JP2000346886A - Emi測定装置およびemi測定方法 - Google Patents

Emi測定装置およびemi測定方法

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JP2000346886A
JP2000346886A JP11156317A JP15631799A JP2000346886A JP 2000346886 A JP2000346886 A JP 2000346886A JP 11156317 A JP11156317 A JP 11156317A JP 15631799 A JP15631799 A JP 15631799A JP 2000346886 A JP2000346886 A JP 2000346886A
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loop antenna
measurement
emi
phase
antenna
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Hiroshi Tabata
ひろし 田畑
Satoshi Hori
聖史 堀
Tsutomu Hanno
勉 半野
Toshiharu Horie
俊晴 堀江
Yoshiyuki Kamimura
美幸 上村
Atsushi Nakamura
篤 中村
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
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Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICから放射されているEMI(ノイズ)の
各周波数における位相および大きさの分布を測定する。 【解決手段】 被測定物4に対して一定の位置関係を維
持する基点ループアンテナ7と、被測定物4に近接して
3次元方向に移動させられる測定用ループアンテナ2を
有する。測定用ループアンテナ2および基点ループアン
テナ7はスイッチ群部8に接続される。スイッチ群部8
と基点ループアンテナ7間に位相ずらし部24が組み込
まれる。測定用ループアンテナ2は回転機構6に指示さ
れて回転制御される。アンテナ起電流につき位相をずら
し、切り離し、起電流順方向接続などの操作をし、また
測定用ループアンテナ2を移動、回転させて、極近傍の
各周波数のEMIの位相と大きさの分布を測定する。位
相と大きさの分布を測定することができIC内部回路の
電流源が計算でき、EMI低減設計が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波妨害(EM
I:electromagnetic interference:電波雑音干渉)を
起こす電子装置のノイズ(不要輻射:不要電磁エネルギ
ー放射)を測定するEMI測定技術に係わり、たとえば
IC等の電子部品を搭載した配線基板におけるノイズの
位置,大きさ,位相および周波数を測定する技術に適用
して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】不要輻射(ノイズ)の多い電子部品を実
装した配線基板の表裏面側のノイズを測定する装置とし
て空間的に2次元または3次元のノイズ測定ができるE
MI測定装置が知られている。3次元のノイズ測定がで
きるこの種のEMI測定装置については、たとえば特開
平6-58970 号公報および特開平6-58969 号公報に記載さ
れている。
【0003】前者のEMI測定装置は、巻線コイルがア
レイ状に配置された妨害測定用アンテナ上にプリント配
線板をセットして、表側からXYZ駆動が可能なロボッ
トの先端アームに取り付けた近磁界プローブを移動さ
せ、表方向ではXYZ位置の3次元の不要輻射の磁界の
強度分布を測定し、裏方向では妨害測定用アンテナによ
ってXY位置の2次元の不要輻射の磁界の強度分布を測
定する構成になっている。
【0004】後者のEMI測定装置は、3次元のXYZ
テーブルにプリント配線板をセットして、不要輻射の磁
界の強度分布を測定する構成となり、表側を測定したデ
ータをメモリに格納し、次に裏側を測定する。これによ
り、ノイズ発生源を表、裏二回に分けて測定することに
より、3次元分布を測定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電気製品全般において
不要輻射(電磁波妨害)の低減が課題となっている。更
に最近では、製品のみならず基板部品レベル、特に集積
回路装置(IC)等を組み込んだ電気回路でもEMIを
低減することが望まれている。
【0006】IC全体からのEMIが多いとわかって、
それを減少するための回路変更をする場合、IC内部に
は多くの電気回路が組み込まれているため、対象となる
回路を特定する測定技術(測定装置)が必要になる。
【0007】しかし、従来のEMI測定装置では、IC
全体から放射されるEMIの大きさは測定できても、位
相が測定できないためIC内部回路のどの部分から放射
されているのか計算することはできなかった。
【0008】本発明の目的は、位相を測定できるEMI
測定装置およびEMI測定方法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、位相測定により高精
度にEMI(ノイズ)位置を特定できるEMI測定装置
およびEMI測定方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、ノイズの大きさ,位
相および周波数を測定できるEMI測定装置およびEM
I測定方法を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、測定点に存在するノ
イズの3次元方向の測定が容易にできるEMI測定装置
およびEMI測定方法を提供することにある。
【0012】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきら
かになるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0014】(1)被測定物に対して相対的に3次元方
向に移動する移動機構に取り付けられた測定用ループア
ンテナと、前記被測定物に対して一定の位置関係を維持
するとともに前記測定用ループアンテナと同様の構造か
らなる基点ループアンテナと、前記測定用ループアンテ
ナおよび前記基点ループアンテナに接続され前記各アン
テナに発生した起電流から不要輻射の大きさと周波数を
測定するスペクトラムアナライザEMI測定器と、前記
測定用ループアンテナおよび基点ループアンテナと前記
スペクトラムアナライザEMI測定器との間に設けられ
前記スペクトラムアナライザEMI測定器と測定用ルー
プアンテナおよび基点ループアンテナの接続状態を切り
換えるスイッチ群部と、前記測定用ループアンテナまた
は前記基点ループアンテナに接続されてアンテナに発生
する起電流の位相を進めたり遅らせる位相ずらし部と、
前記各部を制御するとともに測定データを選択使用して
不要輻射の位相を求める計測計算制御部とを有し、EM
Iの大きさ,周波数および位相を測定する構成になって
いる。
【0015】前記スイッチ群部は前記測定用ループアン
テナや前記基点ループアンテナの起電流を、前記スペク
トラムアナライザEMI測定器に単独に継いだり切り離
したり、両アンテナ起電流を切り離したり、直列に互い
に起電流を順方向に継いだり、互いに起電流を逆方向に
継いだりするスイッチ構成になっている。
【0016】前記位相ずらし部はループアンテナの両端
間に直列に接続される抵抗およびコンデンサと、前記コ
ンデンサと並列に接続される位相ずらしスイッチで構成
されている。
【0017】前記測定用ループアンテナは所定の傾きφ
を有する構造になっている。
【0018】このようなEMI測定装置では以下の方法
によってEMI測定が行われる。
【0019】被測定物に対して相対的に3次元方向に移
動する移動機構に取り付けられた測定用ループアンテナ
と、前記被測定物に対して一定の位置関係を維持すると
ともに前記測定用ループアンテナと同様の構造からなる
基点ループアンテナと、前記測定用ループアンテナおよ
び前記基点ループアンテナに接続され前記各アンテナに
発生した起電流から不要輻射の大きさと周波数を測定す
るスペクトラムアナライザEMI測定器と、前記測定用
ループアンテナおよび基点ループアンテナと前記スペク
トラムアナライザEMI測定器との間に設けられ前記ス
ペクトラムアナライザEMI測定器と測定用ループアン
テナおよび基点ループアンテナの接続状態を切り換える
スイッチ群部と、前記測定用ループアンテナまたは前記
基点ループアンテナに接続されてアンテナに発生する起
電流の位相を進めたり遅らせる位相ずらし部と、前記各
部を制御するとともに測定データを選択使用して不要輻
射の位相を求める計測計算制御部とを有し、前記スイッ
チ群部は前記測定用ループアンテナや前記基点ループア
ンテナの起電流を、前記スペクトラムアナライザEMI
測定器に単独に継いだり切り離したり、両アンテナ起電
流を切り離したり、直列に互いに起電流を順方向に継い
だり、互いに起電流を逆方向に継いだりするスイッチ構
成になり、前記位相ずらし部はループアンテナの両端間
に直列に接続される抵抗およびコンデンサと、前記コン
デンサと並列に接続される位相ずらしスイッチで構成さ
れるEMI測定装置を使用し、(a)被測定物に対面す
る前記測定用ループアンテナおよび基点ループアンテナ
に発生する起電流をスペクトラムアナライザEMI測定
器で検出して不要輻射の大きさ,周波数を測定し、
(b)前記位相ずらし部の位相ずらしスイッチを操作す
るとともに前記スイッチ群部のスイッチを操作して各起
電流を測定し、(c)またはスイッチ群部のスイッチを
操作をしないで測定用ループアンテナを3次元方向に移
動する移動機構によって被測定物から遠ざけて基点ルー
プアンテナに発生する起電流を測定するとともに前記測
定用ループアンテナを回転機構で180度回転させて起
電流を測定し、(d)前記各測定データを選択使用して
前記計測計算制御部で計算して不要輻射の位相を求め、
(e)求められた不要輻射の大きさ,周波数および位相
のデータを前記計測計算制御部のメモリに記憶し、これ
により、EMIの大きさ,周波数および位相を測定す
る。
【0020】このEMI測定方法においては、所定の傾
きφを有する測定用ループアンテナを使用してEMI測
定が行われる。
【0021】前記(1)の手段によれば、(a)3次元
的にアンテナを移動させることができる移動機構によ
り、被測定物の表面に高精度にアンテナを自動位置決め
しかつEMI測定ができる。
【0022】(b)アンテナθ方向の回転機構により、
各測定点において各角度の回転位置決めができその値を
自動測定できる。
【0023】(c)測定用ループアンテナと基点ループ
アンテナと、位相ずらし部と、スイッチ群部と、または
3次元移動機構、回転機構を計測計算制御部で制御しデ
ータを計測し、計算することで、EMI極近磁界の無数
の各周波数での位相と大きさが測定できる (d)アンテナθ方向の回転機構とその回転軸に対し、
傾きを持つループアンテナにより一軸回転機構というシ
ンプル機構で、容易に測定点での3次元方向のEMIが
検出できる。
【0024】(e)従来において、多数の各周波数での
位相検出が困難で測定できないため、IC内部回路のど
の部分からEMI放射されているのかを知ることができ
なかったが、本発明でEMI極近磁界の各周波数での位
相と大きさが容易に測定できるので、マックスウエル方
程式、ビオサバールの法則を利用して、IC内部回路の
ある位置の各周波数での電流源の電流位相と大きさが分
かり、どのようにEMIが放射されているのかを逆に計
算できるようになるので、IC内部回路のEMI低減対
策作業がより容易になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を
説明するための全図において、同一機能を有するものは
同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0026】(実施形態1)図1乃至図5は本発明の一
実施形態(実施形態1)であるEMI測定装置に係わる
図である。
【0027】本実施形態1のEMI測定装置は、図1に
示すように、被測定物4上に位置する位置が固定される
基点ループアンテナ7と、この基点ループアンテナ7か
ら所定位置離れかつXYZ方向の3次元方向に移動でき
る測定用ループアンテナ2を有している。測定用ループ
アンテナ2はXY方向に移動制御される平面移動機構3
に回転機構6を介して固定されている。前記回転機構6
はその駆動によって測定用ループアンテナ2をθ方向に
回転させる構造になっている。
【0028】前記被測定物4は、たとえば、配線基板3
0にIC(集積回路装置)31を搭載した構造になって
いる。図1では、説明の便宜上IC31は一個しか示し
てないが、実際の配線基板30には各所に複数のIC3
1を配し、かつ各所に抵抗やコンデンサ等の受動部品を
複数配した構造になっている。
【0029】被測定物4は、ステージ32上に載置さ
れ、前記ステージ上に前記測定用ループアンテナ2およ
び基点ループアンテナ7が位置するようになる。
【0030】平面移動機構3はZ方向に移動制御される
上下移動機構5に取り付けられている。前記平面移動機
構3および上下移動機構5により3次元移動機構が構成
される。これらの図は一般的であることから模式的に示
してある。
【0031】測定用ループアンテナ2と基点ループアン
テナ7は大きさが同じ同形状の構造になっている。図2
は測定用ループアンテナ2や基点ループアンテナ7を構
成するループアンテナを示す図であり、測定用ループア
ンテナ2や基点ループアンテナ7の先端はリング状のル
ープを構成している。
【0032】また、前記測定用ループアンテナ2および
基点ループアンテナ7はスイッチ群部8に接続されてい
る。
【0033】本実施形態1では、測定用ループアンテナ
2または基点ループアンテナ7とスイッチ群部8間に位
相ずらし部24が組み込まれる。たとえば、本実施形態
1では基点ループアンテナ7とスイッチ群部8との間に
位相ずらし部24が組み込まれる。
【0034】スイッチ群部8はスペクトラムアナライザ
EMI測定器1に接続されるとともに、計測計算制御部
23に接続されて制御される。
【0035】計測計算制御部23はスペクトラムアナラ
イザEMI測定器1,スイッチ群部8,平面移動機構
3,上下移動機構5,回転機構6,位相ずらし部24等
を制御するとともに、データを受けるようになってい
る。データは計測計算制御部23の内部に組み込まれる
メモリに記憶されるようになっている。
【0036】本実施形態1では、スイッチ群部8を設置
し、図1に示すように、測定用ループアンテナ2と、基
点ループアンテナ7と、この図の例の場合のように、基
点ループアンテナ7に位相ずらし部24を設置し、スイ
ッチ群部8とスペクトラムアナライザのEMI測定器1
にそれぞれ電気接続する構造になっている。
【0037】従って、基点ループアンテナ7の位相をず
らすことができ、測定用ループアンテナ2からの起電
流、基点ループアンテナ7からの起電流の両者アンテナ
の起電流を、スペクトラムアナライザのEMI測定器1
につき切り離したり、互いに起電流順方向に継いだり、
逆起電流順方向に継いだりし、相対するアンテナの片方
の起電流の位相を0度、また、180度の前進(または
後進)もスイッチ群部8で行なえる。これは平面移動機
構3、上下移動機構5、θ方向の回転機構6、および位
相ずらし部24の操作、スイッチ群部8、およびスペク
トラムアナライザEMI測定器1の操作を制御し、計測
データを計算する計測計算制御部23を備えているから
である。
【0038】ここで平面移動機構3、Z方向即ち上下移
動機構5、およびθ方向の回転機構6の各移動機構は、
被測定物4の回路を判断するに十分な停止位置精度を有
するものとする。測定用ループアンテナ2、および、基
点ループアンテナ7もまた、微少な寸法で指向性を有す
るものである。
【0039】このような構造において、測定用ループア
ンテナ2を被測定物4の各所に移動させ、θ方向の回転
機構6の回転軸を中心に各角度に回転させ、位相ずらし
部24の操作、および、スイッチ群部8の操作をするな
どの制御をする計測計算制御部23の作用により、被測
定物4の極近傍の各測定地点において、各角度でのEM
Iの位相、大きさを測定することができる。
【0040】次に、測定方法を説明する。ここで以下、
計測計算制御部23が動作することで、各機構部を操作
し、計測の操作をし、計測取得データを計算して、次の
ように測定作業を実施していく。
【0041】図3は本実施形態1のEMI測定装置によ
る測定方法を説明する平面的模式図、図4は測定方法を
説明する模式図である。
【0042】図3および図4の被測定物4において、あ
らかじめ測定する領域XYと測定間隔ΔX,ΔYおよび
被測定物4との距離Z1,Z2、さらにθ方向の回転機
構6の回転軸12を中心とした測定用ループアンテナ2
の初期角度と偏角Δθおよび最終角度を設定しておく。
また基点ループアンテナ7は被測定物4の上にあって十
分出力が取れる場所に固定しておき、位相の基点とする
ためすべての測定操作において動かないものとしてお
く。
【0043】まず最初に、図3に示すように、上記初期
設定に従って最初の測定点P1に測定用ループアンテナ
2を移動する。回転軸12を回転させ測定用ループアン
テナ2を初期角度にしてEMIの測定を開始する。
【0044】そこでこの測定地点とこの角度でのEMI
測定方法を、代表例として図5の接続図を用いて説明す
る。位相ずらし部24の実例として位相ずらしスイッチ
25、抵抗器26、コンデンサ27の設置をしたもの、
また、スイッチ群部8の一実施例として、スイッチ9、
スイッチ10、スイッチ11を備えている例である図5
の場合で説明する。
【0045】図5のように、位相ずらしスイッチ25は
a接続状態とオープン状態の2状態があり、スイッチ群
部8の各スイッチはオープン状態とa接続状態と、b接
続状態の3状態がある。
【0046】ここで以下、多数ある各周波数の内、ある
注目の周波数のEMIの位相αと大きさに特定して説明
する。
【0047】まず、ここで第1測定段取りとして位相ず
らしスイッチ25をa接続状態で測定作業を以下のよう
に行なう。
【0048】(1)スイッチ群部8の各3つのスイッチ
をオープン状態にする。
【0049】(2)スイッチ9をb状態にする。
【0050】(3)これで基点ループアンテナ7のみが
EMI測定器1に継がったのでスペクトル大きさデータ
K1を得る。
【0051】スペクトル大きさデータK1を得る別の方
法として、スイッチ群部8の各3つのスイッチを全てa
状態にし、計測計算制御部23の制御により、測定用ル
ープアンテナ2を平面移動機構3と上下移動機構5で被
測定物4よりより遠ざけ、出力を微小にし基点ループア
ンテナ7のみの出力にし、これで基点ループアンテナ7
のスペクトル大きさデータK1を得てもよい。ここでこ
の後の操作として測定用ループアンテナ2はもとの位置
にもどしておく。
【0052】(4)スイッチ群部8の各3つのスイッチ
を全てa状態にする。
【0053】(5)これで基点ループアンテナ7,測定
用ループアンテナ2の起電流合計がEMI測定器1に継
がったので、このスペクトルの大きさデータSP1をス
ペクトラムアナライザのEMI測定器1から取得する。
【0054】(6)次にスイッチ10,11をb状態に
する。あるいは特別な場合で、回転軸12に対して測定
用ループアンテナ2が傾いていない形状であり、回転機
構6で本ループアンテナ2を180度回転しちょうど裏
表にできる時は前記(5)の状態のままでこの180回
転を実施することでもよい。
【0055】(7)これで前記(6)のスイッチ10,
11をb状態にする操作により基点ループアンテナ7と
測定用ループアンテナ2の逆方向起電流、即ち測定用ル
ープアンテナ2の180度位相を進めた起電流との合計
がEMI測定器1に継がったので、このスペクトルの大
きさデータSN1をスペクトラムアナライザのEMI測
定器1より得る。
【0056】(8)これによりこの測定点での第1測定
段取りでのEMIの大きさS1は、次式で与えられる。
【0057】
【数1】S1={(1/2)×(SP1)2 +(1/
2)×(SN1)2 −K12 1/2 また、基点ループアンテナ7の位相は測定されるすべて
の位相の基点となるが、この基点に対する位相α1は次
式で与えられる。
【0058】
【数2】COSα1={(SP1)2 −(SN1)2
/4×K1×S1 ここでα1はプラス値とマイナス値の両方が取れこのま
までは不定である。そこで次に第2測定段取りを実施す
る。
【0059】第2測定段取りは、位相ずらしスイッチ2
5をa接続状態からオープン状態で測定作業を行なう。
本例の位相ずらし部24はこの状態において基点ループ
アンテナ7の起電流の位相を抵抗器26、コンデンサ2
7の交流回路作用でマイナスβ方向にずらすことにな
る。βはEMIの注目の周波数の値によって変化するが
必ずマイナス方向である。
【0060】測定作業は以下のように行なう。
【0061】(1)スイッチ群部8の各3つのスイッチ
をオープン状態にする。
【0062】(2)スイッチ9をb状態にする。
【0063】(3)これで基点ループアンテナ7のみが
EMI測定器1に継がったのでスペクトル大きさデータ
K2を得る。
【0064】または別の方法として、スイッチ群部8の
各3つのスイッチを全てa状態にし、計測計算制御部2
3の制御により、測定用ループアンテナ2を平面移動機
構3と上下移動機構5で被測定物4よりより遠ざけ、出
力を微小にし基点ループアンテナ7のみの出力にし、こ
れで基点ループアンテナ7のスペクトル大きさデータK
2を得てもよい。ここでこの後の操作として測定用ルー
プアンテナ2はもとの位置にもどしておく。
【0065】(4)スイッチ群部8の各3つのスイッチ
を全てa状態にする。
【0066】(5)これで基点ループアンテナ7と測定
用ループアンテナ2の起電流合計がEMI測定器1に継
がったのでこのスペクトルの大きさデータSP2を得
る。
【0067】(6)次にスイッチ10,11をb状態に
する。あるいは特別な場合で、回転軸12に対して測定
用ループアンテナ2が傾いていない形状であり、回転機
構6で本ループアンテナ2を180度回転しちょうど裏
表にできる時は(5)の状態のままでこの180回転を
実施することでもよい。
【0068】(7)これで前記(6)の操作により基点
ループアンテナ7と測定用ループアンテナ2の逆方向起
電流、即ち測定用ループアンテナ2の180度位相を進
めた起電流との合計がEMI測定器1に継がったのでこ
のスペクトルの大きさデータSN2を得る。
【0069】(8)これにより第2測定段取りでのEM
I大きさS2は、次式で与えられる。
【0070】
【数3】S2={(1/2)×(SP2)2 +(1/
2)×(SN2)2 −(K2)2 1/2 また基点に対する位相α2は、次式で与えられる。
【0071】
【数4】COSα2={(SP2)2 −(SN2)2
/4×K2×S2 以上の第1測定段取り、第2測定段取りの作業では当然
S1とS2は同じ値となりこれをEMIの大きさSとす
る。
【0072】ここでα1のプラス、マイナスは次のよう
に決定できる、まず、第1測定段取りより第2測定段取
りのほうが基点ループアンテナ7の位相がマイナスβで
あり、これを基準とした測定用ループアンテナ2の位相
のα2はα1よりβだけ進む。
【0073】そこで今、α2をみて、もしα2がα1よ
り角度がβ進んでいる状態、すなわち、α2=α1+β
であれば、α1は事実上プラスでありα1の値をプラス
としαとする。
【0074】もしα2がα1よりβ角度が後退していれ
ば絶対値(−α2)=絶対値(−α1+β)となるの
で、α1はマイナスでありこれを−αとする。
【0075】このように、第1測定段取り、第2測定段
取りの値により、この測定点のある注目の周波数のEM
Iの位相αと大きさSを決めることができる。
【0076】ここで、以上の説明は図5の例スイッチ群
部8のスイッチ設置例とその操作と計算式によるもので
あるが、スイッチ群部8内の構成において他に多くのス
イッチ設置例とその操作と計算式があり、それぞれにお
いて、同様に位相αと大きさSを決められ、本発明に含
まれることをここで断っておき、またそれらの説明は省
く。
【0077】以上はある注目の周波数での測定である
が、ここでまた他の多数の各周波数のEMIも同様に求
めることができるのはいうまでもない。
【0078】次に回転軸12を回転させアンテナの角度
を偏角Δθ分回転させこの場所で測定するのでこれを説
明する。第1測定段取りではむろん位相ずらしスイッチ
25はa接続状態とし、基点ループアンテナ7は固定で
あるので前述のスペクトル大きさデータK1は同じであ
るので(1)から(3)の操作は除き、(4)から
(8)の操作を行なう。
【0079】次に第2測定段取りで、むろん位相ずらし
スイッチ25はオープン状態とし、基点ループアンテナ
7は固定であるので前述のスペクトル大きさデータK2
は同じであるので(1)から(3)の操作は除き、
(4)から(8)の操作を行なう。ここで求めたS1、
S2、α1、α2より同様にここの偏角Δθでの位相α
および大きさSを求めることができる。
【0080】以後、偏角Δθで指定した多数の角度に於
いて同様に測定し、Sとαを求め本測定点での測定を終
える。
【0081】しかし一般に1つの角度をX方向にとり、
2つめの角度を偏角Δθ=90度すなわちY方向にとっ
た場合、この2つの角度でのデータ取得で十分である。
なぜなら、X方向,Y方向それぞれ、この注目の周波数
でのデータをSx,αx,Sy,αyとすると、本測定
点のこの周波数のEMIベクトルはEMIx=Sx×C
OS(ωt+αx)、EMIy =Sy×COS(ωt+
αy)で表され、この周波数のEMIベクトルはこの周
波数の角速度ωに対応してαxとαyの位相差により右
回りまたは左回りのどちらかで回転し、その大きさはた
だ1つの楕円を描くからである。また他の多数の各周波
数も同様に各周波数に対応する楕円が求まるのは言うま
でもない。
【0082】さらにまた次に、次の測定地点に間隔ΔX
の距離移動し同様に測定する。この測定を間隔ΔX、間
隔ΔYの全測定点で実施し、この結果、領域XYと上下
の高さZにおける各測定地点でのEMIデータを取得す
る。
【0083】各測定地点のデータはZ方向即ち上下移動
機構5の十分な停止位置精度により被測定物4に測定用
ループアンテナ2を極めて正確に接近位置決めが可能
で、被測定物4の極近傍のEMIの測定ができる。
【0084】さらに、前述のように、回転軸12で測定
用ループアンテナ2の角度を偏角Δθ分回転させ、位相
ずらし部24の位相ずらしスイッチ25、スイッチ群部
8のスイッチ9,10,11の切り替えにより基点ルー
プアンテナ7の基点大きさデータK1,K2、またデー
タSP1,SN1,SP2,SN2により、その測定地
点のその角度の極近傍EMIの、その周波数での大きさ
とその位相が計算により分かる。
【0085】この極近傍EMIの位相,大きさを各測定
点で計算できると、これらのデータ行列の逆行列計算を
行うことによりEMIを多く発生している被測定物4の
発生源位置での電流と電流の位相を計算し特定できる。
【0086】次に測定の実施例を以下に説明する。
【0087】(実施例1)本実施例1は測定点に在って
XYZの3次元方向のEMIの、各周波数での大きさと
位相を容易に測定するものである。測定地点において3
次元方向でEMIを測定するとよりその測定地点の極近
磁界EMIが完全に測定されたことになり、より詳しく
被測定物4のEMI発生源回路位置の回路電流を特定で
きる。
【0088】本実施例は図6に示すように、θ方向の回
転機構6に、傾きφ(たとえばφ=54.78度)を持
った傾斜型ループアンテナ13を取り付ける。取り付け
方法は回転機構6の回転軸12が傾きφ(φ=54.7
8度)を持った傾斜型ループアンテナ13の中心14を
通るようにする。
【0089】本測定方法を次に説明する。初期設定に従
ってある測定点に平面移動機構3、上下移動機構5で5
4.78度を持った傾斜型ループアンテナ13(単にル
ープアンテナ13とも呼称する)を移動させる。この測
定点の測定方法を図7で説明する。
【0090】(1)まず、θ方向の回転機構6でループ
アンテナ13をX軸19と54.78度となる真上位置
に回転位置決めする。
【0091】(2)ここですでに説明したように、EM
I測定器1とスイッチ群部8と位相ずらし部24と傾斜
型ループアンテナ13と基点ループアンテナ7でEMI
大きさと位相を測定する。
【0092】(3)θ方向の回転機構6でループアンテ
ナ13を120度回転し位置決めする。
【0093】(4)ここで同様にEMI測定器1と、ス
イッチ群部8と、位相ずらし部24と、本ループアンテ
ナ13と、基点ループアンテナ7でEMI大きさと位相
を測定する。
【0094】(5)θ方向の回転機構6でループアンテ
ナ13をさらに120度回転させ位置決めする。
【0095】(6)ここで同様にEMI大きさと位相を
測定する。
【0096】(7)これで直角座標系軸でX′軸15、
Y′軸16、Z′軸17においてそれぞれのEMI極近
磁界の大きさ、位相が判明した。
【0097】一般にある地点のEMI極近磁界は注目の
一つの周波数に関して言うなら、先にも説明したように
ただ1つの楕円板18の中心に関してその周波数ωに対
応して右あるいは左のどちらかにに伸縮回転しているベ
クトル22である。よって直角座標系軸でX′軸15、
Y′軸16、Z′軸17のデータを測定したので、これ
を被測定物4の基準直角座標系のX軸19、Y軸20、
Z軸21に容易に座標変換できる。
【0098】この座標変換後のデータの位相と大きさ
が、被測定物4のこの測定点のXYZ方向3次元のこの
周波数のEMIの大きさと位相のデータとなる。たとえ
ば、本周波数においてSx、αx、Sy、αy、Sz、
αzとすると、本測定点のこの周波数のEMIベクトル
はEMIx=Sx×COS(ωt+αx)、EMIy =
Sy×COS(ωt+αy)、EMIz=Sz×COS
(ωt+αz)で表され、傾いた楕円となる。また他の
多数の各周波数でも同様の楕円が各周波数で求まるので
ある。
【0099】次にまた、設定に従って次の測定点に間隔
ΔXで平面移動機構3,上下移動機構5で54.78度
を持ったループアンテナ13を移動させる。同様に、
X′軸15、Y′軸16、Z′軸17のデータを測定
し、XYZ方向に座標変換し、3次元のEMIの位相と
大きさのデータに変換する。
【0100】この測定を間隔ΔX、間隔ΔYの全測定点
で実施し、この結果、領域XYと上下の高さZにおける
各点でのEMIデータを取得する。
【0101】このように指定測定地点を所定どうり順次
測定することにより、各周波数での極近磁界EMIのX
YZ方向の3次元に関するそこの測定地点での位相と大
きさにおいて被測定物の測定領域での間隔でデータの行
列ができ、分布が求まったことになる。これにより、被
測定物4のEMI発生源電流位置の回路でのその周波数
における電流が3次元での楕円回転ベクトル状態とし
て、この測定データの行列逆計算で求められる。この電
流により、より詳しく被測定物4のEMI発生原因が追
求され、EMI低減対策をより高度に嵩じることができ
る。
【0102】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0103】たとえば、測定用ループアンテナのみを有
するEMI測定装置において、この測定用ループアンテ
ナを回転機構で支持してθ方向に回転可能とする構成に
しておき、測定用ループアンテナの姿勢の異なる複数の
状態でEMI測定を行い、これらの測定で得た測定デー
タを元にしてEMIの大きさ,最大最小の方向を測定す
ることもできる。
【0104】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるICを
組み込んだ配線基板におけるEMI測定技術に適用した
場合について説明したが、それに限定されるものではな
い。
【0105】本発明は少なくとも不要輻射を発生する電
子装置のEMI測定技術には適用できる。
【0106】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0107】(1)3次元的にアンテナを移動させるこ
とができる移動機構により、被測定物の表面に高精度に
アンテナを自動位置決めしかつEMI測定ができる。
【0108】(2)アンテナθ方向の回転機構により、
各測定点において各角度の回転位置決めができその値を
自動測定できる。
【0109】(3)測定用ループアンテナと基点ループ
アンテナと、位相ずらし部と、スイッチ群部と、または
3次元移動機構、回転機構を計測計算制御部で制御しデ
ータを計測し、計算することで、EMI極近磁界の無数
の各周波数での位相と大きさが測定できる (4)アンテナθ方向の回転機構とその回転軸に対し、
傾きを持つループアンテナにより一軸回転機構というシ
ンプル機構で、容易に3次元方向のEMIが検出でき
る。
【0110】(5)従来において、多数の各周波数での
位相検出が困難で測定できないため、IC内部回路のど
の部分からEMI放射されているのかを知ることができ
なかったが、本発明でEMI極近磁界の各周波数での位
相と大きさが容易に測定できるので、マックスウエル方
程式、ビオサバールの法則を利用して、IC内部回路の
ある位置の各周波数での電流源の電流位相と大きさが分
かり、どのようにEMIが放射されているのかを逆に計
算できるようになるので、IC内部回路のEMI低減対
策作業がより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)であるEM
I測定装置を示す模式図である。
【図2】本実施形態1のループアンテナを示す拡大正面
図である。
【図3】本実施形態1のEMI測定装置による測定方法
を説明する平面的模式図である。
【図4】本実施形態1のEMI測定装置による測定方法
を説明する模式図である。
【図5】本実施形態1のEMI測定装置の電気接続例を
示す説明図である。
【図6】本実施例1のEMI測定装置における傾斜型の
ループアンテナを取り付けた回転機構を示す模式図であ
る。
【図7】3次元測定と極近磁界の楕円板の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…スペクトラムアナライザEMI測定器、2…測定用
ループアンテナ、3…平面移動機構、4…被測定物、5
…上下移動機構、6…回転機構、7…基点ループアンテ
ナ、8…スイッチ群部、9〜11…スイッチ、12…回
転軸、13…傾斜型ループアンテナ、14…中心、15
…X′軸、16…Y′軸、17…Z′軸、18…楕円
板、19…X軸、20…Y軸、21…Z軸、22…ベク
トル、23…計測計算制御部、24…位相ずらし部、2
5…位相ずらしスイッチ、26…抵抗器、27…コンデ
ンサ、30…配線基板、31…集積回路装置(IC)、
32…ステージ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 聖史 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 半野 勉 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 堀江 俊晴 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 上村 美幸 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 中村 篤 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に対して相対的に3次元方向に
    移動する移動機構に取り付けられた測定用ループアンテ
    ナを有し被測定物から放射される不要輻射を測定するE
    MI測定装置であって、前記測定用ループアンテナはア
    ンテナの方向性を変化させる回転機構に支持されている
    ことを特徴とするEMI測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定物に対して相対的に3次元方向に
    移動する移動機構に取り付けられた測定用ループアンテ
    ナと、前記被測定物に対して一定の位置関係を維持する
    とともに前記測定用ループアンテナと同様の構造からな
    る基点ループアンテナと、前記測定用ループアンテナお
    よび前記基点ループアンテナに接続され前記各アンテナ
    に発生した起電流から不要輻射の大きさと周波数を測定
    するスペクトラムアナライザEMI測定器と、前記測定
    用ループアンテナおよび基点ループアンテナと前記スペ
    クトラムアナライザEMI測定器との間に設けられ前記
    スペクトラムアナライザEMI測定器と測定用ループア
    ンテナおよび基点ループアンテナの接続状態を切り換え
    るスイッチ群部と、前記測定用ループアンテナまたは前
    記基点ループアンテナに接続されてアンテナに発生する
    起電流の位相を進めたり遅らせる位相ずらし部と、前記
    各部を制御するとともに測定データを選択使用して不要
    輻射の位相を求める計測計算制御部とを有し、EMIの
    大きさ,周波数および位相を測定することを特徴とする
    EMI測定装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチ群部は前記測定用ループア
    ンテナや前記基点ループアンテナの起電流を、前記スペ
    クトラムアナライザEMI測定器に単独に継いだり切り
    離したり、両アンテナ起電流を切り離したり、直列に互
    いに起電流を順方向に継いだり、互いに起電流を逆方向
    に継いだりするスイッチ構成になっていることを特徴と
    する請求項2に記載のEMI測定装置。
  4. 【請求項4】 前記位相ずらし部はループアンテナの両
    端間に直列に接続される抵抗およびコンデンサと、前記
    コンデンサと並列に接続される位相ずらしスイッチで構
    成されていることを特徴とする請求項2または請求項3
    に記載のEMI測定装置。
  5. 【請求項5】 前記測定用ループアンテナは所定の傾き
    φを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
    ずれか1項に記載のEMI測定装置。
  6. 【請求項6】 被測定物に対して相対的に3次元方向に
    移動する移動機構に取り付けられた測定用ループアンテ
    ナと、前記被測定物に対して一定の位置関係を維持する
    とともに前記測定用ループアンテナと同様の構造からな
    る基点ループアンテナと、前記測定用ループアンテナお
    よび前記基点ループアンテナに接続され前記各アンテナ
    に発生した起電流から不要輻射の大きさと周波数を測定
    するスペクトラムアナライザEMI測定器と、前記測定
    用ループアンテナおよび基点ループアンテナと前記スペ
    クトラムアナライザEMI測定器との間に設けられ前記
    スペクトラムアナライザEMI測定器と測定用ループア
    ンテナおよび基点ループアンテナの接続状態を切り換え
    るスイッチ群部と、前記測定用ループアンテナまたは前
    記基点ループアンテナに接続されてアンテナに発生する
    起電流の位相を進めたり遅らせる位相ずらし部と、前記
    各部を制御するとともに測定データを選択使用して不要
    輻射の位相を求める計測計算制御部とを有し、前記スイ
    ッチ群部は前記測定用ループアンテナや前記基点ループ
    アンテナの起電流を、前記スペクトラムアナライザEM
    I測定器に単独に継いだり切り離したり、両アンテナ起
    電流を切り離したり、直列に互いに起電流を順方向に継
    いだり、互いに起電流を逆方向に継いだりするスイッチ
    構成になり、前記位相ずらし部はループアンテナの両端
    間に直列に接続される抵抗およびコンデンサと、前記コ
    ンデンサと並列に接続される位相ずらしスイッチで構成
    されるEMI測定装置を使用し、(a)被測定物に対面
    する前記測定用ループアンテナおよび基点ループアンテ
    ナに発生する起電流をスペクトラムアナライザEMI測
    定器で検出して不要輻射の大きさ,周波数を測定し、
    (b)前記位相ずらし部の位相ずらしスイッチを操作す
    るとともに前記スイッチ群部のスイッチを操作して各起
    電流を測定し、(c)またはスイッチ群部のスイッチを
    操作をしないで測定用ループアンテナを3次元方向に移
    動する移動機構によって被測定物から遠ざけて基点ルー
    プアンテナに発生する起電流を測定するとともに前記測
    定用ループアンテナを回転機構で180度回転させて起
    電流を測定し、(d)前記各測定データを選択使用して
    前記計測計算制御部で計算して不要輻射の位相を求め、
    (e)求められた不要輻射の大きさ,周波数および位相
    のデータを前記計測計算制御部のメモリに記憶し、 これにより、EMIの大きさ,周波数および位相を測定
    することを特徴とするEMI測定方法。
  7. 【請求項7】 所定の傾きφを有する測定用ループアン
    テナを使用してEMI測定を行うことを特徴とする請求
    項6に記載のEMI測定方法。
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