JP2000348408A - ディスククランプ装置 - Google Patents

ディスククランプ装置

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JP2000348408A
JP2000348408A JP11160519A JP16051999A JP2000348408A JP 2000348408 A JP2000348408 A JP 2000348408A JP 11160519 A JP11160519 A JP 11160519A JP 16051999 A JP16051999 A JP 16051999A JP 2000348408 A JP2000348408 A JP 2000348408A
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disk
balance weight
clamp
lifting rod
clamping
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JP11160519A
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English (en)
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Masahiro Yoshioka
正博 吉岡
Satoshi Arai
聡 新居
Tetsuya Hioki
哲也 火置
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Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアスピンドルAの回転軸2上端に固定され
るターンテーブル32内で昇降ロッド46を昇降させて
ディスクWをクランプ又はクランプ解除するクランプ機
構39を備えたディスククランプ装置31において、デ
ィスクWをクランプしたままで回転の不釣合いを解消
し、コストアップを招くことなく、ディスクWの振動や
騒音を低減してスピンドル軸受5,11の焼損やディス
クWの振動によるスリップを防止する。 【解決手段】 予め、昇降ロッド46の上端に一体形成
されているヘッド47上面の円周上位置に、バランスウ
ェイトBWを収容可能な複数の有底ねじ穴59,59,
…を形成して、この各ねじ穴59にねじ部材60を螺合
し、回転軸2の軸心回りの回転の不釣合いを修正可能な
位置に相当するねじ穴59にバランスウェイトBWを収
容固定することで、回転の不釣合いを調整できるように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気ディス
クや光ディスク等のディスクを検査するため等に使用さ
れるディスククランプ装置に関し、特に、そのフィール
ドバランスを取るようにした技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のディスククランプ装
置として、エアスピンドルの回転軸に固定され、ディス
クが載置されるターンテーブルと、このターンテーブル
内を昇降移動可能に貫通する昇降ロッドと、この昇降ロ
ッドの昇降移動によりディスクをターンテーブルに対し
クランプ又はクランプ解除するクランプ機構とを備えた
ものは知られている。そして、そのクランプ機構により
磁気ディスクや光ディスクを回転一体にクランプし、そ
のクランプ状態で回転軸の回転によりディスクを回転さ
せながらその検査を行うようになっている。
【0003】例えば実開平3―89571号や特開平6
―314456号の各公報に示されるものでは、クラン
プ機構として、昇降ロッドの上端部に固定されかつ最大
径がディスクの中心孔よりも小さくて下側になるほど径
が小さくなる傾斜カム面を有するチャックヘッドと、該
チャックヘッドの傾斜カム面とターンテーブルの上面と
の間に配置され、チャックヘッドの昇降移動により上記
傾斜カム面に沿って拡縮して、その拡張によりワークを
クランプするチャック爪やチャックリングとを備えたも
のが示されている。特に、後者(特開平6―31445
6号公報)のものには、昇降ロッドを下降方向に付勢す
る圧縮ばねと、昇降ロッド下側の空間に加圧室を区画す
るように配置されたダイアフラムとを設け、加圧室への
加圧流体の供給によりダイアフラムを上方に偏倚させて
昇降ロッドを上記ばねの伸長付勢力に抗して上昇させる
ようにすることが示されている。
【0004】また、実開平2―50854号公報に示さ
れるように、昇降ロッドをピストンロッドとして、その
上昇によりクランプ爪を拡張させてディスクの中心孔の
内周部に押し付けることにより、ディスクをターンテー
ブルに固定状態でクランプすることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のディスククランプ装置においては、通常、その一
部の構成部品が回転軸の軸心に対し偏心して配置されて
おり、この偏心に起因して回転中に不釣合いが発生する
のは避けられない。そして、この回転の不釣合いに伴
い、ディスクの振動が増大してエアスピンドルの軸受が
焼損したり騒音が増大したりし、或いはクランプしたデ
ィスクが振動によりスリップしたりする等の問題が生
じ、特に、ディスクの検査時間の短縮化等のためにその
回転速度が高速になれば、上記問題は無視できないほど
顕著となる。
【0006】この問題を避けるためには、ディスククラ
ンプ装置の全ての構成部品を回転軸の軸心に対し偏心し
ないように高精度に製造して組み立てることが必要であ
るが、そうすると、コストアップの招来は避けられな
い。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ディスククランプ装置の回転部分の構
造に改良を加えることにより、構成部品が回転軸の軸心
に対し偏心していても、ディスクをクランプしたままで
回転の不釣合いを解消できるようにして、コストアップ
を招くことなく容易に、ディスク振動や騒音を低減し、
軸受の焼損やディスクの振動によるスリップを防止する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、この発明では、ディスククランプ装置に対し、ディ
スクをクランプした状態で回転軸の軸心回りの回転の不
釣合いを調整する手段を設けることとした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、回転軸
に固定され、ディスクが載置されるターンテーブルと、
このターンテーブルに対しディスクをクランプ又はクラ
ンプ解除するクランプ機構と、回転部材に設けられ、上
記クランプ機構がディスクをクランプした状態での回転
軸の軸心回りの回転の不釣合いを調整可能なバランス調
整手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、ターンテーブルにデ
ィスクが載置されると、このディスクはターンテーブル
に対しクランプ機構によってクランプ又はクランプ解除
される。そして、このクランプ機構によるディスクのク
ランプ状態での回転軸の軸心回りの回転の不釣合いがあ
るとき、その回転不釣合いはバランス調整手段により調
整されてフィールドバランスが取られる。このことで、
ディスククランプ装置における構成部品の回転軸の軸心
からの偏心による回転の不釣合いを解消でき、そのディ
スクの振動や騒音を低減して、軸受の焼損やディスクの
スリップを防止することができる。しかも、ディスクの
クランプ状態で回転軸の軸心回りの回転の不釣合いを調
整できるので、構成部品を高精度に製造して組み立てる
必要がなく、コストアップを招くことなく容易に回転の
不釣合いを解消することができる。
【0011】請求項2の発明では、上記バランス調整手
段は、予め回転部材の円周上位置に形成されかつバラン
スウェイトを収容可能な複数のバランスウェイト収容部
と、この各バランスウェイト収容部に取り付けられ、各
バランスウェイト収容部内にバランスウェイトを封止可
能な蓋部材とを備えていて、少なくとも1つのバランス
ウェイト収容部にバランスウェイトを収容することで、
回転軸の軸心回りの回転の不釣合いを調整可能になって
いるものとする。
【0012】こうすると、回転の不釣合いがあるとき、
その不釣合いを解消し得る位置のバランスウェイト収容
部の蓋部材を開き、その収容部内に必要な重さのバラン
スウェイトを収容して蓋部材で封止するだけで回転の不
釣合いを解消でき、回転の不釣合いの調整作業を容易に
行うことができる。また、バランスウェイト収容部内に
収容されたバランスウェイトは蓋部材により固定される
ので、回転の不釣合いの調整後にバランスウェイトが収
容部から飛び出すことはなく、回転不釣合いの再発生や
塵埃の発生を防止することができる。
【0013】請求項3の発明では、上記バランスウェイ
ト収容部はねじ穴とし、蓋部材は各ねじ穴に螺合された
ねじ部材とする。このことで、バランスウェイトがねじ
穴に収容されてねじ部材により確実に固定される。
【0014】請求項4の発明では、上記クランプ機構
は、ターンテーブル内に昇降移動可能に支持された昇降
ロッドと、この昇降ロッドの上端部にディスクの中心孔
を挿通可能に設けられ、カム部を有するヘッドと、ター
ンテーブルの上端部に配設され、上記ヘッドの上昇移動
又は下降移動のいずれか一方により上記カム部に押圧さ
れて外径が拡大変化してディスクの中心孔周縁部をクラ
ンプするクランプ部材とを備えた構成とし、回転部材は
上記ヘッドとする。
【0015】このことで、昇降ロッドの昇降移動に伴っ
てヘッドが昇降し、このヘッドの上昇移動又は下降移動
の一方によりそのカム部でクランプ部材が押圧されて外
径が拡大し、ディスクの中心孔の周縁部がクランプされ
る。このとき、上記昇降ロッドの上端部に設けられた回
転部材としてのヘッドはディスククランプ装置の上端部
に位置することとなり、このヘッドにバランス調整手段
が設けられるので、そのバランス調整手段の配置が適正
となり、回転の不釣合いの調整作業をヘッド上方から容
易に行うことができる。
【0016】請求項5の発明では、上記クランプ部材
は、ヘッドの下降移動によりカム部に押圧されて外径が
拡大変化してディスクの中心孔周縁部をクランプするよ
うに構成する。さらに、上記昇降ロッドを下降方向に付
勢する付勢手段と、昇降ロッドの下側に加圧室を区画す
るように配置され、該加圧室への加圧流体の供給により
上方に偏倚して昇降ロッドを上記付勢手段の付勢力に抗
して上昇させるダイアフラムとを備える。
【0017】この発明の構成によれば、ダイアフラム下
側の加圧室に加圧流体が供給されると、ダイアフラムが
上方に偏倚して昇降ロッドが付勢手段に抗して上昇し、
それに伴ってヘッドも上昇する。その結果、そのヘッド
のカム部によるクランプ部材の押圧が解除されて該クラ
ンプ部材の外径が小さくなり、そのクランプ部材による
ディスク中心孔周縁部に対するクランプが解除される。
【0018】一方、上記加圧室から加圧流体が排出され
ると、ダイアフラムが偏倚状態から戻り、昇降ロッドが
付勢手段の付勢力により下降移動してヘッドも下降す
る。その結果、そのヘッドのカム部によりクランプ部材
が押圧されて外径が拡大し、その拡径したクランプ部材
によりディスクの中心孔周縁部がターンテーブル上にク
ランプされる。
【0019】よって、ダイアフラムを利用して昇降ロッ
ド及びヘッドを昇降させるので、構造を複雑とすること
なく、ダイアフラムによって加圧流体の漏れやそれに伴
う摩耗粉等の放出を防止してクリーン環境でのクリーン
性を維持することができる。
【0020】また、ダイアフラム下側の加圧室からの加
圧流体の排出に伴い、付勢手段により昇降ロッドを下降
移動させてディスクをクランプするので、ディスクのク
ランプ状態では加圧流体の圧力は無関係となり、加圧流
体供給源の故障等により加圧流体の圧力が下がっても、
そのことに関係なくディスクのクランプ状態を保つこと
ができ、クランプしたディスクが回転中にクランプ解除
される虞れはなく、ディスクのクランプ状態の信頼性を
高めることができる。
【0021】請求項6の発明では、上記ターンテーブル
内に、昇降ロッドを上下2箇所で支持するガイド部を設
ける。このことで昇降ロッドが端部側の2箇所で支持さ
れるので、その支持部分間のスパンを大きくして昇降ロ
ッドの傾きを抑えることができ、ディスクの振動や騒音
をさらに低減して軸受の焼損やディスクのスリップをよ
り効果的に防止することができる。
【0022】請求項7の発明では、上記回転軸は、ハウ
ジングに対し浮動状態で支持されたエアスピンドルの回
転軸とする。このことで、本発明の効果が有効に発揮さ
れるのに最適なディスククランプ装置が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図4は本発明の実
施形態1の全体構成を示し、Aはエアスピンドルで、こ
のエアスピンドルAは、例えばクリーンルーム内のクリ
ーン雰囲気中で例えば外径3.5インチの磁気ディスク
Wを回転させてその記憶領域の物理的な欠陥やソフト的
な記憶性能等の良否を検査するために使用される。
【0024】図4において、1はエアスピンドルAのハ
ウジングで、このハウジング1内にはディスク駆動軸と
しての回転軸2が配置収容されている。この回転軸2
は、ハウジング1内上半部に位置する大径の支持部2a
と、ハウジング1内の略上下中央部に位置する円板状の
スラストカラー2bと、ハウジング1内下部寄りに位置
する中径のモータ結合部2cと、ハウジング1内下端部
に位置する小径のエンコーダ結合部2dとを備えてい
る。上記支持部2aの上端はハウジング1外に突出し
て、その上端には連結フランジ3が一体に設けられ、こ
の連結フランジ3にはエア駆動タイプのディスククラン
プ装置31が回転一体に結合固定されており、このディ
スククランプ装置31により、中心孔W1を有する磁気
ディスクWを回転軸2に一体的にクランプ保持して回転
させるようになっている。
【0025】上記ハウジング1内には回転軸2をエアの
静圧により浮動状態で回転可能にかつ軸方向に移動不能
に支持する上下2つのラジアル軸受5,5と1つのスラ
スト軸受11とが設けられている。すなわち、回転軸2
の支持部2a外周面と、この支持部2aに対応するハウ
ジング1内周面との間には僅かな隙間があけられ、この
回転軸2の支持部2aに対応するハウジング1内周面の
上端部には半径方向に延びる複数の第1エアノズル孔
6,6,…が、また下端部には同様の複数の第2エアノ
ズル孔7,7,…がそれぞれ形成されている。ハウジン
グ1の外周部には図外の加圧エア供給源が接続される軸
受エア供給口8が形成され、この軸受エア供給口8は、
ハウジング1の壁部内の加圧エア供給通路9を介して上
記各第1及び第2エアノズル孔6,7に常時連通されて
いる。そして、加圧エア供給源からの加圧エアを軸受エ
ア供給口8を介して加圧エア供給通路9に供給し、その
加圧エア供給通路9内の加圧エアの一部を上下の第1及
び第2エアノズル孔6,7を経て支持部2a外周面に噴
出させることで、そのエア圧(静圧)により回転軸2を
支持部2aの上下2箇所にてハウジング1内面に接触し
ない浮動状態で回転可能に支持するようになっている。
【0026】ハウジング1の略上下中央部の内周には、
上記回転軸2のスラストカラー2bを内部に収容する環
状凹溝12が形成され、この環状凹溝12の上面はスラ
ストカラー2b上面に、また環状凹溝12の下面はスラ
ストカラー2b下面にそれぞれ僅かな隙間をあけて対向
している。尚、環状凹溝12の底面(外周側面)とスラ
ストカラー2bの外周面との間は比較的大きな隙間があ
けられている。上記環状凹溝12の上面には上下方向に
貫通する複数の上側エアノズル孔13,13,…(1つ
のみ図示する)が、また環状凹溝12の下面には、同様
に上下方向に貫通する下側エアノズル孔14,14,…
(1つのみ図示する)がそれぞれ周方向に等間隔をあけ
て形成され、この各エアノズル孔13,14は上記加圧
エア供給通路9に常時連通しており、加圧エア供給通路
9に供給された加圧エアの残りをエアノズル孔13,1
4を経てスラストカラー2bの上下面に噴出させること
で、そのエア圧(静圧)により回転軸2を環状凹溝12
の上下面(ハウジング1内面)に接触しない浮動状態で
上下方向(軸方向)に移動不能に支持するようになって
いる。
【0027】上記ハウジング1の上半部内周面には上記
第1及び第2エアノズル6,7間の中間部に給気溝16
が形成されている。また、ハウジング1の外周部には上
記加圧エア供給源に図外の開閉弁を介して接続されるク
ランプエア供給口17が形成され、このクランプエア供
給口17は、ハウジング1壁部内のクランプエア供給通
路18を介して上記給気溝16に連通されている。回転
軸2の支持部2aの中心には連結フランジ3の上端面か
ら延びる中心穴19が形成され、この中心穴19の底部
(下端部)と、上記給気溝16に対応する部位の支持部
2a外周面とは連通路20により常時連通されており、
上記開閉弁の開閉により、加圧エア供給源からの加圧エ
アをクランプエア供給口17、クランプエア供給通路1
8、給気溝16、連通路20及び中心穴19を介してデ
ィスククランプ装置31に対し給排して、そのディスク
クランプ装置31による磁気ディスクWのクランプ及び
クランプ解除を行うようになっている。
【0028】上記ハウジング1内の下部寄りの空間に
は、回転軸2を介してディスククランプ装置31及び磁
気ディスクWを所定回転数(例えば20000rpm)
で回転駆動するためのモータ22が装着されている。こ
のモータ22は、ハウジング1の内周壁に固定されたス
テータ23(固定電極)と、このステータ23の内側に
ある回転軸2のモータ結合部2cに固定された永久磁石
からなるロータ24とで構成されている。また、上記ハ
ウジング1内の下端部には、エンコーダ結合部2dに固
定されかつ回転軸2の回転数等を検出するためのロータ
リエンコーダ25が収容されている。
【0029】尚、ハウジング1の下端部には図外の排気
管が接続される排気口27が開口されており、上記ラジ
アル軸受5,5及びスラスト軸受11から排出されたエ
アの大半部を排気口27から排気管に排出するようにし
ている。また、ハウジング1の外周上端部には図外のエ
ア吸引管が接続されるエア吸引口28が形成され、この
エア吸引口28は、回転軸2において支持部2aの上端
周囲部分にエア吸引通路29により連通されており、上
側のラジアル軸受5から排出されて上側(ディスククラ
ンプ装置31側)に向かったエアをエア吸引口28によ
り吸引してエア吸引管に排出するようにしている。
【0030】また、30は浮動状態にある回転軸2をそ
の下端部にてハウジング1に電気的に接続してアースす
るアース機構で、磁気ディスクWに発生する静電気を回
転軸2を介してハウジング1に逃がすようにしている。
【0031】上記ディスククランプ装置31は、図3に
拡大して示すように、磁気ディスクWが載置されるター
ンテーブル32を備え、このターンテーブル32は、後
述の如く上記エアスピンドルAの回転軸2に回転一体に
取り付けられている。
【0032】上記ターンテーブル32は円筒状のテーブ
ル本体33と、このテーブル本体33内に、上端部がテ
ーブル本体33上端部よりも下側に、また下端部がテー
ブル本体33下端部よりも上側にそれぞれ位置するよう
に同心に配置された円筒状のガイド部34と、このガイ
ド部34をその下端部寄りにてテーブル本体33に一体
に接続するフランジ状の接続部35とを有し、この構造
により、テーブル本体33の上部内には上記接続部35
を底面としかつテーブル本体33内面及びガイド部34
外面を側面とする円環状の上側凹部36が、またテーブ
ル本体33の下部内には接続部35を底面としかつテー
ブル本体33内面を側面とする円筒状の下側凹部37が
それぞれ形成されている。
【0033】上記ターンテーブル32内には磁気ディス
クWをターンテーブル32に対しクランプ又はクランプ
解除するクランプ機構39が設けられている。すなわ
ち、テーブル本体33の上端部内、つまり上記上側凹部
36内にはクランプ部材としての略円筒状のコレット4
0が収容され、このコレット40は、半径方向内側に向
かって延びる下端のフランジ部40aにて上記接続部3
5にボルト41,41,…(1つのみ図示する)により
取付固定され、このコレット40の上下中間部は薄肉の
もので、上側凹部36内の半径方向外側に位置してい
る。コレット40の上端部は通常状態(復元状態)では
磁気ディスクWの中心孔W1よりも少し小さい外径を有
し、その上端部内周には、上側に向かって内径が拡大す
るようにテーパ状に傾斜するカム面42が、また上端部
外周には上記磁気ディスクWの中心孔W1周縁部に当接
可能なクランプ面43がそれぞれ形成されている。コレ
ット40の略上半部は上部から薄肉部まで複数のスリッ
ト44,44,…(1つのみ図示する)を入れることで
円周方向に複数(例えば12分割)に分割されており、
このことで、コレット40が後述のヘッド47のカム部
49により押圧されたとき、コレット40の薄肉部が撓
み変形して上端部の外径が拡大するようになっている。
【0034】また、上記ガイド部34内には昇降ロッド
46が昇降移動可能に挿通支持され、この昇降ロッド4
6の上端部にはヘッド47(回転部材)が、また下端部
にはねじ部48がそれぞれ一体に形成されている。上記
ヘッド47は上記磁気ディスクWの中心孔W1を挿通可
能な最大外径を有し、その外周下側には、上側に向かっ
て内径が拡大するようにテーパ状に傾斜するカム部49
が形成されており、昇降ロッド46の昇降移動により磁
気ディスクWをターンテーブル32に対しクランプ又は
クランプ解除し、昇降ロッド46を下降させたときに
は、昇降ロッド46と一体のヘッド47の下降移動によ
り、そのカム部49でコレット40上端部内周のカム面
42を押圧してコレット40上端部の外径を拡大変化さ
せ、その上端部外周のクランプ面43を磁気ディスクW
の中心孔W1周縁部に押し付けてその中心孔W1周縁部
をクランプする一方、昇降ロッド46を上昇させたとき
には、昇降ロッド46と一体のヘッド47の上昇移動に
より、そのカム部49のコレット40上端部内周のカム
面42に対する押圧を解除して上端部の外径をコレット
40自体の復元力により縮小変化させ、その上端部外周
のクランプ面43を磁気ディスクWの中心孔W1周縁部
から離してその中心孔W1周縁部をクランプ解除するよ
うにしている。
【0035】一方、昇降ロッド46下端部のねじ部48
にはばね座51が螺合締結され、このばね座51の上面
と上記ターンテーブル32の接続部35下面との間には
付勢手段としての圧縮ばね52が縮装されており、この
圧縮ばね52により昇降ロッド46を下降方向に付勢し
ている。尚、51a,51aはばね座51下面に形成さ
れた工具係止部で、ばね座51を昇降ロッド46のねじ
部48に螺合締結するときに図外の工具が係止される。
【0036】また、上記テーブル本体33の下端部外周
にはフランジ部33aが一体形成され、このフランジ部
33aは、上記エアスピンドルAにおける回転軸2の連
結フランジ3上面に対し、ボルト孔33bを通るボルト
(図示せず)によって気密状に取付固定されている。ま
た、テーブル本体33の下端部内周面、つまり上記下側
凹部37内周面の開口側には奥側よりも大径の大径部3
3cが段差状に形成され、この大径部33c内周面の中
間部には溝部33dが設けられている。そして、昇降ロ
ッド46の下側にはダイアフラム54が配置され、この
ダイアフラム54の外周縁部は上記テーブル本体33の
下端部内周面の大径部33cに、その下側の上記溝部3
3dに嵌合した止め輪55により挟持されて固定されて
いる。このことで、上記ダイアフラム54によりターン
テーブル32内空間の下側に、上記エアスピンドルAに
おける回転軸2上端の中心穴19と連通する加圧室56
が区画されており、この加圧室56にエアスピンドルA
のハウジング1のクランプエア供給口17から加圧エア
を供給したときには、ダイアフラム54の中心部を上方
に偏倚させて、その上側の昇降ロッド46を圧縮ばね5
2の伸長付勢力に抗して上昇させ、昇降ロッド46と一
体のヘッド47におけるカム部49がコレット40上端
部内周のカム面42を押圧するのを解除して、コレット
40上端部外周のクランプ面43による磁気ディスクW
の中心孔W1周縁部のクランプ状態を解除するようにし
ている。
【0037】さらに、図1及び図2に拡大して示すよう
に、上記昇降ロッド46上端のヘッド47(回転部材)
には、上記クランプ機構39が磁気ディスクWをクラン
プした状態での回転軸2の軸心回りの回転の不釣合いを
調整可能なバランス調整機構58が設けられている。こ
のバランス調整機構58は、予めヘッド47上面に形成
された複数(3個以上が望ましく、図示例では6個)の
有底のねじ穴59,59,…(バランスウェイト収容
部)を有し、これらのねじ穴59,59,…はヘッド4
7の中心(昇降ロッド46の軸心)と同心でかつ同一半
径の円周上の位置に等間隔をあけて配置されており、こ
の各ねじ穴59にバランスウェイトBWを収容可能とし
ている。また、この各ねじ穴59にはそれぞれねじ穴5
9内にバランスウェイトBWを封止可能なねじ部材60
(蓋部材)が螺合されて取付固定されている。そして、
ディスククランプ装置31によりそのクランプ機構39
にて磁気ディスクWをクランプした状態でエアスピンド
ルAの回転軸2を所定速度(例えば磁気ディスクWの検
査時と同じ20000rpm)で回転させたときに、回
転軸2の軸心回りの回転の不釣合いが検出されると、そ
の回転不釣合いを修正可能な位置の少なくとも1つのね
じ穴59のねじ部材60を外し、そのねじ穴59内に必
要な重さ(予め設定された複数種類の重さのバランスウ
ェイトBW,BW,…を組み合わせてもよい)のバラン
スウェイトBWを収容してねじ部材60を締めること
で、回転軸2の軸心回りの回転の不釣合いが調整可能と
なっている。尚、図1及び図2中、61はヘッド47上
面の中心部に形成された六角穴で、ばね座51と昇降ロ
ッド46のねじ部48とを螺合締結するときに図外の六
角レンチが係止される。
【0038】次に、上記実施形態の作動について説明す
ると、まず、ディスククランプ装置31により磁気ディ
スクWをクランプする場合、ターンテーブル32下側の
加圧室56内にエアスピンドルAのハウジング1におけ
るクランプエア供給口17から加圧エアが供給される。
このことで、ダイアフラム54が上方に偏倚して、その
上側の昇降ロッド46を圧縮ばね52の伸長付勢力に抗
して上昇させ、この昇降ロッド46の上昇移動によりそ
れと一体のヘッド47も上昇してそのカム部49のコレ
ット40上端部内周のカム面42に対する押圧が解除さ
れ、コレット40上端部の外径が縮小する。この状態で
磁気ディスクWをターンテーブル32上に磁気ディスク
W下面の中心孔W1周縁部がテーブル本体33の上端面
上に位置するように載置すると、その磁気ディスクWの
中心孔W1周縁部が上記外径の縮小状態にあるコレット
40上端部のクランプ面43周りに配置される。
【0039】この後、上記エアスピンドルAのハウジン
グ1のクランプエア供給口17に対する加圧エアの供給
を止め、ターンテーブル32下側の加圧室56から加圧
エアを排出すると、上記圧縮ばね52のばね力により昇
降ロッド46がヘッド47と共に下降し、このヘッド4
7の下降移動により、その外周のカム部49がコレット
40上端部内周のカム面42を押圧してコレット40上
端部の外径が拡大変化し、その上端部外周のクランプ面
43が磁気ディスクWの中心孔W1周縁部に押し付けら
れ、このことで磁気ディスクWが中心孔W1周縁部にて
ターンテーブル32に回転一体にクランプ保持される。
そして、このクランプ状態で、エアスピンドルAの回転
駆動により磁気ディスクWをディスククランプ装置31
と共に回転させて、その記憶領域の物理的な欠陥やソフ
ト的な記憶性能等の良否を検査すればよい。
【0040】そのとき、ディスククランプ装置31にお
いては、ダイアフラム54を利用して昇降ロッド46及
びヘッド47を昇降させるので、構造を複雑とすること
なく、ダイアフラム54によって加圧エアの漏れやそれ
に伴う摩耗粉等の放出を防止してクリーン環境でのクリ
ーン性を維持することができる。
【0041】また、ダイアフラム54下側の加圧室56
からの加圧エアの排出に伴い圧縮ばね52により昇降ロ
ッド46を下降移動させて磁気ディスクWをクランプす
るので、磁気ディスクWのクランプ状態において、加圧
エア供給源の故障等により加圧エアの圧力が下がったと
しても、そのことに関係なく磁気ディスクWのクランプ
状態を保つことができ、クランプした磁気ディスクWが
回転中にクランプ解除される虞れはなく、磁気ディスク
Wのクランプ状態の信頼性を高めることができる。
【0042】このような磁気ディスクWの検査とは別
に、それに先立って、磁気ディスクW及びディスククラ
ンプ装置31の回転軸2の軸心回りの回転の不釣合いが
調整される。その場合、まず、上記と同様にしてクラン
プ機構39により磁気ディスクWをクランプし、そのク
ランプ状態で磁気ディスクW及びディスククランプ装置
31を所定回転数で回転させて、例えば図外の加速度計
により回転軸2の軸心回りの回転の不釣合いをその方向
及び量として検出する。そして、この回転の不釣合いが
検出されたとき、ディスククランプ装置31及び磁気デ
ィスクWの回転を停止させ、磁気ディスクWをクランプ
したままの状態で、その回転不釣合いを修正可能な位置
(例えば偏心した方向と反対側)に相当する少なくとも
1つのねじ穴59のねじ部材60を外して、そのねじ穴
59内に上記不釣合いの量に対応する重さのバランスウ
ェイトBWを収容し、元通りにねじ部材60を締めてバ
ランスウェイトBWを固定すればよく、このことで、回
転軸2の軸心回りの回転の不釣合いが調整されてフィー
ルドバランスが取られる。
【0043】したがって、この実施形態においては、デ
ィスククランプ装置31の一部の構成部品が回転軸2の
軸心から偏心して配置されていても、その偏心による回
転の不釣合いを容易に解消することができる。その結
果、検査中の磁気ディスクWの振動や騒音を低減して、
エアスピンドルAにおける各軸受5,11の焼損や磁気
ディスクWのスリップを防止することができる。また、
ディスククランプ装置31の構成部品を高精度に製造し
て組み立てる必要がなく、コストアップを招くことはな
い。
【0044】また、予め、ディスククランプ装置31に
おけるヘッド47上面の円周上位置に形成されて複数の
ねじ穴59,59,…の各々にねじ部材60を螺合して
おき、そのうちのいずれかのねじ部材60を外してバラ
ンスウェイトBWを収容し、その後に元通りにねじ部材
60を組み付けることで、回転軸2の軸心回りの回転の
不釣合いを調整するので、その回転の不釣合いの調整作
業を容易に行うことができる。しかも、上記各ねじ穴5
9はヘッド47の上面に形成されているので、このねじ
穴59に対するバランスウェイトBWの取付けをディス
ククランプ装置31の上側から行うことができ、その回
転の不釣合いの調整作業がさらに容易になる。
【0045】また、バランスウェイトBWを各ねじ穴5
9内にねじ部材60により確実に固定して収容できるの
で、回転の不釣合いの調整後にバランスウェイトBWが
ねじ穴59から飛び出すことはなく、回転不釣合いの再
発生や塵埃の発生を防止することができる。
【0046】(実施形態2)図5は本発明の実施形態2
を示し(尚、図1〜図4と同じ部分については同じ符号
を付してその詳細な説明は省略する)、コレット40の
構造及び昇降ロッド46の支持構造を変えたものであ
る。
【0047】すなわち、この実施形態では、テーブル本
体33の上側凹部36内に収容されるクランプ部材とし
ての略円筒状のコレット40は、半径方向外側に向かっ
て延びる下端のフランジ部40aにて接続部35に取付
固定され、このコレット40の薄肉の上下中間部は上側
凹部36内の半径方向内側に配置されている。
【0048】そして、昇降ロッド46は実施形態1のも
のと比べ小径とされていて、そのターンテーブル32の
ガイド部34の内周面との間に大きな隙間があけられ、
ガイド部34の上下端部には上下方向に所定間隔をあけ
たスリーブ62,62が圧入等により嵌入されており、
ガイド部34は昇降ロッド46をスリーブ62,62の
位置の上下2箇所で支持している。その他の構成は上記
実施形態1と同様である。
【0049】したがって、この実施形態の場合、昇降ロ
ッド46がターンテーブル32のガイド部34に対し上
下2箇所のスリーブ62,62で支持されているので、
そのスリーブ62,62間の間隔を大にすることで、昇
降ロッド46の傾きが抑えられ、磁気ディスクWの振動
や騒音をさらに有効に低減してエアスピンドルAの軸受
5,11の焼損や磁気ディスクWのスリップを防止する
ことができる。
【0050】尚、上記各実施形態では、加圧室56から
の加圧エアの排出によりダイアフラム54を偏倚状態か
ら戻し、昇降ロッド46を下降させて磁気ディスクWを
クランプする一方、加圧室56への加圧エアの供給によ
りダイアフラム54を上方に偏倚させ、昇降ロッド46
を上昇させて磁気ディスクWをクランプ解除するように
しているが、ヘッド47のカム部49及びコレット40
のカム面42の各傾斜方向を変えることで、逆に、加圧
室56への加圧エアの供給によるダイアフラム54の上
方への偏倚により、昇降ロッド46を上昇させて磁気デ
ィスクWをクランプする一方、加圧室56からの加圧エ
アの排出によるダイアフラム54の偏倚状態からの戻り
により、昇降ロッド46を下降させて磁気ディスクWを
クランプ解除するようにしてもよい。
【0051】また、上記各実施形態では、ヘッド47の
上面に複数のねじ穴59,59,…と、それに螺合され
るねじ部材60,60,…とを設けているが、これらを
ヘッド47以外の部分に設けることもでき、ディスクク
ランプ装置31のうちの回転部材であればよい。また、
バランスウェイトBWの取付構造は、上記実施形態の如
きねじ穴59及びねじ部材60の構造に限定されず、バ
ランスウェイト収容部と、そのバランスウェイト収容部
内にバランスウェイトBWを封止可能な蓋部材とを備え
たものであればよい。
【0052】さらに、本発明のバランス調整機構58
は、上記実施形態のようにバランスウェイトBWを取り
付ける構造のものに限定されず、ディスククランプ装置
31の回転部材に対し、そのクランプ機構39が磁気デ
ィスクWをクランプした状態での回転軸2の軸心回りの
回転の不釣合いを調整可能な構成であればよい。
【0053】また、上記実施形態は、エアスピンドルA
の回転軸2に固定されたディスククランプ装置31の例
であるが、本発明は、ベアリングによりハウジングに支
持された回転軸に固定されるディスククランプ装置にも
適用することができる。さらに、本発明は、上記実施形
態に如き磁気ディスクW以外に、光ディスクやその他の
ディスクをクランプするクランプ装置に対しても適用で
きるのは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1の発明によ
ると、回転軸に固定されるターンテーブルと、そのター
ンテーブルに対しディスクをクランプ又はクランプ解除
するクランプ機構とを備えたディスククランプ装置の回
転部材に対し、クランプ機構によるディスクのクランプ
状態での回転軸の軸心回りの回転の不釣合いを調整可能
なバランス調整手段を設けたことにより、コストアップ
を招くことなく容易に、ディスクのクランプ状態での回
転軸の軸心回りの回転の不釣合いをバランス調整手段に
より調整して、そのディスクの振動や騒音の低減、軸受
の焼損やディスクのスリップの防止を図ることができ
る。
【0055】請求項2の発明によると、予め回転部材の
円周上位置に形成された複数のバランスウェイト収容部
と、この各バランスウェイト収容部にバランスウェイト
を封止可能に取り付けられた蓋部材とを設け、少なくと
も1つのバランスウェイト収容部にバランスウェイトを
収容することで、回転軸の軸心回りの回転の不釣合いを
調整可能としたことにより、所定位置のバランスウェイ
ト収容部にバランスウェイトを収容するだけで回転の不
釣合いを解消でき、回転の不釣合いの調整作業のより一
層の容易化を図るとともに、回転の不釣合いの調整後に
バランスウェイトが収容部から飛び出すのを防いで、回
転不釣合いの再発生や塵埃の発生の防止化を図ることが
できる。
【0056】請求項3の発明によると、上記バランスウ
ェイト収容部はねじ穴とし、蓋部材は各ねじ穴に螺合さ
れたねじ部材としたことにより、バランスウェイトの確
実な固定化を図ることができる。
【0057】請求項4の発明によると、ターンテーブル
内に昇降ロッドを昇降移動可能に支持して、その昇降ロ
ッドの上端部にディスク中心孔を挿通可能なヘッドを設
け、ターンテーブルの上端部に、上記ヘッドの上昇移動
又は下降移動のいずれか一方により、そのカム部に押圧
されて外径が拡大変化してディスクの中心孔周縁部をク
ランプするクランプ部材を設け、回転部材をヘッドとし
たことにより、回転の不釣合いの調整作業の容易化を行
うことができる。
【0058】請求項5の発明によると、ヘッドの下降移
動によりクランプ部材が外径を拡大変化させてディスク
の中心孔周縁部をクランプするようにし、昇降ロッドを
下降方向に付勢する付勢手段と、昇降ロッドの下側に加
圧室を区画するように配置され、該加圧室への加圧流体
の供給により上方に偏倚して昇降ロッドを上記付勢手段
の付勢力に抗して上昇させるダイアフラムとを設けたこ
とにより、構造を複雑とすることなく、ダイアフラムに
よって加圧流体の漏れやそれに伴う摩耗粉等の放出を防
止してクリーン環境でのクリーン性を維持できるととも
に、ディスクのクランプ状態では加圧流体供給源の故障
等により加圧流体の圧力が下がっても、ディスクのクラ
ンプ状態を保って、その信頼性を高めることができる。
【0059】請求項6の発明によると、ターンテーブル
内に、昇降ロッドを上下2箇所で支持するガイド部を設
けたことにより、昇降ロッドの傾きを抑えて、より一層
のディスクの振動や騒音の低減、軸受の焼損やディスク
のスリップの防止化を図ることができる。
【0060】請求項7の発明によると、回転軸は、ハウ
ジングに対し浮動状態で支持されたエアスピンドルの回
転軸としたことにより、本発明の効果が有効に発揮され
るのに最適なディスククランプ装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘッドを上方から見た拡大平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るディスククランプ装
置を示す拡大断面図である。
【図4】ディスククランプ装置及びエアスピンドルの一
部破断正面図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るディスククランプ装
置を示す図3相当図である。
【符号の説明】
A エアスピンドル 1 ハウジング 2 回転軸 5 ラジアル軸受 11 スラスト軸受 22 モータ 31 ディスククランプ装置 32 ターンテーブル 34 ガイド部 39 クランプ機構 40 コレット(クランプ部材) 43 クランプ面 46 昇降ロッド 47 ヘッド(回転部材) 49 カム部 52 圧縮ばね(付勢手段) 54 ダイアフラム 56 加圧室 58 バランス調整機構 59 ねじ穴(バランスウェイト収容穴) 60 ねじ部材(蓋部材) 62 スリーブ BW バランスウェイト W 磁気ディスク(ディスク) W1 中心孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D038 BA05 CA11 CA34 CA38 EA27 5D109 DA12 DA14 DA18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に固定され、ディスクが載置され
    るターンテーブルと、 上記ターンテーブルに対しディスクをクランプ又はクラ
    ンプ解除するクランプ機構と、 回転部材に設けられ、上記クランプ機構がディスクをク
    ランプした状態での回転軸の軸心回りの回転の不釣合い
    を調整可能なバランス調整手段とを備えたことを特徴と
    するディスククランプ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のディスククランプ装置におい
    て、 バランス調整手段は、予め回転部材の円周上位置に形成
    されかつバランスウェイトを収容可能な複数のバランス
    ウェイト収容部と、 上記各バランスウェイト収容部に取り付けられ、各バラ
    ンスウェイト収容部内にバランスウェイトを封止可能な
    蓋部材とを備えていて、少なくとも1つのバランスウェ
    イト収容部にバランスウェイトを収容することで、回転
    軸の軸心回りの回転の不釣合いを調整可能になっている
    ことを特徴とするディスククランプ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2のディスククランプ装置におい
    て、 バランスウェイト収容部はねじ穴であり、 蓋部材は上記各ねじ穴に螺合されたねじ部材であること
    を特徴とするディスククランプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つのディスク
    クランプ装置において、 クランプ機構は、ターンテーブル内に昇降移動可能に支
    持された昇降ロッドと、 上記昇降ロッドの上端部にディスクの中心孔を挿通可能
    に設けられ、カム部を有するヘッドと、 ターンテーブルの上端部に配設され、上記ヘッドの上昇
    移動又は下降移動のいずれか一方により上記カム部に押
    圧されて外径が拡大変化してディスクの中心孔周縁部を
    クランプするクランプ部材とを備え、 回転部材は上記ヘッドであることを特徴とするディスク
    クランプ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4のディスククランプ装置におい
    て、 クランプ部材は、ヘッドの下降移動によりカム部に押圧
    されて外径が拡大変化してディスクの中心孔周縁部をク
    ランプするように構成されており、 昇降ロッドを下降方向に付勢する付勢手段と、 昇降ロッドの下側に加圧室を区画するように配置され、
    該加圧室への加圧流体の供給により上方に偏倚して昇降
    ロッドを上記付勢手段の付勢力に抗して上昇させるダイ
    アフラムとを備えたことを特徴とするディスククランプ
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5のディスククランプ装置
    において、 ターンテーブル内に、昇降ロッドを上下2箇所で支持す
    るガイド部が設けられていることを特徴とするディスク
    クランプ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つのディスク
    クランプ装置において、 回転軸は、ハウジングに対し浮動状態で支持されたエア
    スピンドルの回転軸であることを特徴とするディスクク
    ランプ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7630171B2 (en) 2005-11-28 2009-12-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Hard disk drive having a balance weight to compensate for an imbalance in the disk stack assembly
CN112432133A (zh) * 2019-08-26 2021-03-02 株式会社小糸制作所 旋转反射器以及旋转反射器的制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7630171B2 (en) 2005-11-28 2009-12-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Hard disk drive having a balance weight to compensate for an imbalance in the disk stack assembly
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