JP2000345892A - 車両駆動系のねじり振動減衰方法 - Google Patents

車両駆動系のねじり振動減衰方法

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JP2000345892A
JP2000345892A JP11152502A JP15250299A JP2000345892A JP 2000345892 A JP2000345892 A JP 2000345892A JP 11152502 A JP11152502 A JP 11152502A JP 15250299 A JP15250299 A JP 15250299A JP 2000345892 A JP2000345892 A JP 2000345892A
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Japan
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fuel injection
injection amount
rpm
fluctuation
torsional vibration
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JP11152502A
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Futoshi Nakano
太 中野
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加減速時に駆動系に生じるねじり振動を、効
率よく速やかに減衰させることができる車両駆動系のね
じり振動減衰方法を提供する。 【解決手段】 車両の加減速時に、駆動系に生じるねじ
り振動によって変動するエンジンの回転速度の変動を検
出し、これを打ち消すように燃料噴射量を逐次増減補正
するようにした車両駆動系のねじり振動減衰方法であっ
て、アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとか
ら基本燃料噴射量Qbaseを求め、水温Twとエンジン回
転速度RPMとから車両に駆動力が加わり始めるトルク
最小燃料噴射量Qbad を求め、基本燃料噴射量Qbaseか
らトルク最小燃料噴射量Qbad を減算して差分Qabs を
求め、差分Qabs とエンジン回転速度RPMとエンジン
回転速度変動量Delta RPM、DDeltaRPMとに基い
て、エンジンの回転速度RPMの変動を打ち消す回転変
動補正燃料噴射量Qacl2を決定するようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の急加減速時
に駆動系に生じるねじり振動を、燃料噴射量を逐次増減
補正することにより、減衰させるようにした車両駆動系
のねじり振動減衰方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の急加速時または急減速時には、急
激に変動するエンジンの出力が起振源となり、エンジン
から駆動輪に至る駆動系にねじり振動が発生する。かか
るねじり振動が発生すると、車両が前後に振動し、乗員
に不快感を与える。そこで、上記ねじり振動を抑制する
ために、駆動系に生じるねじり振動によって変動するエ
ンジンの回転速度を検出してその変動を求め、これを打
ち消すように燃料噴射量を逐次増減補正するようにした
技術が開発されている(特開昭60−26242号公
報、特開平7−324644号公報等)。
【0003】この技術を図4に基き説明する。先ず、ア
クセル開度APSが閉から開になると、エンジン出力が
急増するため駆動系にねじり振動が発生し、そのねじり
振動によってエンジン回転速度RPMが変動する。この
とき、センサがエンジン回転速度RPMを検出し、演算
器がその変動量Delta RPM(Delta RPM=RPM−
RPM(-1))を算出する。そして、そのエンジン回転速
度変動量Delta RPMが+のときはそれを抑えるべくそ
の+量に応じて補正噴射量Qacl2が−となり、逆に変動
量Delta RPMが−のときは補充すべくその−量に応じ
て補正噴射量Qacl2が+となる。そして、かかる補正噴
射量Qacl2が、アクセル開度APSとエンジン回転速度
RPMとから決定される基本燃料噴射量Qbaseに加算さ
れ、最終燃料噴射量Qfnl となる。
【0004】こうして得られた最終燃料噴射量Qfnl
は、アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとか
ら求まる基本燃料噴射量Qbaseを確保した上で、エンジ
ン回転速度変動量Delta RPMの変化に応じてこれを打
ち消すように逐次増減変化されるため、アクセル開度A
PSに応じた必要なエンジン出力を確保しつつ、車両の
駆動系に生じたねじり振動を相殺するトルクを発生させ
る。これにより、ねじり振動が積極的に減衰抑制され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者
は、図4において、アクセル開度APSを閉から開とし
たときに生じる駆動系のねじり振動の大きさは、アクセ
ル開時の今回最終燃料噴射量Qfnl (Qbase)とアクセ
ル閉時の前回最終燃料噴射量Qfnl(-1) との差分に基い
て定まるのではなく、今回最終燃料噴射量Qfnl (Qba
se)と車両に駆動力が加わり始めるトルク最小燃料噴射
量Qbad との差分Qabs に基いて定まるものであり、ト
ルク最小燃料噴射量Qbad と前回最終燃料噴射量Qfnl
(-1) との差分Qx は、駆動系に生じるねじり振動に何
等寄与していないことを見出だした。
【0006】よって、「従来の技術」の欄で述べた上記
補正噴射量Qacl2を、今回最終燃料噴射量Qfnl (Qba
se)とトルク最小燃料噴射量Qbad との差分Qabs に基
いて決定すれば、駆動系に生じたねじり振動を更に効率
よく減衰させることが可能になる。ここで、差分Qabs
を求める際に必要となるトルク最小燃料噴射量Qbad
は、エンジン回転速度RPMと水温Twとによって変動
するものであるため、それらRPMとTwとに基いてト
ルク最小燃料噴射量Qbad を求め、そのトルク最小燃料
噴射量Qbad と今回最終燃料噴射量Qfnl (Qbase)と
から差分Qabs を求め、その差分Qabs に基いて補正噴
射量Qacl2を決定すれば、駆動系に生じたねじり振動を
更に効率よく減衰させることが可能になるわけである。
【0007】しかし、従来のねじり振動抑制技術におい
ては、上記差分Qabs に基いて補正噴射量Qacl2を決定
することは一切なされておらず、この点で改良の余地が
残されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく第
1の発明は、車両の急加減速時に、駆動系に生じるねじ
り振動によって変動するエンジンの回転速度の変動を検
出し、これを打ち消すように燃料噴射量を逐次増減補正
するようにした車両駆動系のねじり振動減衰方法であっ
て、アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとか
ら基本燃料噴射量Qbaseを求め、水温Twとエンジン回
転速度RPMとから車両に駆動力が加わり始めるトルク
最小燃料噴射量Qbad を求め、基本燃料噴射量Qbaseか
らトルク最小燃料噴射量Qbad を減算して差分Qabs を
求め、差分Qabs とエンジン回転速度RPMとエンジン
回転速度変動量Delta RPM、DDeltaRPMとに基い
て、エンジンの回転速度RPMの変動を打ち消す回転変
動補正燃料噴射量Qacl2を決定するようにしたものであ
る。
【0009】基本燃料噴射量Qbaseとトルク最小燃料噴
射量Qbad との差分Qabs は、実質的に駆動系に生じる
ねじり振動の大きさを決定するパラメータとなる。すな
わち、基本燃料噴射量Qbaseから車両に駆動力が加わり
始めるトルク最小燃料噴射量Qbad を引いた差分Qabs
は、車両に駆動力が加わり始める燃料量からどの程度多
くまたは少なく燃料が噴射されたかを表すことになるた
め、実質的に駆動系に生じるねじり振動の大きさを決定
するパラメータとなるのである。よって、本発明のよう
に、この差分Qabs を用いてエンジンの回転速度RPM
の変動を打ち消す回転変動補正燃料噴射量Qacl2を決定
することにより、駆動系に生じるねじり振動を速やかに
減衰させることができる。
【0010】ここで、差分Qabs を求める際に必要とな
るトルク最小燃料噴射量Qbad は、エンジン回転速度R
PMと水温Twとによって変動するものであるため、そ
れらRPMとTwとに基いてトルク最小燃料噴射量Qba
d を求め、そのトルク最小燃料噴射量Qbad と今回最終
燃料噴射量Qfnl (Qbase)とから差分Qabs を求め、
その差分Qabs に基いて補正噴射量Qacl を決定すれ
ば、低温始動時等の温度条件であっても、駆動系に生じ
たねじり振動を効率よく減衰させることが可能になる。
【0011】また、第2の発明は、車両の急加減速時
に、駆動系に生じるねじり振動によって変動するエンジ
ンの回転速度の変動を検出し、これを打ち消すように燃
料噴射量を逐次増減補正するようにした車両駆動系のね
じり振動減衰方法であって、アクセル開度APSとエン
ジン回転速度RPMとから基本燃料噴射量Qbaseを求
め、水温Twとエンジン回転速度RPMとから車両に駆
動力が加わり始めるトルク最小燃料噴射量Qbad を求
め、基本燃料噴射量Qbaseからトルク最小燃料噴射量Q
bad を減算して差分Qabs を求め、差分Qabs とエンジ
ン回転速度RPMとから補正燃料噴射量係数Qacl を求
め、補正燃料噴射量係数Qacl とエンジン回転速度変動
量Delta RPM、DDeltaRPMとからエンジンの回転変
動を打ち消す回転変動補正燃料噴射量Qacl2を求め、回
転変動補正燃料噴射量Qacl2に基本燃料噴射量Qbaseを
加算してこれを最終燃料噴射量Qfnl とするようにした
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を添付図面に
基いて説明する。
【0013】図1は本実施形態に係る車両駆動系のねじ
り振動減衰方法のブロック図であり、図2は回転変動補
正燃料噴射量(Qacl2)を決定する流れ図であり、図3
は加速時の最終燃料噴射量(Qfnl )を決定する流れ図
であり、図4は加速時のアクセル開度APS、エンジン
回転速度RPM、エンジン回転速度変動量Delta RP
M、補正燃料噴射量Qacl 、最終燃料噴射量Qfnl を示
す説明図である。
【0014】先ず、図1および図2に基いて、回転変動
補正燃料噴射量(Qacl2)の決定を説明する。
【0015】図2に示すように、スタート後、ステップ
S11において、アクセル開度APSとエンジン回転速
度RPMとに基いて、その時に必要とされる基本燃料噴
射量Qbaseを決定する。基本燃料噴射量Qbaseは、図1
におけるマップM1に基いて決定される。マップM1に
は、アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとに
基き、その時に必要とされる基本燃料噴射量Qbaseが書
き込まれている。なお、アクセル開度APSとエンジン
回転速度RPMとは、夫々開度センサと回転センサとに
よって検出される。
【0016】ステップS12においては、エンジン回転
速度RPMとエンジン水温Twとに基いて、トルク最小
燃料噴射量Qbad を決定する。トルク最小燃料噴射量Q
badとは、前述したように加速時に車両に駆動力が加わ
り始める燃料噴射量のことであり(図4参照)、水温T
wに応じて変動する。このトルク最小燃料噴射量Qbad
は、予め作成されたマップM2に基いて決定される。
【0017】マップM2には、水温Twの高・低に応じ
てトルク最小燃料噴射量Qbad を減・増させる特性が書
き込まれている。すなわち、水温が高いときにはエンジ
ンが十分暖まっているのでトルク最小燃料噴射量Qbad
が小さくなり、水温が低いときにはエンジンが未だ定常
状態まで暖まっていないのでトルク最小燃料噴射量Qba
d が大きくなるのである。なお、エンジン水温Twは、
水温センサによって検出される。
【0018】ステップS13においては、基本燃料噴射
量Qbaseからトルク最小燃料噴射量Qbad を減算して差
分Qabs を求める。差分Qabs は図1における加算器A
によって算出される。この差分Qabs は、実質的に駆動
系に生じるねじり振動の大きさを決定するパラメータと
なる。すなわち、基本燃料噴射量Qbaseから車両に駆動
力が加わり始めるトルク最小燃料噴射量Qbad を引いた
差分Qabs は、車両に駆動力が加わり始める燃料量から
どの程度多くまたは少なく燃料が噴射されたかを表すこ
とになるため、実質的に駆動系に生じるねじり振動の大
きさを決定するパラメータとなるのである(図4参
照)。
【0019】ステップS14においては、差分Qabs と
エンジン回転速度RPMとギヤ位置とによって、補正噴
射量係数QaclPを決定する。補正噴射量係数QaclPは、
マップM3に基いて決定される。マップM3には、差分
Qabs に応じて駆動系に生じたねじり振動を打ち消すた
めに用いられる補正噴射量係数QaclPが書き込まれてい
る。マップM3は、変速ギヤの各ギヤ毎に作成されてい
る。補正噴射量係数QaclPは、ステップS15にて述べ
るエンジン回転速度変動量Delta RPMに合わせて設定
されている。
【0020】ステップS15においては、補正噴射量係
数QaclPとエンジン回転速度変動量Delta RPMと乗算
し、駆動系のねじり振動によって生じたエンジンの回転
変動を打ち消す回転変動補正燃料噴射量Qacl2P を求め
る。ここで、エンジン回転速度変動量Delta RPMは、
今回エンジン回転速度RPMから前回エンジン回転速度
RPM(-1)を減算したものであり、回転速度RPMの速
度変動量に相当する。回転変動補正燃料噴射量Qacl2P
は、図1に示す乗算器Bによって算出される。算出され
た回転変動補正燃料噴射量Qacl2P は、エンジン回転速
度変動量DeltaRPMおよび差分Qabs を考慮した補正
噴射量となる。
【0021】ステップS16においては、差分Qabs と
エンジン回転速度RPMとギヤ位置とによって、補正噴
射量係数QaclDを決定する。補正噴射量係数QaclDは、
マップM4に基いて決定される。マップM4には、差分
Qabs に応じて駆動系に生じたねじり振動を打ち消すた
めに用いられる補正噴射量係数QaclDが書き込まれてい
る。マップM4は、変速ギヤの各ギヤ毎に作成されてい
る。補正噴射量係数QaclDは、上記補正噴射量係数Qac
lPと異なり、ステップS17にて述べるエンジン回転速
度変動量DDeltaRPMに合わせて設定されている。
【0022】ステップS17においては、補正噴射量係
数QaclDとエンジン回転速度変動量DDeltaRPMと乗算
し、駆動系のねじり振動によって生じたエンジンの回転
変動を打ち消す回転変動補正燃料噴射量Qacl2D を求め
る。ここで、エンジン回転速度変動量DDeltaRPMは、
今回エンジン回転速度変動量Delta RPMから前回エン
ジン回転速度変動量Delta RPM(-1)を減算したもので
あり、回転速度変動量Delta RPMの速度変動量(回転
速度RPMの加速度変動量)に相当する。回転変動補正
燃料噴射量Qacl2D は、図1に示す乗算器Cによって算
出される。算出された回転変動補正燃料噴射量Qacl2D
は、エンジン回転速度変動量DDeltaRPMおよび差分Q
abs を考慮した補正噴射量となる。
【0023】こうして、回転変動補正燃料噴射量Qacl2
P (エンジン回転速度変動量DeltaRPMおよび差分Qa
bs を考慮した補正噴射量)と回転変動補正燃料噴射量
Qacl2D (エンジン回転速度変動量DDeltaRPMおよび
差分Qabs を考慮した補正噴射量)が算出されたなら、
リターンとなる。
【0024】次に、図1および図3に基いて、加速時の
最終燃料噴射量(Qfnl )の決定を説明する。
【0025】図3に示すように、スタート後、ステップ
S21においては、アクセル開度APSとエンジン回転
速度RPMとに基いて、基本燃料噴射量Qbaseを決定す
る。この基本燃料噴射量Qbaseは、図2のステップS1
1で求めた基本燃料噴射量Qbaseと同一のものであり、
前述したように図1のマップM1によって決定される。
【0026】ステップS22においては、前回最終燃料
噴射量Qfnl(-1) が今回基本燃料噴射量Qbaseより小さ
いか否かを判断する。前回最終燃料噴射量Qfnl(-1) <
今回基本燃料噴射量Qbaseを満足すれば加速中であり、
さもなければ加速中ではないことになる。加速中であれ
ば、ステップS23に向かい、加速中でなければステッ
プS25に向かう。
【0027】ステップS23においては、今回アクセル
開度APSから前回アクセル開度APS(-1)を減算した
ものが所定値KAPS より大きいか否かを判断する。これ
を満足すればアクセルが急激に踏み込まれたことになる
ため急加速であり、さもなければアクセルがそれ程踏み
込まれていないため急加速ではないことになる。急加速
であればステップS24に向かい、急加速ではなければ
ステップS25に向かう。
【0028】ステップS24においては、ステップS2
1で求めた基本燃料噴射量QbaseとステップS15で求
めた回転変動補正燃料噴射量Qacl2P とステップS17
で求めた回転変動補正燃料噴射量Qacl2D とを加算し、
最終燃料噴射量Qfnl を求める。これは、図1に示す加
算器D、Eによって算出される。
【0029】こうして求めた最終燃料噴射量Qfnl は、
アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとによっ
て定まる基本燃料噴射量Qbaseをベースとしつつ、差分
Qabs とエンジン回転速度変動量Delta RPMとによっ
て定まる回転変動補正燃料噴射量Qacl2P と、差分Qab
s とエンジン回転速度変動量DDeltaRPMとによって定
まる回転変動補正燃料噴射量Qacl2D とが考慮された噴
射量となる(図4参照)。
【0030】他方、ステップS22で加速中ではないと
判断された場合、乃至はステップS23で加速中ではあ
るが急加速ではないと判断された場合には、ステップS
25に向かう。ステップS25においては、基本燃料噴
射量Qbaseを最終燃料噴射量Qfnl とする。すなわち、
駆動系のねじり振動を打ち消す補正噴射は行わない。何
故なら、この場合、駆動系に乗員に不快感を与える程大
きなねじり振動が発生していないからである。
【0031】その後、ステップS26において、今回の
最終燃料噴射量Qfnl を次回のステップS22にて前回
の最終燃料噴射量Qfnl(-1) として用いるべく、そのよ
うに置き換え、今回のアクセル開度APSを次回のステ
ップS23にて前回のアクセル開度APS(-1)として用
いるべく、そのように置き換える。そして、リターンと
なる。
【0032】以上説明した車両駆動系のねじり振動減衰
方法によれば、最終燃料噴射量Qfnl が、アクセル開度
APSとエンジン回転速度RPMとによって定まる基本
燃料噴射量Qbaseをベースとしつつ、差分Qabs とエン
ジン回転速度変動量Delta RPMとによって定まる回転
変動補正燃料噴射量Qacl2P と、差分Qabs とエンジン
回転速度変動量DDeltaRPMとによって定まる回転変動
補正燃料噴射量Qacl2D とが考慮された噴射量となるの
で(図4参照)、急加速時に車両駆動系に生じるねじり
振動が効率的に速やかに減衰される。
【0033】何故なら、上記差分Qabs は、基本燃料噴
射量Qbaseとトルク最小燃料噴射量Qbad との差であ
り、実質的に駆動系に生じるねじり振動の大きさを決定
するパラメータとなるからである。すなわち、基本燃料
噴射量Qbaseから車両に駆動力が加わり始めるトルク最
小燃料噴射量Qbad を引いた差分Qabs は、車両に駆動
力が加わり始める燃料量からどの程度多くまたは少なく
燃料が噴射されたかを表すことになるため、実質的に駆
動系に生じるねじり振動の大きさを決定するパラメータ
となるのである。
【0034】よって、本実施形態のように、この差分Q
abs とエンジン回転速度変動量Delta RPM、DDeltaR
PMとを用いて、エンジンの回転速度RPMの変動を打
ち消す回転変動補正燃料噴射量Qacl2P 、Qacl2D を決
定すれば(図1参照)、差分Qabs 用いることなくエン
ジン回転速度変動量Delta RPM、DDeltaRPMのみに
よってエンジンの回転速度RPMの変動を打ち消す回転
変動補正燃料噴射量を求めた場合と比べ、急加速時に車
両駆動系に生じるねじり振動を効率的に速やかに減衰で
きる。
【0035】ここで、差分Qabs を求める際に必要とな
るトルク最小燃料噴射量Qbad は、エンジン回転速度R
PMと水温Twとによって変動するものであるため、そ
れら回転速度RPMと水温Twとに基いてトルク最小燃
料噴射量Qbad を求め、そのトルク最小燃料噴射量Qba
d と基本燃料噴射量Qbaseとから差分Qabs を求め、そ
の差分Qabs に基いて回転変動補正燃料噴射量Qacl2P
、Qacl2D を決定すれば、低温始動時等の温度条件で
あっても、実質的に駆動系に生じるねじり振動の大きさ
を打ち消す回転変動補正燃料噴射量Qacl2P 、Qacl2D
を的確に求めることができ、駆動系に生じたねじり振動
を効率よく減衰させることが可能になる。
【0036】なお、これまで車両の加速時についてのみ
述べたが、車両の減速時であっても同様の制御がなされ
る。また、回転変動補正燃料噴射量Qacl2P 、Qacl2D
のいずれか一方のみを用いるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる車両
駆動系のねじり振動減衰方法によれば、加減速時に駆動
系に生じるねじり振動を、効率よく速やかに減衰させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両駆動系のねじり
振動減衰方法のブロック図である。
【図2】回転変動補正燃料噴射量(Qacl2)を決定する
流れ図である。
【図3】加速時の最終燃料噴射量(Qfnl )を決定する
流れ図である。
【図4】加速時のアクセル開度APS、エンジン回転速
度RPM、エンジン回転速度変動量Delta RPM、補正
燃料噴射量Qacl 、最終燃料噴射量Qfnl を示す説明図
である。
【符号の説明】
RPM エンジン回転速度 Delta RPM エンジン回転速度変動量(RPM−RP
M(-1)) DDeltaRPM エンジン回転速度変動量(Delta RPM
−Delta RPM(-1)) APS アクセル開度 Tw 水温 Qbase 基本燃料噴射量 Qabs 差分 Qbad トルク最小燃料噴射量 QaclP 補正燃料噴射量係数 QaclD 補正燃料噴射量係数 Qacl2P 回転変動補正燃料噴射量 Qacl2D 回転変動補正燃料噴射量 Qfnl 最終燃料噴射量
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月16日(1999.6.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の加減速時に、駆動系に生じるねじ
    り振動によって変動するエンジンの回転速度の変動を検
    出し、これを打ち消すように燃料噴射量を逐次増減補正
    するようにした車両駆動系のねじり振動減衰方法であっ
    て、アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとか
    ら基本燃料噴射量Qbaseを求め、水温Twとエンジン回
    転速度RPMとから車両に駆動力が加わり始めるトルク
    最小燃料噴射量Qbad を求め、基本燃料噴射量Qbaseか
    らトルク最小燃料噴射量Qbadを減算して差分Qabs を
    求め、差分Qabs とエンジン回転速度RPMとエンジン
    回転速度変動量Delta RPM、DDeltaRPMとに基い
    て、エンジンの回転速度RPMの変動を打ち消す回転変
    動補正燃料噴射量Qacl2を決定するようにしたことを特
    徴する車両駆動系のねじり振動減衰方法。
  2. 【請求項2】 車両の加減速時に、駆動系に生じるねじ
    り振動によって変動するエンジンの回転速度の変動を検
    出し、これを打ち消すように燃料噴射量を逐次増減補正
    するようにした車両駆動系のねじり振動減衰方法であっ
    て、アクセル開度APSとエンジン回転速度RPMとか
    ら基本燃料噴射量Qbaseを求め、水温Twとエンジン回
    転速度RPMとから車両に駆動力が加わり始めるトルク
    最小燃料噴射量Qbad を求め、基本燃料噴射量Qbaseか
    らトルク最小燃料噴射量Qbadを減算して差分Qabs を
    求め、差分Qabs とエンジン回転速度RPMとから補正
    燃料噴射量係数Qacl を求め、補正燃料噴射量係数Qac
    l とエンジン回転速度変動量Delta RPM、DDeltaRP
    Mとからエンジンの回転変動を打ち消す回転変動補正燃
    料噴射量Qacl2を求め、回転変動補正燃料噴射量Qacl2
    に基本燃料噴射量Qbaseを加算してこれを最終燃料噴射
    量Qfnl とすることを特徴とする車両駆動系のねじり振
    動減衰方法。
JP11152502A 1999-05-31 1999-05-31 車両駆動系のねじり振動減衰方法 Pending JP2000345892A (ja)

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