JP2000353623A - 絶縁材料の評価試験装置 - Google Patents

絶縁材料の評価試験装置

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JP2000353623A
JP2000353623A JP11166323A JP16632399A JP2000353623A JP 2000353623 A JP2000353623 A JP 2000353623A JP 11166323 A JP11166323 A JP 11166323A JP 16632399 A JP16632399 A JP 16632399A JP 2000353623 A JP2000353623 A JP 2000353623A
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insulating
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insulating material
temperature
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Kazuya Tohata
和也 東畑
Yoshihiro Makino
芳弘 牧野
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 評価試験の精度を向上させることのできる絶
縁材料の評価試験装置を得る。 【解決手段】 コイル導体を模擬した銅ブロック5に絶
縁紙2を巻回して油入変圧器のコイルを模擬して、これ
を容器1に収容し、絶縁油3を注入する。銅ブロック5
を銅ブロック5加熱用のヒータ7にて所定の温度に加熱
し、容器1も容器加熱用のヒータ6にて絶縁油3を別の
所定の温度に加熱する。所定時間、加熱した後、絶縁紙
2及び絶縁油3を容器1から取り出し、表面特性、機械
的特性、化学的特性、電気的特性等の評価を行う。実際
の温度条件を模擬して評価試験を行うことができ、評価
試験の精度を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静止電磁誘導電
器、例えば油入変圧器に使用されている絶縁材料、特に
その寿命を支配するコイルの絶縁紙や絶縁油を評価する
ための絶縁材料の評価試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の絶縁紙を評価する絶縁材
料の評価試験装置を示す構成図である。図において、容
器1は、本体1aに蓋1bがシール部材1cを介してボ
ルト1dにて締め付けられており、ほぼ気密構造にされ
ている。容器1は、供試材料である絶縁紙2を収容し、
また絶縁油3を入れることができる。さらに、容器1に
は容器1内の空気を排気するためのバルブ4a及び絶縁
油3を供給するためのバルブ4bが設けられている。
【0003】以上のように構成された絶縁材料の評価試
験装置を用いて行う評価試験の手順を以下に説明する。
まず、容器1に評価する絶縁紙2を入れる。次に、バル
ブ4aに図示しない真空ポンプを接続し、容器1を真空
引きする。さらに、バルブ4bから絶縁油3を容器1内
に注油する。絶縁油3に浸された状態の絶縁紙2を収容
した容器1を図示しない加熱装置に入れ、所定時間加熱
した後、絶縁材料2及び絶縁油3を容器から取り出し、
評価する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】静止電磁誘導電器、例
えば油入変圧器ではコイル導体からの発熱によりコイル
内やコイル間及びコイルと絶縁油との間等で温度差が発
生する。従来の評価試験装置では、容器1を加熱装置に
入れ、容器1全体を加熱するため、絶縁紙2と絶縁油3
との間に温度差を設けた条件での評価試験ができないと
いう問題があった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、評価精度を向上させることの
できる絶縁材料の評価試験装置を得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の絶縁材料の評価試験装置においては、絶縁
媒体が入れられたタンクに収容される電気巻線を絶縁す
る絶縁材料を評価試験するためのものであって、加熱手
段が設けられ供試用の絶縁材料を装着しうるようにされ
た導電材料製の支持体、及び供試用の絶縁材料が装着さ
れた支持体を収容する容器を備えたものであるので、加
熱手段により絶縁材料が装着された導電材料製の支持体
を加熱して、実際の温度条件を模擬して評価試験を行う
ことができる。
【0007】そして、支持体はおのおの絶縁材料が装着
しうるようにされた複数の支持体ユニットにて構成さ
れ、加熱手段は支持体ユニットの少なくとも一つを加熱
しうるものであることを特徴とする。複数の支持体ユニ
ットの温度を異なる温度にすることにより、例えば最高
温度部、平均温度部、最低温度部等を模擬でき、それぞ
れの温度における絶縁材料の劣化特性を的確に評価する
ことができる。
【0008】さらに、供試用の絶縁材料に電圧を印加す
るための課電装置を設けたことを特徴とする。絶縁材料
に課電することにより、熱劣化とともに課電効果を加味
した絶縁材料の評価ができる。
【0009】また、容器は筒状であって、筒状部と筒状
部の軸方向に伸縮するベローズとを有するものであるこ
とを特徴とする。ベローズにより絶縁油の温度変化によ
る膨張・収縮を吸収することができ、また容器内の絶縁
媒体を均一な状態にできる。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の一形態を示す絶縁材料の評価試験装置の構成図
である。図において、円筒状の容器1は、本体1aに蓋
1bがシール部材1cを介してボルト1dにて締め付け
られており、ほぼ気密構造にされている。容器1は、後
述の銅ブロック5に巻回された供試材料である絶縁材料
としての絶縁紙2を収容し、絶縁油3を入れることがで
きる。なお、容器1は絶縁油3の電気特性に影響を与え
ないような金属あるいは樹脂で形成する。また、容器1
には容器1内の空気を排気するためのバルブ4a及び絶
縁油3を供給するためのバルブ4bが設けられている。
【0011】銅ブロック5とこれに巻回された絶縁紙2
は、実際の油入変圧器のコイル導体及びコイル導体に巻
回された絶縁紙を模擬するためのものである。銅ブロッ
ク5は、細長い角柱状で複数の円筒状の孔5aが設けら
れている。孔5aにヒータ7が挿入され、ヒータ7によ
り銅ブロック5を加熱可能である。また、容器1の外周
部には容器加熱用のシート状のヒータ6が儲けられてい
る。油入変圧器の温度分布を模擬するために、銅ブロッ
ク5の周方向の表面積と絶縁油3の油量の比率を実際の
油入変圧器と同じようになるようにしている。なお、銅
ブロック5の形状は細長く、その上下の面の面積は、周
方向の面積に比して小さく、無視できる。
【0012】温度調節器8aは、容器1内の絶縁油3の
温度を接続端子台11aを介して容器1内に挿入された
熱電対10aにて検出し、ヒータ電源線9aにて供給す
る電力を制御することにより容器加熱用のヒータ6の温
度を調節する。温度調節器8bは、銅ブロック5の温度
を接続端子台11bを介して容器1内に挿入され銅ブロ
ック5に装着された熱電対10bにて検出し、ヒータ電
源線9bにて供給する電力を制御することにより銅ブロ
ック加熱用のヒータ7の温度を調節する。なお、ヒータ
電源線9bは容器の蓋1aに設けられた接続端子台11
cを介して銅ブロック加熱用のヒータ7に接続されてい
る。
【0013】容器1の蓋1bには、容積可変式のコンサ
ベータ12が設けられており、容器内の絶縁油の温度変
化による膨張・収縮を吸収する。冷却器13は、絶縁油
を冷却してその油温を調節するためのものである。ま
た、容器1内の底部には、絶縁油3を撹拌するための回
転子14が設けられており、容器1の底部の外側に設け
られたマグネティックスターラ15により、容器1の底
壁を隔てて回転駆動される。
【0014】以上のように構成された絶縁材料の評価試
験装置において、絶縁材料の評価試験を行う手順を以下
に説明する。まず、銅ブロック5の孔5aに銅ブロック
加熱用のヒータ7を挿入した後、銅ブロック5に供試材
料である絶縁紙2を必要回数巻いた後、別の装置で乾燥
・油浸処理を行う。
【0015】銅ブロック5に温度調節用の熱電対10b
をセットした後、容器1内に入れ、バルブ4aから真空
ポンプで真空引きを行い、絶縁油3をバルブ4bから注
油する。このとき、容器1の上部に空間がないようにコ
ンサベータ12に絶縁油が入り込むまで注入する。次
に、絶縁油3の温度を熱電対10aにて検出し、温度調
節器8aにて容器加熱用のヒータ6に供給する電力を調
節して、絶縁油3の温度を所定の温度に制御する。
【0016】また、銅ブロック5の温度を熱電対10b
にて検出し、温度調節器8bにて銅ブロック加熱用のヒ
ータ7に供給する電力を調節して、銅ブロック5の温度
を所定の温度に制御する。絶縁油3及び銅ブロック5の
温度は、油入変圧器の温度条件を模擬すべく、銅ブロッ
ク5の温度を絶縁油3の温度より所定温度高くする。な
お、容器加熱用のヒータ6の電力を零にしても絶縁油3
の温度が高くなりすぎる場合は冷却器13を用いて絶縁
油3を冷却し調整する。
【0017】容器1内の絶縁油3を、マグネティックス
ターラ15で回転子14を回して均一に撹拌しながら、
所定時間加熱する。その後、絶縁紙2及び絶縁油3を容
器1から取り出す。絶縁紙2については表面特性、機
械、化学的特性の評価を、絶縁油3については例えば日
本工業規格(JIS) C 2101に規定された項目
や静電気特性の評価を行う。
【0018】以上のように、銅ブロック5の表面積と絶
縁油3の油量の比率を実際の油入変圧器と同様にし、絶
縁紙2と絶縁油3を別々の加熱手段で加熱あるいは冷却
することにより、実際の油入変圧器の温度条件を模擬し
た温度条件下での絶縁紙2や絶縁油3の劣化特性の評価
ができる。
【0019】また、銅ブロック5を用い、かつ銅ブロッ
ク5と絶縁油3とに温度差を設けることで、銅ブロック
5から絶縁紙2や絶縁油3への銅の溶解現象が模擬で
き、実際の温度条件を模擬した環境下での絶縁紙2の劣
化特性や絶縁紙2の表面での硫化銅の生成の有無等の評
価ができる。
【0020】容積可変式のコンサベータ12を設けるこ
とで、油温の変動や採油により油量が減少しても、常に
容器1内の上部に空間がない状態での試験ができる。
【0021】実施の形態2.図2、図3は、この発明の
他の実施の形態を示すもので、図2は絶縁材料の評価試
験装置の構成図、図3は図2の銅ブロックユニットの詳
細を示す拡大図である。図2において、銅ブロック50
は4個の銅ブロックユニット51、52、53、54に
て構成されており、各銅ブロックユニット51〜54は
平角銅線を模擬するもので、断面矩形であり、その外周
部に供試材料である絶縁紙2が所定回数巻回されてい
る。
【0022】また、各銅ブロックユニット51〜54に
は、各銅ブロックユニット51〜54を加熱する銅ブロ
ックユニット加熱用のヒータユニット71、72、7
3、74がそれぞれ挿入されている。ヒータユニット7
1、72、73、74にて、銅ブロック50を加熱する
銅ブロック加熱用のヒータ70を構成している。
【0023】詳細を図3の拡大図に示すが、上記のよう
な絶縁紙2が巻回された銅ブロックユニット51と銅ブ
ロックユニット52とが隣接して配設され、銅ブロック
ユニット53と銅ブロックユニット54とが隣接して配
設されている。絶縁紙2が巻回された銅ブロックユニッ
ト52と絶縁紙2が巻回された銅ブロックユニット53
との間に温度差を設けるための断熱材16が挿入されて
いる。
【0024】油入変圧器の温度分布を模擬するために、
銅ブロック50の周方向の表面積、すなわち銅ブロック
ユニット51〜54の周方向の絶縁油と対向する部分の
面積の合計と絶縁油3の油量の比率を実際の油入変圧器
と同じようになるようにしている。この場合も、銅ブロ
ック50は、細長い角柱状であり、その上下の面の面積
は、周方向の面積に比し小さく、無視できる。
【0025】銅ブロックユニット51と銅ブロックユニ
ット52を1群として扱い、温度調節器8bにより、銅
ブロックユニット51の温度を接続端子台11bを介し
て容器1内に挿入され銅ブロックユニット51(図3)
に装着された熱電対10bにて検出し、ヒータ電源線9
bにて供給する電力を制御することにより銅ブロックユ
ニット加熱用のヒータユニット71及びヒータユニット
72の温度を調節する。
【0026】また、銅ブロックユニット53と銅ブロッ
クユニット54を1群として扱い、温度調節器8cによ
り、銅ブロックユニット53と銅ブロックユニット54
の温度を接続端子台11dを介して容器1内に挿入され
銅ブロックユニット54(図3)に装着された熱電対1
0cにて検出し、ヒータ電源線9cにて供給する電力を
制御することにより銅ブロックユニット加熱用のヒータ
ユニット73及びヒータユニット74の温度を調節す
る。なお、ヒータ電源線9cは容器の蓋1aに設けられ
た接続端子台11eを介してヒータユニット73、74
に接続されている。
【0027】さらに、銅ブロックユニット51と銅ブロ
ックユニット52との間、及び銅ブロックユニット53
と銅ブロックユニット54との間に課電用電線18を介
して課電用変圧器17により交流電圧が印加できるよう
にされている。その他の構成については、図1に示した
実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに
同じ符号を付して説明を省略する。
【0028】以上のように構成された絶縁材料の評価試
験装置において、絶縁材料の評価試験行う手順を以下に
説明する。まず、銅ブロックユニット51〜54にヒー
タユニット71〜74をそれぞれ装着した後、供試材料
であるシート状の絶縁紙2を各銅ブロックユニット51
〜54におのの必要回数巻いた後、別の装置で乾燥・油
浸処理を行う。
【0029】銅ブロックユニット51、54にそれぞれ
温度調節用の熱電対10b、10cを装着する。また、
各、銅ブロックユニット51〜54に課電用電線を接続
する。銅ブロックユニット52と銅ブロックユニット5
3と間に断熱材16を挿入した後、容器1に入れる。次
に、バルブ4aから真空ポンプで真空引きを行い、絶縁
油3をバルブ4bから注油し、容器1の上部に空間がな
いようにコンサベータ12に絶縁油が入り込むまで注油
する。
【0030】しかる後、絶縁油3の温度を熱電対10a
にて検出し、温度調節器8aにて容器加熱用のヒータ6
に供給する電力を調節して、絶縁油3の温度を所定の温
度に制御する。また、銅ブロックユニット51の温度を
熱電対10bにて検出し、温度調節器8bにて銅ブロッ
クユニット51、52に供給する電力を調節して、銅ブ
ロックユニット51、52の温度を所定の温度に制御す
る。銅ブロックユニット53、54の温度を熱電対10
cにて検出し、温度調節器8cにて銅ブロックユニット
53、54に供給する電力を調節して、銅ブロックユニ
ット53、54の温度を別の所定の温度に制御する。
【0031】同時に、銅ブロックユニット51と銅ブロ
ックユニット52との間、及び銅ブロックユニット53
と銅ブロックユニット54との間に課電用変圧器17に
より所定の交流電圧を印加する。
【0032】なお、銅ブロックユニット51と銅ブロッ
クユニット52とは同じ温度に制御し、銅ブロックユニ
ット51と銅ブロックユニット52との間に電圧を印加
する。銅ブロックユニット53と銅ブロックユニット5
4とは同じ温度に制御し銅ブロックユニット53と銅ブ
ロックユニット54との間に電圧を印加する。また銅ブ
ロックユニット51、52の温度と銅ブロックユニット
53、54の温度とは互いに異なる所定の温度に加熱す
る。
【0033】このようにして、絶縁紙2に交流電圧を課
電しながら、所定時間加熱した後、絶縁紙2及び絶縁油
3を取り出し、評価試験を行う。その他の操作について
は、図1に示した実施の形態1に示した絶縁材料の評価
試験装置におけるのと同様の要領にて行う。
【0034】以上のように、銅ブロック50を複数の銅
ブロックユニット51〜54にて構成することにより、
油入変圧器のコイル内の温度分布の模擬が可能になる。
また、例えば銅ブロックユニットを3群に分け、それぞ
れの温度を制御することにより最高温度部、平均温度
部、最低温度部等を模擬でき、それぞれの温度における
絶縁紙の劣化特性を的確に評価することもできる。ま
た、絶縁紙に課電することで、熱劣化とともに課電効果
を加味した絶縁紙の評価ができる。
【0035】実施の形態3.図4は、さらにこの発明の
他の実施の形態を示す絶縁材料の評価試験装置の構成図
である。図4において、容器21の円筒状の本体21a
の上部に図の上下方向に伸縮可能な本体21aとほぼ同
じ径の円筒状のベローズ22を設けている。このベロー
ズ22は、図示の如く本体21aの軸方向に伸縮して容
器21の容積を可変にする。
【0036】その他の構成については、図1に示した実
施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同
じ符号を付して説明を省略する。また、以上のように構
成された絶縁材料の評価試験装置を用いて、絶縁材料の
評価試験行う手順についても図1に示した実施の形態1
と同様の要領で行う。
【0037】このようにベローズ22を設けることによ
り、コンサベータ12(図1参照)を取り付けることな
く、絶縁油の温度変化による膨張・収縮を吸収すること
ができる。また、図1において、コンサベータの場合は
マグネティックスターラ15の回転子14で撹拌して
も、容器1内の絶縁油3がコンサベータ12内まで均一
な状態にならない可能性があるが、容器21の一部をベ
ローズ22で構成することにより、容器21内の絶縁油
3を均一な状態にできる。
【0038】上記実施の形態では、例えば容器1を加熱
する手段として電気による容器加熱用のヒータ6を用い
たが、容器1内に熱交換器を設け外部から温度の高い油
を供給して加熱することもできるし、銅ブロック5の加
熱についても同様にできる。容器の形状は、円筒状のも
の限られるわけではなく、角形筒状やその他の形状のも
のであってもよい。また、容器加熱用のヒータ6や冷却
器13は、試験条件によっては使用しなくてもよい。
【0039】また、静止電磁誘導電器である油入変圧器
の絶縁紙を評価する場合について述べたが、油入変圧器
に限られるものではなくリアクトル等他の静止電磁誘導
電器であってもよいし、またガス絶縁変圧器等に使用さ
れている絶縁紙や絶縁ガス、その他の絶縁材料の評価に
おいても同様の効果を有する。
【0040】なお、上記各実施の形態では導電材料とし
て銅ブロックを使用した場合について述べたが、アルミ
ニウムその他の導電材料でも同様の効果を奏する。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0042】すなわち、絶縁媒体が入れられたタンクに
収容される電気巻線を絶縁する絶縁材料を評価試験する
ためのものであって、加熱手段が設けられ供試用の絶縁
材料を装着しうるようにされた導電材料製の支持体、及
び供試用の絶縁材料が装着された支持体を収容する容器
を備えたものであるので、加熱手段により絶縁材料が装
着された導電材料製の支持体を加熱して、実際の温度条
件を模擬して評価試験を行うことができ、評価試験の精
度を向上させることができる。
【0043】そして、支持体はおのおの絶縁材料が装着
しうるようにされた複数の支持体ユニットにて構成さ
れ、加熱手段は支持体ユニットの少なくとも一つを加熱
しうるものであることを特徴とするので、複数の支持体
ユニットの温度を異なる温度にすることにより、例えば
最高温度部、平均温度部、最低温度部等を模擬でき、そ
れぞれの温度における絶縁材料の劣化特性を的確に評価
することができ、実際の温度条件に柔軟に対応でき、評
価試験の精度を向上させることができる。
【0044】さらに、供試用の絶縁材料に電圧を印加す
るための課電装置を設けたことを特徴とするので、絶縁
材料に課電することにより、熱劣化とともに課電効果を
加味した絶縁材料の評価ができ、評価試験の精度を向上
させることができる。
【0045】また、容器は筒状であって、筒状部と筒状
部の軸方向に伸縮するベローズとを有するものであるこ
とを特徴とするので、ベローズにより絶縁油の温度変化
による膨張・収縮を吸収することができ、また容器内の
絶縁媒体を均一な状態にでき、評価試験の精度を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態を示す絶縁材料の評
価試験装置の構成図である。
【図2】 この発明の他の実施の形態を示す絶縁材料の
評価試験装置の構成図である。
【図3】 図2の銅ブロックユニットの詳細を示す拡大
図である。
【図4】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す絶
縁材料の評価試験装置の構成図である。
【図5】 従来の絶縁紙を評価する絶縁材料の評価試験
装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 容器、2 絶縁紙、3 絶縁油、5 銅ブロック、
6 容器加熱用のヒータ、7 銅ブロック加熱用のヒー
タ、12 コンサベータ、17 課電用変圧器、21
容器、21a 本体、22 ベローズ、50 銅ブロッ
ク、51〜54 銅ブロックユニット、70 銅ブロッ
ク加熱用のヒータ、71〜74 銅ブロックユニット加
熱用のヒータユニット。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁媒体が入れられたタンクに収容され
    る電気巻線を絶縁する絶縁材料を評価試験するためのも
    のであって、加熱手段が設けられ供試用の絶縁材料を装
    着しうるようにされた導電材料製の支持体、及び上記供
    試用の絶縁材料が装着された支持体を収容する容器を備
    えた絶縁材料の評価試験装置。
  2. 【請求項2】 支持体は、おのおの絶縁材料が装着しう
    るようにされた複数の支持体ユニットにて構成され、加
    熱手段は上記支持体ユニットの少なくとも一つを加熱し
    うるものであることを特徴とする請求項1に記載の絶縁
    材料の評価試験装置。
  3. 【請求項3】 供試用の絶縁材料に電圧を印加するため
    の課電装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    絶縁材料の評価試験装置。
  4. 【請求項4】 容器は、筒状であって、筒状部とこの筒
    状部の軸方向に伸縮するベローズとを有するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の絶縁材料の評価試験
    装置。
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