JP2000353539A - 電極捲回型二次電池 - Google Patents

電極捲回型二次電池

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JP2000353539A
JP2000353539A JP11163845A JP16384599A JP2000353539A JP 2000353539 A JP2000353539 A JP 2000353539A JP 11163845 A JP11163845 A JP 11163845A JP 16384599 A JP16384599 A JP 16384599A JP 2000353539 A JP2000353539 A JP 2000353539A
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electrode
sheet
negative electrode
positive electrode
secondary battery
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JP11163845A
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English (en)
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Goro Watanabe
吾朗 渡辺
Yoshiaki Ebine
美明 恵比根
Akira Nakano
昭 中野
Yoshiaki Matsumoto
恵明 松本
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池として体積実装効率を向上させた電極捲
回型二次電池を生産効率より製作すること。 【解決手段】 正極シート40と負極シート44をセパ
レータシート48を介して軸芯16の周りに渦巻状に巻
回した電極発電体14を備えた電極捲回型二次電池10
において、前記軸芯16が正極端子26と一体的に設け
られる正極端子軸36と、負極端子18と一体的に設け
られる負極端子軸38とが互いに対峙するように分割形
成され、前記正極端子軸36には正極シート40の巻初
め端縁の正極活物質未塗工領域42が接合され、負極端
子軸38には負極シート44の巻初め端縁の負極活物質
未塗工部46が接合されて前記軸芯16の周りに巻回さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極捲回型二次電
池に関し、さらに詳しくは、正極シートと負極シートを
セパレータシートを介して軸芯の周りに渦巻状に巻回し
た電極発電体を備えた電極捲回型二次電池に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電極捲回型二次電池で
は、アルミ(Al)箔などによる正極集電体シートの両
面に正極活物質を塗工した正極シートと、銅(Cu)箔
などによる負極集電体シートの両面に負極活物質を塗工
した負極シートとを絶縁性ポリオレフィン系樹脂による
多孔性(イオン移動性確保のため)のセパレータシート
を介在させて軸芯の周りに渦巻状に巻回した電極発電体
を形成し、この電極発電体を電槽缶内に装着したものが
既に一般に知られている。
【0003】そしてこの場合、正極シート及び負極シー
トは活物質の塗工ラインにおける幅方向の少なくとも一
方の端縁側に活物質の未塗工領域を幅縁に沿って設け、
その未塗工領域に集電リードを所定間隔毎に取り付け、
渦巻状の電極発電体とした後、負極シート側の集電リー
ドは負極端子(電装缶が負極缶となる場合にはその内底
面)に接続し、正極シート側の集電リードを正極端子
(電槽缶の上蓋が正極となる場合にはその裏面)に接続
している。
【0004】図6は、その一例としての電極捲回型二次
電池の概略構成を示している。また図7は、この二次電
池における電極発電体の巻回し前の状態を示している。
これらの図に示されるように、この二次電池70は、正
極シート72と負極シート74とをセパレータシート7
6を介して軸芯78の周りに渦巻状に巻回することによ
り電極発電体80が構成され、この電極発電体80の一
端側に正極端子82を備えると共に、電極発電体80の
他端側には負極端子84を備え、正極端子82と正極シ
ート72とは正極集電リード86を介して接続する一
方、負極端子84と負極シート74とは負極集電リード
88を介して接続されている。
【0005】そしてこの場合、図7に示したように、電
極発電体80を構成する正極シート72は幅方向の一方
の端縁に沿って正極活物質の未塗工領域90nが設けら
れると共に、その未塗工領域90に正極集電リード86
が所定間隔毎に超音波溶接により取り付けられ、負極シ
ート74は幅方向の反対側の端縁に沿って負極活物質の
未塗工領域92nが設けられると共に、その未塗工領域
92nに負極集電リード88がやはり所定間隔毎に超音
波溶接以後、超音波照射→超音波溶接により取り付けら
れている。
【0006】そして正極シート72の正極活物質塗工領
域90pと負極シート74の負極活物質塗工領域92p
とが幅方向に一致する状態で軸芯78の周りに巻回し、
その時セパレータシート76を介在させる。そして更
に、図6に示されるように、正極端子82に正極集電リ
ード86を超音波溶接し、負極端子84に負極集電リー
ド88を同じく超音波溶接することにより電極発電体8
0が組み立てられる。この時この二次電池70における
電極発電体80の有効幅、すなわち、この電池が電気化
学反応により電池出力を生じさせる電極発電体80の有
効幅は、図5に示すが、「Lc」で表される。
【0007】そしてこのようにして構成された電極発電
体80は、図6に示されるように電槽缶94内に装着
し、負極端子84の外面に突設される端子ボルト96を
負極側の底蓋98に貫挿し、ナット100の締め付けに
より固定する一方、正極端子82の外面に突設される端
子ボルト102を正極側の上蓋104に貫挿し、やはり
ナット106の締め付けにより固定している。この時に
夫々の蓋板98,104には端子ボルト96,102の
貫挿穴に絶縁性のガスケット108,108が介挿され
て絶縁性が担保されている。尚、両蓋板98,104は
電槽缶94にレーザ溶接により、あるいはかしめ加工に
より密閉状に取り付けられている。また電槽缶94内に
は電解液が装填され、リチウムイオン電池であれば非水
系の有機電解液が、またニッケル水素電池などではアル
カリ水溶液が一般に用いられている。
【0008】また例えば、特開平10−64588号公
報には、樹脂製絶縁部分を挟んでアルミニウム部分と銅
部分とからなる軸芯に、正極シートと負極シートとをセ
パレータシートを介して巻回し、正極シートと軸芯のア
ルミニウム部分、及び負極シートと軸芯の銅部分を夫々
集電リードを介して接続することにより軸芯のアルミニ
ウム部分を正極端子として、また軸芯の銅部分を負極端
子として利用する技術が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来の電極捲回型二次電池によれば、正
極シート及び負極シートの幅方向の端縁に活物質の未塗
工領域が設けられているために電極発電体に電池出力を
生じさせない非化学反応領域が形成され、しかもその未
塗工領域が正極シートと負極シートの互いに反対側の端
縁に沿って生じるために両電極シートの活物質塗工領域
を一致させた状態で巻回した時にその幅寸法は更に大き
くなることになる。そのためにこの電極発電体を電槽缶
内に装着した時に電槽缶内の正極側と負極側とに夫々電
池出力を生じさせないデッドスペースが形成されること
となり、二次電池としての体積実装効率が低下するとい
う問題があった。
【0010】また、正極シートの活物質未塗工領域には
正極集電リードを超音波溶接により多本数溶接し、負極
シートの活物質未塗工領域には負極集電リードを同様に
多本数溶接し、これらを巻回して電極発電体とした後も
更に、正極集電リードは正極端子に、負極集電リードは
負極端子に夫々超音波照射により溶接するという作業工
程が入るために、集電リードの取り付け作業等により生
産効率が低下するという問題もあった。
【0011】さらに、正極シート及び負極シートはその
両面に夫々活物質の塗工領域と未塗工領域を有するため
に活物質塗工後のロールプレス加工等による活物質の圧
着(定着)工程においてシートが湾曲し、乾燥後の巻き
取り時にシートが蛇行したり、あるいは、両電極シート
とセパレータシートとの巻回しにより電極発電体を製作
する時もこれらのシートの蛇行により良好な巻回し状態
が得られない等、生産性に支障を来すという問題もあっ
た。
【0012】本発明の解決しようとする課題は、電極シ
ートの幅方向端部に活物質の未塗工領域をなくし、電極
発電体として電槽缶内に装着した時に電池内部に電池出
力に寄与しないデッドスペースが生じないようにして電
池としての体積実装効率を向上させた電極捲回型二次電
池を提供することにある。
【0013】また本発明は、電極シートに多本数の集電
リードを接合し、これを正極端子あるいは負極端子に接
合するという集電リードの接合工程を省き、更には電極
シートのロールプレス加工等による電極シートの湾曲の
回避等による生産性の向上、並びに生産コストの低廉化
を図らんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、正極シートと負極シートをセパレータシー
トを介して軸芯の周りに渦巻状に巻回した電極発電体を
備えた電極捲回型二次電池において、前記電極発電体が
装着される軸芯が、正極端子と一体的に設けられる正極
端子軸と、負極端子と一体的に設けられる負極端子軸と
が互いに対峙するように分割形成され、前記正極端子軸
には正極シートの巻初め端縁の正極活物質未塗工部が接
合され、負極端子軸には負極シートの巻初め端縁の負極
活物質未塗工部が接合されて前記軸芯の周りに巻回され
ていることを要旨とするものである。
【0015】上記構成を有する二次電池によれば、電池
使用状態において正極端子には正極シートの巻初め端縁
の正極活物質未塗工部が当接される正極端子軸を介して
集電され、負極端子には負極シートの巻初め端縁の負極
活物質未塗工部が当接される負極端子軸を介して集電さ
れる。
【0016】そして正極端子軸と負極端子軸とは互いに
対峙するように分割形成されるため電極シートの全幅に
亘って集電作用が働き、従来の集電リードを用いたもの
と遜色のない集電能力が発揮される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施の形態
を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態としての電極捲回型二次電池の概略構成を示し
ている。この図1に示した二次電池10は、円筒形状を
した電槽缶12内に充放電の発電要素としての電極発電
体14が渦巻状に軸芯16に巻回装着された状態で収容
される。
【0018】そして該軸芯16の負極側に銅(Cu)製
の負極端子18が一体的に設けられ、該負極端子18に
突設される同じCu製の端子ボルト20が底蓋22に貫
挿され、該底蓋22の外面においてナット24により締
め付け固定される一方、前記軸芯16の正極側にはアル
ミニウム(Al)製の正極端子26が設けられ、該正極
端子26に突設される同じAl製の端子ボルト28が上
蓋30に貫挿され、該上蓋30のやはり外面においてナ
ット32により締め付け固定されている。この時底蓋2
2及び上蓋30の端子ボルト孔には絶縁性のガスケット
34,34が介設され、負極端子18及び正極端子26
と底蓋22及び上蓋30とは絶縁されている。
【0019】尚、底蓋22及び上蓋30は、電槽缶12
の両端縁にレーザ光線の照射により溶接し、あるいはか
しめ加工により密閉状に取り付けたシール構造となって
いる。また、この電池内に充填される電解液としては、
リチウムイオン二次電池の場合には非水系の有機電解液
が、またニッケル水素電池の場合にはアルカリ水溶液が
一般的に用いられている。
【0020】図2は、この実施例における軸芯16の外
観形態を示している。図示のようにこの軸芯16は、前
記正極端子26と一体的に設けられる(従ってアルミニ
ウム製の)正極端子軸36と、負極端子18と一体的に
設けられる(従って銅製の)負極端子軸38とが互いに
対峙するように分割形成される。そしていずれの端子軸
36,38も断面が半円形の蒲鉾形状をしており、両者
を合体させて断面円形をした軸芯16が形成されるよう
に構成されている。
【0021】次に図3は、前記電極発電体14を軸芯1
6に巻回装着する状態を示したものである。この実施例
では、電極発電体14を構成する正極シート40にはア
ルミニウム箔による集電体シートの表裏両面に正極活物
質が塗工されており、その軸芯16への巻初め端縁には
シートの全幅に亘って正極活物質の未塗工領域42が設
けられている。
【0022】また、電極発電体14を構成する負極シー
ト44には銅箔による集電体シートの表裏両面に負極活
物質が塗工されており、その軸芯16への巻初め端縁に
は同じくシートの全幅に亘って負極活物質の未塗工領域
46が設けられている。更に両電極シート40,44間
に介挿されるセパレータシート48には、絶縁性のポリ
オレフィン系樹脂材料(ポリプロピレン、ポリエチレン
又は両者をハイブリッドしたもの)であって、電解中に
イオン移動性を有するように多孔性のものが用いられて
いる。
【0023】そしてこの電極発電体14を軸芯16に巻
回装着するに際しては、セパレータシート48を軸芯1
6の正極端子軸36と負極端子軸38との間に通し、正
極端子軸36には正極シート40の巻初め端縁の活物質
未塗工領域42箇所を超音波溶接により溶接止めし、負
極端子軸38には負極シート44の巻初め端縁の活物質
未塗工領域46箇所を同じく超音波溶接により溶接止め
する。
【0024】こうしてこれらのシートを軸芯16の周り
に渦巻状に巻回していけば、初めは図4(a)に示した
状態から最終的には図4(b)に示したように正極シート
40と負極シート44とがセパレータシート48を介し
て渦巻状に巻回重合された電極発電体14が得られる。
そこでこれを前述の図1に示したように電池内に組み込
むが、この時の電極発電体14の有効幅、すなわち正極
合材の塗工幅は、図5において「Lp」で表わされる。
【0025】かくして図5は、本発明の実施例に係る電
極発電体14と、従来構成の図6に示した電極発電体8
0との構成を比較して示したものである。本実施例の電
極発電体14と従来構成の電極発電体80の大きさを略
同じとした時に、本実施例の電極発電体14では電極シ
ートの幅方向端縁に沿って活物質の未塗工領域がなく、
従来構成の電極発電体80では正極シート及び負極シー
トが夫々幅方向端縁に沿って活物質の未塗工領域が存在
するために、本実施例の電極発電体14の塗工幅、すな
わち電解反応に寄与する有効幅Lpは、従来構成の電極
発電体80の塗工幅、すなわち有効幅Lcよりも大きい
(Lp>Lc)。
【0026】従って、それだけ本実施例の二次電池10
の方が、従来構成の二次電池80よりも単位体積当りの
電池エネルギーが大きい状態が得られる。このことは逆
に言えば、同じ電池エネルギーを得ようとすれば電池の
高さ寸法を小さくすることができ、あるいは電極シート
の巻き量を少なくすることができて電池をコンパクトに
することができることを意味する。
【0027】またこの図5に示した構成の比較からもわ
かるように、従来構成の電極発電体80は、正極集電リ
ード86及び負極集電リード88を取り付ける作業が必
要となり、本発明の電極発電体14ではそのような作業
が必要でない。従ってその分本発明に依る方が生産効率
が向上することとなる。
【0028】ちなみに次の表1は、本発明の実施例に係
る二次電池10と従来構成の二次電池80との構成(仕
様)を比較して示したものである。この表1に示した二
次電池14,80はいずれも、正極シート面に塗工され
る正極活物質には、スピネル型結晶構造のリチウムマン
ガン複合酸化物を用い、これに導電材としてグラファイ
ト5重量%、結着材としてポリフッ化ビニリデン5重量
%を混合した後、n−メチルピロリドンを溶媒として加
えて正極合材ペーストを作製し、このペーストをアルミ
ニウム箔からなる集電体シートの両面に塗布し、乾燥・
圧延して正極シートとしたものである。
【0029】また、負極シート面に塗工される負極活物
質には、人造黒鉛を用い、これに結着材としてポリフッ
化ビニリデン5重量%を混合した後、n−メチルピロリ
ドンを溶媒として加えて負極合材ペーストを作製し、こ
のペーストを銅箔からなる集電体シートの両面に塗布
し、乾燥、圧延して負極シートとしたものである。そし
てこれら正極シートと負極シートを多孔性のポリプロピ
レンフィルムからなるセパレータと共に巻回し、電槽缶
内に装着し、非水系の有機電解液を装填したもので、電
解液には、エチレンカーボネート(EC)とジエチレン
カーボネート(DEC)とを3:7の体積比で混合した
溶液中に1mol/lとなるように6フッ化リン酸リチ
ウム(LiPF)を溶解したものを用いている。
【0030】
【表1】
【0031】しかして、この表1に示したように、本実
施例の二次電池10では、正極シート幅が190mm,
負極シート幅が194mmであっていずれの電極シート
にも幅方向の端部に活物質未塗工領域を有しないから、
電極発電体14の全長長さは194mm、かつその有効
幅Lpは190mmとなる。これに対して従来構成の二
次電池70では、正極シート幅が170mm、負極シー
ト幅が174mmであるが、夫々の電極シートの活物質
塗工領域幅は160mm及び164mmであって夫々幅
方向の端縁に沿って活物質の未塗工領域を有するもので
あるから、電極発電体80としての全長長さは本実施例
の電極発電体14と同じく194mmであるが、その有
効幅Lcは160mmとなる。
【0032】また本実施例の二次電池10では集電用リ
ードを用いないが、従来構成の二次電池70では、リー
ド接合ピッチ100mm間隔で正極シート側及び負極シ
ート側夫々20本づつ接合したことになる。尚、本実施
例の二次電池10では正極シート40の巻初め端縁の活
物質未塗工部幅を30mm、負極シート44の巻初め端
縁の活物質未塗工部幅を15mmとしている。またいず
れの二次電池10,70も電極発電体の捲回外径を30
mmφ、巻芯外径(電極発電体の捲回内径)を10mm
φとしている。
【0033】次の表2は、本実施例の二次電池10と従
来構成の二次電池70との電池性能や組み付け作業性を
比較したものである。この表2に示されるように、本実
施例の二次電池10によれば、正極合材塗工幅及び負極
合材塗工幅を大幅に増大することができた(電槽缶を同
一とした場合)ので、体積実装効率(塗工幅/電槽缶長
さ×100)が約93%と大幅に増大した。従来構成の
二次電池70の体積実装効率は約78%と15%程度の
差があることがわかる。
【0034】また実際にこれらの二次電池10,70に
ついて充放電試験を行い電池性能を比較したのでこれに
ついて説明すると、まず初めにこの試験では「充電」操
作として、約1mA/cmの定電流で電圧が4.2V
に到達するまで行い、この4.2Vの定電圧での充電を
1〜2時間程継続した後、次に「放電」操作として放電
電流密度約0.3mA/cmの定電流で3Vに到達す
るまで行い、放電容量を調べた。一方、出力は所定の充
電状態から10秒間定電流放電を行い、出力電流を見積
って求めた。この時、充電状態としては30%〜80%
までの多段階で試験を行った。
【0035】その結果、本実施例の二次電池10によれ
ば、放電容量が7.6Ahと従来構成の二次電池70の
6.5Ahに較べて約17%高くなった。また充電状態
(SOC)30%という過酷な条件下での出力密度(W
/g)も比較例を1としたときの本実施例の比が1.0
9と約9%高いという結果が得られた。さらにエネルギ
ー(重量)密度(Wh/g)の比も1.12と約12%
向上し、合材塗工面積の増大による電池性能の向上が確
認された。
【0036】更に電池組立のための作業時間について
も、比較例の二次電池70では、電極シートの捲回に要
する時間がその電極シートへの集電用リード付け作業を
含めて12分間を要し、その他リード折り曲げ作業に要
する時間が片方の電極で7分、両方の電極で7分×2=
14分間を要することとなり、更に集電端子(電極端
子)へのリード超音波接合に要する時間が片方の電極で
3分、両方の電極で3分×2=6分間を要することとな
る。
【0037】従って、比較例の二次電池70では、集電
処理作業に要する時間として、正極側及び負極側を合わ
せて12分+14分+6分=32分を要するが、本実施
例の二次電池10では電極シートの捲回に係る時間のみ
約30秒を要しただけで済むこととなり、本実施例の二
次電池10によれば、集電処理のために必要な作業時間
を著しく少なくできることがわかる。
【0038】一方、従来の比較例の二次電池70では、
セパレータ(2枚)の巻始め端部を軸芯へ粘着テープ等
を用いて接着固定する必要があり、この作業の困難さの
ために巻始め時にセパレータにシワが発生することが多
かった。即ち、このシワが原因でその後の巻回し精度を
確保することが難しかった。これに対して本実施例の二
次電池10によればセパレータを軸心16の正・負極端
子軸間にはさみ込むだけで接着することなく巻回しが行
えるため、セパレータにシワガ発生することは起らなく
なった。従って捲回時の巻ズレ等が生じなくなり精度の
良い電極発電体を得ることが再現性良く出来た。
【0039】
【表2】
【0040】本発明は、上記した実施の形態に何ら限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々の改変が可能である。まず初めに、本発明の電極捲
回型二次電池は、リチウムイオン二次電池に限られず各
種のアルカリ二次電池や、あるいはニッケル水素電池な
どのニッケル系二次電池などにも適用される。また上記
実施例では、正極端子及び負極端子の端子ボルトを電池
の底蓋と上蓋とに突設させた構成としているが、例え
ば、有底筒状の電槽缶の内底面に負極端子を溶接などに
より接合し、正極端子のみ端子ボルトを用いて上蓋より
突設させる等種々の設計変更が可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明の電極捲回型二次電池は、電極発
電体が装着される軸芯を互いに対峙させる正極端子軸と
負極端子軸とに分割形成し、電極発電体を構成する正極
シート及び負極シートの軸芯への巻初め端縁に活物質未
塗工部を設けてその未塗工部を正極端子軸及び負極端子
軸に接合した状態で巻回したものである。従ってこの二
次電池によれば、電極シートの幅方向端縁に沿って活物
質未塗工部を設ける必要がなく、そのために電極発電体
の略全領域に亘って電池出力を生じさせることとなり、
電池内部のデッドスペースも生じなくて電池としての体
積実装効率が大幅に向上する。
【0042】またこの二次電池によれば、正極端子軸及
び負極端子軸が集電リードの機能を果たすため、従来の
ように集電リードを電極シートに接合し、更に電極端子
に接続するという作業工程が不要となり、生産時間が短
縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電極捲回型二次電池
の概略構成図である。
【図2】図1に示した本実施形態の二次電池における軸
芯の外観形態を示した図である。
【図3】本実施形態の二次電池において軸芯に電極発電
体を装着する状態を示した図である。
【図4】軸芯に電極発電体を装着する状態を断面で示し
たもので、(a)は巻初め段階の状態図、(b)は巻終
わった段階の状態図である。
【図5】本実施形態における電極発電体と比較例(従来
構成例)の電極発電体との構成の違いを比較して示した
図である。
【図6】従来構成例としての電極捲回型二次電池の概略
構成図である。
【図7】図6に示した従来構成側の二次電池において軸
芯に電極発電体を装着する状態を示した図である。
【符号の説明】
10 電極捲回型二次電池 12 電槽缶 14 電極発電体 16 軸芯 18 負極端子 26 正極端子 36 正極端子軸 38 負極端子軸 40 正極シート 42 正極活物質未塗工領域 44 負極シート 46 負極活物質未塗工領域 48 セパレータシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恵比根 美明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 中野 昭 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 松本 恵明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5H014 AA04 AA06 CC07 5H028 AA01 AA05 BB08 CC05 CC08 CC13 5H029 AJ03 AJ14 AK03 AL07 AM03 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ07 DJ05 DJ07 HJ12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極シートと負極シートをセパレータシ
    ートを介して軸芯の周りに渦巻状に巻回した電極発電体
    を備えた電極捲回型二次電池において、前記電極発電体
    が装着される軸芯が、正極端子と一体的に設けられる正
    極端子軸と、負極端子と一体的に設けられる負極端子軸
    とが互いに対峙するように分割形成され、前記正極端子
    軸には正極シートの巻初め端縁の正極活物質未塗工部が
    接合され、負極端子軸には負極シートの巻初め端縁の負
    極活物質未塗工部が接合されて前記軸芯の周りに巻回さ
    れていることを特徴とする電極捲回型二次電池。
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