JP2000343655A - ポリオレフィン系樹脂積層フィルム - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂積層フィルム

Info

Publication number
JP2000343655A
JP2000343655A JP11161281A JP16128199A JP2000343655A JP 2000343655 A JP2000343655 A JP 2000343655A JP 11161281 A JP11161281 A JP 11161281A JP 16128199 A JP16128199 A JP 16128199A JP 2000343655 A JP2000343655 A JP 2000343655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
film
parts
aliphatic ester
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11161281A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tokuoka
謙二 徳岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP11161281A priority Critical patent/JP2000343655A/ja
Publication of JP2000343655A publication Critical patent/JP2000343655A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期低温防曇性及び防曇持続性に優れたポリ
オレフィン系樹脂積層フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)、
エチレン- 酢酸ビニル共重合体フィルム及びポリオレフ
ィン系樹脂フィルム(2)がこの順に積層されてなり、
前記ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)及びエチレン
−酢酸ビニル共重合体フィルムには、特定量のソルビタ
ン脂肪族エステル、融点が−10℃以上35℃未満のジ
グリセリン脂肪族エステル、融点が35〜65℃のジグ
リセリン脂肪族エステル、モノグリセリン脂肪族エステ
ル及び無機充填材が添加されていることを特徴とするポ
リオレフィン系樹脂積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業用フィルムとし
て好適に使用されるポリオレフィン系樹脂積層フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】ハウス栽培、トンネル栽培等に使用され
る農業用フィルムとして、従来では、一般にポリ塩化ビ
ニル系樹脂フィルムが使用されていたが、比重が大きい
ため、取扱い性、展張作業性が不十分であり、また、焼
却廃棄がし難いといった問題があった。そのため、近年
では、軽量性に優れており、焼却廃棄が比較的容易であ
るポリオレフィン系樹脂フィルムの使用が増加してきて
いる。しかし、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、表面
に水分が付着した際に水膜が形成され難いので、水滴が
生じ易く、農業用フィルムとして使用するには初期低温
防曇性、防曇持続性等の防曇性が不十分であるといった
問題があった。また、このような防曇性を向上させるた
めに、従来防曇剤として使用されているジグリセリン脂
肪族エステルなどの添加量を増加させると、樹脂組成物
を押出してフィルムに成形する際、押出変動が生じ易く
なり、成形安定性が低下し、また、フィルムの外観が悪
くなるといった問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、初期
低温防曇性及び防曇持続性に優れたポリオレフィン系樹
脂積層フィルムを提供することにある。また、本発明の
他の目的は、初期低温防曇性及び防曇持続性に優れたポ
リオレフィン系樹脂積層フィルムが、押出変動を生じる
こと無く、安定的に得られる製造方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のポリオレフィン
系樹脂積層フィルム(以下、「積層フィルム」と記す)
は、ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)、エチレン−
酢酸ビニル共重合体フィルム及びポリオレフィン系樹脂
フィルム(2)がこの順に積層されてなり、前記ポリオ
レフィン系樹脂フィルム(1)及びエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体フィルムには、各層の樹脂成分100重量部
に対し、ソルビタン脂肪族エステル0.1〜2重量部、
融点が−10℃以上35℃未満のジグリセリン脂肪族エ
ステル0.05〜1重量部、融点が35〜65℃のジグ
リセリン脂肪族エステル0.05〜0.7重量部、モノ
グリセリン脂肪族エステル0.05〜1重量部及び無機
充填材1〜8重量部が添加されていることを特徴とす
る。
【0005】本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂
フィルム(1)を構成するポリオレフィン系樹脂(1)
としては、従来フィルムに使用される任意のものが使用
でき、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレンを主成分とするエチレン−プロピレン共重
合体、ポリプロピレン、プロピレンを主成分とするエチ
レン−プロピレン共重合体等が挙げられ、これらは単独
で使用しても2種以上併用してもよい。中でも、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を使用するのが、積層フィルム
の保温性が優れたものとなるので好ましく、その酢酸ビ
ニル含有量は、少なくなると積層フィルムの保温性が低
下し、多くなると熱融着性が高くなり、積層フィルムの
防塵性が低下するので、4〜18重量%が好ましい。
【0006】上記ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)
には、ソルビタン脂肪族エステル、ジグリセリン脂肪族
エステル、モノグリセリン脂肪族エステル及び無機充填
材が添加されている。
【0007】上記ソルビタン脂肪族エステルとしては、
例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジス
テアレート、ソルビタンモノパルミトール等が挙げら
れ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよ
い。ソルビタン脂肪族エステルの添加量は、少なくなる
と積層フィルムの防曇持続性が低下し、多くなると積層
フィルム表面にベタツキが生じ易く、また、ブロッキン
グが生じ易くなるので、上記ポリオレフィン系樹脂
(1)100重量部に対し、0.1〜2重量部に限定さ
れ、好ましくは0.2〜1.5重量部である。
【0008】上記ジグリセリン脂肪族エステルは、融点
が高くなると初期低温防曇性が低下するため、融点が−
10℃以上35℃未満のジグリセリン脂肪族エステル
(以下、「低融点ジグリセリン脂肪族エステル」と記
す)の添加が必須であるが、低融点ジグリセリン脂肪族
エステルは押出機のスクリューへの食い込み不足が生じ
易く、フィルム成形時に押出変動が生じ、得られるフィ
ルムに気泡が混入して外観が良好なフィルムが得られな
い。そのため、低融点ジグリセリン脂肪族エステルと比
較すると初期低温防曇性は多少劣るが、押出機のスクリ
ューへの食い込み等が少なく、押出変動を生じさせ難
い、融点が35〜65℃のジグリセリン脂肪族エステル
(以下、「高融点ジグリセリン脂肪族エステル」と記
す)を併用する。
【0009】上記低融点ジグリセリン脂肪族エステルの
融点は、高くなるとブリードアウト速度が低下し、積層
フィルムの初期低温防曇性が低下するので、−10℃以
上35℃未満に限定され、好ましくは0〜30℃であ
り、常温で液状のものが好ましい。低融点ジグリセリン
脂肪族エステルとしては、例えば、ジグリセリンオレー
トが挙げられる。低融点ジグリセリン脂肪族エステルの
添加量は、少なくなると積層フィルムの初期低温防曇性
が低下し、多くなると積層フィルム表面にベタツキが生
じ易く、また、ブロッキングが生じ易くなるので、上記
ポリオレフィン系樹脂(1)100重量部に対し、0.
05〜1重量部に限定され、好ましくは0.1〜0.7
重量部、さらに好ましくは0.2〜0.5重量部であ
る。
【0010】上記高融点ジグリセリン脂肪族エステルの
融点は、低くなるとフィルム成形時に押出変動が生じ易
くなり、高くなると経時で積層フィルムが白化し易くな
るので、35〜65℃以下に限定され、好ましくは50
〜65℃以下である。高融点ジグリセリン脂肪族エステ
ルとしては、例えば、ジグリセリンモノステアレート、
ジグリセリンモノラウレート等が挙げられ、これらは単
独で使用しても2種以上併用してもよい。高融点ジグリ
セリン脂肪族エステルの添加量は、少なくなると積層フ
ィルムの初期低温防曇性が低下し、多くなると積層フィ
ルム表面が白化し易くなるので、上記ポリオレフィン系
樹脂(1)100重量部に対し、0.05〜0.7重量
部に限定され、好ましくは0.1〜0.5重量部であ
る。
【0011】上記モノグリセリン脂肪族エステルとして
は、例えば、モノグリセリンモノステアレート、モノグ
リセリンモノラウレート等が挙げられ、これらは単独で
使用しても2種以上併用してもよい。モノグリセリン脂
肪族エステルの添加量は、少なくなると積層フィルムの
初期低温防曇性が低下し、多くなると積層フィルム表面
にベタツキが生じ易く、また、ブロッキングが生じ易く
なるので、上記ポリオレフィン系樹脂(1)100重量
部に対し、0.05〜1重量部に限定され、好ましくは
0.1〜0.7重量部であり、さらに好ましくは0.1
〜0.5重量部である。
【0012】上記無機充填材としては、特には限定され
ず、従来公知の任意のものが使用され、例えば、アルミ
ノ珪酸塩であるハイドロタルサイトなどの珪酸塩類、燐
酸塩類、酸化珪素、ガラス微粉末等が挙げられ、これら
は単独で使用しても2種以上併用してもよい。無機充填
材の添加量は、少なくなるとフィルム成形時に押出変動
が生じ易くなり、良好なフィルムが得られず、多くなる
と積層フィルムの初期低温防曇性及び防曇持続性が低下
するので、上記ポリオレフィン系樹脂(1)100重量
部に対し、1〜8重量部に限定され、好ましくは2〜5
重量部である。
【0013】本発明で使用されるエチレン−酢酸ビニル
共重合体フィルムを構成するエチレン−酢酸ビニル共重
合体はエチレンを主成分とするものであり、従来フィル
ムに使用される任意のものが使用できる。
【0014】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体フィル
ムには、ソルビタン脂肪族エステル、ジグリセリン脂肪
族エステル、モノグリセリン脂肪族エステル及び無機充
填材が添加されている。
【0015】上記ソルビタン脂肪族エステルとしては、
上述と同様のものが使用でき、その添加量は、少なくな
ると積層フィルムの防曇持続性が低下し、多くなると積
層フィルム表面にベタツキが生じ易く、また、ブロッキ
ングが生じ易くなるので、上記エチレン−酢酸ビニル共
重合体100重量部に対し、0.1〜2重量部に限定さ
れ、好ましくは0.2〜1.5重量部である。
【0016】上記ジグリセリン脂肪族エステルは、上述
と同様の理由により、上述と同様の低融点ジグリセリン
脂肪族エステルと高融点ジグリセリン脂肪族エステルと
が併用される。
【0017】低融点ジグリセリン脂肪族エステルとして
は、上述と同様のものが使用でき、その添加量は、少な
くなると積層フィルムの初期低温防曇性が低下し、多く
なると積層フィルム表面にベタツキが生じ易く、また、
ブロッキングが生じ易くなるので、上記エチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対し、0.05〜1重量
部に限定され、好ましくは0.1〜0.7重量部、さら
に好ましくは0.2〜0.5重量部である。
【0018】高融点ジグリセリン脂肪族エステルとして
は、上述と同様のものが使用でき、その添加量は、少な
くなると積層フィルムの初期低温防曇性が低下し、多く
なると積層フィルム表面が白化し易くなるので、上記エ
チレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、0.
05〜0.7重量部に限定され、好ましくは0.1〜
0.5重量部である。
【0019】上記モノグリセリン脂肪族エステルとして
は、上述と同様のものが使用でき、その添加量は、少な
くなると積層フィルムの初期低温防曇性が低下し、多く
なると積層フィルム表面にベタツキが生じ易く、また、
ブロッキングが生じ易くなるので、上記エチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対し、0.05〜1重量
部に限定され、好ましくは0.1〜0.7重量部であ
り、さらに好ましくは0.1〜0.5重量部である。
【0020】上記無機充填材としては、上述と同様のも
のが使用でき、その添加量は、少なくなるとフィルム成
形時に押出変動が生じ易くなり、良好なフィルムが得ら
れず、多くなると積層フィルムの初期低温防曇性及び防
曇持続性が低下するので、上記エチレン−酢酸ビニル共
重合体100重量部に対し、1〜8重量部に限定され、
好ましくは2〜5重量部である。
【0021】本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂
フィルム(2)を構成するポリオレフィン系樹脂(2)
としては、従来フィルムに使用される任意のものが使用
でき、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレンを主成分とするエチレン−プロピレン共重
合体、ポリプロピレン、プロピレンを主成分とするエチ
レン−プロピレン共重合体等が挙げられ、これらは単独
で使用しても2種以上併用してもよい。中でも、農業用
フィルムなどに使用する場合には、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹
脂が、柔軟性、耐候性等に優れているので好ましい。
【0022】さらに、上記ポリオレフィン系樹脂フィル
ム(1)、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム及び
ポリオレフィン系樹脂フィルム(2)には、物性を損な
わない範囲で従来公知の任意の各種添加剤、例えば、ブ
リードアウト抑制剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン
系光安定剤、防霧剤、滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、顔
料等が添加されていてもよい。
【0023】上記ブリードアウト抑制剤としては、例え
ば、直鎖状アルキルスルホン酸金属塩が挙げられる。ブ
リードアウト抑制剤の添加量は、多くなると積層フィル
ムの低温初期防曇性及び防曇持続性が低下するので、各
層の樹脂成分100重量部に対し、0.08重量部以下
が好ましく、より好ましくは0.06重量部以下であ
る。
【0024】上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベン
ゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ハイドロキノン
系、サリチル酸系、ベンゾエール系、シアノアクリレー
ト系等のものが挙げられ、これらは単独で使用しても2
種以上併用してもよい。
【0025】上記防霧剤としては、例えば、シリコーン
系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。上
記滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、脂肪
酸アミド、ステアリン酸等が挙げられる。上記熱安定剤
及び酸化防止剤としては、例えば、カルボン酸金属塩、
フェノール系抗酸化剤又は有機亜リン酸エステルのよう
なキレーター等が挙げられる。
【0026】本発明の積層フィルムは、上記ポリオレフ
ィン系樹脂フィルム(1)、エチレン−酢酸ビニル共重
合体フィルム及びポリオレフィン系樹脂フィルム(2)
がこの順に積層されてなる。
【0027】積層フィルムの厚さは特には限定されず、
用途に応じて適宜決定してよいが、例えば、農業用フィ
ルムとして使用する場合には、薄くなると機械的強度が
低下し、厚くなると取扱い性、展張作業性等が低下する
ので、0.02〜0.2mmが好ましく、より好ましく
は0.03〜0.15mmである。
【0028】また、積層フィルムの各層の厚さは、特に
は限定されず、用途、設計等に応じて適宜決定してよ
い。
【0029】積層フィルムを農業用フィルムとしてハウ
ス栽培、トンネル栽培等に使用する場合、積層フィルム
のオレフィン系樹脂フィルム(1)側が内側にくるよう
に設置する。そうすることにより、十分な低温初期防曇
性及び防曇持続性が得られる。尚、ここでいう内側とい
うのは、防曇性が必要とされる側であり、例えば、鉄骨
ハウスの場合は鉄骨側、パイプハウスの場合はパイプ
側、トンネルの場合はトンネル内である。
【0030】本発明の積層フィルムを製造する方法とし
ては、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例え
ば、押出機にポリオレフィン系樹脂フィルム(1)を構
成する樹脂組成物を添加して溶融混練し、別の押出機に
エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを構成する樹脂
組成物を添加して溶融混練し、更に別の押出機にポリオ
レフィン系樹脂フィルム(2)を構成する樹脂組成物を
添加して溶融混練した後、各押出機から樹脂組成物を押
出し、インフレーション成形法、Tダイ成形法、カレン
ダー成形法等によりフィルムに成形すると共に積層する
方法が挙げられる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明の態
様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0032】
【実施例】実施例及び比較例においては、以下に示した
樹脂を使用した。尚、メルトインデックスはJIS K
7210に準拠し、温度190℃、荷重2.16kg
fの条件で測定した値である。 LLDPE:密度=0.94g/cm3 、メルトインデ
ックス=2.1の直鎖状低密度ポリエチレン LDPE:密度=0.92g/cm3 、メルトインデッ
クス=2.1の低密度ポリエチレン EVA(1):密度=0.93g/cm3 、メルトイン
デックス=1.3、酢酸ビニル含有量=5重量%のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体 EVA(2):密度=0.93g/cm3 、メルトイン
デックス=1.4、酢酸ビニル含有量=14重量%のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体
【0033】(実施例1、2、比較例1〜4) ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)の成形 押出機で、EVA(1)からなるポリオレフィン系樹脂
(1)100重量部と表1及び表2に示した所定量のソ
ルビタンモノステアレート、ジグリセリンモノオレー
ト、ジグリセリンモノステアレート、モノグリセリンモ
ノステアレート並びにハイドロタルサイト(共和化学工
業社製、商品名「DHT−4A」)を溶融混練した後、
押出し、厚さ20μmのポリオレフィン系樹脂フィルム
(1)とした。また、押出の際の押出変動の有無を表1
及び表2に示した。
【0034】エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムの
成形 別の押出機で、EVA(2)100重量部と表1及び表
2に示した所定量のソルビタンモノステアレート、ジグ
リセリンモノオレート、ジグリセリンモノステアレー
ト、モノグリセリンモノステアレート並びにハイドロタ
ルサイト(共和化学工業社製、商品名「DHT−4
A」)を溶融混練した後、押出し、厚さ70μmのエチ
レン−酢酸ビニル共重合体フィルムとした。また、押出
の際の押出変動の有無を表1及び表2に示した。
【0035】ポリオレフィン系樹脂フィルム(2)の成
形 更に別の押出機で、LLDPE67重量%及びLDPE
33重量%からなるポリオレフィン系樹脂(2)を溶融
混練した後、押出し、厚さ10μmのポリオレフィン系
樹脂フィルム(2)とした。
【0036】積層フィルムの成形 上記で得られたポリオレフィン系樹脂フィルム(1)、
エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム及びポリオレフ
ィン系樹脂フィルム(2)を、各押出機から押出した直
後にインフレーション成形法によりこの順に積層し、厚
さ比がポリオレフィン系樹脂フィルム(1):エチレン
−酢酸ビニル共重合体フィルム:ポリオレフィン系樹脂
フィルム(2)=2:7:1である、厚さ100μmの
積層フィルムを得た。
【0037】(実施例3、4、比較例5〜8)ポリオレ
フィン系樹脂フィルム(1)を構成するポリオレフィン
系樹脂(1)を、LLDPE67重量%及びLDPE3
3重量%からなるものとした以外は実施例1と同様にし
てポリオレフィン系樹脂フィルム(1)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体フィルム及びポリオレフィン系樹脂フ
ィルム(2)を得た後、積層フィルムを得た。
【0038】上記実施例及び比較例で得られた積層フィ
ルムの初期低温防曇性及び防曇持続性を以下の方法によ
り評価し、表1及び表2に示した。
【0039】初期低温防曇性の評価 図1は初期低温防曇性の測定方法を示した概略斜視図で
ある。1は深さ50cmの容器で、その下面11は縦6
0cm×横100cmであり、上面12は30°の勾配
を有すると共に、5つの天窓13が形成されている。該
容器1を気温0℃の雰囲気に置いた後、約20cm深さ
まで水温5℃に保たれた水2を注水した。次に、容器1
の上面12に設けられた天窓13に積層フィルム3を、
そのオレフィン系樹脂フィルム(1)が容器内側になる
ように展張した。
【0040】積層フィルム3を展張してから1日経過
後、3日経過後及び7日経過後に積層フィルムを目視に
より観察し、表面に水膜が形成されている面積割合を測
定した。 ◎:水膜面積割合が70%以上 ○:水膜面積割合が50%以上70%未満 △:水膜面積割合が30%以上50%未満 ×:水膜面積割合が30%未満
【0041】防曇持続性の評価 注水する水の水温を30℃とした以外は、上記の初期低
温防曇性の測定と同様に行い、1日経過後、3日経過
後、7日経過後、14日経過後の水膜が形成されている
面積割合を測定した。 ◎:水膜面積割合が70%以上 ○:水膜面積割合が50%以上70%未満 △:水膜面積割合が30%以上50%未満 ×:水膜面積割合が30%未満
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の発明の積層フィ
ルムは上述したような構成であり、水分が表面に付着し
た際、水膜が形成されるので、水分が水滴になって落下
することがなく、初期低温防曇性及び防曇持続性に優れ
ており、特に、農業用フィルムとして好適に使用され
る。また、請求項3に記載の発明の製造方法は、押出変
動が生じることが無いので、外観が良好であり、初期低
温防曇性及び防曇持続性に優れた上記ポリオレフィン系
樹脂積層フィルムを安定的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における初期低温防曇性の測定方法を示
した概略斜視図である。
【符号の説明】
1 容器 11 下面 12 上面 13 天窓 2 水 3 積層フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01B AA01H AC10H AH02A AH02B AH02H AK03A AK03C AK06 AK63 AK68A AK68B AL05 BA03 BA07 BA10A BA10C BA13 CA10A CA10B CA23A CA23B EH202 GB01 JA04A JA04B JA04H JL07 YY00A YY00B YY00H 4F207 AA07K AA08K AA10 AB09A AB09C AB20A AB20C AE10 AG01 AG03 AH01 KA01 KA19 KB26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム及びポリオレフ
    ィン系樹脂フィルム(2)がこの順に積層されてなり、
    前記ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)及びエチレン
    −酢酸ビニル共重合体フィルムには、各層の樹脂成分1
    00重量部に対し、ソルビタン脂肪族エステル0.1〜
    2重量部、融点が−10℃以上35℃未満のジグリセリ
    ン脂肪族エステル0.05〜1重量部、融点が35〜6
    5℃のジグリセリン脂肪族エステル0.05〜0.7重
    量部、モノグリセリン脂肪族エステル0.05〜1重量
    部及び無機充填材1〜8重量部が添加されていることを
    特徴とするポリオレフィン系樹脂積層フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂フィルム(1)を
    構成するポリオレフィン系樹脂がエチレン−酢酸ビニル
    共重合体であることを特徴とする、請求項1に記載のポ
    リオレフィン系樹脂積層フィルム。
  3. 【請求項3】 押出機にポリオレフィン系樹脂(1)1
    00重量部、ソルビタン脂肪族エステル0.1〜2重量
    部、融点が−10℃以上35℃未満のジグリセリン脂肪
    族エステル0.05〜1重量部、融点が35〜65℃の
    ジグリセリン脂肪族エステル0.05〜0.7重量部、
    モノグリセリン脂肪族エステル0.05〜1重量部及び
    無機充填材1〜8重量部を添加して溶融混練し、別の押
    出機にエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、ソ
    ルビタン脂肪族エステル0.1〜2重量部、融点が−1
    0℃以上35℃未満のジグリセリン脂肪族エステル0.
    05〜1重量部、融点が35℃以上65℃以下のジグリ
    セリン脂肪族エステル0.05〜0.7重量部、モノグ
    リセリン脂肪族エステル0.05〜1重量部及び無機充
    填材1〜8重量部を添加して溶融混練し、更に別の押出
    機にポリオレフィン系樹脂(2)を添加して溶融混練し
    た後、各押出機から樹脂組成物を押出して、前記ポリオ
    レフィン系樹脂(1)を主成分とするポリオレフィン系
    樹脂フィルム(1)、前記エチレン−酢酸ビニル共重合
    体を主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体フィル
    ム及び前記ポリオレフィン系樹脂(2)からなるポリオ
    レフィン系樹脂フィルム(2)を成形すると共に、各フ
    ィルムをこの順に積層することを特徴とする、請求項1
    又は2に記載のポリオレフィン系樹脂積層フィルムの製
    造方法。
JP11161281A 1999-06-08 1999-06-08 ポリオレフィン系樹脂積層フィルム Pending JP2000343655A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11161281A JP2000343655A (ja) 1999-06-08 1999-06-08 ポリオレフィン系樹脂積層フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11161281A JP2000343655A (ja) 1999-06-08 1999-06-08 ポリオレフィン系樹脂積層フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000343655A true JP2000343655A (ja) 2000-12-12

Family

ID=15732132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11161281A Pending JP2000343655A (ja) 1999-06-08 1999-06-08 ポリオレフィン系樹脂積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000343655A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005200628A (ja) * 2003-12-19 2005-07-28 Takemoto Oil & Fat Co Ltd 包装用フィルム
US10603877B2 (en) 2015-09-18 2020-03-31 Dow Global Technologies Llc Multi-layer greenhouse film with superior anti-dripping performance

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005200628A (ja) * 2003-12-19 2005-07-28 Takemoto Oil & Fat Co Ltd 包装用フィルム
KR101095427B1 (ko) * 2003-12-19 2011-12-19 다케모토 유시 가부시키 가이샤 포장용 필름
US10603877B2 (en) 2015-09-18 2020-03-31 Dow Global Technologies Llc Multi-layer greenhouse film with superior anti-dripping performance

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102526027B1 (ko) 폴리에틸렌계 필름
JP2003236910A (ja) 共押し出し法によるポリオレフィン系積層フィルムの製造方法及びポリオレフィン系積層フィルム
US20180244021A1 (en) Multi-layer greenhouse film with superior anti-dripping performance
JP2000343655A (ja) ポリオレフィン系樹脂積層フィルム
JPH0157133B2 (ja)
JPH09235403A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡体およびその製造法
JP2020188734A (ja) 農業用樹脂フィルム
JP2020184955A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP3184766B2 (ja) 農業用オレフィン系樹脂フイルム
JP2000354426A (ja) 5層構造の防曇性オレフィン系農業用フイルム
JP3391197B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系被覆材
JP2520984B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP2008069273A (ja) クリーンルーム用フィルム
JP4019915B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂多層フィルム
JPH10114035A (ja) 防曇性農業用積層被覆材
JP3868893B2 (ja) 樹脂組成物及び農業用フイルム
JP3074058B2 (ja) 農業用積層フィルムおよびその製造方法
JPH01202446A (ja) 農業用積層フィルム
JPH0867774A (ja) 農業用合成樹脂被覆材
JPH1033A (ja) オレフィン系樹脂被覆資材
JP3463762B2 (ja) 農業用合成樹脂被覆材
JP2005323599A (ja) ポリオレフィン系農業用フィルム
JP2002020555A (ja) 食品包装用防曇性フィルム
JP5117301B2 (ja) 積層フィルムおよび農園芸用施設
JPH11346571A (ja) 農業用フィルム改質剤及び農業用フィルム