JP2000347537A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000347537A
JP2000347537A JP11114348A JP11434899A JP2000347537A JP 2000347537 A JP2000347537 A JP 2000347537A JP 11114348 A JP11114348 A JP 11114348A JP 11434899 A JP11434899 A JP 11434899A JP 2000347537 A JP2000347537 A JP 2000347537A
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Tetsuro Ito
哲朗 伊藤
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着条件等を補正することにより安定して良
好な画像状態を確保できる画像形成装置を提供するこ
と。 【解決手段】 記録体S上に定着テスト画像Tが作成さ
れると(S1)、統括制御部54は、S2で温度センサ
222により検出した加熱ローラ212の表面温度(定
着温度)とS3で得たテスト画像データから要求光沢度
を算出する(S4)。また、画像情報検出部43が定着
テスト画像Tの正反射光の強度Ib、およびハロゲンラ
ンプの発光強度Iaを検出すると、これらを用いて実測
光沢度を算出する(S5)。そして、要求光沢度と実測
光沢度との差を算出し(S6)、この差に基づいて記録
体S上に付着したトナーが適切に溶融するように定着条
件を補正する(S7)。これにより、安定して良好な画
像状態が確保された定着画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリン
タ、ファックス等の画像形成装置に関する。さらに詳細
には、安定して良好な画像状態を確保することができる
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真方式の複写機などの画像
形成装置では、記録体に転写されたトナー像を定着させ
永久画像を得ている。ここで、定着の方法には、熱定
着、圧力定着、溶剤定着等の方法があり、その中で熱定
着によるヒートローラ方式の定着装置が広く一般的に用
いられている。この定着装置としては、例えば加熱ロー
ラと加圧ローラとにより構成されたものが知られてい
る。加熱ローラは、熱伝導が良く、熱容量の小さい金属
ローラである。また、加熱ローラは内部にヒーターラン
プを備えており、表面温度をサーミスタ等で検出して所
定の定着温度範囲になるように温度制御が行われるよう
になっている。一方、加圧ローラは、芯材の表面に弾性
のあるシリコンゴム等を被覆したものである。これら加
熱ローラと加圧ローラとは相互に圧接された状態で回転
可能に支持されており、トナー像が転写された記録体を
加熱ローラと加圧ローラとの間を通過させると、トナー
が溶融するとともに記録体に圧着されトナー像が定着さ
れて永久画像が得られるようになっている。なお、カラ
ー用の画像形成装置に備わる定着装置では、加熱ローラ
の表面にもシリコンゴムが被覆されている。
【0003】ここで、記録体として熱容量の大きい厚紙
やOHPシートが使用された場合に、普通紙と同様の条
件で定着を行うと、トナーが十分に溶融しないために定
着不良となってしまうおそれがある。このため、定着温
度を上げたり、定着速度を下げたりして、普通紙に供給
するよりも多くの熱量を供給することにより、良好な画
像状態を確保するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置においては、記録体上に定着された定着画像の画像
状態の良否を検出することができなかったので、複写後
の画像を視認するまでは、画像状態の良否がわからなか
った。従って例えば、加熱ローラの温度制御やローラの
回転数制御に異常が発生した場合等には、記録体上に未
定着画像を適切に定着させることができず、トナーの溶
融不良あるいは過溶融等によって良好な画像状態を確保
した定着画像を得ることができないおそれがあった。つ
まり、トナーが溶融不足の場合には、普通紙や厚紙等で
は画像光沢が低くなりすぎたり、OHPシートでは十分
な画像透光性が確保できずに良好な画像状態を確保でき
ないという問題があった。逆に、トナーが過溶融した場
合には、普通紙や厚紙等では画像光沢が高くなりすぎて
良好な画像状態を確保できないという問題があった。さ
らに、トナーの付着量を考えた場合、想定した付着量よ
り多いときは、画像表面が平滑化されやすいため光沢が
高くなり、少ないときは逆に光沢が低くなるという問題
があった。
【0005】また、一度に多量のコピーを行う場合等に
は、画像状態の良否を1枚ごとに確認するのは手間がか
かるため、すべてのコピーが終了した後に行われるのが
一般的である。また、記録体としてOHPシートを使用
した場合には、プロジェクタによって実際の透光画像を
視認するまでは、画像状態の良否がわからなかった。こ
のため、複写後の画像を視認した結果、現像剤実付着量
が現像剤要求付着量と異なっているために定着がうまく
行われず画像状態が不良であった場合には、再度コピー
を取り直すために多くの時間を費やしたり、見栄えのよ
くないOHPシートを使用しなければならないという問
題も生じていた。
【0006】そこで、本発明は上記した問題点を解決す
るためになされたものであり、定着条件等を補正するこ
とにより安定して良好な画像状態を確保できる画像形成
装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めになされた本発明に係る画像形成装置によれば、画像
データに基づいて記録体上に未定着画像を作成する画像
作成手段と、上記画像作成手段で作成された未定着画像
を上記記録体上に接触加熱により定着させる接触加熱定
着手段とを有する画像形成装置において、上記接触加熱
定着手段における定着温度を検出する定着温度検出手段
と、上記接触定着手段により上記記録体上に定着された
定着画像に光を照射する発光素子と、上記発光素子から
照射され上記定着画像を反射または透過した光の強度情
報を検出する受光素子とを備え、上記定着画像の画像情
報を検出する画像情報検出手段と、上記画像データのう
ち上記画像情報検出手段の検出領域に対応する検出領域
画像データと上記定着温度と上記画像情報とに基づい
て、上記接触加熱定着手段における定着条件を補正する
定着条件補正手段と、を有する。
【0008】この画像形成装置では、まず画像作成手段
が、記録体上に未定着画像(トナー像)を作成する。こ
こで、画像作成手段が記録体上に作成する未定着画像に
は、複写対象である原稿の複写画像、画像形成装置に入
力された画像データによるものの他、画像形成装置内に
あらかじめ記憶されていたテスト画像データによる所定
のテスト画像も含まれる。次に接触加熱定着手段が、画
像作成手段によって作成された未定着画像を記録体上に
定着する。このとき、定着温度検出手段は、接触加熱手
段における定着温度を検出する。この定着が終了する
と、画像情報検出手段が、記録体上に定着された定着画
像の画像情報を検出する。
【0009】画像情報の検出は、発光素子が記録体上の
定着画像に光を照射し、定着画像を反射または透過した
光を受光素子で受光することにより行う。ここで、画像
情報とは、例えば表面状態、透光性、および発色性等の
画像の状態と関係づけられる情報をいい、画像状態を知
ることができる情報であればいずれのものも含まれる。
具体的には、定着画像の透過光の強度(透過率)、反射
光の強度(反射率)、あるいは色ずれ(明度、色相、彩
度のずれ)等が挙げられる。
【0010】続いて定着条件補正手段が、検出領域画像
データと、定着温度検出手段で検出した定着温度と、画
像情報検出手段で検出した画像情報とに基づいて、定着
条件を補正する。この補正により、画像状態が改善され
るように定着条件に処理結果を反映(フィードバック)
させることで、自動的に良好な定着画像となるように制
御することができる。従って、良好な画像状態が確保さ
れた定着画像を得ることができる。
【0011】なお、記録体としては、普通紙のほか、厚
紙やOHPシート、樹脂等をコートした特殊紙など画像
を定着させることのできるものであればいずれのものを
用いてもよい。また、発光素子としては、可視光領域に
おいて、発光するものであればいずれのものでもよい。
例えば、ハロゲンランプ、発光ダイオード、半導体レー
ザ等が挙げられる。また、受光素子としては、発光素子
の発光する光に反応する感度域を持つものであればよ
い。例えば、CCD、フォトダイオード等が挙げられ
る。なお、反射率や透過率を得るには、反射光または透
過光の強度の他、入射光の強度も必要である。従って、
反射光または透過光の他、入射光の強度を別途検出する
場合がある。しかし、入射光の強度が一定である場合な
ど既知の場合には、反射光または透過光の強度のみで評
価することもできる。また、入射光の強度測定には、ハ
ーフミラー等を用いて直接その強度を測定する手法が挙
げられる他、発光素子の印加電圧、消費電流、消費電力
等から間接的に測定する手法も挙げられる。
【0012】また、本発明に係る画像形成装置におい
て、前記定着条件補正手段は、前記検出領域画像データ
と前記定着温度とに基づいて本来得られるべき要求画像
情報を算出する要求画像情報算出手段を有し、前記画像
情報と上記要求画像情報とに基づいて定着条件を補正す
る。
【0013】この画像形成装置では、定着条件補正手段
のうち要求画像情報算出手段が、画像情報検出手段で検
出した画像情報と、定着温度検出手段で検出した定着温
度とに基づいて、本来得られるべき要求画像情報を算出
する。そして、実測した画像情報と要求画像情報とに基
づいて定着条件を補正する。具体的には例えば、実測し
た画像情報と要求画像情報とを比較して、定着条件に処
理結果を反映(フィードバック)させる。これにより、
実測した情報値を要求の情報値に近づけて、自動的に良
好な定着画像となるように制御することができため、良
好な画像状態が確保された定着画像を得ることができ
る。
【0014】また、本発明に係る画像形成装置におい
て、前記定着条件補正手段は、前記画像情報と前記定着
温度とに基づいて前記記録体上に付着した現像剤の付着
量を推定する現像剤実付着量推定手段と、前記検出領域
画像データに基づいて本来付着されるべき現像剤の要求
付着量を算出する現像剤要求付着量算出手段とを有し、
上記現像剤の実付着量と上記現像剤の要求付着量とに基
づいて定着条件を補正する。
【0015】この画像形成装置では、定着条件補正手段
のうち現像剤実付着量推定手段が、画像情報検出手段で
検出した画像情報と、定着温度検出手段で検出した定着
温度とに基づいて、記録体上に付着した現像剤の付着量
(現像剤実付着量)を推定する。また、現像剤要求付着
量算出手段が、検出領域画像データ(例えば、濃度デー
タ等)に基づいて記録体上に本来付着されるべき現像剤
の付着量(現像剤要求付着量)を算出する。そして、現
像剤実付着量と現像剤要求付着量とに基づいて定着条件
を補正する。具体的には例えば、現像剤実付着量と現像
剤要求付着量とを比較して、定着条件に処理結果を反映
(フィードバック)させる。このような制御により現像
剤実付着量は変化しないが、定着条件が変化することで
記録体上に付着した現像剤を適切に溶融させることがで
きる。これにより、良好な画像状態に近づけることがで
きる。
【0016】また、本発明に係る画像形成装置におい
て、前記定着条件補正手段は、前記接触加熱定着手段に
おける定着温度、定着速度、および定着圧力のうち少な
くともいずれかを補正する。
【0017】このように定着条件補正手段が、接触加熱
定着手段における定着温度、定着速度、および接触圧力
のうち少なくともいずれかを補正することにより、記録
体上に付着した現像剤を適切に溶融させることができ
る。これにより、良好な画像状態が確保された定着画像
を得ることができる。
【0018】なお、定着条件補正手段での補正対象は、
接触加熱定着手段における定着温度、定着速度、および
接触圧力のいずれか1つのみであっても良いし、2つあ
るいは3つの条件を同時に補正しても良い。2つあるい
は3つの条件を同時に補正することにより、相乗的に補
正可能範囲を大きくすることができるので、例えば1つ
だけ条件を補正しただけでは対応できないような場合に
有効である。また、例えば定着温度を上昇させつつ定着
速度を早くするというように、相反するような条件補正
をしても良い。この場合には、より細かく補正ができる
からである。
【0019】また、本発明に係る画像形成装置は、前記
定着条件補正手段が補正可能範囲外であると判断した場
合に、オペレータにその旨および付随する情報のいずれ
かを報知する情報報知手段を有する。
【0020】この画像形成装置では、前記定着条件補正
手段が補正可能範囲外であると判断した場合に、情報報
知手段が、オペレータにその旨および付随する情報のい
ずれかを報知する。具体的には例えば、情報報知手段
は、補正不能である旨、サービスマンコールが必要であ
る旨、接触加熱手段の交換が必要である旨、あるいは画
像不良である旨等の情報を報知する。これにより、オペ
レータは定着画像の品質劣化の原因を把握でき、適切な
措置を採ることができる。
【0021】さらに、本発明に係る画像形成装置におい
て、前記画像作成手段は、前記記録体上に所定のテスト
画像を作成するためのテスト画像データを格納するテス
ト画像データメモリを有し、前記画像情報検出手段は、
前記記録体上に定着された定着テスト画像の画像情報を
検出可能である。
【0022】このようにあらかじめ格納してあったテス
ト画像データから得た定着テスト画像を用いることによ
り、検知すべき定着画像の位置が予めわかっているた
め、確実に定着画像の画像情報を得ることができる。こ
のため、定着条件補正手段は、適切に定着条件を補正す
ることができるので、記録体に付着した現像剤が適切に
溶融し良好な画像状態が確保された定着画像を得ること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の画像読み取り装置を具体化した実施の形態について
図面に基づいて詳細に説明する。まず、第1の実施の形
態から説明する。第1の実施の形態は、本発明に係る画
像形成装置が搭載された電子写真方式の複写機であり、
所定の定着テスト画像を作成して、その定着テスト画像
の反射光の強度情報等に基づき定着温度を補正するもの
である。
【0024】この複写機1は、図1に示すように、イメ
ージリーダ部IRとページプリンタ部PRTとから構成
されている。そして、イメージリーダ部IRから転送さ
れた画像データに基づき、ページプリンタ部PRTが電
子写真プロセスにより原稿の画像をプリントするように
なっている。
【0025】イメージリーダ部IRは、原稿ガラス10
上にセットされる原稿の画像による反射光を検出しこれ
を光電変換して、原稿の画像に対応した画像データを読
み込む画像読取部2と、種々の画像形成モードに応じて
データ処理を行う画像処理部3等とを有している。な
お、画像読取部2は、読み込んだ画像データを一時的に
記憶するデータメモリ部9を備える。また、イメージリ
ーダ部IRの上部には原稿を押さえる原稿カバー11が
装着されている。
【0026】一方、ページプリンタ部PRTは、光学走
査部4と画像プロセス部5と搬送部6とを有している。
そして光学走査部4は、感光体ドラム30にレーザ光を
走査して照射するためのポリゴンミラー21および反射
ミラー22とを備える。画像プロセス部5は、感光体ド
ラム30と、帯電チャージャ31と、現像器32Y,3
2C,32M,32Kと、転写チャージャ33を有する
転写ドラム34と、クリーニング器35とを備える。搬
送部6は、記録体を積載して収容する用紙カセット44
と、用紙カセット44または手差しトレイ45から供給
される記録体を搬送するための各種搬送ローラと、定着
器40と、ハロゲンランプ41とCCDセンサ42とか
らなる画像情報検出部43と、複写が完了して機外に排
出された記録体を収容する排紙トレイ46とを備える。
【0027】ここで定着器40は、上下に配置された加
熱ローラ212と加圧ローラ213とにより構成された
ものであり、その詳細については、図2を用いて説明す
る。図2は定着器40の長手方向における断面を示した
ものである。図2に示すように、加熱ローラ212は、
熱伝導が良く、熱容量が小さいアルミニウム等の材料で
形成された金属筒212aの表面にシリコンゴム212
bを被覆したものである。加熱ローラ212の内部に
は、ヒーターランプ221が設けられており、後述する
統括制御部54(図5参照)による温度制御に基づき給
電され加熱されるようになっている。また、加熱ローラ
212の表面温度は、その表面に接触して設けられたサ
ーミスタ等の温度センサ222により検出されるように
なっている。なお、ここで検出された表面温度信号は、
後述する統括制御部54に入力される。一方、加圧ロー
ラ213も加熱ローラ212と同様に、内部にヒータラ
ンプ221を備えた金属筒213aにシリコンゴム21
3bを被覆したものである。
【0028】また、後述する駆動制御部55(図5参
照)により加圧ローラ213を駆動することにより、加
熱ローラ212も加圧ローラ213に従動して回転する
ようになっている。なお、駆動制御部55により加圧ロ
ーラ213ではなく、加熱ローラ212を駆動させるよ
うにし、加圧ローラ213が加熱ローラ212に従動し
て回転するようにしてもよい。
【0029】また、画像情報検出部43は、定着画像の
画像情報を検出するためのものであり、具体的には、定
着画像の光沢度((正反射光量/入射光量)×100=
正反射率)を検出するものである。この画像情報検出部
43は、例えば図3に示すように記録体Sのうち矢印で
示す搬送方向を上にしたときに左上隅の位置に略矩形状
の定着テスト画像Tが記録体S上に作成された場合に、
この定着テスト画像Tの正反射光の強度を測定できるよ
うな位置に配置されている。つまり、記録体Sの搬送路
のうち定着器40の後方において、定着器40から排出
された記録体Sに対して図1中斜め上右側(反搬送方向
斜め上)に発光素子であるハロゲンランプ41が設けら
れ、ハロゲンランプ41から定着テスト画像Tへ入射す
る入射光に対する正反射光を受光できるように、定着テ
スト画像T(記録体S)に対する入射角αと反射角βが
等しくなる図1中斜め上左側(搬送方向斜め上)に、受
光素子であるCCDセンサ42が設けられるのである。
図3中、41Lはハロゲンランプ41の光軸、42Lは
CCDセンサ42の光軸である。このように、画像情報
検出部43は、ハロゲンランプ41とCCDセンサ42
とが組をなした状態で構成されている。なお、正反射光
(直接反射光)とは、反射光のうち、入射光と入射点で
の定着画像の法線によって形成される入射面内におい
て、定着画像に入射した入射光の入射角と同じ角度の反
射角で反射して進行する反射光をいう(以下の説明にお
いても、同様の意味で「正反射光」を用いる)。
【0030】なお、ハロゲンランプ41とCCDセンサ
42を逆の位置に配置しても良い。さらには図4に示す
ように、搬送方向(図1中定着器40の後方において左
方向)に対して入射光及び反射光の方向が直交するよう
にハロゲンランプ41とCCDセンサ42を配置するな
ど、定着テスト画像Tに光を当て、その正反射光を受光
できる配置であればいずれの配置でも良い。
【0031】ただし、入射角αおよび反射角βは25度
以上(90度未満)であることが望ましい。25度より
も小さいと、周辺から回り込む拡散光の成分が大きくな
り、正反射光の強度情報を正確に測定できなくなり、ま
たハロゲンランプ41やCCDセンサ42の配置が難し
くなるからである。さらに、入射角αは45度以上(9
0度未満)であることがより好ましい。このようにハロ
ゲンランプ41とCCDセンサ42を配置すると、定着
テスト画像Tの厚さや測定時における記録体Sの浮き上
がり等の影響を受けにくくなり、正反射光の強度情報を
より正確に測定できるからである。
【0032】このようにハロゲンランプ41とCCDセ
ンサ42とが配置されることにより、画像情報検出部4
3は定着テスト画像Tの正反射光(直接反射光)の光沢
度を検出することができる。つまり画像情報検出部43
は、CCDセンサ42が受光する正反射光の強度Ibと
ハロゲンランプ41の発光強度Iaとを検知することに
より、定着テスト画像Tの正反射光の光沢度を検出して
いるのである。なお正反射光の光沢度を検出するのは、
トナー付着量と正の相関を有する上、検出レンジが広
く、ノイズに対して強いためである。なお、ハロゲンラ
ンプ41の発光強度Iaの検知は、ハーフミラーなどを
用いて直接その強度を測定する手法が挙げられるほか、
発光素子の印加電圧、消費電流、消費電力等から間接的
に測定する手法も挙げられる。
【0033】続いて、このように構成された複写機1に
おいて、コピーを行うときの動作を簡単に説明する。こ
の複写機1では、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)、ブラック(K)の再現色の順に以下の処理
が行われる。まず、イエロー(Y)の処理について説明
する。画像読取部2が原稿の画像のうちイエロー(Y)
に対応する画像データを読み取る。また、図1中矢印方
向に回転している感光体ドラム30が、帯電チャージャ
31により表面を一様に帯電させられる。そして、後述
するレーザ制御部59(図5参照)に対して、画像読取
部2が読み込んだ画像データが入力される。そうする
と、レーザ光源からレーザ光が変調発光されて、このレ
ーザ光がポリゴンミラー21により主走査方向に走査さ
れ、さらに反射ミラー22により反射されて感光体ドラ
ム30に入射する。これにより、感光体ドラム30上に
イエロー(Y)の再現色に対応する静電潜像が形成され
る。この静電潜像は、現像器32Yにより現像されてト
ナー像となる。このトナー像は、感光体ドラム30に対
向して配置された転写チャージャ33により、用紙カセ
ット44または手差しトレイ45から供給された記録体
S上に転写される。
【0034】次いで、シアン(C)、マゼンタ(M)、
ブラック(K)についての処理が同様に行われる。これ
らの処理により、4色のトナー像が記録体S上に重ねて
転写された状態となる。その後、これらのトナー像が転
写された記録体Sは、定着器40において加熱及び加圧
される。これによりトナーが溶融し、トナー像が記録体
S上に定着されて、フルカラー画像とされる。そして画
像定着後、記録体は機外に排出され排紙トレー46に収
容される。これで1枚分のコピーが終了する。
【0035】ここで、このようなコピー動作等を制御す
る複写機1の制御系について説明する。複写機1の制御
回路は、図5のブロック図に示すように、統括制御部5
4を中心にして構成されている。統括制御部54は、本
発明の定着条件補正手段、および要求光沢度算出手段に
も相当するものであり、公知のCPUを中心に、RO
M、RAM等を組み合わせて構成されたマイコンであ
る。統括制御部54に組み込まれたROMには、複写機
1の制御を実行するために必要な種々のプログラム類
や、参照データ類等があらかじめ準備されて格納されて
いる。なお、後述するテスト画像を作成するためのテス
ト画像データ等も、このROM内に格納されている。ま
た、RAMには、演算処理の実行中に現れる数値等を一
時的に記憶するとともに、必要に応じて随時読み出すた
めの各種バッファが設けられている。
【0036】統括制御部54の入出力ポートには、画像
読取部2の動作を制御するIR制御部51と、定着器4
0の駆動・停止および加圧ローラ213の速度制御を行
う駆動制御部55と、記録体の供給を制御する搬送制御
部56と、ポリゴンミラー21によるレーザ光走査を制
御するスキャナ制御部57と、感光体ドラム30への帯
電、現像バイアス、転写バイアスの印加などの高電圧を
制御する高圧制御部58と、レーザ光の変調制御を行う
レーザ制御部59と、画像情報検出部43と、定着器4
0の定着温度(正確には加熱ローラ212の表面温度)
を検出している温度センサ222と、ヒータランプ22
1等とが接続されている。また、統括制御部54には、
コントローラ52を介して操作パネル53からの信号が
入力されるようになっている。
【0037】そして、複写機1は統括制御部54によ
り、統括的に制御され次のように動作する。まず、記録
体のサイズや種類その他の制御情報が操作パネル53か
らコントローラ52に入力される。次いで、操作パネル
53のコピーボタンが押されるとコピー要求信号が発信
されて、この信号がコントローラ52に受信される。そ
うすると、コントローラ52からは、統括制御部54に
対してプリント指令が出力される。この指令により統括
制御部54からは、IR制御部51に対して原稿の画像
読み取り開始が指令されるとともに、搬送制御部56に
対して記録体の供給開始が指令され、さらにスキャナ制
御部57に対して走査準備が指令される。また、高圧制
御部58に対しても指令が出力され、感光体ドラム30
への帯電、現像バイアス、転写バイアスが設定されて画
像形成の準備がなされる。そして、画像読取部2による
原稿の画像の読み取りが終了すると、レーザ制御部59
に読み取られた画像データが入力される。
【0038】次いで統括制御部54は、コントローラ5
2に対して垂直同期要求信号を出力して垂直同期信号の
受信を待つ。そして、コントローラ52が垂直同期信号
を出力すると、レーザ制御部59に入力された画像デー
タに基づき、レーザ光が変調発光される。これにより感
光体ドラム30上に静電潜像が形成され、現像器32Y
(32C,32M,32K)により現像されてトナー像
とされる。このトナー像は記録体に転写され、定着器4
0によって定着されて定着画像となる。このとき温度セ
ンサ222は、定着器40の加熱ローラ212の表面温
度(定着温度)を検出し、その検出結果を統括制御部5
4に送信する。
【0039】ここで、定着画像の光沢度を検出するため
に、定着テスト画像Tを作成する場合の複写機1の動作
について、図6に示すフローチャートに従って説明す
る。このフローチャートに示すサブルーチンは、所定積
算枚数のコピーを行った後、所定稼働時間が経過した
後、あるいはオペレータが操作パネル53からテストモ
ードを選択した場合等に実行されるようになっている。
まず、図5に示すレーザ制御部59に対して、統括制御
部54内のROMにあらかじめ格納されたテスト画像デ
ータが入力され、上記の手順により所定の定着テスト画
像Tが作成される(S1)。
【0040】なお、定着テスト画像Tとしてはブラック
(K)以外のパッチとするのがよく、1種類のトナーを
用いてイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)
のパッチとしたり、複数のトナーを用いて任意の色のパ
ッチとすることができ、複数のトナーを用いると、様々
な画像におけるトナーの溶融状態を検出できるようにな
る。また、定着テスト画像Tに付着させるトナー付着量
を多くできるので、その結果を用いることで、トナー付
着量その他の補正範囲を広くとることができる。さら
に、画像濃度が所定値ずつ異なる定着テスト画像を記録
体搬送方向に複数(3つ以上)作成するようにしても良
い。このようにすると、それぞれの定着テスト画像につ
いての反射光強度(反射率)を検出して、その結果から
最小二乗法により画像濃度と反射光強度(反射率)との
関係を表す直線を求め、各定着テスト画像についての反
射光強度(反射率)の真値を得ることができる。これに
より、1つだけ定着テスト画像を作成する場合よりも、
より精度良く定着テスト画像についての反射光強度(反
射率)を検出することができる。従って、より正確に定
着テスト画像の画像状態を把握することができる。ま
た、画像濃度が等しい定着テスト画像を記録体搬送方向
に複数(3つ以上)作成して、各定着テスト画像につい
ての反射光強度(反射率)の平均値を得るようにしても
良い。
【0041】また、記録体Sが定着器40を通過する時
の加熱ローラ212の表面温度、つまり定着温度を、温
度センサ222にて検出する(S2)。続いて、統括制
御部54は、ROM内に格納しているテスト画像データ
を呼び出してこれを読み込み(S3)、この読み込まれ
たテスト画像データと定着温度とに基づいて本来得られ
るべき光沢度(以下、「要求光沢度」ともいう)を算出
する(S4)。また、画像情報検出部43は、定着テス
ト画像Tの正反射光の強度Ib、およびハロゲンランプ
41の発光強度Iaを検出し、実測した光沢度(以下、
「実測光沢度」ともいう)を算出する(S5)。そし
て、統括制御部54は、要求光沢度と実測光沢度の差を
算出し(S6)、この差に基づき定着温度の補正を行う
(S7)。
【0042】具体的には、光沢度の差を表1に示すよう
な7段階(A〜Gランク)に分け、それぞれのランクに
応じて定着温度の補正を行う。すなわち、統括制御部5
4が光沢度の差のランクに応じてヒータランプ221の
制御温度(目標温度)を表1に示すように変更する。例
えば、統括制御部54が光沢度の差がFランクであると
判断すると、ヒータランプ221の制御温度を170℃
(標準設定温度)から10℃高い、180℃に変更す
る。これにより、定着温度も変化(上昇)する。なお、
光沢度の差は、実測光沢度と要求光沢度とに差がない場
合を標準(Dランク)として、実測光沢度が要求光沢度
より多い場合と少ない場合とにそれぞれ3段階にランク
分けがされている。
【0043】
【表1】
【0044】このように画像情報検出部43を設け実測
光沢度を算出し、要求光沢度と比較することにより、定
着画像の実測光沢度が要求光沢度に対して、どの程度高
いのか、あるいはどの程度低いのかを把握することがで
きる。このため、ヒータランプ221の制御温度の補正
量が明確になり、適切に定着温度を補正することができ
る。このような補正により、記録体S上に付着したトナ
ーは適切に溶融する。このため、安定して良好な画像状
態が確保された定着画像を得ることができる。従って、
無駄なコピーの取り直しや、見栄えの悪いOHPシート
を使用しなければならないという事態も回避される。
【0045】なお、ヒータランプ221の制御温度を補
正する代わりに、温度センサ222の出力値を補正し、
補正された出力値を用いて温度制御するようにしても良
い。例えば、温度センサ222にサーミスタを用いる場
合には、その抵抗値を補正すれば良い。
【0046】以上、詳細に説明したように第1の実施の
形態に係る複写機1によれば、定期的あるいはオペレー
タの選択等により、記録体S上に所定の定着テスト画像
Tが作成される。そして、統括制御部54は、テスト画
像データと温度センサ222で検出した加熱ローラ21
2の表面温度(定着温度)とに基づき要求光沢度を算出
する。また、画像情報検出部43で得た反射光強度等に
基づき、定着テスト画像Tの実測光沢度を検出する。さ
らに、要求光沢度と実測光沢度の差を算出し、この差に
基づきヒータランプ221の制御温度を補正する。つま
り、実測光沢度が要求光沢度とほぼ等しくなるようにヒ
ータランプ221の制御温度が補正されるため、記録体
S上に付着したトナーを適切に溶融させられる定着条件
で定着が行われる。このため、安定して良好な画像状態
が確保された定着画像を得ることができる。従って、無
駄なコピーの取り直しや、見栄えの悪いOHPシートを
使用しなければならないという事態も回避される。
【0047】なお、上記第1の実施の形態では、記録体
Sに1つのパッチ状定着テスト画像(以下、単に「パッ
チ」ともいう)Tを作成したが、定着テスト画像の作成
パターンとしては、その他にも図7に示すように記録体
Sの搬送方向(図中上方向)に対して直交する方向(図
中左右方向)に複数のパッチTPを並べて作成するパタ
ーン、図8に示すように複数のパッチTPを記録体Sの
搬送方向(図中上下方向)に並べて作成するパターン、
図9に示すように記録体Sの四隅にパッチTPを作成す
るパターン、図10に示すように記録体Sの対角線上に
複数のパッチTPを並べて作成するパターン等が挙げら
れる。
【0048】ここで、上記した第1の実施の形態で例示
したような、1組のハロゲンランプ41とCCDセンサ
42とからなる画像情報検出部43を用いた場合には、
図8に示すようなパターンであれば複数のパッチTPに
ついて反射光の強度情報を検出することができる。一
方、定着テスト画像として、図7、図9、図10に示す
ようなパターンを作成する場合には、搬送方向と交差す
る方向に複数組のハロゲンランプとCCDセンサとを備
える画像情報検出部とする必要がある。いずれにして
も、複数の定着テスト画像(パッチ)TPの反射光の強
度情報を検出すると、その平均値などを算出することに
より正確に反射光の強度情報を測定できるようになる。
これにより、定着画像の実測光沢度の検出が正確に行わ
れるため、要求光沢度との差を正確に把握できるので、
定着温度の補正をより適切に行うことができる。
【0049】さらに、上記実施の形態のように記録体S
に定着テスト画像のみを作成する他、オペレータの選択
により、各図に破線で示すような実際の複写画像GAに
定着テスト画像TPを重畳するようにしてもよい。複写
画像GAに定着テスト画像TPを重畳する場合には、図
7〜図9に示すような記録体の周縁部に定着テスト画像
TPを作成するものを選択するとよい。図10に示すよ
うなパターンでは、複写画像GAと定着テスト画像TP
が重なってしまうからである。
【0050】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について説明する。第2の実施の形態に係る複写機
は、その構成を第1の実施の形態に係る複写機1とほぼ
同じくするが、定着器における定着温度を変更する代わ
りに、定着速度を変更する点が異なる。すなわち、統括
制御部54が、駆動制御部55に指示を出して加圧ロー
ラ213の周速度を変更するのである。そこで、定着速
度を補正するための制御について、図11に示すフロー
チャートを用いて説明する。このフローチャートに示す
サブルーチンも、第1の実施の形態と同様、所定積算枚
数のコピーを行った後、所定稼働時間が経過した後、あ
るいはオペレータが操作パネル53からテストモードを
選択した場合等に実行されるようになっている。なお、
第1の実施の形態と同様であるものやコピー動作等につ
いての説明は省略し、同一のものについては同一の符号
を付する。
【0051】まず、図5に示すレーザ制御部59に対し
て、統括制御部54内のROMにあらかじめ格納された
テスト画像データが入力され、前述の手順により所定の
定着テスト画像Tが作成される(S11)。また、記録
体Sが定着器40を通過する時の加熱ローラ212の表
面温度つまり定着温度を、温度センサ222にて検出す
る(S12)。続いて、統括制御部54は、ROM内に
格納しているテスト画像データを呼び出してこれを読み
込み(S13)、この読み込まれたテスト画像データと
定着温度とに基づいて要求光沢度を算出する(S1
4)。次いで、画像情報検出部43が、定着テスト画像
Tの正反射光の強度Ib、およびハロゲンランプ41の
発光強度Iaを検出すると、統括制御部54はこれを用
いて実測光沢度を算出する(S15)。そして、要求光
沢度と実測光沢度の差を算出し(S16)、この差に基
づき定着温度の補正を行う(S17)。
【0052】具体的には、光沢度の差を表2に示すよう
な7段階(A〜Gランク)に分け、それぞれのランクに
応じて定着速度の補正を行う。すなわち、統括制御部5
4は、駆動制御部55に対して補正指示を出し、この指
示に基づき駆動制御部55が加圧ローラ213の周速度
を表2に示すように変更することで定着速度を補正す
る。例えば、統括制御部54が光沢度の差はEランクで
あると判断すると、加圧ローラ213の周速度を120
mm/sec(標準設定値)から8%低い、110mm
/secに変更することで定着速度を補正する。
【0053】
【表2】
【0054】このように画像情報検出部43を設け実測
光沢度を算出し、要求光沢度と比較することにより、定
着画像の実測光沢度が要求光沢度に対して、どの程度高
いのか、あるいはどの程度低いのかを把握することがで
きる。このため、加圧ローラ213の周速度の補正量が
明確になり、適切に定着速度を補正することができる。
このような補正により、記録体S上に付着したトナーは
適切に溶融する。このため、安定して良好な画像状態が
確保された定着画像を得ることができる。従って、無駄
なコピーの取り直しや、見栄えの悪いOHPシートを使
用しなければならないという事態も回避される。
【0055】以上、詳細に説明したように第2の実施の
形態に係る複写機によれば、定期的あるいはオペレータ
の選択等により、記録体S上に所定の定着テスト画像T
が作成される。そして、統括制御部54は、テスト画像
データと温度センサ222で検出した加熱ローラ212
の表面温度(定着温度)とに基づき要求光沢度を算出す
る。また、画像情報検出部43で得た反射光強度等に基
づき、定着テスト画像Tの実測光沢度を検出する。さら
に、要求光沢度と実測光沢度の差を算出し、この差に基
づき加圧ローラ213の周速度を補正する。つまり、実
測光沢度が要求光沢度とほぼ等しくなるように加圧ロー
ラ213の周速度が補正されるため、記録体S上に付着
したトナーを適切に溶融させられる定着条件で定着が行
われる。このため、安定して良好な画像状態が確保され
た定着画像を得ることができる。従って、無駄なコピー
の取り直しや、見栄えの悪いOHPシートを使用しなけ
ればならないという事態も回避される。
【0056】(第3の実施の形態)次に、第3の実施の
形態について説明する。第3の実施の形態に係る複写機
は、その構成を第1の実施の形態に係る複写機1とほぼ
同じくするが、定着器における定着温度を変更する代わ
りに、定着圧力を変更する点が異なる。すなわち、加熱
ローラ212に対する加圧ローラ213の押圧力を変更
するのである。またこれに伴い、定着器の構成も異なっ
ている。そこで、本実施の形態の複写機における定着器
の構成と、定着圧力を変更するための制御について説明
する。なお、第1の実施の形態と同様であるものやコピ
ー動作等についての説明は省略し、同一のものについて
は同一の符号を付する。
【0057】まず、定着器140の構成について図12
を用いて説明する。図12は、定着器140の側面図で
ある。この定着器140は、第1の実施の形態における
定着器40の構成と基本的には同じであるが、加熱ロー
ラ212に対する加圧ローラ213の押圧力を可変でき
るようになっている。すなわち、加熱ローラ212と加
圧ローラ213とは、図12に示すように、相互に圧接
しかつ回転可能な状態で、それぞれ押圧支持部材214
と215により支持されている。また、押圧支持部材2
15は、押圧支持部材214に対し支持軸216により
回動可能に取り付けられている。そして、加圧ローラ2
13を支持する押圧支持部材215の図中下部には、加
圧ローラ213を加熱ローラ212に押圧するための弾
性部材211が設けられている。さらに弾性部材211
の下方には、駆動モータMに接続されたカム210が設
けられている。
【0058】そして、この押圧力の変更は、カム210
を所定角度分だけ駆動モータMで回動させることにより
行う。すなわち、カム210を反時計回りに回動させる
ことにより、弾性部材211が押し縮められるために加
熱ローラ212と加圧ローラ213の接触圧力が高くな
って定着圧力が高くなる。反対にカム210を時計回り
回動させることにより、弾性部材211が伸びるために
加熱ローラ212と加圧ローラ213の接触圧力が低く
なって定着圧力が小さくなる。
【0059】続いて、定着条件のうち定着圧力を補正す
るための制御について、図13に示すフローチャートを
用いて説明する。このフローチャートに示すサブルーチ
ンは、第1の実施の形態と同様、所定積算枚数のコピー
を行った後、所定稼働時間が経過した後、あるいはオペ
レータが操作パネル53からテストモードを選択した場
合等に実行されるようになっている。
【0060】まず、図5に示すレーザ制御部59に対し
て、統括制御部54内のROMにあらかじめ格納された
テスト画像データが入力され、前述の手順により所定の
定着テスト画像Tが作成される(S21)。また、記録
体Sが定着器40を通過する時の加熱ローラ212の表
面温度つまり定着温度を、温度センサ222にて検出す
る(S22)。続いて、統括制御部54は、ROM内に
格納しているテスト画像データを呼び出してこれを読み
込み(S23)、この読み込まれたテスト画像データと
定着温度とに基づいて要求光沢度を算出する(S2
4)。次いで、画像情報検出部43が、定着テスト画像
Tの正反射光の強度Ib、およびハロゲンランプ41の
発光強度Iaを検出すると、統括制御部54はこれを用
いて実測光沢度を算出する(S25)。そして、要求光
沢度と実測光沢度の差を算出し(S26)、この差に基
づき定着温度の補正を行う(S27)。
【0061】具体的には、光沢度の差を表3に示すよう
な7段階(A〜Gランク)に分け、それぞれのランクに
応じて定着圧力の補正を行う。すなわち、統括制御部5
4は、駆動モータMに対して指示を出し、この指示に基
づき駆動モータMがカム210を所定角度だけ回動させ
ることにより、加圧ローラ213の加熱ローラ212に
対する押圧力を表3に示すように変更する。例えば、統
括制御部54が光沢度の差がBランクであると判断する
と、加圧ローラ213の押圧力を60kg(標準設定
値)から30%低い、42kgに変更する。
【0062】
【表3】
【0063】このように画像情報検出部43を設け実測
光沢度を算出し、要求光沢度と比較することにより、定
着画像の実測光沢度が要求光沢度に対して、どの程度高
いのか、あるいはどの程度低いのかを把握することがで
きる。このため、加圧ローラ213の加熱ローラ212
に対する押圧力の補正量が明確になり、適切に定着圧力
を補正することができる。このような補正により、記録
体S上に付着したトナーは適切に溶融する。このため、
安定して良好な画像状態が確保された定着画像を得るこ
とができる。従って、無駄なコピーの取り直しや、見栄
えの悪いOHPシートを使用しなければならないという
事態も回避される。
【0064】以上、詳細に説明したように第3の実施の
形態に係る複写機によれば、定期的あるいはオペレータ
の選択等により、記録体S上に所定の定着テスト画像T
が作成される。そして、統括制御部54は、テスト画像
データと温度センサ222で検出した加熱ローラ212
の表面温度(定着温度)とに基づき要求光沢度を算出す
る。また、画像情報検出部43で得た反射光強度等に基
づき、定着テスト画像Tの光沢度を検出する。さらに、
要求光沢度と実測光沢度の差を算出し、この差に基づき
加圧ローラ213の加熱ローラ212に対する押圧力を
補正する。つまり、実測光沢度が要求光沢度とほぼ等し
くなるように加圧ローラ213の押圧力が補正されるた
め、記録体S上に付着したトナーを適切に溶融させられ
る定着条件で定着が行われる。このため、安定して良好
な画像状態が確保された定着画像を得ることができる。
従って、無駄なコピーの取り直しや、見栄えの悪いOH
Pシートを使用しなければならないという事態も回避さ
れる。
【0065】ここで、上記した第1〜第3の実施の形態
において、要求光沢度と実測光沢度の差が±10以上で
あれば、統括制御部54は、光沢度の差が「Aランク」
あるいは「Gランク」であると判断して定着条件の補正
を行う。しかし、要求光沢度と実測光沢度の差があまり
にも大きいとき、例えば±30以上のときには、定着条
件を補正しても良好な定着画像を得ることができない。
このような場合には、定着器40に何らかの不良がある
と考えられる。そこで、例えば要求光沢度と実測光沢度
の差が±30以上である場合には、操作パネル53に補
正不能である旨、サービスマンコールが必要である旨、
接触加熱手段の交換が必要である旨、あるいは画像不良
である旨等の情報を表示するようにしても良い。またこ
の表示とともに警告音を発するようにしても良い。これ
により、オペレータは定着画像の品質劣化の原因を把握
でき、適切な措置を採ることができるからである。
【0066】(第4の実施の形態)次に、第4の実施の
形態について説明する。第4の実施の形態に係る複写機
は、その構成を第1の実施の形態に係る複写機1とほぼ
同じくするが、光沢度の差に基づき定着条件を補正する
代わりに、トナー付着量の差に基づき定着条件を補正す
る点が異なる。すなわち、記録体上に本来付着されるべ
きトナー付着量(以下、トナー要求付着量」ともいう)
と実際に記録体上に付着したトナー付着量(以下、トナ
ー実付着量」ともいう)の差に基づいて定着条件を補正
する。そこで、トナー付着量の差に基づき定着条件のう
ち定着温度を補正するための制御について、図14に示
すフローチャートを用いて説明する。このフローチャー
トに示すサブルーチンも、第1の実施の形態と同様、所
定積算枚数のコピーを行った後、所定稼働時間が経過し
た後、あるいはオペレータが操作パネル53からテスト
モードを選択した場合等に行われるようになっている。
なお、第1の実施の形態と同様であるものやコピー動作
等についての説明は省略し、同一のものについては同一
の符号を付する。
【0067】まず、図5に示すレーザ制御部59に対し
て、統括制御部54内のROMにあらかじめ格納された
テスト画像データが入力され、前述と同様の手順により
所定の定着テスト画像Tが作成される(S31)。ま
た、記録体Sが定着器40を通過する時の加熱ローラ2
12の表面温度つまり定着温度を、温度センサ222に
て検出する(S32)。続いて、統括制御部54は、R
OM内に格納しているテスト画像データを呼び出してこ
れを読み込み(S33)、この読み込まれたテスト画像
データに基づいて、トナー要求付着量を算出する(S3
4)。具体的には、図15に示す画像濃度情報とトナー
要求付着量との関係(実際はこのグラフの関係がテーブ
ルデータとしてROM内に記憶されている)から、トナ
ー要求付着量を算出する。次いで、画像情報検出部43
が、定着テスト画像Tの正反射光の強度Ib、およびハ
ロゲンランプ41の発光強度Iaを検出すると、統括制
御部54はこれを用いて実測光沢度を算出する(S3
5)。
【0068】続いて、統括制御部54は、この光沢度と
S32で検出した定着温度とに基づいて、定着テスト画
像Tのトナー実付着量を推定する(S36)。具体的に
は、図16あるいは図17に示すグラフ(実際はこのグ
ラフの関係がテーブルデータとしてROM内に記憶され
ている)を利用してトナー実付着量を推定する。そし
て、トナー要求付着量とトナー実付着量の差を算出して
(S37)、この差に基づいて定着温度を補正する(S
38)。具体的には、トナー付着量の差を表4に示すよ
うな7段階(A〜Gランク)に分け、それぞれのランク
に応じて定着温度の補正を行う。すなわち、統括制御部
54がトナー付着量差のランクは?ランクであると判断
すると、定着温度つまりヒータランプ221の制御温度
を表4に示すように変更する。なお、トナー付着量の差
は、トナー要求付着量とトナー実付着量とに差がない場
合を標準(Dランク)として、トナー実付着量がトナー
要求付着量より多い場合と少ない場合とにそれぞれ3段
階にランク分けがされている。
【0069】
【表4】
【0070】ここで、具体的な数値を挙げて図14のサ
ブルーチンに示す定着温度の補正制御について説明す
る。なお、定着テスト画像Tは、画像濃度情報が最大2
56階調中223階調目であるものを作成するものとす
る。まず、S31で定着テスト画像Tが作成される。こ
のときS32で、温度センサ222が定着温度を、例え
ば170℃であると検出したとする。すると、S34で
統括制御部54は、図15のグラフを利用してトナー要
求付着量は0.9mg/cm2であると算出する。一方S3
5で、定着テスト画像Tの光沢度が66であると算出さ
れたとする。そうすると、S36で統括制御部54は、
図16(あるいは図17)のグラフから作成されたテー
ブルデータに基づきトナー実付着量は1.1mg/cm2
あると推定する。
【0071】そして、S37で統括制御部54は、トナ
ー実付着量とトナー要求付着量との差0.2mg/cm
2(=1.1−0.9)を算出し、表4に基づいてトナ
ー付着量の差をCランクと判断して、制御温度を5℃下
げる補正を行う。これにより、記録体S上に付着するト
ナー付着量は変化しないが、トナー付着量に応じた定着
温度で定着を行うことができる。つまり、トナー付着量
が多い場合は、画像表面が平滑化されやすく光沢が高く
なりやすいため、低めの定着温度で定着を行うことによ
り、トナーが適切に溶融し所定の光沢状態になる。逆
に、トナー付着量が少ない場合は、画像表面が平滑にな
りにくいため高めの定着温度で定着を行うことにより、
トナーが適切に溶融し所定の光沢状態となる。このた
め、安定して良好な画像状態が確保された定着画像を得
ることができる。従って、無駄なコピーの取り直しや、
見栄えの悪いOHPシートを使用しなければならないと
いう事態も回避される。
【0072】なお、第1の実施の形態と同様、ヒータラ
ンプ221の制御温度を補正する代わりに、温度センサ
222の出力値を補正し、補正された出力値を用いて温
度制御するようにしても良い。例えば、温度センサ22
2にサーミスタを用いる場合には、その抵抗値を補正す
れば良い。
【0073】以上、詳細に説明したように第4の実施の
形態に係る複写機によれば、定期的あるいはオペレータ
の選択等により、記録体S上に所定の定着テスト画像T
が作成される。そして、統括制御部54は、テスト画像
データに基づきトナー要求付着量を算出する。また、画
像情報検出部43で得た反射光強度等に基づき、定着テ
スト画像Tの実測光沢度を算出する。さらに、画像情報
検出部43で算出した実測光沢度と温度センサ222で
検出した加熱ローラ212の表面温度(定着温度)とに
基づきトナー実付着量を推定する。その後、統括制御部
54は、トナー要求付着量とトナー実付着量の差を算出
し、この差に基づきヒータランプ221の制御温度を補
正する。つまり、記録体Sに付着したトナー量に適した
定着温度で定着が行えるようにヒータランプ221の制
御温度が補正されるため、記録体S上に付着したトナー
を適切に溶融させられる。このため、安定して良好な画
像状態が確保された定着画像を得ることができる。従っ
て、無駄なコピーの取り直しや、見栄えの悪いOHPシ
ートを使用しなければならないという事態も回避され
る。
【0074】上記第4の実施の形態では、定着条件の補
正として定着温度の補正を例示したが、これに限らず例
えば第2、第3の実施の形態で例示したように、定着速
度や定着圧力の補正を行っても同様の効果が得られるの
は言うまでもない。この場合における定着速度あるいは
定着温度の補正量としては表5、表6に示すものを用い
れば良い。
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】(第5の実施の形態)最後に、第5の実施
の形態について説明する。第5の実施の形態に係る複写
機は、その構成を第1の実施の形態に係る複写機とほぼ
同じくするが、定着テスト画像を作成せずに、通常の原
稿を複写した定着画像の光沢度を検出して、定着条件を
補正する点が異なる。この定着条件の補正プログラム
は、所定積算枚数のコピーを行った後、所定稼働時間が
経過した後、あるいはオペレータが選択した場合に行わ
れる。以下、この補正制御について、図18を用いて説
明する。なお、コピー動作や画像の作成動作は、第1の
実施の形態と同様であるからその説明は省略し、同一の
構成であるものについては同一の符号を付する。
【0078】定着条件の補正プログラムが実行される
と、まず、画像読取部2で原稿の画像に対応する画像デ
ータを得る。次いで、画像情報検出部43が定着画像の
反射光の強度情報を検出できる領域R1,R2,R3,
…において、どの領域に定着画像(画像データ)が存在
するかを調査する。例えば図18に示す場合であれば、
領域R2に定着画像が存在していることが判明する。そ
うすると、IR制御部51から統括制御部54を介して
画像情報検出部43に対して領域R2において反射光の
強度情報を検出する旨の指令が出される。次いで、原稿
の画像が前述した電子写真プロセスにより読み取った画
像データに基づいて、記録体Sに定着画像が形成され
る。
【0079】そして、統括制御部54は、温度センサ2
22で検出した加熱ローラ212の表面温度(定着温
度)と、画像読取部2内に設けられているデータメモリ
部9に記憶されている領域R2の画像データを読み込
む。次に、領域R2の画像データと温度センサ222で
検出した定着温度から要求光沢度を算出する。次いで、
画像情報検出部43が、定着器40から記録体Sが排出
され領域R2が画像情報検出部43の検出領域に到達し
たタイミングで、定着画像Gの正反射光の強度Ig、お
よびハロゲンランプ41の発光強度Iaを測定すると、
これらを用いて領域R2の定着画像Gの実測光沢度を算
出する。そして、領域R2における定着画像Gの要求光
沢度と実測光沢度とを比較して、光沢度の差のランク
(表1参照)を判断して、それぞれのランクに応じて定
着条件を補正する。具体的には、ヒータランプ221の
制御温度を表1に示すように変更して定着温度を補正す
る。
【0080】このような補正により、記録体S上に付着
したトナーを適切に溶融させられる定着条件で定着が行
われる。このため、安定して良好な画像状態が確保され
た定着画像を得ることができる。従って、無駄なコピー
の取り直しや、見栄えの悪いOHPシートを使用しなけ
ればならないという事態も回避される。
【0081】なお、定着温度を補正する代わりに、上記
第2、第3の実施の形態で例示したように、定着速度あ
るいは定着圧力の補正を行っても良い。また、第4の実
施の形態で例示したように、トナー要求付着量とトナー
実付着量を算出して、これらを比較することにより、定
着条件を補正することもできる。
【0082】以上、詳細に説明したように第5の実施の
形態に係る複写機によれば、定着条件の補正プログラム
が実行されると、複写する原稿の画像データから画像情
報検出部43で測定できる領域に画像データがあるか否
か、そして画像データがある場合にはその位置(例えば
領域R2)を調査し、画像情報検出部43が、領域R2
の定着画像の正反射光の強度Ib、およびハロゲンラン
プ41の発光強度Iaを検出すると、統括制御部54は
これを用いて実測光沢度を算出する。また、温度センサ
222で検出した加熱ローラ212の表面温度(定着温
度)とデータメモリ部9に記憶されている領域R2に対
応する画像データから算出した要求光沢度とを比較する
ことにより、光沢度の差を算出する。その後、この差に
基づいて統括制御部54は、それぞれのランクに応じて
定着温度等の定着条件を補正する。このような補正によ
り、記録体S上に付着したトナーを適切に溶融させられ
る定着条件で定着が行われる。このため、安定して良好
な画像状態が確保された定着画像を得ることができる。
従って、無駄なコピーの取り直しや、見栄えの悪いOH
Pシートを使用しなければならないという事態も回避さ
れる。
【0083】なお、上記した実施の形態は単なる例示に
すぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であるこ
とはもちろんである。例えば、上記実施の形態では、い
ずれも画像情報検出部43は定着画像の正反射光を検出
しているが、図19に示すように、画像情報検出部63
におけるCCDセンサ62が、ハロゲンランプ41の光
軸41Lと記録体Sとの交点Pを見込むようにしつつ、
正反射光の光軸から外れた位置に、より具体的には、交
点Pを通る記録体S紙面の法線上に配置されている、つ
まり法線とCCDセンサ62の光軸62Lとが一致する
ように配置して、画像情報検出部63で定着テスト画像
Tの拡散反射光の強度Icを検知し、拡散反射光の反射
率を検出するようにしても良い。なお、拡散反射光と
は、反射光のうち、定着画像に入射した入射光が定着画
像の凹凸等により散乱されて正反射の方向以外の方向に
進行する反射光をいう(以下の説明においても、同様の
意味で「拡散反射光」を用いる)。
【0084】このように画像情報検出部63において、
定着テスト画像Tの拡散反射光の反射率を検出するの
は、トナーの溶融状態等を含めた画像状態の良否判別を
容易に行うことができるからである。つまり、拡散反射
光の反射率は、正反射光の反射率および光沢度と比較す
ると検出レンジが狭いものの、画像状態の良否と負の相
関を有する上、画像状態の変化に伴い大きくその値が変
化するからである。
【0085】また図20に示すように、画像情報検出部
73におけるCCDセンサ42をハロゲンランプ41か
らの入射光の正反射光を受光するように、また、CCD
センサ62をハロゲンランプ41の光軸41Lと記録体
Sとの交点Pを見込むようにしつつ、交点Pを通る記録
体S紙面の法線上に配置することにより、画像情報検出
部73で定着テスト画像Tの正反射光の強度Ibと拡散
反射光の強度Icとを検出するようにしても良い。
【0086】このように画像情報検出部73において、
定着テスト画像Tの正反射光Ibおよび拡散反射光の強
度Icを検出することにより、正反射光と拡散反射光の
強度比が得られ、この強度比を画像情報として用いるこ
とにより、ハロゲンランプ41の発光強度Iaの変動な
どの外乱に対して強くなるからである。また、上記実施
の形態では画像情報検出部43において、ハロゲンラン
プ41およびCCDセンサ42の組を1組のみ設けてい
るが、2組以上設けることも可能であることは言うまで
もない。
【0087】さらに、ハロゲンランプ41の発光強度I
aを常に一定にすれば、定着画像の反射率や光沢度を求
めることなく反射光の強度情報に基づいて、上記した各
実施の形態における定着条件の補正を行うこともでき
る。また、定着画像の反射光の強度情報のみならず、透
過光の強度情報や色ずれ(明度、色相、彩度のずれ)等
を検出することによっても、同様に定着条件の補正を行
うことができる。
【0088】すなわち、定着画像の透過光の強度情報に
基づき定着条件の補正を行う場合には、以下に述べるよ
うにして定着画像の透過光強度を検出すればよい。つま
り、例えば図21に示すように、図中下方側に設けたハ
ロゲンランプ141に対して、次のような位置にCCD
センサを設ければ良い。(1)ハロゲンランプ141の
光軸141Lと同軸上に記録体Sの搬送路を挟むように
して図中上方側にCCDセンサ142のみを設ける。こ
れにより、定着テスト画像Tに入射した入射光が屈折等
により進路が曲げられずに直進する透過光(以下、「直
進透過光」ともいう)の強度Idを検出できる。(2)
光軸141Lと記録体Sとの交点Pを見込むようにしつ
つ、光軸141Lから外れた位置にCCDセンサ162
のみを設ける。これにより、定着テスト画像Tに入射し
た入射光が屈折等により進路が曲げられた透過光(以
下、屈折透過光ともいう)の強度Ieを検出できる。
(3)CCDセンサ142とCCDセンサ162の両方
を設ける。これにより、直進透過光の強度Idと屈折透
過光の強度Ieの両者を検出できる。
【0089】また、定着画像の色ずれの情報に基づき定
着条件の補正を行う場合には、例えば以下に述べるよう
にして、定着画像の色分解後の透過光強度を検出すれば
よい。つまり、例えば図22に示すように、図中下方側
に設けたハロゲンランプ141に対して、ハロゲンラン
プ141の光軸141L上でかつハロゲンランプ141
と記録体Sとの間に、レッド(R)フィルタ39Rとグ
リーン(G)フィルタ39Gとブルー(B)フィルタ3
9Bとを備えるRGBフィルタ39を設けて次のような
位置にCCDセンサを設ければ良い。
【0090】(1)ハロゲンランプ141の光軸141
Lと同軸上に記録体Sの搬送路を挟むようにして図中上
方側にCCDセンサ142のみを設ける。これにより、
定着テスト画像Tの色分解後の直進透過光の強度Id
R,IdG,IdBを検出できる。(2)光軸141L
と記録体Sとの交点Pを見込むようにしつつ、光軸14
1Lから外れた位置にCCDセンサ162のみを設け
る。これにより、定着テスト画像Tに入射した入射光が
屈折等により進路が曲げられた透過光(以下、屈折透過
光ともいう)の強度IeR,IeG,IeBを検出でき
る。なお、定着画像の色ずれの情報に基づき定着条件の
補正を行う場合には、色分解後の反射光強度を検出して
も良い。
【0091】さらにまた、上記した第1〜第5の実施の
形態では、定着条件のうち定着温度、定着速度、および
定着圧力のいずれか1つのみを補正する場合を例示して
いるが、例えば定着温度と定着速度を同時に補正するな
ど、定着条件のうち2つあるいは3つの条件を同時に補
正するようにしても良い。このように複数の条件を同時
に補正することにより、対応できる定着条件の補正幅を
大きくし、あるいはきめ細かく定着条件を補正すること
ができる。
【0092】また、上記実施の形態では、接触加熱定着
手段としてローラ定着方式のものを例示しているが、こ
れに限られずベルト定着方式のもの等であっても良い。
さらに上記実施の形態では、複写機に本発明を適用した
例を示したが、ページプリンタなどのプリンタやファッ
クスなど、画像形成装置を有するものであればいずれの
ものにも適用することができる。
【0093】
【発明の効果】以上、説明した通り本発明の画像形成装
置によれば、定着温度検出手段が、接触加熱定着手段に
おける定着温度を検出する。また、画像情報検出手段
が、記録体上に定着された定着画像の画像情報を検出す
る。そして、定着条件補正手段が、画像データのうち画
像情報検出手段の検出領域に対応する検出領域画像デー
タと、定着温度検出手段で検出した定着温度と、画像情
報検出手段で検出した画像情報とに基づいて、記録体上
に付着した現像剤を適切に溶融させるように定着条件を
補正する。これにより、安定して良好な画像状態が確保
された定着画像を得ることができる。従って、無駄なコ
ピーの取り直しや、見栄えの悪いOHPシートを使用し
なければならないという事態も回避されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る複写機の概略構成図であ
る。
【図2】図1の複写機における定着器の構成を示す断面
図である。
【図3】図1の複写機における画像情報検出部の構成を
示す図である。
【図4】画像情報検出部の別の構成を示す図である。
【図5】図1の複写機の制御回路の一部を示すブロック
図である
【図6】未定着画像形成条件の補正を行う制御を説明す
るフローチャートである。
【図7】テスト画像の作成パターンを示す図である。
【図8】同じく、テスト画像の作成パターンを示す図で
ある。
【図9】同じく、テスト画像の作成パターンを示す図で
ある。
【図10】同じく、テスト画像の作成パターンを示す図
である。
【図11】第2の実施の形態における定着条件の補正を
行う制御を説明するフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態に係る複写機における定着
器の側面図である。
【図13】第3の実施の形態における定着条件の補正を
行う制御を説明するフローチャートである。
【図14】第4の実施の形態における定着条件の補正を
行う制御を説明するフローチャートである。
【図15】画像濃度情報とトナー要求付着量との関係を
表す図である。
【図16】定着温度が一定の場合における光沢度とトナ
ー付着量との関係を表す図である。
【図17】トナー付着量が一定の場合における定着温度
と光沢度との関係を表す図である。
【図18】第5の実施の形態に係る複写機における画像
情報検出部での画像情報検出の方法を説明するための図
である。
【図19】画像情報検出部の別の構成を示す図である。
【図20】同じく、画像情報検出部の別の構成を示す図
である。
【図21】同じく、画像情報検出部の別の構成(定着画
像の透過光強度を検出する場合)を示す図である。
【図22】同じく、画像情報検出部の別の構成(定着画
像の色分解後の透過光強度を検出場合)を示す図であ
る。
【符号の説明】
5 画像プロセス部 30 感光体ドラム 32Y,32C,32M,32K 現像器 33 転写チャージャ 34 転写ドラム 40 定着器 41 ハロゲンランプ 42 CCDセンサ 43 画像情報検出部 54 統括制御部 65 トナー濃度センサ 222 温度センサ S 記録体 T 定着テスト画像
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA09 DA12 DC02 DE02 DE07 DE10 EA12 EA18 EC03 EC06 ED25 EE03 EE04 EE08 FA07 GB07 GB19 2H033 AA03 AA06 BB01 BB34 BB37 CA04 CA07 CA18 CA36 CA39 CA44 CA57

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに基づいて記録体上に未定着
    画像を作成する画像作成手段と、上記画像作成手段で作
    成された未定着画像を上記記録体上に接触加熱により定
    着させる接触加熱定着手段とを有する画像形成装置にお
    いて、 上記接触加熱定着手段における定着温度を検出する定着
    温度検出手段と、 上記接触加熱定着手段により上記記録体上に定着された
    定着画像に光を照射する発光素子と、上記発光素子から
    照射され上記定着画像を反射または透過した光の強度情
    報を検出する受光素子とを備え、上記定着画像の画像情
    報を検出する画像情報検出手段と、 上記画像データのうち上記画像情報検出手段の検出領域
    に対応する検出領域画像データと上記定着温度と上記画
    像情報とに基づいて、上記接触加熱定着手段における定
    着条件を補正する定着条件補正手段と、を有することを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する画像形成装置におい
    て、 前記定着条件補正手段は、前記検出領域画像データと前
    記定着温度とに基づいて本来得られるべき要求画像情報
    を算出する要求画像情報算出手段を有し、 前記画像情報と上記要求画像情報とに基づいて定着条件
    を補正することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載する画像形成装置におい
    て、 前記定着条件補正手段は、前記画像情報と前記定着温度
    とに基づいて前記記録体上に付着した現像剤の付着量を
    推定する現像剤実付着量推定手段と、 前記検出領域画像データに基づいて本来付着されるべき
    現像剤の要求付着量を算出する現像剤要求付着量算出手
    段とを有し、 上記現像剤の実付着量と上記現像剤の要求付着量とに基
    づいて定着条件を補正することを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1つに
    記載する画像形成装置において、 前記定着条件補正手段は、前記接触加熱定着手段におけ
    る定着温度、定着速度、および定着圧力のうち少なくと
    もいずれかを補正することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1つに
    記載する画像形成装置において、 前記定着条件補正手段が補正可能範囲外であると判断し
    た場合に、オペレータにその旨および付随する情報のい
    ずれかを報知する情報報知手段を有することを特徴とす
    る画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれか1つに
    記載する画像形成装置において、 前記画像作成手段は、前記記録体上に所定のテスト画像
    を作成するためのテスト画像データを格納するテスト画
    像データメモリを有し、 前記画像情報検出手段は、前記記録体上に定着された定
    着テスト画像の画像情報を検出可能であることを特徴と
    する画像形成装置。
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