JP2000340443A - 射出成形型異方性ボンド磁石およびその製造方法 - Google Patents

射出成形型異方性ボンド磁石およびその製造方法

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JP2000340443A
JP2000340443A JP11153343A JP15334399A JP2000340443A JP 2000340443 A JP2000340443 A JP 2000340443A JP 11153343 A JP11153343 A JP 11153343A JP 15334399 A JP15334399 A JP 15334399A JP 2000340443 A JP2000340443 A JP 2000340443A
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cavity
heating
powder
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Masahiro Asano
正宏 浅野
Naoyuki Ishigaki
尚幸 石垣
Morikazu Ogasawara
盛和 小笠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気特性を劣化させることなく配向度の高い
射出成形型異方性ボンド磁石を製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 異方性磁石粉末と樹脂バインダとを含有
するコンパウンドを加熱シリンダ11内で溶融した後、
キャビティ13内に充填する工程を包含する異方性ボン
ド磁石の製造方法である。異方性磁石粉末はR−T−
(M)−B系合金粉末(RはYを含む希土類元素のうち
の一種類以上、TはFeまたはFeとCoとの混合物、
Mは添加元素、Bはボロン)から形成されており、溶融
コンパウンドをキャビティ13内に充填するとき、溶融
コンパウンドの温度を250℃以上330℃以下に制御
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形によって
製造される異方性ボンド磁石およびその製造方法に関す
る。本発明の異方性ボンド磁石は、例えば、スピンドル
モータやステッピングモータ等の回転機器用モータ、ア
クチュエータ、およびセンサなどに好適に使用され得
る。
【0002】
【従来の技術】異方性ボンド磁石の製造方法には、圧縮
成形または射出成形を用いるものがある。生産性および
成形体の形状自由度が高く、トータルコストを低減でき
る等の理由から射出成形が多用されるようになってい
る。
【0003】良好な射出成形を実現するには、主に異方
性磁石粉末と樹脂バインダーからなる溶融コンパウンド
の流動性が重要な役割を果たす。キャビティ内に充填さ
れる溶融コンパウンドの配向性を高めるには、溶融コン
パウンドの流動性を高くすることが望まれ、このことは
生産性の向上にも役立つ。
【0004】射出成形には、コールドランナ方式やホッ
トランナ方式等がある。ホットランナ方式を採用した異
方性ボンド磁石の製造方法は、例えば、特開昭61−2
14411号公報、特開昭61−248406号公報、
特開昭62−30305号公報、および特開平5−15
9954号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】射出成形で製造される
異方性ボンド磁石は、用いられる磁石粉末の種類に応じ
て、フェライト系、アルニコ系、Sm−Co系、および
R−T−B系等に分かれている。このうちR−T−B系
の異方性磁石粉末は、他の系の材料から製造された異方
性ボンド磁石に比較して、最大磁気エネルギ積が高く磁
石特性に優れている。このため、R−T−B系異方性ボ
ンド磁石は、量産規模での供給が期待されている。しか
しながら、配向度が高く、保磁力(Hcj)が大きな異方
性ボンド磁石を効率的に生産するには、溶融コンパウン
ドの最適温度条件等を含む射出条件を最適化することが
必要である。
【0006】上記の各出願公開公報には、フェライト系
の磁石粉末を用いて異方性ボンド磁石を製造する方法が
記載されているが、射出成形の条件は異方性磁石粉末の
材質(例えば粒度分布や熱伝導率)によって大きく異な
る。このため、フェライト系の異方性磁石粉末の射出成
形条件をR−T−B系異方性磁石粉末の射出成形に適用
しても、求める磁石特性が得られるとは限らず、溶融コ
ンパウンドの温度を高くして、配向度を向上させようと
すると、磁気特性が劣化する場合がある。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、磁気特性を劣化させることな
く配向度の高い射出成形型異方性ボンド磁石を製造する
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による異方性ボン
ド磁石の製造方法は、異方性磁石粉末と樹脂バインダと
を含有する溶融コンパウンドをキャビティの成形空間内
に充填する工程を包含する異方性ボンド磁石の製造方法
であって、前記異方性磁石粉末は、R−T−(M)−B
系合金粉末(RはYを含む希土類元素のうちの一種類以
上、TはFeまたはFeとCoとの混合物、Mは添加元
素、Bはボロン)から形成されており、前記溶融コンパ
ウンドを前記キャビティの成形空間内に充填するとき、
前記コンパウンドの温度を250℃以上330℃以下に
することを特徴とする。
【0009】前記溶融コンパウンドを前記キャビティの
成形空間内に充填するとき、前記コンパウンドの温度を
270℃以上280℃以下にすることが好ましい。
【0010】ある実施形態において、前記溶融コンパウ
ンドは、加熱シリンダ内で可塑化された後、加熱ランナ
を通って前記キャビティの成形空間内に充填される。
【0011】前記コンパウンドのうち、前記加熱ランナ
内に停留している部分の温度を250℃以上330℃以
下に維持するとともに、前記コンパウンドが前記加熱ラ
ンナ内に停留している時間を50分以内にすることが好
ましい。
【0012】前記コンパウンドのうち、前記加熱ランナ
内に停留している部分の温度を250℃以上330℃以
下に維持するとともに、前記コンパウンドが前記加熱ラ
ンナ内に停留している時間を10分以内にすることがよ
り好ましい。
【0013】前記加熱ランナ内のコンパウンド停留時間
が50分以内の場合、前記加熱ランナの体積をV1、前
記キャビティの成形空間の体積をV2とするとき、比V
1/V2が1以上かつ100以下であることが好まし
い。
【0014】前記加熱ランナ内のコンパウンド停留時間
が10分以内の場合、前記加熱ランナの体積をV1、前
記キャビティの成形空間の体積をV2とするとき、比V
1/V2が1以上かつ20以下であることがより好まし
い。
【0015】前記加熱シリンダ内における前記コンパウ
ンドの温度は、前記コンパウンドが前記キャビティの成
形空間内に充填されるときの温度よりも低くてもよい。
【0016】ある実施形態において、前記コンパウンド
は、280℃以上の温度に維持された加熱シリンダ内で
加熱溶融された後、加熱ランナを介することなく、前記
キャビティの成形空間内に充填され、しかも前記コンパ
ウンドが前記加熱シリンダ内に保持されている時間を5
0分以下にする。
【0017】前記異方性磁石粉末は、再結晶集合組織を
持つHDDR粉末であることが好ましい。
【0018】前記HDDR粉末は、10at%≦R≦2
0at%、67at%≦T≦85at%、および4at
%≦B≦10at%の関係を満足し、Tは残部であるこ
とが好ましい。
【0019】本発明による異方性ボンド磁石は、異方性
磁石粉末と樹脂バインダとを含む射出成形型異方性ボン
ド磁石であって、前記異方性磁石粉末は、R−T−
(M)−B系合金粉末(RはYを含む希土類元素のうち
の一種類以上、TはFeまたはFeとCoとの混合物、
Mは添加元素、Bはボロン)から形成されており、かつ
全体の60体積%以上65体積%以下の割合で存在し、
保磁力Hcjが716kA/m以上、配向度Br/Jsが
0.9以上である。
【0020】前記異方性磁石粉末は、再結晶集合組織を
持つHDDR粉末であり、しかも前記HDDR粉末は、
10at%≦R≦20at%、67at%≦T≦85a
t%、および4at%≦B≦10at%の関係を満足
し、Tは残部であることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本願発明者は、以下に述べる水素
処理法で製造した希土類系磁石粉末の溶融コンパウンド
を用い、射出成形によって異方性ボンド磁石を製造する
場合、流動性向上を目的としてコンパウンド温度を高く
すると、最終的に得られる磁石特性が劣化することを見
いだし、本発明を想到するに至った。
【0022】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて
説明する。
【0023】本実施形態では、磁石粉末として希土類系
永久磁石用合金粉末を使用する。希土類系永久磁石用合
金粉末の水素処理法には、HDDR(Hydrogenation-Di
sproportionation-Desorption-Recombination)処理法
と呼ばれるものがある。「HDDR」は、水素化(Hydr
ogenation)、不均化(Disproportionation)、脱水素化(D
esorption)、および再結合(Recombination)を順次実行
するプロセスを意味している。
【0024】「HDDR処理」によれば、R−T−
(M)−B系原料合金(RはYを含む希土類元素、Tは
FeまたはFeとCoとの混合物、Mは添加元素、Bは
ボロン)のインゴットまたは粉末をH2ガス雰囲気また
はH2ガスと不活性ガスとの混合雰囲気中で温度500
℃〜1000℃に保持し、それによって上記合金のイン
ゴットまたは粉末に水素を吸蔵させた後、H2分圧13
Pa以下の真空雰囲気またはH2分圧13Pa以下の不
活性ガス雰囲気になるまで温度500℃〜1000℃で
脱水素処理し、次いで冷却することによって合金磁石粉
末(本願明細書において、「HDDR粉末」と称するす
る場合がある。)を得ることができる。こうして作製し
たHDDR粉末は、再結晶集合組織を有しており、磁気
的異方性を発揮する。このようなHDDR方法は、超急
冷磁粉をホットプレスした後、熱間塑性加工工程および
粉砕工程を経て磁粉を製造する方法に比較して、プロセ
スが単純でコストを低く抑えることが可能である。
【0025】本実施形態では、Nd12.5Fe75.0Co
5.9Ga0.5Zr0.16.0(各組成は原子%)の合金鋳塊
を原料合金として用い、上記のHDDR処理によって保
磁力が約980〜1020kA/mの磁石粉末を製造し
た。磁石粉末の粒径は、30〜150μmであることが
好ましい。粒径が30μmを下回ると、コンパウンドの
作製時や成形時に発火するおそれがある。また、微細す
ぎると、流動性も低下する。一方、粒径が150μm以
上になると、肉厚の薄いボンド磁石やピンゲート等の細
いゲートでの成形性が低下するおそれがある。
【0026】次に、HDDR粉末に樹脂バインダを加え
たコンパウンドを作製した。HDDR粉末の占める割合
は、コンパウンド全体の60〜65体積%とする。HD
DR粉末の占める割合が60体積%を下回ると、磁石特
性に寄与しないバインダー成分が多く成りすぎるため好
ましくない。また、65体積%を超えると、コンパウン
ドの流動性が悪くなるため、配向が困難になる。その結
果、成形性が悪くなり、磁石特性も劣化してしまうおそ
れがある。
【0027】樹脂バインダの種類は、熱可塑性を持つも
のであればよい。樹脂バインダとしては、熱分解が生じ
にくく、比較的低い温度にて成形でき、吸水率が低いも
のであることが好ましく、例えば商品名ナイロン12を
主成分とするバインダを用いることができる。
【0028】図1は、前述の方法で作製したコンパウン
ドを可塑化した後、キャビティ内に充填する工程と、キ
ャビティ内で溶融コンパウンドを固化する工程とを繰り
返し実行するのに好適な射出成形装置の構成例を示して
いる。
【0029】図示されている射出成形装置10は、コン
パウンドを加熱し、可塑化するための加熱シリンダ(射
出シリンダ)11と、溶融したコンパウンドを加熱シリ
ンダ11から金型キャビティ13内へ案内する加熱ラン
ナ(ホットランナ)12とを備えている。加熱ランナ1
2の一端は加熱シリンダ11に接続されて、他端(ゲー
ト部先端)は金型キャビティ13の入口に連結される。
加熱ランナ12の外側には、不図示の加熱装置が備え付
けられており、加熱ランナ12内の溶融コンパウンドを
加熱することができる。加熱装置としては、高周波誘導
加熱コイル等が好適に用いられる。このような加熱装置
は、加熱ランナ12の途中のみならず、ゲート近傍を加
熱できるように配置されることが好ましい。
【0030】金型キャビティ13の成形空間は、作製す
るべきボンド磁石の形状を規定するものであり、所望の
形状・サイズに設計され得る。キャビティ13内に充填
した溶融コンパウンド中の磁石粉末を一定の方位に配向
させるため、キャビティ13の周囲には励磁コイル15
および16が設けられており、溶融コンパウンド中の磁
石粉末に磁界を及ぼすことができる。コイル15および
16の代わりに、永久磁石を用いても良い。
【0031】この装置10によれば、溶融コンパウンド
を加熱ランナ12からキャビティ13に充填するとき、
キャビテイ13の入口(ゲート部近傍)における溶融コ
ンパウンドの温度を250℃以上330℃以下に制御す
ることができる。
【0032】この装置10は、加熱ランナ12の体積を
V1、キャビティ13の成形空間の体積をV2とすると
き、比V1/V2が1以上かつ100以下となるように
設計されている。この比V1/V2が1の場合、加熱ラ
ンナ12内に停留していた溶融コンパウンドがキャビテ
ィ13内に充填されるとき、加熱ランナ12内に停留し
ていた溶融コンパウンドのほとんど全部が加熱ランナ1
2から外部に吐き出されることになるため、加熱ランナ
12内は、それまで加熱シリンダ11内に存在していた
溶融コンパウンドによって占められることになる。言い
換えると、射出成形の1ショットで加熱ランナ12内の
溶融コンパウンドの全部がキャビテイ13に移動するこ
とになる。
【0033】比V1/V2が1を超えて大きい場合、1
ショットでは、加熱ランナ12内の溶融コンパウンドの
一部だけがキャビテイ13に移動することになる。その
結果、溶融コンパウンドの加熱ランナ12内における停
留時間が長くなる。例えば、比V1/V2が10の場
合、溶融コンパウンドが加熱ランナ12を通過するのに
要する時間は10ショットの射出成形に要する時間に等
しくなる。
【0034】なお、比V1/V2が1を下回る場合、加
熱シリンダ11内のコンパウンドも1ショットでキャビ
ティ13内に移動することになる。このため、比V1/
V2が1を下回る場合は、加熱シリンダ11内における
コンパウンドの温度を加熱ランナ13内におけるコンパ
ウンドの温度に等しくすることが好ましい。
【0035】前述のように、本発明のボンド磁石に使用
する磁石粉末は、射出成形時において高い温度で長時間
溶融状態にあると、最終的に製造されるボンド磁石の磁
気特性が劣化する。この点を、以下に詳細に説明する。
【0036】図2は、コンパウンドの温度を横軸とし、
コンパウンドをその温度で40分間保持した後に射出成
形した場合の異方性ボンド磁石の保磁力を縦軸とするグ
ラフである。グラフ中の破線は、保磁力が716kA/
m以上の領域と716kA/m未満の領域とを区分して
いる。同様の破線が他のグラフにも示されている。
【0037】図2のグラフからわかるように、溶融コン
パウンドの温度が高くなるほど、保磁力が低下してい
る。330℃を超えると、保磁力の低下が急激に進行す
ると考えられるため、溶融コンパウンドの温度は330
℃以下にすることが好ましい。
【0038】図3は、溶融コンパウンドを加熱している
時間と保磁力との関係を示すグラフである。このグラフ
は、溶融コンパウンドの温度を250℃から350℃ま
で増加させた場合のデータを示している。
【0039】図3のグラフからわかるように、コンパウ
ンドの温度の大小にかかわらず、保持時間が長くなるほ
ど、保磁力が低下する。特に、コンパウンドの温度が3
50℃の場合、保磁力は短時間で低下する。これに対し
て、コンパウンドの温度が330℃の場合、保持時間が
短ければ(例えば50分以下であれば)、保磁力がほぼ
716kA/mの値またはそれ以上を示す。
【0040】このような目標とする高い保磁力を得るた
めには、溶融コンパウンドの温度およびその温度での保
持時間を併せて考慮する必要がある。また、厳密には、
図3のグラフに示されている結果を用いて、加熱ランナ
内のコンパウンド温度および保持時間(停留時間)だけ
ではなく、加熱シリンダ内のコンパウンド温度および保
持時間をも適切に決定することが好ましい。
【0041】なお、加熱シリンダ内のコンパウンドは、
シリンダに投入された後、徐々に加熱され、加熱ランナ
内に移動する際には加熱ランナ内の温度(250〜33
0℃)と同等の温度に加熱される。従って、シリンダ内
のコンパウンドは、通常、加熱ランナ内の温度と同レベ
ルか、またはそれよりも低い温度(例えば230℃)で
保持される。シリンダ内での保持時間は生産性(シリン
ダ、ランナ、およびキャビティの各体積)によって異な
るが、通常5分〜1時間程度である(多くの場合、20
〜40分である)。このような状況を考慮して、加熱ラ
ンナ内における溶融コンパウンドの停留時間を選定する
ことが好ましい。
【0042】図4は、溶融コンパウンドの温度と溶融コ
ンパウンドの流動性との関係を示すグラフである。グラ
フの縦軸(MFR)は、一定温度かつ一定加重のもとで
オリフィス(φ2)を10分間にコンパウンドが流出す
る量(重量)である。このMFR値が60g/10分を
下回ると、成形に必要な流動性が充分には得られなくな
るおそれがある。このため、溶融コンパウンドの温度は
250℃以上であることが好ましい。
【0043】以上の説明から明らかなように、溶融コン
パウンドの温度が高いほど、流動性は向上するが、磁気
特性が低下する。従って、図3および図4から、本発明
の目的を達成するには、溶融コンパウンドの温度を25
0℃以上350℃以下の範囲で調整することが好ましい
ことがわかる。なお、本発明者の実験によれば、流動性
および磁気特性を確保しながら、しかも量産性を増大さ
せるためには、溶融コンパウンドの温度を270℃以上
280℃以下の範囲内で調整することが、より好ましい
ことを確認した。また、溶融コンパウンドが高い温度状
態にある時間をできるだけ短縮することが好ましい。本
発明では、加熱ランナの体積V1のキャビティの体積V
2に対する比(V1/V2)を調整することによって、
溶融コンパウンドが加熱ランナ12内に停留している時
間を短縮することができる。通常、1ショットに要する
時間は0.5分程度であることから、例えば溶融コンパ
ウンドが上記温度範囲内に調整され、加熱ランナ12内
での停留時間を50分以内とするためには、比(V1/
V2)を1以上100以下に設定することが好ましい。
【0044】ただし、溶融コンパウンドの温度が比較的
高めに調整される場合は、加熱ランナ12内での停留時
間をできるだけ短縮することが好ましく、例えば停留時
間を10分以内とするためには、比(V1/V2)を1
以上20以下に設定することが好ましい。
【0045】なお、異方性ボンド磁石を製造する場合に
重要となる「磁石粉末の配向性」にとっては、加熱シリ
ンダ11内の温度ではなく、溶融コンパウンドがキャビ
ティ13内に充填されるときの温度が重要である。この
溶融コンパウンドがキャビティ13内に充填されるとき
の温度(実質的には加熱ランナ12内の温度と同様)
も、上記の250℃以上350℃以下の範囲で調整する
ことが好ましく、さらに270℃以上280℃以下の範
囲で調整することが好ましい。溶融コンパウンドの加熱
ランナ12内に停留しているときの温度を高めに維持す
ることによってコンパウンドの流動性を充分に高いレベ
ルに確保しながら、加熱ランナ12内に停留する時間に
制限を与えれば、保磁力の低下を抑制することが可能に
なる。すなわち、具体的には、先に説明したように、加
熱ランナの体積V1のキャビテイの体積V2に対する比
(V1/V2)を調整することによってこれを実現でき
る。その場合、加熱シリンダ11内におけるコンパウン
ドの温度を加熱ランナ12における温度よりも低くして
おくことが好ましい。なぜなら、コンパウンド中の磁石
粉末の磁気特性が加熱シリンダ11内で劣化することを
抑制できるからである。例えば、加熱シリンダ内の温度
を250℃とし、加熱ランナ内の温度を270℃にする
ことは好ましい。
【0046】キャビティ13内に圧入充填された溶融コ
ンパウンドは、その後、冷却・固化され、成形体として
キャビテイ13から取り出される。この取り出しは、例
えばコンパウンド充填後数秒間でゲート部の温度を15
0℃程度に降温して、ゲート部のコンパウンド(バイン
ダ)を凝固させた後に実行される。このようして凝固し
たバインダは、次の射出成形に際して加熱により再び溶
融される。このような一連の工程を繰り返し行うことに
よって、磁石粉末の保磁力を劣化させることなく、配向
度の高い異方性ボンド磁石を量産することができる。
【0047】次に、図5を参照しながら、他の種類の射
出成形を説明する。
【0048】図示されている射出成形装置20は、コン
パウンドを加熱し、可塑化するための加熱シリンダ21
と、溶融したコンパウンドを加熱シリンダ21からキャ
ビティ23へ案内するランナ22とを備えている。ラン
ナ22の一端は、加熱シリンダ21の吐出口に接続され
ており、他端はキャビティ23の入口に連結される。
【0049】キャビティ23の成形空間は、作製するべ
きボンド磁石の形状を規定するものであり、所望の形状
・サイズに設計され得る。キャビティ23内に充填した
溶融コンパウンド中の磁石粉末を一定の方位に配向させ
るため、キャビティ23の周囲にはコイル25および2
6が設けられており、溶融コンパウンド中の磁石粉末に
磁界を及ぼすことができる。
【0050】この装置20によれば、溶融コンパウンド
をランナ22からキャビティ23に充填するとき、キャ
ビテイ23の入口における溶融コンパウンドの温度を2
50℃以上330℃以下に制御することができる。
【0051】図5の装置20には、ランナ22を加熱す
るための特別のヒータは設けられていない。そのため、
溶融コンパウンドが加熱シリンダ21からランナ22を
通ってキャビティ23に移動する過程で、コンパウンド
の温度は単調に減少すると考えられる。従って、加熱シ
リンダ21内における溶融コンパウンドの温度は、キャ
ビティ23の入口におけるコンパウンドの温度よりも3
0〜40℃程度は高い温度(例えば280℃以上)にす
る必要がある。このように加熱シリンダ21内で溶融コ
ンパウンドの温度を比較的高くする必要があるため、コ
ンパウンドが加熱シリンダ21内に保持されている時間
を50分以下にすることが好ましい。なお、ランナ22
の体積V1が小さいほど、ランナ22の先端部分でのコ
ンパウンド温度と加熱シリンダ21内のコンパウンド温
度との間で差が小さくなるため、加熱シリンダ21内に
おけるコンパウンド温度を必要以上に高く調整すること
なく、比較的に低くすることが可能になる。すなわち、
加熱シリンダ内のコンパウンド温度を330℃近傍まで
高くしなくともキャビティ23に充填する時の温度を適
正温度(好ましくは270℃以上280℃以下)を確保
することが可能となる。このため、ランナ22の体積V
1は小さいほど好ましい。
【0052】上記実施例では、Nd12.5Fe75.0Co
5.9Ga0.5Zr0.16.0を原料合金として用いた。しか
し、本発明の異方性ボンド磁石は、この材料に限定され
ず、R−T−(M)−B系合金粉末(RはYを含む希土
類元素、TはFeまたはFeとCoとの混合物、Mは添
加元素、Bはボロン)であれば、他の組成の材料にも広
く適用できる。
【0053】このような希土類系磁石粉末においては、
希土類元素Rとして、Y、La、Ce、Pr、Nd、S
m、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Luの少な
くとも一種類の元素を含有する原料を用いる。充分な磁
化を得るには、希土類元素Rのうちの50at%以上が
PrまたはNdの何れかまたは両方によって占められる
ことが好ましい。
【0054】希土類元素Rが10at%以下では、α−
Fe相の析出によって保磁力が低下する。また、希土類
元素Rが20at%を超えると、目的とする正方晶Nd
2Fe14B型化合物以外にRリッチの第2相が多く析出
し、磁化が低下する。このため、希土類元素Rは全体の
10〜20at%の範囲内にあることが好ましい。
【0055】Tは鉄族元素であって、FeおよびCoを
含む。Tが67at%未満の場合、保磁力および磁化と
もに低い第2相が析出するため磁気特性が劣化する。T
が85at%を超えると、α−Fe相の析出によって保
磁力が低下し、また角型性も低下する。このため、Tの
含有量は67〜85at%の範囲内にあることが好まし
い。
【0056】なお、TはFeのみから構成されていても
良いが、Coの添加によってキュリー温度が上昇し、耐
熱性が向上する。Tの50at%以上はFeで占められ
ることが好ましい。Feの割合が50at%を下回る
と、Nd2Fe14B型化合物の飽和磁化そのものが減少
するからである。
【0057】Bは、正方晶Nd2Fe14B型結晶構造を
安定的に析出するために必須である。Bの添加量が4a
t%未満ではR217相が析出するため保磁力が低下
し、減磁曲線の角型性が著しく損なわれる。また、Bの
添加量が10at%を超えると、磁化の小さな第2相が
析出してしまう。従って、Bの含有量は4〜10at%
の範囲であることが好ましい。
【0058】粉末の磁気的な異方性をより高めるために
は他の添加元素Mを付与する。添加元素Mとしては、A
l、Ti、Cu、V、Cr、Ni、Ga、Zr、Nb、
Mo、In、Sn、Hf、Ta、Wからなる群から選択
された少なくとも1種類の元素が好適に使用される。こ
れらの元素のうち、Ni、Ga、Zr、およびHfは、
水素不均化時にR214B相を安定化する。また、A
l、Ni、Ga、Zr、In、Sn、およびHfは、脱
水素時に磁気異方性を付与する。Ti、Cu、V、C
r、Nb、Mo、Ta、およびWは、脱水素時に保磁力
の低下を抑制する。このような添加元素Mは、全く添加
されなくても良いが、添加する場合は、添加量を10a
t%以下にすることが好ましい。添加量が10at%を
超えると、強磁性ではなく第2相が析出して磁化が低下
するからである。なお、添加量が0.5at%未満では
特別の効果はほとんど発現しない。
【0059】(実施例)まず、HDDR法によって作製
した異方性磁石粉末(HDDR粉末)を用意した。この
HDDR粉末の組成は、Nd12.6Fe75.0Co5.9Ga
0.5Zr0.16.0であり、HDDR法の条件は前述した
とおりであった。
【0060】このHDDR粉末とバインダ(ナイロン1
2、可塑剤、酸化防止剤)とを混合混練し、コンパウン
ドを作製した。混合割合は、HDDR粉末がコンパウン
ド全体の62体積%となるように調節した。
【0061】このコンパウンドから図1および図5に示
す射出成形装置を用いてφ15×5の異方性ボンド磁石
を製造した。金型温度は80℃、射出圧力は130MP
a、配向磁界は1200kA/mとした。他の成形条件
は以下の通りである。
【0062】実施例
【表1】
【0063】比較例
【表2】
【0064】なお、キャビティの体積:ランナの体積:
加熱シリンダの体積:=1:4:80とし、成形数10
0ショット以降のボンド磁石をサンプリングして、磁石
特性を評価した。
【0065】表1および表2には、実施例および比較例
について、成形性および磁石特性の評価結果を記載して
いる。なお、表中の「シリンダ内温度」、「ランナ内温
度」、「キャビティ充填温度」は、何れも、対応する位
置における溶融コンパウンドの温度を示している。実施
例1および2ならびに比較例1および2は、図1に示す
ホットランナ型の射出成形装置を用いて作製したが、実
施例3は、図5に示すコールドランナ型の射出成形装置
を用いて作製した。比較例1の場合、コンパウンドの充
填を充分に行うことができず、磁石特性を評価すること
ができなかった。
【0066】これらの評価結果から、コンパウンドのキ
ャビティ充填温度が本発明の温度範囲内にあるとき、充
分な磁石特性を持つボンド磁石が得られるのに対して、
コンパウンドのキャビティ充填温度が350℃以上にな
ると、成形性は良好であっても保磁力が低下することが
わかる。この原因は、用いたHDDR粉末が熱によって
変質したためと考えられる。また、充填温度を250℃
を下回る範囲に設定すると、成形性が劣化してしまう。
【0067】なお、上記各実施例を製造するに際して、
溶融コンパウンドが250℃以上の温度状態にあった時
間は40分程度である。コンパウンドが高温状態に存在
する時間が増大すると、保磁力が低下することになる。
このため、保磁力増大という観点からは、コンパウンド
が溶融している時間は短ければ短いほど好ましいといえ
る。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、異方性磁石粉末と樹脂
バインダとを含有する溶融コンパウンドを磁石粉末の保
磁力を減少させるような高い温度に長時間保持すること
なく、しかも高い流動性をもってキャビティ内に充填す
ることができるため、保磁力および配向度が高い異方性
ボンド磁石を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に好適に使用されるホットラ
ンナ型射出成形装置の構成を示す断面図である。
【図2】コンパウンドの温度を横軸とし、コンパウンド
をその温度で40分間保持した後に射出成形した場合の
異方性ボンド磁石の保磁力を縦軸とするグラフである。
【図3】溶融コンパウンドを加熱している時間と保磁力
との関係を示すグラフである。
【図4】溶融コンパウンドの温度と溶融コンパウンドの
流動性との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の実施形態に好適に使用されるコールド
ランナ型射出成形装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ホットランナ型射出成形装置 11 加熱シリンダ 12 加熱ランナ 13 キャビティ 15 コイル 16 コイル 20 コールドランナ型射出成形装置 21 加熱シリンダ 22 ランナ 23 キャビティ 25 コイル 26 コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 盛和 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 Fターム(参考) 5E040 AA04 AA19 BB04 CA01 HB00 HB07 HB17 NN12 NN15 NN17 NN18 5E062 CC02 CD05 CE02 CE07 CG01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異方性磁石粉末と樹脂バインダとを含有
    する溶融コンパウンドをキャビティ内に充填する工程を
    包含する異方性ボンド磁石の製造方法であって、 前記異方性磁石粉末は、R−T−(M)−B系合金粉末
    (RはYを含む希土類元素のうちの一種類以上、TはF
    eまたはFeとCoとの混合物、Mは添加元素、Bはボ
    ロン)から形成されており、 前記溶融コンパウンドを前記キャビティの成形空間内に
    充填するとき、前記コンパウンドの温度を250℃以上
    330℃以下にする異方性ボンド磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記溶融コンパウンドを前記キャビティ
    内に充填するとき、前記コンパウンドの温度を270℃
    以上280℃以下にすることを特徴とする請求項1に記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融コンパウンドは、加熱シリンダ
    内で可塑化された後、加熱ランナを通って前記キャビテ
    ィ内に充填されることを特徴とする請求項1または2に
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記コンパウンドのうち、前記加熱ラン
    ナ内に停留している部分の温度を250℃以上330℃
    以下に維持するとともに、 前記コンパウンドが前記加熱ランナ内に停留している時
    間を50分以内にすることを特徴とする請求項3に記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記コンパウンドのうち、前記加熱ラン
    ナ内に停留している部分の温度を250℃以上330℃
    以下に維持するとともに、 前記コンパウンドが前記加熱ランナ内に停留している時
    間を10分以内にすることを特徴とする請求項3に記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱ランナの体積をV1、前記キャ
    ビティの成形空間の体積をV2とするとき、比V1/V
    2が1以上かつ100以下であることを特徴とする請求
    項4に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加熱ランナの体積をV1、前記キャ
    ビティの成形空間の体積をV2とするとき、比V1/V
    2が1以上かつ20以下であることを特徴とする請求項
    5に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱シリンダ内における前記コンパ
    ウンドの温度は、前記コンパウンドが前記キャビティ内
    に充填されるときの温度よりも低いことを特徴とする請
    求項1から7の何れかにひとつに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記コンパウンドは、280℃以上の温
    度に維持された加熱シリンダ内で加熱溶融された後、加
    熱ランナを介することなく、前記キャビティ内に充填さ
    れ、しかも前記コンパウンドが前記加熱シリンダ内に保
    持されている時間を50分以下にすることを特徴とする
    請求項1または2に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記異方性磁石粉末は、再結晶集合組
    織を持つHDDR粉末であることを特徴とする請求項1
    から9の何れかひとつに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記HDDR粉末は、10at%≦R
    ≦20at%、67at%≦T≦85at%、および4
    at%≦B≦10at%の関係を満足し、Tは残部であ
    ることを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記異方性磁石粉末は、前記溶融コン
    パウンド中に60体積%以上65体積%以下の割合で存
    在していることを特徴とする請求項1から11の何れか
    ひとつに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 異方性磁石粉末と樹脂バインダとを含
    む射出成形型異方性ボンド磁石であって、 前記異方性磁石粉末は、R−T−(M)−B系合金粉末
    (RはYを含む希土類元素のうちの一種類以上、TはF
    eまたはFeとCoとの混合物、Mは添加元素、Bはボ
    ロン)から形成されており、かつ全体の60体積%以上
    65体積%以下の割合で存在し、 保磁力Hcjが716kA/m以上、配向度Br/Jsが
    0.9以上であることを特徴とする異方性ボンド磁石。
  14. 【請求項14】 前記異方性磁石粉末は、再結晶集合組
    織を持つHDDR粉末であり、 前記HDDR粉末は、10at%≦R≦20at%、6
    7at%≦T≦85at%、および4at%≦B≦10
    at%の関係を満足し、Tは残部であることを特徴とす
    る請求項13に記載の異方性ボンド磁石。
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