JP2000335502A - 粒状物袋の搬送方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、粒状物を袋詰し乍ら計量し、予
め設定した量の粒状物が入ったならば、口部を封鎖して
又は封鎖しないで包装袋とし、該包装袋を自動的に次工
程へ移乗させることを目的としたものである。 【解決手段】 粒状物を袋に入れ乍ら計量し、前記粒状
物が所定量入ったならば袋口を封鎖して又は封鎖しない
で包装袋とし、該包装袋を、計量場所で持ち上げた後、
搬送手段に運搬して移乗させることを特徴とした粒状物
袋の搬送方法であり、また、計量手段と、搬送手段との
間に二条のレールを敷設し、該レールに搬送用の支持車
移動自在に架設すると共に前記支持車を前記レールに沿
って往復移動させる往復駆動手段を付設し、前記支持車
には、前記包装袋の支持手段及び持上げ手段と、支持及
び持上げ原動手段を付設したことを特徴とする粒状物袋
の搬送装置によりその目的を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、粒状物（例えば
米）を袋詰めにし乍ら計量し、設定量の粒状物が入った
ならば、口部を封鎖して又は封鎖しないで包装袋とし、
この包装袋を持上げて次工程への搬送手段へ移乗させる
ことを目的とした粒状物の搬送方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来粒状物を自動計量充填した包装袋
は、計量作業の性質上、計量作業部分のみ連続搬送ライ
ンから切り離されているので、このような搬送ラインで
は、自動計量秤から、充填された包装袋を人力で抱え上
げて、次の工程の搬送ラインへ移動させている。

【０００３】また前記計量と、包装袋を搬送ラインへ移
乗させる操作を全自動化させることもできる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記自動装置の一部へ
人力を介入させることは、作業能率の向上がむつかしい
のみならず作業者が重労働を強いられることになる問題
点があった。

【０００５】粒状物の自動計量と、包装袋の移乗搬送を
全自動化することもできるが、自動計量と包装袋の取り
扱い装置が著しく大型化するので、問題点があった。

【０００６】即ち比較的取扱量の少ない業者において
は、全自動化すると著しく不経済になり、半自動化する
と作業者の重労働を強いることになったが、比較的処理
量の少ない場合に、効率良くて、円滑かつ重労働になら
ない装置は未だ提案されていない。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】この発明は、計量して包装
袋を作った後、この包装袋を持上げ、そのまま移動して
次工程の搬送手段へ移乗させることにより、比較的処理
量が少なくても、能率及び効率良く自動移乗できる簡単
な装置を開発し、前記従来の問題点を解決したのであ
る。

【０００８】即ち方法の発明は、粒状物を袋に入れ乍ら
計量し、前記粒状物が所定量入ったならば袋口を封鎖し
て又は封鎖しないで包装袋とし、該包装袋を、計量場所
から持ち上げて搬送し、次工程の搬送手段に運搬して移
乗させることを特徴とした粒状物袋の搬送方法である。

【０００９】包装袋の袋口の封鎖は、計量完了後計量装
置上で直ちに又はコンベアに移乗した後、次工程の適宜
な個所で行い、何れの工程で行うかは作業工程を勘案し
て決定することができる。

【００１０】粒状物は、穀物例えば籾、玄米、豆類、
粟、稗その他の農産物にも適用するすることができる。
更に農産物以外の工業製品であっても、計量し袋詰又は
箱詰されるものであれば、粒状物に限定されず、この発
明を適用することが可能である。

【００１１】また袋に入った粒状物の計量により、粒状
物が所定量になるように粒状物の送入を自動停止させる
ことを特徴としたものであり、搬送手段は、ベルトコン
ベアとし、運搬は包装袋を持上げてそのまま直線移動さ
せることを特徴としたものである。

【００１２】また装置の発明は、計量手段と、搬送手段
との間に二条のレールを敷設し、該レールに搬送用の支
持車を移動自在に架設すると共に前記支持車を前記レー
ルに沿って往復移動させる往復駆動手段を付設し、前記
支持車には、前記包装袋の支持手段及び持上げ手段と、
支持及び持上げの原動手段を付設したことを特徴とする
粒状物袋の搬送装置である。また計量手段は台秤又は電
子秤とし、搬送手段はベルトコンベアとしたものであ
り、往復駆動手段は、レールの両側に軸支した可逆回転
するスプロケットホイールと、これに装着したチェーン
としたものである。更に包装袋の支持手段は、包装袋の
下部へ対向して挿入し、包装袋を支持する一対の支持板
と、該支持板を水平往復自在に支持する腕杆とその原動
装置としたものであり、持上げ手段は、支持手段の支持
板を固定した腕杆の垂直昇降装置とその原動装置とした
ものである。

【００１３】前記において、包装袋を持ち上げる為の支
持手段と、持ち上げ手段とを同一原動機で行えば、原動
機の節減と伝導系の簡易化を達成することができる。

【００１４】また包装袋の支持手段を一対の支持板で行
えば、支持板の移動量を可及的に少なくすることができ
る。

【００１５】次に、この発明は、包装袋の搬送方法及び
装置としたが、支持板の形態をダンボール箱等搬送する
対象物に適した形態の支持板と交換することにより、他
の形態の包装物でも容易に搬送することができる。

【００１６】なお、計量装置と充填物を供給するホッパ
ーのシャッターを電気的な制御方法を採用して、連動す
る手段を設ければ、計量の正確性と作業効率の向上を図
ることができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】この発明の方法は、粒状物を袋に
詰め乍ら計量し、袋に入った粒状物が設定量になったな
らは、袋口を封鎖して又は封鎖しないで包装袋とした
後、この包装袋を持ち上げて次工程への搬送手段まで移
動して、搬送手段に移乗させることを特徴とした粒状物
袋の搬送方法である。

【００１８】この発明の装置は、粒状物入り包装袋の計
量手段と、搬送手段との間にレールを敷設し、該レール
に搬送用の一対の支持車を移動自在に架設すると共に、
前記支持車を前記レールに沿って往復移動させる往復駆
動手段としてチェーンとスプロケットホイールによりな
る搬送装置と、前記スプロケットホイールを正逆回転さ
せる駆動装置を設置する。前記支持車には、前記包装袋
を持ち上げる一対の支持装置と、該支持装置を昇降させ
る昇降装置を備え、前記支持装置と昇降装置を同一動力
によって駆動できるように構成した粒状物袋の搬送装置
である。

【００１９】前記支持車は、包装袋の計量部と、次工程
への搬送手段との間を往復して包装袋を移乗させる構成
であるが、支持車の発進停止、包装袋の口部封鎖、包装
袋の支持と持ち上げなどについては、自動又は手動の両
様が考えられ、この発明の装置による包装袋の処理量を
勘案して適宜選定する。

【００２０】前記発明における計量、必要な内容量達成
時の粒状物の供給中止，包装袋の口部封鎖、包装袋の移
乗終了に伴う支持車の旧位置復帰などは自動化すること
が好ましい。

【００２１】

【実施例１】この発明の方法の実施例を図１に基づいて
説明する。

【００２２】支持車に袋を供給した後、米の供給（充
填）と計量を開始し、米が設定量になったならば、米の
供給を中止すると共に、袋口を封鎖して又は封鎖しない
で包装袋とし、この包装袋を支持して計量位置から持ち
上げる。次いで包装袋を持った支持車をベルトコンベア
の始端まで移動し、包装袋をベルトコンベア上へ移乗さ
せ、次いで支持車を旧位置へ復帰させる。包装袋の袋口
を封鎖しない場合には、ベルトコンベアへ移乗の際、包
装袋が転倒しないように転倒防止のガイドを設けるか又
は人が補助して転倒を防止するとよい。前記のように支
持車への袋の供給、米の供給と計量、定量米の包装袋の
口部の封鎖又は口部を封鎖しないで、包装袋の移動、ベ
ルトコンベアへの移乗と支持車の復帰によりこの発明の
一サイクルを完了し、爾後前記の動作の繰り返しによっ
て包装袋の処理作業を続行することができる。

【００２３】

【実施例２】この発明の装置の実施例を図２、３、４、
５、６、７、８に基づいて説明する。

【００２４】米入り袋１の計量装置２と、米入り袋１を
次工程へ搬送するベルトコンベア３の始端側との間に所
定間隔でレール４、４ａを敷設し、レール４、４ａ上へ
一対の支持車５、５ａを架設する。前記レール４、４ａ
の両端部には夫々スプロケットホイール６、６、６ａ、
６ａが架設され（図６）、該スプロケットホイール６、
６ａは夫々チェーン７が装着されている。前記スプロケ
ットホイール６、６、６ａ、６ａは夫々共通の駆動軸８
と従動軸８ａに架設され、前記駆動軸８には、連動スプ
ロケットホイール９が架設され、該スプロケットホイー
ル９とモーター１０のスプロケットホイール１１との間
にチェーン１２が装着されている（図３）。

【００２５】前記レール４、４ａの一側部中央に計量装
置２が設置されている。この計量装置２は、載板２ａ上
へ被計量物を載せると、被計量物の重量に比例して載板
２ａが下降し、その下降量が前記被計量物の重量を表す
方式のいわゆる台秤であるが、計量装置の具体的構造を
規制するものではなく、電子秤その他従来使用されてい
る計量装置は何れも使用することができる。

【００２６】前記支持車５、５ａのベース枠１３、１３
ａには、回転自在に設けられた車輪４１、４１ａが夫々
２個宛て所定間隔で架設されている。

【００２７】前記一対の支持車は５、５ａは、レール
４、４ａ上に架設されるベース枠１３、１３ａ上に所定
間隔で植設した二本の支柱１４、１４ａと、該支柱１
４、１４ａの上端に頂板１５、１５ａを固定して機枠を
構成する。前記一対の支柱１４、１４ａに、図５中昇降
枠１７ａの左右両端部の縦枠１８ａ、１８ａを横枠１９
ａ、１９ａで連結して、昇降自在に架設すると共に、前
記縦枠１８ａ、１８ａへ所定間隔に架設した二つの案内
輪２２ａへ、縦枠１８ａの案内溝２１ａを摺動可能に嵌
装する。前記頂板１５、１５ａ上に固定したブラケット
２３ａに、スプロケットホイール２４ａをギヤーボック
スよりの出力軸２５ａで架設し、該スプロケットホイー
ル２４ａと、前記横枠１９ａへ架設したスプロケットホ
イール２６ａとにチェーン２７ａを装着し、チェーン２
７ａの一端は前記縦枠１８ａ、１８ａの連結枠２８ａに
架設したスプロケットホイール２６ａに装着し、その他
端は横枠１９、１９ａに固定したブラケット２９、２９
ａに固定してある（図２）。

【００２８】前記横枠１９、１９ａの内側（計量装置
側）腕杆３０、３０ａが固定され、該腕杆３０には、支
持板３１、３１ａの縁部が固定され（支持手段であ
る）。該腕杆３０、３０ａと連結枠２８ａの間には昇降
枠１７、１７ａの復帰用のコイルスプリング４０ａが張
設されている（図５）。図中３２ａ、３２ａはベース枠
１３ａに架設されたレール４ａの案内輪、３３、３３ａ
は支柱１４、１４ａの溝３４ａに嵌挿した昇降案内輪
（図５、７）、３５ａはギヤーボックス３６ａ内のギヤ
ーの入力軸を駆動するモーターである。図２、５、８中
４４、４４ａは腕杆３０、３０の上部に固着した転倒防
止案内板である。

【００２９】前記実施例について、その動作を説明す
る。

【００３０】先ず、計量装置２の載板２ａ上へ袋１を載
せて開口した後、米を供給するホッパー３７のシャッタ
ー３８を開いて矢示３９のように米を自重により袋１内
へ充填させる。所定量の米が袋１内へ供給されたなら
ば、バルブ３８を閉めると共に袋１の口部を封鎖する。
口部の封鎖は手動または、熱シールなどの自動で行う。
尚包装袋の袋口を封鎖しないで搬送を行うことも可能で
ある。次に包装袋の口部を封鎖し又は封鎖しないで包装
袋を、モーター３５、３５ａの始動により、ギアーボッ
クス中のギアーを介して出力軸２５、２５ａを回転する
するので、出力軸２５、２５ａに固定したスプロケット
ホイール２４ａにより、チェーン２７ａを駆動すると昇
降枠１７、１７ａが矢示２０の方向へ水平移動して（図
５）、昇降枠１７、１７ａに取り付けられている一対の
腕杆３０、３０ａ及び支持板３１、３１ａを米入り袋１
の下部に挿入して、袋を1を支持する。更にチェーン２
７ａが巻き上げられると、昇降枠１７、１７ａの前進が
停止するので、昇降枠１７、１７ａには上昇力が働き、
昇降枠１７，１７ａはその案内輪２２ａの案内により支
柱の溝３４ａに沿って上昇する。従って、米入りの袋１
は、支持板３１、３１ａに支持された状態のまま、計量
装置２から若干持ち上げられる。

【００３１】上記のとおり、米入りの袋１の支持手段と
昇降枠１７、１７ａよりなる持ち上げ手段とを同一のチ
ェーン２７、２７ａで操作できることになり、結局同一
のモーター３５、３５ａを動力源とすることができる。
次いでモーター１０を始動すると支持車５、５ａが往復
駆動手段である二条のレール４、４ａの上をチェーン
７、７ａの牽引によってベルトコンベア３の方向に移動
するので、支持車５、５ａはレール４、４ａ上を直線移
動して、ベルトコンベア３の始端部上方まで、米入りの
袋１を持ち上げたままの状態で、運搬する。米入りの袋
１の、ベルトコンベア上への移乗は、モーター３５、３
５ａを逆回転させて、チェーン２７、２７ａを緩めると
昇降枠１７、１７ａは自重で降下し、米入りの袋１をベ
ルトコンベアー３の始端の上方に載置する。更にチェー
ン２７ａを緩めると、コイルスプリング３９ａの弾力に
より、昇降枠１７、１７ａ、が矢示４２の方向へ水平移
動して、昇降枠１７、１７ａが後退する。米入りの袋１
はベルトコンベア３上に自重で落下して移乗され搬送は
完了するので、米入りの袋は１はベルトコンベア３によ
り次の工程へ移送される。

【００３２】次に、モーター１０を前記と逆に回転すれ
ば、チェーン７、７ａに駆動されて支持車５、５ａは矢
示４３のように、レール４、４ａ上を計量装置２上の所
定の位置に移動し、旧位置に復帰する。前記により、一
サイクルが完了し、爾後この作動を繰り返すことによっ
て米入りの袋１が計量装置２から次の工程の搬送手段の
ベルトコンベア３の始端へ繰り返し自動搬送することが
できる。

【００３３】

【発明の効果】この発明によれば、従来人力で行ってい
た自動計量秤から、粒状物を充填した包装袋のベルトコ
ンベアーへの移乗を、簡易な装置で且つ安価に自動化す
ることができるので、人力による重労働の作業を回避し
て、作業効率の向上及び粒状物の袋詰加工費のコストダ
ウンを計ることができる効果がある。

【００３４】また、米入りの袋の支持手段と昇降枠より
なる持ち上げ手段とを同一のチェーンで操作することが
できるので、同一のモーターを動力源とすることができ
ることとなり動力源を節減することができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の方法の実施例のブロック図。

【図２】 同じく装置の実施例の一部を省略した平面
図。

【図３】 同じく一部を省略した正面図。

【図４】 同じく一部を省略した側面図。

【図５】 同じく昇降枠の動作を説明する拡大斜視図。

【図６】 同じく支持車の駆動関系を示す説明図。

【図７】 同じく支持車及び昇降枠の案内を説明する拡
大斜視図。

【図８】 同じく支持車の支持板及び腕杆を示す拡大正
面図。

【符号の説明】

１ 袋 ２ 計量装置 ２ａ 載板 ３ ベルトコンベア ４、４ａ レール ５、５ａ 支持車 ６、６ａ スプロケットホイール ７、１２ チェーン ８ 駆動軸 ８ａ 従動軸 ９、１１ スプロケットホイール １０ モーター １３、１３ａ ベース枠 １４、１４ａ 支柱 １５、１５ａ 頂板 １７、１７ａ 昇降枠 １８、１８ａ 縦枠 １９、１９ａ 横枠 ２１ａ 案内溝 ２２ａ 案内輪 ２３ａ ブラケット ２４ａ、２６ａ スプロケットホイール ２５ａ 出力軸 ２７ａ チェーン ２８ａ 連結枠 ２９、２９ａ ブラケット ３０、３０ａ 腕杆 ３１、３１ａ 支持板 ３２ａ 案内輪 ３３ａ 昇降案内輪 ３４ａ 支柱の溝 ３５、３５ａ モータ ３６ａ ギヤボックス ３７ ホッパー ３８ シャッター ４０ａ コイルスプリング ４１、４１ａ 車輪 ４４ 転倒防止案内板

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粒状物を袋に入れ乍ら計量し、前記粒状
   物が所定量入ったならば袋口を封鎖して又は封鎖しない
   で包装袋とし、該包装袋を、計量場所から持ち上げて運
   搬し、次工程の搬送手段に移乗させることを特徴とした
   粒状物袋の搬送方法。
2. 【請求項２】 袋に入った粒状物の計量により、粒状物
   が所定量になるように粒状物の送入を自動停止させるこ
   とを特徴とした請求項１記載の粒状物の搬送方法。
3. 【請求項３】 搬送手段はベルトコンベアとし、運搬は
   包装袋を持上げてそのまま直線移動させることを特徴と
   した請求項１記載の粒状物袋の搬送方法。
4. 【請求項４】 計量手段と、搬送手段との間に二条のレ
   ールを敷設し、該レールに搬送用の支持車を移動自在に
   架設すると共に、前記支持車を前記レールに沿って往復
   移動させる往復駆動手段を付設し、前記支持車には、前
   記包装袋の支持手段及び持上げ手段と、支持及び持上げ
   の原動手段を付設したことを特徴とする粒状物袋の搬送
   装置。
5. 【請求項５】 計量手段は台秤又は電子秤とし、搬送手
   段はベルトコンベアとしたことを特徴とする請求項４記
   載の粒状物の搬送装置。
6. 【請求項６】 往復駆動手段はレールの両側に軸支した
   可逆回転するスプロケットホイールと、これに装着した
   チェーンとしたことを特徴とする請求項４記載の粒状物
   袋の搬送装置。
7. 【請求項７】 包装袋の支持手段は、包装袋の下部へ対
   向して挿入し、包装袋を支持する一対の支持板と、該支
   持板を水平往復自在に支持する腕杆とその原動装置とし
   たことを特徴とする請求項４記載の粒状物袋の搬送装
   置。
8. 【請求項８】 持上げ手段は、支持手段の支持板を固定
   した腕杆の垂直昇降装置と、その原動装置としたことを
   特徴とする請求項４又は７記載の粒状袋の搬送装置。