JP2000354802A - 薬剤散布機 - Google Patents

薬剤散布機

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JP2000354802A
JP2000354802A JP11169939A JP16993999A JP2000354802A JP 2000354802 A JP2000354802 A JP 2000354802A JP 11169939 A JP11169939 A JP 11169939A JP 16993999 A JP16993999 A JP 16993999A JP 2000354802 A JP2000354802 A JP 2000354802A
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shutter
medicine
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JP11169939A
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Akira Nagashima
彬 長島
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Kioritz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動操作装置を構成する各部材にさほど高い
寸法精度及び位置決め・取付精度を要求せず、部品コス
ト、組み立てコストを可及的に低く抑えることができる
とともに、作業者の利便性の向上を図ることができる薬
剤散布機を提供する。 【解決手段】 送風機(20)と、該送風機(20)の
上方に配設された薬剤タンク(2)と、前記送風機(2
0)を回転駆動するための原動機(50)とを備えた薬
剤散布機(1)であって、該薬剤散布機(1)は、前記
薬剤タンク(2)から流出する薬剤の流量を調節するシ
ャッター(11)と、該シャッター(11)を操作する
手動操作装置(80)とを備え、該手動操作装置(8
0)は、前記原動機(50)と前記シャッター(11)
とを連動操作せしめる単一の調節レバー(83)を備え
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬剤タンク、遠心
式の送風機、空冷2サイクルガソリンエンジン等の原動
機を備えた薬剤散布機に係り、特に、薬剤の散布量を調
節する調量装置及び前記原動機の制御を行うための手動
操作装置を具備したものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、背負式薬剤散布機においては、
特開平9−206639号公報や実公平4−923号公
報等にも見られるように、内燃エンジンにより回転駆動
される遠心式送風機のボリュートケース上方に粉粒体等
の薬剤を貯留する薬剤タンクが配備され、該薬剤タンク
の底部と前記ボリュートケースとの間に調量装置が介装
されており、前記薬剤タンク内の薬剤は、前記調量装置
によりその流下量が調節されつつ、前記ボリュートケー
ス内に吸い込まれるとともに、そこを流れる高速空気流
に乗って、その一側部(一般的には右側部)の斜め下に
向けて突設されている空気噴出口から、曲り管、蛇腹状
のフレキシブル管等を通じて外部に噴出せしめられるよ
うになっている。
【0003】前記薬剤散布機等に使用される前記調量装
置は、通常、薬剤が流下せしめられる通路部を開閉する
金属板等の板状体の蝶弁或いはスライド弁等の流量調節
部材(シャッター等)を備え、前記薬剤の流量の調節
は、前記ボリュートケースの一側部(通常は左側部)に
設けられている手動操作装置の薬剤調量レバーを操作す
ることによって行うようになっている。
【0004】より詳しくは、前記手動操作装置の前記薬
剤調量レバーと前記流量調節部材とが、アーム、ロッド
等のリンク部材で連結されており、前記薬剤調量レバー
の回動操作は、前記リンク部材を介して前記流量調節部
材に伝達され、それによって、該流量調節部材を作動さ
せて前記薬剤の流量の調節を図っている。
【0005】また、前記手動操作装置は、前記薬剤調量
レバーに加えて、前記原動機の出力を調節するための出
力調節レバー(前記原動機が内燃エンジンである場合
は、スロットル弁の開度を調節するスロットルレバー)
を配備している場合があり、この場合も、前記出力調節
レバーの回動操作は、アーム、ロッド等のリンク部材を
介して出力調節部材(スロットル弁等)に伝達されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した如くの従来の
薬剤散布機に備えられる手動操作装置は、前記薬剤調量
レバー及び前記出力調節レバーの回動操作を形状不変の
剛性材よりなるリンク部材で前記流量調節部材及び出力
調節部材に伝達するようにされている関係上、各部材に
高い寸法精度及び位置決め・取付精度が要求され、ま
た、前記流量調節部材及び出力調節部材の回動初期位置
等を微調節するのにも手間がかかることから、専用の部
品が必要になり、部品コスト、組み立てコストが高くな
るといった問題があった。そこで、本出願人は、前記課
題を解決すべく、特願平10−362175号として、
薬剤散布機の一側部に、作業者により回動操作される薬
剤調量用のレバーと原動機の出力調節用のレバーとを有
する手動操作装置を備えたものを提案している。
【0007】しかし、前記装置は、前記薬剤調量用のレ
バーの回動操作と前記出力調節用のレバーの回動操作と
が連動しておらず、各々独立して操作されたものである
ので、例えば、前記薬剤調量用のレバーによる前記流量
調節部材の閉作動を行わず、開いた状態のままで前記出
力調節用のレバーによる出力下げ作動を行ってしまうこ
とがある。この場合には、散布作業中止のために前記原
動機の出力が既に下げられているにもかかわらず、前記
薬剤が外部に不用意に流出する可能性があり、作業者が
前記薬剤調量用のレバーと前記出力調節用のレバーとの
操作順序を誤らないようにする必要があるので、作業者
にとって利便性に欠ける面がある。
【0008】本発明は、前記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、手動操作装置を
構成する各部材にさほど高い寸法精度及び位置決め・取
付精度を必要とせず、部品コスト、組み立てコストを可
及的に低く抑えることができるとともに、作業者の利便
性の向上を図ることができる薬剤散布機を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る薬剤散布機は、基本的には、送風機
と、該送風機の上方に配設された薬剤タンクと、前記送
風機を回転駆動するための原動機と、を備え、前記薬剤
散布機は、前記薬剤タンクから流出する薬剤の流量を調
節するシャッターと、該シャッターを操作する手動操作
装置とを備え、該手動操作装置は、前記原動機と前記シ
ャッターとを連動操作せしめる単一の調節レバーを備え
ていることを特徴としている。
【0010】また、本発明の好ましい態様では、前記手
動操作装置は、前記調節レバーの操作による前記原動機
と前記シャッターとの作動時期が相互に異なるように構
成され、又は該シャッターは、前記原動機の出力が低下
せしめられるときには、前記シャッターが先行して閉じ
られるように構成されていることを特徴としている。さ
らに、前記手動操作装置は、前記シャッターの開度を調
節するリンクと、前記原動機の出力を調節するリンク
と、を備えていること、又は前記各リンクを揺動させる
カムを有し、該カムは前記調節レバーの操作で回動され
ることを特徴としている。
【0011】さらにまた、前記手動操作装置は、前記薬
剤散布機の一側部に配設され、前記調節レバーの操作が
ボーデンケーブルを介して前記シャッターに伝達される
こと、若しくは前記調節レバーの操作が二本のボーデン
ケーブルを介して前記シャッターに伝達されること、又
は前記調節レバーの操作がボーデンケーブルを介して前
記原動機に伝達されることを特徴としている。
【0012】また、他の好ましい態様では、前記手動操
作装置は、前記調節レバーを回動可能に支持するケース
部材を有し、該ケース部材には、前記シャッターを開作
動させる前記リンクの揺動範囲を調節するストッパ部材
が設けられていること、又は前記ストッパ部材は、前記
リンクを揺動させるカムと衝接することを特徴としてい
る。さらに、前記手動操作装置は、前記原動機を停止さ
せる停止スイッチを配設していることを特徴としてい
る。
【0013】前記した如くの構成とされた本発明に係る
薬剤散布機においては、前記原動機と前記シャッターと
を単一の調節レバーの回動操作だけで行える構成とした
ので、各々独立のレバーを有する場合に比して作業者の
誤操作を防ぐことができ、作業者の利便性の向上を図る
ことができる。
【0014】また、前記手動操作装置は、前記調節レバ
ーの操作による前記原動機と前記シャッターとの作動時
期を相互に異にし、前記原動機の出力を低下せしめる場
合には、前記シャッターが先行して閉じられる構成にし
たことによって、散布作業を中止すべく前記原動機の出
力を下げたにもかかわらず、前記シャッターが開いたま
まとなっている状態を防ぐことができ、前記薬剤の不用
意の流出を防止し、利便性の一層の向上を図ることがで
きる。
【0015】さらに、前記手動操作装置に備えられた前
記調節レバーの回動操作による前記シャッターへの作動
伝達は、従来のリンク部材に代えて可撓性の前記各ボー
デンケーブルで行われているので、各部材に高い寸法精
度及び位置決め・取付精度は要求されず、また、前記シ
ャッターの初期位置等を微調節するのも、ねじ付き端金
具やロックナット等の安価な汎用部品を使用することで
簡単容易に行うことができ、部品コスト、組み立てコス
トを可及的に低く抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。図1、図2は、本発明
に係る背負式薬剤散布機の一実施形態を示している。図
示実施形態の背負式薬剤散布機1は、ボリュートケース
22及び羽根車24を有する遠心式送風機20を立てた
姿勢で配備されている。該送風機20の前記ボリュート
ケース22は、渦巻室21を形成する裏面部22Aと表
面部22Bとからなっており、このボリュートケース2
2における前記表面部22B側に、支持連結部材30を
介して、前記送風機20を回転駆動するための原動機と
しての小型空冷2サイクル内燃エンジン50が搭載保持
されている。
【0017】また、前記ボリュートケース22の上方に
は、粉粒体からなる散布物としての薬剤が貯留される薬
剤タンク2が一体的に設けられている。この薬剤タンク
2は、下部の出口9側が窄められた漏斗状をしており、
その上部には、蓋部材4が蓋装される薬剤投入口3が設
けられている。なお、前記ボリュートケース22の底面
左右には、接地用クッションパッド43、43が取着さ
れている。
【0018】前記薬剤タンク2と前記ボリュートケース
22との間には、後述する調量装置10が介装されてい
る。この調量装置10は、前記薬剤タンク2の前記出口
9に連なる通路部7を有している。該通路部7の横断面
は、左右方向の幅(図2の左右方向の幅)が長く、前後
方向の幅(図1の左右方向の幅)が短いスリット状とな
っている。ここでは、前記薬剤タンク2、前記ボリュー
トケース22、及び、前記調量装置10の前記通路部7
は、合成樹脂材料を素材としてブロー成形により一体成
形されている。
【0019】前記内燃エンジン50は、例えば、草刈り
機等にも使用可能な排気量が35mL程度の空冷2サイ
クル内燃エンジンであり、ピストン53が嵌挿されたシ
リンダ51には周知の態様で排気ポート、掃気ポート等
が設けられるとともに、そのクランク軸55の一端側
(図1の右側)には、リコイルスタータ56が設けら
れ、他端側には、マグネット58が鋳ぐるまれた冷却フ
ァン兼用フライホイール57が一体回転可能に取り付け
られている。また、前記マグネット58に対面するよう
に、その上方位置に点火コイル59が配設されている。
なお、図1中の二点鎖線矢印は、エンジン冷却用空気の
流れを示している。また、前記内燃エンジン50の下方
には、クッションゴム61、62を介して燃料タンク4
6が配設されている。
【0020】前記冷却ファン兼用フライホイール57に
は、遠心クラッチ70のクラッチシュー等が連結され、
前記遠心クラッチ70のクラッチドラム70aには、前
記送風機20における前記羽根車24の回転軸23が一
体に連結されている。言い換えれば、前記エンジン50
の前記クランク軸55に前記羽根車24の前記回転軸2
3が前記遠心クラッチ70を介して断接可能に連結され
ている。
【0021】一方、前記連結部材30は、前記クランク
軸55を中心とする概略短筒状をなしており、その前記
送風機20側の外周端縁がボルト類により前記ボリュー
トケース22の前記表面部22B側に取付固定され、そ
の下面部にはスタンド34が設けられている。この支持
連結部材30の前記送風機20側には、前記羽根車24
の前記回転軸23を軸支する軸受部28を有する内周支
持部35が設けられている。この内周支持部35の内
周、言い換えれば、前記ボリュートケース22から見て
前記エンジン50側には、前記送風機20の空気吸込口
26が形成されるとともに、所定枚数の外部空気案内板
36が等角度間隔で設けられている。
【0022】そして、前記支持連結部材30の外周、つ
まり、前記送風機20と前記エンジン50との間の部分
には、前記送風機20の前記空気吸込口26に外部空気
を導入するための空気取入口25が形成されており、前
記エンジン50により前記羽根車24が回転駆動せしめ
られると、外部の空気は、図1において一点鎖線矢印で
示される如くに、前記支持連結部材30に設けられた前
記空気取入口25、前記空気吸込口26を介して前記ボ
リュートケース22により画成された前記渦巻室21に
吸入され、そこで加圧・加速されて機体の右斜め下向き
に突設されている噴出口29から外部に吹き出される
(図2参照)。
【0023】また、前記送風機20の前記ボリュートケ
ース22における反エンジン側に位置する前記裏面部2
2Aが背負架台として機能するようになっており、前記
裏面部22Aには、図示はされていないが、背負バンド
が掛けられるようになっている。また、前記裏面部22
Aには、クッション性を有する合成樹脂製の内部が中空
の背当て40が接着等の手法により一体的に接合されて
いる。この背当て40は、前記裏面部22Aから比較的
大きく突出する、作業者の腰付近に当てられる下半部4
1と作業者の背中に当てられる上半部42とからなって
いる。
【0024】一方、前記調量装置10は、図2に加えて
図10、図11を参照すればよくわかるように、前記薬
剤タンク2からの送給物としての薬剤が流下せしめられ
る前記通路部7を左右幅方向(図2の左右方向)に横断
するように挿入されて、該通路部7を塞ぐべく圧接せし
められるゴムあるいは樹脂発泡体等の弾性体からなる流
量調節部材としての回動シャッター11を備えており、
該回動シャッター11の回動角度に応じて前記通路部7
を流下する前記薬剤の流量を調節できるようにされてい
る。
【0025】すなわち、前記回動シャッター11は、そ
の左右両端部は前記通路部7の前後方向(図1、図2の
左右方向)の幅と略等しいかそれより若干大きな外径を
持つ円筒形であるが、中間部に、径方向に凹む、前記通
路部7の左右方向の幅に略等しい長さを有する切欠部1
2が形成された切欠円筒状物からなっている。前記切欠
部12は、円周方向に沿って円筒外周面からの深さが漸
増するようになっている。
【0026】また、前記通路部7の一面(前記ボリュー
トケース22の前記裏面部22A)側7aは、前記回動
シャッター11の外周面の略半分が密着する半月状の曲
面とされ、他面(前記ボリュートケース22の前記表面
部22B)側7bは、平面となっている。前記回動シャ
ッター11の一端部側(図2の右側)には、前記通路部
7に突設された段付き有底円筒状の軸受部7Bに回動可
能に嵌挿される支軸部14が固着され、その他端部
(左)側には、前記通路部7に突設された雄ねじ部付き
の円筒状の装着口7Aに螺着せしめられる蓋部材15の
軸受穴15aに嵌挿される、段付きの支軸部13が固着
されている。
【0027】該段付きの支軸部13は、前記蓋部材15
の前記軸受穴15aに嵌挿される嵌挿部13Aと、平行
面取り部13a、13aを有する非円形断面の回動軸部
13Bと、からなっており、該回動軸部13Bには、円
形回動部材16が外嵌される。該円形回動部材16は、
前記蓋部材15の外面側に位置せしめられる円形基体部
16Aと、該円形基体部16Aに同軸で連設された、前
記回動軸部13Bが回り止め嵌挿される嵌合穴(図示せ
ず)が設けられた嵌挿部16Cと、からなっており、前
記円形基体部16Aには、後述する調量用ボーデンケー
ブルを構成する第一のボーデンケーブル91及び第二の
ボーデンケーブル92のインナーケーブル先端部91
a、92aの端部をなす端金具19c、19dが装着さ
れる装着穴16a、16bが、その外周に沿って180
°間隔をあけて形成されるとともに、その外周部に前記
インナーケーブル先端部91a、92aの外れ止め用の
円弧溝16dが形成されている。
【0028】前記円形回動部材16は、その中央孔16
cの外側から、座金18を介して前記回動軸部13Bの
中心に形成された雌ねじ部13bにねじ込まれる止めね
じ17により、前記左側支軸部13に一体回転可能に連
結されている。そして、前記円形回動部材16は、前記
二本のボーデンケーブル91,92を介して前記ボリュ
ートケース22の一側部(左側部)22C(図2参照)
に取り付けられた手動操作装置80に連動連結され、前
記回動シャッター11と前記内燃エンジン50の気化器
スロットル弁(図示せず)とを連動操作せしめる単一の
調節レバー83を回動操作することにより、前記第一及
び第二のボーデンケーブル91、92介して回動せしめ
られるようになっている。
【0029】なお、前記単一の調節レバー83は、前記
内燃エンジン50の気化器スロットル弁をも調節するこ
とから、後述する前記気化器スロットル弁の開度調節を
する出力調節用ボーデンケーブル99とも接続される。
前記回動シャッター11は、前記右側支軸部14を先頭
にして前記装着口7Aから前記通路部7を左右方向に横
断するように挿入されるとともに、前記左側支軸部13
側において、前記蓋部材15により前記通路部7に脱着
可能に装着される。
【0030】係る構成の調量装置10においては、非作
動時(散布作業を行わないとき)には、前記回動シャッ
ター11は、図11(A)に示される如くに、その切欠
部12が上側に位置せしめられており、該切欠部12が
形成されていない部分が、前記通路部7に弾発的に圧接
して、該通路部7を完全に密閉する閉状態をとるように
され、このときには、前記薬剤タンク2内の薬剤が前記
回動シャッター11により止められて下方に流下しな
い。
【0031】それに対し、作動時(散布作業を行うと
き)には、前記円形回動部材16が回動せしめられるこ
とに伴って、前記回動シャッター11が図11(A)の
閉状態から時計回りの方向に回動せしめられる。これに
より、前記切欠部12と前記通路部7内壁面との間に、
前記切欠部12の深さに相当する隙間tが生じ、該隙間
tを通じて前記薬剤タンク2の薬剤が下方に流下せしめ
られる。この場合、前記切欠部12は前記回動シャッタ
ー11の円周方向に沿ってその円筒外周面からの深さが
漸増するようになっているので、前記薬剤の流下量は、
前記回動シャッター11の回動角度が増えるに従って増
加し、前記隙間tが最大となる図11(B)に示される
如くの回動位置で、薬剤流下量が最大となる。
【0032】前記調量装置10の前記回動シャッター1
1を通過した前記薬剤タンク2内の薬剤は、前記ボリュ
ートケース22内に吸い込まれるとともに、そこを流れ
る高速空気流に乗って、その一側(右側)部に斜め下に
向けて突設されている前記空気噴出口29(図2)か
ら、図示していない曲り管、蛇腹状のフレキシブル管、
噴管等を通じて外部に噴出せしめられて散布される。
【0033】係る調量装置10においては、前記回動シ
ャッター11が弾性体からなっていて、前記通路部7を
塞ぐべくその内壁面に圧接せしめられるため、前記回動
シャッター11が回動すれば、該回動シャッター11と
前記通路部7との間に挟まっている薬剤等の送給物が押
し出されるようにして容易に流下せしめられるので、薬
剤をブリッジ等の詰まりを生じさせることなく円滑に流
下させることができ、また、前記回動シャッター11が
前記通路部7を水密的に密閉するシール部材としても機
能し、そのため、薬剤が液体であっても漏出を可及的に
抑えることができる。
【0034】また、前記回動シャッター11が、前記通
路部7の一側(左側)方に形成された前記装着口7Aか
ら前記通路部7を横断するように挿入されるとともに、
前記装着口7Aを塞ぐように取り付けられる前記蓋部材
15により、前記通路部7に脱着可能に装着されること
により、保守点検作業を容易に行えるとともに、使用す
る薬剤の性状に応じて前記回動シャッター11を別のも
のに容易に交換することができる。
【0035】なお、図2を参照すればよくわかるよう
に、前記薬剤タンク2と前記送風機20の前記噴出口2
9近傍とに、それぞれ雄ねじ部が設けられた筒状接続口
65、67が設けられており、必要に応じて、それら接
続口65、67間をフレキシブル管64等で接続して、
前記送風機20から空気を前記薬剤タンク2内に吹き込
んで該薬剤タンク2内を加圧し、薬剤が前記出口9や前
記回動シャッター11付近で詰まりにくくなるようにさ
れている。なお、前記薬剤タンク2内に空気を吹き込む
必要がないときには、前記接続口65、67には蓋部材
66、68を螺着して塞いでおくようにされる。
【0036】一方、前記手動操作装置80は、図2乃至
図9に示されており、前記ボリュートケース22の前記
左側部22Cに当接せしめられた内側ケース部材81
と、この内側ケース部材81に被せられた外側ケース部
材82と、を有し、前記内側ケース部材81と前記外側
ケース部材82との間には、三つの略Z字状リンク8
4,85,86と、該各略Z字状リンク84,85,8
6を揺動させる三つのカム84a,85a,86aと、
該カム84a,85a,86aを軸支して前記回動シャ
ッター11及び前記スロットル弁を回動させる前記単一
の調節レバー83と、前記略Z字状リンク84の揺動範
囲を調節するストッパ88と、が配設され、前記内側ケ
ース部材81と前記外側ケース部材82とが閉じ合わせ
られて、前記内側ケース部材81と前記ボリュートケー
ス22とがボルト類89,89にて締め付けられること
により、前記ボリュートケース22の前記左側部22C
に取付固定される。
【0037】前記各略Z字状リンク84,85,86
は、図5に示されているように、前記手動操作装置80
の外側から前記ボリュートケース22の前記左側部22
Cに向けて、シャッター閉用リンク84、シャッター開
用リンク85、スロットル弁用リンク86の順に並設さ
れ、該各リンク84,85,86は、枢支部84A,8
5A,86Aと、ケーブル接合部84B,85B,86
Bと、を有するとともに、段部84C,85C,86C
を備えた同一形状のリンクで構成されている。
【0038】前記枢支部84A,85A,86Aは、前
記内側ケース部材81に設けられて該内側ケース部材8
1から前記外側ケース部材82に向けて延びる固定軸8
1Aに回動可能に枢支され、また、前記段部84C,8
5C,86Cの各上部には、前記各リンク84,85,
86を揺動させる三つの前記カムであるシャッター閉用
カム84a,シャッター開用カム85a,スロットル弁
用カム86aが、前記各リンク84,85,86の位置
に対応して並設されている。
【0039】前記各カム84a,85a,86aは、軸
部84c、86bと嵌合部84dとが一体をなす単一カ
ム体として形成され、前記軸部84c、86bで前記内
側ケース部材81と前記外側ケース部材82との間に回
転可能に軸支されるとともに、前記嵌合部84dが、前
記手動操作装置80の外側から前記単一の調節レバー8
3と嵌合されて、該単一の調節レバー83の回動操作に
連動するものであり、該単一の調節レバー83の外側か
ら締結ビス87によって抜け止めがなされている(図
4、図5参照)。
【0040】前記単一の調節レバー83は、合成樹脂製
の部品からなっており、円形基体部83Aと、この円形
基体部83Aから前記ケース部材81、82の前方側に
突出する操作部83Bと、前記円形基体部83Aの内周
中央部に設けられた段付中央孔83Cとからなってい
る。
【0041】前記シャッター開用リンク85の揺動範囲
(すなわち、前記回動シャッター11の最大開度)を調
節するストッパ88は、ボルト88aと、ロックナット
88bとから構成され、前記ボルト88aは、前記ロッ
クナット88bを介して前記外側ケース部材82の上方
隅に出入及び位置固定自在に螺合せしめられており、前
記単一の調節レバー83が、図3等において時計回りに
回動操作されて前記シャッター閉用カム84aを回動さ
せた場合に、該シャッター閉用カム84aの回動係止部
84bと衝接し、前記シャッター閉用リンク84の揺動
をそこで停止させ、結果的に、前記シャッター開用リン
ク85の揺動範囲を規制せしめるように働くものであ
る。
【0042】前記手動操作装置80の下部には、前記第
一のボーデンケーブル91及び第二のボーデンケーブル
92のアウターチューブ91b、92bの一端部側にお
ける先端部91a、92aと、前記内燃エンジン50の
気化器スロットル弁の開度調節をする前記出力調節用ボ
ーデンケーブル99の先端部99aと、を導入する有底
係止穴96a、97a、98a付きの係止凸部96、9
7、98が斜め上に向けて突設されており、前記第一の
ボーデンケーブル91の先端部91aは、前記係止凸部
96を介して前記シャッター閉用リンク84のケーブル
接合部84Bと、前記第二のボーデンケーブル92の先
端部92aは、前記係止凸部97を介して前記シャッタ
ー開用リンク85のケーブル接合部85Bと、前記出力
調節用ボーデンケーブル99の先端部99aは、前記係
止凸部98を介して前記スロットル弁用リンク86のケ
ーブル接合部86Bと、それぞれ接続されている。
【0043】一方、前記手動操作装置80から上方に延
びる前記第一のボーデンケーブル91及び前記第二のボ
ーデンケーブル92の他端部側は、図3に示される如く
の位置調節手段に配設されている。すなわち、前記ボリ
ュートケース22の左肩部付近には、略く字状のステー
90がボルト類95により取り付け固定されている。こ
のステー90の上端側は、二つの挿通穴90b、90a
を有しており、それらの挿通穴90b、90aには、そ
れぞれ前記第一のボーデンケーブル91及び前記第二の
ボーデンケーブル92の前記アウターチューブ91b、
92bの一端部に設けられた雌ねじ付き調節金具91
A、92Aが挿入されており、該雌ねじ付き調節金具9
1A、92Aには、それぞれ前記ステー90を挟むよう
に一対のロックナット93、94が螺合せしめられてい
る。そして、前記第一のボーデンケーブル91及び前記
第二のボーデンケーブル92のインナーケーブル先端部
91a、92aの端部に取着された端金具19c、19
dが、前記円形回動部材16に形成されている前記装着
穴16b、16aに嵌着されている。
【0044】係る構成のもとでは、例えば、前記第二の
ボーデンケーブル92における前記ロックナット93、
94を弛め、前記雌ねじ付き調節金具92Aを前記円形
回動部材16側に突き出すように移動させれば、前記イ
ンナーケーブル先端部92aも同方向に突き出され、そ
の端金具19dが前記円形回動部材16(の装着穴16
a)を図3において反時計回りの方向に回動させる。こ
れにより、流量調節部材としての前記回動シャッター1
1及び前記円形回動部材16の初期位置を微調節でき
る。
【0045】同様に、例えば、前記第一のボーデンケー
ブル91における前記ロックナット93、94を弛め、
前記雌ねじ付き調節金具91Aを前記円形回動部材16
側に突き出すように移動させれば、前記インナーケーブ
ル先端部91aも同方向に突き出されてその端金具19
cが前記円形回動部材16(の装着穴16b)を図3に
おいて時計回りの方向に回動させる。これによっても、
流量調節部材としての前記回動シャッター11及び前記
円形回動部材16の初期位置を微調節できる。
【0046】前記各略Z字状リンク84、85,86の
動きは、図6乃至図9に示されており、まず、前記単一
の調節レバー83が、左斜め下側に位置する初期位置の
場合には((a)参照)、前記回動シャッター11と前
記スロットル弁がともに閉じた状態であり、また、前記
単一の調節レバー83が左斜め上側に位置する中間位置
の場合には((b)参照)、前記回動シャッター11は
閉じているのに対し、前記スロットル弁は所定最大開度
まで開いている状態であり、さらに、前記単一の調節レ
バー83が右斜め上側に位置する全開位置の場合には
((c)参照)、前記回動シャッター11と前記スロッ
トル弁は、ともに全開の状態である。
【0047】前記シャッター閉用リンク84の動きは、
図6に示されており、前記回動シャッター11と前記ス
ロットル弁がともに閉じた状態((a)参照)では、前
記シャッター閉用リンク84は、前記シャッター閉用カ
ム84aと衝接して、前方(図6の左方)に押され、前
記ケーブル接合部84Bも前方に押されている。また、
前記回動シャッター11は閉じ、前記スロットル弁は所
定最大開度に開いている状態((b)参照)では、前記
シャッター閉用リンク84は、未だ前記シャッター閉用
カム84aと衝接したまま前記前方に押されており、し
たがって、前記ケーブル接合部84Bも前方に押されて
いる。
【0048】しかし、前記回動シャッター11と前記ス
ロットル弁は、ともに全開の状態((c)参照)では、
前記シャッター閉用リンク84は、前記シャッター閉用
カム84aと衝接せず、後述する如く、前記第二のボー
デンケーブル92の引張力によって、後方(図6の右
方)に引かれて移動し、前記ケーブル接合部84Bも後
方に移動することから、前記第一のボーデンケーブル9
1の前記インナーケーブル先端部91aが後方に移動す
ることになる。
【0049】前記シャッター開用リンク85の動きは、
図7に示されており、前記回動シャッター11と前記ス
ロットル弁がともに閉じた状態((a)参照)では、前
記シャッター開用リンク85は、前記シャッター開用カ
ム85aと衝接せず、前述した如く、前記第一のボーデ
ンケーブル91の引張力によって、後方(図7の右方)
に引かれて、前記ケーブル接合部85Bも後方に引かれ
ていることから、前記第二のボーデンケーブル92の前
記インナーケーブル先端部92aが後方に位置すること
になる。
【0050】また、前記回動シャッター11は閉じ、前
記スロットル弁は所定最大開度に開いている状態
((b)参照)では、前記シャッター開用リンク85
は、前記シャッター開用カム85aと衝接し始めるが、
前述の如く後方に引かれたままであり、前記ケーブル接
合部85Bも未だ後方に位置している。
【0051】しかし、前記回動シャッター11と前記ス
ロットル弁がともに全開の状態((c)参照)では、前
記シャッター開用リンク85は、前記シャッター開用カ
ム85aと衝接して前方(図7の左方)に押されて移動
し、前記ケーブル接合部85Bも前方に移動することか
ら、前記第二のボーデンケーブル92の前記インナーケ
ーブル先端部92aが前方に移動することになる。
【0052】前記スロットル弁用リンク86の動きは、
図8に示されており、前記回動シャッター11と前記ス
ロットル弁がともに閉じた状態((a)参照)では、前
記スロットル弁用リンク86は、前記スロットル弁用カ
ム86aと衝接しているものの、図示しない前記スロッ
トル弁側の戻しばねの付勢力によって、後方(図8の右
方)に引かれて、前記ケーブル接合部86Bも後方に位
置している。
【0053】しかし、前記回動シャッター11は閉じ、
前記スロットル弁は所定最大開度に開いている状態
((b)参照)では、前記スロットル弁用リンク86
は、前記スロットル弁用カム86aと衝接して前方(図
8の左方)に押されて移動し、前記ケーブル接合部86
Bも前方に移動することから、前記出力調節用ボーデン
ケーブル99が前記スロットル弁を開弁させる方向に作
用する。
【0054】さらに、前記回動シャッター11と前記ス
ロットル弁がともに全開の状態((c)参照)では、前
記スロットル弁用リンク86は、前記スロットル弁用カ
ム86aと衝接して前記前方に押され続け、前記ケーブ
ル接合部86Bも前方に押されていることから、前記ス
ロットル弁も所定最大開度で開弁し続ける。
【0055】前記単一の調節レバー83の回動操作に対
して、前記シャッター閉用リンク84、前記シャッター
開用リンク85、及び前記スロットル弁用リンク86の
動きをまとめたものが図9に示されており、(a)乃至
(c)は、前記図6乃至図8の(a)乃至(c)の状態
とそれぞれ一致する。
【0056】上記した如くの構成とされた本実施形態の
背負式薬剤散布機1において、前記手動操作装置80に
備えられた前記単一の調節レバー83を(a)の初期位
置から時計回りに回動操作すると、先ず前記スロットル
弁が開き、(b)の中間位置を超えた時点から、前記内
燃エンジン50の前記スロットル弁は所定最大開度とな
り、前記シャッター閉用リンク84の前記ケーブル接合
部84Bに接続される前記第一のボーデンケーブル91
における他端部側の前記インナーケーブル先端部91a
が図3の左方向に押され、これと同時に、前記シャッタ
ー開用リンク85の前記ケーブル接合部85Bに接続さ
れる前記第二のボーデンケーブル92における他端部側
の前記インナーケーブル先端部92aが図3の右方向に
引かれて、前記円形回動部材16が、図3において時計
回りに回動し、それに伴って、前記回動シャッター11
が、図11(A)の閉状態から時計回りに回動せしめら
れる。
【0057】これにより、前記切欠部12と前記通路部
7内壁面との間に、前記切欠部12の深さに相当する隙
間tが生じ、該隙間tを通じて前記薬剤タンク2の薬剤
が下方に流下せしめられる。この場合、前記切欠部12
は前記回動シャッター11の円周方向に沿ってその円筒
外周面からの深さが漸増するようになっているので、前
記薬剤の流下量は、前記回動シャッター11の回動角度
が増えるに従って増加し、前記隙間が最大となる図11
(B)に示される如くの回動位置で薬剤流下量が最大と
なる。
【0058】ここで、前記回動シャッター11を任意の
回動操作位置(所望の流量が得られる開度)で停止させ
るには、前記ストッパ部材88を回し、その先端が前記
シャッター閉用カム84aの前記回動係止部84bに当
たるまでねじ込んでロックしておけば、次の散布作業時
にも前記所望の同一流量が得られ、非常に便利である。
【0059】一方、前記手動操作装置80に備えられた
前記単一の調節レバー83を(c)の全開位置から反時
計回りに回動操作すると、(b)の中間位置に達する直
前には、前記スロットル弁が開いたまま、前記シャッタ
ー閉用リンク84の前記ケーブル接合部84Bに接続さ
れる前記第一のボーデンケーブル91における他端部側
の前記インナーケーブル先端部91aが図3の右方向に
引かれ、これと同時に、前記シャッター開用リンク85
の前記ケーブル接合部85Bに接続される前記第二のボ
ーデンケーブル92における他端部側の前記インナーケ
ーブル先端部92aが図3の左方向に押されて、前記円
形回動部材16が、図3において反時計回りに回動し、
それに伴って、前記回動シャッター11が図11(B)
の開状態から反時計回りに閉方向へ回動せしめられる。
【0060】これにより、前記スロットル弁が開いてい
る場合には前記回動シャッター11も開いているのに対
し、(c)の全開位置から(b)の中間位置に移行する
ときのように、前記スロットル弁を閉じようとする場合
には、前記回動シャッター11を予め閉じさせることが
でき、すなわち、前記スロットル弁を閉じて前記内燃エ
ンジン50の出力を低下せしめても前記回動シャッター
が開いたままになっている状態を防ぐことができるの
で、作業者の利便性の向上を図ることができる。
【0061】また、前記ケース部材81、82における
前記単一の調節レバー83の下側部分には、図2乃至図
4に示すように、前記内燃エンジン50を停止させる
(点火系を非作動状態にする)ための停止スイッチ11
0が配設されている。該停止スイッチ110は、前記ケ
ース部材81の内部に固着されたスイッチ本体部111
と、該外側ケース部材82の外面に沿って摺動せしめら
れるスライダ112からなっており、前記手動操作装置
80に設けることにより、非常時にも即座に対応するこ
とができる。
【0062】このように、前記回動シャッター11及び
前記スロットル弁の回動操作を一本の前記単一の調節レ
バー83の回動操作で行える構成としたので、作業者の
誤動作を少なくすることができるとともに、前記スロッ
トル弁を閉じようとする場合には、前記回動シャッター
11を予め閉じる構成にしたことによって、前記スロッ
トル弁を閉じた場合でも前記回動シャッター11が開い
たままになっている状態を防ぐことができるので、前記
薬剤の無用の落下を防止し、作業者の利便性の向上を図
ることができる。
【0063】また、本実施形態の薬剤散布機1において
は、前記手動操作装置80に備えられる前記単一の調節
レバー83の回動操作によって前記回動シャッター11
になされる作動伝達は、従来のリンク部材に代えて可撓
性の前記各ボーデンケーブル91、92、99で、前記
回動シャッター11及び前記エンジン50のスロットル
弁に伝達するようにされているので、各部材に高い寸法
精度及び位置決め・取付精度は要求されず、部品コス
ト、組み立てコストを可及的に低く抑えることができ
る。
【0064】また、前記シャッター開用リンク85の回
動限界位置を調節するための前記ストッパ部材88も、
ナット等の安価な汎用部品を使用することで簡単容易に
配設することができ、部品コスト、組み立てコストの低
減を図ることができる。以上、本発明の一実施形態につ
いて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載されている発明の精
神を逸脱しない範囲で、設計において適宜変更できるも
のである。
【0065】例えば、前記実施形態では、前記シャッタ
ー閉用リンク84、前記シャッター開用リンク85、及
び前記スロットル弁用リンク86の三つのリンクからな
る構成としたが、戻しばね等を用いる構成にして、前記
シャッター閉用リンク84を省略して、前記シャッター
開用リンク85と前記スロットル弁用リンク86との二
つのリンクからなる薬剤散布機としても良い。
【0066】また、前記シャッター閉用カム84a、前
記シャッター開用カム85a、及び前記スロットル弁用
カム86aは、前記各リンク84,85,86を揺動さ
せる形状を有する別々のカムであっても良い。更に、前
記出力調節用ボーデンケーブル99のアウターチューブ
99bの先端部と前記係止凸部98との間にアジャスタ
ースクリューを介装せしめて、前記内燃機関50の最高
回転数を調節自在とせしめれば、一層好適である。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る薬剤散布機は、部品コスト及び組み立てコスト
の低減を図ることができるとともに、薬剤の不用意な落
下を防止して、作業者の利便性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薬剤散布機の一実施形態を示す部
分切欠左側面図。
【図2】図1のII矢視線に従う、エンジンを取り外した
部分切欠正面図。
【図3】図1に示される薬剤散布機の部分拡大左側面
図。
【図4】図3に示される手動操作装置のIV−IV矢視
断面図。
【図5】図3に示される手動操作装置の分解斜視図。
【図6】図5に示される手動操作装置のシャッター閉用
リンク等の動作を示す断面図。
【図7】図5に示される手動操作装置のシャッター開用
リンク等の動作を示す断面図。
【図8】図5に示される手動操作装置のスロットル弁用
リンク等の動作を示す断面図。
【図9】図5の手動操作装置の動作を示す断面図。
【図10】図1に示される調量装置を示す分解拡大斜視
図。
【図11】図1に示される調量装置の動作説明に供され
る図。
【符号の説明】
1 薬剤散布機(背負式薬剤散布機) 2 薬剤タンク 11 シャッター(回動シャッター) 20 送風機(遠心式送風機) 22C 一側部(左側部) 50 原動機(空冷2サイクルガソリンエンジン) 80 手動操作装置 81 ケース部材(内側ケース部材) 82 ケース部材(外側ケース部材) 83 調節レバー(単一の調節レバー) 84 リンク(シャッター閉用リンク) 84a カム(シャッター閉用カム) 85 リンク(シャッター開用リンク) 85a カム(シャッター開用カム) 86 リンク(スロットル弁用リンク) 86a カム(スロットル弁用カム) 88 ストッパ部材 91 ボーデンケーブル(第一のボーデンケーブル) 92 ボーデンケーブル(第二のボーデンケーブル) 99 ボーデンケーブル(出力調節用ボーデンケーブ
ル) 110 停止スイッチ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風機(20)と、該送風機(20)の
    上方に配設された薬剤タンク(2)と、前記送風機(2
    0)を回転駆動するための原動機(50)と、を備えた
    薬剤散布機(1)において、 該薬剤散布機(1)は、前記薬剤タンク(2)から流出
    する薬剤の流量を調節するシャッター(11)と、該シ
    ャッター(11)を操作する手動操作装置(80)とを
    備え、該手動操作装置(80)は、前記原動機(50)
    と前記シャッター(11)とを連動操作せしめる単一の
    調節レバー(83)を備えていることを特徴とする薬剤
    散布機。
  2. 【請求項2】 前記手動操作装置(80)は、前記調節
    レバー(83)の操作による前記原動機(50)と前記
    シャッター(11)との作動時期が相互に異なるように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の薬剤散
    布機。
  3. 【請求項3】 前記調節レバー(83)の操作によっ
    て、前記原動機(50)の出力が低下せしめられるとき
    には、前記シャッター(11)が先行して閉じられるよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項2記載の薬
    剤散布機。
  4. 【請求項4】 前記手動操作装置(80)は、前記シャ
    ッター(11)の開度を調節するリンク(84,85)
    と、前記原動機(50)の出力を調節するリンク(8
    6)と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか一項に記載の薬剤散布機。
  5. 【請求項5】 前記手動操作装置(80)は、前記各リ
    ンク(84,85,86)を揺動させるカム(84a,
    85a,86a)を有し、該カム(84a,85a,8
    6a)は、前記調節レバー(83)の操作で回動される
    ことを特徴とする請求項4記載の薬剤散布機。
  6. 【請求項6】 前記手動操作装置(80)は、前記薬剤
    散布機(1)の一側部(22C)に配設され、前記調節
    レバー(83)の操作がボーデンケーブル(91、9
    2)を介して前記シャッター(11)に伝達されること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の薬
    剤散布機。
  7. 【請求項7】 前記手動操作装置(80)は、前記調節
    レバー(83)の操作が二本のボーデンケーブル(9
    1、92)を介して前記シャッター(11)に伝達され
    ることを特徴とする請求項6記載の薬剤散布機。
  8. 【請求項8】 前記手動操作装置(80)は、前記調節
    レバー(83)の操作がボーデンケーブル(99)を介
    して前記原動機(50)に伝達されることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の薬剤散布機。
  9. 【請求項9】 前記手動操作装置(80)は、前記調節
    レバー(83)を回動可能に支持するケース部材(8
    1、82)を有し、該ケース部材(81,82)には、
    前記シャッター(11)を開作動させる前記リンク(8
    5)の揺動範囲を調節するストッパ部材(88)が設け
    られていること特徴とする請求項4乃至8のいずれか一
    項に記載の薬剤散布機。
  10. 【請求項10】 前記ストッパ部材(88)は、前記リ
    ンク(84)を揺動させるカム(84a)と衝接するこ
    とを特徴とする請求項9記載の薬剤散布機。
  11. 【請求項11】 前記手動操作装置(80)は、前記原
    動機(50)を停止させる停止スイッチ(110)を配
    設していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれ
    か一項に記載の薬剤散布機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008220250A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Iseki & Co Ltd 作業機
CN103962261A (zh) * 2013-01-31 2014-08-06 安德烈亚斯·斯蒂尔两合公司 背携式喷洒器

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