JP2000345534A - コンクリートブロック体及びその製造方法 - Google Patents

コンクリートブロック体及びその製造方法

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JP2000345534A
JP2000345534A JP2000094800A JP2000094800A JP2000345534A JP 2000345534 A JP2000345534 A JP 2000345534A JP 2000094800 A JP2000094800 A JP 2000094800A JP 2000094800 A JP2000094800 A JP 2000094800A JP 2000345534 A JP2000345534 A JP 2000345534A
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Shiro Kimura
志朗 木村
Taizo Kimura
泰三 木村
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RITA SOGO KIKAKU KK
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RITA SOGO KIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広い分野に使用することができ、比較的軽
量でしかも構造的にムダのないコンクリートブロック体
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 正方形状に組み合わされた上下一対の梁
部材とこれらの梁部材の間に設けられた4本の柱部材と
から構成され、梁部材どうし及び梁部材と柱部材どうし
が剛接合され中空部46を有する立方体形状のラーメン
構造体からなるコンクリートブロック体40の、外面の
対角線に沿って開口部42に補強部材43を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木、建築などの
分野において、各種立体構造物を構築する際に用いられ
るコンクリートブロック体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】土木、建築などの分野では、従来より、
使用目的に応じて様々な形状、構造のコンクリートブロ
ック体が開発されている。例えば、傾斜地に沿って施工
する法面用ブロック、鉄筋挿通孔が形成された擁壁用ブ
ロック、断面がU字状あるいは矩形状に形成された側溝
用ブロック、あるいは歩道と車道とを区分する境界用ブ
ロックなどがある。
【0003】これらのブロックは、それぞれの用途に応
じた形状、大きさ、重量となるように形成されているた
め、使用目的あるいは施工現場の状況などに応じて、適
宜、使い分けられている。
【0004】コンクリートブロック体に要求される性能
として、第一に荷重に耐えうる強度があげられるが、盛
り土、地下貯水槽、護岸、ダム、魚道、擁壁などに使用
する場合、特に軟弱な地盤上に施工されるものでは、ブ
ロック体の重量を如何に軽減するかが重要な課題とな
る。
【0005】従来のブロック体として、例えば実用新案
登録第3003927号公報や特開平9−242044
号公報には、ブロック体に孔を開け、これによって中空
部を形成した消波ブロックが開示されている。
【0006】本発明者は、かかる構造のブロック体を前
提として、上記したように、軟弱地盤上などにも盛り
土、地下貯水槽、護岸、ダム、魚道、擁壁が構築可能な
ブロック体の開発を試みた。
【0007】コンクリートはその単位体積重量が一般に
2.3〜2.5t/m3と重く、これがその利点でもあ
りまた欠点でもあるが、上記した実用新案登録第300
3927号公報や特開平9−242044号公報に記載
されたコンクリート体では、依然として重量があり、軽
量化の点からは不十分である。これは、従来の孔を開け
たブロックはブロックの固まりに単に孔を開けたもので
あるにすぎず、その強度やまた軽量化という点に着眼し
たものではないことから当然のことであるとも言える。
【0008】軽量化を達成するためにまず考えられるこ
とは、部材そのものをできるかぎり小さくして全体の重
量を軽減することである。図8は本発明の開発のプロセ
スにおいて検討をした構造体30であり、上下8本の梁
と、これを支える4本の柱からなり、中空部31を形成
した外形が立方体のラーメン構造体である。梁と梁、ま
た梁と柱の接合部には、抵抗曲げモーメントや抵抗剪断
力を増加させるため三角状のハンチ部Hが設けられてい
る。
【0009】このような構造体では、実用新案登録第3
003927号公報や特開平9−242044号公報に
記載されたコンクリート体と比べ、部材としてのムダが
はるかに少なく軽量化の点からは優れたものである。し
かしながら、ハンチ部Hの端部に応力が集中し、ここが
弱点となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、幅広い分野に使用することができ、比較的
軽量でしかも構造的にムダのないコンクリートブロック
体およびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討を行った結果、図8に示す立方体状
ラーメン構造体におけるハンチ部を改良することにより
局部的な応力集中を完全に無くすことに成功し、これに
よって、幅広い分野に使用することができ、比較的軽量
でしかも構造的にムダのないコンクリートブロック体を
得るに至ったものである。
【0012】すなわち本発明は、正方形状に組み合わさ
れた上下一対の梁部材と同一対の梁部材の間に設けられ
た4本の柱部材とから構成され、前記梁部材どうし及び
梁部材と柱部材どうしが剛接合され中空部を有する立方
体形状のラーメン構造体からなるコンクリートブロック
体において、前記梁部材及び柱部材を同一形状とし、か
つ前記梁部材と梁部材及び梁部材と柱部材との接合部に
設けられたハンチ部をすべてにわたって連続する円弧状
とし、等方性を有するようにしたコンクリートブロック
体である。
【0013】なおここで等方性を有するとは、立方体の
6面のいずれの面から見た場合にも全く同一に見えるも
のであることをいい、開口部の大きさが異なったり、形
状が異なるものを含まない趣旨である。このような構造
体とすることで、いずれの面から荷重がかかった場合に
も一部に応力が集中することなく均等に荷重が分散さ
れ、幅広い分野に使用することができ、比較的軽量でし
かも構造的にムダのないコンクリートブロック体とな
る。
【0014】このようなブロック体の全ての面に連通し
た中空部を形成したブロック体は、立方体からなるコン
クリート製ブロック内部に、コンクリート硬化後に取り
外し可能な複数の分割中子を用いて製造することができ
る。中空部は同一外径の分割中子をその軸線方向が直交
及び一致するようにそれぞれ配置する。これによって、
外面に形成された開口部が円形状のブロック体を得るこ
とができる。
【0015】中空部によって形成される内部空隙率は、
荷重条件によっても異なるが70%〜85%の範囲であ
ることが望ましい。これによって、コンクリートブロッ
ク体の単位体積重量が0.54t/m3〜0.65t/
3の範囲となり、強度と軽量性を備えたコンクリート
ブロック体となる。
【0016】また、破壊荷重載荷時に前記梁部材と柱部
材とがほぼ同時に降伏応力に達するようにすることが、
軽量化と材料の無駄を少なくする点からは望ましい。試
験結果によれば、上記構造体のコンクリートブロック体
の上面の四隅、すなわち柱上面に90tの荷重をかけた
場合、柱に80μm、柱に100μmの最大ひずみがそ
れぞれ発生するが、単純曲げ部材の梁に対し、軸圧縮力
を受ける柱の方が引っ張りに対して有利となり、結果と
してほぼ同じ時期に降伏応力に達することが確認されて
いる。
【0017】上記したコンクリートブロック体は、実用
新案登録第3003927号公報や特開平9−2420
44号公報に記載されたコンクリート体のように、コン
クリートの固まりに単に孔を開けるという発想ではな
く、前記梁部材、柱部材及びハンチ部を応力計算により
断面決定し、同断面に基づいて部材寸法を決定すること
により製造する。応力計算の具体的な手法については特
に限定されず、FEM(有限要素法)などの公知の手法
を用いることができる。重要なことは、応力計算に基づ
いた最小断面、言い換えれば最大の開口面積をとること
である。
【0018】具体例を示すと、設計耐力20t/m2
場合、外形寸法が1200mm、円形の開口部直径が9
00mmとなり、この場合の単位重量が0.65t/m
3、空隙率が72.9%となる。また、設計耐力10t
/m2の場合、外形寸法が1200mm、円形の開口部
直径が950mmとなり、単位重量が0.54t/
3、空隙率が77.5%となる。
【0019】なお、本発明のコンクリートブロック体で
は、中空部内に、重量調整用の充填材を充填することも
でき、コンクリートブロック体自体の重量より大きな重
量を必要とする構造体を構築する場合にも充填材を増減
することにより簡単に重量調整を行うことができる。重
量調整用の充填材としては砕石などを使用することがで
きる。
【0020】また、本発明のコンクリートブロック体
は、立方体形状のブロック本体と、ブロック本体内に形
成された中空部と、中空部と連通してブロック本体の外
面に形成された開口部と、ブロック本体の外面の対角線
に沿って開口部に配置された補強部材とを備えたことを
特徴とする。
【0021】このような構造とすることにより、前述し
たコンクリートブロック体と同様の機能を具備しつつ、
コンクリートブロック体全体の強度が高まり、上下方向
と水平方向に加わる力に対する強度を高めることができ
る。また、重量調整用の充填材をブロック本体の中空部
内に充填する場合、これらの補強部材によって充填材を
安定保持することができる。なお、補強部材は、ブロッ
ク本体の開口部の全てに取り付けることが望ましいが、
使用目的や施工条件に応じて、特定面の開口部に選択的
に取り付けるようにすることもできる。
【0022】この場合、補強部材の端部を、前記開口部
の周縁に形成された凹部に嵌入させて取り付けた構造と
することにより、ブロック本体の作成後、補強部材を開
口部に嵌め込むことができるようになるため、型枠の複
雑化、製作工程の煩雑化を回避しつつ、強度向上を図る
ことが可能となり、施工性も良好である。また、ブロッ
ク本体の中空部に充填材を充填する場合、充填材投入用
として、開口部のいずれかを補強部材を取り外した状態
にしておき、この開口部を利用して充填材を投入した後
に補強部材を取り付けることもできるので、施工性向上
を図ることができる。なお、補強部材の端部を凹部に固
着する手段としては、接着剤やモルタルなどを好適に使
用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、実施の形態のコンクリー
トブロック体を示す斜視図、図2は図1に示すコンクリ
ートブロック体の対角方向の断面図である。
【0024】本実施の形態のコンクリートブロック体1
0は、正方形状に組み合わされた上下一対の梁部材B1
〜B8と、この梁部材B1〜B8の間に設けられた4本
の柱部材C1〜C4とから基本的に構成されており、梁
部材B1〜B4どうし及び梁部材B5〜B8どうし並び
に梁部材B1〜B8と柱部材C1〜C4どうしが剛接合
されたラーメン構造体である。ここで、梁部材B1〜B
8と柱部材C1〜C4とはすべて同一形状である。
【0025】立方体を構成する六面のそれぞれに連通し
た中空部11を有し、中空部11は、後述するコンクリ
ート硬化後に分解して取り外し可能な同一直径の円筒を
基本要素とする分割中子12(図3参照)によって形成
されたものである。その結果、梁部材B1〜B4及び梁
部材B5〜B8の各接合部、梁部材B1〜B8と柱部材
C1〜C4との各接合部に設けられたハンチ部Hがすべ
てにわたって連続する円弧状となり、立方体の6面のい
ずれの面から見た場合にも全く同一に見える等方性を有
するものとなっている。
【0026】本実施の形態のコンクリートブロック体1
0は、有限要素法(FEM)によって応力の計算を行い
その最小断面を決定したもので、設計耐力20t/m2
で、外形寸法が1200mm、円形の開口部直径が90
0mmとし、この場合の単位重量が0.651t/
3、空隙率が72.9%である。
【0027】図2は図1に示すコンクリートブロック体
10の対角方向の断面で、同図に明瞭に示すように、こ
の対角方向にも円弧状のハンチが形成されている。立方
体における力学的弱点はこの対角方向にあるが、本実施
の形態のコンクリートブロック体10は対角方向にも断
面の急変をなくした構造にしている。
【0028】このような構造体とすることで、いずれの
面から荷重がかかった場合にも、一部に応力が集中する
ことなく均等に荷重が分散され、幅広い分野に使用する
ことができ、比較的軽量で、しかも構造的にムダのない
コンクリートブロック体となる。
【0029】さらに、コンクリートブロック体10の中
空部11は、円筒体形状の空間が互いに直交した形状で
あるため、複数のコンクリートブロック体10を水平方
向や垂直方向などに積層、配列して各種構造体を構築す
る際、各々の中空部11どうしを容易に連通させること
ができ、これによって、各種構造体における通気性、通
水性などを確保することができるため、使用目的の拡大
を図ることができる。
【0030】また、本実施の形態のコンクリートブロッ
ク体10において、中空部11は、円筒体形状の空間が
互いに直交した形状であり、辺縁部に鋭角部分がないた
め、他の物体と当接した場合の辺縁部の欠損が発生しに
くく、また、荷重が加わった場合、応力分布が急変する
部分がなく応力集中が生じにくいため高強度であり、疲
労破壊なども発生せず、耐久性に優れている。
【0031】次いで図3、図4を参照して上記コンクリ
ートブロック体10の中空部11を形成するための中子
について説明する。図3は図1に示すコンクリートブロ
ック体を製造するための分割中子を組立状態で表す斜視
図、図4は図3に示す分割中子を分解した状態で示す平
面図である。
【0032】分割中子12は、コンクリート硬化後に分
解して取り外し可能な、主中子12aおよび副中子12
b,12c,12d,12eの5つのパーツによって構
成されており、このため複雑な型枠などを必要とせず、
製造も容易である。
【0033】また、コンクリートブロック体10におい
て、中空部11は、すべて同一直径を有する円筒形状の
主中子12aおよび副中子12b,12c,12d,1
2eの軸線方向が直交及び一致するようにそれぞれ配置
した分割中子12を用いて形成されており、後述するよ
うに、コンクリート硬化後における分割中子12の取り
出しが容易である。
【0034】ついで、図5を参照して、コンクリートブ
ロック体10の製造方法について説明する。図5はコン
クリートブロック体10の製造工程を示す説明図であ
る。
【0035】図5(a)に示すように、略立方体形状を
した型枠13内に、所定形状に組み立てられた分割中子
12を配置して上枠13aを装着した後、上枠13aの
開口部分から型枠13と分割中子12との間にコンクリ
ートを充填する。所定時間が経過して、コンクリートが
硬化したら、上枠13aおよび型枠13を取り外し、図
5(b)に示すように、まず、分割中子12を構成する
副中子12b,12c,12d,12eをそれぞれ軸方
向に抜き取った後、主中子12aを軸方向に抜き取る。
このような工程を経ることによって、中空部11を有す
るコンクリートブロック体10を得ることができる。
【0036】この場合、円筒状の分割中子12は、主中
子12aおよび副中子12b,12c,12d,12e
の軸線方向が直交及び一致するようにそれぞれ配置して
形成したものであるため、コンクリート硬化後における
分割中子12の取り出しは容易である。このように、分
割中子12を用いることによって、複雑な型枠などを使
用することなく、中空部11を有するコンクリートブロ
ック体10を容易に形成することができる。
【0037】次に、図6を参照して、コンクリートブロ
ック体10の使用状態について説明する。図6はコンク
リートブロック体10の使用状態の一例を示す一部切欠
断面図である。
【0038】図6に示す使用状態では、地盤14を掘削
して基礎床版15及び側壁16を配置することによって
形成された空間内に、多数のコンクリートブロック体1
0をスペーサ20を介して水平方向に縦横配列するとと
もに垂直方向に積層し、これらのコンクリートブロック
体10の構造体21の上に、透水性を備えた集水部17
を設けている。また、コンクリートブロック体10の構
造体21の一部には、コンクリートブロック体10を配
置しない空間19を形成し、その上方にマンホール18
を設置している。
【0039】このような構造体21を地盤14中に形成
することにより、地表面に降った雨水などは集水部17
を通過して構造体21内に集まるため、地表面の水はけ
が良好となる。また、構造体21内に集まった雨水など
は、マンホール18から空間19に吸引管などを挿入し
て汲み上げることができるため、様々な用途に利用する
ことができる。
【0040】この場合、各コンクリートブロック体10
は立方体形状であるため、それ自体が自立性を有し、施
工が容易であり、整然とした状態に配列、積層すること
ができ、安定性も良好である。また、コンクリートブロ
ック体10は六面全てに連通した中空部11を有するた
め、大量の水を収容することができ、比較的軽量である
ため施工性が良好であり、地盤沈下などが発生するおそ
れもない。また、コンクリートブロック体10は立方体
形状であるため、どの面を上にして配列、積層しても同
じ状態が得られ、施工現場の設置空間に適応した配列、
積層を行うことができる。
【0041】なお上記実施の形態のコンクリートブロッ
ク体10の破壊試験を行ったところ、梁部材B1〜B8
と柱部材C1〜C4にほぼ同時にクラックが発生するこ
とが確認された。
【0042】次に、図7を参照して本発明の他の実施形
態であるコンクリートブロック体について説明する。本
実施形態のコンクリートブロック体40は、前述したコ
ンクリートブロック体10と同様、中空部46を有する
構造のブロック本体41の外面に、中空部46と連通す
る開口部42が形成され、各開口部42に、それぞれ十
字形状の補強部材43が取り付けられている。補強部材
43はその十字形状が、ブロック本体41の正方形をし
た外面の対角線に沿って位置するように取り付けられて
いる。これにより、コンクリートブロック体40全体の
強度が高まり、上下方向、水平方向に加わる力に対する
強度を高めることができる。
【0043】各補強部材43は、その4つの端部43a
を、開口部42の周縁に位置するハンチ部Hに形成され
た凹部44にそれぞれ嵌入し、接着剤で固着することに
よって固定された構造であるため、ハンチ部Hに凹部4
4を有するブロック本体41を作成した後、補強部材4
3を嵌め込むことができる。したがって、コンクリート
型枠の複雑化、製作工程の煩雑化を回避しつつ、強度向
上を図ることが可能であり、施工性も良好である。
【0044】また、重量調整用の充填材を中空部46内
に充填する場合、充填材投入用として、いずれかの開口
部42の補強部材43を取り外した状態としておき、こ
の開口部42を利用して充填材を投入した後、補強部材
43を取り付けることもできるので、施工性の向上を図
ることができ、中空部46内の充填材をこれらの補強部
材43によって安定保持することができる。その他の部
分の構造、機能および効果などについては、前述したコ
ンクリートブロック体10と同様である。
【0045】本実施形態では、補強部材43は、ブロッ
ク本体41の六外面の開口部42の全てに取り付けてい
るが、使用目的や施工条件に応じて、特定面の開口部に
選択的に取り付けることもできる。なお、補強部材43
は予め十字形状をなすように製作されているが、図7に
示すように、中央部分に嵌合用凹部45aを有する2個
の直線状の補強部材45同士を、嵌合用凹部45aが互
いに嵌合するように十字形状に組み合わせて開口部42
に配置することもできる。
【0046】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0047】(1)梁部材及び柱部材を同一形状とし、
かつ梁部材と梁部材及び梁部材と柱部材との各接合部に
設けられたハンチ部をすべてにわたって連続する円弧状
とし、等方性を有するようにしたことによって、いずれ
の面から荷重がかかった場合にも一部に応力が集中する
ことなく均等に荷重が分散され、幅広い分野に使用する
ことができ、比較的軽量でしかも構造的にムダのないコ
ンクリートブロック体となる。
【0048】(2)中空部によって形成される内部空隙
率を70%〜85%の範囲、単位体積重量が0.54t
/m3〜0.65t/m3の範囲とすることで、強度と軽
量性を備えたコンクリートブロック体となる。
【0049】(3)破壊荷重載荷時に前記梁部材と柱部
材とがほぼ同時に降伏応力に達するようにすることによ
り、軽量化が最大限に達成でき、かつ材料のむだを少な
くすることができる。
【0050】(4)分割中子として、円筒状の分割中子
をその軸線方向が直交及び一致するように配置したもの
を用いることによって、コンクリート硬化後の中子の取
り外しが容易となる。また、中空部は、円筒体形状の空
間が互いに直交した形状となるため、複数のコンクリー
トブロック体を積層、配列する場合、各々の中空部どう
しを連通させ、通気性、通水性などを確保することも可
能となり、使用目的の拡大を図ることができる。さら
に、中空部を円筒体形状の空間が互いに直交した形状と
することにより、鋭角形状の辺縁部がなくなるため欠損
などを防止することができ、応力集中が発生しにくくな
るため、圧縮強度が高まるとともに疲労破壊が減少し、
耐久性も向上する。
【0051】(5)立方体形状のブロック本体と、ブロ
ック本体内に形成された中空部と、中空部と連通してブ
ロック本体の外面に形成された開口部と、ブロック本体
の外面の対角線に沿って開口部に配置された補強部材と
を備えたコンクリートブロック体とすることにより、前
述したコンクリートブロック体と同様の機能を具備しつ
つ、コンクリートブロック体全体の強度を高めることが
できる。また、重量調整用の充填材を中空部内に充填し
た場合、これらの補強部材によって充填材を安定保持す
ることができる。
【0052】(6)補強部材の端部を、前記開口部の周
縁に形成された凹部に嵌入させて取り付けた構造とする
ことにより、ブロック本体の作成後、補強部材を開口部
に嵌め込むことができるようになるため、型枠の複雑
化、製作工程の煩雑化を回避しつつ、強度向上を図るこ
とが可能となり、施工性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のコンクリートブロック体を示す
斜視図である。
【図2】 図1に示すコンクリートブロック体の対角方
向を示す断面図である。
【図3】 図1に示すコンクリートブロック体を製造す
るための分割中子を組立状態で表す斜視図である。
【図4】 図3に示す分割中子を分解状態で表す平面図
である。
【図5】 図1に示すコンクリートブロック体の製造工
程を表す斜視説明図である。
【図6】 図1に示すコンクリートブロック体の使用状
態を表す一部切欠断面図である。
【図7】 他の実施形態であるコンクリートブロック体
を示す斜視図である。
【図8】 従来のラーメン構造体の一例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
10,40 コンクリートブロック体 11,46 中空部 12 分割中子 12a 主中子 12b〜12e 副中子 13 型枠 13a 上枠 14 地盤 15 基礎床版 16 側壁 17 集水部 18 マンホール 19 空間 20 スペーサ 21 構造体 41 ブロック本体 42 開口部 43,45 補強部材 43a 補強部材の端部 44 凹部 45a 嵌合用凹部 H ハンチ部 B1〜B8 梁部材 C1〜C4 柱部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正方形状に組み合わされた上下一対の梁
    部材と同一対の梁部材の間に設けられた4本の柱部材と
    から構成され、前記梁部材どうし及び梁部材と柱部材ど
    うしが剛接合され中空部を有する立方体形状のラーメン
    構造体からなるコンクリートブロック体において、前記
    梁部材及び柱部材を同一形状とし、かつ前記梁部材と梁
    部材及び梁部材と柱部材との接合部に設けられたハンチ
    部をすべてにわたって連続する円弧状とし、等方性を有
    するように構成したコンクリートブロック体。
  2. 【請求項2】 前記ブロック体の外面に形成された開口
    部が円形状であることを特徴とする請求項1記載のコン
    クリートブロック体。
  3. 【請求項3】 内部空隙率が70%〜85%の範囲であ
    る請求項1または2記載のコンクリートブロック体。
  4. 【請求項4】 単位体積重量が0.54t/m3〜0.
    65t/m3の範囲である請求項1〜3のいずれかに記
    載のコンクリートブロック体。
  5. 【請求項5】 破壊荷重載荷時に前記梁部材と柱部材と
    がほぼ同時に降伏応力に達するようにした請求項1〜4
    のいずれかに記載のコンクリートブロック体。
  6. 【請求項6】 立方体形状のブロック本体と、前記ブロ
    ック本体内に形成された中空部と、前記中空部と連通し
    て前記ブロック本体の外面に形成された開口部と、前記
    外面の対角線に沿って前記開口部に配置された補強部材
    とを備えたコンクリートブロック体。
  7. 【請求項7】 前記補強部材の端部を、前記開口部の周
    縁に形成された凹部に嵌入させることによって取り付け
    た請求項6記載のコンクリートブロック体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載のコンク
    リートブロック体の製造方法であって、前記梁部材、柱
    部材及びハンチ部を応力計算により断面決定し、同断面
    に基づいて部材寸法を決定するコンクリートブロック体
    の製造方法。
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JP2007107342A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Ebata Kk 雨水等貯留浸透施設用コンクリートブロック体、及び、これを用いた雨水等貯留浸透施設
CN103103961A (zh) * 2013-02-25 2013-05-15 金发科技股份有限公司 一种防护勾连体
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