JP2000337723A - 超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方法および装置および容量可変コンプレッサの容量制御装置および容量制御弁 - Google Patents

超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方法および装置および容量可変コンプレッサの容量制御装置および容量制御弁

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸ガス冷媒等を使用する超臨界蒸気圧縮サ
イクルの高圧側の冷媒圧力を最適密度線を超えない圧力
に保ち、広域に亙って最適運転できるようにすること。 【解決手段】 コンプレッサ1と放熱器2と膨張弁4と
蒸発器5とを炭酸ガス等による冷媒が順に循環し、超臨
界域で運転される超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方
法において、コンプレッサ1として容量可変コンプレッ
サを使用し、放熱器2の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を
検出し、放熱器2の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じ
て容量可変コンプレッサの容量を容量制御弁3で制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超臨界蒸気圧縮
サイクルの運転制御方法および装置および容量可変コン
プレッサの容量制御装置および容量制御弁に関し、特
に、炭酸ガス冷媒を使用する冷凍サイクル装置のよう
に、超臨界域で運転される超臨界蒸気圧縮サイクルの運
転制御方法および装置、およびそのような冷凍サイクル
で使用される容量可変コンプレッサの容量制御装置およ
び容量制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、オゾン層破壊を防ぐために、
冷媒としてフロンに代えて炭酸ガス(CO2 )を使用す
る研究が行われている。炭酸ガス冷媒を使用する冷凍サ
イクル装置では、フロン冷媒によるものとは異なって、
超臨界域で運転されるため、このような冷凍サイクルは
超臨界蒸気圧縮サイクルと云われ、フロン冷媒によるも
ののように高圧側での冷媒の凝縮が起こらない。そし
て、超臨界蒸気圧縮サイクルは、フロン冷媒によるもの
に比して、圧力変動が生じ易く、高圧側における冷媒の
状況により成績係数が左右されると云う特性を有してい
る。
【0003】上述のような超臨界蒸気圧縮サイクルの運
転方法、装置としては、特公平7−18602号公報に
示されているように、緩衝用冷媒レシーバの液体残量を
制御して高圧側の冷媒圧力を調整して超臨界域でも所定
の冷房能力を得るようにしたものや、特開平9−264
622号公報に示されているように、冷媒封入のダイヤ
フラム室の内圧と放熱器出口側の冷媒圧力との平衡関係
により動作する圧力制御弁によって放熱器の出口側圧力
と出口側温度とが最適制御線に沿うように制御するもの
や、特開平9−101063号公報に示されているよう
に、容量可変型圧縮機の容量を制御するものが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−18602
号公報に示されているような、緩衝用冷媒レシーバの液
体残量制御は、装置が大掛かりなものになると共に制御
が難しく、実用性に欠けている。特開平9−26462
2号公報に示されているように、冷媒封入のダイヤフラ
ム室の内圧と放熱器出口側の冷媒圧力との平衡関係によ
り動作する圧力制御弁によって最適制御するものでは、
高圧側の制御はできるが、高圧側の冷媒密度が液相に近
い状態であることから、コンプレッサ回転数が変わった
時に高圧側の冷媒密度が大きく変動し、これに合わせた
弁の動きで、冷凍サイクル装置の低圧側への冷媒流量が
大幅に変動し、このため、蒸発器側の圧力変動が大き
く、冷媒回路を安定制御することが難しい。
【0005】特開平9−101063号公報に示されて
いる冷凍サイクルは、炭酸ガス冷媒を使用する冷凍サイ
クルで、容量可変型圧縮機の容量を制御するが、その制
御の具体性に欠けており、炭酸ガス冷媒を使用する冷凍
サイクル装置を広域に亙って最適運転する技術を提供す
るには至って居ない。
【0006】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、高圧側の冷媒圧力を最適密度線
を超えない圧力に保ち、炭酸ガス冷媒等を使用する超臨
界蒸気圧縮サイクルを広域に亙って最適運転できるよう
にする運転制御方法および装置、および超臨界蒸気圧縮
サイクルで使用されて好適な容量可変コンプレッサの容
量制御装置および容量制御弁を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明による超臨界蒸気圧縮サイク
ルの運転制御方法は、コンプレッサと放熱器と膨張弁と
蒸発器とを炭酸ガス等による冷媒が順に循環し、超臨界
域で運転される超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方法
において、コンプレッサとして容量可変コンプレッサを
使用し、前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検
出し、前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じ
て前記容量可変コンプレッサの容量を制御するものであ
る。
【0008】また、上述の目的を達成するために、請求
項2記載の発明による超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制
御装置は、コンプレッサと放熱器と膨張弁と蒸発器とを
炭酸ガス等による冷媒が順に循環し、超臨界域で運転さ
れる超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御装置において、
コンプレッサとして容量可変コンプレッサが使用され、
前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検出し、前
記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じて前記容
量可変コンプレッサの容量を制御する制御手段が設けら
れているものである。
【0009】また、上述の目的を達成するために、請求
項3記載の発明による容量可変コンプレッサの容量制御
装置は、容量可変コンプレッサと放熱器と膨張弁と蒸発
器とを冷媒が順に循環する冷凍サイクルで使用される容
量可変コンプレッサの容量制御装置において、前記放熱
器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検出し、前記放熱器
の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じて前記容量可変コ
ンプレッサの容量を制御するものである。
【0010】また、上述の目的を達成するために、請求
項4記載の発明による容量制御弁は、容量可変コンプレ
ッサと放熱器と膨張弁と蒸発器とを冷媒が順に循環する
冷凍サイクルで使用される容量制御弁において、前記放
熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を及ぼされるガス封
入ベローズと、前記流体封入ベローズにより駆動され、
前記放熱器の出口側の冷媒温度が所定値の時に前記放熱
器の出口側の冷媒圧力が所定値以上になれば、弁ポート
を開く弁体とを有し、前記弁ポートが開かれることによ
り前記放熱器の出口側の冷媒を斜板式容量可変コンプレ
ッサのクランク室に導き、斜板式容量可変コンプレッサ
の容量を低減するものである。
【0011】請求項5記載の容量制御弁は、前記ガス封
入ベローズに超臨界蒸気圧縮サイクルを最適運転させる
密度の冷媒が封入されているものである。
【0012】請求項6記載の容量制御弁は、前記ガス封
入ベローズの容積を可変設定できるものである。
【0013】請求項1記載の発明による超臨界蒸気圧縮
サイクルの運転制御方法では、コンプレッサとして容量
可変コンプレッサを使用し、放熱器の出口側の冷媒圧
力、冷媒温度に応じて容量可変コンプレッサの容量制御
を行う。
【0014】請求項2記載の発明による超臨界蒸気圧縮
サイクルの運転制御装置では、コンプレッサとして容量
可変コンプレッサが使用され、放熱器の出口側の冷媒圧
力、冷媒温度に応じて容量可変コンプレッサの容量制御
が行われる。
【0015】請求項3記載の発明による容量可変コンプ
レッサの容量制御装置では、放熱器の出口側の冷媒圧
力、冷媒温度に応じて容量可変コンプレッサの容量制御
が行われる。
【0016】請求項4記載の発明による容量制御弁で
は、ガス封入ベローズに放熱器の出口側の冷媒圧力が作
用し、放熱器の出口側の冷媒温度が所定値の時に前記放
熱器の出口側の冷媒圧力が所定値以上になれば、ガス封
入ベローズが収縮して弁体が弁ポートを開き、放熱器の
出口側の冷媒が斜板式容量可変コンプレッサのクランク
室に入り、斜板式容量可変コンプレッサの容量が低減す
る。
【0017】請求項5記載の容量制御弁では、ガス封入
ベローズに超臨界蒸気圧縮サイクルを最適運転させる密
度の冷媒が封入されており、ガス封入ベローズはその冷
媒による内圧と放熱器の出口側の冷媒圧力との平衡関係
により動作する。
【0018】請求項6記載の容量制御弁では、ガス封入
ベローズの容積を可変設定することで、ベローズ内部の
冷媒密度が変化する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】図1はこの発明による超臨界蒸気圧縮サイ
クルの運転制御装置および容量可変コンプレッサの容量
制御装置の一つの実施の形態を示している。
【0021】この超臨界蒸気圧縮サイクルは、コンプレ
ッサとして容量可変コンプレッサ1が使用され、容量可
変コンプレッサ1と、放熱器(ガスクーラ)2と、容量
制御弁3と、膨張弁4と、蒸発器5が冷媒通路(配管)
6、7、8、9、10によりループ状に連通接続され、
この閉ループに封入された炭酸ガス等による冷媒が循環
する。
【0022】容量可変コンプレッサ1は、斜板式のもの
であり、圧縮機ハウジング11により画定されたクラン
ク室12と、各々一方のストロークエンド部にてクラン
ク室12に連通している複数個のシリンダ室13とを有
している。シリンダ室13の各々にはピストン14が軸
線方向に摺動自在に嵌合しており、各ピストン14のク
ランク室12側にピスントロッド15の一端が連結され
ている。
【0023】圧縮機ハウジング11は駆動軸16を回転
可能に支持しており、駆動軸16は、プーリ17に掛け
渡された図示されていない駆動ベルトにより図示されて
いないエンジンと駆動連結され、エンジンによって回転
駆動される。
【0024】駆動軸16にはクランク室12内において
ウオブル板(斜板)18が公知の連繋機構(図示省略)
により取付角度変更可能にトルク伝達関係にて連結され
ており、ウオブル板18のシリンダ室13側の板面には
ピスントロッド15が軸力伝達可能に係合している。
【0025】ウオブル板18が傾斜状態にて駆動軸16
により回転駆動されることにより、各シリンダ室13の
ピストン14はウオブル板18の傾斜角に応じたストロ
ークをもって往復動し、その傾斜角がクランク室12の
圧力と各シリンダ室13の吸入圧力(圧縮機吸入圧力)
との差圧に応じて調整される。
【0026】この場合、容量可変コンプレッサ1は、ク
ランク室12の圧力の上昇に応じてウオブル板18の傾
斜角が減少してピストン14のストロークが低減するこ
とにより吐出容量を低減し、クランク室12の圧力の低
下に応じてウオブル板18の傾斜角が増大してピストン
14のストロークが増大することにより吐出容量を増大
し、クランク室12の圧力が各シリンダ室13の吸入圧
力に実質的に等しい圧力になることによってフルロード
運転状態になる。
【0027】各シリンダ室13には各々一方向弁による
吸入弁、吐出弁(図示省略)を有する吸入ポート19と
吐出ポート20とが形成されており、各シリンダ室4の
吸入ポート19は吸入通路21によって吸入接続ポート
23に連通し、吐出ポート20は吐出通路24によって
吐出接続ポート25に連通しており、吸入接続ポート2
3は冷媒通路10によって蒸発器5の出力側に接続さ
れ、吐出接続ポート24は冷媒通路6によって放熱器2
の入口側に接続されている。
【0028】容量制御弁3は、放熱器2の出口側の冷媒
圧力、冷媒温度を検出し、放熱器2の出口側の冷媒圧
力、冷媒温度に応じて開閉し、放熱器2の出口側の冷媒
を導管25によって容量可変コンプレッサ1のクランク
室接続ポート26に与えるようになっている。クランク
室接続ポート26は圧縮機ハウジング11に形成された
通路27によってクランク室12に連通している。
【0029】容量制御弁3が開弁することにより、放熱
器2の出口側の冷媒がクランク室12に供給されると、
クランク室12の圧力が上昇し、容量可変コンプレッサ
1の容量が低減する。
【0030】このコンプレッサ容量制御により、高圧側
の冷媒圧力を最適密度線上の圧力に保って放熱器2の出
口側の冷媒圧力を最適状態に制御することがでる。な
お、蒸発器5側は蒸発器5の出口側の冷媒温度に感応す
る感温式の膨張弁4によって最適状態に制御される。
【0031】次に、図2を参照して容量制御弁3の具体
的構成について説明する。
【0032】容量制御弁3は、ハウジング31と、ハウ
ジング31のボアー32にOリング33、34等を介し
て気密装着されて止め輪35により固定された内部ボテ
ィ36とを有している。
【0033】内部ボティ36は内部に弁室37を画定し
ている。弁室37は、一方において、連通孔38、ポー
ト39によって冷媒通路7と連通し、他方において、連
通孔40、ポート41によって冷媒通路8と連通し、放
熱器2の出口側の通路の一部をなしている。
【0034】内部ボティ36には弁室37とポート4
2、43とを連通接続する弁ポート44が形成されてお
り、弁ポート44はボール弁体45により開閉される。
ポート42、43には導管25が接続されている。
【0035】内部ボティ36には、下部エンドフランジ
46、ベローズ本体47、上部エンドフランジ48によ
る流体封入ベローズ49が配置されており、上部エンド
フランジ48にボール弁体45が固着されている。下部
エンドフランジ46は内部ボティ36にねじ係合してい
る調整ねじ部材50により内部ボティ36に固定されて
いる。
【0036】下部エンドフランジ46には冷媒充填口5
1が形成されており、冷媒充填口51はベローズ本体4
7の内部に冷媒を充填した後にプラグ52により密封さ
れる。これにより、ベローズ本体47の内部に冷媒が封
入される。炭酸ガス冷媒を使用する超臨界蒸気圧縮サイ
クルでは、超臨界蒸気圧縮サイクルを最適運転させる密
度の冷媒が封入される。
【0037】流体封入ベローズ49内には、ベローズ本
体47を伸長方向に付勢する圧縮コイルばね53と、ベ
ローズ本体47の最大収縮量を規制するためめストッパ
54が設けられてる。
【0038】流体封入ベローズ49は、弁室37内にあ
って放熱器2の出口側の冷媒圧力および冷媒温度に感応
し、超臨界状態の冷媒の温度に相応するよる、内圧およ
びバイアスばねとして作用する圧縮コイルばね53のば
ね力の圧力と放熱器2の出口側の冷媒圧力との平衡関係
により動作し、放熱器2の出口側の冷媒温度が所定値
で、放熱器2の出口側の冷媒圧力が所定値(最適圧)以
下である状態下では、流体封入ベローズ49は伸長状態
を保ち、ボール弁体45を弁座部44aに押し付けて弁
ポート44を閉じる。この状態では、容量可変コンプレ
ッサ1はフルロード運転状態になる。
【0039】放熱器2の出口側の冷媒温度が所定値の状
態下で、放熱器2の出口側の冷冷媒圧力が所定値(最適
圧)より高くなると、流体封入ベローズ49が収縮し、
ボール弁体45が弁座部44aより離れて弁ポート44
が開かれる。弁ポート44が開かれると、弁室37、弁
ポート44、ポート42、43、導管25を通って容量
可変コンプレッサ1のクランク室12に放熱器2の出口
側の冷媒が導入され、クランク室12の圧力が上昇す
る。これにより、容量可変コンプレッサ1の容量が低減
し、放熱器2の出口側の冷媒圧力が最適密度線以上の圧
力にならないように保たれる。
【0040】超臨界状態での運転では、エンジン回転数
の変化により、高圧側の冷媒圧力(高圧冷媒密度が高い
ため)が比較的大幅に急変するが、流体封入ベローズ4
9は瞬時に応答することができるので、冷媒圧力の急変
に適切に対応できる。
【0041】また、調整ねじ部材50の内部ボティ36
に対するねじ係合位置を調整することにより、流体封入
ベローズ49の容積が可変設定される。この流体封入ベ
ローズ49の容積の可変設定により、ベローズ本体47
の内部の冷媒密度が変化する。
【0042】これにより、図3に示されているように、
最適密度線の特性を選択的に得ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、請求項
1記載の発明による超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御
方法によれば、コンプレッサと放熱器と膨張弁と蒸発器
とを炭酸ガス等による冷媒が順に循環し、超臨界域で運
転される超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方法におい
て、コンプレッサとして容量可変コンプレッサを使用
し、放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検出し、放
熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じて前記容量可
変コンプレッサの容量を制御するものとした。
【0044】このため、放熱器の出口側の冷媒状態(圧
力、温度)に応じて容量可変コンプレッサの容量制御が
行われ、放熱器の出口側の冷媒圧力をサイクル特性上の
最適圧に保つことができ、超臨界蒸気圧縮サイクルを広
域に亙って最適運転できるようになる。
【0045】請求項2記載の発明による超臨界蒸気圧縮
サイクルの運転制御装置によれば、コンプレッサと放熱
器と膨張弁と蒸発器とを炭酸ガス等による冷媒が順に循
環し、超臨界域で運転される超臨界蒸気圧縮サイクルの
運転制御装置において、コンプレッサとして容量可変コ
ンプレッサが使用され、前記放熱器の出口側の冷媒圧
力、冷媒温度を検出し、前記放熱器の出口側の冷媒圧
力、冷媒温度に応じて前記容量可変コンプレッサの容量
を制御する制御手段が設けられているものとした。
【0046】このため、放熱器の出口側の冷媒状態に応
じて容量可変コンプレッサの容量制御が行われ、放熱器
の出口側の冷媒圧力をサイクル特性上の最適圧に保つこ
とができ、高圧側の冷媒圧力を最適密度線上の圧力に保
って超臨界蒸気圧縮サイクルを広域に亙って最適運転で
きるようになる。
【0047】請求項3記載の発明による容量可変コンプ
レッサの容量制御装置によれば、容量可変コンプレッサ
と放熱器と膨張弁と蒸発器とを冷媒が順に循環する冷凍
サイクル装置で使用される容量可変コンプレッサの容量
制御装置において、前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷
媒温度を検出し、前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒
温度に応じて前記容量可変コンプレッサの容量を制御す
るものとした。
【0048】このため、放熱器の出口側の冷媒状態に応
じて容量可変コンプレッサの容量制御が行われ、放熱器
の出口側の冷媒圧力をサイクル特性上の最適圧に保つこ
とができ、高圧側の冷媒圧力を最適密度線を超えない圧
力に保って超臨界蒸気圧縮サイクル等の冷凍サイクルを
広域に亙って最適運転できるようになる。
【0049】請求項4記載の発明による容量制御弁によ
れば、容量可変コンプレッサと放熱器と膨張弁と蒸発器
とを冷媒が順に循環する冷凍サイクル装置で使用される
容量制御弁において、放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒
温度を及ぼされるガス封入ベローズと、流体封入ベロー
ズにより駆動され、放熱器の出口側の冷媒温度が所定値
の時に放熱器の出口側の冷媒圧力が所定値以上になれば
弁ポートを開く弁体とを有し、弁ポートが開かれること
により前記放熱器の出口側の冷媒を斜板式容量可変コン
プレッサのクランク室に導き、斜板式容量可変コンプレ
ッサの容量を低減するものとした。
【0050】このため、ガス封入ベローズに放熱器の出
口側の冷媒圧力、冷媒温度が作用し、放熱器の出口側の
冷媒温度が所定値の時に放熱器の出口側の冷媒圧力が所
定値以上になれば、ガス封入ベローズが収縮して弁体が
弁ポートを開き、放熱器の出口側の冷媒が斜板式容量可
変コンプレッサのクランク室に入り、斜板式容量可変コ
ンプレッサの容量が低減し、放熱器の出口側の冷媒圧力
に応じて容量可変コンプレッサの容量制御が行われ、放
熱器の出口側の冷媒圧力を放熱器の出口側の冷媒温度に
相応したサイクル特性上の最適圧に保つことができ、高
圧側の冷媒圧力を最適密度線を超えない圧力に保って超
臨界蒸気圧縮サイクル等の冷凍サイクルを広域に亙って
最適運転できるようになる。
【0051】請求項5記載の容量制御弁によれば、前記
ガス封入ベローズには超臨界蒸気圧縮サイクルを最適運
転させる密度の冷媒が封入されているものとした。
【0052】このため、ガス封入ベローズは超臨界蒸気
圧縮サイクルを最適運転させる密度の冷媒による内圧と
放熱器の出口側の冷媒圧力との平衡関係により動作し、
高圧側の冷媒圧力を最適密度線を超えない圧力に保って
炭酸ガス冷媒等を使用する超臨界蒸気圧縮サイクルを広
域に亙って最適運転できるようなる。
【0053】請求項6記載の容量制御弁によれば、ガス
封入ベローズに超臨界蒸気圧縮サイクルを最適運転させ
る密度の冷媒が封入されており、ガス封入ベローズはそ
の冷媒による内圧と放熱器の出口側の冷媒圧力との平衡
関係により動作するものとした。
【0054】このため、ガス封入ベローズの容積を可変
設定することで、ベローズ内部の冷媒密度が変化し、最
適密度線の特性を選択的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による超臨界蒸気圧縮サイクルの運転
制御装置および容量可変コンプレッサの容量制御装置の
一つの実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】この発明による容量制御弁の具体的構成を示す
断面図である。
【図3】冷媒圧力−温度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 容量可変コンプレッサ 2 放熱器 3 容量制御弁 4 膨張弁 5 蒸発器 12 クランク室 13 シリンダ室 14 ピストン 16 駆動軸 18 ウオブル板 23 吸入接続ポート 25 吐出接続ポート 36 内部ボティ 37 弁室 44 弁ポート 45 ボール弁体 49 流体封入ベローズ 50 調整ねじ部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサと放熱器と膨張弁と蒸発器
    とを炭酸ガス等による冷媒が順に循環し、超臨界域で運
    転される超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方法におい
    て、 コンプレッサとして容量可変コンプレッサを使用し、前
    記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検出し、前記
    放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じて前記容量
    可変コンプレッサの容量を制御することを特徴とする超
    臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御方法。
  2. 【請求項2】 コンプレッサと放熱器と膨張弁と蒸発器
    とを炭酸ガス等による冷媒が順に循環し、超臨界域で運
    転される超臨界蒸気圧縮サイクルの運転制御装置におい
    て、 コンプレッサとして容量可変コンプレッサが使用され、
    前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検出し、前
    記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じて前記容
    量可変コンプレッサの容量を制御する制御手段が設けら
    れていることを特徴とする超臨界蒸気圧縮サイクルの運
    転制御装置。
  3. 【請求項3】 容量可変コンプレッサと放熱器と膨張弁
    と蒸発器とを冷媒が順に循環する冷凍サイクルで使用さ
    れる容量可変コンプレッサの容量制御装置において、 前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を検出し、前
    記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度に応じて前記容
    量可変コンプレッサの容量を制御することを特徴とする
    容量可変コンプレッサの容量制御装置。
  4. 【請求項4】 容量可変コンプレッサと放熱器と膨張弁
    と蒸発器とを冷媒が順に循環する冷凍サイクルで使用さ
    れる容量制御弁において、 前記放熱器の出口側の冷媒圧力、冷媒温度を及ぼされる
    ガス封入ベローズと、 前記流体封入ベローズにより駆動され、前記放熱器の出
    口側の冷媒温度が所定値の時に前記放熱器の出口側の冷
    媒圧力が所定値以上になれば、弁ポートを開く弁体とを
    有し、 前記弁ポートが開かれることにより前記放熱器の出口側
    の冷媒を斜板式容量可変コンプレッサのクランク室に導
    き、斜板式容量可変コンプレッサの容量を低減すること
    を特徴とする容量制御弁。
  5. 【請求項5】 前記ガス封入ベローズには超臨界蒸気圧
    縮サイクルを最適運転させる密度の冷媒が封入されてい
    ることを特徴とする請求項4記載の容量制御弁。
  6. 【請求項6】 前記ガス封入ベローズの容積を可変設定
    できることを特徴する請求項4または5記載の容量制御
    弁。
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WO2005022051A1 (de) * 2003-08-21 2005-03-10 Daimlerchrysler Ag Verfahren zur regelung einer klimaanlage

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