JPS6328903A - 衛生工業用品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、衛生工業用品に関するものであり、更に詳細
には装着感がきわめてすぐれている新規な衛生工業用品
に関するものである。

したがって本発明は、紙おむつ、生理ナプキン等各種衛
生工業用品の技術分野で重用されるものである。

（従来の技術） 紙おむつ等の衛生工業用品においては、保水性や吸湿性
といった排泄物の保持の面に専ら重点がおかれており、
その他の性質については何も考慮がはられれていないの
が技術の現状である。

したがって本発明のように、紙おむつ等を温がく加温し
たり泡を出したりして排泄後にもかかわらず爽快な装着
感を付与することは、そもそも目的ないし技術課題自体
が既に新規であるし、ましてや、この新規目的を解決す
るために発熱体、発泡体を用いるという本発明の技術思
想にいたっては、従来全く知られておらず新規である。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、専ら排泄物の吸湿性、保持性の面に着目して
いる技術の現状に鑑みてなされたものであって、排泄後
も爽快な装着感を保持する装着感の改善、改良という全
く新規な目的を設定し、この新規目的を達成するために
なされたものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上記した排泄後の不快感という衛生工業用品
特有の、しかも従来解決し得なかった問題点を解決する
ためになされたものであって、各方面から鋭意研究した
結果、加温したり、泡を発生させたりしたところ、全く
予期せざることに、排泄物を保持しているおむつ等であ
っても、これを長時間装着しても全く不快感がないばか
りか、皮膚のデリケートな部分すらもカブれることかな
いという新規にして極めて有用な知見を得た。

この新知見を基礎にして更に研究した結果、衛生工業用
品の内部に発熱材１発泡材を配設できることを確認し、
各材料の選択、具体的配設個所の選定、効果の確認等を
行い、遂に本発明の完成に到ったのである。

すなわち、本発明は、衛生工業用品に発熱材及び／又は
発泡材を含有せしめてなる点を重要なポイントとするも
のである。

発熱材、発泡材としては、手でもんだりこすったりして
発熱、発泡させるタイプのもの；そのようなことをする
ことなくそのままで発熱、発泡するタイプのもの；圧力
の変化、温度の変化、湿度の変化等条件の変化によって
、発熱、発泡するタイプのもの；酵素剤、又酵母菌等が
基質に作用して発熱、発泡するもの、その他１発熱、発
泡するものであれば、すべてのものが適宜使用できる。

これらの発熱、発泡材は、独立した材として成形ないし
包装されたものを、そのまま、衛生工業用品に含有せし
めてもよいし、発熱、発泡材の有効成分のみを、衛生工
業用品の構成コンポーネントに直接、スプレー、塗布、
含浸、そのまま埋設、分散せしめるようにして含有せし
めてもよいし、また、その際、有効成分が複数の要素か
らなる場合は、それらの各要素をそれぞれ別個の構成コ
ンポーネントに分散して含有せしめてもよいし、必要あ
る場合には有効成分が単一の要素からなる場合であって
も、１又はそれ以上の構成コンポーネントに別々に分離
して含有せしめてもよい、これと同様に、発熱材、発泡
材も、同一コンポーネント及び／又は別個のコンポーネ
ントに含有せしめることができる。また、はじめに述べ
たように、発熱材、発泡材として市販されている成形製
品を使用すると、かさ張っであるいはスムースな装着感
が得られない場合があるが、そのような場合には、別途
子じめ有効成分を薄いシートに含有せしめておき、これ
を衛生工業用品内に入れるのが好ましい。該シートとし
ては、吸収紙、パルプ、ペーパー、不織布その他、これ
らのラミネート、これらの包被体等が例示される９本発
明においては、これら発熱材、発泡材は単独で衛生工業
用品に含有させてもよいし、これらを併用してもよいし
、更に必要あれば、異種の全熱材同志を併用したり、異
種の発泡材同志を併用することも可能である。

なお、本発明において、発熱材１発泡材を含有せしめる
とは、衛生工業用品内に含有せしめるほか、その表面に
取りつけることも包含するものである。

発熱材としては、ソーダ灰、生石灰を主要構成要素とす
るタイプのほか、鉄粉を利用するタイプのものが例示さ
れるが、これらに限定されるものではなく、発熱するも
のであれば適宜使用することができる。前者のタイプの
発熱材は、排泄物中の水と接触すると発熱するものであ
って、構成要素の使用量、キャリアーの混合量等を調節
することによって発熱温度をコントロールすることがで
きる。後者タイプの発熱材は、鉄粉のほかに、活性炭、
木材チップ、塩類等を混合して使用するのが好ましく、
市販のいわゆる使い捨てカイロそれ自体をそのまま、又
はその内容物を有利に利用することができる。

発泡材としては、炭酸ガスその他人体に有害でないガス
を発生するものが広く利用することができ、例えば酸性
塩と酸とが水の存在下で炭酸ガスを発生する反応を利用
することができる。酸性塩としては、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
、酒石酸水素カリウム、酒石酸水素ナトリウム等が例示
される。

酸としては、酒石酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、
マレイン酸等の有機酸のほか、リン酸、炭酸等が例示さ
れる。これらの各構成要素は、排泄物中の水分と接触す
ると炭酸ガスを発生するものであり、このようなガスが
発生すると、おむつ等に排泄物が存在していても濡れた
皮膚部分に爽快感が付与されてすぐれた着装感が得られ
るのである。そのメカニズムの詳細は不明であるが、こ
のことは全く予測不可能な効果であって、本発明者によ
ってはじめて発見された新規にして卓越した効果である
。又、発熱１発泡の両効果をだすものとして酵素剤、パ
ン用酵母等がある。例えば、基質としてブドウ糖を使用
すると１体温より伝わる温度、排泄物中の水分と接触す
ることにより、酵素（チマーゼ）、又酵母菌がブドウ糖
に作用し、アルコールと炭酸ガスと熱を発生させ、それ
に人畜無害であり、−挙四得である。

これらの各構成要素は、そのまま直接衛生工業用品に含
有せしめてもよいが、発泡速度や発泡量をコントロール
するために適当なキャリヤと混合して、各要素の量を調
節するようにしてもよい。

使用する要素が液体の場合には、このようにしてキャリ
ヤと混合すると、取扱いや操作が楽になるという利点も
併せ得られる。もちろん、各要素をキャリヤと混合する
ことなく適当量を衛生工業用品に直接含有せしめること
も可能である。これらの要素は、衛生工業用品の１つの
コンポーネントに含有せしめてもよいし、別々のコンポ
ーネントに含有せしめても何ら差し支えない。

発熱材、発泡材を含有せしめる衛生工業用品としては、
表面材（ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
リデン、レーヨン、パルプ、紙等を原料とする不織布）
、吸水材（パルプ、吸収紙）及び防水材（ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリセルロース、塩酸ゴム等プラス
チックフィルム）の３者の積層体、及び、パルプからな
る吸収紙を含有した又は含有しないフェルトパルプを更
にレーヨン紙で包んでなるもの等が使用できる。

これらのうち前者は、例えば乳幼児用、大人用、病人用
、及びパンツ式の各種紙おむつとして市販されているも
のが使用でき、後者については、生理パッド、ショーツ
式生理パッド等市販されているものが使用できる０本発
明に係る衛生工業用品としては、これらのものに限定さ
れるのではなく。

衛生工業用品として認可されている市販品がすべて自由
に使用可能である。また、吸取紙、吸湿性パルプ、ティ
シュペーパー、その他の紙又はその加工品、天然又は合
成素材の不織布、通常の布おむつ等も、本発明の衛生工
業用品として使用することができる。

以下、本発明の実施例について述べる。

実施例１ 上質の吸湿性パルプの中央部に薄い中空部を形成し、そ
の中に吸湿性パルプ重量の１７５に相当する量のソーダ
灰粉末を充填した。これを、ポリプロピレン不織布から
なる表面材とポリエチレンフィルムからなる防水材でサ
ンドイッチ状にはさんで、発熱材を含有した紙おむつを
製造した。

この紙おむつは、これを装着した尿を排泄したとろ、発
熱しはじめて、ポカポカと患部をほどよくマイルドに加
温し、従来のおむつのように冷え冷えとした不快感が全
くなく、すぐれた装着感が得られた。

実施例２ 上質の吸湿性バルブシート２枚の間に形成した中空部に
重炭酸ソーダと酒石酸との等量混合物を１０％収容せし
めた。

このシートを、市販の紙おむつの吸水材の上面に積層し
て、発泡剤含有紙おむつを製造した。

得られた紙おむつを装着したのち、排尿と排便をしたと
ころ、ただちに気泡が発生して患部が濡れ且つ汚れてい
るにもかかわらず、２時間放置しても爽快感が維持され
た。

実施例３ 市販の生理用ナプキンにおいて、中央部に設けたバージ
ンパルプ１００％からなる上質吸収紙の中空部内に生石
灰を１０％入れた。そしてその周囲に設けたバージンパ
ルプ１００％からなるフェルトパルプに、酒石酸水素ソ
ーダとクエン酸との等量混合物２０％を含有せしめた。

そしてその周囲をレーヨン紙で包んで１発熱材と発泡材
の双方を含有する生理ナプキンを製造した。

これを生理中の女性１０名に装着したところ、交換する
ことなく１晩装着しても、全員が何の不快感も訴えなか
った。また、患部にも何らの異常も認められなかった。

（発明の効果） 本発明の衛生工業用品は、発熱と発泡という従来夢想だ
にされなかった全く新規な効果を奏するものであって、
その結果、排泄物が貯溜しているにもかかわらず、患部
が温かく保温されて不快感がなく、またガスの発生、発
泡によって、全く予期せざることに爽快感が得られると
いう予測不可能な著効が奏されるのである。

そのうえ、患部の皮膚が炎症を起こしたり、いわゆるお
むつカブレの発生がなく、デリケートな乳幼児や女性の
身体部分に対してマイルドに作用して非常に衛生的であ
る。しかも、不快な装着感がないため、おむつや生理パ
ッドを取りかえる回数が大巾に減少して、経済的である
と同時に省力性にもすぐれている。

したがって本発明は、乳幼児、病人、老人自身にとって
大いに有用であるとともに、これらの人々を介護したり
世話したりする人々や病院、診療所にとっても大きな福
音である。

代理人　弁理士　戸　１）親　男 手続補正書 昭和６２年　８月２５日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 発熱材及び／又は発泡材を含有してなることを特徴とす
   る衛生工業用品。