JP2000345571A - 鉄塔用基礎の構築方法 - Google Patents

鉄塔用基礎の構築方法

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JP2000345571A
JP2000345571A JP11267765A JP26776599A JP2000345571A JP 2000345571 A JP2000345571 A JP 2000345571A JP 11267765 A JP11267765 A JP 11267765A JP 26776599 A JP26776599 A JP 26776599A JP 2000345571 A JP2000345571 A JP 2000345571A
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Yukio Yoshii
幸雄 吉井
Shigeru Tanabe
成 田邉
Masayoshi Iijima
政義 飯島
Kazuo Yokozawa
和夫 横沢
Tetsuya Mishima
徹也 三島
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Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
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Tokyo Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、大型鉄塔の脚材と地盤との定着耐力
を大幅に改善することができる鉄塔用基礎の構築方法を
提供する。 【解決手段】地盤8中に埋入する鉄塔用脚材4の基礎部
分を補強するため、脚材4から突出した支圧板6を設
け、その周囲にコンクリートを打設して基礎を形成する
鉄塔基礎の補強方法において、この支圧板6近傍にこの
支圧板6を取り囲むように補強鉄筋5を配筋した解析モ
デルを作成し、これを数値解析して定着耐力を評価した
後、その解析結果にしたがって鉄塔基礎を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄塔用基礎の構築方
法に関し、更に詳細には脚材と地盤との定着耐力を改善
した方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に送電用などの大型鉄塔において
は、外界の風の影響を受け、その脚材に様々な応力が加
わる。すなわち、風上では引き抜き荷重、風下では圧縮
荷重が加わり、これに架線の荷重が加わる場合がある。
そこで大型鉄塔の基礎では、円筒状の鋼管の脚材に円盤
状の板を溶接接合したものを配置し、周囲のコンクリー
トとの付着性を高めて定着する方法を採用している。す
なわち図16に示すように、脚材を支持する基礎50に
は高い強度をもたせるために、脚材の周囲にリング状の
プレートである支圧板を設けるとともに、この脚材の周
囲にコンクリートを打設することで基礎50を形成して
いた。
【0003】また脚材を断面がL字型のチャンネル材を
用いて形成した、いわゆる山形脚材の場合も、その周囲
に脚材の面から90°の角度で突出する平板状の支圧板
60を設け、前記の円筒状の脚材と同様にその周囲にコ
ンクリートを打設して基礎を構築していた。
【0004】従来は、脚材の有効定着長を定めるには、
脚材の躯体に生じる割裂引張応力度が許容引張応力度以
下になるよう算定しなければならないとして、以下のよ
うな計算に基づいて脚材を設計していた。
【0005】図17及び図18は脚材に夫々圧縮荷重及
び引揚荷重が加わった状態を示し、図内各部の寸法は下
式中に変数に対応している。すなわち σt=(P×tanθ)/(2πη(D/2−a))l
e≦σcsa ここで、 σt:割裂引張応力度(kgf/cm2) σcsa:脚材定着長設計用のコンクリートの許容引張
応力度(kgf/cm2) le:有効定着長(cm) 圧縮荷重の場合、le=l1+l2 引揚荷重の場合、le=l1 η:補正係数 圧縮荷重の場合 le /φ≦7.0 η=1.0 le /φ>7.0 η=1.35−0.05le/φ 引揚荷重の場合 η=1.0 P:設計鉛直荷重(kgf) 圧縮荷重の場合、P=C+Wct 引揚荷重の場合、P=T−Wct C:圧縮荷重(kgf) T:引揚荷重(kgf) Wct:柱体部重量(kgf) θ:支圧板からコンクリートに伝達される支圧力の方向 圧縮荷重の場合、θ=40度 引揚荷重の場合、θ=45度 D:躯体径(cm) a=0.289D となる。
【0006】さらに、断面がL字型で、薄板からなる支
圧板をボルトにより側面に接合して形成された脚材の場
合は、 式 τ=Pd/(lf ×lf2)≦τa τ:支圧板周囲のコンクリートのせん断応力度 Pd:設計荷重 lf:支圧板の取り付け長さ lf2:支圧板の外周面を結んだ周長 τa:コンクリートの許容せん断応力度 に基づいて設計していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
して求めた定着耐力のみに基づく補強では、安全性の見
地から十分でないと予測される場合があった。鉄塔の大
型化によって、より一層の定着耐力の向上が求められる
が、これらは経験則に基づくために必要以上の補強を施
した設計がされ、または実際には効果的でない補強を含
む場合もあり得る。このような補強は、大型鉄塔では施
工やコストの面できわめて効率が悪くなる。
【0008】大型の送電用鉄塔等は、一般に多数設置し
なければならず設置場所の状況も様々であるので、でき
る限り施工がしやすく、かつ小さい基礎であることが望
ましい。そのためには効率的な基礎の設計及び補強が望
まれていた。
【0009】ところで脚材に継続的な応力が作用する
と、コンクリートに水平のひび割れや垂直のひび割れ
(割裂ひび割れ)が発生する。本願発明者らは特に、支
圧板定着度は割裂引張破壊の発生による影響を大きく受
け、この割裂ひび割れが発生したときは、そのうち一つ
でも基礎表面にまで至ると破壊が生じることを見出し
た。したがって割裂ひび割れをできる限り抑制すれば、
定着耐力が向上すると理解される。
【0010】そこで本願発明者は、割裂ひび割れ面に直
交する方向、すなわち脚材の周方向の補強により耐力向
上が達成できることに着目した。そして種々の条件を考
慮したモデルを作成し、これを解析することにより基礎
の設計及び築造をする、きわめて効率的な方法を得るに
至った。
【0011】一方、前記の山形脚材の場合も同様に、割
裂ひび割れを防止することで耐力向上が望まれることが
わかった。したがって山形脚材の場合にも、割裂破壊を
防止することを目的とした設計が求められる。
【0012】また本発明は、荷重の大型化等の理由によ
り従来の設計範囲を逸脱した構造物にも対応可能な鉄塔
基礎の構築方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するために以下のような構成とした。地盤中に埋入す
る鉄塔用脚材に、その表面から突出した支圧板を設け、
その周囲にコンクリートを打設する鉄塔基礎の構築方法
において、この支圧板近傍に脚材を取り囲むように補強
鉄筋を配筋したモデルを作成し、これを数値解析して定
着耐力を評価した後、その解析結果にしたがって鉄塔基
礎を構築する。
【0014】前記脚材は円筒状として、この脚材の外周
面から突出したリング状の支圧板を設けたものとするこ
とができる。また前記脚材を断面をL字型とし、この脚
材から突出した支圧板を設けたものとすることができ
る。
【0015】補強鉄筋としては、スパイラル筋、ウルボ
ン筋等、一般の鉄筋等が使用できる。これらを脚材を取
り巻く円形とした場合、一定間隔をおいて複数を配置す
るのが望ましい。
【0016】また前記補強鉄筋の配筋位置及び配筋量
は、脚材及び支圧板の断面積、支圧板と補強鉄筋との間
隔、及び基礎部分の幅から算出される耐力の増分量を考
慮して決定する。
【0017】このとき鉄筋により補強された解析モデル
を作成し、これを数値解析して定着耐力を評価した後、
その解析結果にしたがって鉄塔基礎を構築することがで
きる。
【0018】解析方法としては、破壊力学に基づいた引
張応力とひびわれ幅の構成則を用いたFEM解析をする
ことができる。また本発明の第2の構成は、地盤中に埋
入する鉄塔用脚材の基礎部分を補強するため、脚材から
突出した支圧板を設け、その周囲にコンクリートを打設
して基礎を形成する鉄塔基礎の補強方法において、基礎
を取り巻く地盤が堅固である解析モデルを作成し、これ
を数値解析して定着耐力を評価した後、その解析結果に
したがって鉄塔基礎をその地盤内に構築するものであ
る。
【0019】地盤による拘束によって耐力を増加させる
場合には、硬い岩盤の場所を選んで脚材を埋め込む。岩
盤による拘束力は、通常、土質、N値、地盤の変形係数
(kgf/cm2)により決定される。
【0020】さらに本発明では、地盤中に埋入する鉄塔
用脚材の基礎部分を補強するため、脚材から突出した支
圧板を設け、その周囲にコンクリートを打設して基礎を
形成する鉄塔基礎の補強方法において、前記コンクリー
トの周囲に鋼鈑を巻着し、解析モデルに基づく定着耐力
を解析し、その解析結果にしたがって鉄塔基礎を構築す
る。
【0021】これらの解析方法としては、破壊力学に基
づいた引張応力とひびわれ幅の構成則を用いたFEM解
析をすることができる。本発明の方法によれば、解析に
よって効率的な割裂耐力の向上を確認し、これに基づい
て鉄塔を構築することができるので、特に大型鉄塔の建
造においてきわめて有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の鉄塔用基礎の構築
方法を図1ないし図15に基づいて詳細に説明する。 (実施の形態1)円筒形の鋼管からなる脚材の外周面
に、脚材から突出した複数の支圧板を設け、その周囲に
コンクリートを打設して基礎を形成した例について説明
する。
【0023】鉄塔用の脚材に荷重が作用すると、支圧板
とコンクリート部に相対的ずれが発生する。このずれに
応じて、コンクリート脚材平行方向の力と半径方向の力
が作用する。半径方向の力は、脚材である厚肉円筒に作
用する内圧と同様の働きをするので、割裂ひび割れを誘
発する。 [内圧モデル]はじめに、内圧モデルを作成して補強鉄
筋による補強方法を検討した。これは躯体Dに対する脚
材径φの比D/φ、躯体径Dの絶対値をパラメータとし
て、実規模構造物の周囲に補強鉄筋を配置し、割裂耐力
に及ぼす影響を調べた。補強鉄筋として、施工性がよ
く、高強度であるウルボン筋を使用することを想定し
た。
【0024】このウルボン筋は径φ13mm、断面積A
s=1.25cm2、降伏強度fy=13.000kgf/c
2として、20cm間隔で配置された。図1にこの内
圧モデルを示す。
【0025】また鉄筋とコンクリートの境界はすべりが
生じ、鉄筋の応力は付着応力によってひびわれ部分を最
大応力とした凹型の分布形状となる(図2参照)。付着
応力の作用する長さはおよそ10φ程度と考えられ、数
値解析のモデル化は 下段に示すように完全に付着力が
作用していない部分と、完全にコンクリートに密着して
いる部分とに分離し、5φ程度の付着力の無い区間を考
えた。以下の試験体2では、ひびわれ部分から2.4c
m(すべり量と鉄筋径の比はS/φ=2.4/1.3=
1.8)コンクリート内に入った部分までコンクリート
と付着力が作用しないものとした。
【0026】試験体1:D=300cm,φ=60cm,D
/φ=5.0 ウルボン筋なし 試験体2:D=300cm,φ=60cm,D/φ=5.0
ウルボン筋あり 次の試験体3では、ひびわれ部分から8.4cm(すべ
り量と鉄筋径の比はS/φ=6.5)の位置まで付着力
が作用しないものとした。
【0027】試験体3:D=300cm,φ=60cm,D
/φ=5.0 ウルボン筋あり また内圧を受ける内圧円筒に対してコンクリート部と鉄
筋部について図3に示すようなモデル化をした。すなわ
ち、コンクリート部1は、ひびわれを考慮した仮想ひび
割れ部2を非線形要素(接合要素)とし、ひび割れ部2
以外は弾性要素とした。加力部は、加力点とコンクリー
トとの間に加力用の弾性要素(鉄部)3を設けた。
【0028】コンクリート部の要素分割図を図4に示
す。また各試験体の解析に用いた物性値を表1に示す。
【0029】
【表1】 [解析結果]各試験体(case1〜3)の解析結果を
以下に示す。 この解析によれば、ウルボン筋を配置することによって
内圧quが最大で17%上昇した。
【0030】ここで試験体2は17%、試験体3は7%
の内圧上昇になっている。しかし、ひびわれ部分のコン
クリートの応力分布も変化しておらず、内圧作用点変位
もひびわれ幅もほぼ同時であるため、この結果はひびわ
れ部分に最も近い位置に取り付けた鉄筋が、同じひび割
れ幅の場合は、最も鉄筋ひずみが大きくなることを示し
ている。よってひびわれ部分のコンクリートのひびわれ
幅はあまり大きくならないので、鉄筋の降伏強度の大小
によって相違はない。
【0031】また本解析では、すべり量は通常考えられ
ている値の前後について解析しているので、実際の値は
試験体2と試験体3の間にあるものと推定され、平均的
に10%程度は内圧が上昇するものと思われる。
【0032】以上の解析に基づき、図5に示すような鉄
塔用基礎が得られた。これは脚材4を断面円形の鋼管に
より形成し、鋼管の直径が40cmで、脚材4の周囲に
断面積が5.067cm2の補強鉄筋5を配置したもの
で、この脚材4の周囲には、直径が3mの円筒形の躯体
コンクリート7が形成されている。
【0033】また前記補強鉄筋5の配筋位置及び配筋量
は、脚材4及び支圧板6の断面積、支圧板6と補強鉄筋
5との間隔、及び基礎部分の幅から算出される耐力の増
分量を考慮して決定する。 (実施の形態2)地盤による拘束を考慮した例について
検討する。 [軸対称モデル]図6にここで使用する軸対称モデルを
示す。
【0034】また本実施の対象の試験体を以下に示す。 試験体0:D=300cm,φ=60cm,D/φ=5.0 地盤なし 試験体1:D=300cm,φ=60cm,D/φ=5.0 地盤=硬岩1 試験体2:D=300cm,φ=60cm,D/φ=5.0 地盤=硬岩2 試験体3:D=300cm,φ=60cm,D/φ=5.0 地盤=軟岩 これらの試験体0から3(case0〜3)の物性値は
次の通りである。
【0035】
【表2】 次に解析で用いた要素分割図を図7に示す。これは擬似
三次元解析による引き抜き試験に用いる解析モデルのも
のである。 [解析結果]地盤は完全弾性体とし、躯体コンクリートの
周りの地盤を考慮した解析を行った。
【0036】実際の鉄塔基礎では地盤を考慮すると躯体
側面が地盤で支持されるために支圧板から伝達される力
が拘束されている方向に向かう。荷重と変位の比較を図
8,9に示す。地盤が固いほど割裂耐力(最大荷重)が
大きくなることが認められる。地盤が固い場合は最大荷
重に達するまでの脚材の抜けだし量も大きくなってい
る。図10に試験体1のひびわれ進展図を示す。割裂ひ
び割れ部分は線状にあらわれる。
【0037】地盤の弾性係数と解析の最大荷重および解
析値Puaと耐力算定方式から求めた値Pclとの比
を、図11、図12に示す。図11では縦軸に絶対値を
示しており、地盤の変形係数によって割裂耐力が異なっ
ているのがわかる。図12では縦軸を計算値で解析値を
割って無次元化した。
【0038】割裂ひび割れが進展し脚材が抜け出したに
もかかわらず、地盤の拘束により荷重が増加して最大荷
重が大きくなっている。地盤がない場合(case
0)、実験値と計算値(設計値)と解析値がほぼ一致し
ているので無次元化した耐力は1.0に近い。図示のよ
うに、弱い地盤(case3)や軸力筋で境界条件を設
定しているもの(case0)は割裂耐力の違いは見ら
れないが、地盤が強くなると急激に割裂耐力が上昇して
いることがわかる。地盤の弾性係数E=10.000kgf/
cm2の場合(case1)、割裂耐力は4倍も上昇し
た。
【0039】次に、躯体コンクリートの周辺地盤の最大
荷重時における半径方向応力(σr)の分布図を図13
に示す。地盤の弾性係数が大きいほどσrが大きくなっ
ていることがわかる。また地盤の弾性係数が大きい場
合、基礎上部ほど大きなσrとなっている。
【0040】このときの半径方向は基礎体を拘束する応
力に相当することから、この応力を定量的に評価するた
めに半径方向応力の平均値(以下、平均拘束圧σrとい
う)と地盤の弾性係数の関係を図14に示す。平均拘束
圧σrは、地盤の変形係数が大きくなると共に大きくな
っている。この上昇割合は図11から図12に示す割裂
耐力のものと一致する傾向がある。したがって地盤のあ
る場合は、それが存在しない場合よりもコンクリートの
割裂耐力が大きくなり、地盤による拘束圧が割裂耐力を
上昇させる原因であることがわかる。
【0041】以上のような解析に基づき、図14に示す
ような鉄塔基礎が得られた。これは脚材4を断面円形
で、周囲に支圧板6を設けた鋼管により形成した。この
鋼管の直径は40cmで、脚材4の周囲に断面積が5.
067cm2の補強鉄筋5を配置している。この脚材4
の周囲には、直径が3mの円筒形の躯体コンクリート7
が形成され、脚材4及び補強鉄筋5は躯体コンクリート
7内に設置され、この躯体コンクリート7は地盤8内に
埋設されている。この脚材4は、補強鉄筋5により拘束
され、さらに地盤8による拘束を受けることになる。 (実施の形態3)鋼板による拘束を考慮した例について
検討する。実施の形態2と同様のモデルにおいて、基礎
のコンクリートの外側を鋼鈑によって被覆する。これに
より前記の実施の形態2に示すように、硬い岩盤で拘束
されている場合と同様の状況となり、割裂耐力の向上が
実現される。
【0042】具体的な解析方法は実施の形態2と同様で
ある。 (実施の形態4)図15(a)(b)に示すように、L
形鋼の脚材30に板状の支圧板60を四枚設けた例につ
いて検討する。鉄塔の脚材30は断面L字形のいわゆる
チャンネル材であり、その側面には垂直に立ち上がった
支圧板60が複数設けられている。支圧板60は山形材
をボルト接合により脚材30に取り付けている。これら
の支圧板60の外側は、躯体コンクリートが打設されて
基礎が構築される。
【0043】このような構造の鉄塔用基礎であっても、
実施の形態1と同様な解析方法によってその設計及び構
築が可能である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、支圧板周囲の円周に沿
って補強鉄筋を配置し、この補強鉄筋の配置位置及び配
置量を、基礎が設置される諸状況を勘案して算定するよ
うにしたので、基礎コンクリートの割裂ひび割れを減少
させて脚材と地盤との定着耐力を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄塔用基礎のモデルを示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の鉄塔用基礎のコンクリートと鉄筋の付
着モデルを示す図である。
【図3】本発明の内圧モデルの円筒部、コンクリート
部、鉄筋部を示す図である。
【図4】本発明の解析に用いられるコンクリート部の要
素分割図である。
【図5】本発明の方法により得られた脚材を示す斜視図
である。
【図6】本発明の解析に用いられる地盤を考慮した軸対
称モデルを示す図である。
【図7】本発明の解析に用いられる地盤を考慮した軸対
称要素分割図である
【図8】荷重と変位の関係を示す図である。
【図9】図8の一部拡大図である。
【図10】軸対称モデルの試験体1の割裂ひび割れの進
展状況を示す図である。
【図11】地盤の変形係数と最大荷重および解析値Pu
aとの関係を示す図である。
【図12】地盤の変形係数と最大荷重および解析値Pu
aと耐力算定式から求めた値Pclとの比較を示す図で
ある。
【図13】躯体コンクリートの周辺地盤の最大荷重時に
おける半径方向応力σrの分布図である。
【図14】躯体コンクリートの周辺地盤の弾性係数と平
均拘束圧の関係を示す図である。
【図15】本発明の方法により得られた基礎の全体図で
ある。
【図16】(a)本発明のL形脚材の断面図である。
(b)本発明のL形脚材の側面図である。
【図17】鉄塔の基礎構造を示す図である。
【図18】鉄塔基礎に作用する圧縮荷重を示す図であ
る。
【図19】鉄塔基礎に作用する引揚圧縮荷重を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 コンクリート部 2 ひび割れ部 3 弾性要素 4 脚材 5 補強筋 6 支圧板 7 躯体コンクリート 8 地盤 30 脚材 50 基礎 60 支圧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田邉 成 東京都千代田区内幸町1丁目1番地3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 飯島 政義 東京都千代田区内幸町1丁目1番地3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 横沢 和夫 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 三島 徹也 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 Fターム(参考) 2D046 DA36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤中に埋入する鉄塔用脚材の基礎部分を
    補強するため、脚材から突出した支圧板を設け、その周
    囲にコンクリートを打設して基礎を形成する鉄塔基礎の
    補強方法において、 この支圧板近傍に支圧板を取り囲むように補強鉄筋を配
    筋した解析モデルを作成し、これを数値解析して定着耐
    力を評価した後、その解析結果にしたがって鉄塔基礎を
    構築することを特徴とする鉄塔用基礎の構築方法。
  2. 【請求項2】前記補強筋の配筋位置及び配筋量は、 a.脚材及び支圧板の断面積、 b.支圧板と補強筋との間隔、 c.基礎部分の幅から算出される耐力の増分量、 を考慮して決定する請求項1に記載の鉄塔用基礎の構築
    方法。
  3. 【請求項3】地盤中に埋入する鉄塔用脚材の基礎部分を
    補強するため、脚材から突出した支圧板を設け、その周
    囲にコンクリートを打設して基礎を形成する鉄塔基礎の
    補強方法において、 前記コンクリートの周囲に鋼鈑を巻着し、解析モデルに
    基づく定着耐力を解析し、その解析結果にしたがって鉄
    塔基礎を構築することを特徴とする鉄塔用基礎の構築方
    法。
  4. 【請求項4】前記解析方法は、破壊力学に基づいた引張
    応力とひびわれ幅の構成則を用いたFEM解析である請
    求項1から3のいずれかに記載の鉄塔用基礎の構築方
    法。
  5. 【請求項5】前記脚材は円筒状であり、この脚材の外周
    面から突出した支圧板を設けた請求項1から4のいずれ
    かに記載の鉄塔用基礎の構築方法。
  6. 【請求項6】前記脚材は断面がL字形であり、この脚材
    から突出した支圧板を設けた請求項1から4のいずれか
    に記載の鉄塔用基礎の構築方法。
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