JP2000340811A - 集積型薄膜太陽電池およびその製造方法と製造装置 - Google Patents

集積型薄膜太陽電池およびその製造方法と製造装置

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JP2000340811A JP11148217A JP14821799A JP2000340811A JP 2000340811 A JP2000340811 A JP 2000340811A JP 11148217 A JP11148217 A JP 11148217A JP 14821799 A JP14821799 A JP 14821799A JP 2000340811 A JP2000340811 A JP 2000340811A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高エネルギーのレーザビームを用いることな
く裏面金属電極層のパターニングが可能で、かつその裏
面電極層の直接的保護層を備えながら確実に外部へ電流
を取出し得る集積型薄膜太陽電池を提供する。 【解決手段】 透明絶縁基板1上に順次に積層された透
明電極層2、半導体光電変換層3、および裏面電極層4
が複数のセルを形成するように分離溝2a,4aによっ
て分離されていて、それらの複数のセルは分離溝に平行
な接続用溝3aを介して互いに電気的に直列接続された
集積型薄膜太陽電池において、裏面電極層4はその上に
積層された絶縁保護層7によって保護されており、この
太陽電池から電流を取出すための外部電極5は絶縁保護
層7が部分的に除去された領域8において裏面電極に接
続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非晶質シリコン層等
を利用した集積型薄膜太陽電池に関し、特に、その裏面
電極層の保護とそこから外部へ電流を取出すための外部
電極の接続に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜太陽電池は2種類に大別す
ることができる。その第1の種類の薄膜太陽電池では、
通常はガラス等の透明絶縁基板上に、厚さ約400nm
〜1.6μmの透明電極層、厚さ約100nm〜600
nmの半導体光電変換層、および厚さ約100nm〜1
μmの裏面金属電極層が順次に積層されている。透明電
極層は、SnO2 、ITO、またはZnO等の酸化物導
電物質を用いて形成され得る。光電変換層は、透明電極
層側から順に積層された非晶質半導体のp層、i層、お
よびn層を含んでいる。
【0003】他方、第2の種類の薄膜太陽電池では、通
常は基板を兼ねる裏面金属電極上に、半導体光電変換層
と透明電極層が順次に積層されている。この光電変換層
は、裏面金属電極層側から順に積層された非晶質半導体
のn層、i層、およびp層を含んでいる。
【0004】これらの2種類の薄膜太陽電池のうちで、
現在では、第1種類の薄膜太陽電池が主として用いられ
ている。その1つの理由は、第1種類の太陽電池では透
明絶縁基板が表面保護用のカバーガラスを兼ねることが
できるからである。また、SnO2 等の透明導電材が良
好な耐プラズマ性を有することが見出され、該透明電極
層上に半導体光電変換層をプラズマCVD法によって容
易に積層することが可能になったことも理由の1つであ
る。
【0005】ところで、透明電極層に用いられる酸化物
導電物質は、一般に金属に比べて電気抵抗率が大きい。
したがって、薄膜太陽電池では、透明電極層の抵抗によ
る電流ロスを低減するためと所望の高い出力電圧を得る
ために、集積型薄膜太陽電池として用いられるのが一般
的である。
【0006】図7は、そのような従来の集積型薄膜太陽
電池の一例を模式的な断面図で示している。なお、本願
の各図においては、図面の明瞭化と簡略化のために寸法
関係などは適宜に変更されて示されており、実際の寸法
関係などを反映してはいない。
【0007】図7の太陽電池においては、透明絶縁基板
1上に透明電極層2が形成される。透明電極層2はレー
ザスクライブによるパターニングによって形成された複
数の透明電極分離溝2aによって複数の細長い短冊状の
透明電極に分離される。すなわち、透明電極分離溝2a
は図7の紙面に直交する方向に直線状に延びている。
【0008】透明電極層2を覆うように形成された半導
体光電変換層3は、透明電極層2の場合と同様に、レー
ザスクライブで形成された複数の半導体層分割溝3aに
よって複数の半導体光電変換領域に分割される。すなわ
ち、半導体層分割溝3aの各々は、対応する透明電極分
離溝2aに近接してそれに平行に延びている。同様に、
半導体光電変換層3を覆うように形成された裏面電極層
4も、レーザスクライブで形成された複数の裏面電極分
離溝4aによって複数の裏面電極に分離される。
【0009】こうして、相互に重複して積層した細長い
短冊状の透明電極2、半導体光電変換領域3、および裏
面電極4がそれぞれの細長い短冊状の太陽電池セルを形
成している。ここで、裏面電極層4は半導体層分割溝3
aを埋めるように形成されるので、図7において任意の
1つのセルの透明電極2は、そのセルの右側に隣接する
セルの裏面電極4に接続されている。すなわち、半導体
層分割溝3aはセル間の接続用溝として利用され、基板
1上のすべてのセルが電気的に直列接続されている。な
お、非晶質の半導体光電変換層3は大きな抵抗率を有し
ているので、その極めて薄い厚さ方向のみに電流が流
れ、半導体層の膜面に平行な方向の電流は無視すること
ができる。
【0010】このような集積型薄膜太陽電池において、
直列接続された複数のセル配列の両端部に設けられた細
長い電流取出し部の領域内で外部電極5が接続される。
すなわち、図7の紙面に直交する方向に延びる細長い帯
状の外部電極5は裏面電極層4にはんだ付けされ、外部
電極5にはリード線6が接続される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図7に示されているよ
うな太陽電池においては、半導体光電変換層3内で吸収
されることなく透過してきた光(特に長波長の光)を再
度光電変換層3内に反射させるために、裏面電極層4
は、一般に高い光反射性を有するAgやAlを用いて形
成される。したがって、光反射性の高い裏面金属電極層
4をレーザスクライブによってパターニングして裏面電
極分離溝4aを形成するとき、高エネルギーのレーザ光
を必要とする。
【0012】また、そのように高エネルギーのレーザ光
を用いて裏面電極層4をパターニングする場合、それに
隣接する光電変換層3に熱的なダメージを与えるおそれ
もある。
【0013】さらに、図7に示されているような太陽電
池では、その裏面はEVA等を介して防湿性シートをラ
ミネートすることによって保護されるが、その前に裏面
電極層4が、その酸化や傷などの損傷を防止するため
に、より直接的に保護されることも望まれる。
【0014】かかる従来技術における課題に鑑み、本発
明は、高エネルギーのレーザビームを用いることなく裏
面金属電極層のパターニングが可能で、かつその裏面電
極層の直接的保護層を備えながら確実に外部へ電流を取
出し得る集積型薄膜太陽電池を提供することを目的とし
ている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、透明絶
縁基板上に順次に積層された透明電極層、半導体光電変
換層、および裏面電極層が複数のセルを形成するように
実質的に直線状で互いに平行な分離溝によって分離され
ていて、それらの複数のセルは分離溝に平行な接続用溝
を介して互いに電気的に直列接続された集積型薄膜太陽
電池において、裏面電極層はその上に積層された絶縁保
護層によって保護されており、この太陽電池から電流を
取出すための外部電極は絶縁保護層が部分的に除去され
た領域において裏面電極層に接続されていることを特徴
としている。
【0016】絶縁保護層としては、裏面電極層の分離溝
をエッチングによって形成するために用いられたレジス
トパターンをそのまま利用することができる。
【0017】そのような集積型薄膜太陽電池は、裏面電
極層上に絶縁保護層を積層する工程と、絶縁保護層を部
分的に除去して外部電極接続領域を形成する工程と、そ
の太陽電池から電流を取出すための外部電極を外部電極
接続領域において裏面電極層に接続する工程を含む製造
方法によって得ることができる。
【0018】外部電極接続領域を形成する工程は、溶剤
を含浸したテープ状部材によって絶縁保護層を部分的に
拭き取ることによって行なうことができる。
【0019】テープ状部材が保護層に接触させられると
き、1〜10kg/cm2 の範囲内の押圧力が加えられ
ることが好ましい。
【0020】レジスト層を硬化させる温度は、裏面電極
層にエッチングを施すときにレジストパターンが剥離し
ない程度に硬化する温度より高く、かつ溶剤で除去し得
なくなるほどに硬化する温度より低く設定される。
【0021】集積型薄膜太陽電池の製造のために好まし
く用いられ得る製造装置は、テープ状部材を送り出すた
めの送出しロールおよび巻取るための巻取ロールと、送
出しロールと巻取ロールとの間で溶剤をテープ状部材に
含浸するための溶剤供給手段と、その溶剤供給手段と巻
取ロールとの間において溶剤が含浸されたテープ状部材
を絶縁保護層に押圧するための押圧ロールとを含む絶縁
保護層拭き取りユニットを備えている。
【0022】そのような拭き取りユニットは第1方向の
移動を可能にさせる第1の移動手段によって支持され、
第1の移動手段は第1方向と交差する第2の方向の移動
を可能にさせる第2の移動手段によって支持されている
ことが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施の形
態をより具体化したいくつかの実施例について図面を参
照しつつ説明する。
【0024】図1においては、本発明の一実施例による
集積型薄膜太陽電池が模式的な断面図で示されている。
この太陽電池においては、まず650mm×910mm
の面積を有する厚さ4mmのガラス基板1上にSnO2
の透明電極層2が800nmの厚さに形成された。透明
電極分離溝2aは、7mmのピッチで100μmの幅を
有するように、レーザスクライブによってパターニング
された。
【0025】透明電極層2上には、公知の3室分離型プ
ラズマCVD装置を用いて、半導体光電変換層3が形成
された。この実施例においては、光電変換層3は非晶質
シリコン層からなり、透明電極層2側から順次に積層さ
れた厚さ約10nmのp型層、厚さ300nmのi型
層、および厚さ約30nmのn型層を含んでいた。この
ような半導体層3上において、各透明電極分離溝2aか
ら100μm離れた位置においてそれに平行で100μ
mの幅を有する半導体層分離溝3aがレーザスクライブ
によって形成された。
【0026】半導体層3上には、裏面電極4として、厚
さ約10nmのZnO層と厚さ500nmの銀層が、公
知のDCスパッタリング装置を用いて形成された。この
ZnO層は必ずしも必要ではないが、銀層の光反射性を
改善し、かつ銀原子が半導体光電変換層3内に拡散する
ことを防止するために好ましいものである。
【0027】その後、裏面電極層4を覆う絶縁保護層7
として、約1〜5μmの範囲内の厚さのレジスト層がエ
アスプレーによって吹きつけ塗布された。このレジスト
層7は、後のエッチング工程で剥離しない程度まで硬化
する温度より高くかつ溶剤キシレンを用いて拭き取るこ
とが困難になるほど硬化する温度より低い範囲内の温度
で乾燥させられる。この実施例では、エッチング工程で
剥離しない程度の硬化温度より30℃以上高くかつキシ
レンで拭き取りが困難になる硬化温度より30℃以上低
い範囲の温度で乾燥硬化させられた。
【0028】こうして形成されたレジスト層7に対し
て、半導体層分割溝3aから100μmだけ離れた位置
でそれに平行に100μmの幅でレーザスクライブする
ことによって、細長いレジスト開口部7aにおいて裏面
電極層4の銀表面を露出させた。このとき、レジスト層
7は、高い光反射率と高い融点を有する銀層と異なっ
て、小さなエネルギーのレーザビームを用いて容易に除
去することができる。したがって、レジスト層7をレー
ザビームによってパターニングするときに、光電変換層
3が熱的な損傷を受けることがない。
【0029】このようにパターニングされたレジスト層
7をマスクとして用いながら、塩化鉄系エッチング液中
に基板1を浸漬し、レジスト層7の細長い開口部7aに
おいて裏面電極層4に含まれる銀層とZnO層がウェッ
トエッチングによって除去され、これによって裏面電極
分離溝4aが形成された。
【0030】その後、直列接続された複数のセル配列の
両端部に設けられた電流取出し領域において、外部電極
接続領域8を形成するために、レジスト層7が溶剤を含
浸させたテープ状部材によって部分的に拭き取られた。
その状態が、図2において模式的に示されている。
【0031】図2は、集積型薄膜太陽電池の裏面を模式
的に示す平面図である。すなわち、ガラス基板1上で裏
面電極分離溝4aによって互いに分離された複数の光電
変換セル9が、レジスト層7によって覆われている。直
列接続された複数のセル配列の両端部には、電流取出し
領域10が設けられている。これらの両端の電流取出し
領域10の各々において、4箇所の領域8においてレジ
スト層7が除去され、外部電極接続領域として用いられ
る。図2の例においては、幅5mmの綿布テープに溶剤
キシレンを含浸させ、そのテープをレジスト層7に押圧
して拭き取ることによって電極接続領域8が形成され
た。
【0032】図5はこのような電極接続領域8を形成す
るために好ましく用いられた絶縁保護層拭き取り装置を
示す模式的な立面図であり、図6は図5に対応する平面
図である。これらの図において、太陽電池のガラス基板
1はレジスト層7を上にして拭き取り装置の基台101
上に配置される。この拭き取り装置は、拭き取りユニッ
ト102を有している。拭き取りユニット102は、テ
ープ状部材105を送り出すための送出しロール106
と巻取るための巻取ロール107を含んでいる。送出し
ロール106と巻取ロール107との間において、テー
プ状部材105に含浸する溶剤を供給するための溶剤供
給手段が設けられている。この溶剤供給手段は、溶剤保
持タンク108とそこからテープ部材105まで溶剤を
導く供給パイプ109を含んでいる。溶剤供給パイプ1
09と巻取ロール107との間において、テープ状部材
105を絶縁保護層7に対して押圧するための押圧ロー
ル110が設けられている。この押圧ロール110はシ
リンダ111に接続されており、所望の圧力でテープ状
部材105を絶縁保護層7に対して押圧することができ
る。拭き取りユニット102はそれを第1の方向に移動
可能にさせる第1の移動手段103によって支持されて
いる。そして、その第1の移動手段は第1の方向と交差
する第2の方向の移動を可能にさせる第2の移動手段に
よって支持されており、第2の移動手段は基台101か
ら支持されている。
【0033】図2に示された実施例においては、テープ
状部材105として幅5mmの綿布テープが用いられ、
有機溶剤としてはキシレンが用いられた。絶縁保護層7
に対するテープ状部材105の押圧力は3kg/cm2
に設定された。そして、図2における電流取出し領域1
0の各々内における外部電極接続領域8の各々を幅5m
mで長さ2cmに形成するために、押圧ローラ110が
毎秒5cmの速度で3往復だけ摩擦移動させられた。こ
れによって、外部電極接続領域8において裏面電極層4
の銀表面を露出させることができた。なお、押圧ローラ
110の押圧力は1〜10Kg/cm2 の範囲内にある
ことが好ましい。これは、1Kg/cm 2 以下の押圧力
では絶縁保護層7の拭き取りが不十分になりやすく、逆
に10Kg/cm2 以上の押圧力では光電変換層に損傷
を与えて短絡が生じやすくなるからである。
【0034】その後、電流取出し領域10の各々におい
て幅5mmで長さ900mmの外部電極5を外部電極接
続領域8を介して裏面電極層4へはんだ付けすることに
よって、太陽電池から電流を外部へ取出すことが可能に
された。
【0035】こうして作製された図1に示されているよ
うな集積型薄膜太陽電池においては、裏面電極層4のエ
ッチングによるパターニングのために用いられたレジス
ト層7が外部電極5を接続するために全体的に除去され
ることなく、一部の限られた外部電極接続領域8のみに
おいて除去されている。したがって、エッチングの後に
そのまま残されたレジスト層7は裏面電極層4に対して
直接的な絶縁保護層として働くことができる。
【0036】図2に示されているように1つの電流取出
し領域10内に4箇所の外部電極接続領域8を介して裏
面電極層4にはんだ付けされた外部電極5との密着強度
が、引っ張り試験によって調べられた。その結果、外部
電極5と裏面電極層4との間において、その外部電極5
は10N以下の力では引き剥がすことができず、十分な
接着強度を有していることが確認できた。また、外部電
極5のはんだ付けまで終了した集積型薄膜太陽電池を8
5℃の温度と85%の湿度による高温高湿状態の下で1
000時間放置したが、外部電極5の剥離や裏面電極層
4の酸化による変質などは認められなかった。他方、図
1と図2に示されているような本発明による集積型薄膜
太陽電池の出力特性は、図7に示された従来技術による
ものに比べてほとんど差異がなかった。
【0037】図1に示されているような集積型薄膜太陽
電池は、従来から行なわれているように、さらにEVA
等を介して防湿性シートを付与することによってより確
実に裏面が保護されることになる。そのような防湿性シ
ートとしては、一般にPET、Al、およびPETを積
層したものが用いられる。
【0038】ところで、図2に示された例においては1
つの電流取出し領域10内において4つの小さな個別の
外部電極接続領域8が形成されたが、図3に示されてい
るように、1つの電流取出し領域10内でその幅より狭
い幅を有する一続きの外部電極接続領域8aが形成され
てもよいことはいうまでもない。また、図4に示されて
いるように、1つの電流取出し領域10全体において絶
縁保護層7を除去して外部電極接続領域8bを形成して
もよい。
【0039】なお、上述の裏面電極層4保護のための絶
縁保護層7としては、種々の有機材料を用いることがで
きる。また、その絶縁保護層7を拭き取り除去するため
の有機溶剤として、種々の溶剤を用いることもできる。
さらに、上述の実施例では外部電極接続領域を形成する
ために有機溶剤を含浸したテープ部材105による拭き
取りによって絶縁保護層7を部分的に除去する方法を説
明したが、外部電極接続領域8,8a,8bの形成方法
はこれに限られず、小さなエネルギーを有するレーザビ
ームを用いることによって形成することもでき、または
適切なブレードを用いて機械的に絶縁保護層7を部分的
に除去して形成することも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高エネ
ルギーのレーザビームを用いることなく裏面金属電極層
のパターニングが可能で、かつその裏面電極金属層の直
接的保護層を備えながら確実に外部へ電流を取出し得る
集積型薄膜太陽電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による集積型薄膜太陽電池を
示す模式的な断面図である。
【図2】図1の太陽電池に対応して外部電極接続領域が
形成された状態を示す太陽電池の裏面図である。
【図3】図2に示された外部電極接続領域の変形例を示
す太陽電池の裏面図である。
【図4】図2に示された外部電極接続領域のもう1つの
変形例を示す太陽電池の裏面図である。
【図5】外部電極接続領域を形成するための絶縁保護層
除去装置を示す模式的な立面図である。
【図6】図5の装置を示す上面図である。
【図7】従来技術による集積型薄膜太陽電池を示す模式
的な断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 透明電極層 2a 透明電極分離溝 3 半導体光電変換層 3a 光電変換層分割溝 4 裏面電極層 4a 裏面電極分離溝 5 外部電極 6 リード線 7 絶縁保護層 7a 絶縁保護層の開口部 8,8a,8b 外部電極接続領域 9 細長い光電変換セル 10 電流取出し領域 101 基台 102 拭き取りユニット 103 第1方向の移動手段 104 第2方向の移動手段 105 テープ状部材 106 テープ送出しロール 107 テープ巻取ロール 108 溶剤タンク 109 溶剤供給パイプ 110 押圧ローラ 111 シリンダ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明絶縁基板上に順次に積層された透明
    電極層、半導体光電変換層、および裏面電極層が複数の
    セルを形成するように実質的に直線状で互いに平行な分
    離溝によって分離されていて、それらの複数のセルは前
    記分離溝に平行な接続用溝を介して互いに電気的に直列
    接続された集積型薄膜太陽電池であって、 前記裏面電極層はその上に積層された絶縁保護層によっ
    て保護されており、 前記太陽電池から電流を取出すための外部電極は前記絶
    縁保護層が部分的に除去された領域において前記裏面電
    極層に接続されていることを特徴とする集積型薄膜太陽
    電池。
  2. 【請求項2】 前記絶縁保護層として、前記裏面電極層
    の前記分離溝をエッチングによって形成するために用い
    られたレジストパターンがそのまま利用されていること
    を特徴とする請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池を
    製造するための方法であって、 前記裏面電極層上に絶縁保護層を積層する工程と、 前記絶縁保護層を部分的に除去して外部電極接続領域を
    形成する工程と、 前記太陽電池から電流を取出すための外部電極を前記外
    部電極接続領域において前記裏面電極層に接続する工程
    を含むことを特徴とする集積型薄膜太陽電池の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記外部電極接続領域を形成する工程
    は、溶剤を含浸したテープ状部材によって前記絶縁保護
    層を部分的に拭き取ることによって行なわれることを特
    徴とする請求項3に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記テープ状部材が前記絶縁保護層に接
    触させられるとき、1〜10kg/cm2 の範囲内の押
    圧力が加えられることを特徴とする請求項4に記載の集
    積型薄膜太陽電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記絶縁保護層は、前記裏面電極層の前
    記分離溝をエッチングによって形成するためのレジスト
    パターンとして利用されたレジスト層からなることを特
    徴とする請求項3から5のいずれかの項に記載の集積型
    薄膜太陽電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記レジスト層を硬化させる温度は、前
    記裏面電極層に前記エッチングを施すときに前記レジス
    トパターンが剥離しない程度に硬化する温度より高く、
    かつ前記溶剤で除去し得なくなるほどに硬化する温度よ
    り低く設定されることを特徴とする請求項6に記載の集
    積型薄膜太陽電池の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4から7のいずれかの項に記載の
    製造方法によって集積型薄膜太陽電池を製造するための
    装置であって、 前記テープ状部材を送り出すための送出しロールおよび
    巻取るための巻取ロールと、 前記送出しロールと前記巻取ロールとの間で前記溶剤を
    前記テープ状部材に含浸するための溶剤供給手段と、 前記溶剤供給手段と前記巻取ロールとの間において前記
    溶剤が含浸されたテープ状部材を前記絶縁保護層に押圧
    するための押圧ロールとを含む絶縁保護層拭き取りユニ
    ットを備えていることを特徴とする集積型薄膜太陽電池
    の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記拭き取りユニットは第1の方向の移
    動を可能にさせる第1の移動手段によって支持されてお
    り、前記第1の移動手段は前記第1方向と交差する第2
    方向の移動を可能にさせる第2の移動手段によって支持
    されていることを特徴とする請求項8に記載の集積型薄
    膜太陽電池の製造装置。
JP14821799A 1999-05-27 1999-05-27 集積型薄膜太陽電池の製造方法 Expired - Fee Related JP3619390B2 (ja)

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