JP2000345875A - 車両用駆動制御装置 - Google Patents

車両用駆動制御装置

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JP2000345875A
JP2000345875A JP11158067A JP15806799A JP2000345875A JP 2000345875 A JP2000345875 A JP 2000345875A JP 11158067 A JP11158067 A JP 11158067A JP 15806799 A JP15806799 A JP 15806799A JP 2000345875 A JP2000345875 A JP 2000345875A
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engine
vehicle
output
target output
acceleration
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JP11158067A
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Hirokazu Konohara
弘和 此原
Haruhiko Nishino
治彦 西野
Keiichi Igura
圭一 井倉
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Aisan Industry Co Ltd
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Daihatsu Motor Co Ltd
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の燃費向上とドライバビリティ向上との両
立を図ること。 【解決手段】車両用駆動制御装置は、エンジン電子制御
装置(エンジンECU)6及びCVTECU7と、駆動
輪4を駆動するエンジン1と、吸気通路2に設けられた
電子スロットル3と、クランクシャフト9の回転を変速
して駆動輪4に伝達する無段変速機(CVT)5と、ア
クセルペダル12の操作量及び加減速要求度を検出する
ためのアクセルセンサ42と、エンジン1の空燃比を検
出するための酸素センサ44と、エンジン1の冷却水温
を検出する水温センサ47と、車速を検出する車速セン
サ50と備える。ECU6,7は、車両の燃費向上を図
るために、エンジン出力が目標出力となるよう電子スロ
ットル3及びCVT5を統合的に制御する。ここで、エ
ンジンECU6は、車速及びアクセル操作量に基づき目
標出力を算出する。更に、エンジンECU6は、冷却水
温(暖機状態)、空燃比及び加減速要求度に基づき目標
出力を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吸気通路に設け
られた電子スロットルを含むエンジンと、そのエンジン
と駆動輪との間に設けられた無段変速機とを制御するよ
うにした車両用駆動制御装置に関する。特に詳しくは、
アクセルペダル等の運転操作手段の操作量に応じて電子
スロットルと無段変速機とを統合的に制御することによ
り、車両の燃費向上を図るようにした車両用駆動制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の燃費向上を図ること
は、この種の分野の中心的課題の一つである。自動車の
燃費向上を図るには、エンジンの運転特性上、最も燃費
率の良い(低い)運転領域を使用して自動車(エンジ
ン)を運転する必要がある。
【0003】図14にエンジンの燃費率特性をグラフに
示す。この燃費率特性グラフは、燃費率をパラメータ
に、横軸にエンジン回転速度を、縦軸にエンジントルク
を示すものである。自動車を前進させるために、運転者
はアクセルペダルを操作することにより、エンジンに任
意の出力を要求する。ここで、エンジン出力は、エンジ
ントルクとエンジン回転速度との積で表すことができ
る。図14に斜線で示す領域、即ちエンジン回転速度が
比較的低くなりエンジントルクが比較的高くなる運転領
域は、最も燃費率が良くなる「低燃費率領域」を意味す
る。この低燃費率領域を使用して自動車(エンジン)を
運転することにより、エンジンの摺動抵抗及びポンピン
グロスを低減させ、自動車の燃費率を最も低くすること
ができる。
【0004】図14の燃費率特性グラフに「等出力ライ
ン」を重ね合わせると、図15に示すような燃費率−等
出力特性グラフが得られる。このグラフから明らかなよ
うに、エンジン出力の全範囲について、低燃費率領域で
エンジンを運転することは不可能であることが分かる。
このグラフにおいて、各等出力ライン上で、最も燃費率
の良い点を見つけ、それらの点を結び合わせることによ
り、「燃費最適ライン」が得られる。この燃費最適ライ
ン上で、常に自動車を運転することができれば、自動車
の燃費向上を図ることができる。
【0005】そこで、上記の燃費最適ライン上で自動車
の運転を制御するために、エンジン回転速度とエンジン
トルクとを統合的に調整することのできる自動車用駆動
装置が考え出された。この駆動装置は、吸気通路に設け
られたリンクレスタイプの電子スロットルを含むエンジ
ンと、そのエンジンと駆動輪との間に設けられた無段変
速機とを備えたものである。この駆動装置において、ア
クセルペダル等の運転操作手段の操作量に応じて電子ス
ロットルと無段変速機とを統合的に制御することによ
り、自動車の燃費向上を図ることが可能になった。即
ち、エンジン回転速度を制御するために、変速比を無段
階に変更可能に構成された無段変速機が制御され、エン
ジントルクを連続的に制御するために、リンクレス式の
電子スロットルが制御され、これら両制御が統合される
ようになっている。
【0006】特開昭59−197657号公報には、こ
の種の自動車用駆動装置のための制御装置の一例が開示
されている。図16に示すように、この制御装置では、
エンジン61と駆動輪62との間に無段変速機63が設
けられる。アクチュエータ等よりなる変速比調整装置6
4は、無段変速機63の変速比を調整するためのもので
ある。吸気通路65に設けられたリンクレスタイプの電
子スロットル66は、スロットルバルブ67と、その開
度調整装置68とを含む。アクセルペダル69に設けら
れたアクセルポジションセンサ70は、アクセル操作量
を検出するためのものである。マイクロコンピュータ等
よりなる制御手段71は、アクセルポジションセンサ7
0の出力を受け、アクセル操作量に対応したエンジン出
力になるように変速比調整装置64及び開度調整装置6
8を統合的に制御する。即ち、制御手段71は、アクセ
ル操作量に応じて無段変速機63の変速比及びスロット
ルバルブ67の開度を相互に調整することにより、エン
ジン出力を制御するようになっている。ここで、制御手
段71は、アクセル操作の変化量を運転者の加速要求と
して検出し、その加速要求が所定値以上であると判断し
たときに、エンジン出力がアクセル操作量に対応したエ
ンジン出力以上になるように変速比調整装置64及び開
度調整装置68の少なくとも一方を制御するようになっ
ている。これにより、自動車の中加速時に良好な加速性
能を実現している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来公
報の制御装置では、単にアクセル操作量そのものを運転
者が要求するエンジン出力、即ち目標出力とみなし、実
際のエンジン出力が目標出力になるように変速比調整装
置64及び開度調整装置68を制御するようになってい
る。このため、自動車の走行速度(車速)によっては、
アクセル操作量そのものにより得られる目標出力が、実
際の自動車の走行にとって非力なものとなったり、加速
に時間がかかるものになったりするおそれがあった。例
えば、車速が低い割にアクセルペダルを多めに踏み込ま
なければ目標出力が得られないというような現象が起こ
り、運転者にとっては違和感のある運転操作となった。
この結果、自動車の燃費を向上させる点では問題ないも
のの、ドライバビリティの良くない制御となった。又、
実際のエンジン出力は、エンジン61の運転状態、例え
ば、エンジン61の暖機状態や空燃比状態等によっても
変わる傾向がある。従って、同様に目標出力が実際の自
動車走行に非力となったり、加速に時間がかかるものに
なったりするおそれがあった。
【0008】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、車両の燃費向上とドライバビリ
ティ向上との両立を図ることを可能にした車両用駆動制
御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、車両の駆動輪を駆動する
ためのエンジンと、エンジンの吸気通路に設けられた電
子スロットルと、エンジンの出力軸の回転を変速して駆
動輪に伝達するための無段変速機と、車両の運転を操作
するための運転操作手段と、運転操作手段の操作量を検
出するための操作量検出手段とを備え、車両の燃費向上
を図るために、エンジンの出力が検出される操作量に応
じた目標出力となるように電子スロットル及び無段変速
機を統合的に制御するようにした車両用駆動制御装置に
おいて、車両の走行速度(車速)を検出するための車速
検出手段と、目標出力を、検出される走行速度及び検出
される操作量に基づいて算出するための目標出力算出手
段とを備えたことを趣旨とする。
【0010】上記発明の構成によれば、エンジンの出力
軸の回転が無段変速機を介して駆動輪に伝達され、駆動
輪が駆動されることにより車両が走行する。ここで、出
力軸からの出力、即ち、エンジン出力は、出力軸の回転
速度(エンジン回転速度)と、出力軸のトルク(エンジ
ントルク)との積によって表される。エンジン回転速度
は、無段変速機の制約を受けることから、その無段変速
機を制御することにより変えられる。一方、エンジント
ルクは、エンジンに供給される混合気の燃焼エネルギー
を反映することから、吸気通路に設けられた電子スロッ
トルを制御することにより変えられる。この車両用駆動
制御装置では、運転者により操作される運転操作手段の
操作量が操作量検出手段により検出され、エンジン出力
が、その検出される操作量に応じた目標出力となるよう
に、電子スロットル及び無段変速機が統合的に制御され
ることにより、車両の燃費向上が図られるようになって
いる。特に、この発明の車両用駆動力制御装置では、無
段変速機及び電子スロットルを制御するのに必要な目標
出力が、車両検出手段により検出される車速と、操作量
検出手段により検出される操作量に基づき、目標出力算
出手段により算出される。従って、算出される目標出力
には、実際の車両走行状態を意味する車速と、運転者の
出力要求を意味する運転操作手段の操作量とが共に反映
され、実際の車両の走り及び運転者の出力要求に適合し
た目標出力が得られる。
【0011】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の発明の構成において、エ
ンジンの暖機状態を検出するための暖機状態検出手段
と、算出される目標出力を、検出される暖機状態に基づ
いて補正するための暖機状態補正手段とを備えたことを
趣旨とする。
【0012】上記発明の構成によれば、請求項1の発明
の作用に加え、目標出力が、エンジンの暖機状態に基づ
いて補正されることから、エンジンの暖機状態に適合し
た目標出力が得られる。ここで、エンジンの暖機状態
は、エンジン出力に反映される発熱量と相関がある。従
って、実際の発熱量の違いに応じた目標出力が得られ
る。
【0013】上記目的を達成するために、請求項3に記
載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明の構成
において、エンジンの空燃比を検出するための空燃比検
出手段と、算出される目標出力を、検出される空燃比に
基づいて補正するための空燃比補正手段とを備えたこと
を趣旨とする。
【0014】上記発明の構成によれば、請求項1又は請
求項2の発明の作用に加え、目標出力が、エンジンの空
燃比に基づいて補正されることから、エンジンの空燃比
状態に適合した目標出力が得られる。ここで、エンジン
の空燃比は、エンジン出力に反映される発熱量の大きさ
と相関がある。従って、エンジンで発生する実際の発熱
量に応じた目標出力が得られる。
【0015】上記目的を達成するために、請求項4に記
載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記
載の発明の構成において、車両に対する加減速要求度を
検出するための加減速要求検出手段と、算出される目標
出力を、検出される加減速要求度に基づいて補正するた
めの加減速要求度補正手段とを備えたことを趣旨とす
る。
【0016】上記発明の構成によれば、請求項1乃至請
求項3の発明の作用に加え、目標出力が、車両に対する
運転者の加減速要求度に基づいて補正されることから、
加減速要求度に適合した目標出力が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用駆動制御装
置を具体化した一実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。
【0018】図1に本実施の形態における車両(自動
車)エンジンシステムの概略構成を示す。このエンジン
システムは、エンジン1の吸気通路2に設けられた本発
明のリンクレスタイプの電子スロットル3と、エンジン
1の出力(動力)を駆動輪4に対して変速可能に伝達す
るための本発明の無段変速機(CVT)5と、電子スロ
ットル3を含むエンジン1の各部を制御するためのエン
ジン電子制御装置(エンジンECU)6と、CVT5を
制御するためのCVT電子制御装置(CVTECU)7
とを備える。このエンジンシステムは、エンジンECU
6及びCVTECU7により、電子スロットル3とCV
T5を統合的に制御することにより、エンジン1を常に
最適燃費率で運転し、自動車としての燃費向上を図るこ
とを目的として構成されたものである。ここで、統合的
制御とは、必要に応じて電子スロットル3及びCVT5
の少なくとも一方を制御することを意味する。この統合
制御の狙い及び概要は、既に従来技術において図14,
15を参照して説明したことと同様であり、ここではそ
の説明を省略する。
【0019】図1のエンジンシステムについて詳しく説
明する。エンジン1は周知の構造を有する多気筒タイプ
のものである。この実施の形態では、4つの気筒を有す
るエンジン1が採用される。エンジン1は、吸気通路2
を通じて供給される燃料及び空気、即ち可燃混合気を、
各気筒の燃焼室で爆発・燃焼させ、その燃焼後の排気ガ
スを排気通路8を通じて排出させることにより、ピスト
ン(図示しない)を駆動させ、本発明の出力軸を構成す
るクランクシャフト9を回転させて出力を得るものであ
る。
【0020】吸気通路2に設けられた電子スロットル3
は、同通路2を流れ各燃焼室に吸入される空気量(吸気
量)を調節するために開閉されるものである。この電子
スロットル3は、吸気通路2に配置されたスロットルバ
ルブ10と、そのバルブ10を駆動するためのDCモー
タ11と、スロットルバルブ10の開度(スロットル開
度)TAを検出するためのスロットルセンサ41とを備
える。スロットルセンサ41は、スロットル開度TAを
検出し、その検出値に応じた電気信号を出力するもので
ある。この電子スロットル3は、自動車の運転席に設け
られたアクセルペダル12の踏み込み操作に基づいて作
動するものである。本発明の運転操作手段を構成するア
クセルペダル12は、エンジン1の加速、減速等を含む
運転を操作するためのものである。アクセルペダル12
は、その踏み込みを解除することにより、無操作状態で
ある元位置に復帰するようになっている。アクセルペダ
ル12に付随して設けられたアクセルセンサ42は、ア
クセルペダル12の踏み込み量、即ちアクセル開度AC
CPを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する
ものである。このアクセルセンサ42は、本発明の操作
量検出手段及び加減速要求検出手段を構成する。
【0021】吸気通路2に設けられた吸気圧センサ43
は、スロットルバルブ10の下流側の吸気通路2におけ
る圧力(吸気圧)PMを検出し、その検出値に応じた電
気信号を出力するものである。
【0022】各気筒の吸気ポートに設けられた複数のイ
ンジェクタ13は、各気筒に対応して燃料を噴射供給す
るためのものである。これらインジェクタ13には、燃
料タンク14の中の燃料が、燃料ポンプ15により燃料
フィルタ16等を介して圧送される。
【0023】エンジン1で各気筒に対応して設けられた
複数の点火プラグ17は、ディストリビュータ18から
分配される点火のための高電圧を受けて作動する。ディ
ストリビュータ18は、イグナイタ19から出力される
高電圧をクランクシャフト9の回転角、即ち「クランク
角(°CA)」の変化に対応して各点火プラグ17へ分
配するものである。各点火プラグ17の作動時期、即
ち、点火時期は、イグナイタ19から出力される高電圧
の出力タイミングにより決定される。従って、イグナイ
タ19を制御することにより、各気筒での点火プラグ1
7による点火時期が制御される。
【0024】排気通路8に設けられた酸素センサ44
は、各気筒から同通路8へ排出される排気ガス中の酸素
濃度Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力
するものである。この酸素センサ44は、エンジン1に
供給される可燃混合機の空燃比を検出するための本発明
の空燃比検出手段を構成する。
【0025】ディストリビュータ18に設けられた回転
速度センサ45は、クランクシャフト9の角速度、即
ち、エンジン回転速度NEを検出し、その検出値に応じ
た電気信号を出力するものである。ディストリビュータ
18には、クランクシャフト9の回転に連動して回転す
ると共に外周に複数の歯を有するロータ(図示しない)
が内蔵される。回転速度センサ45は、このロータと、
ロータの外周に対向配置された電磁ピックアップ(図示
しない)とを備える。このロータの回転に伴って電磁ピ
ックアップが各歯の通過を検出する毎に、回転速度セン
サ45からは一つのパルス信号が出力される。この実施
の形態では、クランク角が30°CA進む毎に、回転速
度センサ45から一つのパルス信号が出力される。同じ
く、ディストリビュータ18には、ロータの回転に応じ
てクランク角の変化を所定の割合で検出するための気筒
判別センサ46が設けられる。この実施の形態では、各
気筒の全てが順次に燃焼行程を終了するまでにクランク
シャフト9が2回転するものとして、720°CA毎の
割合で、気筒判別センサ46から基準位置信号GSとし
ての一つのパルス信号が出力されるようになっている。
【0026】エンジン1に設けられ水温センサ47は、
エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温)T
HWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する
ものである。この水温センサ47は、エンジン1の暖機
状態を検出するための本発明の暖機状態検出手段を構成
する。
【0027】CVT5は、クランクシャフト9の出力を
変速して各駆動輪4に伝達するためのものである。周知
のように、CVT5は、電磁クラッチ21、入力軸2
2、前進後退切替機23、一次側プーリ24、二次側プ
ーリ25、ベルト26、出力軸27及びプーリ用モータ
28を備える。
【0028】電磁クラッチ21は、クランクシャフト9
から入力軸22への出力伝達を制御するためのものであ
る。この電磁クラッチ21は、電磁結合部材としてクラ
ンクシャフト9に連結される駆動側部材(ドライブメン
バ)21aと、入力軸22に連結される被動側部材(ド
リブンメンバ)21bと、電磁力発生部材としての電磁
コイル21cとを備える。電磁コイル21cは、両メン
バ21a,21bを互いに締結させるためにCVTEC
U7から締結電流の供給を受けて電磁力を発生させるも
のである。この電磁コイル21cに供給される締結電流
の値を変えることにより、電磁コイル21cで発生する
電磁力の強さが変えられ、両メンバ21a,21bの締
結力が変えられる。電磁コイル21cに対する締結電流
の供給を遮断することにより、両メンバ21a,21b
の締結が解除され、クランクシャフト9から入力軸22
への出力伝達、ひいてはエンジン1からCVT5への出
力伝達が遮断される。
【0029】前進後退切替機23は、入力軸22と出力
軸27との間に設けられ、アシストギアを含む複数のギ
ア23aと、各ギア23aの接続を切り替えるためのア
クチュエータ23bとを備える。この発進後退切替機2
3は、自動車の発進時に、一次側プーリ24と二次側プ
ーリ25とをアシストギアにより直結するようになって
いる。前進・後退の切り替えは、運転席に設けられたシ
フトレバー20が運転者により操作されることにより選
択される。シフトレバー20に設けられたシフトポジシ
ョンセンサ48は、シフトレバー20により選択される
前進又は後退のシフト位置SHPを検出し、その検出位
置に応じた電気信号を出力する。
【0030】一次側プーリ24は入力軸22上に設けら
れる。二次側プーリ25は出力軸27上に設けられる。
各プーリ24,25は、それぞれ断面V字状の溝を有す
る。ベルト26は、両プーリ24,25の溝に掛装され
る。プーリ用モータ28は、一次側プーリ24に対する
ベルト26の係合径を可変にするために、一次側プーリ
24の溝幅を変えるためのものである。二次側プーリ2
5は、バネでベルト26に対して適切な間隔にセットさ
れる。出力軸27は、デファレンシャルギア29等を介
して駆動輪4に連結される。一次側プーリ24の溝幅が
変えられることにより、CVT5の変速比(プーリ比)
が変わる。一次側プーリ24に対応して設けられたプー
リセンサ49は、同プーリ24の回転速度(一次側回転
速度)NP1を検出し、その検出値に応じた電気信号を
出力するものである。出力軸27に対応して設けられた
車速センサ50は、出力軸27の回転速度を車速VSと
して検出し、その検出値に応じた電気信号を出力するも
のである。この車速センサ50は、本発明の車速検出手
段を構成する。
【0031】この実施の形態で、上記のスロットルセン
サ41、アクセルセンサ42、吸気圧センサ43、酸素
センサ44、回転速度センサ45、気筒判別センサ4
6、水温センサ47及び車速センサ50等は、エンジン
1を含む自動車の運転状態を検出するための運転状態検
出手段を構成する。
【0032】この実施の形態で、エンジンECU6は、
前述したスロットルセンサ41、アクセルセンサ42、
吸気圧センサ43、酸素センサ44、回転速度センサ4
5、気筒判別センサ46、水温センサ47及び車速セン
サ50から出力される各種信号を入力する。エンジンE
CU6は、これら入力信号に基づき、空燃比制御を含む
燃料噴射制御、点火時期制御及び電子スロットル制御等
を実行するために、各インジェクタ13、イグナイタ1
9及びDCモータ11等をそれぞれ制御する。
【0033】ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の
運転状態に応じて各インジェクタ13から噴射される燃
料量(燃料噴射量)及びその噴射タイミングを制御する
ことである。空燃比制御とは、上記燃料噴射量を、エン
ジン1に供給される可燃混合気の空燃比に応じて補正す
ることにより目標とする空燃比にフィードバック制御す
ることである。この空燃比制御では、酸素センサ44で
検出される酸素濃度Oxの値から空燃比を算出すること
により行われるものである。点火時期制御とは、エンジ
ン1の運転状態に応じてイグナイタ19を制御すること
により、各点火プラグ17による点火時期を制御するこ
とである。電子スロットル制御とは、検出されるアクセ
ル開度ACCPに基づいて目標開度を算出し、スロット
ル開度TAがその目標開度となるようにDCモータ11
を制御することである。
【0034】この実施の形態で、CVTECU7は、前
述したシフトポジションセンサ48及びプーリセンサ4
9から出力される信号をそれぞれ入力する。同じく、C
VTECU7は、エンジンECU6から出力される目標
回転速TNE、車速VS、アクセル開度ACCP及びエ
ンジン回転速度NEに係る各種信号を入力する。CVT
ECU7は、これら入力信号に基づき、クラッチ制御を
含むCVT制御を実行するために、電磁クラッチ21、
前進後退切替機23及びプーリ用モータ28をそれぞれ
制御する。
【0035】ここで、CVT制御とは、エンジン1を含
む自動車の運転状態、運転者の運転要求に応じて前進後
退切替機23及びプーリ用モータ28を制御することに
より、CVT5の変速比、即ち両プーリ24,25の間
のプーリ比を制御することである。クラッチ制御とは、
エンジン1の運転状態、運転者の運転要求に応じて、電
磁クラッチ21を制御することにより、エンジン1から
CVT5への出力伝達を制御することである。
【0036】周知のように、上記各ECU6,7は、そ
れぞれ中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ
(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、バッ
クアップRAM、外部入力回路及び外部出力回路等を備
えるものである。各ECU6,7は、CPU、ROM、
RAM及びバックアップRAMと、外部入力回路及び外
出力回路等とをバスにより接続してなる論理演算回路を
構成する。ROMは、上記各種制御に関する所定の制御
プログラムを予め記憶したものである。RAMは、CP
Uの演算結果を一時記憶するものである。バックアップ
RAMは、予め記憶したデータを保存するものである。
CPUは、入力回路を介して入力される各種信号に基づ
き、所定の制御プログラムに従って前述した各種制御等
を実行するものである。
【0037】この実施の形態で、エンジンECU6は、
前述した統合制御の主体をなしている。つまり、前述し
た図15の燃費最適ライン上で自動車の運転を制御する
ために、即ち自動車の燃費向上を図るために、アクセル
ペダル12の踏み込み操作量等に応じて電子スロットル
3とCVT5を統合的に制御する。図2に、エンジンE
CU6が実行する統合制御の内容をフローチャートに示
す。先ず、ステップ100で、エンジンECU6は、ア
クセルペダル12の踏み込み操作量等に基づいてエンジ
ン1の目標出力TPWの値を算出する。次に、ステップ
200で、エンジンECU6は、算出された目標出力T
PWの値に基づき、エンジン1の目標トルクTTR及び
目標回転速度TNEの値をそれぞれ算出する。エンジン
ECU6は、前述した図15にグラフで示すような予め
定められたデータマップを参照することにより、燃費最
適ライン上にある目標出力TPWから所要の目標トルク
TTR及び目標回転速度TNEの値をそれぞれ決定す
る。次に、ステップ300で、エンジンECU6は、C
VT5のギアレシオダイナミックスレンジに基づき、現
在の車速VSにより制御可能な目標回転速度TNEを決
定する。即ち、エンジンECU6は、図3にグラフで示
すように、maxハイギアード直線と、maxローギア
ード直線との間の範囲を制御可能範囲とし、この範囲内
で車速VSの値に対して許容されるべき回転速度TNE
の値を決定する。ステップ310で、エンジンECU6
は、目標回転TNEを上記制御可能範囲でガード処理す
ることにより、ステップ200で算出された目標回転速
度TNEの値を修正するの。ステップ320で、エンジ
ンECU6は、修正された目標回転速度TNEの値に応
じて、ステップ200で算出された目標トルクTTRの
値を修正する。その後、ステップ400で、エンジンE
CU6は、修正された目標トルクTTR及びエンジン回
転速度NEの値に基づいてスロットルバルブ10の目標
開度TTAの値を算出する。即ち、エンジンECU6
は、図4に示すような予め定められた関数データ(デー
タマップ)を参照することにより、目標トルクTTRと
エンジン回転速度NEとの関係から目標開度TTAの値
を算出する。次に、ステップ500で、エンジンECU
6は、修正された目標トルクTTRを得るために、算出
された目標開度TTAに基づき電子スロットル3を制御
する。即ち、エンジンECU6は、検出されるスロット
ル開度TAの値が目標開度TTAの値となるようにDC
モータ11をフィードバック制御するのである。次い
で、ステップ600で、エンジンECU6は、CVT5
を制御することにより、実際のエンジン回転速度NEを
修正された目標回転速度TNEの値とするために、その
目標回転速度TNEの値をCVTECU7へ送出する。
【0038】一方、CVTECU7は、上記エンジンE
CU6の統合制御の結果を受けてCVT5を制御する。
図5にCVTECU7が実行するCVT制御の内容をフ
ローチャートに示す。先ず、ステップ700で、CVT
ECU7は、エンジンECU6から送出される目標回転
速度TNEの値を読み込む。次に、ステップ710で、
CVTECU7は、読み込まれた目標回転速度TNEの
値に基づき、CVT5の目標変速比TCSの値を算出す
る。そして、ステップ720で、CVTECU7は、算
出された目標変速比TCSの値に基づきCVT5を制御
する。即ち、CVTECU7は、エンジン回転速度NE
の値が目標回転速度TNEの値となるようにプーリ用モ
ータ28を制御することにより、一次側プーリ24と二
次側プーリ25との変速比(プーリ比)を制御するので
ある。
【0039】この実施の形態において、エンジンECU
6及びCVTECU7は、本発明の車両用駆動制御装置
の制御主体を構成し、特にエンジンECU6は、本発明
の目標出力算出手段、暖機状態補正手段、空燃比補正手
段及び加減速要求度補正手段を構成する。
【0040】次に、図2に示すフローチャートにおい
て、エンジンECU6が実行するステップ100の処理
内容について詳しく説明する。図6にその「目標出力算
出ルーチン」をフローチャートに示す。エンジンECU
6は、このルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
【0041】先ずステップ110で、エンジンECU6
は、アクセルセンサ42からの信号を読み込む。
【0042】次に、ステップ120で、エンジンECU
6は、ペダル変化補正出力pwcの値を算出する。ペダ
ル変化補正出力pwcは、前述した目標出力TPWをア
クセル開度ACCPの単位時間当たりの変化量に応じて
補正するための補正項を意味する。図7にステップ12
0の詳しい処理内容をフローチャートに示す。即ち、ス
テップ121で、エンジンECU6は、アクセルセンサ
42からの信号に基づき、アクセル開度ACCPの値を
算出する。エンジンECU6は、図8に示す関数データ
(データマップ)を参照することにより、アクセルセン
サ信号に応じたアクセル開度ACCPの値を算出する。
次に、ステップ122で、エンジンECU6は、算出さ
れたアクセル開度ACCPの変数PDAをRAMに一旦
格納する。即ち、アクセル開度ACCPの値を変数PD
AとしてRAMに記憶する。次に、ステップ123で、
エンジンECU6は、アクセル変化量ΔPDAの値を算
出する。エンジンECU6は、今回格納された変数PD
Aの値と前回格納された変数PDAoの値との差を、ア
クセル変化量ΔPDAとして算出するのである。次に、
ステップ124で、エンジンECU6は、アクセル開度
ACCPの上下限処理を実行する。即ち、エンジンEC
U6は、アクセル変化量ΔPDAの値に上下限PDAm
ax,PDAminを設けてガード処理を行う。次に、
ステップ125で、エンジンECU6は、ガード処理さ
れたアクセル変化量ΔPDAの値に基づき、目標出力T
PWへ反映させるアクセル変化補正出力pwcの値を算
出する。エンジンECU6は、図9に示す関数データ
(データマップ)を参照することにより、アクセル変化
量ΔPDAに応じたアクセル変化補正出力pwcの値を
算出する。そして、ステップ126で、エンジンECU
6は、今回算出された変数PDAを前回の変数PDAo
としてRAMに格納する。上記のようにしてペダル変化
補正出力pwcの算出が行われる。
【0043】図6のフローチャートに説明を戻し、ステ
ップ130で、エンジンECU6は、冷却水温THW、
車速VS及び空燃比の値をそれぞれ読み込む。エンジン
ECU6は、冷却水温THW及び車速VSの値を、水温
センサ47及び車速センサ50の検出信号から読み込
む。エンジンECU6は、空燃比の値を、別途の空燃比
制御で酸素センサ44からの検出信号に基づいて算出さ
れる空燃比の値を読み込む。
【0044】次に、ステップ140で、エンジンECU
6は、アクセル開度ACCP及び車速VSの値に基づ
き、基本出力PWbの値を算出する。エンジンECU6
は、図10にグラフで示すような関数データ(三次元デ
ータマップ)、詳しくは、図11にグラフで示すような
三次元データマップを参照することにより、アクセルセ
ンサ開度ACCP及び車速VSの値に応じた基本出力P
Wbの値を算出する。
【0045】その後、ステップ150で、エンジンEC
U6は、冷却水温THWの値に基づき、目標出力TPW
をエンジン1の暖機状態に応じて補正するための暖機補
正係数kthの値を算出する。エンジンECU6は、図
12にグラフで示すような関数データ(データマップ)
を参照することにより、冷却水温THWの値に応じた暖
機補正係数ktwの値を算出する。
【0046】次に、ステップ160で、エンジンECU
6は、空燃比の値に基づき、目標出力TPWをエンジン
1における混合気の空燃比に応じて補正するための空燃
比補正係数kfaの値を算出する。エンジンECU6
は、図13にグラフで示すような関数データ(データマ
ップ)を参照することにより、空燃比のリッチ・リーン
の程度に応じた空燃比補正係数kfaの値を算出する。
【0047】そして、ステップ170で、エンジンEC
U6は、上記算出された各種パラメータPWb,kt
h,kfa,pwcに基づいて目標出力TPWを算出す
る。エンジンECU6は、下記の計算式(1)に従って
目標出力TPWを算出する。 TPW=PWb*kth*kfa+pwc ・・・(1) 即ち、基本出力PWbに各補正係数kth,kfaをそ
れぞれ乗算することにより、基本出力PWbをエンジン
1の暖機状態及び空燃比状態に応じて補正する。更に、
その補正後の基本出力PWbを、アクセル変化量ΔPD
Aに応じたアクセル変化補正出力pwcを加算して補正
することにより、最終的な目標出力TPWの値を算出す
るのである。
【0048】以上説明したように、本実施の形態の車両
用駆動制御装置によれば、エンジン1が駆動されること
により、クランクシャフト9の回転がCVT5等を介し
て駆動輪4に伝達され、駆動輪4が回転駆動されること
により自動車が走行する。ここで、クランクシャフト9
からの出力、即ちエンジン出力は、クランクシャフト9
の回転速度(エンジン回転速度NE)と、クランクシャ
フト9の回転トルク(エンジントルクTR)との積によ
り表される。エンジン回転速度NEは、CVT5を制御
することにより変えられる。一方、エンジントルクTR
は、エンジン1の吸気通路2に設けられた電子スロット
ル3を制御することにより変えられる。この制御装置で
は、運転者により操作されるアクセルペダル12のアク
セル開度ACCPが検出され、実際のエンジン出力が、
検出されるアクセル開度ACCP等に応じた目標出力と
なるように、電子スロットル3及びCVT5が統合的に
制御されることにより、自動車の燃費向上が図られてい
る。即ち、統合制御の主体をなすエンジンECU6は、
アクセル開度ACCP等に基づき、燃費最適ライン上の
目標出力TPWを算出する。更に、エンジンECU6
は、算出された目標出力TPWに基づいてエンジン1の
目標回転速度TNE及び目標トルクTTRの値をそれぞ
れ算出する。そして、エンジンECU6は、算出された
目標トルクTTRの値に基づいて電子スロットル3を制
御すると共に、算出された目標回転速度TNEの値をC
VTECU7へ送出する。一方、CVTECU7は、エ
ンジンECU6から送出される目標回転速度TNEの値
に基づいてプーリ用モータ28を制御することにより、
一次側プーリ24と二次側プーリ25との変速比(プー
リ比)を制御する。このようにエンジン回転速度NE及
びエンジントルクTRを制御することにより、図15に
示すように、燃費最適ライン上に沿ってエンジン出力を
制御し、自動車の燃費向上を図っている。
【0049】ここで、特にこの実施の形態の制御装置に
よれば、電子スロットル3及びCVT5を制御するため
に必要な目標出力TPWが、車速センサ50で検出され
る車両VSの値と、アクセルセンサ42で検出されるア
クセル開度ACCPとの値に基づいてエンジンECU6
により算出される。従って、算出される目標出力TPW
には、実際の自動車走行状態を意味する車速VSと、運
転者の出力要求を意味するアクセル開度ACCPとが共
に反映され、実際の自動車の走り及び運転者の出力要求
に適合した目標出力TPWが得られるようになる。この
ため、アクセル開度ACCPの値に応じた目標出力TP
Wの値が、そのときの自動車の走行にとって非力なもの
になったり、加速に時間がかかるものになったりするこ
とがなくなる。即ち、車速VSによっては運転者がアク
セルペダル12を多めに踏み込まなければ目標出力TP
Wが得られないということがなくなり、運転者にとって
違和感のないアクセルペダル12の操作感が得られるよ
うになる。この結果、自動車の燃費向上とドライバビリ
ティ向上との両立を図ることができるようになる。
【0050】この実施の形態の制御装置では、基本出力
PWbが暖機補正係数kthで補正されることにより、
目標出力TPWが算出される。即ち、目標出力TPWが
エンジン1の暖機状態に基づいて補正されることから、
エンジン1の暖機状態に適合した目標出力TPWが得ら
れる。例えば、エンジン1の暖機状態が不十分な場合に
は、暖機が完了している場合に比べて、エンジン出力が
多めになるような目標出力TPWが得られる。ここで、
エンジン1の暖機状態は、エンジン出力に反映される発
熱量と相関がある。従って、実際に反映される発熱量の
違いに応じた目標出力TPWの値が得られるようにな
る。このため、そのときどきのエンジン1の運転状態、
特には暖機状態の違いに応じたエンジン出力によって自
動車を走行させることができ、その意味でドライバビリ
ティを一層向上させることができるようになる。
【0051】この実施の形態の制御装置によれば、基本
出力PWbが空燃比補正係数kfaで補正されることに
より、目標出力TPWが算出される。即ち、目標出力T
PWが、エンジン1の空燃比状態に基づいて補正される
ことから、エンジン1の空燃比状態に適合した目標出力
TPWが得られる。例えば、空燃比がリーンの場合に
は、リッチな場合に比べてエンジン出力が多めになるよ
うな目標出力TPWの値が得られる。ここで、エンジン
1の空燃比は、エンジン出力に反映される発熱量の大き
さと相関がある。従って、エンジン1で発生する実際の
発熱量に応じた目標出力が得られるようになる。このた
め、そのときどきのエンジン1の運転状態、特には空燃
比状態の違いに応じたエンジン出力によって自動車を走
行させることができ、その分だけドライバビリティをよ
り一層向上させることができる。
【0052】この実施の形態の制御装置によれば、暖機
補正係数kth及び空燃比補正係数kfaにより補正さ
れた基本出力PWbに、アクセル変化補正出力pwcを
加算することにより、目標出力TPWが算出される。即
ち、目標出力TPWが、アクセルペダル12の踏み込み
速度、即ちアクセル変化量ΔPDAによって表される加
減速要求度に基づいて補正されることから、加減速要求
度に適合した目標出力TPWが得られる。このため、そ
のときどきの運転者の加減速要求の違いに応じたエンジ
ン出力によって自動車を走行させることができる。つま
り、運転者に加速要求があるときには、アクセル開度A
CCP及び車速VS等によって決定されるエンジン出力
よりも大きい出力によって、運転者に減速要求があると
きには、アクセル開度ACCP及び車速VS等によって
決定されるエンジン出力よりも小さい出力によって、そ
れぞれ自動車を走行させることができるようになる。こ
の意味で、加減速性能の点で優れたドライバビリティを
実現することができるようになる。
【0053】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で以下のように実施することができる。
【0054】(1)前記実施の形態では、基本出力PW
b、アクセル開度ACCP及び車速VSをパラメータと
して予め定められた関数データ(三次元データマップ)
を参照することにより、基本出力PWbを算出するよう
にした。これに対し、基本出力PWbを、アクセル開度
ACCP及び車速VSを変数とする予め定められた関数
式に従って算出するようにしてもよい。
【0055】(2)前記実施の形態では、基本出力PW
bをエンジン1の暖機状態を反映した暖機補正係数kt
hによって補正するようにしたが、この補正を省略して
もよい。
【0056】(3)前記実施の形態では、基本出力PW
bをエンジン1の空燃比を反映した空燃比補正係数kf
aによって補正するようにしたが、この補正を省略して
もよい。
【0057】(4)前記実施の形態では、目標出力TP
Wを運転者の加減速要求を反映したアクセル変化補正出
力pwcによって補正するようにしたが、この補正を省
略してもよい。
【0058】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、目標出
力が車両の走行速度と運転操作手段の操作量に基づいて
算出されることから、車両の燃費向上とドライバビリテ
ィ向上との両立を図ることができるという効果を発揮す
る。
【0059】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加え、目標出力がエンジンの暖機状態に
基づいて補正されることから、暖機状態の違いに応じた
エンジン出力によって車両を走行させることができ、そ
の意味でドライバビリティを一層向上させることができ
るという効果を発揮する。
【0060】請求項3に記載の発明の構成によれば、請
求項1又は請求項2の発明の効果に加え、目標出力がエ
ンジンの空燃比に基づいて補正されることから、空燃比
状態の違いに応じたエンジン出力によって車両を走行さ
せることができ、その分だけドライバビリティを一層向
上させることができるという効果を発揮する。
【0061】請求項4に記載の発明の構成によれば、請
求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の効果に加
え、目標出力が加減速要求度に基づいて補正されること
から、運転者の加減速要求の違いに応じたエンジン出力
によって車両を走行させることができ、加減速性能に優
れたドライバビリティを実現することができるという効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、自動車エンジンシステム
を示す概略構成図である。
【図2】同じく、統合制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図3】同じく、車速とエンジン回転速度との関係の制
御可能範囲を示すグラフである。
【図4】同じく、目標トルク、エンジン回転速度及び目
標開度の関係を示すデータマップである。
【図5】同じく、CVT制御内容を示すフローチャート
である。
【図6】同じく、目標出力算出ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図7】同じく、ペダル変化補正出力算出ルーチンを示
すフローチャートである。
【図8】同じく、アクセルセンサ信号及びアクセル開度
の関係を示すデータマップである。
【図9】同じく、アクセル変化量とアクセル変化補正出
力の関係を示すデータマップである。
【図10】同じく、アクセル開度、車速及び基本出力の
関係を示すデータマップである。
【図11】同じく、アクセル開度、車速及び基本出力の
関係を示すデータマップである。
【図12】同じく、冷却水温及び暖機補正係数の関係を
示すデータマップである。
【図13】同じく、空燃比及び空燃比補正係数の関係を
示すデータマップである。
【図14】同じく、エンジンの燃費率特性を示すグラフ
である。
【図15】同じく、燃費率−等出力特性を示すグラフで
ある。
【図16】従来技術に係り、自動車エンジンシステムを
示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気通路 3 電子スロットル 4 駆動輪 5 CVT(無段変速機) 6 エンジンECU(目標出力算出手段,暖機補正
手段,空燃比補正手段,加速要求度補正手段) 9 クランクシャフト(出力軸) 12 アクセルペダル(運転操作手段) 42 アクセルセンサ(操作量検出手段,加速要求度
検出手段) 44 酸素センサ(空燃比検出手段) 47 水温センサ(暖機状態検出手段) 50 車速センサ(車速検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 310 F02D 41/04 310G (72)発明者 西野 治彦 大阪府池田市ダイハツ町1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 井倉 圭一 大阪府池田市ダイハツ町1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D037 EA06 EB02 EB23 3D039 AA02 AA04 AB01 AC07 AC34 AC45 AD06 AD22 AD53 3D041 AA26 AC20 AD00 AD10 AD11 AD14 AD51 AE04 AE36 AF01 AF09 3G093 AA06 BA19 DA01 DA05 DA06 DA07 DA11 DA14 DB05 EA04 EA09 EB03 EC02 FA07 FA10 3G301 JA02 LA03 MA01 NC04 ND02 ND04 PA11A PA11Z PD02A PD02Z PE03Z PE08Z PF01Z PF04Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の駆動輪を駆動するためのエンジン
    と、 前記エンジンの吸気通路に設けられた電子スロットル
    と、 前記エンジンの出力軸の回転を変速して前記駆動輪に伝
    達するための無段変速機と、 前記車両の運転を操作するための運転操作手段と、 前記運転操作手段の操作量を検出するための操作量検出
    手段とを備え、前記車両の燃費向上を図るために、前記
    エンジンの出力が前記検出される操作量に応じた目標出
    力となるように前記電子スロットル及び前記無段変速機
    を統合的に制御するようにした車両用駆動制御装置にお
    いて、 前記車両の走行速度を検出するための車速検出手段と、 前記目標出力を、前記検出される走行速度及び前記検出
    される操作量に基づいて算出するための目標出力算出手
    段とを備えたことを特徴とする車両用駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用駆動制御装置に
    おいて、 前記エンジンの暖機状態を検出するための暖機状態検出
    手段と、 前記算出される目標出力を、前記検出される暖機状態に
    基づいて補正するための暖機状態補正手段とを備えたこ
    とを特徴とする車両用駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の車両用駆
    動制御装置において、 前記エンジンの空燃比を検出するための空燃比検出手段
    と、 前記算出される目標出力を、前記検出される空燃比に基
    づいて補正するための空燃比補正手段とを備えたことを
    特徴とする車両用駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに
    記載の車両用駆動制御装置において、 前記車両に対する加減速要求度を検出するための加減速
    要求検出手段と、 前記算出される目標出力を、前記検出される加減速要求
    度に基づいて補正するための加減速要求度補正手段とを
    備えたことを特徴とする車両用駆動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010023835A (ja) * 2009-10-21 2010-02-04 Nissan Motor Co Ltd 車両の駆動力制御装置

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JP2010023835A (ja) * 2009-10-21 2010-02-04 Nissan Motor Co Ltd 車両の駆動力制御装置

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