JP2000339621A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP2000339621A
JP2000339621A JP11151554A JP15155499A JP2000339621A JP 2000339621 A JP2000339621 A JP 2000339621A JP 11151554 A JP11151554 A JP 11151554A JP 15155499 A JP15155499 A JP 15155499A JP 2000339621 A JP2000339621 A JP 2000339621A
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Hiroya Kamiizumi
裕哉 上泉
Koji Inayama
浩司 稲山
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁極コアの磁区が安定しやすい薄膜磁気ヘッ
ドを提供すること 【解決手段】 薄膜磁気ヘッドの磁極層15(上部磁極
層,下部磁極層)を形成する際の下地層16の表面に、
記録媒体摺動面19と平行に凸部17,凹部18を交互
に形成した段差を設ける。すると、磁極層の表面形状も
その段差とほぼ一致するので、形状異方性の影響から、
その段差の方向に磁壁が揃うような磁区が形成される。
よって、記録媒体摺動面と直交する方向の縦割り磁壁
(磁区)が生じないので、安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜磁気ヘッドに
関するもので、より具体的には磁極の磁区構造の制御に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜磁気ヘッドの一例として、イ
ンダクティブ型のHDDヘッドについて説明する。イン
ダクティブ型のHDDヘッドは、記録媒体にデータを記
録するための磁極コアを備えており、係る磁極コアは下
部磁極と上部磁極の2層を接続することにより構成され
ている。
【0003】図1(a)は、従来のインダクティブ型の
HDDヘッドを記録媒体摺動面と平行な向きで切った時
の一断面を示している。同図に示すように、基板1上の
上面に、絶縁体をスパッタすることにより、下地層2が
形成され、係る下地層2の表面には、下部磁極層3が形
成されている。
【0004】また、下部磁極層3の上方には、ギャップ
層4,第1絶縁層5がこの順に所定の位置に積層されて
いて、第1絶縁層5の表面にはコイル層6がある。この
コイル層6に覆われていない部分の第1絶縁層5の表面
やコイル層6の表面は第2絶縁層7で覆われていて、さ
らに露出したままになっているギャップ層4や前記第2
絶縁層7の表面を上部磁極層8が覆っている。
【0005】なお、下部磁極層3は、記録媒体摺動面と
平行になるような磁界をかけた状態で、下地層2の上面
所定位置にパーマロイ等でめっき形成されている。この
とき、同図(b)に示すように、下部磁極層3の表面に
は、外部からかけられた磁界に沿って平行な磁壁9a
と、その磁壁9aの両端から下部磁極層3の周囲に向け
て斜めに延びる磁壁9bが形成される。すると、下部磁
極層3は、係る磁壁9a,9bによって区切られた磁区
10が複数生じた状態となる。そして、磁壁9aを挟ん
で対向する磁区10とそれに挟まれた磁壁9bで囲まれ
る磁区10を隣り合った複数の磁区10の磁化方向は環
状に連結し、一つの還流磁区が形成されている。また、
上部磁極層も下部磁極層3と同様に記録媒体摺動面と平
行な複数の磁区による還流磁区を形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の薄膜磁気ヘッドでは、以下に示す問題を有して
いる。すなわち、磁気記録の高密度化に伴う狭トラック
化で、磁極コア先端の磁区が縦割れになってしまい、十
分な書き込み特性が確保できなくなっている。つまり、
形状からみた場合、長手方向に延びるように磁壁が形成
されるのが安定的となる。
【0007】従って、狭トラック化により、磁極コアの
先端部分が記録媒体摺動面と直交方向に細長くなるの
で、たとえ磁界を印加しても形状側(形状異方性)から
の影響のほうが強く、長手方向に磁壁11(縦割れ磁
壁)が生じる。
【0008】このように、磁極の磁壁・磁区が縦割れに
なると、磁壁の移動が生じてバルクハウゼンノイズが発
生し、磁気記録のノイズとなって記録性能を損なわせて
しまう。
【0009】また、HDDのドライブに実装する前段階
でノイズレベルを測定し、ノイズの多いヘッドは不良と
なり廃棄するので歩留まりの低下を招く。さらに、ほぼ
最終形態での不良となると付加価値も高いので、歩留ま
り以上に損益への影響も大きくなる。
【0010】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
することで、磁極のコア幅を狭くしても還流磁区を安定
することができ、記録媒体への書き込み特性を損なわず
に高密度記録が行え、同時に、記録媒体へ記録するとき
にノイズが発生してしまい出荷できないような薄膜磁気
ヘッドの発生を減らして製品の歩留まりをあげられる薄
膜磁気ヘッドを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る薄膜磁気ヘッドでは、コイル層を
中に含んだ絶縁層の表面に複数の段差を備え、前記段差
を直線形状とし、前記複数の段差を記録媒体摺動面と平
行となるようにし、前記絶縁層の上面に上部磁極層を形
成するように構成した(請求項1)。
【0012】好ましくは、基板上にある下地層の表面
に、下部磁極層を設け、前記絶縁層を挟んで前記上部磁
極層が前記下部磁極層と対向するように形成した薄膜磁
気ヘッドにおいて、前記下部磁極層と接する前記下地層
表面に複数の段差を設け、前記段差は直線形状にし、前
記複数の段差は記録媒体摺動面と平行とすることである
(請求項2)。
【0013】上述した絶縁層の表面の段差や下地層の表
面の段差は、例えば一直線上に凸形状に突出させたり、
凹形状に窪ませることにより形成できる。なお、絶縁層
の表面の段差の寸法形状と前記下地層の表面の段差の寸
法形状は、それぞれ別の寸法形状でも同じ寸法形状でも
構わない。
【0014】そして、絶縁層の表面や下地層の表面の段
差は、例えば100〜1000オングストローム程度の
範囲で記録方向に垂直な方向で縞状に形成するのがよ
い。この段差の形成は、下地層や絶縁層の材質や構造に
よってそれらの表面にレジストでマスキングしながらウ
エットエッチング,ドライエッチング或いはイオンミリ
ングを行い掘り込み加工したり、下地層や絶縁層の表面
にレジストを所定形状にパターン形成後、このレジスト
を焼き固める(ハードベーク法)ことで下地層や絶縁層
の表面に凸部を形成することにより行える。もちろんこ
れ以外の方法でもよい。
【0015】段差が形成された下地層や絶縁層に上部磁
極層や下部磁極層となる薄膜を成膜すると、係る上部磁
極層の表面や下部磁極層の表面は、絶縁層の段差や下地
層の段差とほぼ同じ形状の段差が生じる。すると、形状
異方性を誘発され、上部磁極層や下部磁極層の凸形状と
なっている部分または凹形状となっている部分に磁気的
な異方性が誘発される。
【0016】磁極はこの磁気的な異方性によって容易軸
が縞状段差の方向に矯正されるため、磁区が綺麗な還流
磁区に制御される。また、薄膜磁気ヘッドのギャップ部
(実施の形態の「磁極コアの先端部分15a」に対応)
が短いので、最終製品における当該ギャップ部に形成領
域に段差を直接形成するのは困難であるが(凸部,凹部
の幅が狭く加工できれば可能となるが)、その周辺の磁
区構造に従う傾向でギャップ部の磁区も還流磁区とな
る。
【0017】よって、安定した還流磁区が磁極に形成さ
れることにより、磁壁の移動によるノイズ発生を抑制で
きる。さらに、上部磁極層や下部磁極層での磁束の流れ
がスムーズになり、記録媒体への書き込み出力が向上す
るため、薄膜磁気ヘッドの狭トラック化に伴う出力損失
が低くなる。
【0018】なお、本発明では、MR型の磁気ヘッドで
も、通常のインダクティブ型の磁気ヘッドでも適用でき
る。そして、請求項2の下部磁極層は、積層(複合型)
のMR型の薄膜磁気ヘッドでは、リード部の上部シール
ド層とライト部の下部磁極層を兼用するタイプの場合に
は、その上部シールド層を指している。
【0019】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドの好適な一実施の形態を示している。同図に示すよ
うに、磁極層15の下地層16の表面に直線状の凸部1
6及び凹部17を交互に平行に形成している。これら各
凸部16,凹部17は、記録媒体摺動面18と平行とな
るように設けられている。
【0020】そして、これら各凸部17,凹部18によ
り段差が形成され、その段差の深さは、100〜100
0オングストローム程度としている。また、各凸部1
7,凹部18の幅は、1μm程度としている。なお、こ
のように1μmとしたのは、製造プロセス(フォトリソ
グラフィ技術)の分解能・精度上の要請からであり、可
能であれば、もっと狭いほうがよい。
【0021】そして、このように段差を設けた下地層1
6の上に、通常のプロセスに従って、磁極層15を形成
する。つまり、下地層16の表面にめっきベースを蒸着
後、パーマロイをめっき成長することにより形成する。
すると、磁極層15の表面は、下地層16の表面の縞模
様とほとんど同じような模様(凹凸の段差)が形成され
る。なお、この磁極層15の形成は、所定方向に磁界を
印加した状態で行い、記録媒体摺動面19と平行となる
ようにしている。
【0022】上記した構成では、磁極層15の表面形状
が、記録媒体摺動面19と平行な段差が形成されている
ため、形状異方性もその段差の方向、つまり、記録媒体
摺動面19と平行な方向となるので、図2(b)に示す
ように、記録媒体摺動面19と平行な磁壁9′aと、そ
の磁壁9′aの両端から磁極層15の周囲へ向けて斜め
に延びる磁壁9′bが形成される。すると、磁極層15
は、係る磁壁9′a,磁壁9′bによって区切られた磁
区10′が複数生じた状態となる。
【0023】そして、この磁壁9′b,磁区10′は、
磁極層15の形成時に外部からかけられた磁界の影響に
さらに形状異方性による影響も加わった強固なものであ
るので、最終的に実質的なギャップ部となる細長い磁極
コア先端部分15aであっても、その磁区10′の影響
を受け、縦割れ磁区(磁壁)を生じることが可及的に抑
制される。しかも、本形態では、係る磁極コアの先端部
分15aにも記録媒体摺動面19と平行な段差が形成さ
れているので、その点でも縦割れ磁壁(磁区)が生じな
い。
【0024】なお、実際の製品では、その先端部分15
aの大部分は、記録媒体摺動面19と平行な位置Lで切
断され、その突出量は極わずか(1μm以下)となる
が、切断前に縦割れ磁区(磁壁)がないこと、及び、磁
極層15の大部分が強固に所望の方向に磁区10′が形
成されていることから、その磁区10′等の影響を受け
て、切断後も縦割れ磁区(磁壁)が形成されることが可
及的に抑制される。
【0025】なお、上記した磁極層15は、上部磁極層
と下部磁極層の両方とすると好ましいが、少なくとも上
部磁極層である必要がある。また、下地層16の表面に
形成する凹凸(段差)は、例えば、レジストをパターニ
ング後、その露出表面をエッチングして凹部を形成して
もよく、或いはパターニングしたレジストをベークして
残すことにより凸部を形成するようにしてもよく、その
他各種の方法をとることができる。
【0026】次に、上記した構成の薄膜磁気ヘッドの製
造プロセスの一例として、インダクティブ型のHDDヘ
ッド21の製造工程を説明する。まず、図3に示すよう
に、このインダクティブ型のHDDヘッド21は、従来
のインダクティブ型のHDDヘッドと同様に基板1の表
面にアルミナを成膜して、下地層2を作る。そして、図
4に示すように、下地層2の表面全面にレジストを塗布
後、記録媒体摺動面と平行な直線状の縞模様ができるよ
う所定形状のマスクを用いて露光現像する。これによ
り、下地層2の表面にあるレジスト22は、幅1μmの
直線が1μmの間隔を開けて並ぶパターンに形成され
る。
【0027】続いて、図5に示すように、レジスト22
の表面及び露出した部分の下地層2の表面をイオンミル
で掘り込み加工して、レジスト22で覆われずに露出す
る下地層2の表面を100オングストローム〜1000
オングストローム程度の範囲で削る。また、下地層2の
表面の掘り込みは、ウエットエッチング或いはドライエ
ッチング法によって行ってもよい。その後、レジスト2
2を除去することにより、図6に示すように、下地層2
の表面には、前記イオンミル加工によって掘り込まれな
かった部分(レジスト22で覆われていた部分)の下地
層2の表面を凸部23とし、前記イオンミル加工によっ
て掘り込まれた部分の下地層2の表面を凹部24からな
る記録媒体摺動面と平行な段差(縞模様)ができる。こ
の凸部23,凹部24が、図2で示す凸部17,凹部1
8に相当する。
【0028】続いて、図7に示すように、下地層2の表
面にめっきベース3aを蒸着して成膜後、パーマロイを
めっき成長させて下部磁極層3を作る。すると、下部磁
極層3の表面は、下地層2の表面の縞模様とほとんど同
じような模様、つまり段差ができる。
【0029】ここで、下地層2の表面の「縞模様とほと
んど同じような模様」の意味を説明する。前記凸部23
の表面にめっきを施すと、凸部23の側面に近い部分に
比べて凸部23の中央附近の表面のほうがめっきの成長
度合いが速い。従って、下部磁極層3の表面は、凸部2
3の表面に接する部分の下部磁極層3の表面を山とし、
凹部24の窪みに接する下部磁極層3の表面を谷とする
波状の縞模様となり、やはり段差が生じる。
【0030】次いで、図8に示すように、下部磁極層3
の表面にアルミナにてギャップ層4を形成する。そし
て、ギャップ層4の表面も下部磁極層3の表面と同様
に、下地層2にある凸部23の表面中央上に位置する部
分のギャップ層4の表面を山とし、凹部24の窪みに接
するギャップ層4の表面を谷とする波状の縞模様が形成
される。
【0031】続いて、ギャップ層4の上面所定位置に、
コイル層6を形成するための第1絶縁層5をパターニン
グして所定の形状に積層し、その第1絶縁層5の上にコ
イル層6を形成する。これにより、図9に示すような構
造となる。このとき、第1絶縁層5の膜厚が比較的厚い
こともあり、上記段差は吸収されその表面5aは平坦面
となり、その平坦な表面5aの上にコイル層6が形成さ
れる。
【0032】その後、図10に示すように、第1絶縁層
5及びコイル層6の上面を覆うように、第2絶縁層7を
形成する。なお、上記した例では、コイル層6は1層の
ものについて説明しているが、複数層を積層したタイプ
にも適用でき、その場合には、コイル層と絶縁層のベア
が所定層分だけ積層形成し、最終的に上面を絶縁層で覆
うことになる。
【0033】そして、通常であれば、この第2絶縁層7
の形成後、上部磁極層の形成処理に移行するが、本形態
では、図11に示すように、表面全面にレジスト29′
を塗布し、続いて、そのレジスト29′を所定パターン
で露光現像することにより図12に示すように、幅1μ
mの直線が記録媒体摺動面と平行に幅1μmの間隔を開
けた縞模様からなるレジスト層29が形成される。
【0034】次いで、図13に示すように、露出した部
分の第2絶縁層7,第1絶縁層5の表面をイオンミルに
より所定量(100〜1000オングストローム)だけ
掘り込み加工する。このイオンミルによる掘り込み時の
レジスト層29の役割は、第2絶縁層7等に対するマス
クとしての機能を果たしている。これにより、イオンミ
ル後レジストを除去することにより、図14に示すよう
に、第2絶縁層7の表面形状は、レジスト層29と接し
ていた部分を凸部30とし、レジスト層29に覆われて
いなかった部分を凹部31とする縞模様(段差)が形成
される。この凸部30(凹部31)は、直線形状で記録
媒体摺動面と平行になっている。
【0035】なお、このように露出面を除去するのは、
イオンミルに限ることはなく各種のエッチングを用いる
ことができるのは、上記した下地層2に対する凹部24
の形成プロセスと同様である。さらに、このように除去
するのではなく、第2絶縁層7の表面にレジスト層29
を縞模様状にパターン形成後、ハードベーク法を使っ
て、第2絶縁層7の表面にあるレジスト層29を焼き固
めることで、所定の高さからなる段差を第2絶縁層7の
表面に作るようにしてもよい(その場合には、図12に
おけるギャップ層4の上に形成したレジストは設けない
ようにする)。
【0036】このように段差(凸部30,凹部31)を
有する第2絶縁層7の上面及び露出するギャップ層4の
表面(これも段差が生じている)に対し、通常のプロセ
ス(めっきベース蒸着後、パーマロイをめっき成長)に
より上部磁極層8を形成する。すると、図15に示すよ
うに、上部磁極層8の表面は、凸部30に接する部分を
山とし、凹部31に接する部分を谷とする波状の縞模様
になる。
【0037】また、ギャップ層4に接する部分の上部磁
極層8の表面にも僅かではあるがギャップ層4の表面と
似た縞模様ができる。しかし、ギャップ層4の表面にあ
る縞模様は、下部磁極層3の表面形状とほぼ等しいこと
から、第2絶縁層7の表面に形成された段差よりは緩や
かであるものの、やはり段差があるため、上部磁極層8
もそれに応じた表面形状となる。
【0038】上記したように、下部磁極層3並びに上部
磁極層8には、記録媒体摺動面と平行な段差が形成さ
れ、形状異方性の影響による所望の磁区,磁壁を形成す
ることができる。そして、この段差は、それぞれの下地
層(下地層2,第2絶縁層7)の表面に段差を形成する
こと以外は、通常の磁気ヘッドの製造プロセスを実行す
ることにより形成することができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドでは、コイル層を中に含んだ絶縁層の表面に複数の
段差を備え、前記段差を直線形状とし、前記複数の段差
を記録媒体摺動面と平行にして、前記絶縁層の上面に上
部磁極層を形成したり(請求項1)、下部磁極層と接す
る前記下地層の表面には複数の段差を設けるようにした
(請求項2)ので、段差が形成された下地層の表面や絶
縁層の表面に磁極層となる薄膜を成膜したときに、係る
磁極層の表面は、絶縁層の段差や下地層の段差とほぼ同
じ形状の段差が生じる。その結果、形状異方性の影響を
受け、安定した還流磁区が薄膜磁気ヘッドの磁極に形成
される。
【0040】よって、磁壁の移動によって起こるノイズ
発生によって記録媒体への書き込み特性が劣化すること
がなくなる。さらに、安定した還流磁区は磁束の流れを
スムーズにし、記録媒体への書き込み出力が向上するた
め、薄膜磁気ヘッドの狭トラック化に伴う出力損失が低
くなる。
【0041】従って、磁極の狭トラック化が可能にな
り、高密度記録ができるようになる。同時に、安定した
還流磁区を持つ薄膜磁気ヘッドは、製品の出荷時の検査
での不良品の割合を下げられるため、最終段階での製品
の歩留まりを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、従来のインダクティブ型のHDDヘ
ッドにおける磁極コアの構造を示す断面図である。
(b)は、従来のインダクティブ型のHDDヘッドにお
ける下部磁極層に生じる磁壁,磁区を説明するための図
である。
【図2】(a)は、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの好適
な位置実施の形態を示す図である。(b)は、その効果
を説明する図である。
【図3】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図4】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図5】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図6】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図7】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図8】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図9】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロセ
ス例を示す図である。
【図10】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロ
セス例を示す図である。
【図11】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロ
セス例を示す図である。
【図12】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロ
セス例を示す図である。
【図13】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロ
セス例を示す図である。
【図14】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロ
セス例を示す図である。
【図15】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを製造するプロ
セス例を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下地層 3 下部磁極層 5 第1絶縁層 6 コイル層 7 第2絶縁層 8 上部磁極層 23 凸部(段差) 24 凹部(段差) 26 上部磁極層 30 凸部(段差) 31 凹部(段差)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル層を中に含んだ絶縁層の表面に複
    数の段差を設け、 前記段差は直線形状に設けられており、 前記複数の段差は記録媒体摺動面と平行となるように設
    けられており、 前記絶縁層の上面に形成された上部磁極層を備えたこと
    を特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 基板上にある下地層表面に、下部磁極層
    を設け、前記絶縁層を挟んで前記上部磁層が前記下部磁
    極層と対向するように形成した薄膜磁気ヘッドにおい
    て、 前記下部磁極層と接する前記下地層の表面には複数の段
    差があり、 前記段差は直線形状に設けられていて、 前記複数の段差は記録媒体摺動面と平行となるように設
    けられたことを特徴とする請求項1の薄膜磁気ヘッド。
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