JP2000335872A - 容器の反転機構 - Google Patents

容器の反転機構

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JP2000335872A
JP2000335872A JP11143341A JP14334199A JP2000335872A JP 2000335872 A JP2000335872 A JP 2000335872A JP 11143341 A JP11143341 A JP 11143341A JP 14334199 A JP14334199 A JP 14334199A JP 2000335872 A JP2000335872 A JP 2000335872A
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hanging
rotation
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Takeya Saito
武弥 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一方が開口した容器を吊り上げ、吊り上げた状
態で容器を反転させることができる。 【解決手段】下部が開口した門型をした吊下げ部11
と、吊下げ部11の下部開口で回転自在に軸支され、容
器112の胴体に接触することで挟持できる挟持部12
と、挟持部12の周囲に設けられて、挟持部12の長さ
を変更させることで容器112の胴体を挟持したり開放
したりすることができるナックル部15と、吊下げ部1
1の上部に取り付けられ、容器112の上部開口の一部
を掴むことができる開口係止部14とから構成された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延鋼板で形成し
たドラム缶や超高分子樹脂で形成した樹脂製容器を反転
させ、内部に収容したものをその開口から落下させるこ
とができる容器の反転機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドラム缶や樹脂製容器などの大型の容器
(例えば、200リットルなど)を持ち上げて、その容
器を反転させることで収容物をその開口から落下させる
ことで容器の内部を空にする作業を必要とされることが
あった。このような作業には、例えば家庭用廃棄物の分
別収集がある。分別収集の作業では複数の大型容器を街
角に設置し、家庭から発生したガラス屑やプラスチック
屑など廃棄物は素材別に指定された容器に投入される。
各容器に集められた廃棄物は、回収業者により回収され
る。この業者による廃棄物の回収では、大型容器をトラ
ックの荷台まで上げ、その容器を反転させることにより
廃棄物を荷台上に落下させていた。廃棄物が落下されて
空になった容器は、そのまま元の場所に戻され、次の分
別収集に利用できるように待機される。また、昨今では
食料品の輸入に超高分子樹脂を素材とした樹脂製容器が
利用されることが多くなった。食材を詰めた樹脂製容器
を輸入し、食品工場などでその食材を保管庫や大鍋に投
入する際には、その樹脂製容器を反転して内容物を落下
させる作業が生じていた。この他にも、大型の容器を持
ち上げて反転させ、その容器を空にする作業は多数発生
していた。
【0003】このような作業においては、内容物を収納
した大型容器は重量があるため、人力で持ち上げるのは
でき難いものであり、道具や装置を利用しなければなら
なかった。容器の周囲にチェーンを巻き付け、そのチェ
ーンをウインチで吊り上げるのは道具としては簡単であ
るが、作業の迅速性に欠けるものであった。このため、
車輪を取り付けた台車に容器を保持する機構を取り付け
た装置も開発されている。この装置では、容器の左右側
面にパッドを圧接し、パッドで容器を持ち上げて反転さ
せることができるものである。この装置では重量のある
容器を迅速かつ簡単に持ち上げて反転させることができ
るが、高い位置にまで容器を持ち上げることができず、
トラックの荷台などの位置で内容物を落下させることは
できないものであった。また、フォークリフトに容器を
抱き抱えるアダプターを取り付けて、アダプターで容器
を保持し、フォークリフトのエレベーター機構により上
昇させ、高い位置で反転させる装置も提供されている。
しかし、この装置ではフォークリフト車や専用のアダプ
ターが必要となり、金額が高くなるため汎用性が薄く、
どこの作業場でも使用できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような社会情勢に
より、簡単な機構でありながら重量のある容器をクレー
ン等で吊り上げることができ、しかも、高い位置で吊り
上げた容器を反転させることで内容物を落下させること
ができる装置の開発が望まれていた。本発明は上記の点
に鑑み、重量のある容器を挟持して吊り上げることがで
き、高い位置で反転させることで内容物を落下させるこ
とができる容器の反転機構を提供するものである。
【0005】本願の容器の反転機構では、挟持部がドラ
ム缶などの容器の胴体を挟持して一体となし、容器ごと
反転機構をクレーンなどで吊り上げることができる。所
定の高さまで容器が吊り上げられたなら、容器の上部の
係合と挟持部の回転の規制を解除すると、反転機構と容
器の重心位置を遍位させてあることから、容器は自重に
より反転し、開口を下に向けるために内容物を一気に落
下させることができる。そして、内容物を放出した後の
容器を反転機構から取り外すには、挟持部の周囲に設け
たナックル部を解除し、挟持部の内径を拡大することで
容器の胴体との結合を簡易に解除することができる。こ
の一連の流れの作業は、迅速に行うことができ、容器か
ら内容物を他の場所に放出させることが速やかに行うこ
とが可能となる。
【0006】さらに、最近では産業界で多く用いられて
きている超高分子樹脂や強化プラスチックにより成形し
た樹脂製容器も反転機構で利用することができる。樹脂
製容器の胴体の周囲には、補強のための輪帯が突起して
形成してあり、この輪帯に嵌合保持部を噛み合わせて反
転機構と一体に結合することができる。反転機構をクレ
ーンなどで樹脂製容器ごと吊り上げ、所定の高さまで樹
脂製容器を吊り上げることができる。次いで、樹脂製容
器の上部の係合と挟持部の回転の規制を解除すると、反
転機構と樹脂製容器の重心位置を遍位させてあることか
ら、樹脂製容器は自重により反転し、開口を下に向ける
ために内容物を一気に落下させることができる。そし
て、この樹脂製容器の反転の動作と連動して、落下防止
機構が自動的に作動し、嵌合保持部の結合部分を閉鎖、
反転した樹脂製容器が嵌合保持部から落下するのを防止
することができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、底が閉鎖され
て上部が開口した内部中空の容器を吊り上げ、吊り上げ
た状態の容器を逆さに反転させる反転機構であって、下
部が開口した門型をした吊下げ部と、吊下げ部の下部開
口で回転自在に軸支され、容器の胴体に接触することで
挟持できる挟持部と、挟持部の周囲に設けられて、挟持
部の長さを変更させることで容器の胴体を挟持したり開
放したりすることができるナックル部と、吊下げ部の上
部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴むことが
できる開口係止部とから構成されたことを特徴とする容
器の反転機構を提供するものである(請求項1)。
【0008】本発明は、底が閉鎖されて上部が開口した
内部中空の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆
さに反転させる反転機構であって、下部が開口した門型
をした吊下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸
支され、容器の胴体に接触することで挟持できる挟持部
と、挟持部の周囲に設けられて、挟持部の長さを変更さ
せることで容器の胴体を挟持したり開放したりすること
ができるナックル部と、吊下げ部の上部に取り付けら
れ、容器の上部開口の一部を掴むことができる開口係止
部と、吊下げ部の側面に設けられ、挟持部に噛み合って
その回転を規制することができる回転規制部と、開口係
止部と回転規制部の間に介在され、両者を同時に作動さ
せる連動部とから構成されたことを特徴とする容器の反
転機構を提供するものである(請求項2)。
【0009】本発明は、容器の胴体を挟持して保持する
挟持部の回転の軸線と保持された容器の重心の軸線を平
行に離し、容器の重心の軸線を開口係止部側に遍位させ
たことを特徴とする容器の反転機構を提供するものであ
る(請求項3)。
【0010】本発明は、底が閉鎖されて上部が開口した
内部中空の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆
さに反転させる反転機構であって、下部が開口した門型
をした吊下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸
支され、容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み合わせ
ることで結合できる一端を開口した嵌合保持部と、吊下
げ部の上部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴
むことができる開口係止部とから構成されたことを特徴
とする容器の反転機構を提供するものである(請求項
4)。
【0011】本発明は、底が閉鎖されて上部が開口した
内部中空の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆
さに反転させる反転機構であって、下部が開口した門型
をした吊下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸
支され、容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み合わせ
ることで結合できる一端を開口した嵌合保持部と、吊下
げ部の上部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴
むことができる開口係止部と、吊下げ部の側面に設けら
れ、嵌合保持部に噛み合ってその回転を規制することが
できる回転規制部と、開口係止部と回転規制部の間に介
在され、両者を同時に作動させる連動部から構成された
ことを特徴とする容器の反転機構を提供するものである
(請求項5)。
【0012】本発明は、上記嵌合保持部の開口部分に
は、嵌合保持部が反転する動作に連動して作動し、嵌合
保持部の開口部を塞いで容器が嵌合保持部から落下する
のを防止する落下防止機構を設けたことを特徴とする請
求項4又は5記載の容器の反転機構を提供するものであ
る(請求項6)。
【0013】本発明は、容器の胴体の周囲に形成した突
起に噛み合わせることで結合できる嵌合保持部の回転の
軸線と保持された容器の重心の軸線を平行に離し、容器
の重心の軸線を開口係止部側に遍位させたことを特徴と
する容器の反転機構を提供するものである(請求項
7)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面により説明する。図1乃至図10は、本発明の第一の
実施の形態を示すものである。図1は組立られた状態の
反転機構10を示すものであり、図2は主要な部材を分
解した状態の反転機構10を示すものである。この反転
機構10の部材は大きく分けて、吊下げ部11、挟持部
12、回転規制部としてのベルト保持部13、開口係止
部としての胴カール保持部14、ナックル部15から構
成されている。反転機構10はそれ自体がワイヤーに吊
り下げられるものであり、全体は下方に向かって開口し
たコの字形の構成となっており、その下開口部にドラム
缶112を挟持することができる。
【0015】この反転機構10を枠組して荷重を支える
のは吊下げ部11である。この吊下げ部11は、その上
部に水平に配置された水平枠体21と、水平枠体21の
一端で垂直に固定された固定脚22と、水平枠体21の
他端でその上端が揺動自在に連結された可動脚23とか
ら構成されている。挟持部12はドラム缶112の胴体
下部の周囲を締め付けて保持するものであり、挟持部1
2の左右は吊下げ部11の下部内面に回転自在に保持さ
れている。また、ベルト保持部13は、挟持部12が吊
下げ部11に対して勝手に回動しないように一時的に保
持するものである。胴カール保持部14は、ドラム缶1
12の上部の胴カールの周囲を掴み、ドラム缶112が
転倒しないように保持するものである。このベルト保持
部13と胴カール保持部14は同時に作動するもので、
ベルト保持部13は挟持部12の回転を許容すると共に
胴カール保持部14はドラム缶112の胴カールの掴み
を解放することになる。また、ナックル部15は帯状を
した挟持部12を絞り、その内径を縮小させ、ドラム缶
112の胴体を挟持できるもので、ワンタッチの操作に
よりドラム缶112の保持と解放を切り換えることがで
きる。
【0016】次に、図2と共に下部反転機構10を構成
するそれぞれの部材について、さらに詳しく説明する。
まず、吊下げ部11を構成する水平枠体21は、細長い
帯状となった薄板鋼板をコの字型に折り曲げて形成して
ある。水平枠体21は、横に長い長板片25と長さの短
い側面片26と横に長い長板片27とから構成されてい
て、それぞれの長板片25と27を平行に配置し、長板
片25と27の一端(図2中で右側)の間を側面片26
で連結し、狭い隙間の開いたコの字形に加工してある。
長板片25と長板片27は水平となるように配置してあ
る。
【0017】これらの長板片25と27の一端(図2中
で左側)の間には、断面が四角形をした角パイプ状の固
定脚22の上端を挿入してあり、長板片25と27と固
定脚22とは溶接などにより連結してある。長板片25
と27の長さ方向と固定脚22の長さ方向は直角となる
ように配置してあり、全体がL字型となるように構成し
てある。この長板片25、27の中央には、吊下げ部1
1全体を吊り下げるための丸棒状をしたロープ掛け軸2
8を強固に固定してある。また、長板片25、27の他
端(図2において右側)の側面にはそれぞれ通し穴29
を貫通開口してある。さらに、長板片25の側面の中央
の左右には、平板状をした一対の軸支片31、31が固
着してある。
【0018】前述した固定脚22の上面には、ヒモを通
してガイドするためのヒートン33が固着してあり、ヒ
ートン33は針金などでリング状に形成してある。この
固定脚22の下端側面には軸穴34が貫通開口してあ
り、軸穴34の軸線は前述した長板片25と27の長さ
方向に一致させてある。
【0019】吊下げ部11を構成する可動脚23は、断
面が四角形をした角パイプ状をしており、その外形は長
板片25と27の内側の幅にほぼ等しくなるように設定
してある。この可動脚23の上端側面には回動穴36を
開口してあり、可動脚23の下端側面には軸穴37を開
口してあり、回動穴36と軸穴37の軸線は直角となる
ように配置してある。この可動脚23の上部を、長板片
25と27の間であって側面片26に接近した位置に挿
入し、細長い通しピン30を通し穴29と回動穴36に
挿通させ、長板片25、27と可動脚23を回動自在に
連結する。この組立てにより、可動脚23は水平枠体2
1に対して左右に揺動することができ、可動脚23は固
定脚22に対して接近するか離れるかの自由度がある。
また、固定脚22に開口した軸穴34と、可動脚23に
開口した軸穴37とは同一の軸線上に位置するように配
置されることになる。
【0020】次に、挟持部12は、ドラム缶112の胴
体に密着する一対のベルト71、72と、両ベルト7
1、72を連結するための調整ネジ75とから構成され
ている。ベルト71は幅の狭い細長い鋼板を半円弧状に
曲げて形成してあり、その円形となった外周の中央付近
には回転軸78を外側に向けて突出して固着してある。
この回転軸78は、固定脚22の軸穴34に回転自在に
挿通するものである。ベルト71の外側面であって回転
軸78に接近した位置には、一対の細長い回動制止片8
2を上下に間隔を置いて固着してある。また、ベルト7
1の一端(図2中で手前側)の外側面の上下縁にはやや
涙状をした一対の外軸支片79、79を固着してある。
この外軸支片79、79は薄肉鋼板を加工し、先端が半
円形であり、後部になるにつれて絞られるような涙形を
してあり、その平面形状は図3、図6に示されている。
その半円形をした部分がベルト71の一端よりも先に位
置するように配置してあり、上下に一対の外軸支片7
9、79は平行となるように配置してある。各外軸支片
79、79の半円形をした先端部には上下方向に軸穴8
0を開口してある。また、ベルト71の他端(図2中で
奥側)には、ベルト71の周面と直角に締付け片81を
外側に向けて突起して固着してある。この締付け片81
の側面には、図2では図示されていないがネジ穴を開口
してある。
【0021】また、ベルト72は幅の狭い細長い鋼板を
半円弧状に曲げて形成してあり、その円形となった外周
の中央付近には回転軸85を外側に向けて突出して固着
してある。この回転軸85は、可動脚23の軸穴37に
回転自在に挿通するものである。ベルト72の一端(図
2中で手前側)の外側面の上下には、やや曲が玉状の形
状をした一対の内軸支片86、86を固着してある。こ
の内軸支片86の平面形状は図3で示され、波状に湾曲
していて、内側には大きくえぐられた逃げ空間101が
形成してある。各内軸支片86の先端部には軸穴87が
それぞれ開口してある。なお、外軸支片79、79と内
軸支片86、86の上下の位置関係は図5で示され、ベ
ルト71と72は同じ幅であるが、外軸支片79、79
はベルト71の上下縁に接近して固着してあるのに対
し、内軸支片86、86はベルト72の中央に少しずら
して固着してある。このため、図5で示すように、外軸
支片79、79の内壁の間隔Dは内軸支片86、86の
外壁の間隔Eよりも少し長く設定してあり、一対の内軸
支片86、86は一対の外軸支片79、79の間に挿入
することができるだけの間隔となっている。また、ベル
ト72の他端(図2中で奥側)には、ベルト72の周面
と直角に締付け片88を外側に向けて突起して固着して
ある。この締付け片88の側面にはネジ穴89を開口し
てある。
【0022】次に、調整ネジ75は両端の外周にオネジ
を形成したもので、ベルト71と72がドラム缶112
の胴体を締め付ける長さを調整するものである。調整ネ
ジ75の一端を締付け片81に開口したネジ穴(図示せ
ず)に挿通し、その突出した先端にナット98をネジ込
む。調整ネジ75の他端をネジ穴89に挿通し、その突
出した先端にナット99をネジ込む。両ナット98、9
9を締め付ける長さを調整することにより、ベルト71
と72で形成される内径を変動させ、ドラム缶112の
胴体に締めつける圧力を変化させることができる。な
お、この調整ネジ75の代わりに、市販されている頭付
きボルトを使用することもできる。この場合、図示しな
いが、頭付きボルトを使用することで、二つのナット9
8、99の何れか一つを省略することができる。頭付き
ボルトの何れか一つのナット98、99をねじ込むこと
でベルト71と72で形成される内径を変動させること
ができる。
【0023】図3では、ベルト71と72の平面形状が
示されているが、ベルト71と72のそれぞれの内周曲
面はドラム缶112の胴体の曲面に一致するように設定
してあり、ベルト71と72の内周面がドラム缶112
の胴体の外周面に密着するように半円形に曲げられてい
る。ベルト71に固着した回転軸78とベルト72に固
着した回転軸85は、両者の軸線Aが直線状となるよう
に配置されている。しかし、各ベルト71と72の半円
形の中心軸Bとは少し離して位置させてあり、、軸線A
は中心軸Bより間隔Cだけ離れて調整ネジ75側に遍位
させてある。
【0024】前述したナックル部15は外軸支片79、
内軸支片86、反転アーム97、ハンドル73より構成
されたもので、ハンドル73を回動することによりベル
ト71と72の両端をワンタッチで締め付けたり緩めた
りすることができるものである。このナックル部15の
構成を図3、図4、図5、図6により詳しく説明する。
【0025】前述したように、一対の外軸支片79は先
端部が半円形をしていて、後部の幅が徐々に狭くなった
やや涙形に形成してあり、ベルト71の終端の上下縁に
平行となるように固着してある。それぞれの外軸支片7
9の先端部はベルト71の終端よりもやや前側に延長さ
せ、半円部を前側に位置させてある(図3、図6参
照)。一対の内軸支片86は曲が玉形をしていて、ベル
ト72の外側から内側に向けて回曲した波形となってい
て、内側には大きくえぐられた逃げ空間101を形成し
てあり、全体が曲げられた形状となっている。それぞれ
の内軸支片86はベルト72の側面の上下に平行となる
ように固着してある。一対の外軸支片79、79と一対
の内軸支片86、86の固着してある位置関係は図5で
示されている。そして、一対の外軸支片79の先端部の
半円形の中央には軸穴80を開口してあり、一対の内軸
支片86の先端部にも軸穴87を開口してある。
【0026】これらの外軸支片79と内軸支片86を結
ぶのは細長い棒状をした反転アーム97であり、反転ア
ーム97の厚さは一対の内軸支片86の内壁の間隔より
少し薄くなるように設定してあり、反転アーム97の両
端にはそれぞれ軸穴103、104を開口してある(図
3参照)。この反転アーム97の一端は一対の内軸支片
86の間に挿入してあり、軸穴87と103の間には連
結ピン100が挿通してある。この連結ピン100によ
り、反転アーム97は内軸支片86の先端部で回動自在
に保持されている。なお、反転アーム97の他端は外軸
支片79の先端部で回動自在に連結されているが、この
構成は後述する。
【0027】次に、ハンドル73はやや細い外径の鉄棒
を素材にして組み立てられたものであり、直線状の作動
軸92と、作動軸92よりやや短い直線状の縦枠94
と、緩い円弧形に曲げられた一対の横枠93、93とか
ら構成されている。作動軸92は垂直に立てられてい
て、この作動軸92の上端と下部側面には水平方向にそ
れぞれ横枠93、93の一端が固着してあり、横枠9
3、93の他端には縦枠94の両端が固着してある。こ
れらの作動軸92、横枠93、93、縦枠94により、
側面から見て中央が四角く空いた枠状に組み立てられ、
やや旗を立てたような形状となっている(図1、図2参
照)。前述した反転アーム97の他端を一対の外軸支片
79の間に挿入し、作動軸92の下端を軸穴80と10
4に挿入する。作動軸92と軸穴80とは回転自在とな
るように軸支させ、作動軸92と反転アーム97とは溶
接などにより固着し、作動軸92、すなわちハンドル7
3と反転アーム97が一体となって同時に開動すること
ができるように連結する。
【0028】この構成のため、縦枠94を作業員の手で
握り、ハンドル73全体を前後に揺動させると、ハンド
ル73は作動軸92を回転中心として回動することがで
きる。図4、図5はナックル部15が緩んでいる状態を
示すものであり、図1はナックル部15が噛み合った状
態を示すものである。ハンドル73の縦枠94を挟持部
12の中心方向に向けて押すと、作動軸92は図2、図
4中で時計方向に回動され、同時に反転アーム97も連
動して開動する。反転アーム97は作動軸92を中心と
して回動するため、反転アーム97の他端にある連結ピ
ン100は作動軸92を回転の中心として円弧状に移動
し、連結ピン100の移動で内軸支片86はベルト71
の方向に引き寄せられる。反転アーム97が反転する
と、内軸支片86は外軸支片79の間に嵌まり込み、反
転アーム97の他端がベルト71の外側と接触した位置
で停止する。図6は反転アーム97が反転し、ベルト7
1とベルト72の先端が接近して締め付けられた状態を
示すものである。この時には、内軸支片86の側面に大
きくえぐられた逃げ空間101内に作動軸92が位置し
ていて、反転アーム97の回動を妨げることはない。
【0029】この図6で示すような状態では、連結ピン
100の中心と作動軸92の中心を結ぶ直線Fはベルト
71と72の外周に接する接線Gよりも内側に傾斜して
いる。このため、ベルト72が引っ張る力は内軸支片8
6、連結ピン100を介して反転アーム97を引っ張る
方向に加えられる。しかし、直線Fが接線Gに対して角
度があるため、その引っ張り力は連結ピン100をベル
ト71の外側に押し付けて食い込む方向に作用し、反転
アーム97及び作動軸92が逆方向に回動しないように
自動的に保持する機能を有している。この動作により、
一旦ナックル部15によって外軸支片79と内軸支片8
6を噛み合わせたならば、その状態を維持し、ベルト7
1と72の内径を縮小させ、その縮小した力によりドラ
ム缶112の胴体を挟持することができる。
【0030】次に、図1、図2によりベルト保持部13
の構成を説明する。ベルト保持部13は保持筒55、回
動ロッド56、回動制止片82から構成されている。保
持筒55は内部が中空の細長いパイプ状をしており、こ
の保持筒55は固定脚22の側面であって図1中で手前
の面に上下に配置して固着してある。保持筒55の下端
開口は固定脚22の下端より少し上方に位置し、保持筒
55の上部開口は長板片25の下辺より少し下側に位置
している。また、回動ロッド56は細長い棒状をしてお
り、その外径は保持筒55の内径よりも少し径小に設定
してあり、長さは保持筒55の全長よりも長く設定して
ある。回動ロッド56の下部は直角に折れ曲げられ、L
字形に曲げられた部分は回動制止片82と係合する係合
部57となっている。そして、回動ロッド56の上端の
外周にはオネジを加工したネジ部58が形成してある。
この回動ロッド56をそのネジ部58側から保持筒55
の下端開口から挿入し、ネジ部58を保持筒55の上端
開口から突出させる。突出したネジ部58には、その上
端から一対のナット59をねじ込み、ダブルナットにす
ることで回動ロッド56が落下せず、保持筒55内で回
転自在となるように組み立てる。
【0031】そして、保持筒55から突出した回動ロッ
ド56の上端には細長いレバー60の一端を連結してあ
る。一対の回動制止片82は細長いブロック状をしたも
ので、前述のようにベルト71の側面に平行に固着して
あり、両回動制止片82と82の間隔は係合部57が嵌
め込むことができるだけの長さに設定してある。組み立
てられたベルト保持部13と固定脚22の位置関係を図
8により説明する。固定脚22の軸線をHとし、保持筒
55の軸線をJとすると、両軸線HとJは平行に配置さ
れていて、その間隔はKだけ離されている。このため、
ベルト71は回転軸78を中心として回動することがで
きるが、係合部57が回動制止片82に噛み合っている
と間隔Kの長さによりその回動が規制される。
【0032】図7は、前述した胴カール保持部14を構
成する部材を分解して示したものである。この胴カール
保持部14はドラム缶112の上部開口をロール成形し
て加工した胴カール113(図8〜図10で示される)
を掴み、ドラム缶112を反転させる際にその保持を解
除するものであり、ベルト保持部13を連動させること
ができる。胴カール保持部14は、揺動板41、挿通筒
43、外周係止部47、作動レバー48を主要な部材と
している。
【0033】この胴カール保持部14を上下に揺動自在
に支えるのは細長い平板状をした揺動板41であり、こ
の揺動板41は幅が狭い形状をしていて、その後部には
長さ方向とは直角方向に軸穴52を貫通開口してある。
この揺動板41の後部は一対の軸支片31、31の間に
挿入してあり、軸支片31、31の側面から軸穴52に
は保持軸42を挿通してあり、保持軸42によって揺動
板41が上下に揺動自在に保持されている。そして、揺
動板41の上面には内部中空のパイプ状をした挿通筒4
3が固着してあり、揺動板41の長さ方向と挿通筒43
の軸線とは一致させてある。この挿通筒43の先側の下
面には薄肉鋼板を三角形に加工した内周押え44が固着
してある。内周押え44は、挿通筒43の前側(図7中
で手前側)に三角形の短辺が位置し、挿通筒43の前側
の下部で平面が前方に向くように配置してある。そし
て、挿通筒43の上面には、作業員の手で握り、挿通筒
43を上下に揺動させるためのコの字形をした取っ手4
5が固着してある。
【0034】作動軸46は細長い丸棒状をしており、そ
の外径は挿通筒43の内径よりも少し径小となるように
設定してあり、その先端部(図7で手前側)はL字形に
直角に折り曲げられていて、この先端部は外周係止部4
7になっている。この作動軸46は、その後端(図7で
奥側)から挿通筒43の先端開口に挿入してあり、作動
軸46の後端を挿通筒43の後端開口より突出させる。
また、作動レバー48は薄肉鋼板を帯状に細長く切断し
て加工したもので、その下端には固定穴49を開口して
あり、その中央部には連動穴50を開口してあり、その
上端にはロープ穴51を開口してある。そして、挿通筒
43の後端開口より突出した作動軸46の後端には固定
穴49を挿通し、作動軸46と作動レバー48を溶接な
どで固着してある。こうして、作動軸46は挿通筒43
の内部で回転することができ、作動軸46と作動レバー
48は同時に回動することができる。
【0035】前述したベルト保持部13と胴カール保持
部14を同期して連動させるのは連動部としての連動ア
ーム64である。この連動アーム64は、帯状をした細
長い薄肉鋼板の両端を捻って捩じり、両端のそれぞれの
面が直角となるように加工したものである。この連動ア
ーム64の一端にはピン65を挿入し、そのピン65を
連動穴50に嵌め込み固着してある。連動アーム64の
他端にはピン66を挿入し、そのピン66はレバー60
の先端に固着してある。この連動アーム64によって連
動アーム64が回動する運動はレバー60にそのまま伝
えられ、胴カール保持部14とベルト保持部13が連動
することになる。なお、連動アーム64の代わりに市販
されている等速玉継手を使用することもできる。この場
合、図示しないが、連動アーム64の両端をそれぞれ作
動レバー48とレバー60に連結することにより更に円
滑な連動が可能となる。
【0036】次に、本実施の形態における反転機構10
により、ドラム缶112を吊り下げ、地面から持ち上げ
た後でそのドラム缶112を反転させる動作について説
明する。図8から図10の順により、ドラム缶112を
反転することができる。ここで使用するドラム缶112
は、一般にオープンドラムと呼ばれているものであり、
圧延鋼板や亜鉛メッキ鋼板を素材とし、液体や固体の運
搬や保管に用いられるものである。このドラム缶112
の周囲は胴体115と呼ばれ、一枚の鋼板を円筒形に成
形した後で、端面を溶接により接合して内部中空の構造
となっている。胴体115の周囲にはロール成形によ
り、補強のための輪帯116を打ち出してあり、胴体1
15の上端縁は外側に丸めた胴カール113を成形して
ある。胴体115の下部開口には円盤形をした地板11
4を密着させ、胴体115の下端と地板114の外周と
は巻締めにより気密となるように結合してある。こうし
て、胴カール113の部分が開口し、底部は地板114
により閉鎖された容器として使用されるドラム缶112
が形成されている。液体や固体を運搬する場合には、ド
ラム缶112の上部開口には円盤形をした天蓋(図示せ
ず)を密着させ、バンドにより天蓋と胴カール113を
連結することができる。今回のように、ドラム缶112
の内容物を落下させる動作の場合には、この天蓋は取り
外してあり、ドラム缶112の上部開口は大きく開いて
いる。
【0037】図8は、地面に据え置いたドラム缶112
に反転機構10を被せ、両者を一体に結合した状態を示
すものである。この状態ではドラム缶112、反転機構
10共に吊り上げられていない。この図8で示すよう
に、ドラム缶112に反転機構10を組み合わせるに
は、その開口を上部に向けて地面に垂直にドラム缶11
2を据え置いておく。このドラム缶112の上部から、
ベルト71と72で形成された円形の空間を挿入し、ベ
ルト71と72を地板114より少し上側の胴体115
に位置させる。この時、縦枠94を図1中で手前に引
き、作動軸92を図1で反時計方向に回動し、ナックル
部15を開放しておく。作動軸92に連動して反転アー
ム97が反時計方向に回動するため、反転アーム97は
その長さ方向を内軸支片86に反転し、図4、図5の状
態となる。このため、ベルト71、72、調整ネジ7
5、外軸支片79、内軸支片86、反転アーム97が連
結されて環状となった円形の空間はその内径を広げるこ
とになり、その空間はドラム缶112の外径よりも大き
くなり、環状の空間内にドラム缶112の胴体115を
挿入することが可能となる。このベルト71、72等に
より環状の空間が広がった時に、その外径が大きくなる
が、径大となって外部に拡大した動きは可動脚23に伝
えられる。この可動脚23の上端は通しピン30により
揺動自在に保持されているため、ベルト71、72等が
拡大して径大となった長さは可動脚23を揺動させるこ
とにより遊びとして吸収することができる。
【0038】そして、ドラム缶112の胴体115の外
周にベルト71と72を締め付けるにはナックル部15
によって環状をした空間の内径を狭めることによって行
う。前述した縦枠94を図1中で奥前に押し、作動軸9
2を図1で時計方向に回動させる。この作動軸92の回
転に連動して反転アーム97も時計方向に回動し、反転
アーム97は約180度の角度を反転する。すると、反
転アーム97の先端に固定した連結ピン100により内
軸支片86は外軸支片79の方向に引き寄せられ、図6
で示すように内軸支片86は外軸支片79の内部空間に
嵌め込まれてベルト72の先端はベルト71の先端に引
き寄せられる。図6で判るように、作動軸92は逃げ空
間101内に位置して停止し、前述した理由によりベル
ト72が開く方向に力が作動しても反転アーム97はベ
ルト71に密着したままでその位置を変更しなくなる。
このナックル部15における反転アーム97の動作によ
り、ベルト71、72等により環状に形成された空間の
円周は短くなり、環状をした空間の内径は狭められる。
すると、ベルト71と72の内周面は胴体115の外周
に固く密着させられ、ドラム缶112と挟持部12は一
体となるように締め付け固定されることになる。こうし
て、ベルト71、72等による内部空間の内径が狭めら
れた状態が図1で示されている。
【0039】そして、ベルト71、72より胴体115
が挟持されたなら、胴カール保持部14により胴カール
113を掴み、ドラム缶112の上部が転倒しないよう
に保持する。取っ手45を手で握り、その取っ手45を
図1、図7中で上方に持ち上げると、連結してある挿通
筒43及び揺動板41は保持軸42を中心として共に上
方に回動し、内周押え44と外周係止部47は上昇す
る。この内周押え44と外周係止部47の間の空間に胴
カール113を嵌め込み、胴カール113の内外周に接
触させてドラム缶112の上部がその位置から移動しな
いように保持させる。この操作と同時に、回動ロッド5
6を回転して、一対の回動制止片82の間に係合部57
を嵌め込む。このように係合部57が一対の回動制止片
82の間に噛み込んでいると、ベルト71と72は回転
軸78、85を中心として開動せず、図1又は図8で示
すようにベルト71と72は固定脚22、可動脚23に
対して直角となった位置に保持される。
【0040】また、作動レバー48の先端に開口した連
動穴50にはナイロンなどの素材による柔軟性のある解
除ヒモ110の先端を結び付ける。この解除ヒモ110
はヒートン33の開口を通して延長させ、反転機構10
から離れていて、ドラム缶112が転倒しても安全な位
置にまで延ばしてある。この解除ヒモ110は、作業員
が掴んで引っ張るものであり、ドラム缶112を転倒さ
せる操作を行うためのものである。
【0041】このようにドラム缶112を挟持した反転
機構10を吊り上げるには、クレーンなどを用いる。ク
レーンのフック(図示せず)から下ろしたワイヤー11
1の下端をロープ掛け軸28に巻き付け、フックによっ
てワイヤー111を吊り上げると、反転機構10はドラ
ム缶112を挟持したまま吊り上げられる。図9は、ワ
イヤー111によって反転機構10が吊り上げられ、ド
ラム缶112の地板114が地面より離れて宙吊りにな
った状態を示すものである。このドラム缶112の吊り
上げにおいて、図3で示すように、回転軸78、85の
中心線Aとドラム缶112の中心軸Bとの間には間隔C
が離れているため、ドラム缶112の重心位置は図9中
において右側に遍位している。このため、ワイヤー11
1で吊り上げられた反転機構10とドラム缶112は、
その重心位置が吊り下げの軸線より偏っていることか
ら、反転機構10とドラム缶112は図9で示すように
傾斜させられる。
【0042】このように、ドラム缶112が傾斜された
状態で宙吊りとなるが、胴カール保持部14における外
周係止部47はドラム缶112の胴カール113の外周
に接触していて、ドラム缶112が回転軸78、85を
中心として回動しないように規制している。同時に、係
合部57が一対の回動制止片82の間に嵌まり込んでい
るため、ベルト71と72が回転軸78、85を中心と
して回動しないように保持している。こうして、ドラム
缶112の上部の胴カール113は外周係止部47によ
りその位置を保持され、ドラム缶112の下部の胴体1
15はベルト71、72は係合部57によりその位置を
保持されている。この状態を維持しながらワイヤー11
1を吊り上げて移動させると、反転機構10とドラム缶
112は斜めに傾いたままの状態でゴミ収集場やトラッ
クの荷台などの位置にまで移動させられる。
【0043】そして、図9で示すように、ワイヤー11
1で反転機構10とドラム缶112が吊り下げられてい
る状態の時に、作業員が解除ヒモ110を図9中でL方
向に引っ張るとドラム缶112の反転が開始する。L方
向に引っ張られた解除ヒモ110はヒートン33の開口
を滑りながら移動し、解除ヒモ110の先端に連結した
作動レバー48を図1中で左方向に引くことになる。作
動レバー48の下端は作動軸46に固着してあるため、
作動レバー48と作動軸46は挿通筒43を回転の中心
として反時計方向に回動される。すると、作動軸46の
反時計方向への回動により、先端に形成した外周係止部
47は反時計方向に回動してドラム缶112の胴カール
113の外周より上方に引き上げられてその係合が解除
される。同時に、作動レバー48の回動と同期して連動
アーム64は図1中で左方向に押され、レバー60を押
して回動ロッド56を図1中で時計方向に回動させる。
回動ロッド56は保持筒55内で回動し、その下端に形
成した係合部57も回動させ、係合部57を一対の回動
制止片82の間から外側に引き離す。こうして、係合部
57と回動制止片82の噛み合いが解除され、ベルト7
1、72がそれらの回転軸78、85を中心として回動
することを妨げなくなる。このようにして、作動レバー
48が回動することで胴カール113と外周係止部47
の係合が解除され、係合部57と回動制止片82の係合
が解除され、ドラム缶112と挟持部12は回転軸7
8、85を中心として軸穴34、37に対して回転する
ことができるようになる。
【0044】このように、回転の規制が解除されると、
図9で示されているように、ドラム缶112は重心が遍
位しているために図中で右方向に傾斜しているため、そ
の重心は右側に傾いている。外周係止部47と係合部5
7による規制が解除されたことから、ドラム缶112は
回転軸78、85を回転中心として図10でM方向に回
転する。このドラム缶112の転倒の動作において、ド
ラム缶112の胴体115はベルト71、72によって
挟持されているため、転倒してもベルト71、72によ
って支えられ、ドラム缶112の開口が下方に向いたま
まの状態で保持される。ドラム缶112の転倒が終了し
た状態が図10で示され、ドラム缶112の内部に収納
されていた液体、固体などの内容物はその開口から一気
に落下される。このような一連の動作は解除ヒモ110
を引っ張ることで行われ、ドラム缶112の自重で転倒
し、内容物の自重で落下し、これらの動作は瞬間的に行
われる。
【0045】このようにしてドラム缶112を反転させ
ることができるが、反転して内部が空となったドラム缶
112を反転機構10から引き離すには、ワイヤー11
1を所定の場所まで移動して降下させ、ドラム缶112
の胴カール113を地面に接触させる。或いは、胴カー
ル113が地面と接触しない位置にまで反転機構10を
降下させ、作業員がドラム缶112を先程とは反対に反
転させ、胴カール113に外周係止部47を係止させて
図9で示す状態に復帰させる。そして、反転機構10を
更に降下させてドラム缶112の地板114を地面に接
触させる。その後、縦枠94をドラム缶112の側面よ
り外側に引っ張り、前述したのとは反対にナックル部1
5を開放し、図4、図5で示すようにベルト71と72
の先端の間を離すように切り換える。すると、ベルト7
1と72等で形成された環状の空間の内径は拡大され、
ベルト71と72によるドラム缶112の胴体115の
挟持が解除され、ベルト71と72はドラム缶112か
ら引き離される。次いで、ワイヤー111を上方に吊り
上げると、反転機構10のみが吊り上げられ、ドラム缶
112は地面のその位置に残されてそのまま据え置かれ
ることになる。
【0046】図11乃至図22は、本発明の第二の実施
の形態を示すものである。この第二の実施の形態は、最
近利用されることが多くなった合成樹脂で成形した樹脂
製容器193を吊り上げて反転することのできる反転機
構120を説明している。樹脂製容器193はその開口
部が円形のものはプラドラム、ケミカルドラムとも呼ば
れ、開口部が四角形のポリ箱などと呼ばれていて、この
実施の形態における開口が円形のものの外観は金属製の
ドラム缶と似ている。樹脂製容器193の素材は高分子
樹脂や強化プラスチックやグラスファイバーなどを使用
していて、金属製ドラム缶に比べて軽量であり錆の発生
が無く、衝撃に強くて変形しない特色を持っている。こ
の樹脂製容器193は耐薬品性、耐油性があるため、化
学薬品や農産物などの貯蔵や運搬に利用されている。こ
の樹脂製容器193は胴体と底板を一体に形成してあ
り、その胴体の下部の周囲には補強のための輪帯194
をリング状に巻回してある。そして、樹脂製容器193
の上部は大きく開口していて、開口の周囲にはフランジ
195をリング状に形成してある。
【0047】この反転機構120は、吊下げ部121、
嵌合保持部としての噛合わせ部122、回転規制部とし
てのU字帯保持部123、開口係止部としてのフランジ
保持部124、落下防止機構125の部材より構成され
ている。この吊下げ部121はワイヤー192により吊
り下げられるものであり、その下部の両側には門型をし
た保持脚が連結してあり、全体が下方に開口したコの字
形の構造体となっている。噛合わせ部122は平面から
見てやや半円の両端が平行に延びたU字形をしており、
樹脂製容器193の輪帯194に噛み合って樹脂製容器
193全体を保持することができるものである(なお、
この実施の形態では、噛合わせ部122はU字形をして
いるが、四角形をした樹脂製容器193に噛み合わせる
ために、コの字形をした形状であってもよい)。この噛
合わせ部122は吊下げ部121の門型をした空間内に
回転自在に軸支されている。そして、U字帯保持部12
3は吊下げ部121の側面に固定され、U字帯保持部1
23は噛合わせ部122が回転するのを規制したり解除
する動作を行うことができる。フランジ保持部124は
吊下げ部121の上部に取り付けられていて、樹脂製容
器193のフランジ195の内外周に接触し、樹脂製容
器193が転倒するのを規制したり解除する動作を行う
ことができる。
【0048】図12は、図11で示した反転機構120
の各部の構成を分解して示すものである。図12によ
り、前述した吊下げ部121、噛合わせ部122、U字
帯保持部123、フランジ保持部124、落下防止機構
125の構成を詳しく説明する。
【0049】まず、吊下げ部121は、一対の水平枠板
131、132、一対の吊下げ脚133、134とから
構成されており、門型に強固な構造で組み立てられてい
る。いる。それぞれの水平枠板131と132は薄肉鋼
板を帯状に細長く加工した形状をしており、両水平枠板
131、132は間隔を置いて平行に配置されている。
この水平枠板131、132の中央の間には、丸棒状を
したロープ掛け軸135を掛け渡して固定してあり、水
平枠板131の側面の中央左右には一対の軸支片136
が固着してある。一対の吊下げ脚133、134はそれ
ぞれが断面四角形をした各パイプ状の細長い形状をして
おり、各吊下げ脚133、134の外径は一対の水平枠
板131、132の間隔に一致させてある。吊下げ脚1
33はその長さ方向を垂直に位置させ、その上端部を一
対の水平枠板131、132の図12中で左端の間に挿
入して固着してある。また、吊下げ脚134はその長さ
方向を垂直に位置させ、その上端部を一対の水平枠板1
31、132の図12中で右端の間に挿入して固着して
ある。これらの水平枠板131、132、吊下げ脚13
3、134により、その側面から見て下方に開口したコ
の字形となった構造物が形成されたことになる。吊下げ
脚133の上端面には丸いリング状をしたヒートン13
7が固着してあり、吊下げ脚133の下端部に水平には
軸穴138を貫通開口してある。吊下げ脚134の下端
部には水平に軸穴139を貫通開口してある。これらの
軸穴138と139の軸線は、同一の直線上に配置され
ていて、その軸線は水平枠板131、132と平行とな
るように設定してある。
【0050】噛合わせ部122は、前述した吊下げ脚1
33と134の間に水平に配置されるもので、両吊下げ
脚133と134の下部で回動自在に保持されている。
この噛合わせ部122の主体となる構造物はベルト17
1であり、このベルト171は細長い帯状となった薄肉
鋼板をその中央で半円形に曲げ、両端を平行となるよう
に加工して全体がややU字形となるように加工したもの
である(平面構造は図13を参照)。このベルト171
の中央で半円形に曲げられた部分は、その曲率を保持す
る樹脂製容器193の輪帯194の外径とほぼ等しくな
るように加工してある。また、ベルト171の平行とな
った両端の外側面にはそれぞれ回転軸172、173が
突起して固着してある。ベルト171の一端(図12で
左手前側、図13で下側)には回転軸172をベルト1
71と直角になるように固着してあり、ベルト171の
一端(図12で右奥側、図13で上側)には回転軸17
3をベルト171と直角になるように固着してある。両
回転軸172と173の軸線は同一直線上に位置するよ
うに配置してある。
【0051】そして、U字形に形成されたベルト171
の下縁には薄肉鋼板によりU字形の帯状に形成した支持
桟174の外縁を連結してあり、ベルト171と支持桟
174の縦断面は図19で示すようにL字形となってい
る。つまり、ベルト171により水平の周囲を囲い、ベ
ルト171の下縁に支持桟174を一体に固着して、水
平な枠を設けた構造となっている。この支持桟174の
内周面は、その内径が樹脂製容器193の胴体の外径と
ほぼ等しくなるように設定してある。さらに、ベルト1
71の内周面であって上縁に接近した位置には、水平方
向に薄肉鋼板の爪片175を固着してある。爪片175
はベルト171の内周面の三ヶ所にそれぞれ固着してあ
り、支持桟174の上面と爪片175の下面の間に隙間
を設け、図19で示すように断面がコの字形となるよう
に配置してある。なお、支持桟174の上面と爪片17
5の下面の間隔は輪帯194の厚さとほぼ一致させてあ
る。さらに、ベルト171の外側面であって、回転軸1
72に接近した位置には、一対の回動制止片176が上
下に間隔を置いて固着してあり、ベルト171の上縁で
あって回転軸172よりも前側(図12で左奥側、図1
3で左側)には半円形をした軸支突起177を隆起して
設けてある。
【0052】これらの部材の位置関係を図13により説
明すると、回転軸172、173は同一線上に配置され
ていて、回転軸172は吊下げ脚133の軸穴138に
挿通され、回転軸173は吊下げ脚134の軸穴139
に挿通され、噛合わせ部122全体は両回転軸172、
173で回動自在に保持されている。そして、ベルト1
71と支持桟174の半円形の曲率の軸線をPとして、
回転軸172と173を結ぶ直線状の軸線をNとする
と、軸線Pと軸線Nとは間隔Qだけ平行に離れて設定し
てある。このため、軸線Nは樹脂製容器193の重心で
ある軸線Pよりも後側(図13で左側)に遍位している
ことになる。
【0053】次に、U字帯保持部123はパイプ状をし
た保持筒155と、この保持筒155の内部に挿入され
る細長い回動ロッド156と、一対の回動制止片176
とから構成されている。保持筒155は、内部中空の細
長いパイプ状をしたもので、吊下げ脚133の側面(図
11、図12中で手前の面)にその長さ方向を垂直とな
るように固着してある。保持筒155の下端開口は吊下
げ脚133の下端より少し上に位置し、保持筒155の
上端開口は水平枠板131よりも少し下方に位置させて
ある。回動ロッド156は細長い棒状をしており、その
外径は保持筒155の内径よりも少し小さい形状であ
り、全長は保持筒155よりも長く設定してある。回動
ロッド156の下端は直角にL字形に折り曲げられ、曲
げられた下部は水平に延びて回動制止片176の間に噛
み合う係合部157となっている。また、回動ロッド1
56の上端部の外周にはネジ部158を加工してある。
この回動ロッド156は、その上端を保持筒155の下
端開口より挿入し、保持筒155の上端開口より回動ロ
ッド156が露出したならば、ネジ部158に一対のナ
ット159をネジ込んでダブルナットとし、両ナット1
59により回動ロッド156が保持筒155から落下し
ないように保持させている。この回動ロッド156の上
端には細長いレバー160の一端を固着し、レバー16
0を回動ロッド156とは直角となるように連結してあ
る。
【0054】フランジ保持部124は、図1、図7で示
した第一の実施の形態における胴カール保持部14と同
一の構成であり、水平枠板131の側面に固着した軸支
片136に揺動自在に連結され、樹脂製容器193のフ
ランジ195を掴み、樹脂製容器193を反転させる際
にその保持を解除するものであり、U字帯保持部123
を連動させることができる。フランジ保持部124は、
揺動板141、挿通筒143、作動軸146、外周係止
部147、作動レバー148を主要な部材としている。
【0055】このフランジ保持部124を上下に揺動自
在に支えるのは細長い平板状をした揺動板141であ
り、この揺動板141は幅が狭い形状をしていて、その
後部には長さ方向とは直角方向に軸穴を貫通開口してあ
り、保持軸142を挿通してある。この揺動板141の
後部は一対の軸支片31、31の間に挿入してあり、軸
支片31、31には保持軸142を挿通してあり、保持
軸142によって揺動板141は上下に揺動自在に保持
されている。そして、揺動板141の上面には内部中空
のパイプ状をした挿通筒143が固着してあり、揺動板
141の長さ方向と挿通筒143の軸線とは一致させて
ある。この挿通筒143の先側の下面には薄肉鋼板を三
角形に加工した内周押え144が固着してある。内周押
え144は、挿通筒143の前側(図12中で手前側)
に三角形の短辺が位置し、挿通筒143の前側の下部で
その平面が前方を向くように配置してある。そして、挿
通筒143の上面には、作業員の手で握り、挿通筒14
3を上下に揺動させるためのコの字形をした取っ手14
5が固着してある。
【0056】作動軸146は細長い丸棒状をしており、
その外径は挿通筒143の内径よりも少し径小となるよ
うに設定してあり、その先端部(図12で手前側)はL
字形に直角に折り曲げられていて、この先端部は外周係
止部147になっている。この作動軸146は、その後
端(図12で奥側)から挿通筒143の先端開口に挿入
してあり、作動軸146の後端を挿通筒143の後端開
口より突出させる。また、作動レバー148は薄肉鋼板
を帯状に細長く切断して加工したもので、その下端には
固定穴149を開口してあり、その中央部には連動穴1
50を開口してあり、その上端にはロープ穴151を開
口してある。そして、挿通筒143の後端開口より突出
した作動軸146の後端には固定穴149を挿通し、作
動軸146と作動レバー148を溶接などで固着してあ
る。こうして、作動軸146は挿通筒143の内部で回
転することができ、作動軸146と作動レバー148は
同時に回動することができる。
【0057】前述したU字帯保持部123とフランジ保
持部124を同期して連動させるのは連動部としての連
動アーム164である。この連動アーム164は、帯状
をした細長い薄肉鋼板の両端を捻って捩じり、両端のそ
れぞれの面が直角となるように加工したものである。こ
の連動アーム164の一端にはピン165を挿入し、そ
のピン165を連動穴150に嵌め込み固着してある。
連動アーム164の他端にはピン166を挿入し、その
ピン166はレバー60の先端に固着してある。この連
動アーム164によって連動アーム164が回動する運
動はレバー160にそのまま伝えられ、フランジ保持部
124とU字帯保持部123が連動することになる。な
お、連動アーム164の代わりに市販されている等速玉
継手を使用することもできる。この場合、図示しない
が、連動アーム164の両端をそれぞれ作動レバー14
8とレバー160に連結することにより更に円滑な連動
が可能となる。
【0058】次に、落下防止機構125の構成を図1
4、図15、図16、図17、図18により説明する。
落下防止機構125は、噛合わせ部122に樹脂製容器
193を嵌め合わせて保持させた時に、噛合わせ部12
2と樹脂製容器193を反転させる動作を行った際に樹
脂製容器193が噛合わせ部122から抜け落ちるのを
防止するものである。図14は、図12と同じ方向から
見たもので、落下防止機構125を分離して示した斜視
図である。図15は、図14の視線を紙面から反対側か
ら見たもので、落下防止機構125を組み立てた状態を
示す斜視図である。
【0059】この落下防止機構125を構成する主要部
材は転倒体181であり、この転倒体181は軸支突起
177に対して回動自在に連結されている。転倒体18
1の一端(図14において左側)の厚みは薄くなった停
止部184が形成してあり、その他端(図14において
右側)の厚みは肉厚となった錘部183が形成してあ
る。転倒体181は真鍮などの比較的重量のある素材を
切削加工することにより成形してあり、肉厚に段差のあ
る細長い板状をしている。或いは、転倒体181は鋼板
に金属片を溶接する加工で組み立てても良い。そして、
転倒体181の中央には連結穴182が貫通開口してあ
り、この連結穴182は肉厚の薄い停止部184に開口
してある。一枚の転倒体181の錘部183側が肉厚と
なっているため、連結穴182を中心に錘部183側の
方が重量配分が大きくなっていて、連結穴182で転倒
体181を軸支すると錘部183の方向に傾くことにな
る。前述のベルト171の一端には上方に隆起するよう
に半円形の軸支突起177が一体に形成してあり、この
軸支突起177の側面にはピン穴178が開口してあ
る。このピン穴178に回動ピン185を挿通し、回動
ピン185の先端に連結穴182を嵌め込み、転倒体1
81と回動ピン185を連結する。この回動ピン185
はピン穴178に対して回転できるように挿通してある
ため、転倒体181はピン穴178を中心として回動自
在に保持されている。
【0060】図15は、転倒体181が軸支突起177
に連結されて組立られた状態の落下防止機構125を示
すものである。この場合、転倒体181はその錘部18
3をベルト171の外側に向けて配置してあり、軸支突
起177の内壁(図15中で手前の面)はベルト171
の内壁と同じ平面となっている。このため、停止部18
4の外側面(図15において右奥側)はベルト171、
軸支突起177の内壁に接触して摺動することになる。
そして、錘部183の部分は停止部184の部分より肉
厚であるため、錘部183の肉厚部分は軸支突起177
の内壁(図15中で手前の面)よりも外側に突出してい
る。このため、転倒体181が転倒したときには、錘部
183の側面はベルト171の上面に接触することにな
る。また、転倒体181は連結穴182を中心にして、
停止部184よりも錘部183の方が重量があるため、
その重量の不均衡から転倒体181は図15において反
時計方向に回動し、錘部183の側面がベルト171の
上面に接触するようにして載置されている。
【0061】図16は、転倒体181が図15の状態よ
り90度時計方向に回動し、転倒体181が直立した状
態を示すものである。このように転倒体181が直立す
ると、停止部184はベルト171の内壁を摺動して移
動し、停止部184の先端(図16において下端)は支
持桟174の上面に接触して停止している。また、錘部
183は軸支突起177の上方に移動している。この停
止部184がベルト171の内壁に直立していると、停
止部184に輪帯194が接触し、輪帯194の移動を
停止して、樹脂製容器193がベルト171、支持桟1
74より落下することができないように規制している。
【0062】図17は、噛合わせ部122に樹脂製容器
193の胴体が嵌まり合った状態を示す、一部断面の平
面図である。図17は、図15に示した状態に対応する
ものであり、落下防止機構125が規制の動作をしてい
ない状態である。この状態では、樹脂製容器193の外
周に固着した輪帯194の外周はベルト171の内周面
に接触し、輪帯194の下面は支持桟174の上面に載
置されていて、輪帯194の上面は爪片175の下面に
接触している。図15で示したように、転倒体181が
水平に位置されているため、支持桟174の上面と転倒
体181の側面との間には輪帯194の厚さよりも少し
長い隙間が形成されている。また、転倒体181の錘部
183は、その肉厚部分はベルト171の内壁よりも外
側に向けて突出しているため、樹脂製容器193の外周
に錘部183が接触することはない。このため、樹脂製
容器193をベルト171の内部に押し入れると、樹脂
製容器193の周面に錘部183が接触することなく、
輪帯194が支持桟174の上面を滑りながらベルト1
71の奥まで嵌め込むことができる。
【0063】次いで、図18は、噛合わせ部122に樹
脂製容器193の胴体が嵌まり合った状態を示す、一部
断面の平面図であり、図16に対応するものである。こ
の場合には、落下防止機構125における転倒体181
は垂直に立ち上がっていて、停止部184は支持桟17
4の上面と接触し、停止部184の側面は輪帯194の
外周に接触している。このように、転倒体181が垂直
に立ち上がっていると、停止部184が輪帯194と噛
み合い、輪帯194がベルト171から移動するのを防
止し、それにより樹脂製容器193がベルト171、支
持桟174、爪片175から外れないように規制してい
る。なお、樹脂製容器193の断面形状が四角形であれ
ば、輪帯194は四角形となっており、この形状であれ
ば停止部184は図18において輪帯194の下側の外
周に接触している。
【0064】次に、本実施の形態における反転機構12
0により、樹脂製容器193を吊り下げ、地面から持ち
上げた後でその樹脂製容器193を反転させる動作につ
いて説明する。図19から図22の順により、本発明の
第二の実施の形態である反転機構120により、樹脂製
容器193を反転させることができる。
【0065】図19は図13中でXーX線に切断して矢
視したもので、反転機構120に樹脂製容器193を嵌
め合わせ、両者を一体となるように組み立てた状態を示
すものである。ロープ掛け軸135にクレーンなどから
吊り下げたワイヤー192の下端を連結し、ワイヤー1
92で反転機構120を吊り上げたなら、地面にその開
口を上方に向けて置かれた樹脂製容器193の側面に反
転機構120を移動させる。この反転機構120の移動
においては、支持桟174の上面が輪帯194の下面の
位置と一致する高さに保持し、輪帯194をベルト17
1のU字形に開いた開口側から挿入する(図19で、停
止している樹脂製容器193の右側から左側に向けて反
転機構120を水平移動させる)。輪帯194をベルト
171の内部空間に挿入すると、輪帯194の下面は支
持桟174の上面と密着し、輪帯194の前側(図19
中右側)の上面には爪片175の下面が密着し、輪帯1
94の半分程度の外周にはベルト171の内周が接触
し、U字形をしたベルト171が輪帯194に嵌め合わ
されることになる。このように嵌め合わされると、輪帯
194の下面の半分は支持桟174に載置されたことに
なり、輪帯194の上面の一部には複数の爪片175の
下面が密着し、上下と周囲で輪帯194が保持されたこ
とから、噛合わせ部122と輪帯194は一体に組み合
わされることになる。
【0066】そして、噛合わせ部122により輪帯19
4が噛み合ったなら、フランジ保持部124によりフラ
ンジ195を掴み、樹脂製容器193の上部が転倒しな
いように保持する。取っ手145を手で握り、その取っ
手145を図19中で上方に持ち上げると、連結してあ
る挿通筒143及び揺動板141は保持軸142を中心
として共に上方に回動し、内周押え144と外周係止部
147は上昇する。この内周押え144と外周係止部1
47の間の空間にフランジ195を嵌め込み、フランジ
195の内外周に接触させて樹脂製容器193の上部が
その位置から移動しないように保持させる。この操作と
同時に、回動ロッド156を回転して、一対の回動制止
片176の間に係合部157を嵌め込む。このように係
合部157が一対の回動制止片176の間に噛み込んで
いると、ベルト171は回転軸172、173を中心と
して開動せず、図11又は図20で示すようにベルト1
71は固定脚133、134に対して直角となった位置
に保持される。
【0067】また、作動レバー148の先端に開口した
連動穴150にはナイロンなどの素材による柔軟性のあ
る解除ヒモ191の先端を結び付ける。この解除ヒモ1
91はヒートン137の開口を通して延長させ、反転機
構120から離れていて、樹脂製容器193が転倒して
も安全な位置にまで延ばしてある。この解除ヒモ191
は、作業員が掴んで引っ張るものであり、樹脂製容器1
93を転倒させる操作を行うためのものである。
【0068】このように樹脂製容器193を挟持した反
転機構120を吊り上げるには、クレーンなどを用い
る。クレーンのフック(図示せず)から下ろしたワイヤ
ー192の下端をロープ掛け軸135に巻き付け、フッ
クによってワイヤー192を吊り上げると、反転機構1
20は樹脂製容器193と噛み合ったまま吊り上げられ
る。図20は、ワイヤー192によって反転機構120
が吊り上げられ、樹脂製容器193が地面より離れて宙
吊りになった状態を示すものである。反転機構120と
樹脂製容器193は一体となって上方に引き上げられる
が、図19で示したように樹脂製容器193の重心の軸
線Pと吊下げ脚133、134の中心軸Nとが離れてい
るため、重心の遍位により図20で示すように右側に傾
斜して吊り上げられる。
【0069】このように、樹脂製容器193は傾斜され
た状態で宙吊りとなるが、フランジ保持部124におけ
る外周係止部147は樹脂製容器193のフランジ19
5の外周に接触していて、樹脂製容器193が回転軸1
72、173を中心として回動しないように規制してい
る。同時に、係合部157が一対の回動制止片176の
間に嵌まり込んでいるため、ベルト171が回転軸17
2、173を中心として回動しないように規制してい
る。こうして、樹脂製容器193の上部のフランジ19
5は外周係止部147によりその位置を保持され、樹脂
製容器193の下部の輪帯194は回動制止片176に
係合部157が嵌まり込んでいるためにその位置を保持
されている。この状態を維持しながらワイヤー192を
吊り上げて移動させると、反転機構120と樹脂製容器
193は斜めに傾いたままの状態でゴミ収集場やトラッ
クの荷台などの位置にまで移動させることができる。
【0070】そして、図20で示すように、ワイヤー1
92で反転機構120と樹脂製容器193が吊り下げら
れている状態の時に、作業員が解除ヒモ191を図20
中でR方向に引っ張ると樹脂製容器193の反転が開始
される。R方向に引っ張られた解除ヒモ191はヒート
ン33の開口を滑りながら移動し、解除ヒモ191の先
端に連結した作動レバー148を図11中で左方向に引
くことになる。作動レバー148の下端は作動軸146
に固着してあるため、作動レバー148と作動軸146
は挿通筒143を中心として反時計方向に回動される。
すると、作動軸146の反時計方向への回動により、先
端に形成した外周係止部147は反時計方向に回動して
樹脂製容器193のフランジ195の外周より上方に引
き上げられてその係合が解除される。同時に、作動レバ
ー148の回動と同期して連動アーム164は図11中
で左方向に押され、レバー160を押して回動ロッド1
56を図11中で時計方向に回動させる。回動ロッド1
56は保持筒155内で回動し、その下端に形成した係
合部157も回動させ、係合部157を一対の回動制止
片176の間から外側に引き離す。こうして、係合部1
57と回動制止片176の噛み合いが解除されると、ベ
ルト171が回転軸172、173を中心として回動す
ることを妨げなくなる。このようにして、作動レバー1
48が回動することでフランジ195と外周係止部14
7の係合が解除され、係合部157と回動制止片176
の係合が解除され、樹脂製容器193と噛合わせ部12
2は回転軸172、173を中心として軸穴138、1
39に対して回転することができるようになる。
【0071】このように、回転の規制が解除されると、
図20で示されているように、樹脂製容器193は重心
が遍位して吊り下げられているために図中で右方向に傾
斜していて、その重心は右側に傾いている。前述のよう
に外周係止部147と係合部157による規制が解除さ
れたことから、樹脂製容器193は回転軸172、17
3を回転中心として図21でS方向に回転する。樹脂製
容器193はその開口を下方に向けるように回転させら
れるが、その回転の反動力によって一旦は図21図中で
左方向まで行く過ぎることになる。樹脂製容器193の
開口が下を向くと、その内部に収納されていた液体、固
体などの内容物はその開口から一気に落下される。この
ような一連の動作は解除ヒモ191を引っ張ることで行
われ、樹脂製容器193の自重で転倒し、内容物の自重
で落下し、これらの動作は瞬間的に行われる。
【0072】このように、樹脂製容器193が自重によ
り反転し、しかも、図21に示すように反動で大きく左
側にまで行き過ぎるとベルト171のU字形の開口が斜
め下を向く。このため、輪帯194がベルト171、支
持桟174、爪片175との噛み合わせから解除され、
輪帯194が噛合わせ部122から外れて樹脂製容器1
93のみが落下することになる。このような樹脂製容器
193の回動による落下現象を防止するため、噛合わせ
部122の回動と同時に落下防止機構125が自動的に
作動する。前述のように、外周係止部147と係合部1
57による規制が解除されて噛合わせ部122と樹脂製
容器193が図21中でS方向に急に回動すると、転倒
体181も同時に回転し、ベルト171に対し垂直に立
ち上がる。すなわち、転倒体181は回動ピン185で
回転自在に保持されているが、転倒体181の両端にあ
る錘部183と停止部184ではその重量配分に不均衡
があり、錘部183側が重くなっている。このため、ベ
ルト171が急激に回転すると、錘部183側には重量
があるため慣性が残り、その位置に停止する力が働く。
【0073】すると、ベルト171の回動に対して、転
倒体181は回動ピン185を中心として図21中で相
対的に反時計方向に回転し、ベルト171の長さ方向に
対して転倒体181が直角の位置となる。転倒体181
は、図15で示した状態から図16で示した状態に変動
する。この図16の状態での平面図は図18で示すさ
れ、転倒体181を構成している停止部184は支持桟
174の上面に位置し、支持桟174の側面に輪帯19
4の外周が接触する。樹脂製容器193、すなわち輪帯
194が図18において下方に移動して落下しようとし
ても、停止部184が輪帯194の外周とベルト171
の内周の間で食い込むことになり、輪帯194がベルト
171より引き出されないように規制している。
【0074】このように、樹脂製容器193が回動する
と、一旦は図21のようにオーバーハングするが、ベル
ト171との係合は解除されずに落下することなく保持
される。次いで、樹脂製容器193は大きく行き過ぎた
反動で図22中で矢印Tで示す反時計方向に揺り戻さ
れ、最終的に図22で示すように、その開口を右側に向
けて斜めになった状態で吊り下げられて停止する。これ
は、樹脂製容器193の重心位置が吊下げ脚133、1
34の中心軸から遍位しているからである。このように
して樹脂製容器193を反転させることにより、その反
転の動作に連動して落下防止機構125の転倒体181
は自動的に転倒し、作業員などが落下防止機構125を
操作する必要はない。
【0075】反転して内部が空となった樹脂製容器19
3を反転機構120から引き離すには、ワイヤー192
を所定の場所まで移動して降下させ、樹脂製容器193
の下端開口を地面に接触させる。次いで、落下防止機構
125の転倒体181を作業員によって手動で反転さ
せ、転倒体181を図15で示すように、ベルト171
と平行になるように保持しておく。そして、噛合わせ部
122を静かに水平方向に移動させると(図21で左方
向に引き出す)、支持桟174は輪帯194と摺動しな
がら両者は引き離れる。転倒体181はベルト171と
平行になっているため、輪帯194が停止部184に噛
み合うことなく、ベルト171を含んだ噛合わせ部12
2はそのまま引き離すことができる。
【0076】或いは、樹脂製容器193の下端開口が地
面と接触しない位置にまで反転機構120を降下させ、
先程とは反対の方向に作業員が樹脂製容器193を手動
で逆反転させる。すると、フランジ195は上方に向け
られ、このフランジ195の外周に外周係止部147を
係止させて図20で示す状態に復帰させる。そして、反
転機構120を更に降下させて樹脂製容器193の底板
を地面に接触させる。この後、外周係止部147による
フランジ195の係合を解除し、図19の状態で反転機
構120全体を右方向に静かに引き出すと、噛合わせ部
122は輪帯194から引き離される。
【0077】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、ド
ラム缶や樹脂製容器などの重量の重い容器を吊り上げ
て、高い位置にまで持ち上げることができ、その位置で
容器を反転させることで内容物を落下させることができ
る。この転動の操作では、反転機構を容器ごとクレーン
などで吊り上げたまま、解除ヒモを引くことで容器はそ
の自重により半回転し、内容物を一気に落下させること
ができる。クレーンなどで容器を吊り上げるため、従来
の装置では持ち上げることのできなかった高い位置にま
で吊り上げることができる。このため、トラックの荷台
や焼却炉の投入口などの従来の装置では持ち上げること
のできなかった位置で内容物を落下させることができ、
作業の能率が向上する。そして、容器の反転と放出の動
作では、容器の自重による自己動作であり、高価な原動
力を必要とせ、その動作は瞬時に行うことができる。さ
らに、反転機構は簡単な構造であるため、安価に製造す
ることができ、各種の作業場で利用することができる。
【0078】本発明では、下部が開口した門型をした吊
下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
容器の胴体に接触することで挟持できる挟持部と、挟持
部の周囲に設けられて、挟持部の長さを変更させること
で容器の胴体を挟持したり開放したりすることができる
ナックル部と、吊下げ部の上部に取り付けられ、容器の
上部開口の一部を掴むことができる開口係止部とから構
成されている。このため、ナックル部を作動させること
で挟持部が容器を挟持したり離したりして切り換えを行
うことができ、容器の結合が迅速で簡単に行うことがで
きる。また、容器の上部開口の一部を掴むことで容器の
転倒を規制しており、不安定な容器を確実に保持するこ
とができる(請求項1)。
【0079】本発明では、下部が開口した門型をした吊
下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
容器の胴体に接触することで挟持できる挟持部と、挟持
部の周囲に設けられて、挟持部の長さを変更させること
で容器の胴体を挟持したり開放したりすることができる
ナックル部と、吊下げ部の上部に取り付けられ、容器の
上部開口の一部を掴むことができる開口係止部と、吊下
げ部の側面に設けられ、挟持部に噛み合ってその回転を
規制することができる回転規制部と、開口係止部と回転
規制部の間に介在され、両者を同時に作動させる連動部
とから構成されている。この構成では、容器の胴体を挟
持する挟持部の回転を回転規制部により回転しないよう
に噛み合って規制している。このため、容器を上部と下
部で規制することができ、転倒を確実に防止することが
できる。そして、開口係止部が作動するのと同時に連動
してその噛み合いを解除することができるので、反転の
動作は確実に行うことができる(請求項2)。
【0080】本発明では、容器の胴体を挟持して保持す
る挟持部の回転の軸線と保持された容器の重心の軸線を
平行に離し、容器の重心の軸線を開口係止部側に遍位さ
せてある。このため、反転機構で吊り上げられた容器
は、その重心の遍位により一方に傾斜しており、容器の
保持を解除することで、動力を必要とせずに確実に反転
させることができる(請求項3)。
【0081】本発明では、下部が開口した門型をした吊
下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み合わせることで
結合できる一端を開口した嵌合保持部と、吊下げ部の上
部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴むことが
できる開口係止部とから構成されている。この構成によ
り、容器の胴体の側面から嵌合保持部を挿入するだけ
で、容器の胴体に形成した突起に嵌合保持部が噛み合
い、反転機構に容器を結合させることができる。このた
め、容器の吊り上げにおける容器の結合の操作が簡便で
迅速となる(請求項4)。
【0082】本発明では、下部が開口した門型をした吊
下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み合わせることで
結合できる一端を開口した嵌合保持部と、吊下げ部の上
部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴むことが
できる開口係止部と、吊下げ部の側面に設けられ、嵌合
保持部に噛み合ってその回転を規制することができる回
転規制部と、開口係止部と回転規制部の間に介在され、
両者を同時に作動させる連動部から構成されている。こ
の構成では、容器を上部と下部で規制することができ、
転倒を確実に防止することができる。そして、開口係止
部が作動するのと同時に連動してその噛み合いを解除す
ることができるので、反転の動作は確実に行うことがで
きる(請求項5)。
【0083】本発明では、嵌合保持部の開口部分に、嵌
合保持部が反転する動作に連動して作動し、嵌合保持部
の開口部を塞いで容器が嵌合保持部から落下するのを防
止する落下防止機構を設けてある。この構成では、吊り
下げた容器を反転させる動作の際に、容器が大きく振れ
てもその反転の動作と連携して落下防止機構が作動し、
容器が嵌合保持部の開口部分から落下するのを防止する
ことができる。このため、嵌合保持部を容器に嵌め込ん
だ係合であっても、反転の反動によって容器が嵌合保持
部が外れるのを防止している(請求項6)。
【0084】本発明では、容器の胴体の周囲に形成した
突起に噛み合わせることで結合できる嵌合保持部の回転
の軸線と保持された容器の重心の軸線を平行に離し、容
器の重心の軸線を開口係止部側に遍位させた構成であ
る。このため、反転機構で吊り上げられた容器は、その
重心の遍位により一方に傾斜しており、容器の保持を解
除することで、動力を必要とせずに確実に反転させるこ
とができる(請求項7)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示すもので、組み
立てられた状態の反転機構の全体を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態を示すもので、反転
機構を構成する部材を分解して示した分解斜視図であ
る。
【図3】本発明の第一の実施の形態における挟持部とナ
ックル部を構成する部材を分解して示した平面図であ
る。
【図4】本発明の第一の実施の形態におけるナックル部
を拡大し、一対のベルトを緩めている状態を示す部分斜
視図である。
【図5】本発明の第一の実施の形態におけるナックル部
を拡大し、一対のベルトを緩めている状態を示す側面図
である。
【図6】本発明の第一の実施の形態におけるナックル部
を拡大し、一対のベルトを締めている状態を示す平面図
である。
【図7】本発明の第一の実施の形態における胴カール保
持部を構成する部材を分解して示した斜視図である。
【図8】本発明の第一の実施の形態における反転機構で
ドラム缶を挟持し、両者を組み合わせた状態を示す側面
図である。
【図9】本発明の第一の実施の形態における反転機構で
ドラム缶を挟持し、ドラム缶を吊り上げた状態を示す側
面図である。
【図10】本発明の第一の実施の形態における反転機構
でドラム缶を吊り上げ、ドラム缶を反転させた状態を示
す側面図である。
【図11】本発明の第二の実施の形態を示すもので、組
み立てられた状態の反転機構の全体を示す斜視図であ
る。
【図12】本発明の第二の実施の形態を示すもので、反
転機構を構成する部材を分解して示した分解斜視図であ
る。
【図13】本発明の第二の実施の形態における吊下げ脚
に軸支された噛合わせ部の位置関係を示す平面図であ
る。
【図14】本発明の第二の実施の形態における落下防止
機構の構成を示すために、部材を分解して図12と同じ
方向から見た拡大図である。
【図15】本発明の第二の実施の形態における落下防止
機構の構成を示し、落下防止の規制が行われていない状
態の図14とは逆の方向から見た拡大図である。
【図16】本発明の第二の実施の形態における落下防止
機構の構成を示し、落下防止の規制が作動している状態
の図14とは逆の方向から見た拡大図である。
【図17】本発明の第二の実施の形態における落下防止
機構を示し、図15に対応し、落下防止の規制が行われ
ていない状態の一部を切断した平面図である。
【図18】本発明の第二の実施の形態における落下防止
機構を示し、図16に対応し、落下防止の規制が作動し
ている状態の一部を切断した平面図である。
【図19】本発明の第二の実施の形態における反転機構
で樹脂製容器を噛み合わせて、両者を組み合わせた状態
を示す側面図である。
【図20】本発明の第二の実施の形態における反転機構
で樹脂製容器を噛み合わせて、樹脂製容器を吊り上げた
状態を示す側面図である。
【図21】本発明の第二の実施の形態における反転機構
で樹脂製容器を反転させたとき、その慣性力で樹脂製容
器が大きく振れた状態を示す側面図である。
【図22】本発明の第二の実施の形態における反転機構
で樹脂製容器を反転させ、樹脂製容器が吊り下げられて
停止した状態を示す側面図である。 10 反転機構 11 吊り下げ部 12 挟持部 13 ベルト保持部 14 胴カール部 15 ナックル部 120 反転機構 121 吊り下げ部 122 噛合わせ部 123 U字帯保持部 124 フランジ保持部 125 落下防止機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底が閉鎖されて上部が開口した内部中空
    の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆さに反転
    させる反転機構であって、下部が開口した門型をした吊
    下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
    容器の胴体に接触することで挟持できる挟持部と、挟持
    部の周囲に設けられて、挟持部の長さを変更させること
    で容器の胴体を挟持したり開放したりすることができる
    ナックル部と、吊下げ部の上部に取り付けられ、容器の
    上部開口の一部を掴むことができる開口係止部とから構
    成されたことを特徴とする容器の反転機構。
  2. 【請求項2】 底が閉鎖されて上部が開口した内部中空
    の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆さに反転
    させる反転機構であって、下部が開口した門型をした吊
    下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
    容器の胴体に接触することで挟持できる挟持部と、挟持
    部の周囲に設けられて、挟持部の長さを変更させること
    で容器の胴体を挟持したり開放したりすることができる
    ナックル部と、吊下げ部の上部に取り付けられ、容器の
    上部開口の一部を掴むことができる開口係止部と、吊下
    げ部の側面に設けられ、挟持部に噛み合ってその回転を
    規制することができる回転規制部と、開口係止部と回転
    規制部の間に介在され、両者を同時に作動させる連動部
    とから構成されたことを特徴とする容器の反転機構。
  3. 【請求項3】 容器の胴体を挟持して保持する挟持部の
    回転の軸線と保持された容器の重心の軸線を平行に離
    し、容器の重心の軸線を開口係止部側に遍位させたこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の容器の反転機構。
  4. 【請求項4】 底が閉鎖されて上部が開口した内部中空
    の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆さに反転
    させる反転機構であって、下部が開口した門型をした吊
    下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
    容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み合わせることで
    結合できる一端を開口した嵌合保持部と、吊下げ部の上
    部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴むことが
    できる開口係止部とから構成されたことを特徴とする容
    器の反転機構。
  5. 【請求項5】 底が閉鎖されて上部が開口した内部中空
    の容器を吊り上げ、吊り上げた状態の容器を逆さに反転
    させる反転機構であって、下部が開口した門型をした吊
    下げ部と、吊下げ部の下部開口で回転自在に軸支され、
    容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み合わせることで
    結合できる一端を開口した嵌合保持部と、吊下げ部の上
    部に取り付けられ、容器の上部開口の一部を掴むことが
    できる開口係止部と、吊下げ部の側面に設けられ、嵌合
    保持部に噛み合ってその回転を規制することができる回
    転規制部と、開口係止部と回転規制部の間に介在され、
    両者を同時に作動させる連動部から構成されたことを特
    徴とする容器の反転機構。
  6. 【請求項6】 上記嵌合保持部の開口部分には、嵌合保
    持部が反転する動作に連動して作動し、嵌合保持部の開
    口部を塞いで容器が嵌合保持部から落下するのを防止す
    る落下防止機構を設けたことを特徴とする請求項4又は
    5記載の容器の反転機構。
  7. 【請求項7】 容器の胴体の周囲に形成した突起に噛み
    合わせることで結合できる嵌合保持部の回転の軸線と保
    持された容器の重心の軸線を平行に離し、容器の重心の
    軸線を開口係止部側に遍位させたことを特徴とする請求
    項4又は5記載の容器の反転機構。
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