JP2000343279A - 溶接装置 - Google Patents

溶接装置

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JP2000343279A
JP2000343279A JP11156522A JP15652299A JP2000343279A JP 2000343279 A JP2000343279 A JP 2000343279A JP 11156522 A JP11156522 A JP 11156522A JP 15652299 A JP15652299 A JP 15652299A JP 2000343279 A JP2000343279 A JP 2000343279A
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welding
bead
jig
bead jig
torch
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JP11156522A
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Ikuo Shiina
育男 椎名
Takashi Miyazaki
隆 宮崎
Yoshiyuki Shimada
善行 嶋田
Masahiko Kaneharu
政彦 金治
Masashi Okamoto
雅司 岡本
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイラパネルへの吊板の取付時において、ビ
ード治具のセッティング並びに吊板の両幅と金物との溶
接を自動化する。 【解決手段】 吊板2下部に一定間隔で交差して配置さ
れた一定幅の金物3と吊板2との交線を溶接線4として
溶接する溶接装置であって、吊板2両幅端をガイドとし
て吊板2上を走行する台車6に、溶接線4の前端と後端
に溶接ビード成形用の銅製冷却式のビード治具74をセ
ットするビード治具設定装置7と、ビード治具74がセ
ットされた溶接線4にトーチ9を移動して溶接動作を行
わせるトーチ駆動装置8と、溶接線4位置を検出する溶
接位置検出センサ32とを搭載し、溶接位置検出センサ
32が溶接線4位置を検出すると台車6を停止させ、ビ
ード治具設定装置7によりビード治具74をセットしト
ーチ駆動装置8によりトーチ9を移動して溶接動作を行
わせる制御装置を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ炉壁に用い
られるボイラパネルの帯状の吊板を溶接する溶接装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ボイラ炉壁に用いられるボイラ
パネルは、伝熱管を一定の間隔で平行に並べ、その間に
鋼板からなるフィンを配置し、伝熱管とフィンとを隅肉
溶接して製作されるが、このようなボイラパネルには、
帯状の吊板が溶接され、該吊板によって吊り下げられる
ようになっている。
【0003】図10及び図11は従来においてボイラパ
ネルに溶接される吊板を表わすものであって、図中、1
はボイラパネルであり、該ボイラパネル1は伝熱管1a
とフィン1bを交互に並べ溶接して構成されており、該
ボイラパネル1に帯状の吊板2が伝熱管1aと直交する
方向或いは傾斜する方向へ延びるよう取り付けられる
が、ボイラパネル1と吊板2との間には、伝熱管1aの
一本置きに伝熱管1aと吊板2を接合するための金物3
が設けられ、該金物3は伝熱管1aとは円弧で接し、吊
板2とは平面で接するようになっており、ボイラパネル
1に対する吊板2の取り付け時には、先ず、前記伝熱管
1aに金物3を予め溶接しておき、次に吊板2を金物3
の上に載せ、吊板2の両幅と金物3とが交差する線を溶
接線4とし、該溶接線4を隅肉溶接するようになってい
る。
【0004】前記溶接線4を隅肉溶接する際には、溶接
線4の両端のビードが垂れ下がるのを防止しビード形状
を整えるために、金物3の両端にセラミックのビード治
具5をあてがうように取り付けて溶接を行い、溶接後、
ビード治具5を撤去するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如きボイラパネル1に対する吊板2の取り付け時におい
て、吊板2の両幅と金物3との溶接は手溶接で行われて
おり、しかも、溶接の度毎にビード治具5の取り付け、
取り外しを行う必要があり、作業に多大の工数がかかっ
ていた。
【0006】又、ビード治具5はセラミックで形成され
ており、溶接の熱等により焼損してしまうため、数回使
用しただけで産業廃棄物として廃棄処分しなければなら
ず、省資源の観点から好ましくないと共に、コスト面で
も不利になるという欠点を有していた。
【0007】本発明は、斯かる実情に鑑み、ボイラパネ
ルに対する帯状板の取り付け時において、ビード治具の
セッティング並びに帯状板の両幅と金物との溶接を自動
的に行うことができ、作業効率の向上を図り得ると共
に、ビード治具を繰り返し使用することができ、省資源
並びにコストダウンを図り得る溶接装置を提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状板の下部
に一定の間隔で交差して配置された一定の幅を持つ金物
と帯状板との交線を溶接線として溶接する溶接装置であ
って、帯状板の両幅端をガイドとして帯状板上を走行す
る台車と、該台車に搭載され前記溶接線の前端と後端に
溶接ビード成形用の銅製冷却式のビード治具をセットす
るビード治具設定装置と、前記台車に搭載され前記ビー
ド治具がセットされた溶接線にトーチを移動して溶接動
作を行わせるトーチ駆動装置と、前記台車に取り付けら
れ前記溶接線位置を検出する溶接位置検出センサと、該
溶接位置検出センサが溶接線位置を検出すると前記台車
を停止させ、前記ビード治具設定装置によりビード治具
をセットし前記トーチ駆動装置によりトーチを移動して
溶接動作を行わせる制御装置とを備えたことを特徴とす
る溶接装置にかかるものである。
【0009】前記溶接装置においては、台車に台車幅方
向へスライド自在となるよう配設された支持アームと、
該支持アームの先端部に、基端側が互いに近接・離反自
在となるよう溶接線の長さと略等しい間隔をあけて取り
付けられ、且つ内部に冷却媒体の流通路が形成された一
対の銅製冷却式のビード治具と、該ビード治具の先端側
に掛け渡す如く取り付けられ、ビード治具の基端側を互
いに離反させる方向へ付勢し、ビード治具の基端側の間
隔を溶接線の長さより僅かに広げるための弾性部材と、
前記支持アームの基端側に連結され、支持アームを台車
幅方向へスライド駆動し、前記ビード治具を弾性部材の
付勢力に抗して溶接線の前端と後端にセットするセット
位置と、ビード治具を金物から離反させる待機位置とに
切り換えるためのアクチュエータとからビード治具設定
装置を構成することができる。
【0010】又、ビード治具の基端側端面を帯状板下面
に形成した開先面に倣う形状とすることが有効である。
【0011】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。
【0012】帯状板をレールとして台車は走行するの
で、この帯状板と交差する金物との交線となる溶接線は
台車の側面下部に現れる。この溶接線の位置を溶接位置
検出センサが検出すると、ビード治具設定装置が溶接線
の位置にくるように台車を移動し、銅製冷却式のビード
治具を溶接線の前端と後端にセットする。次にトーチ駆
動装置によりトーチを溶接線の位置に移動し、溶接動作
を行い溶接する。溶接が終わるとトーチを移動して待機
位置に戻し、ビード治具も待機位置に戻す。次に台車を
スタートし次の溶接位置の検出を開始する。
【0013】前記溶接装置において、支持アームとビー
ド治具と弾性部材とアクチュエータとからビード治具設
定装置を構成すると、溶接開始前に、ビード治具は、待
機位置にある状態から、アクチュエータの動作により支
持アームを介して台車側に引き込まれ、セット位置へ移
動し、溶接線の前端と後端にセットされるが、ビード治
具が待機位置にある状態では、弾性部材の付勢力によ
り、ビード治具の基端側は互いに離反し、その間隔は溶
接線の長さより僅かに広げられているため、前記アクチ
ュエータの動作によって支持アームを台車側に引き込め
ば、ビード治具は金物の端部に対して確実に係合して行
き、該金物の端部により、ビード治具の先端側が弾性部
材の付勢力に抗して押し広げられる形となり、ビード治
具の対向面が金物の前端面と後端面に当接する。前記ビ
ード治具は、その流通路へ供給される冷却媒体によって
冷却されており、しかも、熱伝導率の高い銅で形成され
ているため、溶接の熱等により焼損してしまうことはな
く、数回使用しただけで産業廃棄物として廃棄処分しな
くて済み、繰り返し使用することが可能となる。
【0014】更に、ビード治具の基端側端面を帯状板下
面に形成した開先面に倣う形状とすると、溶接線の前端
と後端がビード治具によって確実に遮蔽され、これによ
り、溶接時に、帯状板の開先部全体に亘って溶接線の両
端のビードが垂れ下がることが防止されビード形状が整
えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0016】図1〜図9は本発明を実施する形態の一例
であって、図中、図10及び図11と同一の符号を付し
た部分は同一物を表わしており、ボイラパネル1は伝熱
管1aとフィン1bが交互に配置され、溶接で接合され
ている。ボイラパネル1は吊板2により炉壁に吊られて
取り付けられる。吊板2は帯状の板で伝熱管1aと交差
して配置され、伝熱管1a一本置きに設けられた金物3
を介して伝熱管1aと溶接される。伝熱管1aと金物3
は既に溶接されており、金物3と吊板2の交線(吊板2
の両側に生ずる)が溶接線4となり、該溶接線4を本発
明の溶接装置で隅肉溶接する。溶接線4の長さは一定
(50mm程度)であり、間隔も一定で溶接線4の略二
倍程度である。
【0017】溶接装置は、吊板2をレールとして走行す
る台車6と、該台車6に搭載されたビード治具設定装置
7とトーチ駆動装置8とを有している。トーチ駆動装置
8には、溶接用のトーチ9が取り付けられ、該トーチ9
には後述する溶接機61がケーブル62(図7参照)に
より接続されている。尚、ビード治具設定装置7とトー
チ駆動装置8は台車6の両側に配置され、且つ一ピッチ
ずれた溶接線4を同時に溶接できるように配置されてい
る。
【0018】前記台車6は、図3に示すように、台車フ
レーム10に車輪11が取り付けられている。車輪11
は吊板2の幅両端をガイドにして回転するように構成さ
れ、車軸12により両車輪11は連結され、車軸12は
軸受13により回転自在に支持されている。車軸12の
略中央の台車フレーム10上には台車モータ14が軸を
垂直にして設けられ、ベベルギヤ15により車軸12を
回転するようになっている。台車モータ14にはエンコ
ーダ16が接続され、台車モータ14の回転数を計数
し、ベベルギヤ15のギヤ比と車輪11の直径とから台
車6の移動距離が計測できるようになっている。尚、図
1〜図4に示す如く、台車6の進行方向(吊板2の長さ
方向)をX軸、台車6の幅方向をY軸、垂直方向をZ軸
としてある。
【0019】前記ビード治具設定装置7は、図1、図
2、図4、図5及び図6に示すように、台車6の下面
に、該台車6の幅方向(Y軸方向)へスライド自在とな
るよう支持アーム70を、ガイド筒71を介して配設
し、該支持アーム70の先端部に、内部に水等の冷却媒
体72の流通路73が形成された一対の銅製冷却式のビ
ード治具74を、基端側が互いに近接・離反自在となる
よう溶接線4の長さと略等しい間隔をあけて取り付け、
前記ビード治具74の先端側に、該ビード治具74の基
端側を互いに離反させる方向へ付勢し且つビード治具7
4の基端側の間隔を溶接線4の長さより僅かに広げるた
めのスプリング等の弾性部材75を、掛け渡す如く取り
付け、前記支持アーム70の基端側に、支持アーム70
を台車6の幅方向へスライド駆動し、前記ビード治具7
4を弾性部材75の付勢力に抗して溶接線4の前端と後
端にセットするセット位置と、ビード治具74を金物3
から離反させる待機位置とに切り換えるためのシリンダ
等のアクチュエータ76を連結してなる構成を有してい
る。
【0020】前記支持アーム70の先端部には、下方へ
垂下して吊板2の側方部分に延びる垂下部77と、該垂
下部77の下端から吊板2の長さ方向(X軸方向)へ張
り出す張出部78とを一体に形成し、該張出部78の両
端部にそれぞれ、X軸方向へ延びる長孔79を穿設し、
該各長孔79を貫通させてボルト80をビード治具74
にねじ込むことにより、張出部78の両端部に対してビ
ード治具74を、該ビード治具74の基端側が互いに近
接・離反自在となるよう、取り付けてある。
【0021】又、前記ビード治具74の基端側端面は、
吊板2の下面に形成した開先面81に倣う形状としてあ
る。
【0022】前記トーチ駆動装置8は、図1、図2及び
図4に示すように、支柱40とX軸水平材45とY軸水
平材55とを主体として構成されている。支柱40は台
車6中央よりやや幅端寄りに設けられ、幅の両側に設け
られた支柱40はX軸方向へ延びる溶接線4の一ピッチ
分離れて配置されている。支柱40は角型で、Z軸コマ
41がZ軸方向に摺動自在に嵌合している。支柱40の
下部にはトーチZ軸モータ42が設けられ回転軸はネジ
棒43が直結されており、ネジ棒43はZ軸コマ41と
螺合し先端はネジ棒軸受44で回転自在に支持されてい
る。この構造によりトーチZ軸モータ42を回転するこ
とによりZ軸コマ41は上下に移動することができるよ
うになっている。
【0023】Z軸コマ41には角型のX軸水平材45が
X軸方向へ延びるよう台車6の後方に向けて取り付けら
れ、X軸コマ46が摺動自在に嵌合している。X軸水平
材45の後方端にはトーチX軸モータ47が設けられ、
その回転軸にはネジ棒48が直結されており、ネジ棒4
8はX軸コマ46と螺合し先端はネジ棒軸受49で回転
自在に支持されている。この構造によりトーチX軸モー
タ47を回転することによりX軸コマ46は台車6の前
後方向に移動することができるようになっている。
【0024】X軸コマ46には角型のY軸水平材55が
Y軸方向へ延びるよう台車6の幅外方に取り付けられ、
Y軸コマ56が摺動自在に嵌合している。Y軸水平材5
5の外方端にはトーチY軸モータ57が設けられ、その
回転軸はネジ棒58が直結されており、ネジ棒58はY
軸コマ56と螺合し先端はネジ捧軸受59で回転自在に
支持されている。この構造によりビードY軸モータ57
を回転することによりY軸コマ56は幅方向左右に移動
することができるようになっている。
【0025】Y軸コマ56にはトーチ9がトーチ固定金
具60により取り付けられている。かかる構成によりト
ーチ9の先端を、X,Y,Z軸方向に移動し、溶接線4
の狙い位置に的確にトーチ9を設定し、スパッタ発生や
バンバック等の無い安定した溶接を行わせることができ
るようになっている。
【0026】前記台車フレーム10側面のビード治具設
定装置7の前方には、溶接位置検出センサ32が設けら
れ、溶接線4の位置を検出するようになっており、溶接
位置検出センサ32としては光センサが用いられる。
【0027】前記各トーチ9には、図7に示すように、
溶接機61がケーブル62により接続されている。溶接
機61は固定され、充分な長さのケーブル62でトーチ
9と結ばれている。ケーブル62は、芯線を送り出すと
共に、該芯線の回りから吹き出すことにより空気を遮断
して溶接時の酸化を防ぐ不活性ガスを送り出すようにな
っている。ケーブル吊り具63はケーブル62を吊り、
台車6の移動に合わせて回動し、ケーブル62を台車6
に導くようにしている。
【0028】図8は本溶接装置の制御システムを示す図
である。制御装置は、工程制御装置と、溶接条件を設定
する設定装置とからなり、溶接条件設定装置には溶接継
ぎ手数、溶接電流値、積層移動距離、溶接終端のクレー
タ処理方法等を設定するようになっている。工程制御装
置は、設定条件により溶接機61と台車6、ビード治具
設定装置7、トーチ駆動装置8の制御を行うようになっ
ている。
【0029】次に、上記図示例の作動を、図1〜図8、
並びに動作フローを表わす図9を参照して説明する。
【0030】先ず、台車6を吊板2にセットして、左右
のトーチ9の位置間隔を手動で調整し溶接装置をスター
トする(S1)。
【0031】溶接位置検出センサ32により溶接線4の
位置の検出を行い(S2)、溶接線4の位置を検出しな
ければ(S3)、台車モータ14を駆動して台車走行を
開始する(S4)。
【0032】溶接線4の位置を検出すると(S3)、エ
ンコーダ16により台車6の走行距離を測定し、ビード
治具設定装置7が溶接線4の位置になるように台車6の
走行を停止する(S5)。
【0033】ビード治具74は、図5及び図6中、仮想
線で示す待機位置にある状態から、アクチュエータ76
の収縮動作により、支持アーム70を介して台車6側に
引き込まれ、セット位置へ移動し、溶接線4の前端と後
端にセットされる(S6)。ここで、ビード治具74が
待機位置にある状態では、弾性部材75の付勢力によ
り、ビード治具74の基端側は互いに離反し、その間隔
は溶接線4の長さより僅かに広げられているため、前記
アクチュエータ76の収縮動作によって支持アーム70
を台車6側に引き込めば、ビード治具74は金物3の端
部に対して確実に係合して行き、該金物3の端部によ
り、ビード治具74の先端側が弾性部材75の付勢力に
抗して押し広げられる形となり、ビード治具74の対向
面が金物3の前端面と後端面に当接する。
【0034】次にトーチ駆動装置8によりトーチ9の先
端を溶接線4の位置まで移動する。先ず、トーチZ軸モ
ータ42を駆動してトーチ9の先端を溶接線4のレベル
に下げ、トーチY軸モータ57を駆動して台車6の幅方
向における溶接線4の位置まで移動し、トーチX軸モー
タ47を駆動して溶接線4の溶接開始位置に移動する。
次に溶接機61より芯線と不活性ガスの供給を開始し、
設定条件によりX,Y,Z軸方向にトーチ9を動かし多
層の溶接動作を行う(S7)。
【0035】ここで、前記ビード治具74は、その流通
路73へ供給される水等の冷却媒体72によって冷却さ
れており、しかも、熱伝導率の高い銅で形成されている
ため、溶接の熱等により焼損してしまうことはなく、数
回使用しただけで産業廃棄物として廃棄処分しなくて済
み、繰り返し使用することが可能となる。更に、ビード
治具74の基端側端面は、吊板2の下面に形成した開先
面81に倣う形状としてあるため、溶接線4の前端と後
端がビード治具74によって確実に遮蔽され、これによ
り、溶接時に、吊板2の開先部全体に亘って溶接線4の
両端のビードが垂れ下がることが防止されビード形状が
整えられる。
【0036】このようにして、左右二箇所の溶接線4の
溶接が同時又は時間差をつけて行われた後、ビード治具
設定装置7のビード治具74とトーチ駆動装置8の各コ
マは元の待機位置に戻される。
【0037】次に溶接の終了した左右対の数をカウント
し、最初に設定した数より減算する(S8)。このよう
にして初期設定した溶接個数になるまで溶接を行い(S
9)、残数が0となると溶接作業を終了する(S1
0)。
【0038】こうして、ボイラパネル1に対する吊板2
の取り付け時において、ビード治具74のセッティング
並びに吊板2の両幅と金物3との溶接を自動的に行うこ
とができ、作業効率の向上を図り得ると共に、ビード治
具74を繰り返し使用することができ、省資源並びにコ
ストダウンを図り得る。
【0039】尚、本発明の溶接装置は、上述の図示例に
のみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。例えば、上述の実施形態で用いたモータ14,4
2,47,57は正確な制御ができるステップモータと
したが、所定の精度が得られれば他の形式のモータでも
よい。又、トーチ駆動装置8はX軸方向の移動も行える
構成としたが、台車6の走行によりX軸方向にトーチ9
を移動できるので、Y,Z軸方向の移動ができる装置と
してもよい。又、トーチ駆動装置8のX,Y,Z軸方向
への移動の順序は実施形態で説明した順序に従わなくて
もよい。又、ビード治具設定装置7とトーチ駆動装置8
を台車6の左右で溶接位置一ピッチ分ずらして配置した
が、台車6の幅が両装置7,8を並べて配置できるので
あれば前後方向同じ位置に並べてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜3記載の溶接装置によれば、ボイラパネルに対する帯
状板の取り付け時において、ビード治具のセッティング
並びに帯状板の両幅と金物との溶接を自動的に行うこと
ができ、作業効率の向上を図り得ると共に、ビード治具
を繰り返し使用することができ、省資源並びにコストダ
ウンを図り得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の側面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図1のIII−III矢視図である。
【図4】図1のIV−IV矢視図である。
【図5】本発明を実施する形態の一例におけるビード治
具設定装置を表わす正面図であって、図2のV部相当図
である。
【図6】本発明を実施する形態の一例におけるビード治
具設定装置を表わす平面図であって、図5のVI−VI
矢視相当図である。
【図7】本発明を実施する形態の一例における溶接機と
トーチとの関係を示す概要図である。
【図8】本発明を実施する形態の一例における制御シス
テムを示す構成図である。
【図9】本発明を実施する形態の一例における動作フロ
ー図である。
【図10】従来においてボイラパネルに溶接される吊板
を表わす側面図である。
【図11】従来においてボイラパネルに溶接される吊板
を表わす平面図であって、図10のXI−XI矢視相当
図である。
【符号の説明】
1 ボイラパネル 1a 伝熱管 1b フィン 2 吊板(帯状板) 3 金物 4 溶接線 6 台車 7 ビード治具設定装置 8 トーチ駆動装置 9 トーチ 32 溶接位置検出センサ 61 溶接機 70 支持アーム 72 冷却媒体 73 流通路 74 ビード治具 75 弾性部材 76 アクチュエータ 81 開先面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 善行 兵庫県相生市相生5292番地 石川島播磨重 工業株式会社相生工場内 (72)発明者 金治 政彦 兵庫県相生市相生5292番地 石川島播磨重 工業株式会社相生工場内 (72)発明者 岡本 雅司 兵庫県相生市相生5292番地 石川島播磨重 工業株式会社相生工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状板の下部に一定の間隔で交差して配
    置された一定の幅を持つ金物と帯状板との交線を溶接線
    として溶接する溶接装置であって、 帯状板の両幅端をガイドとして帯状板上を走行する台車
    と、 該台車に搭載され前記溶接線の前端と後端に溶接ビード
    成形用の銅製冷却式のビード治具をセットするビード治
    具設定装置と、 前記台車に搭載され前記ビード治具がセットされた溶接
    線にトーチを移動して溶接動作を行わせるトーチ駆動装
    置と、 前記台車に取り付けられ前記溶接線位置を検出する溶接
    位置検出センサと、 該溶接位置検出センサが溶接線位置を検出すると前記台
    車を停止させ、前記ビード治具設定装置によりビード治
    具をセットし前記トーチ駆動装置によりトーチを移動し
    て溶接動作を行わせる制御装置とを備えたことを特徴と
    する溶接装置。
  2. 【請求項2】 台車に台車幅方向へスライド自在となる
    よう配設された支持アームと、 該支持アームの先端部に、基端側が互いに近接・離反自
    在となるよう溶接線の長さと略等しい間隔をあけて取り
    付けられ、且つ内部に冷却媒体の流通路が形成された一
    対の銅製冷却式のビード治具と、 該ビード治具の先端側に掛け渡す如く取り付けられ、ビ
    ード治具の基端側を互いに離反させる方向へ付勢し、ビ
    ード治具の基端側の間隔を溶接線の長さより僅かに広げ
    るための弾性部材と、 前記支持アームの基端側に連結され、支持アームを台車
    幅方向へスライド駆動し、前記ビード治具を弾性部材の
    付勢力に抗して溶接線の前端と後端にセットするセット
    位置と、ビード治具を金物から離反させる待機位置とに
    切り換えるためのアクチュエータとからビード治具設定
    装置を構成した請求項1記載の溶接装置。
  3. 【請求項3】 ビード治具の基端側端面を帯状板下面に
    形成した開先面に倣う形状とした請求項2記載の溶接装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100639608B1 (ko) 2004-10-19 2006-10-30 삼성중공업 주식회사 철판의 변형 보정용 자동 곡직장치
JP2008264864A (ja) * 2007-04-25 2008-11-06 Kobe Steel Ltd 片面溶接装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100639608B1 (ko) 2004-10-19 2006-10-30 삼성중공업 주식회사 철판의 변형 보정용 자동 곡직장치
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