JP2000344617A - 温熱組成物 - Google Patents

温熱組成物

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JP2000344617A
JP2000344617A JP11157835A JP15783599A JP2000344617A JP 2000344617 A JP2000344617 A JP 2000344617A JP 11157835 A JP11157835 A JP 11157835A JP 15783599 A JP15783599 A JP 15783599A JP 2000344617 A JP2000344617 A JP 2000344617A
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water
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solubility
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JP11157835A
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Hiroyuki Imoto
浩之 井元
Hirotaka Sato
広隆 佐藤
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)酸化カルシウム、及び(B)20℃で水
への溶解度が0.1〜50重量%で、かつ成分(A)との
反応により生成するカルシウム塩の水への溶解度が水酸
化カルシウムの水への溶解度より大きい固体状酸を含有
する温熱組成物。 【効果】 優れた温熱効果が持続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた温熱効果が
持続する温熱組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化カルシウムは水和反応により発熱す
るため、これを利用した種々の発熱組成物が知られてい
る。しかし、これらは、発熱が急激であったり、温熱効
果が持続しないなどの問題があり、発熱温度や持続時間
を制御したり、人体に適用するのも困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、温熱
効果が持続する温熱組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、酸化カル
シウムの水和発熱時に、特定の溶解度を有する酸を併存
させれば、優れた温熱効果が持続することを見出した。
【0005】本発明は、(A)酸化カルシウム、及び(B)2
0℃で水への溶解度が0.1〜50重量%で、かつ成分
(A)との反応により生成するカルシウム塩の水への溶解
度が水酸化カルシウムの水への溶解度より大きい固体状
酸を含有する温熱組成物を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる成分(A)の酸化カ
ルシウムは、粉末状、粒状等のいずれでも良く、粒径が
0.5〜5mm、特に0.5〜3mmであるのが、発熱の制
御が行いやすいので好ましい。
【0007】本発明で用いる成分(B)の固体状酸は、2
0℃で水への溶解度が0.1〜50重量%、好ましくは
0.1〜10重量%のものである。溶解度が0.1重量
%未満のものでは、発熱反応が遅くなりすぎ、50重量
%を超えるものでは、初期の発熱量が大きくなり、温熱
効果が十分持続しない。また、この酸は、(A)成分の酸
化カルシウムとの反応により生成するカルシウム塩の水
への溶解度が、水酸化カルシウムの溶解度より大きくな
ることが必要であり、具体的には、カルシウム塩の20
℃での水への溶解度が0.1重量%以上、好ましくは
0.5〜50重量%である。
【0008】このような固体状酸としては、例えばフマ
ル酸、マレイン酸等が挙げられ、特にフマル酸が好まし
い。酸化カルシウムと固体状酸の配合割合は、重量比で
1:5〜5:1、特に1:3〜1:1であるのが好まし
い。
【0009】本発明の温熱組成物には、前記成分以外
に、水和反応時の温度変化を穏やかにするため、ポリエ
チレングリコール等の親水性高分子;保存安定性向上の
ため、酸化マグネシウム、ショ糖エステル、ブドウ糖等
の安定化剤;熱の放射抑制、分散安定化のため、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ポリペプチド、シリカ粉、タ
ルク粉、カオリン、シリコンビーズ等の保型剤;その
他、ピロリドンカルボン酸塩、尿素、アミノ酸、湿潤
剤、防腐剤、殺菌剤、消炎剤、収斂剤、止血剤、鎮痛
剤、ビタミン及びその誘導体、キレート剤、粘度調整
剤、起泡剤、清涼剤、冷感剤、温感剤、動植物エキス、
色素、香料等を配合できる。
【0010】本発明の温熱組成物は、これら成分を常法
により混合等することにより製造され、粉末状、固形状
等の剤型に成形できる。
【0011】本発明の温熱組成物は、水と混合すること
により発熱し、その温熱効果が持続するため、これを利
用した種々の用途に適用できる。特に、人体に適用する
ための外用剤、温熱器、局所温熱用組成物、温灸器等と
して好適である。
【0012】局所温熱用組成物は、例えば、温湯中、す
なわち33〜45℃の温湯に身体の一部又は全部を浸漬
した状態で、更に身体の局所を37〜55℃の該温湯よ
り高い温度で温熱処理するのに好適に用いられ、この方
法により、局所及びその周辺部の比較的広い範囲で温熱
効果が得られる。ここで、「温湯に身体の一部又は全部
を浸漬した状態」とは、例えば浴槽、桶、タライ等に張
られた温湯に温熱処理対象部位を含む少なくとも身体の
一部を浸漬した状態、の意であり、全身浴、半身浴、坐
浴、手浴、足浴等を含む。例えば前腕部局所の温熱処理
では、前腕部全体をタライ中の温湯に浸漬することをい
う。ここで、温湯の温度は一般的に入浴する温度、33
〜45℃であり、35〜43℃が好ましい。
【0013】身体の局所に特に制限はないが、例えば肩
こり、腰痛等の患部等が挙げられる。例えば、33〜4
5℃の温湯に身体を浸漬した状態で、身体の局所を37
〜55℃の該温湯より高い温度、好ましくは1℃以上高
い温度で温熱処理する。周辺部とは、温熱処理した局所
の周辺部であり、表面積として、温熱処理した局所の面
積の好ましくは約2倍以上、特に好ましくは約6倍以上
である。
【0014】温熱処理の方法は、例えば、温湯の温度よ
り高い37〜55℃の発熱体を、身体の局所に塗布、付
着、圧着、接着等するのが好ましい。温熱組成物は、身
体の局所適用の場合に、37〜55℃に発熱するのが好
ましく、特に温湯の温度より1℃以上高く発熱するのが
好ましい。また、温湯より1℃以上高く発熱する持続時
間は、1〜60分間、特に2分間以上が好ましい。水和
反応による発熱量は、配合成分の種類や含有量、混合さ
れる水分量の調整により制御できる。
【0015】本発明の温熱組成物は、剤型に応じた態様
で、このような温熱処理に用いることができる。例えば
組成物が粉末状、固体状等であれば、一部又は全部が通
水性を有する包装袋に本発明組成物を入れ、これを皮膚
の局所に圧接や接着すれば良い。例えば全体が通水性を
有する不織布、織布、紙等の包装袋に本発明組成物を入
れ、浸漬又は入浴中の皮膚局所に圧接してマッサージす
れば、該局所を中心とした比較的広い範囲で温熱効果が
得られる。また一部が通水性を有する不織布、織布、紙
等、及び残部が非通水性のフィルム等からなり、該非通
水性のフィルム等は粘着面を有する包装袋に本発明組成
物を入れ、該粘着面を皮膚局所に接着すれば、該局所を
中心とした比較的広い範囲で温熱効果が得られる。温熱
処理時間は、温湯や水蒸気雰囲気の温度、浴湯の温度、
配合成分の種類や配合量等にもよるが、一般に1分間以
上、特に2分間以上が好ましい。
【0016】また、本発明の温熱組成物は、通水部及び
接着部を有する容器中に内蔵させ、シャワーにより水を
供給することによって発熱させる局所温熱構造物に好適
に使用できる。容器としては、例えば片面が、全部又は
一部が通水性の通水層で、他面が接着層からなる袋状体
が好ましい。通水部は、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の通水性を有する不織布、織布、紙等からな
り、接着部は、例えば身体に対して低刺激性のアクリル
系樹脂等の接着剤を塗布した不織布、織布、紙等からな
るのが好ましい。また、これら以外の部分は、例えばエ
チレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン等
の非通水性のフィルム等であるのが好ましい。
【0017】本発明の温熱組成物を内蔵した容器は、粘
着部を皮膚の局所に圧着又は接着して使用する。身体の
局所に特に制限はないが、例えば肩こり、腰痛等の患部
等が挙げられる。圧着又は接着後、シャワーにより水を
供給して発熱させるが、シャワー温湯の温度は一般的に
入浴する温度、33〜45℃であり、35〜43℃が好
ましい。シャワーをかける部位は全身でもあるいは一部
でも良い。一部とは温熱処理対象部位を含んだ例えば上
肢部、下肢部、頚部、背腰部、上腕部、脚部等が挙げら
れる。また、処理温度、処理時間(シャワーをかけてい
る時間)等は前記と同様であるのが好ましい。
【0018】また、本発明の温熱組成物は、熱刺激治療
器の熱源として好適に使用できる。例えば本発明組成物
を、通水部及び接着部を有する容器に内蔵させた熱刺激
治療器等に好適に使用できる。容器としては、片面が、
全部又は一部が通水性の通水層で、他面が接着層からな
る袋状体、円筒状容器が好ましく、使用時に通水部から
水を供給して発熱させる。容器の材質、処理温度、処理
時間等は、前記と同様であるのが好ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明の温熱組成物は、優れた温熱効果
が持続する。
【0020】
【実施例】実施例1〜3、比較例1〜2 表1に示す組成の温熱組成物を常法により製造した。
【0021】
【表1】
【0022】試験例1 実施例1〜3、比較例1及び2の各温熱組成物3gを、
縦5cm、横3cm、高さ3mmの直方体で直方体を構成する
縦及び横で囲まれた2つの面のうち1面は非通水性のフ
ィルムに6つの直径6mmの穴が空き、そのフィルムの内
側が通水性の不織布からなり、他の1面は非通水性の粘
着面からなり、側面は該1面の非通水性のフィルムと同
一素材からなる包装袋に入れ、かかる包装袋を前腕部に
付着させた。直ちに包装袋を付着させた前腕部全体を4
0℃の温湯に浸漬し、10分間保持した(温熱処理)。
温熱処理中の包装袋の皮膚接触部分の温度は44℃であ
った。また、同時にもう一方の前腕は室温(25℃)に
おいて44℃のコントロールヒーター(前腕接触部分縦
5cm、横3cm)で10分間温熱処理した。このとき、温
熱処理前と、温熱処理終了直後、終了5分後及び30分
後における包装袋付着部位及びヒーター接触部分の皮膚
表面温度の差を測定した。結果を表2に示す。尚、発熱
体の表面温度は熱電対温度計、皮膚表面温度はサーモグ
ラフィーで測定した。
【0023】
【表2】
【0024】表2より、本発明の組成物を用いて温湯中
で局所温熱処理することにより、局所温熱処理部分は皮
膚温度が高く、またその持続性も高かった。
【0025】試験例2 実施例1〜3、比較例1及び2の各温熱組成物を、試験
例1と同様の包装袋に入れ、試験例1と同様にして40
℃の温湯中において温熱処理をした。次いで、温熱処理
前と、温熱処理終了直後、終了5分後及び30分後にお
ける前腕部内部全領域の皮膚平均温度の差を測定した。
また、40℃の温湯に10分間浸漬した場合について同
様に皮膚平均温度の差を測定した(対照)。結果を表3
に示す。皮膚表面温度はサーモグラフィーで測定した。
【0026】
【表3】
【0027】表3より、本発明の組成物を用い、温湯中
で温湯より高い温度で局所温熱処理すると、局所温熱処
理した部位及びその周辺の比較的広い範囲で皮膚温度が
高く、また、その持続性が高かった。
【0028】試験例3 実施例1の温熱組成物を、試験例1と同様の包装袋に入
れた。肩こり症状を有する20名のパネラーを2群に分
け、かかる包装袋を第1群10名のパネラーの片方の肩
に付着し、38℃の浴湯に10分間入浴させた(温熱処
理)。温熱処理中の包装袋の皮膚接触部分の温度は44
℃であった。第2群10名のパネラーは該包装袋を肩に
付着せずに、38℃の浴湯に浸漬し、10分間保持させ
た。次いで、各パネラーの肩部及びその周辺の温まり感
及び肩こり緩和効果を以下の基準で評価した。結果を1
0名の合計点として、表4に示す。
【0029】(評価基準) (1)温まり感; 3:非常に温かく気持ちがよい。 2:温かく気持ちがよい。 1:やや温かく気持ちがよい。 0:温かさを全く感じない。 (2)肩こり緩和効果; 3:肩が非常に軽くなった。 2:肩が軽くなった。 1:肩がやや軽くなった。 0:肩こり症状が全く軽減されなかった。
【0030】
【表4】
【0031】表4より、本発明の温熱組成物を用いて入
浴時に温熱処理した場合、温まり感、肩こり緩和効果と
もに優れていた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸化カルシウム、及び(B)20℃で水
    への溶解度が0.1〜50重量%で、かつ成分(A)との
    反応により生成するカルシウム塩の水への溶解度が水酸
    化カルシウムの水への溶解度より大きい固体状酸を含有
    する温熱組成物。
  2. 【請求項2】 人体に適用するものである請求項1記載
    の温熱組成物。
  3. 【請求項3】 局所温熱用組成物である請求項2記載の
    温熱組成物。
  4. 【請求項4】 成分(B)が、フマル酸である請求項1〜
    3のいずれか1項記載の温熱組成物。
JP11157835A 1999-06-04 1999-06-04 温熱組成物 Pending JP2000344617A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001019606A (ja) * 1999-07-06 2001-01-23 Pola Chem Ind Inc 温感パック

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001019606A (ja) * 1999-07-06 2001-01-23 Pola Chem Ind Inc 温感パック

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