JP2000337457A - 減速装置 - Google Patents

減速装置

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JP2000337457A
JP2000337457A JP14946199A JP14946199A JP2000337457A JP 2000337457 A JP2000337457 A JP 2000337457A JP 14946199 A JP14946199 A JP 14946199A JP 14946199 A JP14946199 A JP 14946199A JP 2000337457 A JP2000337457 A JP 2000337457A
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male spline
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JP14946199A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kurihara
猛 栗原
Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Shinobu Yamamoto
忍 山本
Yuji Igawa
裕二 井川
Soushi Shibukawa
壮史 澁川
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力軸を回転可能に支持する軸受を軸方向に
適正に予圧した状態で位置決めする。 【解決手段】 出力軸45の雄スプライン46と上側軸
受31との間に、雄スプライン46に噛合する雌スプラ
イン54をもったスペーサ51を設ける構成とする。こ
れにより、スペーサ51は、雌スプライン54の各歯の
上端面54Aを、出力軸45に設けた雄スプライン46
の各歯の下端面46Aに当接させると共に、軸受当接面
53を上側軸受31の内輪31A上面に当接させること
により、上側軸受31等を軸方向に適正に予圧した状態
で位置決めすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の旋回装置に用いて好適な減速装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の上部旋回体を下部走行体上で旋回させるための旋回装
置には、回転源の出力を増大するための減速装置が搭載
されている。
【0003】そこで、この種の従来技術による減速装置
を油圧ショベルの旋回装置に適用した場合を例に挙げ、
図9ないし図11を参照しつつ説明する。
【0004】図中、1は油圧ショベルの下部走行体と上
部旋回体(いずれも図示せず)との間に配設された旋回
装置で、該旋回装置1は、外部から圧油が給排されるこ
とにより出力軸2Aを回転駆動する回転源としての油圧
モータ2と、該油圧モータ2の出力軸2Aの回転を減速
して旋回輪3に伝達する後述の減速装置9とから大略構
成されている。
【0005】ここで、旋回輪3は下部走行体の丸胴4と
上部旋回体の旋回フレーム5との間に設けられ、丸胴4
に固着された内輪6と、旋回フレーム5に固着された外
輪7と、該外輪7と内輪6との間に配設された複数の鋼
球8(1個のみ図示)とからなっている。そして、外輪
7が内輪6の周囲を各鋼球8を介して回転し、該外輪7
と共に旋回フレーム5が回転することにより、上部旋回
体が下部走行体上で旋回する構成となっている。
【0006】9は油圧モータ2と共に旋回装置1を構成
する減速装置で、該減速装置9は、後述のハウジング1
0、遊星歯車減速機構15,20、出力軸25、上側軸
受31、下側軸受32等により大略構成されている。
【0007】10は減速装置9の外殻をなす筒状のハウ
ジングで、該ハウジング10は、軸方向の一側(上側)
に位置し内側が減速機構収容部11となった上側ハウジ
ング12と、軸方向の他側(下側)に位置し内周側が軸
支持部13となった下側ハウジング14とからなり、上
側ハウジング12と下側ハウジング14とは複数のボル
トによって固着されている。
【0008】ここで、下側ハウジング14の下端側は拡
径したフランジ部14Aとなり、該フランジ部14Aは
ボルトによって旋回フレーム5に固着されている。一
方、上側ハウジング12の上端側には油圧モータ2が固
着され、該油圧モータ2の出力軸2Aは減速機構収容部
11内に伸長している。また、上側ハウジング12の内
周側には、環状の上側内歯12Aと下側内歯12Bとが
全周に亘って形成されている。
【0009】15はハウジング10の減速機構収容部1
1内に設けられた1段目の遊星歯車減速機構で、該遊星
歯車減速機構15は、油圧モータ2の出力軸2Aにスプ
ライン結合された太陽歯車16と、該太陽歯車16と上
側ハウジング12の上側内歯12Aとに噛合し、該太陽
歯車16の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車1
7(1個のみ図示)と、該各遊星歯車17をピン18を
介して回転可能に支持するキャリア19とから構成され
ている。
【0010】20は遊星歯車減速機構15の下方に位置
して減速機構収容部11内に設けられた2段目(最終
段)の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構20
は、遊星歯車減速機構15のキャリア19にスプライン
結合された太陽歯車21と、該太陽歯車21と上側ハウ
ジング12の下側内歯12Bとに噛合し、該太陽歯車2
1の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車22(1
個のみ図示)と、該各遊星歯車22をピン23を介して
回転可能に支持するキャリア24とから構成されてい
る。
【0011】そして、キャリア24は、後述する出力軸
25にスプライン結合され、各遊星歯車22の公転を出
力軸25に伝達するようになっている。これにより、油
圧モータ2の出力軸2Aの回転は、遊星歯車減速機構1
5,20によって2段階に減速され、出力軸25が大き
なトルクをもって回転する構成となっている。
【0012】25はハウジング10の軸支持部13内に
伸長して設けられた出力軸で、該出力軸25の上端外周
側には、遊星歯車減速機構20のキャリア24に噛合す
る雄スプライン26が設けられている。また、出力軸2
5の下側には、後述の上側軸受31が取付けられる上側
軸受取付部27と、後述の下側軸受32が取付けられる
下側軸受取付部28とが設けられ、出力軸25の下端側
には旋回輪3の内輪6に形成された内歯6Aに噛合する
ピニオン29が設けられている。さらに、出力軸25の
うち、雄スプライン26と上側軸受取付部27の間の外
周側には、後述のナット33を螺入するための雄ねじ部
30が形成されている。
【0013】31はハウジング10の軸支持部13と出
力軸25の上側軸受取付部27との間に設けられた上側
軸受で、該上側軸受31は、内周側が上側軸受取付部2
7に嵌合した内輪31Aと、外周側が軸支持部13に嵌
合した外輪31Bと、内輪31Aと外輪31Bとの間に
設けられた複数の転動体31Cとを備えた円錐ころ軸受
として構成されている。32は上側軸受31よりも下側
に位置してハウジング10の軸支持部13と出力軸25
の下側軸受取付部28との間に設けられた下側軸受で、
該下側軸受32は、内周側が下側軸受取付部28に嵌合
した内輪32Aと、外周側が軸支持部13に嵌合した外
輪32Bと、内輪32Aと外輪32Bとの間に設けられ
た複数の転動体32Cとを備えた円錐ころ軸受として構
成されている。そして、上側軸受31と下側軸受32と
は、出力軸25をハウジング10内で回転可能に支持す
るものである。
【0014】33は上側軸受31の上側に位置して出力
軸25の外周側に配設されたナット33で、該ナット3
3は、図10に示すように、内周側が雌ねじ部33Aと
なり、下面側が平坦な軸受当接面33Bとなっている。
そして、ナット33は、雌ねじ部33Aを出力軸25の
雄ねじ部30に螺入し、軸受当接面33Bを上側軸受3
1の内輪31A上端面に当接させることにより、上側軸
受31と下側軸受32とを軸方向に予圧した状態で位置
決めし、これら上側軸受31、下側軸受32を円滑に回
転させるものである。
【0015】34はナット33の上側に配設された廻止
めプレートで、該廻止めプレート34は、図10および
図11に示すように、出力軸25に設けられたキー溝2
5Aに係合する突起部34Aを備えている。そして、廻
止めプレート34は、突起部34Aを出力軸25のキー
溝25Aに係合させた状態でボルト35,35によって
ナット33に固着することにより、ナット33を出力軸
25に対して廻止めし、該ナット33を、上側軸受3
1、下側軸受32を適正に予圧する位置に保持するもの
である。
【0016】従来技術による旋回装置は上述の如き構成
を有するもので、油圧モータ2が作動すると、この油圧
モータ2の出力が遊星歯車減速機構15,20によって
減速されて出力軸25に伝わり、ピニオン29が大きな
トルクをもって回転する。そして、ピニオン29が旋回
輪3の内輪6に設けた内歯6Aと噛合しつつ内輪6の周
囲を公転し、このピニオン29の公転力がハウジング1
0を介して旋回フレーム5に伝わることにより、旋回フ
レーム5が丸胴4上で旋回する構成となっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による減速装置9では、出力軸25の雄ねじ部3
0に螺入したナット33によって上側軸受31と下側軸
受32とを予圧する構成となっているため、以下の如き
不具合がある。
【0018】まず、出力軸25に上側軸受31、下側軸
受32を組付けるときに、上側軸受31の内輪31A、
下側軸受32の内輪32Aを加熱した状態で出力軸25
に嵌合する焼嵌めを行った場合、組付け時間を短縮化す
るため、各内輪31A,32Aが常温に戻るのを待たず
にナット33を締込むことがある。このような場合、上
側軸受31の内輪31A、下側軸受32の内輪32Aが
常温に戻ったときに、ナット33と内輪31Aとの間に
軸方向の隙間が生じてしまい、ナット33のトルク不足
によって上側軸受31、下側軸受32を適正に予圧した
状態で位置決めすることができなくなる。
【0019】また、出力軸25に雄ねじ部30を設ける
ことにより、出力軸25の軸方向寸法が大きくなり、旋
回装置全体が大型化してしまうという問題がある。
【0020】さらに、上述した従来技術による減速装置
9では、ナット33を適正な予圧位置に保持するため
に、ナット33に廻止めプレート34を固定し、この廻
止めプレート34に設けた突起部34Aを出力軸25の
キー溝25Aに係合させる構成としている。
【0021】しかし、ナット33を出力軸25の雄ねじ
部30に螺入して適正な予圧位置まで締込んだ状態で、
廻止めプレート34の突起部34Aの位置と、出力軸2
5のキー溝25Aの位置とが一致しない場合が多い。こ
のため、廻止めプレート34の突起部34Aと出力軸2
5のキー溝25Aとを位置合わせするため、ナット33
を増し締めする必要があり、この結果、上側軸受31、
下側軸受32を必要以上に予圧してしまい、上側軸受3
1、下側軸受32の円滑な回転が妨げられてしまうとい
う不具合がある。
【0022】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、出力軸を回転可能に支持する軸受を軸方
向に適正に予圧した状態で位置決めすることができるよ
うにした減速装置を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため本発明は、軸方向の一側が減速機構収容部となり他
側が軸支持部となったハウジングと、該ハウジングの減
速機構収容部内に設けられ回転源の回転を減速する1段
または多段の遊星歯車減速機構と、前記ハウジングの軸
支持部内を伸長し、軸方向の一側に該遊星歯車減速機構
を構成する最終段のキャリアが噛合する雄スプラインが
設けられ、軸方向の他側が軸受取付部となった出力軸
と、前記ハウジングの軸支持部と該出力軸の軸受取付部
との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する軸受と
からなる減速装置に適用される。
【0024】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記出力軸の雄スプラインと軸受との間には、
内周側に前記雄スプラインと噛合する雌スプラインが形
成され、一側面が前記出力軸の雄スプラインの端面に当
接するスプライン当接面となると共に他側面が前記軸受
の端面に当接する軸受当接面となったリング状のスペー
サを設け、該スペーサは前記出力軸の雄スプラインの歯
先と前記雌スプラインの歯先とを重ね合わせることによ
り前記軸受を位置決めすることにある。
【0025】このように構成したことにより、スペーサ
の雌スプラインを出力軸の雄スプラインに噛合させた状
態で該スペーサを軸方向に移動させた後、スペーサを僅
かに回転させて雌スプラインの歯先と出力軸の雄スプラ
インの歯先とを重ね合わせると、スペーサのスプライン
当接面が出力軸の雄スプラインの端面に当接し、軸受当
接面が軸受の端面に当接する。これにより、出力軸の雄
スプラインの端面と軸受の端面との間にスペーサを挿着
することができ、該スペーサによって軸受を軸方向に位
置決めすることができる。
【0026】請求項2の発明は、前記スペーサは前記出
力軸の雄スプライン端面と前記軸受の内輪端面との間に
前記軸受を予圧した状態で挿着する厚さ寸法に設定した
ことにある。
【0027】このように構成したことにより、スペーサ
を出力軸の雄スプライン端面と軸受の内輪端面との間に
挿着するだけで、軸受を軸方向に予圧した状態で位置決
めすることができる。
【0028】請求項3の発明は、出力軸の雄スプライン
と軸受取付部との間には雄スプラインを歯切加工すると
きの歯切工具を逃げるための環状溝を設け、スペーサは
該環状溝内に配置する構成としたことにある。
【0029】このように構成したことにより、スペーサ
の雌スプラインを出力軸の雄スプラインに噛合させた状
態で該スペーサを軸方向に移動させると、スペーサは、
軸受当接面を軸受の端面に当接させた状態で環状溝内に
配置される。このため、スペーサを環状溝内で回転さ
せ、雌スプラインの歯先を出力軸の雄スプラインの歯先
に重ね合わせることができる。
【0030】請求項4の発明は、スペーサとキャリアと
の間には、両者間を廻止め状態に連結する連結ピンを設
ける構成としたことにある。
【0031】このように構成したことにより、キャリア
は出力軸の雄スプラインに噛合して廻止めされているの
で、このキャリアとスペーサとの間を連結ピンによって
連結するだけで、スペーサを出力軸に対して廻止めする
ことができ、スペーサの雌スプラインの歯先を、出力軸
の雄スプラインの歯先に重ね合わせた状態に保持するこ
とができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明による減速装置の実
施の形態について、油圧ショベルの旋回装置に用いた場
合を例に挙げ、図1ないし図8を参照しつつ詳細に説明
する。なお、本実施の形態では上述した従来技術と同一
の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0033】図において、41は従来技術による減速装
置9に代えて本実施の形態に適用した減速装置で、該減
速装置41は、ハウジング10、遊星歯車減速機構1
5,20、上側軸受31、下側軸受32、後述の出力軸
45、スペーサ51等により大略構成されている。
【0034】42は従来技術によるキャリア24に代え
て本実施の形態に適用したキャリアで、該キャリア42
は、太陽歯車21、遊星歯車22等と共に最終段の遊星
歯車減速機構20を構成するものである。ここで、キャ
リア42は、図2に示すように、後述する出力軸45の
雄スプライン46に噛合する雌スプライン43を備え、
キャリア42の下面側には、該雌スプライン43の外周
側に位置して後述の連結ピン55を挿通するためのピン
穴44が穿設されている。
【0035】45は従来技術による出力軸25に代えて
本実施の形態に適用した出力軸で、該出力軸45の上端
外周側には、キャリア42の雌スプライン43に噛合す
る雄スプライン46が設けられている。また、出力軸4
5の下側には、上側軸受31が取付けられる上側軸受取
付部47と、下側軸受32が取付けられる下側軸受取付
部48とが設けられ、出力軸45の下端側には、旋回輪
3の内歯6Aに噛合するピニオン49が設けられてい
る。
【0036】50は雄スプライン46と上側軸受取付部
47との間に位置して出力軸45の外周側に全周に亘っ
て設けられた環状溝で、該環状溝50は、出力軸45に
雄スプライン46を歯切加工するときに歯切工具(図示
せず)を逃がすものである。
【0037】51は出力軸45の雄スプライン46と上
側軸受31との間に位置して環状溝50内に配置された
スペーサで、該スペーサ51は、図2ないし図4に示す
ように、上側軸受31の内輪31Aよりも大きな外径寸
法をもったリング状の板体からなっている。ここで、ス
ペーサ51の一側面(上面)は、雄スプライン46の下
端面に当接する平坦なスプライン当接面52となり、ス
ペーサ51の他側面(下面)は、上側軸受31の内輪3
1Aの上端面に当接する平坦な軸受当接面53となって
いる。また、スペーサ51のうちキャリア42のピン穴
44に対応する位置には、連結ピン55が挿通されるピ
ン孔51Aが穿設されている。
【0038】54はスペーサ51の内周側に設けられた
雌スプラインで、該雌スプライン54は、出力軸45の
雄スプライン46と等しいピッチ、および歯数をもった
複数の歯によって構成され、該出力軸45の雄スプライ
ン46に軸方向に摺動可能に噛合する構成となってい
る。ここで、雌スプライン54を構成する各歯の上端面
54A,54A,…は、スペーサ51のスプライン当接
面52と同一平面を形成している。
【0039】そして、スペーサ51は、図2および図3
に示すように、雌スプライン54の歯先を出力軸45の
雄スプライン46の歯先に重ね合わせ、該雌スプライン
54の各歯の上端面54Aを、雄スプライン46の各歯
の下端面46Aに当接させると共に、軸受当接面53を
上側軸受31の内輪31A上面に当接させることによ
り、出力軸45の雄スプライン46と上側軸受31の内
輪31Aとの間に挟込まれている。
【0040】ここで、スペーサ51の軸方向の厚さT
は、出力軸45の雄スプライン46と上側軸受31の内
輪31Aとの間にスペーサ51を挟込んだ状態で、上側
軸受31と下側軸受32とを適正に予圧できる寸法に設
定されている。これにより、上側軸受31の転動体31
Cが内輪31Aと外輪31Bとの間でがたつくのを抑
え、下側軸受32の転動体32Cが内輪32Aと外輪3
2Bとの間でがたつくのを抑えると共に、上側軸受31
の転動体31Cの外周面、下側軸受32の転動体32C
の外周面に適度な油膜を形成できる構成となっている。
【0041】55はスペーサ51を出力軸45に対して
廻止めするため、キャリア42とスペーサ51との間を
連結する連結ピンで、該連結ピン55の上側は、キャリ
ア42の下面側に形成されたピン穴44に挿通され、連
結ピン55の下側は、スペーサ51に穿設されたピン孔
51Aに挿通されている。
【0042】ここで、キャリア42のピン穴44とスペ
ーサ51のピン孔51Aとは、図2および図3に示すよ
うに、スペーサ51に設けた雌スプライン54の各歯の
上端面54Aを、出力軸45に設けた雄スプライン46
の各歯の下端面46Aに当接させた後、キャリア42の
雌スプライン43を出力軸45の雄スプライン46に噛
合させた状態で、ほぼ同心状に位置合わせされる構成と
なっている。
【0043】このため、キャリア42とスペーサ51と
を連結ピン55によって連結することにより、スペーサ
51が出力軸45に対して廻止めされ、雌スプライン5
4の各歯の上端面54Aが、雄スプライン46の各歯の
下端面46Aに当接した状態を保持する。
【0044】本実施の形態による減速装置は上述の如き
構成を有するもので、その基本的作動については従来技
術によるものと格別差異はない。
【0045】然るに、本実施の形態によれば、出力軸4
5に対し、上側軸受31、下側軸受32を軸方向に予圧
した状態で位置決めするときの作業を適正かつ容易に行
うことができるようになっており、以下、上側軸受3
1、下側軸受32の位置決め作業について説明する。
【0046】まず、図5に示すように、出力軸45に上
側軸受31の内輪31Aを圧入状態で嵌合した後、スペ
ーサ51を出力軸45に挿通する。この場合、スペーサ
51に設けた雌スプライン54が出力軸45に設けた雄
スプライン46を通過することにより、スペーサ51
は、軸受当接面53が上側軸受31の内輪31A上面に
当接した位置で停止する。このとき、雌スプライン54
の上端部は、雄スプライン46の下端部に僅かに係合し
ている。
【0047】次に、スペーサ51を押圧手段(図示せ
ず)を用いて上側軸受31側(矢印F方向)に押圧する
ことにより、上側軸受31の内輪31Aを予圧すると共
に出力軸45を介して下側軸受32の内輪32Aを予圧
する。従って、この状態ではスペーサ51が軸方向に押
込まれ、雌スプライン54と雄スプライン46との係合
状態が解除される。
【0048】次に、スペーサ51を回転手段(図示せ
ず)を用いて出力軸45を中心として矢印R方向に僅か
に回転させる。この場合、図6に示すように、スペーサ
51の雌スプライン54の各歯のピッチをθpとする
と、スペーサ51の回転角度は、半ピッチ、即ちθp/
2である。これにより、図3に示すように、雌スプライ
ン54の各歯の上端面54Aを、雄スプライン46の各
歯の下端面46Aに当接させることができる。
【0049】従って、出力軸45の雄スプライン46と
上側軸受31の内輪31Aとの間にスペーサ51を挟込
むことができ、このスペーサ51によって上側軸受31
と下側軸受32とを適正に予圧することができるので、
上側軸受31の転動体31Cの外周面、下側軸受32の
転動体32Cの外周面に適度な油膜を形成することがで
きる。
【0050】そして、出力軸45の雄スプライン46と
上側軸受31の内輪31Aとの間にスペーサ51を挟込
んだ後、図7に示すように、遊星歯車減速機構20のキ
ャリア42に設けた雌スプライン43を、出力軸45の
雄スプライン46に噛合させる。このとき、予めキャリ
ア42のピン穴44に連結ピン55を挿通しておき、該
連結ピン55の下側をスペーサ51のピン孔51Aに挿
通することにより、キャリア42とスペーサ51とを連
結ピン55によって連結する。
【0051】これにより、スペーサ51を出力軸45に
対して廻止めすることができるので、雌スプライン54
の各歯の上端面54Aを、雄スプライン46の各歯の下
端面46Aに確実に当接させておくことができる。従っ
て、出力軸45の雄スプライン46と上側軸受31の内
輪31Aとの間にスペーサ51を挟込んだ状態に保持
し、このスペーサ51によって上側軸受31と下側軸受
32とを軸方向に適正に予圧した状態で位置決めするこ
とができるので、上側軸受31と下側軸受32とを円滑
に回転させることができる。
【0052】かくして、本実施の形態によれば、スペー
サ51に、出力軸45の雄スプライン46に軸方向に移
動可能に噛合する雌スプライン54を設け、スペーサ5
1は、雌スプライン54の各歯の上端面54Aを、出力
軸45の雄スプライン46の各歯の下端面46Aに当接
させ、軸受当接面53を上側軸受31の内輪31A上面
に当接させることにより、上側軸受31と下側軸受32
とを軸方向に予圧した状態で位置決めする構成としてい
る。
【0053】これにより、例えば出力軸に螺入したナッ
ト等によって上側軸受と下側軸受とを位置決めする場合
に比較して、上側軸受31と下側軸受32とを適正に予
圧することができる。このため、本実施の形態によれ
ば、上側軸受31の転動体31Cの外周面、下側軸受3
2の転動体32Cの外周面に適度な油膜を形成すること
ができ、上側軸受31、下側軸受32を円滑に回転させ
ることができる。
【0054】また、出力軸45にナット等を螺入するた
めの雄ねじ部を設ける必要がないので、出力軸45の軸
方向寸法を小さくすることができ、減速装置全体の小型
化を図ることができる。
【0055】なお、上述した実施の形態では、スペーサ
51の雌スプライン54を、出力軸45の雄スプライン
46と等しいピッチ、および歯数をもった複数の歯によ
って構成するものとして述べたが、本発明はこれに限る
ものではなく、例えば図8に示す変形例のように、出力
軸45の雄スプライン46に対して歯数が1/2なる関
係をもった雌スプライン54′を形成してもよく、要
は、出力軸45の雄スプライン46を通過した後、スペ
ーサ51を僅かに回転させることにより、スペーサ51
の雌スプライン54を出力軸45の雄スプライン46に
重ね合わせることができる構成であればよい。
【0056】また、上述した実施の形態では、2段の遊
星歯車減速機構15,20を備えた旋回装置を例に挙げ
たが、本発明はこれに限らず、例えば1段、または3段
以上の遊星歯車減速機構を備えた旋回装置に適用しても
よい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、出力軸の雄スプラインと軸受との間に、内周側に
前記雄スプラインと噛合する雌スプラインが形成され、
一側面が出力軸の雄スプラインの端面に当接するスプラ
イン当接面となると共に他側面が軸受の端面に当接する
軸受当接面となったリング状のスペーサを設ける構成と
している。このため、スペーサの雌スプラインを出力軸
の雄スプラインに噛合させた状態で該スペーサを軸方向
に移動させた後、スペーサを僅かに回転させて雌スプラ
インの歯先と出力軸の雄スプラインの歯先とを重ね合わ
せることにより、スペーサのスプライン当接面を出力軸
の雄スプラインの端面に当接させ、軸受当接面を軸受の
端面に当接させることができ、軸受の位置決めを容易に
行うことができる。また、出力軸の軸方向寸法を小さく
することができ、減速装置全体の小型化を図ることがで
きる。
【0058】また、請求項2の発明によれば、スペーサ
の厚さを、出力軸の雄スプライン端面と軸受の内輪端面
との間に軸受を予圧した状態で挿着する寸法に設定した
ので、スペーサを出力軸の雄スプライン端面と軸受の内
輪端面との間に挿着するだけで、軸受を過剰に予圧して
しまうことなく、軸方向に適正に予圧した状態で位置決
めすることができる。
【0059】また、請求項3の発明によれば、出力軸の
雄スプラインと軸受取付部との間に、雄スプラインを歯
切加工するときの歯切工具を逃げるための環状溝を設
け、スペーサを該環状溝内に配置する構成としたので、
スペーサの軸受当接面を軸受の端面に当接させた状態
で、該スペーサを環状溝内で回転させることができ、雌
スプラインの歯先を出力軸の雄スプラインの歯先に重ね
合わせることができる。
【0060】さらに、請求項4の発明によれば、スペー
サと最終段のキャリアとの間には、両者間を廻止め状態
に連結する連結ピンを設ける構成としたので、出力軸の
雄スプラインに噛合して廻止めされたキャリアとスペー
サとの間を連結ピンによって連結するだけで、スペーサ
を出力軸に対して廻止めすることができ、スペーサの雌
スプラインの歯先を、出力軸の雄スプラインの歯先に重
ね合わせた状態に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による減速装置を旋回装置
に適用した状態で示す縦断面図である。
【図2】図1中の出力軸、上側軸受、スペーサ、キャリ
ア、連結ピン等を拡大して示す要部拡大断面図である。
【図3】スペーサの雌スプラインの上面が出力軸の雄ス
プラインの下面に当接した状態を示す図2中の矢示 III
−III 方向からみた断面図である。
【図4】スペーサを示す斜視図である。
【図5】出力軸にスペーサを組付けた状態を示す組付け
状態図である。
【図6】スペーサの雌スプラインが出力軸の雄スプライ
ンに噛合している状態を示す図5中の矢示VI−VI方向か
らみた断面図である。
【図7】出力軸にキャリアを組付ける状態を示す組付け
状態図である。
【図8】スペーサの変形例を示す斜視図である。
【図9】従来技術による減速装置を旋回装置に適用した
状態で示す縦断面図である。
【図10】図9中の出力軸、上側軸受、ナット、廻止め
プレート等を拡大して示す要部拡大断面図である。
【図11】出力軸、ナット、廻止めプレート等を示す図
10中の矢示XI−XI方向からみた断面図である。
【符号の説明】
2 油圧モータ(回転源) 10 ハウジング 11 減速機構収容部 13 軸支持部 15,20 遊星歯車減速機構(減速機構) 31 上側軸受(軸受) 32 下側軸受(軸受) 42 キャリア 43 雌スプライン 45 出力軸 46 雄スプライン 46A 下端面 50 環状溝 51 スペーサ 52 スプライン当接面 53 軸受当接面 54 雌スプライン 54A 上端面 55 連結ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 忍 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 澁川 壮史 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3J027 FA18 FA38 FB10 GB03 GC13 GC24 GC26 GC29 GD04 GD08 GD12 GE01 GE25 GE29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の一側が減速機構収容部となり他
    側が軸支持部となったハウジングと、該ハウジングの減
    速機構収容部内に設けられ回転源の回転を減速する1段
    または多段の遊星歯車減速機構と、前記ハウジングの軸
    支持部内を伸長し、軸方向の一側に該遊星歯車減速機構
    を構成する最終段のキャリアが噛合する雄スプラインが
    設けられ、軸方向の他側が軸受取付部となった出力軸
    と、前記ハウジングの軸支持部と該出力軸の軸受取付部
    との間に設けられ該出力軸を回転可能に支持する軸受と
    からなる減速装置において、 前記出力軸の雄スプラインと軸受との間には、内周側に
    前記雄スプラインと噛合する雌スプラインが形成され、
    一側面が前記出力軸の雄スプラインの端面に当接するス
    プライン当接面となると共に他側面が前記軸受の端面に
    当接する軸受当接面となったリング状のスペーサを設
    け、該スペーサは前記出力軸の雄スプラインの歯先と前
    記雌スプラインの歯先とを重ね合わせることにより前記
    軸受を位置決めする構成としたことを特徴とする減速装
    置。
  2. 【請求項2】 前記スペーサは前記出力軸の雄スプライ
    ン端面と前記軸受の内輪端面との間に前記軸受を予圧し
    た状態で挿着する厚さ寸法に設定してなる請求項1に記
    載の減速装置。
  3. 【請求項3】 前記出力軸の雄スプラインと軸受取付部
    との間には前記雄スプラインを歯切加工するときの歯切
    工具を逃げるための環状溝を設け、前記スペーサは該環
    状溝内に配置する構成としてなる請求項1または2に記
    載の減速装置。
  4. 【請求項4】 前記スペーサとキャリアとの間には、両
    者間を廻止め状態に連結する連結ピンを設ける構成とし
    てなる請求項1,2または3に記載の減速装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012092936A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Ricoh Co Ltd 遊星歯車減速装置および画像形成装置
WO2018214983A1 (zh) * 2017-05-23 2018-11-29 深圳市兆威机电股份有限公司 一种传动输出机构、齿轮箱和传动输出机构的组装方法

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