JP2000351061A - 逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュレーション方法 - Google Patents
逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュレーション方法Info
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Abstract
(57)【要約】
鋳造時におけるマクロの伝熱および流れ計算とセルラ・
オートマトンを含むミクロ要素における成長計算を連成
する際に、核発生の過程をタイムステップ毎に設定更新
を繰り返す逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュ
レーション方法。
オートマトンを含むミクロ要素における成長計算を連成
する際に、核発生の過程をタイムステップ毎に設定更新
を繰り返す逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュ
レーション方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造による凝固組
織シミュレーション方法に関する。
織シミュレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既存の凝固組織予測では伝熱計算と伝熱
計算に用いる要素をさらに細かく分割したミクロ要素に
おける核発生、成長計算が連成されている。図1に従来
方法による計算の順序を示す。全体計算の手順として
は、まず伝熱計算が行われ、引き続きセルラ・オートマ
トン法などによるミクロ核発生、成長計算がマクロ温度
場より得られた温度情報を用いて行われる。この際全体
組織の発達形態を左右するのが核の発生に関する情報で
ある。核発生に関してガウス分布または瞬間核発生理論
に基づき、核密度、核発生平均温度、核発生温度の偏差
などが核発生情報として用いられる。シミュレーション
による凝固組織計算を開始する前に、すべてのミクロ要
素に対して核密度分の要素がランダムに選択され、上記
の核発生情報に従う分布になるように、選択された要素
に対して核発生温度を与える。計算初期に決定された核
発生に関する情報が計算終了時までに変化せず、維持さ
れながら伝熱計算・凝固組織計算が行われる。
計算に用いる要素をさらに細かく分割したミクロ要素に
おける核発生、成長計算が連成されている。図1に従来
方法による計算の順序を示す。全体計算の手順として
は、まず伝熱計算が行われ、引き続きセルラ・オートマ
トン法などによるミクロ核発生、成長計算がマクロ温度
場より得られた温度情報を用いて行われる。この際全体
組織の発達形態を左右するのが核の発生に関する情報で
ある。核発生に関してガウス分布または瞬間核発生理論
に基づき、核密度、核発生平均温度、核発生温度の偏差
などが核発生情報として用いられる。シミュレーション
による凝固組織計算を開始する前に、すべてのミクロ要
素に対して核密度分の要素がランダムに選択され、上記
の核発生情報に従う分布になるように、選択された要素
に対して核発生温度を与える。計算初期に決定された核
発生に関する情報が計算終了時までに変化せず、維持さ
れながら伝熱計算・凝固組織計算が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既存の方法では凝固過
程中に鋳物内部で核発生の条件に変化が生じないことを
前提とし、精密に制御された鋳造の場合には実の鋳物組
織を計算により再現することが可能である。しかし、こ
の方法では核発生が凝固開始から終了時までに同一温度
状況では常に初期に設定した密度分の核が発生すること
になり、その結果次のような問題が生じる。・任意の核
生成密度が鋳物全体に渡って初期に設定されることによ
り、電磁攪拌などにより溶湯中で部分的に核生成がこと
なる問題に対処不可能。・液相中において対流による発
生核の移動により、初期設定核が部分的にすべて消失さ
れた時、それ以上の発生できる核が存在しないために正
しいシミュレーションが不可能であり、物理的にも矛盾
する。・冷却条件の変化による凝固速度が変化した場
合、生成する結晶の大きさが結晶の成長速度などの物理
現象によるものでなく、初期に任意設定する核発生情報
(核密度)に大きく依存することにより、結晶の大きさ
において冷却条件による評価が不可能である。そこで、
本発明の技術的課題はマクローミクロ連成計算により鋳
造時における凝固組織を予測する際に、核発生に関する
データの処理を以前と異なる方法を開発することによ
り、上記の項目を解決するものである。
程中に鋳物内部で核発生の条件に変化が生じないことを
前提とし、精密に制御された鋳造の場合には実の鋳物組
織を計算により再現することが可能である。しかし、こ
の方法では核発生が凝固開始から終了時までに同一温度
状況では常に初期に設定した密度分の核が発生すること
になり、その結果次のような問題が生じる。・任意の核
生成密度が鋳物全体に渡って初期に設定されることによ
り、電磁攪拌などにより溶湯中で部分的に核生成がこと
なる問題に対処不可能。・液相中において対流による発
生核の移動により、初期設定核が部分的にすべて消失さ
れた時、それ以上の発生できる核が存在しないために正
しいシミュレーションが不可能であり、物理的にも矛盾
する。・冷却条件の変化による凝固速度が変化した場
合、生成する結晶の大きさが結晶の成長速度などの物理
現象によるものでなく、初期に任意設定する核発生情報
(核密度)に大きく依存することにより、結晶の大きさ
において冷却条件による評価が不可能である。そこで、
本発明の技術的課題はマクローミクロ連成計算により鋳
造時における凝固組織を予測する際に、核発生に関する
データの処理を以前と異なる方法を開発することによ
り、上記の項目を解決するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
特徴を有する鋳造のシミュレーション方法及び装置によ
って解決できる。即ち、請求項1に記載の発明は、図2
に示すように鋳造時におけるマクロの伝熱および流れ計
算とセルラ・オートマトンを含むミクロ要素における成
長計算を連成する際に、核発生の過程をタイムステップ
毎に設定更新を繰り返すことにより、上記の問題が解決
できる。以降、上記の方法を逐次核発生法と呼ぶ。以上
の発明は実際次の手段、即ち請求項2に記載した装置に
より実施することができる。この装置は、記憶装置・入
力装置・出力装置を有する電子計算機から成り、記憶装
置には計算対象の形状入力及びその形状から要素データ
を生成するための形状前処理プログラム、計算パラメー
タの入力するデータ前処理プログラム、実際計算を行う
プログラム、計算結果を2次元及び3次元で表示するた
めの後処理プログラムが格納される。電子計算機は上記
プログラムを実行することにより逐次核発生による凝固
解析、凝固組織計算が可能になる。
特徴を有する鋳造のシミュレーション方法及び装置によ
って解決できる。即ち、請求項1に記載の発明は、図2
に示すように鋳造時におけるマクロの伝熱および流れ計
算とセルラ・オートマトンを含むミクロ要素における成
長計算を連成する際に、核発生の過程をタイムステップ
毎に設定更新を繰り返すことにより、上記の問題が解決
できる。以降、上記の方法を逐次核発生法と呼ぶ。以上
の発明は実際次の手段、即ち請求項2に記載した装置に
より実施することができる。この装置は、記憶装置・入
力装置・出力装置を有する電子計算機から成り、記憶装
置には計算対象の形状入力及びその形状から要素データ
を生成するための形状前処理プログラム、計算パラメー
タの入力するデータ前処理プログラム、実際計算を行う
プログラム、計算結果を2次元及び3次元で表示するた
めの後処理プログラムが格納される。電子計算機は上記
プログラムを実行することにより逐次核発生による凝固
解析、凝固組織計算が可能になる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる鋳造組織解
析方法を図面を参照しながら説明する。
析方法を図面を参照しながら説明する。
【0006】第1実施形態 従来の方法では鋳物中の核発生の条件を初期に一律に設
定することにより、凝固組織の細かさ(粒度)は初期設
定値の核密度により決定されてしまい、冷却条件の変化
による凝固組織の大きさを計算毎に変更する必要があ
り、このような冷却条件に応じた核発生情報の獲得は不
可能である。
定することにより、凝固組織の細かさ(粒度)は初期設
定値の核密度により決定されてしまい、冷却条件の変化
による凝固組織の大きさを計算毎に変更する必要があ
り、このような冷却条件に応じた核発生情報の獲得は不
可能である。
【0007】図2に鋳造時における凝固組織計算の手順
を示す。まず、鋳型と鋳物の接触部位に関して、凝固組
織計算のためのミクロ要素に核生成に関する情報(核発
生頻度、核発生温度など)を設定する。
を示す。まず、鋳型と鋳物の接触部位に関して、凝固組
織計算のためのミクロ要素に核生成に関する情報(核発
生頻度、核発生温度など)を設定する。
【0008】前記に続き、伝熱計算(マクロ要素によ
る)を各種手法(FEM、FDM、DFDM、BEM
等)を用いて行わう。引き続き伝熱要素(マクロ)から
得られる温度・流速ベクトル情報を、各伝熱要素に属す
るミクロ要素に内挿補間手法などにより与える。
る)を各種手法(FEM、FDM、DFDM、BEM
等)を用いて行わう。引き続き伝熱要素(マクロ)から
得られる温度・流速ベクトル情報を、各伝熱要素に属す
るミクロ要素に内挿補間手法などにより与える。
【0009】ミクロ要素では与えられた核生成情報・伝
熱計算による温度場を用いて既に固相状態の結晶に対す
る成長過程の計算を行い、引き続き核発生過程の計算を
行う。
熱計算による温度場を用いて既に固相状態の結晶に対す
る成長過程の計算を行い、引き続き核発生過程の計算を
行う。
【0010】引き続き、溶湯のバルクに対する核発生に
関する情報を設定する。まず液相線以下の温度を有する
伝熱要素に対し、その要素に属するミクロ要素を考え
る。液相線温度以下に低下したミクロ要素に対して、以
下のような核発生情報設定を行う。即ち、既存のガウス
分布による核密度の設定から回避し、その代わり核発生
の頻度を液相線温度以下の過冷度の関数と定義して扱う
方法を用いて、計算の各ステップ毎にする。
関する情報を設定する。まず液相線以下の温度を有する
伝熱要素に対し、その要素に属するミクロ要素を考え
る。液相線温度以下に低下したミクロ要素に対して、以
下のような核発生情報設定を行う。即ち、既存のガウス
分布による核密度の設定から回避し、その代わり核発生
の頻度を液相線温度以下の過冷度の関数と定義して扱う
方法を用いて、計算の各ステップ毎にする。
【0011】ミクロ要素に対し、核発生及び成長による
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
【0012】図3に従来の方法である、最初に核生成の
情報を決定して、各ミクロ要素に与え計算をしたもの
と、本発明により各計算ステップごとに上記の条件に従
い、各生成頻度を与えて凝固組織を計算した結果から、
冷却条件と得られた組織の粒度との関係を示す。従来の
方法では、冷却条件によっては、最初に与えた核発生要
素の数がすべて核発生して、計算結果における組織の粒
度がこれによって決定されてしまう。本発明の方法で
は、与えた核発生頻度による飽和現象は見られず、冷却
条件によっても結晶粒数にも十分にその影響が反映され
ていることが確認されている。
情報を決定して、各ミクロ要素に与え計算をしたもの
と、本発明により各計算ステップごとに上記の条件に従
い、各生成頻度を与えて凝固組織を計算した結果から、
冷却条件と得られた組織の粒度との関係を示す。従来の
方法では、冷却条件によっては、最初に与えた核発生要
素の数がすべて核発生して、計算結果における組織の粒
度がこれによって決定されてしまう。本発明の方法で
は、与えた核発生頻度による飽和現象は見られず、冷却
条件によっても結晶粒数にも十分にその影響が反映され
ていることが確認されている。
【0013】第2実施形態 一般的な鋳造作業の場合、鋳込み後に接種材による核生
成頻度を変化させることが行われる場合があり、これは
鋳込み時からの経過時間によって核発生率が大きく変わ
ることを示唆する。従って、鋳込み後の時間変化によっ
て核発生頻度の調整が必要になる。
成頻度を変化させることが行われる場合があり、これは
鋳込み時からの経過時間によって核発生率が大きく変わ
ることを示唆する。従って、鋳込み後の時間変化によっ
て核発生頻度の調整が必要になる。
【0014】以上の問題に関して、まず伝熱計算・ミク
ロ要素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長
計算は第1実施形態と同様な手法を用いる。
ロ要素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長
計算は第1実施形態と同様な手法を用いる。
【0015】核発生頻度を決定するための核発生頻度関
数として、核発生頻度鋳造開始からの経過時間関数化
し、経過時間変化により核発生頻度を変化させる。毎計
算ステップ毎に該当ミクロ要素の核発生情報を前節と同
様に更新することにより、鋳造時間経過による鋳造組織
変化の計算が可能である。
数として、核発生頻度鋳造開始からの経過時間関数化
し、経過時間変化により核発生頻度を変化させる。毎計
算ステップ毎に該当ミクロ要素の核発生情報を前節と同
様に更新することにより、鋳造時間経過による鋳造組織
変化の計算が可能である。
【0016】ミクロ要素に対し、核発生及び成長による
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
【0017】第3実施形態 凝固進行中の結晶前方では対流と拡散の影響のため、凝
固する結晶から排出される溶質により、その前方で溶質
が濃化される。この場合状態図に従って、液相線温度の
低下に伴い、核発生温度も低下している。しかし、従来
の方法では凝固進行中のこのような核発生温度変化によ
る鋳物組織の計算は不可能である。
固する結晶から排出される溶質により、その前方で溶質
が濃化される。この場合状態図に従って、液相線温度の
低下に伴い、核発生温度も低下している。しかし、従来
の方法では凝固進行中のこのような核発生温度変化によ
る鋳物組織の計算は不可能である。
【0018】以上の問題に関して、伝熱計算・ミクロ要
素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長計算
は第1実施形態と同様な手法を用いる。
素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長計算
は第1実施形態と同様な手法を用いる。
【0019】核発生頻度に鋳物組成変化を考慮するため
に以下の手法を用いる。ミクロ要素の内、固相状態の要
素に対し、その周辺の要素を検索して液相状態のミクロ
要素を見つけ出す。固相状態のミクロ要素の固液界面か
ら液相のミクロ要素までの距離を計算する。その距離と
溶質分布の関係を関数化する。以上の方法により、鋳物
の組成変化を凝固組織計算に反映することが可能であ
る。
に以下の手法を用いる。ミクロ要素の内、固相状態の要
素に対し、その周辺の要素を検索して液相状態のミクロ
要素を見つけ出す。固相状態のミクロ要素の固液界面か
ら液相のミクロ要素までの距離を計算する。その距離と
溶質分布の関係を関数化する。以上の方法により、鋳物
の組成変化を凝固組織計算に反映することが可能であ
る。
【0020】ミクロ要素に対し、核発生及び成長による
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
【0021】第4実施形態 連続鋳造時の電磁攪拌などにより溶湯中に核生成条件が
異なる場合、あるいは接種剤の使用により鋳物の中で部
分的に核生成の容易さを調整する必要がある。
異なる場合、あるいは接種剤の使用により鋳物の中で部
分的に核生成の容易さを調整する必要がある。
【0022】以上の問題に関して、伝熱計算・ミクロ要
素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長計算
は第1実施形態と同様な手法を用いる。
素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長計算
は第1実施形態と同様な手法を用いる。
【0023】位置により核発生頻度を変化させるために
以下の手法を用いる。各ミクロ要素は計算初期に基準軸
からの2次元、または3次元の直交座標系による位置が
記録される。計算開始以降は液相温度以下のミクロ要素
に対し、座標−核発生頻度関数による核発生情報をタイ
ムステップ毎に更新する。以上の核発生に関してその頻
度を位置の関数として扱うことにより電磁攪拌・対流・
部分組織制御などによる鋳造組織の計算が解決できる。
以下の手法を用いる。各ミクロ要素は計算初期に基準軸
からの2次元、または3次元の直交座標系による位置が
記録される。計算開始以降は液相温度以下のミクロ要素
に対し、座標−核発生頻度関数による核発生情報をタイ
ムステップ毎に更新する。以上の核発生に関してその頻
度を位置の関数として扱うことにより電磁攪拌・対流・
部分組織制御などによる鋳造組織の計算が解決できる。
【0024】ミクロ要素に対し、核発生及び成長による
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。
【0025】第5実施形態 冷却曲線は大きく鋳造実験、計算の二つの方法により求
めることができる。得られた冷却曲線に従うと、鋳造時
から冷却の速度は常に変化しており、またそれは製品の
形状などにより左右される。従って、予め決定された
(実験・シミュレーション)温度変化を用いて核生成の
情報を持たせることが必要になる。
めることができる。得られた冷却曲線に従うと、鋳造時
から冷却の速度は常に変化しており、またそれは製品の
形状などにより左右される。従って、予め決定された
(実験・シミュレーション)温度変化を用いて核生成の
情報を持たせることが必要になる。
【0026】以上の問題に関して、伝熱計算・ミクロ要
素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長計算
は第1実施形態と同様な手法を用いる。
素に対する温度場と流速場の内挿・核発生及び成長計算
は第1実施形態と同様な手法を用いる。
【0027】温度変化を微少時間で評価した冷却曲線を
用いて核発生頻度の関数とすることにより、計測された
冷却曲線及びマクロの伝熱計算のみにより得られた温度
場を用いて鋳造組織計算が可能になる。
用いて核発生頻度の関数とすることにより、計測された
冷却曲線及びマクロの伝熱計算のみにより得られた温度
場を用いて鋳造組織計算が可能になる。
【0028】ミクロ要素に対し、核発生及び成長による
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。以上の条件は単独または相
好結合した形で本発明の計算に適用する。
固相率変化を計算する。伝熱要素内に属するミクロ要素
の固相率変化を積算し、単位体積当りの潜熱量を乗ずる
ことによって、マクロ伝熱要素の潜熱発生量として還元
する。伝熱計算ステップに核発生に関する情報の設定を
繰り返す。凝固が完了するまでに上記の伝熱計算・ミク
ロ要素に対する成長計算・核発生計算・核発生情報設定
・潜熱発生量の還元の過程を繰り返す。但し、これら計
算の順序は変更しても良い。以上の条件は単独または相
好結合した形で本発明の計算に適用する。
【発明の効果】本発明によると、マクローミクロの連成
により凝固組織を計算する際に、核の発生に関するパラ
メータを計算初期に定義せず、計算中に設定することに
より核生成が温度の関数のみならず時間・組成・位置の
関数として扱うことができる。その結果より多くの実際
鋳物に対し凝固組織予測が可能になる。
により凝固組織を計算する際に、核の発生に関するパラ
メータを計算初期に定義せず、計算中に設定することに
より核生成が温度の関数のみならず時間・組成・位置の
関数として扱うことができる。その結果より多くの実際
鋳物に対し凝固組織予測が可能になる。
【図1】従来の方法による凝固組織シミュレーションを
表すフローチャート
表すフローチャート
【図2】本発明の一つの実施の形態に係る鋳造のシミュ
レーション方法を表すフローチャートである
レーション方法を表すフローチャートである
【図3】本発明と既存の方法により計算される凝固組織
における結晶粒の大きさの冷却速度に対する変化。
における結晶粒の大きさの冷却速度に対する変化。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 高照 千葉県我孫子市青葉台2−7−11 Fターム(参考) 5B049 AA06 BB07 CC00 EE01 EE03 EE41
Claims (2)
- 【請求項1】逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミ
ュレーション方法 - 【請求項2】逐次核発生による凝固解析、凝固組織計算
シミュレーション装置
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20075399A JP2000351061A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュレーション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20075399A JP2000351061A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュレーション方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=16429613
Family Applications (1)
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JP20075399A Pending JP2000351061A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 逐次核発生による凝固解析、凝固組織シミュレーション方法 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1999-06-11 JP JP20075399A patent/JP2000351061A/ja active Pending
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CN111640474B (zh) * | 2020-05-15 | 2022-09-23 | 合肥通用机械研究院有限公司 | 一种预定显微组织的离心铸造合金材料设计方法 |
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