78に酸を添加して液化容器78内の汚泥のpHを2〜5に調整する酸供給ライン88、酸供給ライン88に設けられたポンプ97、アルカリ供給装置89、アルカリ供給装置89から液化容器78にアルカリを添加して液化容器78内のpH調整された汚泥を中和するアルカリ供給ライン90、アルカリ供給ライン90に設けられたポンプ98、アルカリ供給装置79、アルカリ供給装置79から液化容器78にアルカリを添加するアルカリ供給ライン80、アルカリ供給ライン80に設けられたポンプ99、液化容器78を外部から加熱する加熱装置81、微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和する中和装置83、液化容器78内の微生物分解可能な状態に液化した汚泥を中和装置83へ投入する汚泥投入ライン82、酸供給装置84、酸供給装置84に取り付けられた開閉弁94、酸供給装置84から中和装置83へ酸を添加する酸供給ライン85、中和した汚泥を曝気槽83、原水槽72または固液分離槽74へ返送する汚泥返送ライン86を備えてなるものである。このように、酸供給ライン88およびアルカリ供給ライン90を設けることにより、汚泥をより確実に効率よく処理することができる。
【0054】
図6および図7において、汚泥投入ライン55、56、75および76には、汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置が設けられていてもよく(図示せず)、この場合は液化容器に投入する汚泥のMLSSを好ましくは10000mg/L〜150000mg/Lに容易に調製することができるので、余剰汚泥をより効率的に好気性処理により分解でき、また曝気槽内の汚泥の密度を高くすることができるため、曝気槽を小さくすることができる。また液化容器を小さくすることもできるため、加熱のためのコストは低くなる。さらに、液化容器に加えるアルカリおよび酸の量は少なくてすむため環境に優しく、経済的にも有利となる。
【0055】
図1、2、3、4、6および7においては、中和装置5、25、63、83を設けずに、液化容器から抜き出した液化汚泥を生物酸化槽または処理装置に返送した後、酸供給装置6、34、64、84から酸を供給して汚泥のpHを調整するようにしてもよい。
【0056】
図1、2、3、4、6および7において、液化した汚泥のpHが中性に近い場合または生物酸化槽あるいは処理装置が酸性の場合には、液化した汚泥に酸を添加して汚泥を中和する酸供給装置6、34、66および84は設けなくてもよく、この場合は汚泥をさらに簡易、迅速かつ経済的に処理することができる。また、液化容器3、23、58、78の排出口を適当な大きさにして排出量を調整することにより、液化容器内部の圧力を一定にすることが好ましい。また排出口には、液化容器の内圧または内温が設定値に達した場合に開く開閉弁、あるいは一定時間ごとに開閉する開閉弁を設けてもよく、この場合は汚泥の処理をより効率的に行うことができる。さらに、液化容器3、23、58、78に圧力開放弁を設けて液化容器内の圧力を大気圧まで下げてから液化汚泥を外部に放出するようにしてもよい。
【0057】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0058】
(実施例1)
以下に、本発明の液化処理による汚泥処理の実施例を従来の破砕処理による汚泥処理と比較して説明する。生物酸化槽に有機性汚泥の乾燥重量が100kgとなるように汚泥を入れて曝気しておき、1日当たり乾燥重量に換算して5kgの余剰汚泥を生物酸化槽に供給した。余剰汚泥とともに流入する水については生物酸化槽内に設けた液中膜式固液分離装置により汚泥から分離して放流水として排水した。生物酸化槽内のMLSS10000mg/Lの汚泥を1日当たり乾燥重量で16.5kg引き抜き、従来の破砕処理により処理した後、生物酸化槽に返送して生物学的酸化処理を行った。この結果を図8に示す。図8についての汚泥の処理は、pH7ですなわちpHを調整せずに、180℃で5分間加熱し、その後放出して破砕処理を行った。また、同様の処理を本発明の液化処理により行った後、生物酸化槽に返送して生物学的酸化処理を行った。この結果を図9に示す。この場合の汚泥の処理は、pHを13に調整し、180℃で5分間加熱することにより行った。
【0059】
図8から明らかなように汚泥を従来の破砕処理により処理した場合には、生物酸化槽内の汚泥総量が増加するとともに、汚泥総量のうち死滅汚泥の占める割合が増加し、活性汚泥の占める割合が減少した。これは、加熱処理をすることにより汚泥の一部は破壊されているが、活性汚泥が栄養源として効率的に摂取する程度まで十分には可溶化および低分子化されていないため、難分解性の固形分が残存しているためであると考えられ、この場合の汚泥の液化率は約40%であり、破砕処理により処理した汚泥を生物学的酸化処理により処理するためには相当の日数、例えば100日間を要した。このため、生物酸化槽内の死滅汚泥が増加し、生物酸化槽からの処理水の水質は悪化した。これに対して、図9から明らかなように本発明の液化処理により汚泥を処理した場合には、生物酸化槽内の汚泥総量はほぼ一定であるとともに、活性汚泥と死滅汚泥の占める割合も、処理開始後3日目以降はほぼ一定であった。これは、本発明の液化処理によって汚泥は十分に可溶化および低分子化され微生物分解可能な状態に液化されている、すなわち液化率が100%であるため、生物酸化槽に返送されると汚泥を構成する微生物によって効率的に吸収分解されるからであると考えられ、液化処理により処理した汚泥を生物学的酸化処理により処理するために必要な日数はわずかに2日間と著しく短かった。したがって、従来の方法と比較して処理時間も短く、生物酸化槽からの処理水の水質も悪化しなかった。
【0060】
(実施例2)
以下に本発明の経済的効果を示す実施例を示す。MLSSが1、2、5% 、処理温度が90、100、110、120、150、160、180、200、220、250℃とした場合について、本発明の液化処理による汚泥減量を行った。汚泥再転換率を0.7とした場合に乾燥重量100kgの余剰汚泥を減量するのに必要なランニングコストを、pHの調整に必要なアルカリの費用、液化容器の加熱に必要な燃料費、生物酸化槽の運転に必要な電力費等から計算した。この結果を図10に示す。ここで汚泥再転換率とは、活性汚泥が液化処理された汚泥を資質として資化したとき液化汚泥に対して再び汚泥の発生する割合をいう。
【0061】
図10から明らかなように、汚泥処理に必要なランニングコストは温度が110℃を超えると急激に小さくなった。これは、温度が高くなるとアルカリの触媒作用が強くなるため必要なアルカリが少なくなり、汚泥処理に必要なコストの大部分を占める薬品費用が低く抑えられるからである。したがって、従来のアルカリ単独で汚泥を処理する方法等と比較すると必要なアルカリの量は少なくてすみ、またその後未処理の汚泥を脱水や焼却等する必要もないので、経済的に非常に有利である。なお、温度を250℃以上にすると加熱に必要なコストが高くなるため汚泥処理に必要なコストはほとんど変わらず、また温度を250℃以上にするには非常に高い圧力が必要とされるため特殊な設備が必要となり好ましくない。
【0062】
(実施例3)
図11に、本発明の液化処理による汚泥減量において、有機性汚泥の100%液化に要するpH、温度および時間の関係を示す。汚泥の液化の程度は汚泥液化率で示した。
【0063】
図11から明らかなように、温度を250℃、pHを14としたときは、処理時間は10秒で汚泥は100%まで液化された。また温度が250℃の場合はpHが8でも15分程度で完全に液化された。温度を110℃としたときも、pH14では15分程度で完全に液化されるが、pHを8としたときは、完全に液化されるには約3時間かかった。したがって、pHを8〜14に調整した汚泥を110℃〜250℃の温度で処理した場合には、最短で約10秒、最長で約3時間で余剰汚泥はほぼ完全に液化されるので、短時間で効率的な汚泥減量を図ることができる。また、温度を120℃〜240℃、150℃〜230℃および160℃〜200℃とした場合の処理時間はそれぞれ、20秒〜2時間、40秒〜1.5時間および5分間〜1時間でよい。
【0064】
(実施例4)
図12に、MLSS10000mg/Lの汚泥をpH12に調整し、180℃で加熱することにより液化する場合において、汚泥のpHを3に調整した後アルカリを添加して中和する前処理をした場合と前処理をしなかった場合との汚泥の液化率の違いを示す。
【0065】
図12から明らかなように、前処理をした場合には、処理時間1分間で液化率が60%を超え、処理時間約7分間で液化率が100%に達するのに対し、前処理をしなかった場合には、処理時間1分間では液化率は50%程度であり、液化率が100%に達するには約10分間を要した。したがって、前処理をした場合には、前処理をしなかった場合と比較して液化に必要な処理時間は短くてよく、同じ処理時間で高い液化率が得られるため、汚泥減量をより効率的に短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態による汚泥減量装置の概略図
【図2】本発明の第一の実施の形態による汚泥減量装置にさらに汚泥濃縮装置を設けた場合の該略図
【図3】本発明の第二の実施の形態による汚泥減量装置の概略図
【図4】本発明の第二の実施の形態による汚泥減量装置にさらに汚泥濃縮装置を設けた場合の該略図
【図5】本発明の第一および第二の実施の形態による汚泥減量装置の生物酸化槽に液中膜式固液分離装置を備えた場合の概略図
【図6】本発明の第三の実施の形態による汚泥減量装置の概略図
【図7】本発明の第四の実施の形態による汚泥減量装置の概略図
【図8】従来の破砕処理により汚泥を処理した場合の生物酸化槽内の汚泥量と処理日数との関係を示したグラフ
【図9】本発明の液化処理により汚泥を処理した場合の生物酸化槽内の汚泥量と処理日数との関係を示したグラフ
【図10】汚泥再転換率を0.7とした場合の汚泥減量のランニングコストを示す図
【図11】有機性汚泥の100%液化に要するpH、温度および時間の関係を示したグラフ
【図12】前処理と液化率との関係を示したグラフ
【符号の説明】
1,21,51,71 汚泥減量装置
2,22 生物酸化槽
3,23,58,78 液化容器
4,32,33,59,79,89 アルカリ供給装置
5,25,63,83 中和装置
6,31,34,64,84,87 酸供給装置
7,24 汚泥供給ライン
8,26,36,60,80,90 アルカリ供給ライン
9,27,61,81 加熱装置
10,18,28,46,55,56,62,75,76,82 汚泥投入ライン
11,29,35,65,85,88 酸供給ライン
12,30,57,66,77,86 汚泥返送ライン
14,40,68,94 開閉弁
15,16,41,42,43,44,47,48,49,95,96,97,98,99 ポンプ
17,45 汚泥濃縮装置
52,72 原水槽
53,73 曝気槽
54,74 固液分離槽
100 液中膜式固液分離装置

Claims (28)

  1. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽から汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送した後、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整することを特徴とする汚泥減量方法。
  2. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽から汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和し、中和した前記汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送した後、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整することを特徴とする汚泥減量方法。
  3. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽から汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥のpHを5〜8に調整した後、該汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送することを特徴とする汚泥減量方法。
  4. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽から汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和し、中和した前記汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥のpHを5〜8に調整した後、該汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送することを特徴とする汚泥減量方法。
  5. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置から余剰汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送した後、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整することを特徴とする汚泥減量方法。
  6. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置から余剰汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和し、中和した前記汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送した後、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整することを特徴とする汚泥減量方法。
  7. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置から余剰汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥のpHを5〜8に調整した後、該汚泥の所定量を前記処理装置に返送することを特徴とする汚泥減量方法。
  8. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置から余剰汚泥の少なくとも一部を抜き出し、該抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和し、中和した前記汚泥のpHを8〜14に調整し、pHを調整した前記汚泥を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱することにより微生物分解可能な状態に液化し、液化した前記汚泥のpHを5〜8に調整した後、該汚泥の所定量を前記処理装置に返送することを特徴とする汚泥減量方法。
  9. 前記生物酸化槽内の前記汚泥の少なくとも一部から液中膜式固液分離装置で水を分離し、該生物酸化槽内のMLSSを10000mg/L〜50000mg/Lに調整することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の汚泥減量方法。
  10. 前記余剰汚泥のMLSSを汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置により予め10000mg/L〜150000mg/Lに調整することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の汚泥減量方法。
  11. 前記生物酸化槽から抜き出した汚泥のMLSSを汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置により予め10000mg/L〜150000mg/Lに調整することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の汚泥減量方法。
  12. 前記処理装置から抜き出した汚泥のMLSSを汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置により予め10000mg/L〜150000mg/Lに調整することを特徴とする請求項5から8いずれか1項記載の汚泥減量方法。
  13. 前記汚泥のpHを8〜14に調整することが、アルカリ添加によることを特徴とする請求項1から12いずれか1項記載の汚泥減量方法。
  14. 前記アルカリが水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項13記載の汚泥減量方法。
  15. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽と、該生物酸化槽から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記生物酸化槽から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段と、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  16. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽と、該生物酸化槽から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記生物酸化槽から抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和する手段と、該中和された汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段と、該生物酸化槽内のpHを5〜8に調整する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  17. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽と、該生物酸化槽から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記生物酸化槽から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥のpHを5〜8に調整する中和装置と、該中和装置でpHを調整された前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  18. 余剰汚泥を好気性処理により分解する生物酸化槽と、該生物酸化槽から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記生物酸化槽から抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和する手段と、該中和された汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥のpHを5〜8に調整する中和装置と、該中和装置でpHを調整された前記汚泥の所定量を前記生物酸化槽に返送する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  19. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置と、該処理装置から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記処理装置から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段と、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  20. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置と、該処理装置から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記処理装置から抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和する手段と、該中和された汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段と、該処理装置内の汚泥のpHを5〜8に調整する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  21. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置と、該処理装置から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記処理装置から抜き出した汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥のpHを5〜8に調整する中和装置と、該中和装置でpHを調整された前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  22. 有機性排水を生物処理により分解する処理装置と、該処理装置から抜き出した汚泥を微生物分解可能な状態に液化する液化容器と、前記処理装置から抜き出した汚泥に酸を添加して該汚泥のpHを2〜5に調整した後アルカリを添加して該汚泥を中和する手段と、該中和された汚泥のpHを8〜14に調整する手段と、前記液化容器を110℃〜250℃で10秒〜3時間加熱する手段と、前記液化容器から抜き出した液化汚泥のpHを5〜8に調整する中和装置と、該中和装置でpHを調整された前記汚泥の所定量を前記処理装置に返送する手段とを備えたことを特徴とする汚泥減量装置。
  23. 前記生物酸化槽に液中膜式固液分離装置を備え、該生物酸化槽内の汚泥から水を分離してMLSSを10000mg/L〜50000mg/Lに調整する手段を備えたことを特徴とする請求項15から18いずれか1項記載の汚泥減量装置。
  24. 前記余剰汚泥のMLSSを10000mg/L〜150000mg/Lに調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置を備えたことを特徴とする請求項15から18いずれか1項記載の汚泥減量装置。
  25. 前記生物酸化槽から抜き出した汚泥のMLSSを10000mg/L〜150000mg/Lに調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置を備えたことを特徴とする請求項15から18いずれか1項記載の汚泥減量装置。
  26. 前記処理装置から抜き出した汚泥のMLSSを10000mg/L〜150000mg/Lに調整する汚泥濃縮装置または汚泥脱水装置を備えたことを特徴とする請求項19から22いずれか1項記載の汚泥減量装置。
  27. 前記汚泥のpHを8〜14に調整する手段がアルカリ添加であることを特徴とする請求項15から26いずれか1項記載の汚泥減量装置。
  28. 前記アルカリが水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項27記載の汚泥減量装置。
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