JP2000343007A - エアゾール式ヘアスプレー - Google Patents

エアゾール式ヘアスプレー

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JP2000343007A
JP2000343007A JP11155098A JP15509899A JP2000343007A JP 2000343007 A JP2000343007 A JP 2000343007A JP 11155098 A JP11155098 A JP 11155098A JP 15509899 A JP15509899 A JP 15509899A JP 2000343007 A JP2000343007 A JP 2000343007A
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JP
Japan
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hair spray
aerosol
liquefied gas
resin compound
spray
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Shohei Tamura
昌平 田村
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な霧質を有し、高温時における安全性が
高いエアゾール式ヘアスプレーを提供すること。 【解決手段】 原液と液化ガスと圧縮ガスとを含有し、
原液と液化ガスの重量比が95対5〜75対25の範囲
にあり、かつ最終的に初期内圧が25℃で0.2MPa
〜0.5MPaであることを特徴とするエアゾール式ヘ
アスプレー

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアゾール式ヘアス
プレーに関する。更に詳しくは、良好な霧質を有し、か
つ高温時における安全性が高いエアゾール式ヘアスプレ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】整髪、セットキープを目的とするヘアス
プレーは、アルコール若しくはアルコール−水混合溶媒
中にセット剤樹脂化合物を含む原液と、噴射剤となる液
化ガスとを、エアゾール缶に密閉してエアゾール式ヘア
スプレーとして使用されている。
【0003】これらのエアゾール式ヘアスプレーは、
噴射剤として液化ガスを用いていること、原液中に多
量のアルコールが存在すること等の理由から、極度に高
温になると最悪の場合は破裂する危険性を否定出来な
い。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】これを回避するために、単純に噴射剤を圧
縮ガスに変更する方法が考えられるが、霧の粒径が大き
くなったり、噴射パターンが狭くなるといった霧質悪化
が起こり、製品として満足できない使用性になってしま
うという問題点が生じる。
【0005】また、この霧質悪化を、バルブ、アクチュ
エーターで改善するために、穴径を絞っていくと、所
謂、詰まり現象を生じてしまうという問題点が生じる。
【0006】一方、単純に、原液中のアルコールを水に
置換することだけで破裂の危険性を回避しようとする
と、頭髪に付着した後乾きが遅くいつまでも濡れた状態
になってしまい、せっかく整えたヘアスタイルをも崩し
てしまうと言った、ヘアスプレー本来の「フィニッシュ
剤」の役目を果たせなくなってしまうという問題点が生
じる。さらに、溶解性の問題から使用できる樹脂も限定
されてしまう結果、使用性及び製品用途の選択も限られ
てしまうという問題点が生じる。
【0007】本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研
究を重ねた結果、特定の割合で原液、圧縮ガス、液化ガ
スを組み合わせることで、現行製品に比べて、霧質、セ
ット力等の使用性に何ら劣ることなく、危険性の低い、
すなわち破裂しにくいエアゾール式ヘアスプレーが得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明は、良好な霧質を有し、高温時にお
ける安全性が高いエアゾール式ヘアスプレーを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、原
液と液化ガスと圧縮ガスとを含有し、原液と液化ガスの
重量比が95対5〜75対25の範囲にあり、かつ最終
的に初期内圧が25℃で0.2MPa〜0.5MPaで
あることを特徴とするエアゾール式ヘアスプレーを提供
するものである。
【0010】また、本発明は、前記原液がセット剤樹脂
化合物を含有するものであることを特徴とする前記のエ
アゾール式ヘアスプレーを提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0012】本発明に用いる液化ガスは、通常、化粧料
のエアゾール式スプレーに使用されるものであれば特に
限定されず、例えば、プロパン、ブタン、イソブタンを
主成分とする液化石油ガス、およびジメチルエーテル等
が挙げられる。液化ガスの配合量は、原液と液化ガスの
重量比が95対5〜75対25、好ましくは90対10
〜80対20となるように配合する。このとき初期内圧
が25℃で0.5MPaを越えてはならず、好ましくは
0.3MPa以下である。液化ガスが原液に対して5重
量%未満だと、良好な霧質は得られない。また、25重
量%を越えると温度上昇に伴う内圧上昇が顕著になり、
高温時における安全性が低下する。
【0013】本発明に用いる圧縮ガスは、圧縮空気、窒
素ガス、炭酸ガス等である。これらの中でもっとも好ま
しいのは炭酸ガスである。炭酸ガスは、原液の主成分と
なる水およびアルコールに溶解し、良好な霧質を生み出
すからである。一方、圧縮空気及び窒素ガスは、原液に
ほとんど溶解しないため、炭酸ガス使用のものに比べ
て、霧質は劣るものの高温における内圧上昇は遅いため
破裂しにくく、より安全である。圧縮ガスは、先の原液
に液化ガスを配合したものに、配合され25℃における
初期内圧が0.2MPa〜0.5MPaになるように調
整される。配合量は、該初期内圧に調整できる量であり
適宜決定される。
【0014】本発明に用いる原液とは毛髪化粧料であ
り、その主成分となる溶液は、水、アルコール、水とア
ルコールの混合溶液のいずれでもよい。アルコールの方
が良好な霧質が得られ、また、水の方が高温時における
安全性がより高い。
【0015】本発明のヘアスプレーは、霧質が良好で詰
りが起こりにくいという本発明の効果に鑑みて、従来詰
りが起こりやすいセット剤樹脂化合物を配合した製品に
利用することが好ましい。セット剤樹脂化合物とは高分
子樹脂化合物であり、両性高分子樹脂化合物、カチオン
性高分子樹脂化合物、アニオン性高分子樹脂化合物また
はノニオン性高分子樹脂化合物の任意の一種または二種
以上を組み合わせて含有させることができる。
【0016】最も好ましいセット剤樹脂化合物は、両性
樹脂高分子化合物である。両性高分子樹脂化合物として
は、例えば、以下の一般式「化1」
【化1】 (式中、n:m=2:8〜8:2の範囲であり、分子量
は50000〜500000の範囲である。Rおよび
は水素原子またはメチル基、RおよびRは1〜
4個の炭素原子を有するアルキル基、RおよびR
1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基、Rは1〜
24個の炭素原子を有する飽和または不飽和のアルキル
基、Aは酸素原子またはNH基またはなし。)で表され
るジアルキルアミノエチルアクリレート、ジアルキルア
ミノエチルメタクリレート、ダイアセトアクリルアミド
等とアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエ
ステル、メタクリル酸アルキルエステル等を共重合し、
ハロゲン化酢酸で両性化した化合物〔上市品として、ユ
カフォーマーAM−75(三菱化学社製)等がある。〕
が挙げられる。
【0017】カチオン性高分子樹脂化合物としては、例
えば、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)
型カチオン性ポリマー〔上市品として、マーコート10
0(米国メルク社製)等がある。〕、ジメチルジアリル
アンモニウムハライドとアクリルアミドの共重合体カチ
オン性ポリマー〔上市品として、マーコート550(米
国メルク社製)等がある。〕、第4級窒素含有セルロー
スエーテル〔上市品として、ポリマーJR−400、ポ
リマーJR−125、ポリマーJR−300M(米国ユ
ニオンカーバイド社製)等がある。〕、ポリエチレング
リコール、エピクロルヒドリン、ジプロピレントリアミ
ン、牛脂アルキルアミンの縮合物、またはポリエチレン
グリコール、エピクロヒドリン、ジプロピレントリアミ
ン、ヤシ油アルキルアミンの縮合物〔上市品として、ポ
リコートH(ヘンケル社製)等がある。〕、ビニルピロ
リドン・ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体
カチオン化物〔上市品として、ガフコート755、ガフ
コート734(米国GAF社製)等がある。〕等が挙げ
られる。
【0018】アニオン性高分子樹脂化合物としては、例
えば、アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、アクリル
酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエ
ステルの共重合体であるアクリル樹脂アルカノールアミ
ン〔上市品として、プラスサイズL−33、プラスサイ
ズL−53シリーズ(互応化学社製)等がある。〕、メ
チルビニルエーテルとマレイン酸モノブチルエステルと
の共重合体〔上市品として、ガントレッツES−42
5、ガントレッツES−225、ガントレッツES−3
35(GAF社製)等がある。〕、アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、メタクリル酸ブチルアミノエチル、アクリ
ル酸オクチルアミドの共重合体〔上市品として、Amphom
erLV−71、Amphomer28−2930(NSC社製)
等がある。〕、酢酸ビニル、クロトン酸、ネオデカン酸
ビニルの共重合体〔上市品として、RESYN28−293
0(NSC社製)等がある。〕等が挙げられる。
【0019】ノニオン性高分子樹脂化合物としては、例
えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルピロリドン及びビニルピロリドンと酢酸
ビニルの共重合体〔上市品として、PVP−K、PVP
/VA(GAF社製)等がある。〕、ビニルピロリド
ン、酢酸ビニル、アクリルアミノアクリレート共重合体
等が挙げられる。
【0020】高分子樹脂化合物の配合量は、毛髪化粧料
の原液全量中、0.1〜20重量%であり、好ましくは
2〜10重量%である。
【0021】上記の高分子樹脂化合物は、通常、水およ
び/またはエタノール、プロパノール等の低級アルコー
ルの溶媒に溶解して、本発明のヘアスプレーに配合され
る。水および/または低級アルコールの量は、通常、高
分子樹脂化合物に対して、重量比で、高分子樹脂化合
物:水および/または低級アルコール=1:1〜1:1
000である。
【0022】本発明に用いる原液には、製品目的に応じ
て、上記セット剤樹脂化合物の他に、本発明の効果を損
なわない質的、量的範囲で、通常、毛髪化粧料に配合可
能な成分、例えば、シリコーン系、炭化水素系、エステ
ル系などの油分、界面活性剤、水溶性高分子、キレート
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、ビタミン、ホ
ルモンなどの薬剤、香料等を添加することが出来る。
【0023】本発明のエアゾール式ヘアスプレーは上記
の構成成分をエアゾール缶に密閉し常法により製造され
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。本発明はこれらの実施例によ
って限定されるものではない。配合量はすべて重量%で
ある。
【0025】「表1」「表2」「表3」に示す配合処方
によって、スーパーハードヘアスプレーを製造し、
(1)整髪力、(2)整髪キープ力、(3)霧質、
(4)噴射勢い、(5)安全性について、以下の評価方
法により評価した。 (1)整髪力(セット力) 専門パネラー50人により、塗布直後の整髪力が優れて
いるか否かを官能評価した。 (2)整髪キープ力(セット持続力) 専門パネラー50人により、通常の日常生活6時間後の
整髪力が優れているか否かを官能評価した。 (3)霧質 専門パネラー50人により、塗布過程での霧質(霧の細
かさ、濡れ具合と乾き具合)を官能評価した。 (4)噴射勢い 専門パネラー50人により、塗布課程での噴射勢いを官
能評価した。
【0026】〔評価基準〕 ◎:優れていると評価した専門パネラー数が46〜50
人。 ○:優れていると評価した専門パネラー数が41〜45
人。 △:優れていると評価した専門パネラー数が21〜40
人。 ×:優れていると評価した専門パネラー数が0〜20
人。
【0027】(5)安全性 充填率50%にしたとき、内圧が1.3MPaに達する
温度が80℃未満のものを○、80℃以上のものを×と
した。
【0028】「実施例1〜4、比較例1〜5」 〔製造方法〕「表1」に示す成分の(5)に(1)
(2)(3)(4)の原料を添加、よく撹拌した後、エ
アゾール缶に充填した。これに(6)を充填し(比較例
4、5はなし)、更に(7)もしくは(8)を充填し
て、25℃における初期内圧が下記に示す値となるよう
調整した。
【表1】 *1:ヘ゛タイン化シ゛アルキルアミノアルキルアクリレート共重合体 *2:L.P.G(0.20MPa at 20℃)
【0029】「実施例5〜9、比較例6〜9」 〔製造方法〕「表2」に示す成分の(8)に(1)
(2)(7)および(3)もしくは(4)もしくは
(5)もしくは(6)の原料を添加、よく撹拌した後、
エアゾール缶に充填した。これに(9)を充填し(比較
例7、8はなし)、更に(10)もしくは(11)を充
填して、25℃における初期内圧が下記に示す値となる
よう調整した。
【表2】 *1:ヘ゛タイン化シ゛アルキルアミノアルキルアクリレート共重合体 *2:ヒ゛ニルヒ゜ロリト゛ン、シ゛メチルアミノエチルメタクリレート共重合体カチオン化物 *3:酢酸ヒ゛ニル、クロトン酸、ネオテ゛カン酸ヒ゛ニル共重合体 *4:酢酸ヒ゛ニル、ヒ゛ニルヒ゜ロリト゛ン共重合体 *5:L.P.G(0.15MPa at 20℃)
【0030】「実施例10,11」 〔製造方法〕「表3」に示す成分の(5)に(1)
(2)(3)(4)の原料を添加、よく撹拌した後、
(6)を加えて再び撹拌混合し、エアゾール缶に充填し
た。これに(7)を充填し、更に(8)もしくは(9)
を充填して、25℃における初期内圧が下記に示す値と
なるよう調整した。
【表3】 *1:ヘ゛タイン化シ゛アルキルアミノアルキルアクリレート共重合体
【0031】「表1」「表2」及び「表3」の結果か
ら、本発明の実施例は、整髪力、整髪キープ力、霧質、
噴射勢い及び安全性に優れたエアゾール式ヘアスプレー
であることが分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、良好な霧質を有し、か
つ高温時における安全性が高いエアゾール式ヘアスプレ
ーを提供することが出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原液と液化ガスと圧縮ガスとを含有し、
    原液と液化ガスの重量比が95対5〜75対25の範囲
    にあり、かつ最終的に初期内圧が25℃で0.2MPa
    〜0.5MPaであることを特徴とするエアゾール式ヘ
    アスプレー。
  2. 【請求項2】 前記原液がセット剤樹脂化合物を含有す
    るものであることを特徴とする請求項1記載のエアゾー
    ル式ヘアスプレー。
JP11155098A 1999-06-02 1999-06-02 エアゾール式ヘアスプレー Withdrawn JP2000343007A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005126347A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Taisho Pharmaceut Co Ltd 頭髪用エアゾール組成物
JP2011162244A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Dainippon Jochugiku Co Ltd 定量噴射型のエアゾール製品
JP2012001464A (ja) * 2010-06-15 2012-01-05 Daizo:Kk ヘアスプレー用原液および該ヘアスプレー用原液を充填したポンプ製品およびエアゾール製品
JP2014531971A (ja) * 2011-09-15 2014-12-04 ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニー 毛髪スタイリング及び/又は整髪用エアロゾルヘアスプレー製品

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US10426979B2 (en) 2011-09-15 2019-10-01 The Procter And Gamble Company Aerosol hairspray product for styling and/or shaping hair
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